JPH04327341A - 平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法 - Google Patents

平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法

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JPH04327341A
JPH04327341A JP12181291A JP12181291A JPH04327341A JP H04327341 A JPH04327341 A JP H04327341A JP 12181291 A JP12181291 A JP 12181291A JP 12181291 A JP12181291 A JP 12181291A JP H04327341 A JPH04327341 A JP H04327341A
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JP
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aluminum alloy
alloy material
casting
ingot
printing plate
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JP12181291A
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Inventor
Norifumi Hayashi
林 典史
Koji Nagae
光司 長江
Katsu Nagayama
永山 克
Shigenori Yamauchi
重徳 山内
Yuji Suzuki
祐治 鈴木
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐刷性、耐インキ汚れ
性及び強度にすぐれた平版印刷版用アルミニウム合金材
料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版の支持体用アルミニウム合金
材には、Al−Fe−Si系合金(例えば特公昭55−
28874、特開昭58−42493、特開昭62−1
46694、特公平1−35910)、さらに上記にC
uを含む合金(例えば特開昭62−148295)ある
いは、さらに上記にCuとTiを含む合金(例えば、特
開昭60−215725、特開昭61−272357)
などが用いられている。これらの合金は、電気化学的粗
面化性に優れ、それ故耐刷性に優れているが、一方では
強度が低いために印刷版の変形や切れを生じやすい。強
度が高い平版印刷版用アルミニウム合金材としてAl−
Mg系合金がある(例えば特開昭60−63346、特
開昭60−63347、特開昭59−133355、特
開昭59−133356、特開昭62−74060、特
開昭63−143234、特開昭63−143235、
特開昭63−47347、特開昭63−47348、特
開昭63−135294、特開昭62−74693、特
開昭63−30294)。
【0003】これらの合金材料は従来、DC(Dire
ct  Chill)鋳型を用いて連続鋳造し、面削、
均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍及び仕上げ
冷間圧延の工程を経て、平版印刷版支持体用とされる。 又、面削と均質化処理の順序を逆にしたり、中間焼鈍を
2回以上行ったり、仕上げ冷間圧延の後で低温焼鈍を行
うなどの方法も実施されている。
【0004】一方、平版印刷版支持体用アルミニウム合
金材料は、上述のように製造された後、機械的粗面化、
化学的粗面化及び電気化学的粗面化などの方法により粗
面化される。機械的粗面化は、アルミニウム表面を金属
ワイヤでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研摩球と
研摩剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイ
ン法あるいはナイロンブラシと研摩剤で表面を砂目立て
するブラシグレイン法などによって行われる。化学的粗
面化は、酸又はアルカリ溶液中でエッチングすることに
よって行われる。又、電気化学的粗面化は塩酸系溶液ま
たは硝酸系溶液中で交流電解することによって行われる
【0005】以上のように粗面化されたアルミニウム合
金材の表面は陽極酸化され、必要に応じて親水性処理が
なされ、その上に感光層を設けて平版印刷版とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】DC鋳型を用いてAl
−Mg系合金を連続鋳造の場合、図3に示すように、鋳
型1内に注湯される溶湯2は、鋳型1により冷却され、
凝固殻3を形成する。しかし、凝固収縮によりエアギャ
ップを生じ、凝固殻の成長が抑制され、冷却速度が急激
に下がる。それに伴い鋳塊の表面で発汗が生じMgの逆
偏析が生じる。また、図3の点線で示す範囲4内にAl
−Fe系の粗大晶出物が形成される。この範囲は鋳塊表
面から5〜30mm程度に相当する。このような鋳塊を
用いて平版印刷版を製造する場合、まず鋳塊表面の逆偏
析層を削り取らなければならない。引続きアルミニウム
合金材とし、粗面化を行って平版印刷版を製造すると、
鋳塊の面削及びアルミニウム合金材の粗面化によって表
面が削り取られ、合金材の表面にAl−Fe系の粗大晶
出物層が露出することになる。このような粗大晶出物は
電気化学的粗面化時に粗大なピットを発生させ、ピット
の分布を不均一にさせ、その結果、印刷版の耐刷性を低
下させる。又、粗大晶出物は陽極酸化皮膜の欠陥を生じ
させ、その部分の親水性を低下させることになり、印刷
時に非画像部のインキ汚れを増大させることになる。
【0007】この問題点に対する対策としては、従来表
層部の冷却速度を上げるために、鋳造速度を上げる方法
あるいは鋳型厚みを薄くする方法などが実施されてきた
。しかし、前述の鋳型内凝固冷却停滞ゾーンがある以上
、いずれも本質的な解決になっていない。又、後者の場
合は、生産性を低下させるという欠点もある。又、他の
対策として鋳塊の面削量を多くし、Al−Fe系の粗大
晶出物層を除去する方法もあるが、経済的でない。
【0008】以上のことから、Al−Mg系合金の耐刷
性、耐インキ汚れ性をさらに改良するために、逆偏析層
および粗大晶出物層に対する根本的な対策が必要とされ
てきた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するためのもので、アルミニウム合金溶湯を連続鋳
造後、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍及び
仕上げ冷間圧延を行って、平版印刷版用アルミニウム合
金材料を製造する方法において、Mg:2.0〜6.0
%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、あるいはさらに
Mn:1.0%以下、Cr:0.25%以下、Ti:0
.10%以下の1種又は2種以上を含有し、残部Al及
び不可避的不純物からなるアルミニウム合金の溶湯を、
電磁鋳造法を用いて鋳塊を直接水冷することによって鋳
造し、鋳肌から深さ30mmまでの各位置の冷却速度を
5℃/秒以上とすることを特徴とする方法である。
【0010】以下、上記限定理由について述べる。Mg
:Mgは材料の強度を高める。2.0%未満では効果が
十分でなく、6.0%を越えると電気化学的粗面化によ
るピットの形状がくずれ、耐刷性に劣るようになる。
【0011】Fe:Feは微細析出物を生成し、電気化
学的粗面化によるピットを微細にする。その結果、耐刷
性を向上させる。0.1%未満では効果が十分でなく、
1.0%を越えるとAl−Fe系の粗大晶出物が多くな
り逆にピットが不均一となる。ただし、従来のDC鋳造
ではFe量が本発明範囲内であってもAl−Fe系の粗
大晶出物が形成される。
【0012】Mn:Mnは合金の強度を高める。又、A
l−Mn−SiあるいはAl−Mn−Fe−Siの微細
化合物として析出し、電気化学的粗面化によるピットを
微細均一にする。1.0%を越えるとその効果が飽和す
るばかりか、熱間加工性、冷間加工性が悪くなる。。
【0013】Cr:Crは結晶粒組織を微細化し、強度
を高める。0.25%を越えると粗大晶出物が生成し、
電気化学的粗面化によるピットが不均一になり、耐刷性
が悪くなる。
【0014】Ti:Tiは鋳塊の結晶粒を微細化する。 0.10%を越えると電気化学的粗面化のピットが不均
一になり、耐刷性が悪くなる。
【0015】その他の元素:その他の元素としては、本
発明の効果を損なわない範囲でSi、Cu、Znなどを
含んでもよい。不純物として混入しやすいSiは1.0
%を越えるとインキ汚れを生じやすくなるので、1.0
%以下にしなければならない。Cuは0.05%を越え
ると電気化学的粗面化によるピットが不均一になり、耐
刷性が低下するので、0.05%以下にする必要がある
。Znは0.3%を越えると電気化学的粗面化によるピ
ットが大きくなり耐刷性が低下するので、0.3%以下
にしなければならない。
【0016】本発明では、以上の合金組成を有する溶湯
を、鋳塊表面から30mm深さまでの領域における各位
置の冷却速度が5℃/秒以上となるように連続鋳造を行
う。この領域の冷却速度が5℃/秒以上であれば、Al
−Fe系の粗大晶出物が少なくなり、鋳塊面削や粗面化
によって表面を削り取っても粗大晶出物が露出すること
なく、耐刷性にすぐれ、インキ汚れの少ない平版印刷版
を得ることが可能である。
【0017】かかる鋳造方法には、図1に示すような鋳
型冷却を使わない直接水冷のみによる電磁鋳造法が適す
る。すなわち、電磁コイル7を用いた鋳造法で、冷却水
ジャケット5から冷却水を直接鋳塊に吹き付けてこれに
より溶湯2を冷却し、凝固殻3を形成する。図中、6は
磁場遮蔽スクリーンである。
【0018】このように直接水冷のみとすることによっ
て、鋳塊表面から30mmの領域で高い冷却速度が得ら
れる。その結果、この領域においてAl−Fe系の粗大
晶出物が極めて少なくなる。
【0019】以上のようにして得た鋳塊は、均質化処理
、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍及び仕上げ冷間圧延の
工程を経て、平版印刷版用アルミニウム合金材とする。 最後に仕上げ焼鈍を行ってもよい。前述のように、電磁
鋳造法で鋳造を行うと、鋳塊と鋳型の接触がないため、
鋳塊表面には有害な欠陥や逆偏析がなく、面削をしなく
ても均質化処理以降の工程に供することができる。 もちろん面削してもなんら支障はない。
【0020】なお、鋳造条件の詳細は本特許で規制する
ものではないが、例えば鋳造速度45〜80mm/分、
冷却水量450〜800リットル/分、鋳造温度690
〜720℃、コイル電流6000〜8000Å、周波数
2500〜3000Hzの条件で、本特許が好適に実現
される。
【0021】
【実施例】下記表1に示す組成の合金の溶湯から、本発
明例として電磁鋳造法を、比較例としてDC鋳造法を用
いて厚さ500mm、幅1000mmの鋳塊を得た。鋳
造時に冷却速度を測定すると図2のようであり、本発明
例の電磁鋳造法の場合、表面から30mmまでの冷却速
度が6℃/秒以上と大きく、一方比較例のDC鋳造法の
場合は、表面から約10mmの位置で冷却速度が小さく
なっている。
【0022】なお、この時の鋳造条件は電磁鋳造法では
、鋳造速度60mm/分、冷却水量700リットル/分
、鋳造温度710℃、コイル電流7000Å、周波数2
800Hzであり、DC鋳造法では鋳造速度50mm/
分、冷却水量600リットル/分、鋳造温度710℃で
ある。
【0023】
【表1】 注:単位%、不可避的不純物は省略。
【0024】次に、鋳塊に均質化処理を行った後、所定
の合金材のみ面削を行い、熱間圧延、冷間圧延、中間焼
鈍及び仕上げ冷間圧延を行い、必要に応じてさらに仕上
げ焼鈍を行って0.30mmのアルミニウム合金材(H
1nまたはH2n)を得た。得られた合金材の表面程度
を目視観察し、引張試験を行った。次に、合金材の表面
をブラシグレイン法とNaOH水溶液による化学エッチ
ング法により粗面化した後、硝酸水溶液中で交流電解を
行った。その後、硫酸水溶液中で陽極酸化皮膜を設け、
その上に感光層を塗布した。そして露光、現像を行い、
印刷機にかけて耐刷性(印刷可能枚数)及び非画像部の
汚れ(インキ汚れ)を調べた。結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】本発明例のNo.1〜10の場合の表面程
度は良好であり、引張強さも高く、耐刷性にすぐれ、イ
ンキ汚れも極小〜少のレベルである。面削を実施しなか
ったNo.11〜13も同様である。
【0027】比較例No.14〜23の場合、耐刷性が
発明例より劣り、インキ汚れも少〜やや多と発明例より
少し増加している。比較例No.24の場合、Al−F
e系の合金であるため、耐刷性は良好であるが、引張強
さが低い。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、耐刷性にすぐれ、イン
キ汚れが少なく、高強度平版印刷版用アルミニウム合金
材料を提供することができる。又、鋳塊を無面削のまま
使用することができるので、コストダウンに寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる電磁鋳造法の説明図である。
【図2】鋳造法による鋳肌面の冷却速度の差を示すグラ
フである。
【図3】従来のDC鋳造法の説明図である。
【符号の説明】
1  鋳型 2  溶湯 3  凝固殻 4  粗大晶出物形成範囲 5  冷却水ジャケット 6  磁場遮蔽スクリーン 7  電磁コイル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  アルミニウム合金溶湯を連続鋳造後、
    均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍及び仕上げ
    冷間圧延を行って、平版印刷版用アルミニウム合金材料
    を製造する方法において、Mg:2.0〜6.0%(重
    量%、以下同様)、Fe:0.1〜1.0%を含有し、
    残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金
    の溶湯を、電磁鋳造法を用いて鋳塊を直接水冷すること
    によって鋳造し、鋳肌から深さ30mmまでの各位置の
    冷却速度が5℃/秒以上とすることを特徴とする平版印
    刷版用アルミニウム合金材料の製造方法。
  2. 【請求項2】  アルミニウム合金溶湯が、Mg:2.
    0〜6.0%、Fe:0.1〜1.0%を含有し、さら
    にMn:1.0%以下、Cr:0.25%以下、Ti:
    0.10%以下の1種又は2種以上を含有し、残部Al
    及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金材料より
    なる請求項1記載の平版印刷版用アルミニウム合金材料
    の製造方法。
JP12181291A 1991-04-25 1991-04-25 平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法 Pending JPH04327341A (ja)

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