JPH04337202A - 車輌用前照灯装置 - Google Patents

車輌用前照灯装置

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JPH04337202A
JPH04337202A JP3138665A JP13866591A JPH04337202A JP H04337202 A JPH04337202 A JP H04337202A JP 3138665 A JP3138665 A JP 3138665A JP 13866591 A JP13866591 A JP 13866591A JP H04337202 A JPH04337202 A JP H04337202A
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optical axis
vehicle
axis
reflective
light distribution
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Takao Watabe
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輌の流線型化に伴い
、反射鏡の形状がその光軸を含む鉛直面に関して左右に
非対称に形成された前照灯について、すれ違いビームに
係る適正な配光パターンを得ることができる新規な車輌
用前照灯装置を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】近時、自動車の車体形状に関して空力学
的見地から流線型化が求められるようになってきている
【0003】この傾向に伴って自動車aにおけるフロン
トノーズbの平面形状は、図11に示すように中央部か
ら側縁部にかけて湾曲した形状となり、しかも、湾曲の
度合いが大きくなる傾向にある。
【0004】このような自動車に設けられる前照灯c_
R、c_Lは、自動車の前後方向の中心線を通り鉛直方
向に延びる基準面に関して反射面が対称的にはなってい
ない。
【0005】図12において、(a)は自動車の背面か
ら見て右側に位置する前照灯c_Rに関する反射鏡d_
Rの正面形状を示し、(b)は自動車の背面から見て左
側に位置する前照灯c_Lに関する反射鏡d_Lの正面
形状を示している。
【0006】これらの反射鏡d_R、d_Lはともに反
射面が回転放物面状をなし、それぞれの光軸が各電球取
付孔e_R、e_Lの中心を通り前後方向に延びている
【0007】図示するように反射鏡d_Rは、その電球
取付孔e_Rの中心を通る鉛直軸に関して右側に位置す
る反射領域の方が左側に位置する反射領域に比べてより
大きな面積を占めており、他方の反射鏡d_Lは、その
電球取付孔e_Lの中心を通る鉛直軸に関して左側に位
置する反射領域の方が右側に位置する反射領域に比べて
より大きな面積を占めている。
【0008】また、反射鏡d_Rの反射領域は、電球取
付孔e_Rの中心を通って右方に延びる水平軸と、電球
取付孔e_Rの中心を通り水平軸に対して所定の角度を
もって右斜め下方に延びる軸とによって2分されるが、
両軸の上方に位置する領域ARがすれ違いビームに係る
配光パターンの形成に寄与する。
【0009】他方、反射鏡d_Lの反射領域は、電球取
付孔e_Lの中心を通って右方に延びる水平軸と、電球
取付孔e_Lの中心を通り水平軸に対して所定の角度を
もって右斜め下方に延びる軸とによって2分されるが、
両軸の上方に位置する領域ALがすれ違いビームに係る
配光パターンの形成に寄与する。
【0010】尚、その際、すれ違いビームの形成にあた
っては、フィラメントの中心軸が各反射鏡の光軸に沿っ
て配置され、かつ、その下方にシェードを設けて反射領
域AR、AL以外の領域への照射光をカットするように
した光源(例えば、H4バルブ等)が用いられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た反射面における左右の非対称性により、前照灯c_R
とc_Lとの間で、すれ違いビームの配光パターンの不
整合が生じてしまうという問題がある。
【0012】図11に前照灯c_R、c_Lによる配光
パターンを概略的に示す。尚、図中「H−H」線が水平
線を示し、「V−V」線が鉛直線を示している。
【0013】図からわかるように前照灯c_Lによる配
光パターンp_Lは、鉛直線V−Vの左側部分が右側部
分に比べて面積的に優位に形成され、前照灯c_Rによ
る配光パターンp_Rでは逆に、鉛直線V−Vの右側部
分が左側部分に比べて面積的に優位に形成されることに
なる。これは、反射面の左右と配光パターンの左右との
対応関係が投射時に逆転することによる。
【0014】このような相違する配光パターンの合成と
して全体的なパターンが形成されるため、配光分布が規
格に適合しなかったり、視認性の面で不都合が生じてし
まうことになる。尚、このような不都合については、反
射鏡の前面を覆うアウターレンズに形成されるレンズス
テップの設計により解決することが考えられるが、車体
の流線型化に伴って所謂スラント・ノーズ化が進むと、
これに応じてアウターレンズの鉛直軸に対してなす角度
(所謂スラント角)がきつくなりアウターレンズのもつ
配光制御機能に頼る訳にはいかないという事情があるた
め、このような方法を期待することはできない。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明車輌用前照灯装置
は、上記した課題を解決するために、一方の灯具に設け
られる反射鏡については、光軸を含む鉛直面で反射面を
2分したときに車輌の背面から見て左側に位置する反射
領域によって、配光パターンのうち鉛直軸に関して左側
に位置するパターンを主として形成し、他方、車輌の背
面から見て鉛直面の右側に位置する反射領域によって、
配光パターンのうち鉛直軸に関して右側に位置するパタ
ーンを主として形成する。
【0016】また、他方の灯具に設けられる反射鏡につ
いては、光軸を含む鉛直面で反射面を2分したときに車
輌の背面から見て左側に位置する反射領域によって、配
光パターンのうち鉛直軸に関して右側に位置するパター
ンを主として形成し、他方、車輌の背面から見て鉛直面
の右側に位置する反射領域によって、配光パターンのう
ち鉛直軸に関して左側に位置するパターンを主として形
成する。
【0017】そして、両灯具の反射鏡についてはいずれ
も、その光軸を含む鉛直面により反射面を2分したとき
に、面積の大きい方の反射領域が、水平面に対して傾斜
したカットラインの形成に与り、面積の小さい方の反射
領域が、水平方向に延びるカットラインの形成に与るよ
うにしたものである。
【0018】
【作用】本発明によれば、車輌前部においてその左右に
設けられる前照灯の反射鏡の形状が、これらの光軸を含
む鉛直面に関して左右で非対称であるにもかかわらず、
各前照灯の配光パターンの間に大きな相違は生じない。 これは、一方の前照灯に設けられる反射鏡においては、
その光軸を含む鉛直面により反射面を2分したときに各
反射面での反射光が光軸に関して交錯した結果として配
光パターンが得られるのに対し、他方の前照灯に設けら
れる反射鏡においては、その光軸を含む鉛直面により反
射面を2分したときに各反射面での反射光が光軸に関し
て交錯せずに配光パターンが得られるようになっており
、しかも、両反射鏡についてはいずれも、光軸を含む鉛
直面に関して面積の大きい方の反射領域が、水平面に対
して傾斜したカットラインを形成し、面積の小さい方の
反射領域が、水平方向に延びるカットラインを形成する
ようになっているためである。
【0019】
【実施例】図1は、本発明に係る車輌用前照灯装置1の
構成を概略的に示す図である。
【0020】車輌用前照灯装置1は、自動車の背面から
見て右側に配置される前照灯2Rと、左側に配置される
前照灯2Lとから構成される。
【0021】一方の前照灯2Lの反射鏡3Lは、前述し
た反射鏡d_Lと同様に回転放物面状をなしている。
【0022】即ち、反射鏡3Lは、その光軸が電球取付
孔4Lの中心を通って車輌の前後方向に延びている。
【0023】反射面5Lは、図2に示すように電球取付
孔4Lの中心を通る鉛直軸に関して正面から見て左側に
位置する反射領域5LAの方が右側に位置する反射領域
5LBに比べて大きな面積を占めている。そして、反射
面5Lを、電球取付孔4Lの中心を通って右方に延びる
水平軸と、電球取付孔4Lの中心を通り水平軸に対して
所定の角度をもって左斜め下方に延びる軸とによって2
分したとき、両軸の上方に位置する領域5LHがすれ違
いビームに係る配光パターンの形成に寄与する。
【0024】6Lはすれ違いビーム用のフィラメントで
あり、図3に示すようにその中心軸が反射鏡3Lの光軸
K−Kに沿って配置されている。そして、フィラメント
6Lの直下には、フィラメント6Lから反射面5LH以
外の領域に照射される光をカットするようにシェード7
が設けられている。このようなフィメント構造としては
、例えば、H4バルブのサブフィラメントを挙げること
ができる。
【0025】他方、右側の前照灯2Rの反射鏡3Rは、
楕円的放物面を基本面とし、これに対して新たな自由度
を付与する事によって、基本面から外れた曲面形状を自
由に設計し得る反射面5Rを有しており、本願出願人が
既に特願平3ー21430号にて提案した反射鏡が用い
られる。
【0026】即ち、反射面5Rの基本面は、光軸に直交
する面で切った時の断面形状が楕円状をなし、光軸を含
む平面で切った時の断面形状が放物線状をなす楕円的放
物面とされている。そして、反射面を光軸に直交する平
面で切ったときの断面曲線の形状を、その始点位置、終
点位置の指定及び両点間での係数ベクトルの指定によっ
て有限次のベクトル代数式によって表し、基本面に変形
を加えることで反射面に配光制御機能をもたせることが
できるようにしたものである。
【0027】図4は反射面5Rの一例を示す正面図であ
り、その配光制御機能については、光軸(これを「x軸
」とすると、図4では紙面に垂直な軸である。)を含む
仮想的な3平面によって6つの領域5R1、5R2、5
R3、5R4、5R5、5R6に区分されている。即ち
、3平面とは、電球取付孔4Rの中心を通り水平方向に
延びる軸(これを「y軸」とする。)とx軸とを含むx
−y平面、そして、該平面に対して所定の角度をもって
傾斜された平面C−C´、さらに、電球取付孔4Rの中
心を通り上下方向に延びる軸(これを「z軸」とする。 )とx軸とを含むx−z面である。
【0028】尚、反射面5Rの中央部より右方(背面か
ら見て)に偏位した位置に形成された電球取付孔4Rの
中心が座標系x−y−zの原点Oに選ばれている。
【0029】図から判るように反射鏡3Rを正面から見
たとき、z軸に関して右側に位置する反射領域5RA(
5R1、5R2、5R6)の方が左側に位置する反射領
域5RB(5R3、5R4、5R5)に比べてより大き
な面積を占めている。
【0030】また、すれ違いビーム用のフィラメント6
Rは、図5に示すように、その中心軸が反射鏡3Rの光
軸に沿って配置されている。但し、この場合には前照灯
2Lの場合のようなシェードは不要となる。反射鏡のも
つ配光制御機能によって、すれ違いビームに特有のカッ
トラインを形成することができるからである。
【0031】領域5R1、5R4はx−y平面の上下に
それぞれ位置し、5R1が領域5RAに属し、5R4が
領域5RBに属する。これらの領域は配光パターンにお
けるカットライン(あるいは、カットオフと称される)
に寄与する。つまり、領域5R1がy−z平面の第2象
限(y<0、z>0)においてx−y平面の直ぐ上に位
置しており、図6の配光パターン8R1に示すように水
平線H−Hに対して所定のカットライン角をもつカット
ラインCL1を形成する。
【0032】また、領域5R4がy−z平面の第4象限
(y>0、z<0)においてx−y平面の直ぐ下に位置
しており、その配光パターン8R4は、水平線H−Hの
直下において該水平線に平行に延びるカットラインCL
4を形成する。
【0033】反射面5Rの上半面(z>0の領域)のう
ち5R1を除く領域は、x−z平面によって2つの領域
5R2、5R3に区分される。z軸に関して右側(y<
0)の領域5R2によって得られる配光パターン8R2
は図6に示すように水平線H−Hより下方で鉛直線V−
Vに関してほぼ左側に位置したパターンとなる。また、
z軸に関して左側(y>0)の領域5R3によって得ら
れる配光パターン8R3は、図6に示すように水平線H
−Hより下方で鉛直線V−Vに関してほぼ右側に位置し
たパターンとなる。
【0034】そして、反射面5Rの下半面(z<0の領
域)のうち5R4を除く領域は、x−z平面によって2
つの領域5R5、5R6に区分される。つまり、z軸に
関して左側(y>0)の領域5R5によって得られる配
光パターン8R5は、図6に示すように水平線H−Hよ
り下方で鉛直線V−Vに関してほぼ右側に位置するほぼ
1/4円状のパターンとなる。
【0035】また、z軸に関して右側(y<0)の領域
5R6によって得られる配光パターン8R6は、図6に
示すように水平線H−Hより下方で鉛直線V−Vに関し
てほぼ左側に位置する横長のほぼ1/4楕円状をしたパ
ターンとなる。
【0036】以上のパターンが合成されて、すれ違いビ
ームに係る全体的なパターン8Rが形成される。即ち、
鮮明なカットラインCLを有する配光パターンの大半が
、反射面5Rの持つ配光制御機能によって作り出される
。尚、このカットラインCLは水平線H−Hに対して所
定の角度をもって傾斜されたカットラインCL1と、水
平線H−Hの直下において水平方向に延びるカットライ
ンCL4とからなっている。
【0037】これらの反射領域はいずれも楕円的放物面
を基本面とし、各領域での形状パラメーターを調整した
り、ベクトル制御による曲面操作を施して基本面から外
れた形状とすることによって新たな自由度を獲得するよ
うにした曲面(以下、「自由曲面」と呼ぶ。)であり、
下記に示すような操作を基本とする。
【0038】(1)形状パラメーターの調整によって、
フィラメント像をカットラインの下方に集める。
【0039】基本となる楕円的放物面は、上記したx−
y−z直交座標系において、焦点距離をfとし、y軸、
z軸方向に関する楕円の形状を規定する2つのパラメー
ターαy、αzを用いて[数1]式で表すことができる
【0040】
【数1】
【0041】反射光を水平面に関して前方斜め下方に向
けるためには、パラメーターαzの値を可変すれば良い
【0042】このことは、パラメーターαzの可変操作
が、楕円的放物面をx−y平面で切ったときの断面形状
(放物線)の焦点距離についての操作と等価であること
を考えれば容易に理解される。
【0043】同様の考え方に従うと、反射光の水平方向
の広がりは、αyの値を可変すれば自由に変化させるこ
とができることが解る。
【0044】(2)端点での接線ベクトルに対して直交
条件を課すことによって、フィラメント像の長手方向の
中心軸がカットラインに平行な方位をもって配置されよ
うに操作する。
【0045】自由曲面は、これを光軸を含む面で切った
ときの断面形状が2次式で表され、光軸に垂直に切った
ときの断面形状が一般にはN次式で表されるような曲面
として定義される。
【0046】簡単化のためにN=3とし、2つのパラメ
ーター(tとu)及び係数ベクトルa0、a1、a2、
a3を用いると、自由曲面を表すベクトル関数をF(u
,t)とするとき、曲面の方程式は次式のように表すこ
とができる。
【0047】
【数2】
【0048】尚、[数2]式におけるベクトルiは、そ
れぞれx軸方向の単位ベクトルである。
【0049】また、パラメーターtは、x軸回りの動径
であり、パラメーターuのベクトル関数f(u)をt倍
したものは、曲面をx軸に垂直に切った時の断面曲線を
表す。
【0050】係数ベクトルa0、a1、a2、a3は、
断面曲線の始点や終点に関する位置ベクトルや接線ベク
トルから求められるものである。尚、このような曲線は
「Fergosonの曲線」として知られている。
【0051】今、図7のy−z図に示すように、端点P
(1)、P(2)での各接線ベクトルV(1)、V(2
)を、原点Oから端点P(1)、P(2)にそれぞれ向
かう方向ベクトルt1、t2に対して直交するように曲
線9を拘束して曲面形状に操作を加える。
【0052】この操作の幾何光学的な作用を図示したも
のが図8である。10、10、・・・は、フィラメント
を円筒状と仮定したときにフィラメントからでた光が異
なる反射点で反射された後に遠方のスクリーン上に投影
されるフィラメント像を示している。これらの長方形状
のフィラメント像10、10、・・・において、長手方
向に延びる中心軸が全て一致している様子が良く解る。
【0053】尚、図中の「UP−LW」は、各フィラメ
ント像に関する相対的な鉛直軸を示し、「LH−RH」
は、これに直交する相対的な水平線を示している。
【0054】(3)曲面にねじれを加えることによって
、フィラメント像の長手方向の中心軸が互いに一致して
配置されるよう操作する。
【0055】図9のy−z図に示すように自由曲面をx
=t 20/4fの平面で切ったときの交線11をベク
トル関数f0を用いて[数3]式のように表し、自由曲
面をx=t 21/4fの平面で切ったときの交線12
をベクトル関数f1を用いて[数4]式のように表す。
【0056】
【数3】
【0057】
【数4】
【0058】尚、ベクトル関数f0は、交線11の端点
P0(1)、P0(2)の座標値と両点でのそれぞれの
接線ベクトルV0(1)、V0(2)によって規定され
、また、ベクトル関数f1は交線12の端点P1(1)
、P1(2)の座標値と両点でのそれぞれの接線ベクト
ルV1(1)、V1(2)によって規定される。
【0059】曲面にねじりを加えるには、例えば、[数
5]式に示すようにベクトル関数f0、f1を線形結合
することによって曲面の方程式をたてれば良い。
【0060】
【数5】
【0061】この操作の幾何光学的な作用を図示したも
のが図10である。遠方のスクリーン上に投影されるフ
ィラメント像13、13、・・・は、長手方向の上側縁
が全て一致するように配列している様子が解る。
【0062】上記した(2)、(3)の曲面操作は、カ
ットラインの形成に寄与する反射領域についてなされる
。即ち、領域5R1によって形成されるカットラインC
L1や領域5R4によって形成されるカットラインCL
4が、こうした操作を基本としている。
【0063】しかして、前照灯2R、2Lのそれぞれの
アウターレンズ(図1において破線で示す。)を通して
最終的に得られる配光パターンを対比して示すと図1の
ようになる。
【0064】即ち、左側の前照灯2Lによって得られる
配光パターン14Lについては、反射面5Lのうち、反
射領域が5LBが鉛直軸VーVの右側に位置する配光パ
ターンの形成に主として寄与し、反射領域5LAが、鉛
直軸VーVの左側に位置する配光パターンの形成に主と
して寄与する。つまり、反射面を光軸を含む鉛直面によ
り2分したときに各反射領域による反射光には、光軸に
関して互いに交錯が生じる。
【0065】そして、配光パターン14Lにおいては、
鉛直線V−Vの左側部分が右側部分に比べて面積的に優
位に形成されることになる。
【0066】他方、右側の前照灯2Rによって得られる
配光パターン14Rについては、反射面5Rのうち、反
射領域5RA(5R1、5R2、5R6)が、鉛直線V
ーVの左側に位置する配光パターンの形成に主として寄
与し、反射領域5RB(5R3、5R4、5R5)が、
鉛直軸VーVの右側に位置する配光パターンの形成に主
として寄与する。つまり、この場合には反射面を光軸を
含む鉛直面により2分したときに各反射領域による反射
光には、光軸に関して互いに交錯は生じない。
【0067】そして、配光パターン14Rにおいては、
鉛直線V−Vの左側部分が右側部分に比べて面積的に優
位に形成されるように、前述した(1)の操作により形
状パラメータαyを可変して設定を行なっている。
【0068】従って、前照灯2Rでは、配光パターンの
水平方向における左右の拡がりを調整することによって
、パターン形状を前照灯2Lの配光パターン14Lと同
様の形状に合わせることができる。
【0069】両反射鏡について共通して言えることは、
鉛直線V−Vに関して面積の大きい方の反射領域5RA
、5LAによって、水平線H−Hに対して傾斜したカッ
トラインが形成され、面積の小さい方の反射領域5RB
、5LBによって、水平に延びるカットラインが形成さ
れるということである。
【0070】こうして得られる両パターンは互いに整合
性の高いのものとなり、これらを合成したものが、最終
的な配光パターンとなる。
【0071】よって、左右の前照灯による配光パターン
が不揃いになり、光度分布が規格に適合しなかったり、
視認性が低下してしまうというような不都合が解消され
る。
【0072】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明によれば、左右の前照灯の間で、配光パター
ンの形状に大幅なくい違が生じ、意図しない配光分布と
なってしまうといったことはなくなる。
【0073】尚、前記した実施例は、本発明の一実施例
にすぎず、この例のみによって、本発明の技術的範囲が
狭く解釈されてはならない。例えば、前記した例では、
2つの反射鏡のうち、一方の反射鏡が自由曲面形状の反
射面を有し、他方の反射鏡が回転放物面状の反射面を有
するとしたが、これに限らず、後者の反射鏡について、
反射面を自由曲面(但し、光軸を含む鉛直面に関して左
右の反射領域による反射光は交錯する。)として形成す
るようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車輌用前照灯装置を構成する各前
照灯とそれぞれの配光パターンとの関係を概略的に示す
図である。
【図2】本発明に係る一方の前照灯に設けられる回転放
物面状をした反射鏡の正面図である。
【図3】図2の反射鏡とフィラメントとの位置関係を示
す斜視図である。
【図4】本発明に係る他方の前照灯に設けられる反射鏡
について配光制御区分を説明するための正面図である。
【図5】図4の反射鏡に関するフィラメントの配置と投
影パターンとを併せて示す斜視図である。
【図6】図4の反射鏡によって得られる全体の配光パタ
ーンを示す図である。
【図7】接線ベクトルに課せられる直交条件について説
明するためのy−z図である。
【図8】接線ベクトルが直交条件により拘束したときの
幾何光学的作用について説明するために、フィラメント
像の配置を示す図である。
【図9】曲面にねじれを与える操作について説明するた
めのy−z図である。
【図10】曲面にねじれを加える操作についての幾何光
学的作用を説明するために、フィラメント像の配置を示
す図である。
【図11】従来の車輌用前照灯装置を構成する各前照灯
とそれぞれの配光パターンとの関係を概略的に示す図で
ある。
【図12】(a)は車輌の背後からみて車輌前部の右側
に配置される前照灯の反射鏡を示す正面図、(b)は車
輌前部の左側に配置される前照灯の反射鏡を示す正面図
である。
【符号の説明】
1  車輌用前照灯装置 2R  第1の灯具 2L  第2の灯具 3R  (第1の灯具の)反射鏡 3L  (第2の灯具の)反射鏡 5R  (第1の灯具の)反射面 5L  (第2の灯具の)反射面 6R  フィラメント 9  断面曲線 10  フィラメント像 11、12  断面曲線 13  フィラメント像 14R  (第1の灯具の)配光パターン14L  (
第2の灯具の)配光パターンCL  カットライン CL1  傾斜したカットライン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  すれ違いビームの照射のために車輌の
    前部に設けられる一対の灯具からなる車輌用前照灯装置
    であって、(イ)各灯具を構成する反射鏡の形状が、そ
    の光軸を含む鉛直面に関して左右に非対称となっている
    こと、(ロ)第1の灯具に設けられる反射鏡については
    、その反射面を光軸を含む鉛直面により2分したときに
    、車輌の背面から見て鉛直面の左側に位置する反射領域
    が、全反射面によって形成される配光パターンのうち鉛
    直軸に関して左側に位置するパターンの形成に主として
    寄与し、他方、車輌の背面から見て鉛直面の右側に位置
    する反射領域が、配光パターンのうち鉛直軸に関して右
    側に位置するパターンの形成に主として寄与すること、
    (ハ)第2の灯具に設けられる反射鏡については、その
    反射面を光軸を含む鉛直面により2分したときに、車輌
    の背面から見て鉛直面の左側に位置する反射領域が、全
    反射面によって形成される配光パターンのうち鉛直軸に
    関して右側に位置するパターンの形成に主として寄与し
    、他方、車輌の背面から見て鉛直面の右側に位置する反
    射領域が、配光パターンのうち鉛直軸に関して左側に位
    置するパターンの形成に主として寄与すること、(ニ)
    第1、第2の灯具に設けられる反射鏡についてはいずれ
    も、その反射面を光軸を含む鉛直面により2分したとき
    に、面積の大きい方の反射領域が、水平面に対して傾斜
    したカットラインの形成に寄与し、面積の小さい方の反
    射領域が、水平方向に延びるカットラインの形成に寄与
    すること、を特徴とする車輌用前照灯装置。
  2. 【請求項2】  請求項1に記載した車輌用前照灯装置
    において、第1の灯具の反射鏡は、(イ)その基本面が
    、光軸に直交する平面で切った断面形状が楕円状をなし
    、かつ、光軸を含む平面で切った断面形状が放物面状を
    なす楕円的放物面とされており、フィラメントの中心軸
    がその光軸に沿って配置されること、(ロ)基本面を光
    軸に直交する平面で切ったときの断面曲線である楕円の
    形状について長軸又は短軸に係る形状パラメータの値を
    可変することによって配光パターンの水平又は鉛直方向
    の拡がりを規定すること、(ハ)反射面は、これを光軸
    に直交する平面で切った時の断面曲線が、基本面を光軸
    に直交する平面で切った時の断面曲線に対して端点及び
    係数ベクトルを指定することにより基本面の断面曲線形
    状から外れた形状として形成されていること、(ニ)(
    ハ)の反射面の断面曲線に関して、カットラインの形成
    に関与する反射領域に属する断面曲線については、端点
    での接線ベクトルを端点の位置ベクトルに対して直交さ
    せるとともに、係数ベクトルの指定により曲面にねじり
    を加えることによって、投影される各フィラメント像の
    長手方向の一側縁を互いに一致させ、これらの側縁が集
    まってカットラインが形成されるようにしたこと、を特
    徴とする車輌用前照灯装置。
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JP2007012316A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Ichikoh Ind Ltd 車両用前照灯
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