JPH0433464Y2 - - Google Patents

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JPH0433464Y2
JPH0433464Y2 JP262487U JP262487U JPH0433464Y2 JP H0433464 Y2 JPH0433464 Y2 JP H0433464Y2 JP 262487 U JP262487 U JP 262487U JP 262487 U JP262487 U JP 262487U JP H0433464 Y2 JPH0433464 Y2 JP H0433464Y2
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piston
pressure
positive pressure
cylinder chamber
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は車両用自動変速機の油圧作動式摩擦係
合装置への油路と連通されて、該摩擦係合装置の
係合時の衝撃を緩和する油圧作動式摩擦係合装置
用アキユームレータに関する。
[従来の技術] この種のアキユームレータとしては、特開昭61−
45158号等で提案された第8図に示される構造の
ものが知られている。
このアキユームレータ10では、シリンダ室1
2の内方に円筒形状のアキユームレータピストン
14が摺動自在に嵌合されている。シリンダ室1
2は段付形状とされて、小径部12A及び大径部
12Bが形成されている。一方、アキユームレー
タピストン14には、前記小径部12AとOリン
グ13を介して嵌合される小径部14Aと、前記
大径部12BとOリング13を介して嵌合される
大径部14Bとが一般径部14Cから張出形成さ
れている。
アキユームレータピストン14には軸線方向中
間部に隔壁16が形成されており、この隔壁16
を境として図面上方のシリンダ室12内に圧縮コ
イルばねからなるアキユーム背圧スプリング18
が配置され、図面下方のシリンダ室12内に圧縮
コイルばねからなるアキユーム正圧スプリング2
0が配置されている。
シリンダ室12には、アキユーム正圧スプリン
グ20が配置されている図面下方の部分に図示し
ないクラツチ、ブレーキ等の摩擦係合装置へ作用
する油圧がアキユーム正圧としてポート22から
導入され、小径部14Aと大径部14Bと一般径
部14Cとで隔成された部分にアキユーム正圧に
対抗するアキユーム背圧がポート24から導入さ
れるようになつている。
この従来のアキユームレータ10では、アキユ
ーム正圧が大径部12Bの断面積に相当する面積
に作用してアキユーム正圧スプリング20の付勢
力とでアキユームレータピストン14を図面上方
へ向けて移動させる力を生ずるとともに、アキユ
ーム背圧が小径部12Aと大径部12Bとの断面
積差に相当する面積に作用してアキユーム背圧ス
プリング18の付勢力とでアキユームレータピス
トン14が前記方向へ移動するのに対抗する力を
生ずるようになつている。これにより、摩擦係合
装置へ作用する油圧の昇圧特性が変化されて、該
油圧が全体として徐々に昇圧されることから、摩
擦係合装置の係合時の衝撃が緩和されるようにな
つている。
ところで、上記従来のアキユームレータ10で
は、第9図に模式的に示されるように、シリンダ
室12はトランスミツシヨンケース26に形成さ
れ、下端開口部12Cからアキユーム背圧スプリ
ング18、アキユームレータピストン14、アキ
ユーム正圧スピリング20が組み付けられて、最
後にトランスミツシヨンケース26の下部に下端
開口部12Cを閉塞するようにしてバルブボデー
28が組み付けられるようになつている。
ところが、バルブボデー28の組付けの際に
は、アキユーム正圧スプリング20が下端開口部
12Cから下方へ向けて突出しているので(突出
長さL)、アキユーム正圧スプリング20及びア
キユーム背圧スプリング18を圧縮しつつ作業を
せねばならない。
従つて、突出長さLが長くて撓み易く、かつ取
付荷重が大きい場合には、組付作業が容易ではな
く、場合によつてはバルブボデー28の組付位置
精度不良や、Oリング13のかたぎが発生する惧
れがあつた。
[考案が解決しようとする問題点] 本考案は上記に鑑み、トランスミツシヨンケー
ス26等の第1の部材とバルブボデー28等の第
2の部材とを容易に組付けることができる油圧作
動式摩擦係合装置用アキユームレータを提供する
ことを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本考案に係る油圧作動式摩擦係合装置用アキユ
ームレータでは、摩擦係合装置への油路の油圧を
アキユーム正圧として受けるとともに該アキユー
ム正圧に対抗するアキユーム背圧を受け軸線方向
の中間部に隔壁が設けられた円筒状のアキユーム
レータピストンと、アキユームレータピストンが
組み付けられる第1の開口を有しアキユームレー
タピストンが摺動自在に嵌合される第1のシリン
ダ室が形成された第1の部材と、第1のシリンダ
室に配置され前記隔壁を押圧してアキユームレー
タピストンをアキユーム正圧に対抗するように第
1の開口へ接近する方向へ付勢するアキユーム背
圧スプリングと、前記隔壁をアキユーム背圧スプ
リングとは逆方向から押圧してアキユームレータ
ピストンをアキユーム背圧に対向するように第1
の開口から離間する方向へ付勢するアキユーム正
圧スプリングと、第2の開口を有する第2のシリ
ンダ室が形成され第2の開口を第1の開口に対向
させて第1の部材に組み付けられる第2の部材
と、第2のシリンダ室に摺動自在に嵌合されてア
キユーム正圧スプリングを支持する支持ピストン
と、第2のシリンダ室に開口してアキユーム正圧
スプリングを圧縮するように支持ピストンを作動
させる作動油圧が導入される作動油圧導入油路
と、を備えた構成とされている。
[作用] 上記構成の本考案では、第2の部材に形成され
た第2シリンダ室が第1の部材から突出される部
分のアキユーム正圧スプリングを受容するので、
第2の部材を第1の部材へ組み付ける際には、ア
キユーム正圧スプリング及びアキユーム背圧スプ
リングのいずれか一方又は双方の圧縮荷重は軽減
されるか乃至は零となる。
摩擦係合装置の作動可能状態では、支持ピスト
ンが作動油圧導入油路から導入された作動油圧で
作動されて、アキユーム正圧スプリング及びアキ
ユーム背圧スプリングのいずれか一方又は双方は
圧縮状態とされる。
[実施例] 第1図は本考案に係る油圧作動式摩擦係合装置
用アキユームレータの第1実施例が示されてい
る。
第1シリンダ室30はトランスミツシヨンケー
ス32に形成され、下端がトランスミツシヨンケ
ース32の底面で開口されている。第1シリンダ
室30は上部に小径部30Aが形成され、下部に
大径部30Bが形成された段付形状とされてい
る。第1シリンダ室30には、上端部に残油ドレ
ン油路34が連通され、小径部30A大径部30
Bとの境界部近傍にアキユーム背圧油路36が連
通されている。この第1シリンダ室30の構成は
従来のアキユームレータ10のシリンダ室12と
基本的に同一である。
第1シリンダ室30の内方には、円筒形状のア
キユームレータピストン38が配置されている。
アキユームレータピストン38には、外周部の上
部及び下部に、小径部38A及び大径部38Bが
一般径部38Cから張出形成され、内周部の上下
方向中間部に中空部を上下に仕切る隔壁40が張
出形成されている。小径部38A及び大径部38
Bには外周面に溝42が形成されており、この溝
42にOリング44が嵌着されている。
アキユームレータピストン38は、小径部38
AがOリング44を介して小径部30Aに摺動自
在に嵌合され、大径部38BがOリング44を介
して大径部30Bに摺動自在に嵌合されて、上下
方向に移動可能とされている。このアキユームレ
ータピストン38の構成も従来のアキユームレー
タ10のアキユームレータピストン14と基本的
に同一である。
第2シリンダ室46はバルブボデー48に形成
され、上端がバルブボデー48の上面で開口され
ている。第2シリンダ室46は第1シリンダ室3
0の大径部30Bよりもさらに大径とされてお
り、バルブボデー48がセパレートプレート49
を介してトランスミツシヨンケース32に取り付
けられることで、第1シリンダ室30と同一軸線
上に配置されている。第2シリンダ室46には、
上部にアキユーム正圧油路50がオリフイス52
を介して連通され、下端部に作動油圧油路54が
連通されている。
第2シリンダ室46の内方には支持ピストン5
6が配置されている。支持ピストン56は周縁部
56Aが上下両方向へ突出する肉厚形状とされた
円板形状で、外周面に溝58が形成され、この溝
58にOリング44が嵌着されている。支持ピス
トン56はOリング44を介して第2シリンダ室
46に摺動自在に嵌合されて、上下方向に移動可
能とされている。
なお、図示は省略されているが、支持ピストン
56が上方に移動されて周縁部56Aの上端部が
セパレートプレート49に当接した状態で、支持
ピストン56の上方空間部とアキユーム正圧油路
50とが連通可能なように、周縁部56Aには上
方へ突出する部分の全周又は一部に切欠部が形成
されている。
アキユーム背圧スプリング60は圧縮コイルば
ねからなり、上端部が第1シリンダ室30の上面
壁に当接支持され、下端部がアキユームレータピ
ストン38に形成された隔壁40の上面に当接支
持されている。
アキユーム正圧スプリング62は圧縮コイルば
ねからなり、上端部がアキユームレータピストン
38に形成された隔壁40の下面に当接支持さ
れ、下端部がセパレートプレート49に形成され
た透孔49Aを貫通して支持ピストン56の上面
に当接支持されている。
アキユーム背圧スプリング60及びアキユーム
正圧スプリング62は、ばね特性が異なること
と、アキユーム正圧スプリング62の下端部が支
持ピストン56に支持されていることを除いて
は、従来のアキユームレータ10のアキユーム背
圧スプリング18及びアキユーム正圧スプリング
20と基本的に同一である。
前記アキユーム背圧油路36、アキユーム正圧
油路50及び作動油圧油路54には、自動変速機
と連結されたエンジンが運転されることで、図示
しないオイルポンプが駆動されて発生する油圧が
調圧された後に作用するようになつている。この
油圧の調圧は、周知のようにバルブボデー48に
配置されて油圧制御装置の一部をなす種々の調圧
弁でなされるようになつている。
アキユーム正圧油路50は摩擦係合装置を作動
させる油圧が供給される摩擦係合装置作動油圧油
路と連通されている。摩擦係合装置作動油圧油路
は摩擦係合装置作動時に基本油圧であるライン圧
の油路と連通されるので、アキユーム正圧油路5
0にもこの油圧が供給されるようになつている。
アキユーム背圧油路36は前記ライン圧の油路と
常時連通されている。作動油圧油路54は前記オ
イルポンプが駆動されている際には常時所定圧以
上の油圧となつている任意の油路と連通されてい
る。
前記残油ドレン油路34はバルブボデー48を
覆つてトランスミツシヨンケース32の下部に取
り付けられる図示しないオイルパンへ開口されて
いる。
第1図に示されるアキユームレータ64の状態
は、前記図示しないオイルポンプが駆動されてお
らず、従つてアキユーム背圧油路36、アキユー
ム正圧油路50及び作動油圧油路54には油圧が
供給されていない状態である。
図示の状態では、アキユームレータピストン3
8は下端部がセパレートプレート49の上面に当
接支持されているが、本実施例の場合には実際に
はアキユームレータピストン38はセパレートプ
レート49に当接されておらず、セパレートプレ
ート49から離間されている。離間距離はアキユ
ーム背圧スプリング60及びアキユーム正圧スプ
リング62のばね特性によつて異なり、例えば、
アキユーム背圧スプリング60及びアキユーム正
圧スプリング62が自由長にあつて圧縮されてい
ない状態であれば図示のようになる。
しかしながら、後述するようにオイルポンプが
駆動されて、アキユーム背圧油路36及び作動油
圧油路54に油圧が供給されている状態で、アキ
ユーム正圧油路50には油圧が供給されていない
場合には、ばね特性の相異に拘らず、アキユーム
レータピストン38は図示の位置にあつて、この
位置が下降限となつている。
また、オイルポンプが駆動されていない状態で
は、支持ピストン56は下端部が第2シリンダ室
46の下部壁に当接支持されて、この位置が下降
限となつている。
支持ピストン56は下降限位置から上方へ移動
可能であるが、上端部がセパレートプレート49
の下面に当接することでそれ以上の移動が阻止さ
れて、この位置が上昇限となる。また、アキユー
ムレータピストン38は図示の下降限位置から上
方へ移動可能であるが、上端部が第1シリンダ室
30の上面壁に当接することでそれ以上の移動が
阻止されて、この位置が上昇限となる。
次に本実施例の組付け手順について説明する。
組付けは、第1図の状態となるように、アキユ
ーム背圧スプリング60と、Oリング44を嵌着
されたアキユームレータピストン38と、アキユ
ーム正圧スプリング62とが、トランスミツシヨ
ンケース32の下端に形成されている開口から第
1シリンダ室30に組み付けられる。一方、Oリ
ング44を嵌着された支持ピストン56がバルブ
ボデー48の上端に形成されている開口から第2
シリンダ室46に組み付けられる。このように部
品が組み付けられたトランスミツシヨンケース3
2とバルブボデー48とが、セパレートプレート
49を介して組み付けられて、両者の組付が終了
する。
この組付の際には、アキユーム背圧スプリング
60及びアキユーム正圧スプリング62を圧縮す
る必要があるが、その圧縮量及び圧縮力は従来と
比較すれば僅かなものであり、従来のような問題
は生じない。なお、アキユーム背圧スプリング6
0及びアキユーム正圧スプリング62の夫々の自
由長の合計が短かい設定の場合には、組付の際に
これらを圧縮する必要はない。
次に本実施例の作動について説明する。
前記図示しないオイルポンプが駆動されると、
摩擦係合装置の作動・非作動に拘らず、アキユー
ム背圧油路36及び作動油圧油路54には常時油
圧が供給される。アキユーム背圧油路36に供給
された油圧は、アキユームレータピストン38の
小径部38A及び大径部38Bに作用するが小径
部38Aと大径部38Bとの受圧面積差により、
アキユームレータピストン38をセパレートプレ
ート49へ向けて押圧する力を発生する。これに
より、アキユームレータピストン38はセパレー
トプレート49と当接する下降限の位置へ移動さ
れる。
一方、作動油圧油路54に供給された油圧は、
支持ピストン56の下面に作用して、支持ピスト
ン56をセパレートプレート49と当接する上昇
限まで移動させる。支持ピストン56の移動でア
キユーム正圧スプリング62は圧縮されるが、ア
キユーム正圧油路50に油圧が供給されていない
状態では、アキユーム背圧油路36に供給されて
いる油圧によつて発生しているアキユームレータ
ピストン38を下方へ押圧する前記力によつて、
アキユームレータピストン38は下降限に位置し
たままとなつている。
アキユーム正圧スプリング62は支持ピストン
56の移動で圧縮されることで、従来のアキユー
ムレータ10における取付荷重に相当する圧縮荷
重となる。
アキユームレータ64が係り合つた摩擦係合装
置に油圧が供給されると、アキユーム正圧油路5
0にもこの油圧が供給される。この油圧はオリフ
イス52を介して供給されるので、アキユームレ
ータ64では供給油量が制限されて油圧の上昇が
遅くなる。摩擦係合装置に油圧の供給が開始され
てから、隔壁40下部のアキユームレータピスト
ン38の中空部に油が充満して所定の油圧となる
と、この油圧はアキユーム背圧スプリング60を
圧縮しつつアキユームレータピストン38を上方
へ向けて移動させる。この際、残油は残油ドレン
油路34からドレンされる。このアキユームレー
タピストン38の移動により、摩擦係合装置へ供
給される油圧の上昇が緩やかなものとなり、摩擦
係合装置は係合初期に発生する衝撃を軽減され
る。
アキユームレータピストン38が第1シリンダ
室30の上面壁に当接して上昇限に到達すると、
摩擦係合装置へ供給される油圧は急激に上昇して
ライン圧となり、摩擦係合装置に所定の伝達トル
クを付与する。第2図には本実施例のアキユーム
レータ特性が示されている。図中、θはスロツト
ル開度で、ライン圧はスロツトル開度θに対応し
て変化されるので、アキユーム正圧油路50に供
給される油圧も同様に変化され、アキユームレー
タ64はスロツトル開度θに対応して異なる特性
を示している。
摩擦係合装置へ供給されている油圧がドレンさ
れると、アキユームレータピストン38はアキユ
ーム正圧スプリング62を圧縮しつつ徐々に下降
限の位置まで移動される。
ここで、支持ピストン56はアキユームレータ
ピストン38の上方及び下方への移動中も上昇限
に位置したままで、下方へ移動されることがな
い。作動油圧油路54は支持ピストン56をこの
ように支持できる圧力以上の油圧の油路と連通さ
れている。
このように本実施例では、組付時の作業が極め
て容易となるとともに組付不良も発生せず、さら
に組付時の作業性を考慮することなく、ばね特性
を設定可能となるので、アキユームレータ64の
特性設計の自由度が極めて向上される。
因に、従来のアキユームレータ10では取付荷
重が5〜10Kg程度で撓み量が2〜3mmであつたも
のを、本実施例では取付荷重に相当する圧縮荷重
が20Kg程度で撓み量が10mmを実現できた。これに
より、摩擦係合装置の係合初期時の衝撃を著しく
軽減できる等の優れた効果を得ることができた。
なお、アキユーム背圧スプリング60の自由長
を短くした場合には、アキユームレータピストン
38が下降限に位置している状態では、アキユー
ム背圧スプリング60の上端部は第1シリンダ室
30の上面壁から離間されていることもある。
次に第1実施例の応用例について説明する。
この応用例では、アキユームレータ64は基本
的な構造は前記と同一である。前記と異なるの
は、作動油圧油路54に供給される油圧で、この
相異によりアキユームレータ64は前記とは異な
る挙動及び特性を示すようになつている。
前記第1実施例に示された作動油圧油路54に
供給される油圧は、前記図示しないオイルポンプ
が駆動されている状態では、支持ピストン56を
常に上昇限に位置させておくことができる油圧が
用いられていた。
これに対し、この応用例の場合には、第3図に
示されるようにスロツトル開度θに対応して変化
される油圧が設定されて作動油圧油路54に供給
されていて、アキユームレータ64は第4図に示
されるような特性を示すようになる。
第3図に示される油圧は、アキユームレータピ
ストン38が第2図において時刻T1で下降限か
らストロークを開始し、時刻T2で上昇限に至り
ストロークを終了するまでのアキユームレータピ
ストン38のあるストローク量LX位置における
アキユーム油圧PX(P1,P2,P3,…)に等
しい油圧(P1,P2,P3,…)を、全てのス
ロツトル開度領域において発生するようになつて
いる。このストローク量LXは下記のように選定
されている。
即ち、第5図には第1図に示されたアキユーム
レータ64が模式的に示されており、図中の符合
は下記の通りとなつているが、L2−L1<L5
の条件下において、ストローク量LXはストロー
ク量L2−L1からストローク量L5の範囲内の
数値が選定されている。
L1:アキユームレータピストン38が下降限に
位置し、支持ピストン56が上昇限に位置し
ている際のアキユーム正圧スプリング62の
全長(=取付け長さに相当) L2:アキユーム正圧スプリング62の自由長 L3:アキユーム背圧スプリング60の自由長
(=取付け長さ) L4:アキユームレータピストン38が上昇限に
位置している際のアキユーム背圧スプリング
60の全長(=最大作動時長さ) L5:アキユームレータピストン38の最大スト
ローク長さ L6:支持ピストン56の最大ストローク長さ 上記第3図に示される油圧の設定により、第4
図に示されるように、アキユームレータピストン
38がストローク量LXとなると、全てのスロツ
トル開度でアキユーム油圧PX(P1,P2,P
3,…)が作動油圧油路54に供給されている作
動油圧(P1,P2,P3,…)と等しくなる。
この時点(時刻T3)までのアキユームレータ6
4の特性は前記実施例の場合と同様で、支持ピス
トン56は上昇限に位置している。アキユーム油
圧PXはこの時点からさらに上昇しようとするが、
アキユーム油圧PXが上昇しようとすると、支持
ピストン56が下方へ移動されるので、アキユー
ム油圧PXの上昇が阻止される。支持ピストン5
6は時間の経過とともに増々下方へ移動され、下
降限に到達してそれ以上の移動が阻止され、アキ
ユーム油圧PXはこの時点(時刻T4)から再度
上昇を開始する。
これにより、第4図に示される領域Aが生み出
されて、アキユームストローク時間が延長され
(T4−T3に相当する時間)、かつアキユーム油
圧中にフラツト領域(PX=一定)が形成される
と云う、好ましい特性を得ることができる。
なお、作動油圧油路54に供給する油圧は上記
に限らず、種々に設定できるので、種々の特性を
設定可能である。
第6図には本考案の第2実施例が示されてい
る。
この実施例では、前記第1実施例の応用例が第
3図に示された特性の油圧を別途作り出す必要が
あるのに対し、油圧制御装置によつて発生される
周知の既在の油圧が利用可能となつている。
即ち、第7図に示されるように、作動油圧油路
54に供給する作動油圧の要求特性Bが、ライン
圧あるいは潤滑油圧等の既存の油圧の特性Cに略
比例する場合には下記(1)式が成立するので、その
利用が可能となる。
PS/PW=PU/PT=K=一定 ……(1) この実施例のアキユームレータ64の構造が前
記第1実施例と相異するのは、第2シリンダ室4
5が段付形状とされ、この第2シリンダ室46に
摺動自在に嵌合される支持ピストン56も段付形
状とされていることである。
支持ピストン56の大径部の直径D1と小径部
の直径D2との関係は下記(2)式から求められてい
る。
πD22/4/πD12/4=1/K=PW/PS ……(2) 上記の構成により、新たに油圧を設定すること
なく既存の油圧を利用して前記第1実施例の応用
例と同等の作用、効果を得ることができる。
なお、第6図中、符号66は残油をドレンする
ドレン油路、符号68は第2シリンダ室46を段
付形状とするためのスリーブ、符号70はスリー
ブ68を第2シリンダ室46に固定するためのキ
ーである。
この実施例では、スリーブ68を用いること
で、第1図に示された構造に僅かな設計変更で適
用可能であるが、スリーブ68を用いることな
く、バルブボデー48に直接段付形状の第2シリ
ンダ室46を加工成形しても良いことは勿論であ
る。
[考案の効果] 以上説明したように本考案に係る油圧作動式摩
擦係合装置用アキユームレータでは、トランスミ
ツシヨンケース等の第1の部材と、バルブボデー
等の第2の部材とを容易に組み付けることができ
る効果を有し、支持ピストンを作動させる油圧を
適宜設定乃至選択することでアキユームレータを
種々の特性に容易に変化させることもできると云
う特有の効果も生ずる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る油圧作動式摩擦係合装置
用アキユームレータの第1実施例を示す組付状態
の断面図、第2図は第1実施例のアキユームレー
タ特性を示す図表、第3図は第1実施例の応用例
に用いられる作動油圧の特性を示す図表、第4図
は第1実施例の応用例のアキユームレータ特性を
示す図表、第5図は第1図に示されたアキユーム
レータを模式的に示す断面図、第6図は本考案の
第2実施例を示すアキユームレータの要部断面
図、第7図は第2実施例に用いられる作動油圧の
特性を示す図表、第8図は従来のアキユームレー
タを示す組付状態の断面図、第9図は従来の問題
点を説明する組付途中のアキユームレータの模式
的断面図である。 30……第1シリンダ室、32……トランスミ
ツシヨンケース(第1の部材)、36……アキユ
ーム背圧油路、38……アキユームレータピスト
ン、46……第2シリンダ室、48……バルブボ
デー(第2の部材)、50……アキユーム正圧油
路、54……作動油圧油路、56……支持ピスト
ン、60……アキユーム背圧スプリング、62…
…アキユーム正圧スプリング、64……アキユー
ムレータ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 車両用自動変速機の油圧作動式摩擦係合装置へ
    の油路と連通されて該摩擦係合装置の係合時の衝
    撃を緩和する油圧作動式摩擦係合装置用アキユー
    ムレータであつて、前記摩擦係合装置への油路の
    油圧をアキユーム正圧として受けるとともに該ア
    キユーム正圧に対抗するアキユーム背圧を受け軸
    線方向の中間部に隔壁が設けられた円筒状のアキ
    ユームレータピストンと、アキユームレータピス
    トンが組み付けられる第1の開口を有しアキユー
    ムレータピストンが摺動自在に嵌合される第1の
    シリンダ室が形成された第1の部材と、第1のシ
    リンダ室に配置され前記隔壁を押圧してアキユー
    ムレータピストンをアキユーム正圧に対抗するよ
    うに第1の開口へ接近する方向へ付勢するアキユ
    ーム背圧スプリングと、前記隔壁をアキユーム背
    圧スプリングとは逆方向から押圧してアキユーム
    レータピストンをアキユーム背圧に対向するよう
    に第1の開口から離間する方向へ付勢するアキユ
    ーム正圧スプリングと、第2の開口を有する第2
    のシリンダ室が形成され第2の開口を第1の開口
    に対向させて第1の部材に組み付けられる第2の
    部材と、第2のシリンダ室に摺動自在に嵌合され
    てアキユーム正圧スプリングを支持する支持ピス
    トンと、第2のシリンダ室に開口してアキユーム
    正圧スプリングを圧縮するように支持ピストンを
    作動させる作動油圧が導入される作動油圧導入油
    路と、を備えたことを特徴とする油圧作動式摩擦
    係合装置用アキユームレータ。
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