JP3116428B2 - 薄膜誘電体およびその製造方法 - Google Patents
薄膜誘電体およびその製造方法Info
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Description
製造方法に係わり、更に詳しくは有機溶媒に可溶な鉛化
合物、マグネシウム化合物、ニオブ化合物およびチタニ
ウム化合物を特定割合で含む薄膜形成用の溶液を基板上
に塗布後さらに熱処理することにより得られる薄膜誘電
体およびその製造方法に関するものである。
はその誘電特性により磁器コンデンサーとして利用され
てきた。この磁器コンデンサーでは、静電容量を大きく
するため一般的に積層型にして用いられている。
液反応で得られた粒径が0.5〜5μmの誘電体粉末に
バインダーと溶剤とを混合してスラリーを作製し、その
スラリーをドクターブレード法等で薄板状に成形し、得
られた薄板を10〜数十層に積層し、1200〜130
0℃の温度で焼成するという工程から成っている。
電体層を薄膜化する方法がある。積層型コンデンサーの
場合、1層の厚みが約20〜40μmで、これを約50
層程度積層させたものが一般的であるが、1層が1μm
程度に薄膜化できてしかも単層でも積層型と同等、もし
くはそれ以上の静電容量が得られるなら、コンデンサー
の小型化が可能となる。
着法、CVD法等の気相法がこれまで試みられている。
〔ジャーナル・オブ・エレクトロケミカル・ソサエティ
(J.Electrochem.Soc.)Vol.1
19,No.6 P735−739(1972)〕
解により薄膜誘電体を製造する方法がある。たとえば、
酢酸鉛とチタンアルコキシドとをメトキシエタノール中
でPb:Ti=1:1の比で混合した後、加熱反応さ
せ、これを石英ガラス基板上に塗布後に電気炉中で焼成
を行い、薄膜状チタン酸鉛を得る方法が知られている。
〔ブリティッシュ・セラミック・プロシーディング(B
ritish.Ceramic.Proceedin
g)(36)107−121(1985)〕
はチタン化合物と鉛化合物との反応生成物のβ−ジケト
ン溶液をチタン酸鉛形成前駆体溶液として、塗布、加熱
処理を繰返すことによりチタン酸鉛薄膜を製造する例が
特開昭59─139617号公報に記載されている。
bZrO3 ーPbTiO3 −Pb(Mb1/3 Nb2/3 )
O3 系について薄膜誘電体の製造方法が開示されてい
る。
は、添加剤としてアルコールアミンを用いた溶液の塗布
熱分解法による変性チタン酸ジルコン酸鉛の薄膜の製造
例が記載されている。
や液相法により得た誘電体の粉末を用いドクターブレー
ド法で薄膜状誘電体を形成する場合には、誘電体粉末の
粒径が大きいために誘電体の膜厚を20μm以下にする
ことは困難である。
0 は真空誘電率(8.85×10-12 F/m)、εr は
比誘電率、nは積層数を示す)の関係にあるから、一般
に静電容量を大きくするためには積層数を増してやれば
良いわけであるが、ドクターブレード法では膜厚が厚く
なるので高容量化には自ずと限界がある。さらに、ドク
ターブレード法では誘電体粉末を得るための焼成と、成
形された生シートの焼成とを必要とするため製造コスト
が高くなるという欠点もある。
等の気相法で薄膜状誘電体を形成しようとする場合、装
置が高価なことや目的とする誘電体物質の組成比を制御
することが困難であるため、高い比誘電率の薄膜を得る
ことが難しい等の問題点がある。
開昭60─200403号公報に開示されてる薄膜誘電
体は、その比誘電率が低いため静電容量の高容量化は期
待できない。また、特開平1─260870号公報には
変性チタン酸ジルコン酸鉛薄膜の製造例が記載されてい
るが、比誘電率や誘電損失等の誘電特性については何ら
の記載もない。
法においては、出発物質の組成比は化学量論比通りに調
製されている。しかし、鉛含有化合物は焼成中に鉛の飛
散が起こりやすいので組成比の制御が難しく、そのため
に高い比誘電率のものを得ることは困難である。
有する薄膜誘電体およびその製造方法を提供することに
ある。
明者らは有機溶媒に可溶な鉛化合物、マグネシウム化合
物、ニオブ化合物およびチタニウム化合物を原料として
用いた薄膜誘電体の製造方法について鋭意検討を行った
結果、高い比誘電率を有する薄膜誘電体が得られること
を見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
(Mg1/3Nb2/3)O3−xPbTiO3で示される組成
を有し、平均膜厚が0.15〜5.0μm(ここでxは
0.05≦x≦0.4)であることを特徴とする薄膜誘
電体、および基板上に薄膜形成用の溶液を塗布して薄膜
を形成し、該薄膜を熱処理することにより薄膜誘電体を
製造する方法において、添加剤と有機溶媒と有機溶媒に
可溶な鉛化合物、マグネシウム化合物、ニオブ化合物お
よびチタニウム化合物との混合物または反応生成物から
成り、かつ、鉛の過剰率が1〜30モル%の範囲にある
薄膜形成用の溶液を用いることを特徴とする薄膜状誘電
体の製造方法を提供するものである。
においては、有機溶媒に可溶な鉛化合物としては、例え
ばジエトキシ鉛、ジイソプロポキシ鉛、鉛アセチルアセ
ナート、蟻酸鉛、酢酸鉛等を用いることができる。
ては、例えばジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグ
ネシウム、ジイソプロポキシマグネシウム、マグネシウ
ムアセチルアセトナート、酢酸マグネシウム、硝酸マグ
ネシウム等を用いることができる。
例えばペンタメトキシニオブ、ペンタエトキシニオブ、
ペンタイソプロポキシニオブ、ペンタブトキシニオブ、
塩化ニオブ等を用いることができる。
は、例えばテトラメトキシチタニウム、テトラエトキシ
チタニウム、テトライソプロポキシチタニウム、テトラ
ブトキシチタニウム、四塩化チタン等を用いることがで
きる。
ウム化合物、ニオブ化合物およびチタニウム化合物を溶
解するものならばどのような溶媒を用いてもよいが、好
ましくはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、ペンタノール、メトキシエタノール、エトキシ
エタノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、ジオキサン、
テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチル
エチルケトン、ジエチルケトン等のケトン類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、蟻酸エチル等のカルボン酸エステル
類、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾ
イルアセトン等のβ−ジケトン類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等のアミド類等が挙げられ、
これら溶媒を単独、あるいは2種以上を併用することも
できる。
が調製される。調製方法としては鉛化合物、マグネシウ
ム化合物、ニオブ化合物およびチタニウム化合物を有機
溶媒中に溶解して室温で混合するか、或は有機溶媒中で
加熱下で反応せしめる方法が用いられる。これに、さら
に添加剤を加えて薄膜形成用の溶液が得られる。
重合を行ったものを用いることが望ましい。この場合
は、1〜5重量%の水を含む有機溶媒を用いることが必
要である。
は1〜30モル%の範囲にあることが望ましい。ここ
で、鉛の過剰率はPb/(Mg+Nb+Ti)のモル比
を意味する。鉛の過剰率が1モル%未満では、得られた
薄膜の組成が化学量論組成にはならずに比誘電率の低い
薄膜しか得られない。また、鉛の過剰率が30モル%を
超える場合は、得られた薄膜に酸化鉛が残留してしまう
ため比誘電率の高いものを得ることができない。
式(1−x)Pb(Mg1/3 Nb2/ 3 )O3 −xPbT
iO3 で示される組成を有し、ここでxは0.05≦x
≦0.4の範囲にあることが望ましい。xが0.05よ
り小さい場合は絶縁抵抗が高いものを得ることができ
ず、またxが0.4より大きい場合は比誘電率の高いも
のが得られない。
の金属化合物の濃度は、金属化合物の種類によっても異
なるが、希釈し過ぎて濃度が低い場合は、所定の膜厚を
得るのに塗布を多数回繰り返さなければならず経済的で
ないし、逆に濃度が濃すぎると塗布の作業性が低下する
ので、一般には酸化物に換算して2〜80重量%、好ま
しくは5〜50重量%が適用される。したがって、誘電
体形成用の溶液の濃度は薄膜状誘電体の目的とする膜厚
により上記の範囲で決定すればよい。
に添加剤を加えて誘電体形成用の溶液を調製する。添加
剤としてはカルボン酸(C6 〜C20)、グリコール、ア
ミン等を添加することができる。例えばカプロン酸、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリル酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸等の1価カルボン酸、アジピン酸、ピメリン
酸、フタル酸セバシン酸等の2価カルボン酸、エチレン
グリコール、プロピレングリコールジエチレングリコー
ル等のグリコール類、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類等を用
いることができる。
鉛1モルに対して0.1〜3.0モルの範囲、好ましく
は0.1〜2.0モルの範囲である。0.1モル未満で
は膜厚を均一化する効果は小さく、3.0モルを超える
と有機物が増すために焼成後に緻密で平滑な薄膜を得る
ことが困難となる。
ためにB、Si、Ca、Bi、Zr、Ta、Nd、Sb
等の化合物や還元防止剤としてのMn、Al等の化合物
を添加することもできる。
例えばポリオールやエチルセルロース等の高分子物質、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセチルアセト
ン、グリセリンのような高沸点化合物、ノニオン系また
はアニオン系の界面活性剤等を添加することができる。
溶液は、次いで基板上に塗布される。基板は平滑性があ
り、400℃以上の温度に耐えるものならばどのような
ものでも用いることができるが、例えばガラス基板、セ
ラミック基板、半導体基板、金属薄膜または導電性酸化
物で被覆されたそれ等の基板等が挙げられる。
ルコニア、マイカ等の基板、シリコン基板、金、白金、
パラジウム、銀、銅、クロム、チタニウム、アルミニウ
ム、タンタル、金−クロム、パラジウム−銀、白金−タ
ンタル、白金−チタニウム、スズまたはアンチモンをド
ープした酸化インジウム等の薄膜で被覆された石英ガラ
ス、アルミナ、ジルコニア、マイカ、シリコン等の基
板、金、白金、パラジウム、銀、銅、ニッケル、ニッケ
ル−クロム等の金属基板が挙げられる。
あることが好ましく、Ra<0.1μmであることが好
ましい。(ここで、RaはJISB0601に定められ
ている中心線平均粗さを示す。)
ー法、スピンナー法、刷毛塗り法等の公知の塗布方法を
用いることができる。
は、溶媒中の金属化合物の濃度、溶媒の種類、基板の種
類等により異なるが、誘電体の結晶化温度以上の温度に
する必要があり、通常は400〜1200℃、好ましく
は500〜1000℃である。400℃未満では有機物
が分解せず、1200℃を越える場合は著しい粒成長と
ともに粒界に空孔が生成し、絶縁性の良い薄膜が得られ
ない。
体が還元され易い場合は酸素雰囲気中でも焼成すること
が出来る。
5.0μmである。0.15μm未満では耐電圧が低
く、絶縁破壊が起こりやすく、また5.0μmを越える
場合には1層当たりの静電容量が小さくなるため、高い
静電容量のものが得られないので好ましくない。
スラリー化して用いるドクターブレード法に比較して製
造コストが廉価であるとともに、高い比誘電率のものが
得られるために静電容量を大きくすることが可能とな
り、その工業的価値は頗る大なるものがある。
するが、本発明の範囲は実施例により、何ら限定される
ものではない。
ネシウム(3.62g)、ペンタエトキシニオブ(2
0.12g)およびテトライソプロポキシチタニウム
(1.42g)を混合し、これをイソプロパノール−ト
ルエンの重量比が1:1である混合溶媒(149.30
g)中に溶解し、これに添加剤としてイソステアリン酸
(7.46g)(鉛1.0モルに対して0.25モル)
を添加して、酸化物換算で15重量%の誘電体形成用の
溶液を調製した。得られた溶液の鉛の過剰率は5モル%
であった。この溶液をPt(0.5μm)/Ti(0.
05μm)の薄膜で被覆されたアルミナ基板上に250
0rpmでスピンナー(ミカサ株式会社製1H−2D)
により塗布後、450℃で30分間酸素中で焼成し、こ
の塗布と焼成の操作を5回繰り返し、最後に800℃で
1時間空気中で焼成して膜厚が1.0μmの緻密で透明
な薄膜誘電体を得た。ここで得られた薄膜誘電体の組成
は、一般式が(1−x)Pb(Mg1/3 Nb 2/3 )O3
−xPbTiO3 で示され、本実施例ではxが0.05
となった。この薄膜上にAu電極をスパッター(アルパ
ック株式会社製SBH−1104RE)により形成した
後、1KHz、25℃での静電容量と誘電損失を横河ヒ
ューレットパッカード社製LCRメーター4262Aに
より測定した。比誘電率εr はC=(ε0 εr S/d)
×nから計算により求めた。(面積S=1mm2 とし
た。)また、横河ヒューレットパッカード社製超絶縁抵
抗計YHP4329Aを用いて直流10V印加時の絶縁
抵抗を測定した。結果を表1に示す。
g)、ジエトキシマグネシウム(3.23g)、ペンタ
エトキシニオブ(18.02g)およびテトライソプロ
ポキシチタニウム(4.26g)を混合し、これをイソ
プロパノール−トルエンの重量比が1:1である混合溶
媒(147.48g)中に溶解し、これに添加剤として
イソステアリン酸(7.46g)(鉛1.0モルに対し
て0.25モル)を添加した以外は実施例1と同様にし
て電気的特性を求めた。ここで得られた薄膜誘電体の組
成はxが0.15となった。結果を表1に示す。
g)、ジエトキシマグネシウム(2.66g)、ペンタ
エトキシニオブ(14.85g)およびテトライソプロ
ポキシチタニウム(8.52g)を混合し、これをイソ
プロパノール−トルエンの重量比が1:1である混合溶
媒(144.76g)中に溶解し、これに添加剤として
イソステアリン酸(7.46g)(鉛1.0モルに対し
て0.25モル)を添加した以外は実施例1と同様にし
て電気的特性を求めた。ここで得られた薄膜誘電体の組
成はxが0.30となった。結果を表1に示す。
g)、ジエトキシマグネシウム(2.29g)、ペンタ
エトキシニオブ(12.72g)およびテトライソプロ
ポキシチタニウム(11.36g)を混合し、これをイ
ソプロパノール−トルエンの重量比が1:1である混合
溶媒(142.96g)中に溶解し、これに添加剤とし
てイソステアリン酸(7.46g)(鉛1.0モルに対
して0.25モル)を添加した以外は実施例1と同様に
して電気的特性を求めた。ここで得られた薄膜誘電体の
組成はxが0.40となった。結果を表1に示す。
g)、ジエトキシマグネシウム(3.77g)、ペンタ
エトキシニオブ(21.30g)およびテトライソプロ
ポキシチタニウム(0g)を混合し、これをイソプロパ
ノール−トルエンの重量比が1:1である混合溶媒(1
50.12g)中に溶解し、これに添加剤としてイソス
テアリン酸(7.46g)(鉛1.0モルに対して0.
25モル)を添加した以外は実施例1と同様にして電気
的特性を求めた。ここで得られた薄膜誘電体の組成はx
が0となった。結果を表1に示す。
g)、ジエトキシマグネシウム(1.91g)、ペンタ
エトキシニオブ(10.59g)およびテトライソプロ
ポキシチタニウム(14.20g)を混合し、これをイ
ソプロパノール−トルエンの重量比が1:1である混合
溶媒(141.16g)中に溶解し、これに添加剤とし
てイソステアリン酸(7.46g)(鉛1.0モルに対
して0.25モル)を添加した以外は実施例1と同様に
して電気的特性を求めた。ここで得られた薄膜誘電体の
組成はxが0.50となった。結果を表1に示す。
37.1g)中に70℃加熱下で溶解後120℃で2時
間脱水を行いその後90℃に冷却し、ジエトキシマグネ
シウム(3.23g)とペンタブトキシニオブ(25.
97g)とテトライソプロポキシチタニウム(4.26
g)とを加え、さらに添加剤としてジエタノールアミン
(10.5g)(鉛1.0モルに対して1.0モル)添
加して、酸化物換算で15重量%の誘電体形成用の溶液
を調製した。得られた溶液の鉛の過剰率は5モル%であ
った。この溶液をAu(0.5μm)/Ti(0.06
μm)の薄膜で被覆されたアルミナ基板上に3000r
pmでスピンナ−により塗布後、450℃で30分間酸
素中で焼成し、最後に850℃で30分間空気中で焼成
して膜厚が0.15μmの緻密で透明な薄膜誘電体を得
た。ここで得られた薄膜誘電体の組成は、一般式が(1
−x)Pb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 −xPbTiO3
で示され、本実施例ではxが0.15であった。この薄
膜上にAu電極をスパッターにより形成した後、薄膜誘
電体の電気特性を実施例1と同様の方法で測定した。結
果を表2に示す。
500rpmでスピンナーにより塗布後、450℃で3
0分間酸素中で焼成し、この塗布と焼成の操作を20回
繰り返し、最後に850℃で30分間空気中で焼成して
膜厚が5.0μmの緻密で透明な薄膜誘電体を得た以外
は実施例1と同様にして電気的特性を求めた。結果を表
2に示す。
000rpmでスピンナーにより塗布後、450℃で3
0分間酸素中で焼成し、最後に850℃で30分間大気
中で焼成して膜厚が0.08μmの緻密で透明な薄膜誘
電体を得た以外は実施例1と同様にして電気的特性を求
めた。結果を表2に示す。
000rpmでスピンナーにより塗布後、450℃で3
0分間酸素中で焼成し、この塗布と焼成の操作を50回
繰り返し、最後に850℃で30分間空気中で焼成して
膜厚が20.0μmの緻密で透明な薄膜誘電体を得た以
外は実施例1と同様にして電気的特性を求めた。結果を
表2に示す。
ム(2.44g)、ペンタエトキシニオブ(18.02
g)およびテトライソプロポキシチタニウム(4.26
g)を混合し、これをイソプロパノール−トルエンの重
量比が1:1である混合溶媒(155.56g)中に溶
解し、これに添加剤としてイソステアリン酸(4.30
g)(鉛1.0モルに対して0.15モル)を添加し
て、酸化物換算で15重量%の誘電体形成用の溶液を調
製した。得られた溶液の鉛の過剰率は1モル%であっ
た。この溶液をPt(0.5μm)/Ta(0.05μ
m)の薄膜で被覆されたアルミナ基板上に2500rp
mでスピンナーにより塗布後、450℃で30分間酸素
中で焼成し、この塗布と焼成の操作を5回繰り返し、最
後に800℃で1時間空気中で焼成して膜厚が1.0μ
mの緻密で透明な薄膜誘電体を得た。ここで得られた薄
膜誘電体の組成は、一般式が(1−x)Pb(Mg1/3
Nb 2/3 )O3 −xPbTiO3 で示され、本実施例で
はxが0.15であった。この薄膜上にAu電極をスパ
ッターにより形成した後、薄膜誘電体の電気特性を実施
例1と同様の方法で測定した。結果を表3に示す。
メトキシマグネシウム(2.44g)、ペンタエトキシ
ニオブ(18.02g)およびテトライソプロポキシチ
タニウム(4.26g)を混合し、これをイソプロパノ
ール−トルエンの重量比が1:1である混合溶媒(15
4.26g)中に溶解し、これに添加剤としてイソステ
アリン酸(4.47g)(鉛1.0モルに対して0.1
5モル)を添加した以外は実施例1と同様にして電気的
特性を求めた。ここで得られた溶液の鉛の過剰率は5モ
ル%であった。結果を表3に示す。
メトキシマグネシウム(2.44g)、ペンタエトキシ
ニオブ(18.02g)およびテトライソプロポキシチ
タニウム(4.26g)を混合し、これをイソプロパノ
ール−トルエンの重量比が1:1である混合溶媒(14
5.70g)中に溶解し、これに添加剤としてイソステ
アリン酸(5.54g)(鉛1.0モルに対して0.1
5モル)を添加した以外は実施例1と同様にして電気的
特性を求めた。ここで得られた溶液の鉛の過剰率は30
モル%であった。結果を表3に示す。
メトキシマグネシウム(2.44g)、ペンタエトキシ
ニオブ(18.02g)およびテトライソプロポキシチ
タニウム(4.26g)を混合し、これをイソプロパノ
ール−トルエンの重量比が1:1である混合溶媒(15
5.90g)中に溶解し、これに添加剤としてイソステ
アリン酸(4.26g)(鉛1.0モルに対して0.1
5モル)を添加した以外は実施例1と同様にして電気的
特性を求めた。ここで得られた溶液の鉛の過剰率は0モ
ル%であった。結果を表3に示す。
メトキシマグネシウム(2.44g)、ペンタエトキシ
ニオブ(18.02g)およびテトライソプロポキシチ
タニウム(4.26g)を混合し、これをイソプロパノ
ール−トルエンの重量比が1:1である混合溶媒(14
4.00g)中に溶解し、これに添加剤としてイソステ
アリン酸(5.75g)(鉛1.0モルに対して0.1
5モル)を添加した以外は実施例1と同様にして電気的
特性を求めた。ここで得られた溶液の鉛の過剰率は35
モル%であった。結果を表3に示す。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式 (1−x)Pb(Mg1/3Nb2/3)O3−xPbTiO3 で示される組成を有し、平均膜厚が0.15〜5.0μ
m(ここでxは0.05≦x≦0.4)であることを特
徴とする薄膜誘電体。 - 【請求項2】基板上に薄膜形成用の溶液を塗布して薄膜
を形成し、該薄膜を熱処理することにより薄膜誘電体を
製造する方法において、添加剤と有機溶媒と有機溶媒に
可溶な鉛化合物、マグネシウム化合物、ニオブ化合物お
よびチタニウム化合物との混合物または反応生成物から
成り、かつ、鉛の過剰率が1〜30モル%の範囲にある
薄膜形成用の溶液を用いることを特徴とする請求項1記
載の薄膜誘電体の製造方法
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JP03178215A JP3116428B2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 薄膜誘電体およびその製造方法 |
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JP03178215A JP3116428B2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 薄膜誘電体およびその製造方法 |
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- 1991-07-18 JP JP03178215A patent/JP3116428B2/ja not_active Expired - Fee Related
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