JP2888635B2 - 吸着活性化炭化ポリアリールアミド - Google Patents

吸着活性化炭化ポリアリールアミド

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリアリールアミドの熱分解による活性炭の
製造方法、前記方法により製造される吸着活性炭素材料
及びこれらの材料の使用に関する。
吸着活性炭は、たとえば工業的過、空気清浄化及び
防毒マスクにおいて、材料、特に気体の吸収に広く使用
される。このような炭素材料はまた脱色、例えば溶液か
ら有色不純物を除いたり、触媒の担体としても使用され
る。しばしばこのような材料は空気から大きい有機分子
を除去する場合確かに有効であるが、二酸化炭素のよう
な更に小さい分子を除去するには余り有効ではない。
これらの炭素材料は、一般的に高温の不活性雰囲気中
での有機前駆物質の炭化(熱分解)に続いて活性化雰囲
気中、やはり高温での活性化により製造される。金属化
合物のような種々の薬品を用いて前駆物質又は炭化生成
物を処理し、活性化生成物を確実にする又は改良するこ
ともしばしば必要である。
繊維状活性炭は、繊維状炭水化物、ビスコースレーヨ
ン、ポリアクリロニトリル(「PAN」)フェノール樹脂
及びコールタールピッチを含めて多数の前駆物質から現
在製造されている。これらの材料は、液体及び気体層の
両方での使用において、大変重要な吸着剤の一群を供給
する。レーヨンから誘導されるものは、水性含浸剤を用
いる適宜な前処理の後、活性化中に形成される細孔径の
範囲の点に関して特に用途が広い。このような材料はた
とえばGB 1301101号及びGB 2164327号に記載されてい
る。
ビスコースレーヨンは極めて低い結晶化度を有する再
生セルロースの1つの形である。活性炭材料の製造に更
に整然とした繊維状前駆物質を使用する可能性について
幾つか探索が行われて来た。更に近頃開発された高性能
ポリマー中、ポリベンズイミダゾール(US 4460708号参
照)は活性炭製造に有望な前駆物質であることが請求の
範囲に記載されているが、ポリマーを安定化するため予
備酸化段階を必要とし、更に化学的前処理により炭化に
先立って塩を形成することも必要とする。PANもやはり
予備酸化段階を必要とする。
GB 1515874号では、芳香族ポリアミドが活性炭材料の
形成に適当であり得ることが示唆されている。この文献
では難燃剤を用いる繊維の含浸、酸素含有雰囲気中の40
0℃まででの炭化に続く500゜以上での二酸化炭素と一酸
化炭素を含む10〜70重量%の水蒸気を用いる活性化を教
示している。このようなポリアミドについてデータを示
していないが、セルロース及びポリアクリロニトリル繊
維に限り例示されている。トミズカら、炭素106(198
1)、93はKevlarからの炭素繊維の製造を研究している
ことを報告したが、ガス状活性化によりこのポリマーか
ら誘導される炭化物中の細孔構造を開発する試みはこれ
まで行われていない。
「Kevlar」は1,4−ジアミノベンゼンとテレフタル酸
の縮合生成物であって、得られるポリマーは繰返し単
位: を有するポリアリールアミドである。
Kevlar繊維は結晶化度が高くて、Dobbら、J.Polym.Sy
mp.58(1977)237及びJ.Polym.Sci.Polym.Phys.Ed.15
(1977)2201によれば、その長軸に沿って規則的にひだ
を持ち、かつ放射状に配置されたシートの系から成る。
構造中の比較的わずかな不規則性は連鎖の停止又はこれ
らのシートのパッキングの欠陥に帰因する。同様な繊維
をAkzo NVは商標「Twaron」として販売している。
更に別の公知の芳香族ポリアラミド(polyaramide)
繊維は「Nomex」の商標の下に販売されていて、1,3−ジ
アミノベンゼンをイソフタル酸と重合させ繰返し単位: を有するコポリマーを提供して得られる。これらも炭化
してガスで活性化されるような報告はされたことがなか
った。材料は、たとえばKevlarパルプ(アスベスト代替
として使用)を含めて種々の形で入手でき、このような
形はすべて本発明による使用に可能性を有すると考えら
れる。
本発明の目的は、新規用途を可能にする改良された又
は代替し得る吸着特性を有する、新規の繊維状の吸着活
性炭材料を提供すること、及び更にこのような材料の新
規な製造方法を提供することである。
本発明では、ポリアリールアミド繊維を含む材料を40
0℃以上の温度で炭化し、炭化生成物を活性化雰囲気中
高温度で活性化するステップを包含する、繊維状吸着活
性炭の製造方法を提供する。本発明の方法には、炭化に
先立ち、酸、アルカリ及び/又は有機溶媒を用いてポリ
アリールアミド繊維を洗浄する追加ステップをも包含し
得る。
本書中「ポリアリールアミド」とは、アミド結合によ
り結合する芳香族環系を含有する主鎖を有する高分子材
料を意味し、これらの例には「Nomex」、「Kevlar」、
「Twaron」及びユポリ(p−フェニレン−3,4′−ジフ
ェニルエーテルテレフタルアミド)Technora繊維がある
(後者は「Aromatic High−Strength Fibres」H.H.Yang
著、Wiley Interscience,1990年刊、268〜269ページに
記載がある。) 好ましいポリアリールアミドは繰返し単位: から成り、式中、R1及びR2は独立にアルキル又は水素で
あり、更に好ましくはR1とR2の両方とも水素であって、
そのポリアリールアミドは、1,3又は1,4ジアミノベンゼ
ンとテレフタル酸又はイソフタル酸の縮合物、特に市場
で入手し得る「Nomex」、「Kevlar」又は「Twaron」材
料である。使用繊維の直径はこの方法においては重要で
はないが、特に「Kevlar」基材の材料について直径が小
さい程、最終製品が更に柔軟になる傾向があり、その比
表面積が更に大きくなることが判明している。柔軟性と
表面積の大きさはどちらも望ましい特徴である。繊維
は、単独繊維、織布は編布、紡ぎ糸、フィラメント、よ
り糸、トウ、不織布、織物、フェルト、パルプ又は布を
含む便利な形でよい。工程の間で、繊維の物理的形状は
大部分は保持されるが、幾らか収縮が起り得る。
炭化ステップは好ましくは500℃以上、更に好ましく
は575℃〜950℃、もっとも好ましくは615℃〜900℃、特
に840℃〜880℃で行う。Kevlarのようなポリアリールア
ミド繊維の加熱に対する熱分析データは、約575℃に肩
を有する、約615℃の主要DTAピークを示し、約600℃が
炭化ステップに対する最低温度であることを示唆してい
る。950℃以上の加熱には実際上の利点はないように思
われる。繊維温度を炭化温度まで徐々に上げるのが好ま
しく、簡便には毎分1〜20℃、好ましくは毎分5〜15
℃、たとえば毎分約10℃であり、遅い加熱速度の方が炭
化収率を増加する。炭化は標準的炭化ガス(少くとも非
酸化性)雰囲気、たとえば少くとも名目上に酸素を含有
しない窒素中で行い、二酸化炭素のような酸素を含有し
ない活性化ガスも共に使用し得る。このガスの気流を炉
に通過させるのが好ましく、その中で炭化を行ない揮発
性熱分解生成物を運び去るようにする。繊維を炭化温度
に保持する時間は、始めの繊維の重量により異なるが、
それぞれの場合で炭化により生じる重量減の速度が実質
的に急落するか又は零となる場合炭化は完全であると見
なし得る。
活性化ステップは好ましくは600℃と950℃の間、更に
好ましくは840℃と950℃、たとえば800゜〜900℃の間で
行い、もっとも好ましい温度はここでも840℃と880℃の
間にある。従ってこのステップは炭化後炉中で炭化繊維
の温度を保持して炭化雰囲気を活性化雰囲気に置き換え
ることにより簡便に行い得る。活性化雰囲気として使用
するのに適当なガスは当業者には慣用のものであるが、
好ましいガスは一酸化炭素、水蒸気、水素、炭化水素燃
料から由来する燃焼ガス、又はそれらの混合物、特に二
酸化炭素である。活性化雰囲気は再び酸素をできる限り
含まないで、活性化中に放出される揮発物を運び去るた
めに炉を通過させなければならない。炭化及び活性化の
両方においてガスの圧力は重要であるとは思われず、大
気圧を使用することができる。
活性化を行う時間は、ここでも始めの繊維の重量によ
り変化する。活性化が有用な程度に起っているという表
示は、工程の間繊維の重量をモニターすることにより得
るのが最善である。活性化中も炭化と同様著しい重量減
「焼失」(burn−off)が起ることが判明している。有
用な程度の活性化を得るには、繊維の最初の開始重量の
25〜75%、好ましくは40〜60%(総重量減の73〜91%及
び78〜85%に対応する)の総焼失を生じるまで活性化ス
テップを行うのが好ましい。
活性化の後、不活性雰囲気中で室温まで生成物を冷却
するのが好ましく、その雰囲気は炭化ステップで使用し
た同じガスが便利であり得る。冷却の速度は重要でない
ようであるが、おだやかに冷却して熱衝撃を避けるのが
適切であり得る。
場合により追加して、好ましくは48時間まで処理液体
中に繊維を浸漬し、続いて脱イオン水又は蒸留水を用い
て洗浄した後、乾燥することにより、洗浄ステップを行
い得る。たとえば60℃で12時間オーブン乾燥するのが便
利である。好ましくは洗浄に酸、特に塩酸を3M濃度まで
で用い、これは揮発性で非酸化性であるからである。Ka
vlarを製造するため使用されるある方法では、繊維中に
重金属残渣を導入する傾向がある。酸洗浄はこれらを除
去するのに極めて有効であって、活性化中の繊維の粒状
化の程度を結果として低減する。しかしながら、酸洗浄
はカリウム、カルシウム、又は硫黄の残留物を除去する
と思われない。炭化、活性化、冷却及び洗浄ステップ
は、繊維状活性炭の製造の当業者に全く慣用の装置を使
用して行い得る。
本発明方法は下記実施例に記載する有益な製品を提供
するが、炭化の前に予備酸化又は他の前処理を必要とし
ないという利点をも有し、従って、たとえば供給用ロー
ルから炭化炉中に直ちに給送し得る。
前記方法の生成物は、前記方法により炭化した後活性
化したポリアリールアミドから成る繊維状吸着炭素であ
り、本発明の別の態様では、たとえば粒状化又は粉末化
のような方法によりたとえば分割を得るように生成物を
更に処理した別の形がある。
このようにして本発明は更に本発明方法の特定の好ま
しい生成物を提供する。それらは繊維状吸着炭素材料で
あって、100:9:0.5〜00:10:1.5の範囲の比の炭素、窒素
及び硫黄から成り、40℃で少くとも0.5cm3/gの二酸化炭
素保持値 を有し、かつ炭化芳香族環構造を有し、炭化芳香族、特
に炭化ポリアリールアミド構造を特徴とする。材料は77
゜Kで少くとも0.24cm3/gの窒素ガス吸着▲VN P▼を有す
るのが好ましい。
繊維状吸着炭素材料は少くとも1.4cm3/gの二酸化炭素
保持値 を有することが好ましい。
炭化芳香族環構造は通常炭化アミド結合を特徴とする
環同士の間に一定の間隔を有する鎖で連結されることが
理解される。このような環はたとえば電子顕微鏡試験に
より視覚化され、本発明方法により処理されたKevlar又
はNomex繊維の構造との簡単な比較により確認し得る。
繊維状材料から製造された製品は吸着剤繊維状炭素で
ある。Kevlar製品の窒素等温線は幾らかのタイプ1特質
(IUPAC分類の定義による)を示すが、小さいヒステリ
シスループをも示し得る。低率の焼失、たとえばKevlar
について約25〜30%まで活性化した炭素は、低圧力ヒス
テリシスを示す。
Kevlar製品のネオプレン等温線は多くの点において窒
素のそれとは異なる。たとえばこのような等温線はすべ
てが低圧力ヒステリシスをを示すけれども、高率の焼
失、たとえば約70%では等温線は低い相対圧力ではほと
んど可逆的である。
酸予備洗浄は窒素及びネオペンタン吸着等温線に非常
に小さい差しか生じないようであるけれども、洗浄しな
い前駆物質から得られる製品の最大取込みは洗浄した前
駆物質から誘導される製品よりも大きいことが知られて
いる。しかしながら、炭化繊維が40%より大きい焼失値
まで活性化される場合、飽和時における吸着水の体積と
吸着窒素の体積の比には急激な減少があることが分る。
これは水の相対的取込みから見て、焼失値の高い材料ほ
ど、驚くに値する疎水性を有することを意味する。
製品の重大な特徴は極性分子、特に二酸化炭素に対す
るそれらの親和力である。Kevlar繊維前駆物質を使用す
ると、ビスコースレーヨン前駆物質から誘導される炭素
布よりも約300倍の体積の二酸化炭素を吸着できる炭素
製品を調製し得る。その上、後者は、本発明方法により
Kevlarから誘導される製品と著しい対照を示して、二酸
化炭素を空気又は他の気体混合物から分離する能力をほ
とんど示さない。
本発明方法により製造される吸着炭素は、吸着工程及
び/又は装置に、又は触媒担体として使用し得る。この
ような用途は本発明の別の態様である。たとえばその炭
素材料は、空気からの有毒ガスの分離又はほとんど吸着
されていないガスからの二酸化炭素の分離のような、混
合物の選択される成分の優先的吸着による気体混合物の
成分の分離に使用し得る。炭素はまた溶液からの化合物
の分離のため、たとえば過、脱色、クロマトグラフィ
ー又は他のこのような精製方法での用途にも使用し得
る。このような方法に使用するための吸着装置は、吸着
剤床、フィルター、膜、カラム、防毒面のような呼吸機
器又は空気調整システムに炭素を組入れ得る。このよう
な装置の中で炭素は、たとえばベッドの形をとるか、又
は織物のような担体材料に含浸し得る。極性分子を空気
から分離するため特別な方法及び装置を使用し得る。
40%以上の焼失を有する本発明材料を使用して、水分
又は湿気を含む空気から二酸化炭素を除去するための装
置を提供し得る。本発明の高度焼失材料の疎水性及び/
又は二酸化炭素吸着の親和力は、二酸化炭素の蓄積が問
題ともなり得る高湿度環境における呼吸空気清浄化に特
別に有用であることを示唆している。このような環境に
は、たとえば、潜水艦、潜水機具、洞窟、鉱山、産業環
境等が挙げられる。現在二酸化炭素は、アルカリ性化学
吸収剤によるか又は圧力下で水に溶解することにより空
気から除去するのが通例である。本発明材料は、幾つか
の用途に対して化学吸収剤の危害と水吸収設備の複雑さ
を避ける代用手段を提供し、かつ、たとえば使用済炭素
材料に対し活性化ステップを繰返すことにより再生の可
能性をも提供する。
極性分子に対する本発明材料の親和力は、触媒活性種
に対する担体として特に有用であることを示唆し、溶液
からその種を吸着して、その上に浸み込ませるようにす
ることができるのである。このような触媒の例はシアン
化水素を除去するために使用されるCu/Cr系である。
ここに以下に示す第1〜15図を参照して単なる実施例
として本発明について説明する。
第1図 Kevlar 29織布に対する熱分析曲線。
第2図 860℃における二酸化炭素ガス中のKevlar 29炭
化物の試料の活性化中の、Cahn Electrobalanceから得
られる時間に対する重量減少の代表的なチャートトレー
スの表示。
第3図 洗浄しない織物Kevlar 29試料の走査型電子顕
微鏡写真。(a)は最初の前駆物質表面の破片及び
(b)は860℃のCO2ガス中で40%焼失値まで活性化した
後の炭化物の繊維表面の広範な粒状化を示す。
第4図 酸洗浄した(3mol/dm3)織物Kevlar 29試料の
走査型電子顕微鏡写真。(a)は最初の前駆物質表面上
の破片の量の減少及び(b)は860℃のCO2ガス中で40%
焼失まで活性化した後の炭化物の繊維表面の粒状化の減
少を示す。活性化後でも繊維表面上のK及びCaを含有す
る結晶質析出物の存続に注意する。
第5図 活性化した不織Kevlar 29炭化物上の77゜Kの窒
素の吸着に対する(a)等温線及び(b)α−プロッ
ト。
第6図 活性化した織物Kevlar 29炭化物上の77゜Kの窒
素の吸着に対する(a)等温線及び(b)α−プロッ
ト。
第7図 活性化Kevlar 29炭化物上の77゜Kの窒素の吸着
に対する(a)等温線及び(b)α−プロット。
第8図 洗浄しない前駆物質と酸洗浄(3M HCl)した前
駆物質から誘導される活性化した織物Kevlar 29炭化物
上の77゜Kの窒素の吸着に対する(a)等温線及び
(b)α−プロット。
第9図 種々の活性化炭素試料に対する77゜Kで極めて
低い相対圧力(0〜0.002/P゜)における窒素吸着等温
線1.Carbosieve、2.織物ビスコースレーヨン炭化物JF51
6 I、3.織物Kevlar 39炭化物、4.Silicalite、5.Vulcan
−3、 第10図 活性化した不織Kevlar 29炭化物上の273゜Kの
ネオペンタンの吸着に対する(a)等温線及び(b)α
−プロット。
第11図 活性化した織物Kevlar 29炭化物上のネオペン
タンの吸着に対する(a)等温線及び(b)α−プロ
ット。
第12図 洗浄しない前駆物質と酸洗浄(3M)した前駆物
質から誘導される活性化した織物Kevlar炭化物上の298
゜Kの水収着等温線。
第13図 60%焼失値まで活性化してCO2ガスを用いて予
備飽和した織物Kevlar炭化物ZFK60Wの30層を含有するカ
ラムに対する二酸化炭素クロマトグラム。空気からの優
れた分離を表わしている。
第14図 Kevlar 29及びビスコースレーヨンの織物試料
の両方を860℃のCO2ガス中で60%焼失値まで活性化した
後誘導される炭化物に対する二酸化炭素の漏出曲線。
第15図 活性化Nomex炭化物に対する77゜Kの窒素吸着等
温線。
前記に使用した次の用語は商標である。即ちKevlar,K
evlar 29,Carbosieve S,Siliecalite,Vulcan−3,Arrows
afe K103,Arrowsafe K280,Nomex,AnalaR及びElectrobal
ance。
本発明の方法と生成物について以下の製造手順書と結
果の表を参照してここに説明するが単なる実施例とする
に過ぎない。
1.実施例1:Kevlarに由来する活性化炭化物の製造 2つのKevlar 29織物の試料をP & S Textiles Ltd,B
ury,Lancs.から入手した。それぞれ不織フェルトである
Arrowsafe K103及び平織布であるArrowsafe K280であっ
た。Kevlar 29糸の試料はScottish College of Textile
s,Galashiels.から入手した。これらの試料は実験目的
のため受入れて使用した。炭化と活性化の前に前駆物質
を洗浄する場合、使用布は、Arrowsafe K280と同じ織り
方を有する、Fothegill Engineered Fabrics Ltd.,Litt
leborough,Lancs.の供給するタイプDO235/001であっ
た。このような洗浄を実施するには、3Mまでの種々の強
度の塩酸(Anala R級)の水溶液に48時間布片を浸漬
し、酸溶液から取出した後、蒸留水を用いて慎重に洗浄
し、続いて60℃に保持したオーブン中で終夜乾燥した。
非洗浄/洗浄織布を長方形に切って(大体の寸法6×
1.5cm)、周知の構造の重量測定環状炉の中に吊下げ
た。糸は連続した長いままで使用し、一緒にくくって重
さ約2g長さ20cmの束にした。各試料について下記から成
る加熱プログラムを行なった。
(1) 860℃まで10℃/分の加熱速度による無酸素窒
素ガス(流量4dm3/分)中の熱分解 (2) 必要とする焼失率を得るための必要な時間850
℃〜860℃における二酸化炭素ガス(流量4dm3/分)中の
活性化、及び (3) 窒素ガス流中の室温への冷却。
熱分解と吸着測定に使用する窒素ガスは高純度級で、
純度99.99%であった。二酸化炭素ガスは99.75%純度
で、一方使用ネオペンタンは99.0%純度であった。多数
の試料の吸着試験に使用した水は、最初に蒸留し、次い
で使用に先立って収着装置中で凍結/解凍サイクルの反
覆を行った。
2.特性決定 Singら、Langmuir (1988)740の方法に従って、研
究する炭化物上の吸着の性質と範囲に対する分子直径の
影響を評価するため、窒素に加えてネオペンタンを吸着
質として選択した。窒素吸着等温線を77゜Kで測定し
た。ネオペンタン等温線は273゜Kで計測し、水収着等温
線は298゜Kで測定した。すべての試料は、このような等
温線の測定に先立って250℃で終夜ガスを抜いて10-4mba
rの残留圧力にした。
二酸化炭素執着媒としての活性化Kevlarの挙動は、先
に列挙した静的方法を介するよりも寧ろ動的に測定し
た。コルクボーラーを用いて切った多数のディスクを内
径4.6mmの短かいステンレス鋼の管の中に層(2〜50)
にして充填することにより収着媒をカラムの形に調製し
た。これにより1〜25mmの長さのカラムを作成した。次
いでこれらのカラムをガスクロマトグラフのマニホール
ドに組込み、それにはCO2検出用に熱線検知器を取付け
ておいた。次にカラムを適当な再生温度(典型的には25
0℃)まで加熱して、純粋なCO2の一連の注入に先立って
冷却した。ピーク面積を積分により測定すると共に、R.
A.Hayesにより同氏の博士論文、Bristol University(1
988年)に既に記載された方法を使用して漏出データに
対するクロマトグラムの変換を完了した。
熱分析(DTA,TGA及びDTG)をKevlar 29布について実
施した。流動乾燥窒素ガス(流量50cm3/分)の雰囲気
を、最高温度である950℃までの10℃/分の加熱速度と
併用した。
3.結果 3.1.熱分析 非洗浄布について得た熱分析データを第1図に示す。
分解はすべての場合に吸熱性であって、主要なDTAピー
クは615℃にあり、575℃に肩を有していた。唯一のDTG
ピークも615℃に現われ、主要な吸熱が重量減少と関連
することを示す。TG曲線から、950℃における炭化物収
率は36.5%である。
図に記載したのと同様のデータは使用した酸強度に無
関係に洗浄試料全部に対しても得られ、このような処理
が布のその後の熱的挙動に影響を及ぼさないことを示
す。
3.2.炭化及び活性化 炉と組合せた、Cahn Electrobalanceから得た代表的
な重量対時間プロットを、860℃の二酸化炭素ガス中のK
evlar炭化物の活性化について第2図に示す。非洗浄/
洗浄試料全部が同様のトレースを示し、洗浄が活性化工
程に影響を及ぼさないことを証明する。後者は焼失が進
行するのに伴って重量減少の速度に漸増を生じ、炭化物
の調製中の重量変化から得られる平均炭化収率は36.5%
±0.6%である。
3.3.走査型電子顕微鏡試験及びEDXA 最初の洗浄しない前駆物質及びその後活性化した炭化
物の走査型電子顕微鏡写真を第3図(a)及び(b)に
図示する。最初の前駆物質中の繊維表面(第3図
(a))上の特別な残量物について明らかな証拠が得ら
れ、これは活性化の後の繊維表面(第3図(b))の広
範な粒状化に結びつき得る。EDXA試験は元素Ca,Fe,K,S
i,S,P及びAlが表面残留物中に存在し、S及びKも目に
見える残留物のない幾らかの繊維表面の部分に存在す
る。
重金属の存在と関連する残留物は、種々の濃度のHCl
水溶液を用いて前駆物質を洗浄することにより大いに減
らされて、3M HCl溶液の使用により実質的に除去された
(第4図(a))。対照的にKとCaの残留物はこのよう
な処理では影響がないようであって、同じことがS残留
物に当てはまり、それは炭化と活性化のとき生じる破壊
面に必ず存在した。繊維表面のこのような変化は最強の
酸溶液中で事前洗浄に付された材料にもやはり目に見え
たけれども、洗浄による重金属残留物の除去も活性化の
ときの繊維の粒状化の範囲を減少した。(第4図
(b))。
(1)Kevlar織物と(2)本発明方法によりKevlar織
物から誘導される2種の活性化生成物の元素分析を行っ
て、その結果をそれぞれの場合についてCを100に調整
し、C:N:S比として次に表示する 3.4.窒素吸着 非洗浄不織及び織物繊維製品並びに糸から誘導される
活性化炭化物に対する窒素等温線を、それぞれ第5図
(a)〜第7図(a)に例示する。全ての等温線は多少
のタイプIの特質を示すが、大抵は小さいヒステリシス
ループをも示す。最低の焼失値(27.4%)まで活性化し
た試料に対して得られる等温線は低圧ヒステリシスを示
した(第7図(a)参照)。
3M HCl洗浄試料について得た窒素等温線を第8図
(a)に示し、図中に洗浄しない前駆物質から誘導され
る炭化物に対する等温線と比較して置いた。等温線は実
際上同じであり、即ち両方ともタイプI特性をもたらす
低い相対圧力での早急な初期取込みを示すことが知られ
る。両方とも小さいヒステリシスループを示し、かつ両
方とも高い相対圧力で同様の最大窒素取込み量を実際上
達成するけれども、洗浄試料に対する取り込みは洗浄し
ないもののそれより僅かに低い。
対応するαプロット(D.H.Everett及びR.H.Ottewil
l著「Surface Area Determination」Butterworths,Lond
on(1970年)25中のKSW Singによる)をCarrottら(Car
bon 25(1987)769)の標準的な基準データを使用して
作図し、それぞれ第5図(b)〜第8図(b)に表示す
る。外部表面積と細孔容積は、Singら(Carbon 25(198
7)59)が記載したように、これらの等温線と関連する
αプロットの直線領域の傾きと切片から得た。これら
の図形は、細孔充填の完了に対応する値であるα=1
でのプラトー値を必ずしも得るわけではなく、このこと
からは、補外法により誘導される「微孔容積(micropor
e volume)」の値が中間細孔(mesopore)の寄与をも包
含しなければならないことが明らかである。この理由に
より、この研究で得られた補外値を全細孔容積と称し
た。BET表面積は常法により計算して、測定等温線から
誘導される吸着データを第1表(後記)に表示する。
窒素等温線も非常に低い相対圧力範囲(0〜0.002/p
゜)にわたって77゜Kで測定し、得られた収着曲線を第
9図に表示し、それにより他の吸着剤材料に対する同様
な等温線と比較する。この図は、Kevlar前駆物質から誘
導される活性化炭化物を用いこの窒素の最初の取り込み
が、従来この点では抜群と見なされていたCarbosieveを
含めて、試験したその他の材料のいずれかによって示さ
れた取り込みよりも著しく大きいこと明白に立証してい
る。
3.5.ネオペンタン等温線 非洗浄前駆物質から誘導される不織及び織物炭化物の
ネオペンタン等温線はそれぞれ第10図(a)及び第11図
(a)に、Carrottら、(Langmuir (1988)740)の
基準データを使用して作図したαプロット(第10図
(b)及び第11図(b))と一緒に表示する。ネオペン
タン等温線は多くの点で窒素の等温線とは異なる。この
ように、等温線はすべて低圧ヒステリシスを示すけれど
も、最高率焼失(70.0%)に付した試料ZFK/1033から得
た等温線は低い相対圧力ではほとんど可逆的である。
αプロットの解釈も分りずらく、細孔充填過程のα
=1の周辺領域での重複が幾らか見られる。BET表面
積と全細孔容積を再び第1表に示す。
3.6.水収着 第12図は洗浄しない前駆物質と3M HCl洗浄した前駆物
質から誘導される活性化Kevlar炭化物の2種の試料それ
ぞれについての水収着に対して得られる等温線を記載し
ている。両試料とも、相対圧力を増加するのに伴って水
蒸気の実質的で同様の取り込みを示すが、非洗浄材料か
ら誘導される試料の最大の取り込みは始めに洗浄に付し
た試料を用いて得られる取り込みより大きかった。
3.7.二酸化炭素漏出 非洗浄織物前駆物質から誘導される活性化Kevlar試料
は二酸化炭素ガスと強く相互作用する。第1に、CO2
スの注入に先立って再生した後、活性化された材料は、
カラム濃度が著しく増大しなければ、溶出を起さない
で、ガスの臨界体積を保留することができるようであっ
た。実際に、注入されるCO2ガスの体積がカラムの容量
より小さい場合、全部の保持が認められた。CO2のその
後の注入により注入体積の部分的の、最終的には注入し
た体積全部の溶出をもたらした。いろいろの率の焼失値
まで活性化した種々の数の層の布試料を用いて充填した
カラムを用いて得た代表的な結果を第2表に挙げる。こ
の表は問題のカラムの保持能力をも示す。すべての場
合、使用したフローガスは流量13cm3/分のヘリウムであ
って、カラムの温度は特に言及しない限り40℃であっ
た。
第2に、CO2ガスを用いて飽和した後であっても、活
性化材料はCO2を空気から分離することがなおも可能で
あった。このことは第13図に記載したクロマトグラムに
より立証され、それは60%活性化材料の30層から構成さ
れるカラム上で生じた2つのガスに対するピークの間の
明確な分離を示す。このような挙動は活性化しない試料
では示されず、CO2活性が単に非洗浄前駆物質上の金属
残留物の存在に帰せられるのではなく、活性化のとき材
料に誘発される細孔性と関連していたことを示す。
慣用の活性炭布及びKevlar誘導材料に対するCO2漏出
曲線を第14図に記載する、2つの材料のCO2活性の間に
存在する大きな差違は、Kevlarを基材とするものがビス
コースレーヨン前駆物質から誘導される炭素布より283
倍のCO2を保持することであって、更にその上、後者の
布は前記に論じたKevler誘導材料の挙動と著しい対照を
なして、ガス状混合物から空気とCO2を分離する能力を
ほとんど示さなかった。
4.Kevlar開始材料を用いた結果の検討 非洗浄前駆物質から誘導される織物炭化物及び不織炭
化物に対する窒素及びネオペンタン吸着データの比較に
より、試料ZFK/2804を除外して吸着窒素の総量がネオペ
ンタンのそれより常に大きかったことが明らかである
(第1表参照)。吸着した窒素とネオペンタンの総量の
比が焼失と共に増加する傾向があるらしく、焼失が進行
するのに伴って、比較的大きいネオペンタン分子は次第
に細孔構造に近づき難くなることを示唆している。これ
らの発見はビスコースレーヨン炭化物の場合に見出され
る細孔容積発達のパターンと矛盾していて、その場合に
は2つの測定された容積の間の一致は低率の焼失では低
いが、微孔が活性化の間に拡がると共に向上する(「Ch
aracterisation of Porous Solids」Elsevier,Amsterda
m(1988)89)、一般に、所定の率の焼失に対して得ら
れる細孔容積はKevlar誘導炭化物についてはビスコース
レーヨンから得られる炭化物よりも寧ろ低い。
Kevlar誘導炭化物は水蒸気に対する親和力でも対比の
ビスコースレーヨン炭化物と著しく対照的である。後者
は比較的疎水性で、約0.7のp/p゜値に達するまで水の取
り込みが僅かしかないが、試験した両方のKevlar炭化物
試料は、低い相対圧力の水等温線に明らかな「膝」とp/
p゜=0.1〜0.3での主な上昇を示した。(第12図)。こ
の挙動は前駆物質試料が炭化及び活性化に先立って酸洗
浄に付されたかどうかに関係なく起り、洗浄は材料によ
る最終的な水の取り込みに更に重大な影響を有すると思
われ、洗浄した試料はその洗浄しない相手試料より低い
値を示す。
Kevlar誘導炭化物中の繊維全体に分布する硫黄と窒素
の残留物の存在は表面にも細孔自体の内部にも高濃度の
極性部位を提供する。表面上の極性部位は多分これらの
材料に見られる水蒸気の取り込みの増強の原因であり、
細孔内のこのような部位の存在は、通常存在する吸着質
−吸着媒力のみならず極性の力の作用を介して示される
CO2ガスの取り込みの大幅な増強をもたらす。硫黄含有
残留物は、特に硫酸のような硫黄含有の酸及び誘導体
(たとえば塩)の形で使用され、硫黄含有紡糸原液組成
物の使用に起因するほとんどすべてのポリアリールアミ
ド繊維に見出されることが認められる(「Aromatic Hig
h Strength Fibres」、H.H.Yang著、Wiley Interscienc
e刊(1990年)148ページ参照)。
5.実施例2:Nomexに由来する活性化炭化物の調製 Pu PontがNomex(登録商標)として販売するポリ−m
−フェニレンイソフタルアミドの前駆物質繊維を、P &
S Textiles Ltd,Bury,Greater Manchesterの供給によ
りPorspen 11として販売される平織布の形で使用した。
織物は事前処理なしに受入れたままで使用した。炭化及
び活性化を含めて、実験操作は前項1に記載したKevlar
炭化物の製造に使用したのと同じであった。二酸化炭素
活性化炭化物を25,50及び75%(炭化重量を基準とし
て)の焼失値で調製した。活性化炭化物は77゜Kの窒素
等温線の測定により特性を調べた。
6.Nomex開始材料を使用した結果 第15図は活性化Nomex炭化物に対して得られる窒素吸
着等温線を示す。その炭化物は同等の焼失値の2つの繊
維の炭化物と比較して、幾つかの性質に関しKevlarから
誘導される炭化物と実質的に異なり、かつビスコースレ
ーヨン誘導炭化物と実質的に異なることが直ちに分る。
Nomex炭化物は、75%の高率の焼失でも、等温線の高度
に直角になす形により示されるように非常に狭い分布の
微孔径を有する。このような狭い微孔径分布は分子ふる
いの用途とし4ての期待をこれらの材料にもたらす。
前記のその他の炭化物の型との更なる相違は、高い相
対圧力でのヒステリシスループが存在しないこと、従っ
て中間細孔質の存在しないこである。75%焼失まで活性
化した試料の等温線は幾らかのヒステリシスを示すので
あるが、これは低い圧力まで拡がり、中間細孔の存在よ
りむしろ吸着窒素による炭素構造の非可逆的膨潤に関係
づけ得る。
850℃〜860℃の活性化温度での二酸化炭素中における
炭化Nomexの焼失速度は、非洗浄か又は酸洗浄したKevla
r炭化物のいずれよりも実質的に遅いことが判明した。
更にその上、その速度はKevlarの場合のように焼失の間
に増加しなかった。これらの2つの観察により、Kevlar
に存在する触媒活性無機残留物がNomex炭化物由来には
存在しないことを示唆する。もう1つの意外な観察は、
Nomexを使用して得られる極度に高い炭素収率であっ
て、850℃における47.5%の値が代表的である。炭化物
繊維は著しく脆くて、破損を伴わずに曲げることはでき
ない。粉末状のこの製品は吸着用途の増強のために表面
積を増大する利点をもたらすことを容易に知ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C01B 31/02 101 B01D 53/34 B D01F 9/14 513 (72)発明者 ジブレツト,フレデリツク・ギヤレス・ ロバート イギリス国、アール・ジー・10・9・キ ユー・ワイ、バークシヤー、リーデイン グ、チヤービル、パーク・ビユー・ドラ イブ・サウス・6 (72)発明者 ヘイズ,ロバート・アンドリユー オーストラリア国、エス・エイ・5061、 ハイド・パーク、ビーコンズフイール ド・ストリート・14・エイ (72)発明者 シング,ケネス・ストラフオード・ウイ リアム イギリス国、エイチ・ピー・14・4・エ ヌ・エツクス、バツキンガムシヤー、ニ ア・ハイ・ウイクーム、ヒユーエンデ ン・バレイ、オーク・グローブ (番地 なし) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 9/12 - 9/32

Claims (37)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】400℃以上の温度でポリアリールアミド繊
    維を含む材料を炭化し、炭化生成物を上昇させた温度に
    おいて活性化雰囲気中で活性化するステップから成る、
    繊維状吸着活性炭の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリアリールアミドが繰返し単位: (式中、R1及びR2は独立にアルキル又は水素である)か
    ら成る、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】R1及びR2が共に水素であって、ポリアリー
    ルアミドが1,3−ジアミノベンゼン又は1,4−ジアミノベ
    ンゼンとテレフタル酸又はイソフタル酸の縮合物であ
    る、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】ポリアリールアミドがその製造から由来す
    る硫黄含有物質を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 【請求項5】ポリアリールアミドが硫酸を基剤とする紡
    糸原液を使用して製造されている、請求項1、2又は3
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】炭化ステップが575℃と950℃の間で材料を
    加熱することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】炭化ステップが615℃と900℃の間で材料を
    加熱することを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】炭化ステップが840℃と880℃の間で材料を
    加熱することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】材料を炭化温度まで徐々に加熱する、請求
    項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】材料を炭化温度まで1〜20℃/分で加熱
    する、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】材料を炭化温度まで5〜15℃/分で加熱
    する、請求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】材料を炭化温度まで約10℃/分で加熱す
    る、請求項9に記載の方法。
  13. 【請求項13】活性化ステップを600℃〜950℃で行う、
    請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】活性化ステップを800℃〜900℃で行う、
    請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】活性化ステップを840℃〜880℃で行う、
    請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】活性化雰囲気が二酸化炭素、水蒸気、水
    素、燃焼ガス又はこれらの混合物である、請求項1に記
    載の方法。
  17. 【請求項17】工程中繊維の総重量減が繊維の開始重量
    の73%〜91%であって、25%〜75%の焼失に対応する、
    請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】総重量減が78%〜85%であって、40%〜
    60%の焼失に対応する、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】炭化に先立って酸、アルカリ及び/又は
    有機溶媒を用いて繊維を洗浄する追加ステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  20. 【請求項20】繊維を塩酸を用いて洗浄する、請求項19
    に記載の方法。
  21. 【請求項21】請求項1〜20のいずれか一項に記載され
    る方法の生成物である、繊維状吸着活性炭。
  22. 【請求項22】ポリアリールアミドが1,4−ジアミノベ
    ンゼンとテレフタル酸の縮合物であり、炭化と活性化の
    ステップが840℃〜880℃で行われ、活性化雰囲気が二酸
    化炭素であって、工程中の繊維の総重量減が繊維の開始
    重量の73%〜91%である、請求項21に記載の生成物であ
    る、繊維状吸着活性炭。
  23. 【請求項23】100:9:0.5〜100:10:1.5の比の範囲の炭
    素、窒素及び硫黄から成り、40℃で少くとも0.5cm3/gの
    二酸化炭素保持値 を有し、かつその中に炭化芳香族環構造を有する、繊維
    状吸着活性炭素材料。
  24. 【請求項24】窒素ガス吸着▲VN p▼が77゜Kで少くと
    も0.24cm3/gである、請求項23に記載の繊維状吸着炭素
    材料。
  25. 【請求項25】二酸化炭素保持値 が40℃で少くとも1.4cm3/gである、請求項23又は24のい
    ずれかに記載の繊維状吸着炭素材料。
  26. 【請求項26】請求項1〜20のいずれか一項の方法の生
    成物を分割した形又は請求項21〜25のいずれか一項の材
    料を分割した形で含む、吸着炭素材料。
  27. 【請求項27】請求項1〜20のいずれか一項に記載の方
    法の生成物を使用することから成る、吸着方法。
  28. 【請求項28】選択された成分の優先的吸着によりガス
    状混合物の成分を分離するための、請求項27に記載の方
    法。
  29. 【請求項29】極性分子を空気から分離するための、請
    求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】二酸化炭素を空気から分離するための、
    請求項27に記載の方法。
  31. 【請求項31】請求項21〜25のいずれか一項に記載の材
    料を含む、吸着装置。
  32. 【請求項32】選択された成分の優先的吸着によりガス
    状混合物の成分を分離するための、請求項31に記載の装
    置。
  33. 【請求項33】極性分子を空気から分離するための、請
    求項31に記載の装置。
  34. 【請求項34】二酸化炭素を空気から分離するための、
    請求項31に記載の装置。
  35. 【請求項35】防毒マスク、吸着剤床、フィルター、膜
    又は空気調整システムを含む、請求項31〜34のいずれか
    一項に記載の装置。
  36. 【請求項36】前記繊維状吸着活性炭が40%以上の焼失
    値を有し、かつ前記装置が水分又は湿気のある空気から
    二酸化炭素を除去するために使用される、請求項31〜35
    のいずれか一項に記載の装置。
  37. 【請求項37】その上に触媒活性種を含浸している、請
    求項21〜26のいずれか一項に記載の生成物である、繊維
    状吸着活性炭。
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