JPH0596874A - 平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法 - Google Patents
平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法Info
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- JPH0596874A JPH0596874A JP12181391A JP12181391A JPH0596874A JP H0596874 A JPH0596874 A JP H0596874A JP 12181391 A JP12181391 A JP 12181391A JP 12181391 A JP12181391 A JP 12181391A JP H0596874 A JPH0596874 A JP H0596874A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐刷性及び耐インキ汚れ性にすぐれた平版印
刷版用アルミニウム合金材料を提供する。 【構成】 Ｆｅ：０．１〜１．０％、Ｓｉ：０．０３〜
０．２％を含有し、あるいはさらにＣｕ：０．００５〜
０．０５％、Ｔｉ：０．１％以下の１種または２種を含
有し、残部Ａｌ及び不可避的不純物からなる合金溶湯を
電磁鋳造して鋳塊を直接水冷し、鋳肌から深さ３０ｍｍ
までの各位置の冷却速度が５℃／秒以上とする方法であ
る。 【効果】 耐刷性にすぐれ、インキ汚れの少ない平版印
刷版用アルミニウム合金材料が得られる。
刷版用アルミニウム合金材料を提供する。 【構成】 Ｆｅ：０．１〜１．０％、Ｓｉ：０．０３〜
０．２％を含有し、あるいはさらにＣｕ：０．００５〜
０．０５％、Ｔｉ：０．１％以下の１種または２種を含
有し、残部Ａｌ及び不可避的不純物からなる合金溶湯を
電磁鋳造して鋳塊を直接水冷し、鋳肌から深さ３０ｍｍ
までの各位置の冷却速度が５℃／秒以上とする方法であ
る。 【効果】 耐刷性にすぐれ、インキ汚れの少ない平版印
刷版用アルミニウム合金材料が得られる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、耐刷性及び耐インキ汚
れ性にすぐれた平版印刷版用アルミニウム合金材料の製
造方法に関する。
れ性にすぐれた平版印刷版用アルミニウム合金材料の製
造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】平版印刷版の支持体用アルミニウム合金
材には、Ａｌ−Ｆｅ−Ｓｉ系合金（例えば特公昭５５−
２８８７４、特開昭５８−４２４９３、特開昭６２−１
４６６９４、特公平１−３５９１０）、さらに上記にＣ
ｕを含む合金（例えば特開昭６２−１４８２９５）ある
いは、さらに上記にＣｕとＴｉを含む合金（例えば、特
開昭６０−２１５７２５、特開昭６１−２７２３５７）
などが用いられている。これらの合金材料は、従来、Ｄ
Ｃ（Ｄｉｒｅｃｔ Ｃｈｉｌｌ）鋳型を用いて連続鋳造
し、面削、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍
及び仕上げ冷間圧延の工程を経て、平版印刷版支持体用
とされる。又、面削と均質化処理の順序を逆にしたり、
中間焼鈍を２回以上行ったり、仕上げ冷間圧延の後で低
温焼鈍を行うなどの方法も実施されている。
材には、Ａｌ−Ｆｅ−Ｓｉ系合金（例えば特公昭５５−
２８８７４、特開昭５８−４２４９３、特開昭６２−１
４６６９４、特公平１−３５９１０）、さらに上記にＣ
ｕを含む合金（例えば特開昭６２−１４８２９５）ある
いは、さらに上記にＣｕとＴｉを含む合金（例えば、特
開昭６０−２１５７２５、特開昭６１−２７２３５７）
などが用いられている。これらの合金材料は、従来、Ｄ
Ｃ（Ｄｉｒｅｃｔ Ｃｈｉｌｌ）鋳型を用いて連続鋳造
し、面削、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍
及び仕上げ冷間圧延の工程を経て、平版印刷版支持体用
とされる。又、面削と均質化処理の順序を逆にしたり、
中間焼鈍を２回以上行ったり、仕上げ冷間圧延の後で低
温焼鈍を行うなどの方法も実施されている。
【０００３】一方、平版印刷版支持体用アルミニウム合
金材料は、上述のように製造された後、機械的粗面化、
化学的粗面化及び電気化学的粗面化などの方法により粗
面化される。機械的粗面化は、アルミニウム表面を金属
ワイヤでひっかくワイヤ―ブラシグレイン法、研摩球と
研摩剤でアルミニウム表面を砂目立てするボ―ルグレイ
ン法あるいはナイロンブラシと研摩剤で表面を砂目立て
するブラシグレイン法などによって行われる。化学的粗
面化は、酸又はアルカリ溶液中でエッチングすることに
よって行われる。又、電気化学的粗面化は塩酸系溶液ま
たは硝酸系溶液中で交流電解することによって行われ
る。
金材料は、上述のように製造された後、機械的粗面化、
化学的粗面化及び電気化学的粗面化などの方法により粗
面化される。機械的粗面化は、アルミニウム表面を金属
ワイヤでひっかくワイヤ―ブラシグレイン法、研摩球と
研摩剤でアルミニウム表面を砂目立てするボ―ルグレイ
ン法あるいはナイロンブラシと研摩剤で表面を砂目立て
するブラシグレイン法などによって行われる。化学的粗
面化は、酸又はアルカリ溶液中でエッチングすることに
よって行われる。又、電気化学的粗面化は塩酸系溶液ま
たは硝酸系溶液中で交流電解することによって行われ
る。
【０００４】以上のように粗面化されたアルミニウム合
金材の表面は陽極酸化され、必要に応じて親水性処理が
なされ、その上に感光層を設けて平版印刷版とされる。
金材の表面は陽極酸化され、必要に応じて親水性処理が
なされ、その上に感光層を設けて平版印刷版とされる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ＤＣ鋳型を用いた連続
鋳造の場合、図３に示すように、鋳型１内に注湯される
溶湯２は、鋳型１により冷却され、凝固殻３を形成す
る。しかし、凝固収縮によりエアギャップを生じ、凝固
殻の成長が抑制され、冷却速度が急激に下がり、それに
伴い点線で示す範囲４内にＡｌ−Ｆｅ系の粗大晶出物が
形成される。この範囲は鋳塊表面から５〜３０ｍｍ程度
に相当する。このような鋳塊を用いて平版印刷版を製造
すると、鋳塊の面削及びアルミニウム合金材の粗面化に
よって表面が削り取られ、合金材の表面にＡｌ−Ｆｅ系
の粗大晶出物層が露出することになる。このような粗大
晶出物は電気化学的粗面化時に粗大なピットを発生さ
せ、ピットの分布を不均一にさせ、その結果、印刷版の
耐刷性を低下させる。又、Ａｌ−Ｆｅ系の粗大晶出物は
陽極酸化皮膜の欠陥を生じさせ、その部分の親水性を低
下させることになり、印刷時に非画像部のインキ汚れを
増大させることになる。
鋳造の場合、図３に示すように、鋳型１内に注湯される
溶湯２は、鋳型１により冷却され、凝固殻３を形成す
る。しかし、凝固収縮によりエアギャップを生じ、凝固
殻の成長が抑制され、冷却速度が急激に下がり、それに
伴い点線で示す範囲４内にＡｌ−Ｆｅ系の粗大晶出物が
形成される。この範囲は鋳塊表面から５〜３０ｍｍ程度
に相当する。このような鋳塊を用いて平版印刷版を製造
すると、鋳塊の面削及びアルミニウム合金材の粗面化に
よって表面が削り取られ、合金材の表面にＡｌ−Ｆｅ系
の粗大晶出物層が露出することになる。このような粗大
晶出物は電気化学的粗面化時に粗大なピットを発生さ
せ、ピットの分布を不均一にさせ、その結果、印刷版の
耐刷性を低下させる。又、Ａｌ−Ｆｅ系の粗大晶出物は
陽極酸化皮膜の欠陥を生じさせ、その部分の親水性を低
下させることになり、印刷時に非画像部のインキ汚れを
増大させることになる。
【０００６】この問題点に対する対策としては、従来表
層部の冷却速度を上げるために、鋳造速度を上げる方法
あるいは鋳型厚みを薄くする方法などが実施されてき
た。しかし、前述の鋳型内凝固冷却停滞ゾ―ンがある以
上、いずれも本質的な解決になっていない。又、後者の
場合は、生産性を低下させるという欠点もある。又、他
の対策として鋳塊の面削量を多くし、Ａｌ−Ｆｅ系の粗
大晶出物層を除去する方法もあるが、経済的でない。
層部の冷却速度を上げるために、鋳造速度を上げる方法
あるいは鋳型厚みを薄くする方法などが実施されてき
た。しかし、前述の鋳型内凝固冷却停滞ゾ―ンがある以
上、いずれも本質的な解決になっていない。又、後者の
場合は、生産性を低下させるという欠点もある。又、他
の対策として鋳塊の面削量を多くし、Ａｌ−Ｆｅ系の粗
大晶出物層を除去する方法もあるが、経済的でない。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するもので、アルミニウム合金溶湯を連続鋳造後、
均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍及び仕上げ
冷間圧延を行って、平版印刷版用アルミニウム合金材料
を製造する方法において、Ｆｅ：０．１〜１．０％、Ｓ
ｉ：０．０３〜０．２％を含有し、あるいはさらにＣ
ｕ：０．００５〜０．０５％、Ｔｉ：０．１％以下の１
種または２種を含有し、残部Ａｌ及び不可避的不純物か
らなるアルミニウム合金の溶湯を、電磁鋳造法を用いて
鋳塊を直接水冷することによって鋳造し、鋳肌から深さ
３０ｍｍまでの各位置の冷却速度を５℃／秒以上とした
ことを特徴とする方法である。
解決するもので、アルミニウム合金溶湯を連続鋳造後、
均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍及び仕上げ
冷間圧延を行って、平版印刷版用アルミニウム合金材料
を製造する方法において、Ｆｅ：０．１〜１．０％、Ｓ
ｉ：０．０３〜０．２％を含有し、あるいはさらにＣ
ｕ：０．００５〜０．０５％、Ｔｉ：０．１％以下の１
種または２種を含有し、残部Ａｌ及び不可避的不純物か
らなるアルミニウム合金の溶湯を、電磁鋳造法を用いて
鋳塊を直接水冷することによって鋳造し、鋳肌から深さ
３０ｍｍまでの各位置の冷却速度を５℃／秒以上とした
ことを特徴とする方法である。
【０００８】以下、上記限定理由について述べる。 Ｆｅ：Ｆｅは合金の強度を上げるとともに微細析出物を
生成し、電気化学的粗面化によるピットを微細にする。
その結果、耐刷性を向上させる。０．１％未満では効果
が十分でなく、１．０％を越えるとＡｌ−Ｆｅ系の粗大
晶出物が多くなり逆にピットが不均一となる。ただし、
従来のＤＣ鋳造ではＦｅ量が本発明範囲内であってもＡ
ｌ−Ｆｅ系の粗大晶出物が形成される。
生成し、電気化学的粗面化によるピットを微細にする。
その結果、耐刷性を向上させる。０．１％未満では効果
が十分でなく、１．０％を越えるとＡｌ−Ｆｅ系の粗大
晶出物が多くなり逆にピットが不均一となる。ただし、
従来のＤＣ鋳造ではＦｅ量が本発明範囲内であってもＡ
ｌ−Ｆｅ系の粗大晶出物が形成される。
【０００９】Ｓｉ：Ｓｉは合金の強度を上げるとともに
Ａｌ−Ｆｅ−Ｓｉ化合物を形成し、電気化学的粗面化に
よるピットの微細化に寄与する。この結果、耐刷性を向
上させる。０．０３％未満では効果が十分でなく、０．
２％を越えると耐インキ汚れ性が劣化する。
Ａｌ−Ｆｅ−Ｓｉ化合物を形成し、電気化学的粗面化に
よるピットの微細化に寄与する。この結果、耐刷性を向
上させる。０．０３％未満では効果が十分でなく、０．
２％を越えると耐インキ汚れ性が劣化する。
【００１０】Ｃｕ：Ｃｕは電気化学的粗面化によるピッ
トの深さを深くして耐刷性を向上させる。０．００５％
未満では効果が十分でなく、０．０５％を越えると逆に
ピットを粗大な独立ピットとしてしまい、耐刷性を低下
させる。
トの深さを深くして耐刷性を向上させる。０．００５％
未満では効果が十分でなく、０．０５％を越えると逆に
ピットを粗大な独立ピットとしてしまい、耐刷性を低下
させる。
【００１１】Ｔｉ：Ｔｉは電気化学的粗面化によるピッ
トの形状を歪めるというＧａの作用を抑制する。その結
果、ピットが微細な円形となり、耐刷性が向上する。一
方、Ｔｉ量が０．１％を越えるとＡｌ−Ｔｉ系の粗大な
化合物を形成し、ピットを粗大にし、耐刷性を低下させ
る。
トの形状を歪めるというＧａの作用を抑制する。その結
果、ピットが微細な円形となり、耐刷性が向上する。一
方、Ｔｉ量が０．１％を越えるとＡｌ−Ｔｉ系の粗大な
化合物を形成し、ピットを粗大にし、耐刷性を低下させ
る。
【００１２】本発明では、以上の合金組成を有する溶湯
を、鋳塊表面から３０ｍｍ深さまでの領域における各位
置の冷却速度が５℃／秒以上となるように連続鋳造を行
う。この領域の冷却速度が５℃／秒以上であれば、Ａｌ
−Ｆｅ系の粗大晶出物が少なくなり、鋳塊面削や粗面化
によって表面を削り取ってもＡｌ−Ｆｅ系の粗大晶出物
が露出することなく、耐刷性にすぐれ、インキ汚れの少
ない平版印刷版を得ることが可能である。
を、鋳塊表面から３０ｍｍ深さまでの領域における各位
置の冷却速度が５℃／秒以上となるように連続鋳造を行
う。この領域の冷却速度が５℃／秒以上であれば、Ａｌ
−Ｆｅ系の粗大晶出物が少なくなり、鋳塊面削や粗面化
によって表面を削り取ってもＡｌ−Ｆｅ系の粗大晶出物
が露出することなく、耐刷性にすぐれ、インキ汚れの少
ない平版印刷版を得ることが可能である。
【００１３】かかる鋳造方法には、図１に示すような鋳
型冷却を使わない直接水冷のみによる電磁鋳造法が適す
る。すなわち、電磁コイル７を用いた鋳造法で、冷却水
ジャケット５から冷却水を直接鋳塊に吹き付けて、これ
により溶湯２を冷却し、凝固殻３を形成する。図中、６
は磁場遮蔽スクリ―ンである。
型冷却を使わない直接水冷のみによる電磁鋳造法が適す
る。すなわち、電磁コイル７を用いた鋳造法で、冷却水
ジャケット５から冷却水を直接鋳塊に吹き付けて、これ
により溶湯２を冷却し、凝固殻３を形成する。図中、６
は磁場遮蔽スクリ―ンである。
【００１４】このように直接水冷のみとすることによっ
て、鋳塊表面から３０ｍｍの領域で高い冷却速度が得ら
れる。その結果、この領域においてＡｌ−Ｆｅ系の粗大
晶出物が極めて少なくなる。
て、鋳塊表面から３０ｍｍの領域で高い冷却速度が得ら
れる。その結果、この領域においてＡｌ−Ｆｅ系の粗大
晶出物が極めて少なくなる。
【００１５】以上のようにして得た鋳塊は、均質化処
理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍及び仕上げ冷間圧延
の工程を経て、平版印刷版用アルミニウム合金材とす
る。なお、前述のように、電磁鋳造法で鋳造を行うと、
鋳塊と鋳型の接触がないため、鋳塊表面には有害な欠陥
や偏析がなく、面削をしなくても均質化処理以降の工程
に供することができる。もちろん面削してもなんら支障
はない。
理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍及び仕上げ冷間圧延
の工程を経て、平版印刷版用アルミニウム合金材とす
る。なお、前述のように、電磁鋳造法で鋳造を行うと、
鋳塊と鋳型の接触がないため、鋳塊表面には有害な欠陥
や偏析がなく、面削をしなくても均質化処理以降の工程
に供することができる。もちろん面削してもなんら支障
はない。
【００１６】なお、鋳造条件の詳細は本発明で規制する
ものではないが、例えば鋳造速度４５〜８０ｍｍ／分、
冷却水量４５０〜８００リットル／分、鋳造温度６９０
〜７２０℃、コイル電流６０００〜８０００Å、周波数
２５００〜３０００Ｈｚの条件で本発明が好適に実現さ
れる。
ものではないが、例えば鋳造速度４５〜８０ｍｍ／分、
冷却水量４５０〜８００リットル／分、鋳造温度６９０
〜７２０℃、コイル電流６０００〜８０００Å、周波数
２５００〜３０００Ｈｚの条件で本発明が好適に実現さ
れる。
【００１７】
【実施例】下記表１に示す組成の合金の溶湯から、本発
明例として電磁鋳造法を、比較例としてＤＣ鋳造法を用
いて厚さ５００ｍｍ・幅１０００ｍｍの鋳塊を得た。鋳
造時に冷却速度を測定すると図２のようであり、本発明
例の電磁鋳造法の場合、表面から３０ｍｍまでの冷却速
度が６℃／秒以上と大きく、一方比較例のＤＣ鋳造法の
場合は、表面から約１０ｍｍの位置で冷却速度が小さく
なっている。
明例として電磁鋳造法を、比較例としてＤＣ鋳造法を用
いて厚さ５００ｍｍ・幅１０００ｍｍの鋳塊を得た。鋳
造時に冷却速度を測定すると図２のようであり、本発明
例の電磁鋳造法の場合、表面から３０ｍｍまでの冷却速
度が６℃／秒以上と大きく、一方比較例のＤＣ鋳造法の
場合は、表面から約１０ｍｍの位置で冷却速度が小さく
なっている。
【００１８】なお、この時の鋳造条件は、電磁鋳造法で
は鋳造速度７０ｍｍ／分、冷却水量７００リットル／
分、鋳造温度７００Å、コイル電流７０００Å、周波数
２８００Ｈｚであり、ＤＣ鋳造法では鋳造速度５５ｍｍ
／分、冷却水量６００リットル／分、鋳造温度７００℃
である。
は鋳造速度７０ｍｍ／分、冷却水量７００リットル／
分、鋳造温度７００Å、コイル電流７０００Å、周波数
２８００Ｈｚであり、ＤＣ鋳造法では鋳造速度５５ｍｍ
／分、冷却水量６００リットル／分、鋳造温度７００℃
である。
【００１９】
【表１】 注：単位％、不可避的不純物は省略。
【００２０】次に、鋳塊に均質化処理を行った後、所定
の合金材のみ面削を行い、熱間圧延、冷間圧延、中間焼
鈍及び仕上げ冷間圧延を行って０．３０ｍｍのアルミニ
ウム合金材（Ｈ１８）を得た。得られた合金材の表面程
度を目視観察した。次に、合金材の表面をブラシグレイ
ン法とＮａＯＨ水溶液による化学エッチング法により粗
面化した後、硝酸水溶液中で交流電解を行った。その
後、硫酸水溶液中で陽極酸化皮膜を設け、その上に感光
層を塗布した。そして露光、現像を行い、印刷機にかけ
て耐刷性（印刷可能枚数）及び非画像部の汚れ（インキ
汚れ）を調べた。結果を表２に示す。
の合金材のみ面削を行い、熱間圧延、冷間圧延、中間焼
鈍及び仕上げ冷間圧延を行って０．３０ｍｍのアルミニ
ウム合金材（Ｈ１８）を得た。得られた合金材の表面程
度を目視観察した。次に、合金材の表面をブラシグレイ
ン法とＮａＯＨ水溶液による化学エッチング法により粗
面化した後、硝酸水溶液中で交流電解を行った。その
後、硫酸水溶液中で陽極酸化皮膜を設け、その上に感光
層を塗布した。そして露光、現像を行い、印刷機にかけ
て耐刷性（印刷可能枚数）及び非画像部の汚れ（インキ
汚れ）を調べた。結果を表２に示す。
【００２１】
【表２】
【００２２】本発明例のＮｏ．１〜７の場合、表面程度
は良好であり、耐刷性にすぐれ、インキ汚れも極小のレ
ベルである。面削を実施しなかったＮｏ．６、Ｎｏ．７
も同様である。
は良好であり、耐刷性にすぐれ、インキ汚れも極小のレ
ベルである。面削を実施しなかったＮｏ．６、Ｎｏ．７
も同様である。
【００２３】比較例Ｎｏ．８〜１２の場合、耐刷性が発
明例より劣り、インキ汚れも少からやや多と発明例より
やや増加している。Ｎｏ．１３，１４は面削を実施しな
かったために表面欠陥が多数存在したので、印刷テスト
には供さなかった。
明例より劣り、インキ汚れも少からやや多と発明例より
やや増加している。Ｎｏ．１３，１４は面削を実施しな
かったために表面欠陥が多数存在したので、印刷テスト
には供さなかった。
【００２４】
【発明の効果】本発明によれば、耐刷性にすぐれ、イン
キ汚れの少ない平版印刷版用アルミニウム合金材料を提
供することができる。又、鋳塊を無面削のまま使用する
ことができるので、コストダウンに寄与する。
キ汚れの少ない平版印刷版用アルミニウム合金材料を提
供することができる。又、鋳塊を無面削のまま使用する
ことができるので、コストダウンに寄与する。
【図１】本発明に用いる電磁鋳造法の説明図である。
【図２】鋳造法による鋳肌面の冷却速度の差を示すグラ
フである。
フである。
【図３】従来のＤＣ鋳造法の説明図である。
１ 鋳型 ２ 溶湯 ３ 凝固殻 ４ 粗大晶出物形成範囲 ５ 冷却水ジャケット ６ 磁場遮蔽スクリ―ン ７ 電磁コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 重徳 愛知県名古屋市港区千年３丁目１番12号 住友軽金属工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 鈴木 祐治 愛知県名古屋市港区千年３丁目１番12号 住友軽金属工業株式会社技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項１】 アルミニウム合金溶湯を連続鋳造後、均
質化処理、熱間圧延冷間圧延、中間焼鈍及び仕上げ冷間
圧延を行って、平版印刷版用アルミニウム合金材料を製
造する方法において、Ｆｅ：０．１〜１．０％（重量基
準、以下同じ）、Ｓｉ：０．０３〜０．２％を含有し、
残部Ａｌ及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金
の溶湯を、電磁鋳造法を用いて鋳塊を直接水冷すること
によって鋳造し、鋳肌から深さ３０ｍｍまでの各位置の
冷却速度を５℃／秒以上とすることを特徴とする平版印
刷版用アルミニウム合金材料の製造方法。 - 【請求項２】 アルミニウム合金溶湯がＦｅ：０．１〜
１．０％、Ｓｉ：０．０３〜０．２％を含有し、Ｃｕ：
０．００５〜０．０５％、Ｔｉ：０．１％以下の１種又
は２種を含有し、残部Ａｌ及び不可避的不純物からなる
アルミニウム合金材料よりなる請求項１記載の平版印刷
版用アルミニウム合金材料の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12181391A JPH0596874A (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12181391A JPH0596874A (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0596874A true JPH0596874A (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=14820567
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12181391A Pending JPH0596874A (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 平版印刷版用アルミニウム合金材料の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0596874A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016098412A (ja) * | 2014-11-21 | 2016-05-30 | 株式会社Uacj | アルミニウム合金板の製造方法 |
-
1991
- 1991-04-25 JP JP12181391A patent/JPH0596874A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016098412A (ja) * | 2014-11-21 | 2016-05-30 | 株式会社Uacj | アルミニウム合金板の製造方法 |
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