JPH04328817A - 電極付きセラミック薄膜の製造方法 - Google Patents

電極付きセラミック薄膜の製造方法

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JPH04328817A
JPH04328817A JP9901191A JP9901191A JPH04328817A JP H04328817 A JPH04328817 A JP H04328817A JP 9901191 A JP9901191 A JP 9901191A JP 9901191 A JP9901191 A JP 9901191A JP H04328817 A JPH04328817 A JP H04328817A
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thin film
ceramic thin
electrode
electrodes
dielectric
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JP9901191A
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Inventor
Michinori Tanaka
田中 道則
Kunio Saegusa
邦夫 三枝
Hiroyuki Sazawa
洋幸 佐沢
Manabu Sasaki
学 佐々木
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電極付きセラミック薄膜
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電極付きセラミック薄膜の用途としては
薄膜コンデンサ、センサ類、弾性表面波フィルタ、空間
光変調器、メモリ素子等が挙げられ、セラミック薄膜の
製造方法としては、スパッタ法、真空蒸着法、CVD法
等の気相法、金属の有機化合物の塗布、熱分解による塗
布熱分解法、金属酸化物ゾルの塗布焼結による塗布焼結
法等が知られている。気相法により製造される膜は、一
般に緻密なものが比較的低温で得られるという利点を有
している。
【0003】しかしながら、個々の製法を検討してみる
と、スパッタ法は、製膜速度は比較的早いものの、膜材
料が2成分系以上の化学組成になると化学組成の制御が
極めて難しいという問題がある。真空蒸着法やCVD法
は製膜速度も遅く、組成制御も難しい。さらに、気相法
においては、一般に得られる膜は非晶質であり、誘電特
性等、所望の特性を得ようとすると300〜900℃の
基板の加熱とか、薄膜作成後の高温アニール等が必要で
あった。これに対して塗布熱分解法は化学組成制御が厳
密にできるという利点があり、製膜速度も早いという利
点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗布熱
分解法においては300〜700℃という比較的低温の
焼成で膜を得られるものの、多量の有機物の熱分解を伴
うために、完全に緻密な構造を達成するのは極めて難し
く、所望の特性を持った緻密な薄膜を得ようとすると5
00〜1000℃の高温での焼結が必要となってくる。 金属酸化物ゾルによる塗布焼結法は焼結温度が700〜
1500℃と相当に高温であり、緻密な膜を得るために
は更に高温が必要な場合もある。
【0005】このような高温熱処理により膜の特性は改
善されるが、この際、膜の緻密化の進行とともに収縮が
必然的に起こり、このために収縮しない基板との間に熱
応力が発生したり、膜に微小なクラックが生成したりす
る。このような膜に電極を気相法またはメッキ等で付与
しようとすると、電極成分がクラックの内部に侵入して
、短絡等、薄膜の本来の特性が十分に発揮できなかった
り、工業的見地からみると良好な製品の歩留りが非常に
低いという問題があった。本発明の目的は上記課題を解
決するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミック薄
膜形成用前駆体液を基板に塗布、乾燥、焼成してセラミ
ック薄膜を形成する工程、該薄膜表面に電極を付与する
工程を含む電極付きセラミック薄膜の製造方法において
、該前駆体溶液を塗布、乾燥、一次焼成した後に電極を
形成し、その後に二次焼成することを特徴とする電極付
きセラミック薄膜の製造方法を提供するものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用の基板の材料としては誘電体薄膜を形成でき
る程度の表面平滑性及び焼成温度に耐える耐熱性があれ
ばどのようなものも用い得るが、例えばチタニウム、ア
ルミニウム、ジルコニウム、珪素、亜鉛、ニオブ、タン
タル、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、タングステ
ン、ランタン、イットリウム等より選ばれた1種または
2種以上の金属、該金属さらにスズ、鉛、バリウム、マ
グネシウム等の酸化物または金属窒化物、チタン酸、ジ
ルコン酸等のカルシウム、バリウム、ストロンチウム等
の塩、ニオブ酸、タンタル酸のリチウム、カリウム等の
アルカリ金属塩の多結晶、単結晶、またはガラス等があ
げられ、好ましくはシリコン、アルミナ、ガラス、等の
商業生産されている基板が挙げられる。
【0008】用途が薄膜コンデンサの場合、基板の上に
導電電極層を設ける。該導電電極層の材料としては、電
気抵抗が低く、焼成温度での耐熱性があり、接触する誘
電体材料、基板等と著しく反応せずに導電性を保持する
ものが好ましく、具体的には、プラチナ、金、銀、パラ
ジウム、等の貴金属及びこれらの合金、銅、アルミニウ
ム、ニッケル等の卑金属及びこれらの合金、ITO等の
導電性酸化物等があげられる。これらの導電電極膜の形
成方法としては、一般的な薄膜形成法として知られるス
パッタ法、CVD法、蒸着法、印刷法、スピンコート法
等が挙げられる。
【0009】セラミック薄膜の材料としては、公知の誘
電体セラミックもしくは半導体セラミック等を製造する
ための材料が挙げられ、好ましくは金属酸化物、金属窒
化物、金属硫化物等、より好ましくは金属酸化物が挙げ
られる。
【0010】具体的には、チタニウム、アルミニウム、
スズ、ジルコニウム、珪素、亜鉛、鉛、バリウム、マグ
ネシウム、カルシウム、ストロンチウム、リチウム、カ
リウム、ニオブ、タンタル、鉄、ニッケル、コバルト、
マンガン、タングステン、ランタン、イットリウム等よ
り選ばれた1種または2種以上の酸化物、窒化物、硫化
物があげられ、酸化物が種々の条件から好ましい。誘電
体材料としては、特に二酸化チタン、酸化アルミニウム
、酸化スズ、二酸化ジルコニウム、二酸化珪素、酸化亜
鉛、等の単純酸化物、チタン酸バリウム、チタン酸マグ
ネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウ
ム、チタン酸鉛、等のチタン酸塩、ジルコン酸バリウム
、ジルコン酸マグネシウム、ジルコン酸カルシウム、ジ
ルコン酸ストロンチウム、ジルコン酸鉛、等のジルコン
酸塩、スズ酸バリウム、スズ酸マグネシウム、スズ酸カ
ルシウム、スズ酸ストロンチウム、スズ酸鉛、等のスズ
酸塩、ニオブ酸リチウム、ニオブ酸マグネシウム鉛、等
のニオブ酸塩、タングステン酸リチウム、タングステン
酸鉄鉛、等のタングステン酸塩、タンタル酸リチウム、
タンタル酸亜鉛バリウム等のタンタル酸塩、及びこれら
の固溶体が好ましい。誘電体特性を改善するために少量
の二酸化マンガン、酸化バリウム、酸化マグネシウム、
酸化ストロンチウム、酸化カルシウム、シリカ、酸化ほ
う素、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化イットリウム
、酸化ネオジミウム等を添加しても良い。
【0011】半導体材料としてはランタン、ネオジウム
等をドープした半導体チタン酸バリウム等のPTCR材
料、セレン化亜鉛、セレン化カルシウム、セレン化スト
ロンチウム、等のセレン化金属、硫化亜鉛、硫化カルシ
ウム、硫化ストロンチウム、等の硫化金属及びこれらの
固溶体があげられる。
【0012】上記セラミック薄膜の形成法としては公知
のゾル−ゲル法が好適に採用できる。一般にゾル−ゲル
法はゲルに転化しうる前駆体溶液をゲル化させるプロセ
スよりなるもので、前駆体液としては金属アルコキシド
、その部分加水分解物、金属有機酸塩、金属キレート等
の金属有機化合物の有機溶媒溶液、および金属酸化物ゾ
ルがあげられる。
【0013】具体的には、金属アルコキシドとしてはテ
トラメトキシシラン、チタニウムテトラメトキシド等の
金属メトキシド類、チタニウムテトラエトキシド、バリ
ウムエトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド等の金
属エトキシド類、ストロンチウムジイソプロポキシド、
カルシウムジイソプロポキシド、アルミニウムトリイソ
プロポキシド等の金属イソプロポキシド類、ジルコニウ
ムテトラブトキシド、テトラブトキシ鉛、テトラブトキ
シスズ等の金属ブトキシド類等があげられ、金属有機酸
塩としてはオクチル酸スズ、酢酸鉛、ナフテン酸コバル
ト、等があげられる。金属キレートとしてはニッケルア
セチルアセトナート、クロムアセチルアセトナート等が
あげられる。これら金属有機化合物の濃度は、金属に換
算して0.5〜40重量%、好ましくは3〜20重量%
の範囲で用いられる。これら金属有機化合物の有機溶媒
溶液を薄膜形成用前駆体液として用いる場合は、大量の
有機化合物の熱分解を伴い、かつ微小な独立気孔が焼成
初期、すなわち一次焼成の段階で多数存在する過程をと
るので本発明の効果は特に顕著である。
【0014】金属酸化物ゾルとしてはシリカゾル、アル
ミナゾル、チタニアゾル、酸化亜鉛ゾル、酸化鉄ゾル、
酸化スズゾル、ジルコニアゾル等があげられ、溶媒とし
ては水またはメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル等のアルコール類等がよく用いられる。これら金属酸
化物の濃度は、金属酸化物に換算して0.5〜50重量
%、好ましくは4〜30重量%の範囲で用いられる。
【0015】形成されるセラミック薄膜の厚みとしては
、好ましくは0.03〜10μm、より好ましくは0.
05〜10μm、さらに好ましくは0.1〜5μmであ
る。薄膜の厚みが0.03μmよりも薄い場合には本発
明で用いる一次及び二次焼成により電極金属が薄膜中に
拡散する厚みと同等となり、薄膜の特性が発揮され難く
なるので好ましくなく、一方薄膜の厚みが10μmより
大きい場合には、相対的に薄膜内の結晶粒の大きさが無
視し得るくらいに小さくなり、このように長い距離にわ
たって連続気孔が形成される可能性も少なくなるために
本発明の効果は顕著でなくなる傾向がある。なお、薄膜
の形成に当たっては前駆体液を塗布・加熱(乾燥を兼ね
る)する工程を繰り返してもよく、この場合少なくとも
最後の加熱を後述する一次焼成温度で加熱焼成する。そ
れ以外の加熱は300℃未満で通常行われる。このよう
な場合は全体の厚みが上記範囲に入るようにするのが好
ましい。
【0016】一次焼成は、一般的にいえば焼結の初期段
階に当り、薄膜内部の気孔はまだそれぞれ独立している
が、ハンドリング可能な機械的強度は発現させるために
行うものであり、その焼成温度は製造する薄膜の材質、
有機物の含有の有無等の条件にもよるが、概ね300〜
900℃、好ましくは300〜700℃の範囲で上記条
件を考慮して適宜決めることができる。一次焼成前の薄
膜が金属有機化合物により形成されている場合は、この
一次焼成により、大部分の有機物を上部電極形成前に分
解除去しておくことが好ましい。このとき、300℃未
満では有機物を分解除去することは極めて難しく、また
900℃を越えると大部分の物質に粒成長等の顕著な焼
結現象が観測され、気孔の連結が顕著にも起こるように
なるため適当ではない。
【0017】本発明においては、一次焼成後に上部電極
として導電層を設ける。上部電極材料としては、電気抵
抗が低く、焼成温度での耐熱性があり、接触する誘電体
材料、基板等と反応しないものが好ましく、具体的には
、プラチナ、金、銀、パラジウム、等の貴金属及びこれ
らの合金、銅、アルミニウム、ニッケル等の卑金属及び
これらの合金、ITO等の導電性酸化物等が挙げられる
。これらの電極膜の形成方法としては、一般的な薄膜形
成法として知られるスパッタ法、CVD法、蒸着法、印
刷法、スピンコート法等が挙げられる。
【0018】また導電層と誘電体との接着を良くするた
めに、クロム、アルミニウム、ニッケル等の金属を電極
接着層として用いても良い。
【0019】本発明においては、上記導電層を形成した
後、二次焼成を行う。二次焼成の温度はセラミック薄膜
を緻密化するのに必要な温度であり、該薄膜の材質によ
り異なるので、これらを考慮して500〜1500℃、
好ましくは700〜1300℃の範囲、且つ一次焼成温
度より高い温度で適宜決めることができる。一般に50
0℃未満では十分に緻密化する物質はほとんどなく、ま
た1500℃を越えると同時に焼成する電極材料でこの
温度で使用可能なものがほとんど無く、実際的ではない
【0020】上記の焼成は酸化性雰囲気、好ましくは空
気中または酸素中で行われる。焼成時間は焼成温度によ
っても異なり、特に限定されるものではないが、一次焼
成では通常10分〜5時間、二次焼成では10分〜2時
間程度である。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、電極付きセラミック薄
膜の絶縁破壊電圧の向上、短絡率の低下による製品の歩
留りの向上をはかることができ、これにより従来信頼性
に難点があるために進まなかった薄膜コンデンサ等の素
子の実用化の道を開くもので、その工業的価値は大きい
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は下記の実施例により、何ら限定されるも
のではない。また誘電特性の測定にはインピーダンスア
ナライザ(YHP4275A:横河ヒューレットパッカ
ード社製)を用い、実施例中には10KHz、1Vrm
s、室温でのデータを示した。また直流電圧を印加して
絶縁破壊電圧を超絶縁抵抗計(YHP4329A:横河
ヒューレットパッカード社製)にて測定した。短絡率は
一つの下部電極に対し、アレイ状に100個の上部電極
を形成し、テスターで下部と上部電極間の導通を測定し
、導通した電極の数の全電極数に対する割合を%で表し
た。
【0023】実施例1 鉛ジイソプロポキシド、バリウムジイソプロポキシドお
よびチタニウムテトライソプロポキシドをモル比でPb
:Ba:Ti=7:3:10の割合に調合し、イソプロ
パノール−トルエンの1:1(重量比)混合溶媒中に溶
解し、イソステアリン酸をTiに対して0.2モル添加
して酸化物換算で20重量%の誘電体形成液を調製した
。この液を金/クロム膜(厚み0.6/0.05μm)
で被覆されたアルミナ基板上に2000rpmの回転条
件でスピンナーにより塗布後、450℃で30分間酸素
中で一次焼成を行い、上記の塗布・一次焼成を4回繰り
返し、次いでこの膜にニッケル膜(500Å)、次いで
金膜(3000Å)をスパッタリングにより形成してア
レイ状に100個の1mm×2mmの上部電極を形成し
た後、最終的に800℃で1時間酸素中で二次焼成して
誘電体の膜厚が1.0μmの緻密で透明な電極付き薄膜
を得た。その電気特性を測定した結果、比誘電率250
、誘電損失2%、短絡率0%、絶縁破壊電圧180KV
/cmであった。
【0024】比較例1 鉛ジイソプロポキシド、バリウムジイソプロポキシドお
よびチタニウムテトライソプロポキシドをモル比でPb
:Ba:Ti=7:3:10の割合に調合し、イソプロ
パノール−トルエンの1:1(重量比)混合溶媒中に溶
解し、イソステアリン酸をTiに対して0.2モル添加
して酸化物換算で20重量%の誘電体形成液を調製した
。この液を金/クロム膜(厚み0.6/0.05μm)
で被覆されたアルミナ基板上に2000rpmの回転条
件でスピンナーにより塗布後、450℃で30分間酸素
中での一次焼成を行い、上記の塗布焼成を4回繰り返し
、ついで800℃で1時間、酸素中で二次焼成して誘電
体の膜厚が1.0μmの緻密で透明な薄膜を得た。 この膜に実施例1と同様にニッケル膜、ついで金膜をス
パッタリングにより形成してアレイ状に100個の1m
m×2mmの上部電極を形成して電極付き薄膜を得た。 その電気特性を実施例1と同様に測定した結果、比誘電
率250、誘電損失2%、短絡率20%、絶縁破壊電圧
110KV/cmであった。
【0025】実施例2 バリウムジアセチルアセトナートおよびチタニウムテト
ラブトキサイドをモル比でBa:Ti=1:4の割合に
調合し、メチルセロソルブ溶媒中に溶解し、酸化物換算
で15重量%の誘電体形成液を調製した。この液をプラ
チナ(3000Å)/ニッケル(500Å)膜で被覆さ
れたシリコン基板上に4000rpmの回転条件でスピ
ンナーにより塗布後、450℃で30分間酸素中での焼
成を行い上記の塗布焼成を6回繰り返し、ついでクロム
(500Å)/ニッケル(500Å)/パラジウム(2
000Å)の3層よりなる上部電極を実施例1と同様に
100個アレイ状に形成後、最終的に950℃で30分
間、酸素中で二次焼成して誘電体の膜厚が2.0μmの
緻密で透明な電極付き薄膜を得た。この薄膜の電気特性
を実施例1と同様の方法で測定した結果、比誘電率37
、誘電損失0.7%、短絡率0%、絶縁破壊電圧200
KV/cmであった。
【0026】比較例2 バリウムジアセチルアセトナートおよびチタニウムテト
ラブトキサイドをモル比でBa:Ti=1:4の割合に
調合し、メチルセロソルブ溶媒に溶解し、酸化物換算で
15重量%の誘電体形成液を調製した。この液を実施例
2で使用したのと同様なプラチナ/ニッケル膜で被覆さ
れたシリコン基板上に4000rpmの回転条件でスピ
ンナーにより塗布後、450℃で30分間、酸素中での
一次焼成を行い、上記の塗布焼成を6回繰り返し、つい
で950℃で30分間、酸素中で二次焼成して膜厚が2
.0μmの緻密で透明な薄膜を得た。これに実施例2と
同様にクロム/ニッケル/パラジウムの3層よりなる上
部電極を100個のアレイ状にスパッタリングにより形
成して最終的に電極付き薄膜を得た。この薄膜の電気特
性を実施例1と同様の方法で測定した結果、比誘電率3
7、誘電損失0.7%、短絡率33%、絶縁破壊電圧1
40KV/cmであった。
【0027】実施例3 酢酸鉛、ジルコニウムテトライソプロポキサイドおよび
チタニウムテトラエトキサイドをモル比でPb:Zr:
Ti=2:1:1になるように調合し、イソプロパノー
ル溶媒に溶解し、2−エチルヘキサン酸をTiに対して
1.0モル%加えて酸化物換算で10重量%の誘電体形
成液を調製した。この液をITO膜で被覆された石英ガ
ラス基板上にに5000rpmの回転条件でスピンナー
により塗布後、450℃で30分間、空気中で一次焼成
を行い、同様の操作を5回繰り返し、ついでマスクをつ
けてプラチナを1000Åの厚みに蒸着して100個の
アレイ状に上部電極を形成した。これを最終的に800
℃で10分間、空気中で二次焼成して膜厚が1.5μm
の緻密で透明な電極付き薄膜を得た。この薄膜の電気特
性を実施例1と同様の方法で測定したところ、比誘電率
:300、誘電損失:5%、短絡率:0%、絶縁破壊電
圧:250KV/cmの特性が得られた。
【0028】比較例3 二次焼成の後に上部電極を形成する以外は実施例3と同
様にして電極付き薄膜を得た。この薄膜の電気特性を実
施例1と同様の方法で測定したところ、比誘電率:30
0、誘電損失:5%、短絡率:20%、絶縁破壊電圧:
150KV/cmの特性が得られた。
【0029】実施例4 リチウムエトキサイドとタンタルペンタブトキサイドを
トルエン溶媒中に溶解し(Li/Ta=1)、酸化物換
算で10重量%の誘電体形成液を調製した。この液をプ
ラチナ/ニッケル膜で被覆されたチタン酸ストロンチウ
ム単結晶基板上にスピンナーにより2000rpmの回
転条件で塗布後、600℃で1時間一次焼成し、次に金
の有機化合物(田中貴金属製)をスクリーン印刷で塗布
して上部電極とした後、830℃で1時間、空気中で二
次焼成してセラミック薄膜厚みが0.2μmの電極付き
薄膜を得た。この薄膜の短絡率を実施例1と同様の方法
で測定したところ、0%であった。
【0030】比較例4 二次焼成の後に上部電極を形成した以外は実施例4と同
様にして電極付き薄膜を得た。この薄膜の短絡率は32
%であった。
【0031】実施例5 チタニウムテトライソプロポキサイド23.2gをイソ
プロパノール中に溶解し、これに蒸留水を7.2g滴下
してチタニアゾルを合成した。濃度は酸化物換算で15
重量%であった。この液を白金板上に4000rpmの
回転条件でスピンナーにより塗布後、550℃で30分
間、酸素中で一次焼成を行い、同様の操作を3回繰り返
し、ついで100個のアレイ型マスクをつけて無電解ニ
ッケルメッキ及びその上に常法により金メッキをして上
部電極を形成後、最終的に900℃で1時間空気中で焼
成して膜厚が0.8μmの緻密な電極付き薄膜を得た。 この薄膜の電気特性を実施例1と同様の方法で測定した
ところ、比誘電率:90、誘電損失:0.9%、短絡率
:0%、絶縁破壊電圧:190KV/cmの特性が得ら
れた。
【0032】比較例5 二次焼成の後で上部電極を形成した以外は実施例5と同
様にして電極付き薄膜を得た。この薄膜の電気特性を実
施例1と同様の方法で測定したところ、比誘電率:90
、誘電損失:0.9%、短絡率:27%、絶縁破壊電圧
:100KV/cmの特性が得られた。
【0033】実施例6 石英基板上に、チタン(500Å)、プラチナ(300
0Å)をこの順で形成して下部電極とした後にシリカゾ
ル(ルドックスHS−40、デュポン社製)を3000
rpmの条件でスピンナーにより塗布後、600℃で3
0分間空気中で一次焼成を行い、同様の操作を3回繰り
返した後、パラジウム(2000Å)をスパッタリング
により上部電極を形成し、次いで950℃で1時間空気
中で二次焼成して膜厚が1.5μmの緻密で透明な電極
付き薄膜を得た。この薄膜の電気特性を実施例1と同様
の方法で測定したところ、比誘電率:4、誘電損失:0
.8%、短絡率:0%、絶縁破壊電圧:200KV/c
mの特性が得られた。
【0034】比較例6 二次焼成の後で上部電極を形成した以外は実施例6と同
様にして電極付き薄膜を得た。この薄膜の電気特性を実
施例1と同様の方法で測定したところ、比誘電率:4、
誘電損失:0.8%、短絡率:23%、絶縁破壊電圧:
110KV/cmの特性が得られた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック薄膜形成用前駆体液を基板に塗
    布、乾燥、焼成してセラミック薄膜を形成する工程、該
    薄膜表面に電極を付与する工程を含む電極付きセラミッ
    ク薄膜の製造方法において、該前駆体溶液を塗布、乾燥
    、一次焼成した後に電極を形成し、その後に二次焼成す
    ることを特徴とする電極付きセラミック薄膜の製造方法
  2. 【請求項2】該前駆体液の溶媒が有機溶媒であることを
    特徴とする請求項1記載の電極付きセラミック薄膜の製
    造方法
  3. 【請求項3】一次焼成温度が300〜900℃、二次焼
    成温度が500〜1500℃である請求項1または2に
    記載の電極付きセラミック薄膜の製造方法
  4. 【請求項4】
    セラミック薄膜の厚みが0.03〜10μmの範囲であ
    る請求項1〜3に記載の電極付きセラミック薄膜の製造
    方法
  5. 【請求項5】セラミック薄膜が誘電体または半導体であ
    る請求項1〜4に記載の電極付きセラミック薄膜の製造
    方法
  6. 【請求項6】基板がその上に導電電極層を有する基板で
    ある請求項1〜5に記載の電極付きセラミック薄膜の製
    造方法
JP9901191A 1991-04-30 1991-04-30 電極付きセラミック薄膜の製造方法 Pending JPH04328817A (ja)

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JP2010208915A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Mitsubishi Materials Corp 強誘電体薄膜形成用組成物、強誘電体薄膜の形成方法並びに該方法により形成された強誘電体薄膜
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