JPH04329245A - 内部磁気シールドを有するカラー表示管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ネック部分、ファンネ
ル部分および窓部分より成る容器と、前記のネック部分
内に配された電子銃システムと、前記の窓部分の内面上
にけい光体のパターンを有する長方形の表示スクリーン
と、この表示スクリーンに対向して配設されたカラー選
別手段と、前記のファンネル部分内に配設された内部磁
気シールドとを有し、この内部磁気シールドは、表示ス
クリーンの長い軸（ｘ軸）に平行な２つの長い側、表示
スクリーンの短い軸（ｙ軸）に平行な２つの短い側およ
び管の縦軸を横切って延在する電子銃側の開口端を有す
るカラー表示管に関するものである。ここにいうカラー
選別手段とは例えばアパーチャシャドーマスクまたはワ
イヤマスクを意味するものと理解され度い。

【０００２】

【従来の技術】カラー表示管においては、地磁界によっ
て電子通路が偏向され、何等かの対策を講じなければけ
い光体上への電子のミスランデング（ｍｉｓｌａｎｄｉ
ｎｇ）や画像の変色を生じることがある。特に表示管の
軸方向の地磁界の成分（一般に軸方向磁界と称される）
はこれに関して重要な役割をし、表示スクリーンの隅で
色の欠損または更には色純度の不良として表れる。

【０００３】地磁界に起因するミスランデングを減少す
る公知の対策は内部磁気シールドの使用である。このよ
うな磁気シールドの形は、おおよそ表示管の輪郭通りで
ある。このことは（ファンネル状の）磁気シールドは表
示スクリーンの長い軸（ｘ軸）に平行な２つの梯形側部
と表示スクリーンの短い軸（ｙ軸）に平行な２つの短い
梯形側部を有することを意味する。

【０００４】この磁気シールドの短い側部は、軸方向磁
界に起因する隅でのミスランデングを減少するように電
子銃側に屡々３角形の凹所を有する。比較的小さい管で
表示スクリーンのけい光体パターンの画素の比較的大き
なピッチが用いられる場合には、この方法で許容し得る
結果が達せられる。けれども、（例えば六角形に配され
た）けい光ドットより成るけい光体パターンを有する画
素が表示スクリーンに用いられると、特に大きな表示管
および／またはけい光体画素の小さなピッチの場合、前
記のタイプの解決は十分な色純度を保証できない。

【０００５】本発明は、表示スクリーンはその高さより
も大きな幅を有するのでｙ方向のミスランングがｘ方向
のミスランデングよりも大きいという認識に基づいたも
のである。けい光体が垂直な行のパターンに従って配さ
れた表示管では、ｙミスランデングは重要でない。けれ
ども高分解能管では、けい光体はドットの（６角形）パ
ターンに従って配されている。この場合ｙ方向における
ミスランデングはｘ方向のミスランデングと同じにやっ
かいである。ｙミスランデングはスクリーンの縦横比の
ために本来大きいので、このような表示管ではこれに対
し特別な注意が払われねばならない。このことは、３：
４の縦横比を有する通常の表示スクリーンより更に横長
の９：１６の縦横比の表示スクリーンを有する表示管で
は更にその程度が大きくなる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、ｙ方向の色
純度への軸方向磁界の有害な影響を十分に低減する（高
分解能）カラー表示管の磁気シールドを具現化すること
を目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、冒頭記載のタイプの表示管において、
けい光体パターンはドットパターンであり、磁気シール
ドは、その開口端のすぐ次に、地磁界の軸方向成分の磁
力線を長い側よりも短い側により多く偏向する手段をそ
なえたことを特徴とするものである。

【０００８】軸方向磁界の磁力線が東か西側に向かって
偏向される本発明のシールドは、ｙ方向の電子通路の偏
向を低減するｘ方向の磁界成分を導入する。したがって
、ｙミスランデングは、それによって部分的にｘランデ
ングが幾らか大きくなるのを犠牲にしても、標準のシー
ルドにくらべて減少される。ｙミスランデングは最も大
きいので、軸方向時間による全ミスランデングを減少す
ることができる。

【０００９】本発明の一実施態様では、シールドの電子
銃側の開口端はその短い側にだけ縁を有する。これ等の
縁は開口端の平面内に位置されてもよいが、電子銃の方
向に延在するとその働きが更に効果的である。前記の縁
が電子銃に向かって更に延在すればそれだけｙミスラン
デング誤差は小さくなるが、これは部分的にｘミスラン
デング誤差の或る程度の増加の犠牲で行われる。５０ｍ
ｍよりも大きい縁の　”高さ”　に対してはｘミスラン
デング誤差は許容限度以上に大きくなる。０〜５０ｍｍ
の間の縁の高さの範囲内ではｙミスランデング誤差は所
望通りに１５μｍ　または更には１０μｍ　を超えない
。標準シールドでは一般に１５μｍ　またはそれ以上で
ある。

【００１０】具現するためのより容易な実施態様では、
磁気シールドの長い側の壁は、該磁気シールドの電子銃
側の開口端において、例えば縁の条帯を切り取ることに
より、少なくとも短い側の壁のすぐ隣りで該短い側の壁
に対して引込んでいる。

【００１１】

【実施例】以下本発明を添付の図面を参照して説明する
。図１ａに水平断面図で示した表示管は、表示窓１、コ
ーン部分２およびネック部分３より成るガラス容器を有
する。ネック部分３は、３つの電子ビーム５，６および
７を発生する３つの電子銃を有する電極システム４を収
容する。電子ビームは一平面（ここでは図の紙面）内で
発生され、表示管の内部に配設され且つアルミニウム層
で被覆された多数の赤、緑および青発光けい光体ドット
を有する表示スクリーン８に向けられる。電子ビーム５
，６および７は、前記の表示スクリーン８への途中で、
管軸を同軸的に取囲む偏向コイルシステム９によって表
示スクリーン８を横切って偏向され、アパーチャ１１を
有する金属プレートより成るカラー選別電極１０を通過
する。３つの電子ビーム５，６および７は小さな角度で
前記のアパーチャを通過し、したがって１つのカラーの
けい光体のドットにだけ衝突する。表示管は更に管壁に
配設された高圧接点１４を有する。カラー選別電極１０
は、多数の接触スプリング１５によって表示スクリーン
８に連結される。ファンネル状の磁気シールド１６がガ
ラス容器内に取付けられる。

【００１２】カラー表示管では電子はシャドーマスクを
通過し、けい光体に衝突する。けい光体の位置は、所定
の地磁界（地球上の位置）の１つの管配向に対して最適
になっている。異なる配向または地磁界に対しては電子
はシャドーマスク上の別のスポットに衝突する。このこ
とは、カラーモニタに特に有害な画像ひずみを生じる。 更に、電子は異なる角度でマスクに到達する。若しこの
電子がアパーチャを通過すると、該電子は、その運動方
向を横切る磁界の影響の下で、所定のミスランデングＭ
でスクリーンに入射する（図１ｂ参照）　。若しこのミ
スランデングが大き過ぎると間違ったけい光体に到達す
ることさえあり、このためカラーエラーが生じる。

【００１３】地磁界が全く保証されてない場合のミスラ
ンデングの程度の計算を以下に示す。大きさＢを有する
均等な磁界内では、電子はＲ＝ｍＶ０／ｅＢで与えられ
る半径を有する通路を描く（ｍ，　Ｖ０　およびｅは夫
々電子の質量、速度および電荷）。５＊　１０−５（〜
１／２　ガウス）　の地磁界、１０８　ｍ／ｓｅｃの電
子速度および　ｅ／ｍ＝　１．７６×１０１１ｃ／ｋｇ
に対してはこれは　Ｒ＝１１．４ｍになる。この場合簡
単な幾何学的考察によりミスランデングＭは

【００１４】

【数１】 となる。ここで、ｌ１は電子源とシャドーマスク間の距
離でｌ２はシャドーマスクとスクリーン間の距離である
。ミスランデングは直ちに例えば管の大きな輝度につな
がることがあるので、これをできるだけ低減することが
重要である。管の寸法を増すと、ｌ１とｌ２は共に増加
し、このためミスランデングは２次元的に大きくなる。

【００１５】管内の妨害磁界の方向はセットの位置およ
び向きに左右される。シールドの磁化を所定状態にある
磁界に適合させるために、シールドは、セットがスイッ
チオンされるたびに、交番磁界が減少されると減磁され
る。シールドは必然的に電子銃側開口端を有する。この
ことは全体しゃ蔽の問題がないことを意味する。

【００１６】本発明は、シールドはできるだけ閉じられ
ねばならず、また高い磁気抵抗を有するギャップは避け
ねばならないという認識に基づいたものである。説明を
簡単にするために、図２は表示管内の軸系およびスクリ
ーンの位置の定義を与える。ここでは、Ｚ方向成分の地
磁界すなわち軸方向磁界のみが考慮されている。

【００１７】図５は種々の位置における電子のミスラン
デングの計算値を示す。加速電圧は２５ｋｖ、偏向点と
マスク間の距離は３０３ｍｍ　、スクリーンの中心と位
置西、東等との間の水平方向の距離は１８０ｍｍ　、ス
クリーンの中心と位置北、南等との間の距離は１３５ｍ
ｍ　、および軸方向Ｂ磁界は２＊　１０−５Ｔ　とする
。しゃ蔽がなければ、ミスランデングは許容限度以上に
大きく（図５ａ）　、これ等を１５μｍ　特に１０μｍ
　以下にすべく企図された。この目的で、スクリーンお
よびマスクと共に地磁界を部分的にしゃ蔽するシールド
が管内に配設された。 測　　定 ５１ＦＳ　ＣＭＴ管に対し、２つの異なるタイプのシー
ルドと同じタイプの標準シャドーマスク、ダイヤフラム
および懸吊を用いて、偏向点から電子通路に沿ってマス
ク上の種々の位置に延在する磁界が測定された。。次い
で、図５ａの表に示したのと同じデータを用いて、ミス
ランデングＭが計算された。マスクとスクリーン間の磁
界は考慮されなかった。この結果が通常のように図５に
示されている。（符号を考慮に入れて、同じ位置におけ
るミスランデングが平均された。） 結　　果　　（３回またはそれ以上の測定の平均値が各
タイプのシールドに対して示されている） 表５ａ　：　　シールド無しの均等磁界表５ｂ　：　　
すべての側で同じ高さの、５１ＦＳ　ＣＭＴ管の標準シ
ールド 表５ｃ　：　　シールド２０がその短い側の夫々の開口
端２１に高さｈを有する縁２２と２３を有する本発明の
シールド（図４）。 シールド２０（図４）は、１０分の１ｍｍから１０分の
数ｍｍの厚さを有するカーボン含有量の低い鋼のような
軟磁性体のシートから深絞りによって得られた。図５ｃ
の表に示された値は、縁２１と２２が２０ｍｍの高さｈ
を有するシールドで得られた。縁２２，２３の安定性と
の関係で、一体片の深絞りされたシールドの方が組合せ
て溶接されたシールドにくらべてより有利である。

【００１８】縁２２，　２３の効果が図６と図７に明ら
かにしてある。これ等の図は、標準シールド（図６）お
よび本発明のシールド（図７）の断面図を示す。矢印は
、外側の電子通路に沿った矢じりの位置における軸方向
磁界の測定値を示す。各矢印の向きはその場所の磁界の
方向に平行で、長さはその場所の磁界の強さの尺度であ
る。すべての場合１６Ａ／ｍ　の軸方向磁界が用いられ
ている。図７は、図６にくらべて、磁界が丁度シールド
内で軸方向からシールドの東側と西側に曲がり、Ｍｘ　
の所望の減少を生じることを示している。

【００１９】図８は２つの短い側壁３１，　３２と２つ
の長い側壁３３，３４を有するシールドを示す。この長
い側壁３３，　３４は、狭い（電子銃側）開口端３５に
おいて、短い側壁３１，　３２に対して引込んでいる。 これを実現するために、シールドにその形が与えられて
から夫々の長い側壁より縁の条帯が切り取られ、かくし
て、短い側壁が切り取られた縁の条帯の隅の高さを横切
って長い側壁より更に延在する外見が得られる。

【００２０】高さＨの典型的な値は、５１ｃｍの表示ス
クリーン対角線を有する表示管に対して略々２０ｍｍで
ある。この値Ｈは、とりわけ、表示管のタイプ、シール
ドの寸法あるいは材料いかんで決り、実際には数ｍｍと
１０分の数ｍｍの間の範囲内にある。

【００２１】代わりに、長い側壁を、シールドを形成す
るシート内に適合した形を有する凹所を打抜くことによ
って引込ませることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】〔ａ〕カラー表示管の断面図である。 〔ｂ〕ミスランデング発生の説明図である。

【図２】電子ビームのミスランデングが測定される表示
スクリーンの軸系および位置を示したカラー表示管の斜
視図である。

【図３】標準シールドの斜視図である。

【図４】本発明の表示管の磁気シールドの一実施例の斜
視図である。

【図５】〔ａ〕磁気シールドのない均等磁界のｘ軸およ
びｙ軸のミスランデングＭｘ　およびＭｙ　の値を示す
表である。 〔ｂ〕すべての側が同じ高さの標準シールドに対するＭ
ｘ　およびＭｙ　の値を示す表である。 〔ｃ〕本発明の磁気シールドに対するＭｘ　およびＭｙ
　の値を示す表である。

【図６】標準シールドにおける外側電子通路に沿った軸
方向磁界を示すＸ−Ｚ面の断面図である。

【図７】本発明の磁気シールドにおける図６同様の断面
図である。

【図８】本発明の磁気シールドの別の実施例の斜視図で
ある。

【符号の説明】

２　　コーン部分 ３　　ネック部分 ４　　電極システム ８　　表示スクリーン ９　　偏向コイルシステム １０　　カラー選別電極 ２１，　３５　　シールドの電子銃側開口端２２，　２
３　　縁 ３１，　３２　　短い側壁 ３３，　３４　　長い側壁

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　ネック部分、ファンネル部分および窓
   部分より成る容器と、前記のネック部分内に配された電
   子銃システムと、前記の窓部分の内面上にけい光体のパ
   ターンを有する長方形の表示スクリーンと、この表示ス
   クリーンに対向して配設されたカラー選別手段と、前記
   のファンネル部分内に配設された内部磁気シールドとを
   有し、この内部磁気シールドは、表示スクリーンの長い
   軸（ｘ軸）に平行な２つの長い側、表示スクリーンの短
   い軸（ｙ軸）に平行な２つの短い側および管の縦軸を横
   切って延在する電子銃側の開口端を有するカラー表示管
   において、けい光体パターンはドットパターンであり、
   磁気シールドは、その開口端のすぐ近くに、地磁界の軸
   方向成分の磁力線を長い側よりも短い側により多く偏向
   する手段をそなえたことを特徴とするカラー表示管。
2. 【請求項２】　　磁気シールドの開口端は、その短い側
   の壁にだけ縁を有する請求項１のカラー表示管。
3. 【請求項３】　　縁は電子銃システムに向かって延在す
   る請求項２のカラー表示管。
4. 【請求項４】　　縁は、縁のない同様の磁気シールドを
   用いた場合に発生するミスランデングに比してｙミスラ
   ンデングを減少するために有効な０と５０ｍｍ間の距離
   にわたって電子銃に向かって延在する請求項３のカラー
   表示管。
5. 【請求項５】　　表示スクリーンは９：１６の縦横比を
   有する請求項１または２のカラー表示管。
6. 【請求項６】　　磁気シールドの長い側の壁は、該磁気
   シールドの電子銃側の開口端において、少なくとも短い
   側の壁のすぐ隣りで該短い側の壁に対して引込んでいる
   請求項１のカラー表示管。