JPH043257B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH043257B2
JPH043257B2 JP60292080A JP29208085A JPH043257B2 JP H043257 B2 JPH043257 B2 JP H043257B2 JP 60292080 A JP60292080 A JP 60292080A JP 29208085 A JP29208085 A JP 29208085A JP H043257 B2 JPH043257 B2 JP H043257B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acf
adsorption
pore
amount
surface area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60292080A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62152534A (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP60292080A priority Critical patent/JPS62152534A/ja
Publication of JPS62152534A publication Critical patent/JPS62152534A/ja
Publication of JPH043257B2 publication Critical patent/JPH043257B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、特定性質を有する低分子量有機溶剤
の吸着回収用ピツチ系活性炭素繊維(以下ACF
と略記)に関するものである。 (従来技術と背景技術) 従来、ACFの原料としては、再生セルロース
繊維、ポリアクリロニトリル繊維、フエノール繊
維などが使用されたきた、これらを原料とした
ACFは、浄水や空気清浄あるいは有機溶剤の回
収など近年各分野で広く活用されてきている。 一般に、ACFにおいては、比表面積(以下SA
と略記)と細孔容積の両者間には相関性が見ら
れ、SAが大きくなるにつれて細孔容積も増加す
る。この際上記3種の繊維を原料としたACFの
場合、ACFを形成している細孔の直径の分布は、
SAが1000m2/g以下のときは、細孔直径10〜25
Åに大部分の細孔が集中する。しかしながら、
SAの増加とともに細孔径分布は細孔直径の大き
な方(細孔直径25Å以上)へと移動していく傾向
がある。例えば、ポリアクリロニトリルを原料と
するACFの場合、SAが1000m2/g以下では、細
孔直径15〜20Åに鋭いピークを持ち、25Å以上に
はほとんど細孔は存在しない。ところが、
SA1000m2/g付近を境として細孔径分布は急激
な変化を見せ、高細孔径側にシフトし、SA1500
m2/gを越すと、細孔径分布は細孔直径20〜100
Åまで非常に広範囲な分布を示す。ここでベンゼ
ン吸着を例にとつてみると、ポリアクリロニトリ
ルを原料とするACFの場合、SAが1000m2/g以
下ではベンゼン吸着量はACFのSAに対しはつき
りとした比例関係を示す(第1図破線参照)。し
かしながら、ACFの細孔径分布が細孔直径25Å
以上の側へシフトし始めるSA1000m2/g付近か
らベンゼンの吸着量はこの比例関係の下側にズレ
始め、このズレはSAが増加するほど拡がつてく
る(第1図実線参照)。この傾向はベンゼンだけ
に限らず他の有機溶剤の多くにも見られる。この
ような吸着量のズレは、ACFを構成している細
孔の大きさに起因していると考えられる。すなわ
ち、細孔直径が25Å以上が細孔が拡大すると、吸
着した低分子量物質の細孔内での保持性が低下し
始め、その結果、ACFのSA値から期待されるほ
どの吸着量を示さなくなると考えられるからであ
る。 この他に、ACFの親水性、疎水性の度合が有
機溶剤の吸着回収には大きな要因となる。すなわ
ち、通常ACFを使用した有機溶剤の吸着回収で
は、ACFの再生工程としてスチームによる脱着
再生を伴うことが多い。この場合親水性の高い
ACFを用いるとスチーム再生後にACF中に水分
が残り易く、この残留水分のためにACFの吸着
能力が低下する傾向がある。我々は種々は検討し
た結果、ACFの親水性、疎水性を知る目安とし
て、相対湿度(RHと略記)37%、25℃下での
ACFの平衡水分率を求めることが適当であるこ
とを見出した。すなわち、このRH37%、25℃下
での平衡水分率が低い程ACFの疎水性が高く、
それゆえにスチーム再生処理後の残留水分量が少
なく、吸着能の低下が生じにくいのである。 以上のことにより、特にベンゼンに代表される
ような低分子量有機溶剤の吸着回収をより効率よ
く行うためには、SAが大きく、かつACFを構成
している細孔の大部分が細孔直径25Å以下に集中
し、その上に疎水性の高い(RH37%、25℃平衡
水分率が小さい)ようなACFを開発する必要が
あつた。 (発明の目的、構成、効果) 本発明は、上記の問題点を鑑みて、これを解決
すべくなされたものである。 本発明は、BET比表面積1500〜3500m2/g、
細孔容積0.70〜2.1c.c./g、平均細孔直径18〜24
Åを有し、細孔直径10〜25Åの細孔の容積和が
ACFの全細孔容積の95%以上を占め、かつ、
RH37%、25℃下での平衡水分率が1.0〜5.0%で
ある、低分子量有機溶剤の吸着回収用ピツチ系
ACFである。 本発明でいうBET比表面積は、相対圧0.3にお
ける窒素ガスの吸脱着からBET1点法により測定
した値であり、細孔容積も相対圧0.96における窒
素ガスの気体吸着法により測定した値である。ま
た、平均細孔直径は細孔の形が円筒形であると仮
定し、BET比表面積と細孔容積の値から次式に
よつて算出したものである。 dp=40000Vp/S ここで dp:平均細孔直径(Å) Vp:細孔容積(c.c./g) S:BET比表面積(m2/g) 細孔径分布は、カウンタソーブ(米国Qua−
ntachrome社製)測定器を使用し、窒素ガスの吸
着、脱着等温線から求めた。 本発明におけるACFは、ピツチを原料とし、
耐炎化(不溶融化)、炭素化、賦活化の3工程を
経て得られる。すなわち、本発明のACFは、原
料としてピツチを用い、溶融紡糸されたピツチ繊
維を空気中で200〜450℃で数時間加熱し、耐炎化
(不溶融化)処理を行つて得られる。この場合、
繊維中の酸素含有量が5〜8%になるように温
度、加熱時間を調節するのがよい。この酸素含有
量が5%未満になつた場合、続く炭素化工程にお
いて炭素化が進み過ぎ、そのため、それに続く賦
活工程での賦活がむずかしくなる。また、酸素含
有量が8%超の場合、続く炭素化工程後に1m2
g以上のSAを有するようになり、その結果賦活
時にACFの細孔の過度の拡大現象が生じ好まし
くない。 次に、この耐炎化(不溶融化)繊維を窒素ガス
等の不活性ガス中で炭素化させる。これは、不活
性ガス(窒素ガス等)中、温度600〜1200℃で数
分〜数時間加熱処理せしめることによつてなされ
る。このようにして炭素含有率85〜95%、比表面
積1m2/g以下の炭素化繊維を得る。この炭素化
繊維の炭素含有率が85%未満の場合、続く賦活化
での収率が低下するとともに賦活斑が大きくな
る。また、炭素含有率が95%超の場合は、賦活工
程での賦活化速度の低下が著しく、いずれも好ま
しくない。 最後に、上記の炭素化繊維をスチームと炭酸ガ
スを中心とした活性ガス中で賦活し繊維に活性を
持たせる。この賦活化処理は、スチームと炭酸ガ
スを中心とした活性ガス中、賦活温度800〜1100
℃で数分〜数時間行えばよい。 以上のようにして本発明の目的とするACFを
得ることができる。 (実施例及び比較例) 実施例 1 ピツチを溶融紡糸して得られた繊維を空気中で
以下のように3段階に異なる温度で加熱処理し、
酸素含有量7.4%の繊維を得た。 〔200℃×1時間〕+〔240℃×1時間〕+〔270℃×1
時間〕 次に、上記繊維を窒素気流中、1000℃で15分間
加熱処理した。この結果得られた炭素化繊維は炭
素含有量91.5%、比表面積0.1m2/gであつた。 次に、上記炭素化繊維をスチーム気流中、温度
900℃で、15分間、20分間、25分間それぞ
れ賦活化した。このようにして得られたACFの
性能を第1表に示す。
【表】 比較のため、実施例1で得た本発明のピツチ系
ACF3種とは別に、公知の方法に従つてポリアク
リロニトリルを原料とした5種のポリアクリロニ
トリル系ACF(第2表4〜8)を得た。これらの
物性を第2表に示す。
【表】 (注) No.4〜8は比較例である。
第1表及び第2表の8種のACFの乾燥状態に
おけるベンゼン吸着量を測定した。その結果を第
3表と第2図に示す。また、これら8種のACF
について、110℃でスチーム再生を繰り返した場
合のベンゼン吸着量及びRH37%、25℃下での平
衡水分率も第3表に併せて示す。
【表】
【表】 (注) No.〜は本発明例、4〜8は
比較例である。
第2図より明らかなように本発明のピツチ系
ACF(第3表〜)は、SAと乾燥状態のベン
ゼン吸着量に比例関係が見られた。これに対し、
ポリアクリロニトリルを原料としたACF(第3表
4〜8)では、乾燥状態のベンゼン吸着量は
SA1000m2/g付近を境に本発明品との吸着量の
差が拡がる傾向が見られた。また、第3表に示し
たように、RH37%、25℃下での平衡水分率は、
本発明品では全体に低い値を示し、スチーム再生
を繰り返したときのベンゼン吸着量も乾燥状態の
吸着量に比べ、ポリアクリロニトリル系ACFの
ような極端な低下は見られなかつた。 以上説明したように、本発明のACFはベンゼ
ンに代表される低分子量有機溶剤の吸着に対し
て、乾燥状態あるいはスチーム再生後のいずれの
場合も従来のACFに比べてすぐれた吸着性能を
示した。すなわち、本発明のACFは低分子量有
機溶剤の吸着回収の効率の向上に大きく貢献する
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はACF一般についてベンゼン吸着量
(%)と比表面積(m2/g)との相関関係を、第
2図は本発明のACFの場合と比較例のACFの場
合とについてベンゼン吸着量(%)と比表面積
(m2/g)との相関関係を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 BET比表面積1500〜3500m2/g、細孔容積
    0.70〜2.10c.c./g、平均細孔直径18〜24Åを有
    し、細孔直径10〜25Åの細孔の容積和が活性炭素
    繊維の全細孔容積の95%以上を占め、かつ、相対
    湿度37%、25℃下での平衡水分率が1.0〜5.0%で
    ある、低分子量有機溶剤の吸着回収用ピツチ系活
    性炭素繊維。
JP60292080A 1985-12-26 1985-12-26 吸着回収用ピツチ系活性炭素繊維 Granted JPS62152534A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60292080A JPS62152534A (ja) 1985-12-26 1985-12-26 吸着回収用ピツチ系活性炭素繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60292080A JPS62152534A (ja) 1985-12-26 1985-12-26 吸着回収用ピツチ系活性炭素繊維

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62152534A JPS62152534A (ja) 1987-07-07
JPH043257B2 true JPH043257B2 (ja) 1992-01-22

Family

ID=17777278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60292080A Granted JPS62152534A (ja) 1985-12-26 1985-12-26 吸着回収用ピツチ系活性炭素繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62152534A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011105545A (ja) * 2009-11-17 2011-06-02 Toyobo Co Ltd 活性炭素繊維

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02261539A (ja) * 1989-03-31 1990-10-24 Kobe Steel Ltd 有機溶剤回収用吸着材
JP2717232B2 (ja) * 1990-01-12 1998-02-18 群栄化学工業株式会社 活性炭繊維構造体及びその製造方法
JP2678513B2 (ja) * 1990-01-26 1997-11-17 株式会社ペトカ 炭素繊維構造体、炭素炭素複合材及びそれらの製造方法
DE69231789T2 (de) * 1991-06-19 2001-09-20 Morinobu Endo Faser aus aktiviertem Kohlenstoff auf Pechbasis
EP1064996A4 (en) * 1998-02-17 2006-05-10 Air Water Inc ACTIVE CARBON FOR ADSORPTION AND STORAGE OF A GASEOUS COMPOUND
KR20020089766A (ko) * 2001-05-24 2002-11-30 조통래 소화가스 흡착용 활성탄 및 이를 이용한 소화가스저장·이용방법
CN102140709B (zh) * 2011-01-27 2012-11-07 济南大学 一种多微孔活性炭纤维及其制备方法
CN102140708B (zh) * 2011-01-27 2012-09-12 济南大学 一种活性炭纤维及其制备方法
TWI750772B (zh) * 2019-08-21 2021-12-21 日商日本製紙股份有限公司 汽車碳罐用活性碳纖維板
CN113549335B (zh) * 2021-08-31 2024-01-30 苏州科技大学 一种低碳排放沥青

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011105545A (ja) * 2009-11-17 2011-06-02 Toyobo Co Ltd 活性炭素繊維

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62152534A (ja) 1987-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4285831A (en) Process for production of activated carbon fibers
JPH043257B2 (ja)
CA1159810A (en) Process for the production of fibrous activated carbon
JP6375005B2 (ja) 活性炭素繊維およびその製法
JPH02118121A (ja) ピッチ系活性炭素繊維およびその製造方法
KR102328148B1 (ko) 다공질 탄소, 조습 흡착재, 흡착식 히트 펌프 및 연료 전지
JPS5836095B2 (ja) 活性炭素繊維の製造法
JPS6248535B2 (ja)
JP2888635B2 (ja) 吸着活性化炭化ポリアリールアミド
JPS64486B2 (ja)
JPH02160924A (ja) 多孔質炭素繊維及びその製造法
US5217701A (en) Process for producing carbon materials
JP2565770B2 (ja) 活性炭素繊維およびその製造方法
JPS6367566B2 (ja)
JPH0468967B2 (ja)
EP0304010B1 (en) Process for producing carbon materials
JPWO2003033135A1 (ja) 有機塩素系化合物除去用活性炭素繊維
JPH06104562B2 (ja) 活性炭繊維の製造方法
JP5013503B2 (ja) 疎水性活性炭の製造方法
JPS62129144A (ja) 多孔性複合構造物およびその製造法
JP2565769B2 (ja) 活性炭繊維およびその製造法
JPS5820883B2 (ja) 活性炭素繊維の製造法
JPH02160923A (ja) 多孔質炭素繊維及びその製造方法
JPS6350447B2 (ja)
JPH10330173A (ja) 分子ふるい炭素の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term