JPH04328190A - サーモクロミック薄膜及びその用途 - Google Patents

サーモクロミック薄膜及びその用途

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JPH04328190A
JPH04328190A JP9899191A JP9899191A JPH04328190A JP H04328190 A JPH04328190 A JP H04328190A JP 9899191 A JP9899191 A JP 9899191A JP 9899191 A JP9899191 A JP 9899191A JP H04328190 A JPH04328190 A JP H04328190A
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JP
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thin film
thermochromic
solvent
porous
polyolefin
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JP9899191A
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Kumiko Mukoda
向田 久美子
Keiichi Koseki
惠一 古関
Satoshi Sakurada
智 桜田
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサーモクロミック薄膜と
これを用いた示温製品に係る。より詳しく述べると、高
分子の多孔性薄膜の空孔中にサーモクロミック材料を閉
塞充填し、固定化して成る高分子/サーモクロミックの
複合膜と、これを用いた示温製品に関する。
【0002】
【従来の技術】サーモクロミズムは物質を加熱するとき
著しく変色する現象をいい、他に示温性という用語も使
われている。サーモクロミック材料の応用形態としては
、取扱いが簡単で特別の器具類を用いなくとも容易に温
度測定ができること、平面および立体的な温度分布も測
ることができることが特徴であり、また温度変化に応じ
てカラフルに変色する性質を利用した用途にある。例え
ば、日常雑貨品、冷温保存食品、適温表示等、また工業
用途向きとして過熱個所の点検、表面温度測定、などで
ある。
【0003】従来、サーモクロミック材料を利用する形
態としては、専ら印刷、含浸などによっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】サーモクロミック材料
を印刷する場合、耐磨耗性が低い、また曲面への印刷が
容易でない、などの問題があった。また、サーモクロミ
ック材料を溶液など液体状の薄膜として利用することが
できなかった。本発明は、このような事情に鑑み、サー
モクロミック材料を液状で薄膜化し、取扱いを簡便化し
、大面積化、曲面への適用の容易化などを可能にするこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、膜厚が1〜100 μm,空孔率が40〜
90%、破断強度が200 kg/cm2 以上、そし
て平均貫通孔径が0.01〜2.0 μmである固体高
分子多孔膜の空孔中にサーモクロミック物質を充填して
成るサーモクロミック薄膜を提供する。
【0006】このサーモクロミック薄膜は、高分子膜の
孔中にサーモクロミック材料を液状で充填し、固定化す
るものである。本発明における多孔性薄膜の厚さは、1
〜100 μmであり、好ましくは 1.0〜25μm
である。厚さが 1.0μm未満では支持膜としての機
械的強度の低下および取り扱い性の面から実用に供する
ことが難しい。 一方、100 μmを超える場合にはサーモクロミック
材料の望ましい諸特性を実現するという観点から好まし
くない。特に透過状態の透明性が問題となる用途では薄
くすることが必要である。
【0007】また、多孔性薄膜の空孔率は、40%〜9
0%とすべきであり、好ましくは60%〜90%の範囲
である。 空孔率が40%未満ではサーモクロミック薄膜としての
機能が不十分となり、一方90%を超えると支持膜とし
ての機械的強度が小さくなり実用に供することが難しい
。また粒子透過法により測定した平均貫通孔径が0.0
1〜2.0 μmであり、好ましくは0.01〜0.8
μmとする。さらに、粒子透過法で測定した最大孔径は
平均孔径に対して200 %以下、好ましくは130 
%以下とする。平均貫通孔径が0.01μm未満になる
と、多孔性薄膜への保持が均一にできなくなる。また2
.0 μm超では毛管凝宿作用による液状サーモクロミ
ック材料の空孔内への充填、および漏出防止が困難とな
る。特に高温時の液垂れ、液漏れの原因となり易い。
【0008】さらに、その破断強度は200kg /c
m2 以上、好ましくは、500kg /cm2 以上
を有することにより支持膜としての実用化を可能とする
。本発明に用いる多孔性薄膜は上記のようなサーモクロ
ミック材料の支持体としての機能をもち、機械的強度の
すぐれた高分子材料からなる。化学的安定性の観点から
、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエステル、
ポリアミド、ポリメタアクソレート、ポリスチレンその
他ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアセター
ル等を用いることができるが、本発明の多孔構造の設計
や薄膜化と機械的強度の両立の容易さの観点から、特に
重量平均分子量が5×105 以上のポリオレフィンを
1重量%以上含有するポリオレフィン組成物が適当であ
る。すなわち、オレフィンの単独重合体または共重合体
の、結晶性の線状ポリオレフィンで、その重量平均分子
量が5×105 以上、好ましくは1×106 〜1×
107 のものを1重量%以上含有する組成物である。 例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、ポリプテン−1、ポリ4−メチルペ
ンテン−1などがあげられる。これらのうちでは重量平
均分子量が1×106 以上のポリエチレンまたはポリ
プロピレンを1重量%以上含有するポリオレフィン組成
物が好ましい。ポリオレフィンの重量平均分子量は、得
られるサーモクロミック膜の機械的強度に影響する。超
高分子量ポリオレフィンは、超延伸により極薄で高強度
の製膜を可能とし、高機能サーモクロミック薄膜の支持
体となる。重量平均分子量が5×105 未満のポリオ
レフィンでは、超延伸による極薄高強度の膜が得られな
い。
【0009】上記のような多孔性薄膜は次のような方法
で製造できる。超高分子量ポリオレフィンを流動パラフ
ィンのような溶媒中に1重量%〜50重量%を加熱溶解
して均一な溶液とする。この溶液からシートを形成し、
急冷してゲル状シートとする。必要に応じてこのゲル状
シート中に含まれる溶媒を、塩化メチレンのような揮発
性溶剤で処理して10重量%〜90重量%とする。この
ゲル状シートをポリオレフィンの融点以下の温度で加熱
し、面倍率で10倍以上に延伸する。この延伸膜中に含
まれる溶媒を、塩化メチレンのような揮発性溶剤で抽出
除去した後に乾燥する。
【0010】この様にして得られた高分子多孔体の平均
貫通孔径の測定には水銀ポロシメーター法、電顕法、粒
子透過法、ガス吸着法等の方法があるが、本発明では以
下の方法に拠った。即ち、大きさの均一で径が既知のポ
リスチレンラテックス微粒子の水分散液を用いて圧力1
kg/cm2 で膜透過試験を行い濾液への微粒子の漏
れを検査することにより孔径を求めた。濾液の検査は、
微粒子の捕捉できるチェック用膜で濾液を再濾過し、そ
の膜の表面を走査型電子顕微鏡で観察し、微粒子の漏れ
を判定した。
【0011】本発明で使用するサーモクロミック材料は
、少なくとも充填時には、液体状物質又は固体物質を溶
媒に溶解した溶液の形で多孔性固体高分子薄膜の孔中に
充填する。高分子膜の孔中に液体状で充填することによ
って固体として扱え、大面積化が容易になるとともに、
サーモクロミック材料からの熱エネルギー移動が速くで
きることから、特に消色時の応答を速くすることが可能
である。熱により生成したサーモクロミック材料の励起
状態からの分子エネルギー移動効率が大きく熱伝達係数
が大きい溶液を系に添加すれば効果は大きい。すなわち
、■液体として用いることで応答が速くし得る、■大面
積化が可能、■薄膜化が容易で色濃度がコントロールし
やすい。
【0012】このようなサーモクロミック材料としては
、テトラハロゲノ銅(II)錯体、テトラハロゲノニッ
ケル(II)錯体、テトラヨード水銀(II)錯体など
のハロゲノ錯体及びc−置換エチレンジアミン類ニッケ
ル(II)錯体、N,N−ジエチルエチレンジアミンな
どのエチレンジアミン誘導体錯体があり、その他にジニ
トロジアンミン銅(II)錯体、1,4−ジアザシクロ
オクタン錯体、ヘキサメチレンテトラミン錯体、エチレ
ンジアミン類ニッケル(II)錯体等がある。
【0013】固体高分子多孔性薄膜の孔部分にサーモク
ロミック材料を密充填する方法としては、(イ)サーモ
クロミック材料を含む溶液を多孔性薄膜に含浸させた後
に溶媒を蒸発除去する、(ロ)サーモクロミック材料を
加温して流動性を持たせ、スプレーあるいは塗布法によ
り多孔性薄膜に含浸あるいはコーティングする、(ハ)
多孔性薄膜の製造工程で得られるポリオレフィンのゲル
状シートに含まれる溶媒を加温したサーモクロミック材
料で置換し、その後2軸延伸する、などの方法を用いる
ことができる。
【0014】含浸、塗布またはスプレー法は本発明の固
体高分子多孔体が0.01〜2.0 μmの平均貫通孔
径をもち、接触角90°以下の溶液に対して毛管凝縮作
用により孔中にとり込む性質を応用するものである。従
って、固体高分子に対する溶液の接触角が90°以下、
好ましくは70°以下の系に対しては表面改質の処理な
しに広く適用できる。溶媒に溶解させたサーモクロミッ
ク材料溶液又は加温したサーモクロミック材料の表面張
力をγ、固体高分子に対する接触角θ、および空孔を半
径Rの円筒形の毛細管と仮定すると、サーモクロミック
材料溶液又は加温サーモクロミック材料を毛細管内に凝
縮させ、保持する力ΔPはΔP=2γ cosθ/Rと
近似できる。従って、サーモクロミック材料を空孔中に
充填するためには接触角が90°以下であると同時に多
孔膜が本発明に示されるごとくある範囲内で小さい孔径
を有することが重要である。例えば表面張力30dyn
e/cmの結晶を含む溶液を完全に濡れる条件(θ=0
)にて多孔膜の空孔中に充填したとき、半径0.1 μ
m(本発明に含まれる)ではΔPが6kg/cm2 と
なり、安定に保持されるのに対し、半径3μm(本発明
に含まれない)ではΔPが0.2kg /cm2 と低
くなり、温度条件によってはサーモクロミック溶液が洩
出する。毛管凝縮作用により液晶物質の溶液を高分子多
孔体中に含浸、塗布またはスプレー法により充填するた
めには接触角の制御も重要である。接触角を90°以下
にするにはサーモクロミック材料の選択、溶媒の選択、
または高分子多孔体の表面処理によって達成できる。さ
らに、高分子多孔膜の表面処理の例としてポリオレフィ
ン多孔膜を用いる場合には、アルコールやアクリル酸に
て浸漬処理、またはプラズマ処理したり、親水性有機炭
化水素の単量体をグラフト重合(特開昭61−1066
40号公報)させることにより、使用する溶媒に対する
ぬれ特性を制御することができる。
【0015】本発明のサーモクロミック薄膜の製法のう
ちでは、特に含浸、塗布またはスプレー法が簡便で、か
つ均質な薄膜を形成する上から好ましい。例えば、固体
高分子多孔膜として重量平均分子量が5×105 以上
のポリエチレンを用い、サーモクロミック材料としてN
,N−ジエチルエチレンジアミン CuL2 (ClO
4)2(式中、LはN,N−ジエチルエチレンジアミン
)を用いる場合には以下の方法に拠ることができる。
【0016】重量平均分子量5×105 以上のポリオ
レフィンを1重量%含有する組成物を、溶媒中で加熱溶
解して均一な溶液に調整する。このときの溶媒としては
、該ポリオレフィンを十分に溶解できるもので、例えば
飽和脂肪族炭化水素、環式炭化水素、芳香族炭化水素ま
たはこれらの混合物などがあげられる。好適な例として
は、パラフィン油、デカン、ウンデカン、ドデカン、テ
トラリンなどの脂肪族または環式の炭化水素あるいは沸
点がこれらに対応する鉱油留分などがあげられる。加熱
溶解は、該ポリオレフィンが溶媒中でゲル化する温度よ
りも高く溶媒中に完全に溶解する温度で行われる。温度
はポリオレフィンの種類および使用される溶媒により異
なるが、一般には140 ℃〜250 ℃の範囲である
。また、溶液中に存在するポリオレフィンの濃度は1重
量%〜50重量%、好ましくは2重量%〜40重量%で
ある。
【0017】このポリオレフィン溶液を適宜選択される
ダイスからシート状に押し出し、あるいは支持体上に流
延し、水浴、空気浴、溶剤などでゲル化温度以下、好ま
しくは15℃〜25℃の温度に少なくとも50℃/分の
速度で冷却してゲル状シートを形成する。ゲル状シート
の厚さは通常0.1mm 〜10mm程度に形成する。 このゲル状シートは、ポリオレフィン溶解時の溶媒で膨
潤されたもので必要に応じて脱溶媒処理してもよい。
【0018】ゲル状シート中の溶媒を除去する方法とし
ては、ゲル状シートの加熱による溶媒の蒸発除去、圧縮
による除去、揮発性の溶剤による溶媒の抽出除去、凍結
乾燥によりゲル状シートの網状組織を保ったままでの溶
媒の除去などがあげられるが、ゲル状シートの構造を著
しく変化させることなく溶媒を除去するためには、揮発
性溶剤による抽出除去が好ましい。この揮発性溶剤とし
ては、例えばベンゼン、ヘキサン、ヘブタン、トルエン
などの炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素などの塩素
化炭化水素、三塩化三フッ化エタンなどのフッ化炭化水
素、ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類、
その他メタノール、エタノールなどのアルコール類など
があげられる。延伸はゲル状シートの原反を加熱し、通
常のテンター法、ロール法、圧延法もしくはこれらの方
法の組合せによって所定の倍率で2軸延伸する。2軸延
伸は、同時または逐次のどちらであってもよい。
【0019】加熱温度は、原反のポリオレフィン結晶分
散温度から結晶融点+20℃までの範囲が好ましい。具
体的にはポリエチレンで90℃〜160 ℃の範囲で、
さらには110℃〜140 ℃の範囲が好ましい。加熱
温度が結晶分散温度未満では、樹脂の軟化が不十分で延
伸において破膜し易く高倍率の延伸ができない。一方結
晶融点を大きく越える場合には、樹脂の過度の溶融によ
り延伸ができない。
【0020】また、延伸倍率は、原反の厚さによって異
なるが、1軸方向で少なくとも2倍以上、好ましくは5
倍以上、面倍率で10倍以上、好ましくは25倍以上で
ある。面倍率が10倍未満では高強度の薄膜が得られな
いために好ましくない。なお、延伸後に熱処理を施すこ
とにより熱安定性および強度などを改善することができ
る。 以上のような調整条件の制御により、得られるポリオレ
フィン多孔性薄膜の厚さを100 μm以下、空孔率を
40%以上、破断強度を200kg /cm2 以上で
かつ粒子透過法で測定した平均貫通孔径を0.01〜2
.0 μmとすることができる。
【0021】サーモクロミック材料は均質な溶液を調製
した後又は加温した後含浸、塗布またはスプレーするこ
とによりポリオレフィン膜の孔中へ充填することができ
る。溶媒としてはニトロメタン、メタノール、水、アセ
トニトリル、アセトン、クロロホルムメチルエチルケト
ン等を用いることができる。含浸法は当該溶液中にポリ
オレフィン多孔膜を浸漬し、超音波キャビテーションや
減圧脱気により多孔膜中の残存空気と溶液を置換し、過
剰の溶液を取り除いた後、必要に応じて溶媒を風乾また
は加熱により除去する。塗布またはスプレー法は多孔膜
を濾布、濾紙、フィルター等の上に置いて溶液を塗布、
またはスプレーし、減圧または風乾、加熱等の操作によ
り溶媒を除去する。
【0022】本発明のサーモクロミック薄膜は、基材に
貼着して、あるいはガラス板や透明プラスチック板の間
に挟持して使用することができ、特に高分子多孔膜に図
形状にサーモクロミック材料を充填したものは、温度が
変化すると図形状に変色(着色)する製品として新しい
機能、楽しさ、意外性を有する用途を提供する。
【0023】
【作用】超高分子量多孔性薄膜は、サーモクロミック材
料を孔中に保持し、100 μm以下の均質な厚みを有
する大面積の高分子/サーモクロミック材料複合薄膜が
得られる。この複合薄膜は、力学的には超高分子量多孔
性薄膜の特性を示し、実用上充分な破断強度を有する。
【0024】本発明のサーモクロミック薄膜は、サーモ
クロミック材料が液状で固定化されているため、扱いや
すく大面積が得やすい。一般にサーモクロミック材料を
塗付法で製膜すると厚くなるので、薄くかつ大面積化す
るには本発明の方法が特に有効である。このようにサー
モクロミック材料が液状でありながら、高分子の空孔中
に安定に固定化されているため、液もれや液だれがない
ことは大きな特長である。
【0025】
【実施例】ポリオレフィン多孔性薄膜の調製重量平均分
子量(MW)2×106 のポリエチレン1.0 重量
%と4×105 のポリエチレン19重量%を混合した
原料樹脂を含む流動パラフィン(64cst /40℃
)混合液100 重量部に2,6−ジ−t−ブチル−p
−クレゾール0.125 重量部とテトラキス〔メチレ
ン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロピオネート〕メタン0.25重量部との
酸化防止剤を加えて混合した。この混合液を攪拌機付き
のオートクレープに充填し、200℃迄加熱して90分
間攪拌して均一な溶液を得た。
【0026】この溶液を加熱した金型に充填し、15℃
迄急冷してゲル状シートを形成した。得られた原反シー
トを2軸延伸機にセットし、温度120 ℃、速度0.
5cm /分、倍率5×5の条件で同時2軸延伸を行っ
た。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留する
流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥してポリエチレ
ン微多孔膜を得た。この膜の特性は次の通りであった。
【0027】(1)膜の厚さ:膜断面を走査型電子顕微
鏡により測定;24μm (2)破断強度:ASTM D882 準拠;0.2 
kg/10mm幅(3)破断伸度:ASTM D882
 準拠;54.7%(4)平均貫通孔径:粒子透過法;
0.15μm(5)空孔率:水銀ポロシメーターにより
測定;60%極めて薄い機械的強度にすぐれた多孔性薄
膜が得られたことがわかる。
【0028】ポリオレフィン/サーモクロミック材料複
合薄膜の調製  CuL2 (ClO4)2 をポリオキシエチレング
リコール、2,2−ジフェニルプロピオントリル混合等
に溶解した材料を前項ポリエチレン多孔製薄膜に浸して
含浸した。得られたポリエチレン複合膜を溶液より引き
上げて余分な液を濾紙で拭き取った。
【0029】示温製品の作製 上記で作製したサーモクロミック薄膜を、2枚のガラス
間に挾持した。この積層品は10cm角以上の大きさを
容易に作製でき、熱サイクルによる着消色が可能であっ
た。 (赤→青紫)消色応答が改善できた。
【0030】
【発明の効果】本発明のフォトクロミック薄膜は、薄膜
化されているため大面積あるいは曲面への適用が容易で
ある。しかも、フォトクロミック材料が液状であること
によって、特に消色応答を速くすることができる。また
、液垂れ、液もれを防いで大面積化することが容易にで
きる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  膜厚が1〜100 μm,空孔率が4
    0〜90%,破断強度が200 kg/cm2 以上、
    そして平均貫通孔径が0.01〜2.0 μmである固
    体高分子多孔膜の空孔中にサーモクロミック物質を充填
    して成るサーモクロミック薄膜。
  2. 【請求項2】  サーモクロミック物質が前記空孔中に
    溶液状態で固定されている請求項1記載のサーモクロミ
    ック薄膜。
  3. 【請求項3】  請求項1記載のサーモクロミック薄膜
    を透明支持体に挾持又は貼着して成る積層品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005187554A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Sk Kaken Co Ltd 熱可逆性変色体
JP2007327927A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Hitachi Software Eng Co Ltd ビーズチッププレート

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