JP7229788B2 - 活性炭素繊維材料 - Google Patents

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Description

本発明は、活性炭素繊維材料およびその製造方法に関する。
炭素繊維は軽量で、強度、導電性、耐熱性、耐薬品性に優れており、スポーツ・レジャー用品から宇宙航空や産業分野用途に至るまで幅広く利用されている。この分野では、ポリアクリルニトリル(PAN)系炭素繊維やピッチ系炭素繊維のトウを製織した織物が一般的に用いられているが、素材である炭素繊維が非常に高価であることから、製造コストが高くなり、広く普及する上で一つの障害となっている。
そこで、地球上最大のバイオマスである安価なセルロース系物質を原料とした炭素材料が注目されている。もともと、セルロース系物質を原料とした炭素繊維として、アメリカのUCC社がレーヨン系炭素繊維を用いて生産したのが始まりである。しかし、当初、セルロースの熱分解により炭素化収率が低下するといった問題があった。
セルロース系繊維から高度の吸着能を有し、しかも強度および収率の高い活性炭素繊維を短時間に製造することを目的として、リン酸化合物を用いた方法が開示されている(特許文献1)。また、セルロース系材料の形態を維持しつつ高収率に製造する方法に関し、炭素化の触媒としてスルホン酸を用いる方法が開示されている(特許文献2)。
特開昭50-148627号 国際公開第2013/183668号
上記のように、炭素繊維材料及びその製法の改良のための研究開発は鋭意続けられてきたが、様々な用途における炭素繊維材料の利用を一段と活性化するためには、性能などの局面からより一層の改善が求められている。しかし、どのような形状または物性を有する炭素繊維材料がどのような機能を発揮し、どのような用途に適するかについては、必ずしも十分に解明されていない。特に、どのような形状または物性を備える炭素繊維材料が、汎用性の高い活性炭素繊維材料たり得るかは研究開発の余地がある。
以上のような状況に鑑み、本発明は、優れた性能を有し、様々な用途に使用しうる活性炭素繊維材料を提供することを解決すべき課題とするものである。
本発明者等は、鋭意研究の結果、下記の手段によって上記課題を解決できることを見出し、本願発明を完成させるに至った。
〔1〕平均細孔直径が1.80~2.50nmであり、且つ、比表面積が1000~1500m2/gである、活性炭素繊維材料。
〔2〕全細孔容積が0.10~1.00cm3/gである、上記〔1〕に記載の活性炭素繊維材料。
〔3〕細孔径が2.0nm以下であるマイクロ孔の細孔容積に占める、細孔径が0.7nm以下であるウルトラマイクロ孔の細孔容積の存在比率が、50%以上である、上記〔1〕または〔2〕に記載の活性炭素繊維材料。
〔4〕該活性炭素繊維材料の形状がシート状であり、坪量が30~500g/m2、厚みが0.1~13.0mm、且つ、密度が0.04~0.20g/cm3である、上記〔1〕~〔3〕のいずれか一項に記載の活性炭素繊維材料。
〔5〕該活性炭素繊維材料は、セルロース系繊維の炭化処理物である、上記〔1〕~〔4〕のいずれか一項に記載の活性炭素繊維材料。
〔6〕上記〔5〕に記載の活性炭素繊維材料の製造方法であって、
有機スルホン酸系触媒を保持させたセルロース系繊維材料を、炭化および賦活化することを含む、製造方法。
〔7〕前記セルロース系繊維材料を、600~1300℃の温度下で炭化すること、および、750~1200℃の温度下で賦活化することを含む、上記〔6〕に記載の活性炭素繊維材料の製造方法。
本発明によれば、吸着性などに優れ、様々な用途に使用しうる活性炭素繊維材料を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、特に断らない限り、数値範囲に関し、「AA~BB」という記載は、「AA以上BB以下」を示すこととする(ここで、「AA」および「BB」は任意の数値を示す)。
1.活性炭素繊維材料
本発明の活性炭素繊維材料の一実施形態として、平均細孔直径および比表面積がそれぞれ所定の範囲内にある活性炭素繊維材料が提供される。
<平均細孔直径>
本発明の活性炭素繊維材料の平均細孔直径の下限は、好ましくは1.80nm以上であり、より好ましくは1.90nm以上であり、更に好ましくは1.92nm以上である。
本発明の活性炭素繊維材料の平均細孔直径の上限は、好ましくは2.50nm以下であり、より好ましくは2.30nm以下であり、更に好ましくは2.20nm以下である。
平均細孔直径を上記のような範囲とすることは、吸脱着性能、触媒担持量、または熱交換性などについて優れた材料に調製するための要件の1つとなりうる。
<比表面積>
本発明の活性炭素繊維材料の比表面積の下限は、好ましくは600m2/g以上であり、より好ましくは800m2/g以上であり、更に好ましくは900または1000m2/g以上である。
本発明の活性炭素繊維材料の比表面積の上限は、好ましくは1900m2/g以下であり、より好ましくは1700m2/g以下であり、更に好ましくは1500m2/g以下である。
比表面積を上記のような範囲とすることは、吸脱着性能、触媒担持量、または熱交換性などについて優れた材料に調製するための要件の1つとなりうる。
本発明の活性炭素繊維材料は、他の好ましい実施形態として、更に、以下の所定の項目のうち任意の1つ又は2つ以上を組み合わせてもよい。
<全細孔容積>
本発明の活性炭素繊維材料の全細孔容積の下限は、好ましくは0.10cm3/g以上であり、より好ましくは0.20cm3/g以上であり、更に好ましくは0.30cm3/g以上、特に好ましくは0.40cm3/g以上である。
本発明の活性炭素繊維材料の全細孔容積の上限は、好ましくは1.00cm3/g以下であり、より好ましくは0.90cm3/g以下であり、更に好ましくは0.80以下である。
全細孔容積を上記のような範囲とすることは、吸脱着性能、触媒担持量、または熱交換性などについて優れた材料に調製するための要件の1つとなりうる。
<ウルトラマイクロ孔容積:V0.7
本発明において「ウルトラマイクロ孔」との用語は、細孔径が0.70nm以下の細孔を意味する。
本発明の活性炭素繊維材料のウルトラマイクロ孔容積の下限は、好ましくは0.10cm3/g以上であり、より好ましくは0.15cm3/g以上であり、更に好ましくは0.20cm3/g以上である。
本発明の活性炭素繊維材料のウルトラマイクロ孔容積の上限は、好ましくは0.70cm3/g以下であり、より好ましくは0.60cm3/g以下であり、更に好ましくは0.50cm3/g以下である。
ウルトラマイクロ孔容積を上記のような範囲とすることは、吸脱着性能、触媒担持量、または熱交換性などについて優れた材料に調製するための要件の1つとなりうる。
<マイクロ孔容積:V2.0
本発明において「マイクロ孔」との用語は、細孔径が2.00nm以下の細孔を意味する。
本発明の活性炭素繊維材料のマイクロ孔容積の下限は、好ましくは0.20cm3/g以上であり、より好ましくは0.25cm3/g以上であり、更に好ましくは0.30cm3/g以上である。
本発明の活性炭素繊維材料のマイクロ孔容積の上限は、好ましくは1.00cm3/g以下であり、より好ましくは0.90cm3/g以下であり、更に好ましくは0.80cm3/g以下である。
マイクロ孔容積を上記のような範囲とすることは、吸脱着性能、触媒担持量、または熱交換性などについて優れた材料に調製するための要件の1つとなりうる。
<マイクロ孔の容積に占めるマイクロ孔の容積の存在比率:R0.7/2.0
細孔径が2.00nm以下であるマイクロ孔の細孔容積に占める、細孔径が0.70nm以下であるウルトラマイクロ孔の細孔容積の存在比率R0.7/2.0は、ウルトラマイクロ孔容積V0.7とマイクロ孔容積V2.0とを用い、下記式1によって求めることができる。
0.7/2.0=V0.7/V2.0×100(%) ・・・式1
本発明の活性炭素繊維材料において、マイクロ孔容積に占めるウルトラマイクロ孔容積の存在比率R0.7/2.0の下限は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは40%以上であり、更に好ましくは50%以上である。
本発明の活性炭素繊維材料において、マイクロ孔容積に占めるウルトラマイクロ孔容積の存在比率R0.7/2.0の上限は、好ましくは100%以下であり、より好ましくは95%以下であり、更に好ましくは90%以下である。
当該ウルトラマイクロ孔容積の存在比率R0.7/2.0を上記のような範囲とすることは、吸脱着性能、触媒担持量、または熱交換性などについて優れた材料に調製するための要件の1つとなりうる。
<密度>
本発明の活性炭素繊維材料の密度の下限は、好ましくは0.020g/cm3以上であり、より好ましくは0.030g/cm3以上であり、更に好ましくは0.040g/cm3以上である。
本発明の活性炭素繊維材料の密度の上限は、好ましくは0.300g/cm3以下であり、より好ましくは0.250g/cm3以下であり、更に好ましくは0.200g/cm3以下である。
密度を上記のような範囲とすることは、吸脱着性能、触媒担持量、または熱交換性などについて優れた材料に調製するための要件の1つとなりうる。
<坪量(単位面積重量)>
本発明の活性炭素繊維材料の好ましい一実施形態としては、例えば、シート状に加工されたものが挙げられる。
本発明のシート状活性炭素繊維材料の坪量の下限は、好ましくは10.0g/m2以上であり、より好ましくは20.0g/m2以上であり、更に好ましくは30.0g/m2以上である。
本発明のシート状活性炭素繊維材料の坪量の上限は、好ましくは700.0g/m2以下であり、より好ましくは600.0g/m2以下であり、更に好ましくは500.0g/m2以下であり、特に好ましくは190.0g/m2以下である。
坪量を上記のような範囲とすることは、吸脱着性能、触媒担持量、または熱交換性などについて優れた材料に調製するための要件の1つとなりうる。
<厚み>
本発明の活性炭素繊維材料の好ましい一実施形態としては、例えば、シート状に加工されたものが挙げられる。
本発明のシート状活性炭素繊維材料のシート厚みの下限は、好ましくは0.08mm以上であり、より好ましくは0.09mm以上、さらに好ましくは0.10mm以上である。
本発明のシート状活性炭素繊維材料のシート厚みの上限は、好ましくは17.00mm以下であり、より好ましくは15.00mm以下、さらに好ましくは13.00mm以下である。
シート厚みを上記のような範囲とすることは、吸脱着性能、触媒担持量、または熱交換性などについて優れた材料に調製するための要件の1つとなりうる。
<水分含有量>
本発明の活性炭素繊維材料は、所定の水分含有量を有するものが好適である。例えば、23℃、相対湿度50%の条件下における水分含有量の下限は、好ましくは3.0%以上、より好ましくは4.0%以上であり、更に好ましくは5.0%以上である。
また23℃、相対湿度50%の条件下における水分含有量の上限は、好ましくは35.0%以下、より好ましくは33.0%以下、更に好ましくは30.0%以下である。
上記の条件下における水分含有量を上記のような範囲とすることはによって、親水性から疎水性まで幅広い範囲のガスや溶剤蒸気などを吸着する材料とすることができる。
<メチレンブルー吸着性能>
本発明の活性炭素繊維材料は、浄水用吸着材として使用する場合、所定のメチレンブルー吸着性能を有することが好ましい。メチレンブルー吸収性能は、活性炭素繊維材料重量当たりのメチレンブルー吸着量として示すことができる。本発明の活性炭素繊維材料が有するメチレンブルー吸着性能は、好ましくは30ml/g以上であり、より好ましくは40ml/g以上であり、更に好ましくは50ml/g以上であり、特に好ましくは90ml/g以上である。
<ヨウ素吸着性能>
本発明の活性炭素繊維材料は、吸着材として、所定のヨウ素吸着性能を有することが好ましい。ヨウ素吸収性能は、活性炭素繊維材料重量当たりのヨウ素吸着量として示すことができる。本発明の活性炭素繊維材料が有するヨウ素吸着性能は、好ましくは400mg/g以上であり、より好ましくは500mg/g以上であり、更に好ましくは600mg/g以上である。
<トルエン吸着性能>
本発明の活性炭素繊維材料は、吸着材として、所定のトルエン吸着性能を有することが好ましい。ヨウ素吸収性能は、活性炭素繊維材料重量当たりのトルエン吸着量として示すことができる。本発明の活性炭素繊維材料が有するトルエン吸着性能は、好ましくは5%以上であり、より好ましくは7%以上であり、更に好ましくは10%以上である。
<活性炭素繊維材料の形状>
本発明の活性炭素繊維材料は、炭素繊維で形成できるあらゆる形状を採用しうる。例えば、本発明の活性炭素繊維材料は、繊維状、紐状、シート状、わた状、粒状などの形状としうる。取扱いの利便性からは、活性炭素繊維シートなどが好適である。また、樹脂などの基剤と混合し、成形品としてもよい。
<用途>
本発明の活性炭素繊維材料は、吸脱着性能、触媒担持量、または熱交換性など種々の物性について優れたものとしうるため、様々な用途に用いられることが考えられる。本発明の活性炭素繊維材料は、例えば、燃料電池用ガス拡散層、触媒担体、ガス吸蔵又は吸着材、吸熱材、放熱材、ろ過材、および、繊維強化プラスチック(FRP)などの複合材料などの材料として用いうる。
2.活性炭素繊維材料の製造方法
上記本発明の活性炭素繊維材料は、上記に示したような所定の項目のうちから選ばれる要件を満たすように製造する。本発明の活性炭素繊維材料は、例えば、以下のようにして作製することができる。
2-1.原材料(前駆体)の調製
<繊維の種類>
原材料を構成する繊維としては、例えば、セルロース系繊維、ピッチ系繊維、PAN系繊維、フェノール樹脂系繊維などが挙げられ、好ましくはセルロース系繊維が挙げられる。
<セルロース系繊維>
セルロース系繊維とは、セルロース及び/又はその誘導体を主成分として構成される繊維である。セルロース、セルロース誘導体は、化学合成品、植物由来、再生セルロース、バクテリアが産生したセルロースなど、その由来はいずれであってもよい。セルロース系繊維として好ましくは、例えば、樹木などから得られる植物系セルロース物質で形成された繊維、および、植物系セルロース物質(綿、パルプなど)に化学処理を施して溶解させて得られる長い繊維状の再生セルロース系物質から構成された繊維などを用いうる。また、この繊維には、リグニンやヘミセルロースなどの成分が含まれていても構わない。
セルロース系繊維(植物系セルロース物質、再生セルロース物質)の原料としては、例えば、綿(短繊維綿、中繊維綿、長繊維綿、超長綿、超・超長綿など)、麻、竹、こうぞ、みつまた、バナナ、および被嚢類などの植物性セルロース繊維;銅アンモニア法レーヨン、ビスコース法レーヨン、ポリノジックレーヨン、竹を原料とするセルロースなどの再生セルロース繊維;有機溶剤(NメチルモルフォリンNオキサイド)紡糸される精製セルロース繊維;並びに、ジアセテートやトリアセテートなどのアセテート繊維、などが挙げられる。これらの中では、入手のし易さから、キュプラアンモニウムレーヨン、ビスコース法レーヨン、精製セルロース繊維から選ばれる少なくとも一種類であることが好ましい。
セルロース系繊維を構成する単繊維の径は、好ましくは、5~75μm、密度は1.4~1.9g/cm3である。
セルロース系繊維の形態は、特に限定されるものではなく、目的に合わせて、原糸(未加工糸)、仮撚糸、染色糸、単糸、合撚糸、カバリングヤーン等に調製したものを用いることができる。また、セルロース系繊維が2種以上の原料を含む場合には、混紡糸、混撚糸等としてもよい。さらに、セルロース系繊維として、上記した各種形態の原料を、単独でまたは2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの中では、複合材料の成型性や機械強度の両立から無撚糸であることが好ましい。
<繊維シート>
原材料は、上記繊維を用いてシート状に加工した繊維シートとしてもよい。繊維シートは、多数の繊維を薄く広いシート状に加工したもののことをいい、織物、編み物、および不織布などが含まれる。
セルロース系繊維を製織する方法について特に制限はなく、一般的な方法を用いることができ、また、その織地の織組織も、特に制限はなく、平織、綾織、朱子織の三原組織を用いうる。
セルロース系繊維で形成された織物は、セルロース系繊維の経糸及び緯糸同士の隙間が、好ましくは0.1~0.8mmであり、より好ましくは0.2~0.6mmであり、さらに好ましくは0.25~0.5mmである。さらに、セルロース系繊維からなる織物の目付は、好ましくは50~2000g/m2であり、より好ましくは70~1500g/m2である。
セルロース系繊維及びセルロース系繊維からなる織物を上記範囲とすることにより、この織物を加熱処理して得られる炭素繊維織物は、強度に優れたものとすることができる。
不織布の製造方法も、特に限定されないが、例えば、適当な長さに切断された前述の繊維を原料とし乾式法または湿式法などを用いて繊維シートを得る方法や、エレクトロスピニング法などを用いて溶液から直接繊維シートを得る方法などが挙げられる。さらに不織布を得た後に繊維同士を結合させる目的でレジンボンド、サーマルボンド、スパンレース、ニードルパンチ等による処理を加えてもよい。
2-2.触媒
上記のようにして用意された原材料に、触媒を保持させる。原材料に触媒を保持させて、炭化処理を行い、水蒸気や二酸化炭素、空気ガス等を用い賦活化された、多孔質の活性炭素繊維材料を得ることができる。触媒として好ましくは、有機スルホン酸系触媒などを用いることができる。
<有機スルホン酸系触媒>
有機スルホン酸としては、1又は複数のスルホ基を有する有機化合物を用いることができ、例えば脂肪族系、芳香族系など種々の炭素骨格にスルホ基が結合した化合物が利用可能である。有機スルホン酸系触媒としては、取扱いの観点から、低分子量のものが好ましい。
有機スルホン酸系触媒としては、例えば、R-SO3H(式中、Rは炭素原子数1~20の直鎖/分岐鎖アルキル基、炭素原子数3~20のシクロアルキル基、または、炭素原子数6~20のアリール基を表し、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基はそれぞれアルキル基、水酸基、ハロゲン基で置換されていても良い。)で表される化合物が挙げられる。有機スルホン酸系触媒としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、1-ヘキサンスルホン酸、ビニルスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、p-フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸などが挙げられる。このうち、好ましくは、メタンスルホン酸を用いうる。また、有機スルホン酸系触媒は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用してもよい。
有機スルホン酸を水溶液として用いる場合、その濃度は、好ましくは0.05~2.0mol/Lであり、より好ましくは0.1~1.0mol/Lである。
なお、有機スルホン酸系触媒と他の触媒との混合触媒を用いてもよいが、混合触媒の総量を100%(W/V)としたときの有機スルホン酸系触媒の割合は、50%(W/V)以上であることが好ましく、より好ましくは60%(W/V)以上、更に好ましくは70、80または90%(W/V)でありうる。
<触媒の保持>
原材料に対し触媒を保持させる。ここで「保持」とは、触媒が原材料に接触した状態を保つことを意味し、付着、吸着、含浸などの諸形態でありうる。触媒を、保持させる方法には特に制限はないが、例えば、触媒を含む水溶液に浸漬する方法、触媒を含む水溶液を原材料に対して振りかける方法、気化した触媒蒸気に接触させる方法、触媒を含む水溶液に原材料の繊維を混ぜて抄紙する方法などが挙げられる。
十分に炭化処理させる観点から、好ましくは、触媒を含む水溶液に原材料を浸漬し、繊維内部まで触媒を含浸させる方法を用いることができる。触媒を含む水溶液に浸漬する際の温度は特に制限されないが、室温が好ましい。浸漬時間は、好ましくは10秒~120分間、より好ましくは20秒~30分間である。浸漬により、原材料を構成する繊維に、例えば1~150質量%、好ましくは5~60質量%の触媒が吸着する。浸漬後、原材料を取り出して、乾燥させることが好ましい。乾燥方法としては、例えば室温で放置、乾燥機に導入する、などのいずれの方法であってもよい。乾燥は、触媒を含む水溶液から取り出した後、余分の水分が蒸発して試料重量の変化がなくなるまで行えばよい。例えば室温乾燥では、乾燥時間は0.5日以上放置すればよい。乾燥により質量変化が殆どなくなった後、触媒を保持した原材料を炭化する工程へと進む。
2-3.炭化処理
触媒を保持させた原材料を用意した後、それを炭化処理する。活性炭素繊維材料を得るための炭化処理は、一般的な活性炭の炭化方法に沿って行うことができるが、好ましい実施形態として、以下のようにして行うことができる。
炭化処理は、通常、不活性ガス雰囲気中で行う。本発明において、不活性ガス雰囲気とは、炭素が燃焼反応しにくく炭化する無酸素又は低酸素雰囲気のことを意味し、好ましくは、例えば、アルゴン、窒素などのガス雰囲気でありうる。
触媒を保持させた原材料は、上述の所定のガス雰囲気中で、加熱処理し、炭化させる。
加熱温度の下限は、好ましくは300℃以上であり、より好ましくは350℃以上、さらに好ましくは400又は750℃以上である。
加熱温度の上限は、好ましくは1400℃以下であり、より好ましくは1300℃以下であり、さらに好ましくは1200又は1000℃以下である。
このような加熱温度設定とすることにより、繊維形態が維持された炭素繊維材料を得ることができる。加熱温度が上記の下限以下であると、炭素繊維の炭素含有量が80%以下で炭化が不十分となりやすい。
加熱処理時間の下限は、昇温の時間も含め、好ましくは10分以上であり、より好ましくは11分以上であり、さらに好ましくは12分以上であり、より好ましくは25分以上である。
加熱処理時間の上限は任意でありうるが、好ましくは180分以下であり、より好ましくは160分であり、さらに好ましくは100又は50分以下である。
原材料に十分に触媒を含浸させ、上記の好適な加熱温度に設定し、加熱処理時間を調整することにより、細孔形成の進行程度を調整することができ、比表面積、各種細孔の容積、平均細孔直径などの多孔体としての形態を調整することができる。
加熱処理時間が上記の下限より少ないと、炭化が不十分となりやすい。
また加熱処理としては、上記のような加熱処理(一次加熱処理という場合がある)後に、さらに所定のガス雰囲気中で、更に再加熱処理を行うこともできる。すなわち、炭化処理は、温度などの条件が異なる加熱処理を複数の段階に分けて行ってもよい。所定の条件で一次加熱処理と再加熱処理を行うことにより、形態を調整し、炭化処理をより良好に進行させ、吸脱着性に優れた活性炭素繊維材料を得ることができる場合がある。
2-4.賦活化処理
本発明における賦活化処理としては、例えば上記加熱処理後に連続して、水蒸気を供給し適切な賦活温度で所定時間保持することで行うことができる。炭化及び賦活化処理により、所定の活性炭素繊維材料を得ることができる。
賦活温度の下限は、好ましくは300℃以上であり、より好ましくは350℃以上であり、更に好ましくは、400又は750℃以上である。
他方、賦活温度の上限は、好ましくは3000℃以下であり、より好ましくは2900℃以下であり、さらに好ましくは2800、1400、1200又は1000である。
なお、加熱処理後に連続して賦活処理を行う場合、加熱処理温度と同等程度に調整することが望ましい。
賦活時間の下限は、好ましくは1分以上であり、より好ましくは3分以上、さらに好ましくは5分以上である。
賦活時間の上限は任意でありうるが、好ましくは180分以下であり、より好ましくは160分以下であり、さらに好ましくは140、100、50、30、20又は10分以下である。
以下に実施例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明の技術的範囲が下記の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
レーヨン繊維(3.3dtex、76mm)からなる坪量300g/m2のニードルパンチ不織布に5~8%メタンスルホン酸(MS)水溶液を含浸させ、絞液後、乾燥して、8~10重量%付着させた。得られた前処理不織布を窒素雰囲気中、900℃まで50分で昇温し、この温度で12分保持した。引き続きその温度で露点60℃の水蒸気を含有する窒素気流中で12分間賦活処理を行い、シート状の活性炭素繊維材料(実施例1)を作製した。
<実施例2>
実施例1における、賦活処理を12分間から16分間に変更した以外は、実施例1と同じ方法で、実施例2のシート状の活性炭素繊維材料を作製した。
<比較例1>
レーヨン繊維(3.3dtex、76mm)からなる坪量300g/m2のニードルパンチ不織布に5~8%リン酸水素二アンモニウム(DAHP)水溶液を含浸させ、絞液後、乾燥して、8~10重量%付着させた。得られた前処理不織布を窒素雰囲気中、900℃まで25分で昇温し、この温度で2分保持した。引き続きその温度で露点60℃の水蒸気を含有する窒素気流中で3分間賦活処理を行った。
活性炭素繊維材料の形態、物性および性能に関する各種項目について、下記に示す方法により、測定および評価を行った。なお、本発明を規定する各種の数値は以下の測定方法および評価方法により求めることができる。
<比表面積>
活性炭素繊維シートを約30mg採取し、200℃で20時間真空乾燥して秤量し、高精度ガス/蒸気吸着量測定装置BELSORP-maxII(マイクロトラック・ベル社)を使用して測定した。液体窒素の沸点(77K)における窒素ガスの吸着量を相対圧が10-8オーダー~0.990の範囲で測定し、試料の吸着等温線を作成した。この吸着等温線を、解析相対圧範囲を吸着等温線I型(ISO9277)の条件で自動的に決定したBET法により解析し、重量当たりのBET比表面積(単位:m2/g)を求め、これを比表面積(単位:m2/g)とした。
<全細孔容積>
上記比表面積の項で得られた等温吸着線の、相対圧0.990での結果より1点法での全細孔容積(単位:cm3/g)を算出した。
<平均細孔直径>
次式2により算出した。
平均細孔直径(単位:nm)=4×全細孔容積×103÷比表面積 ・・・式2
<ウルトラマイクロ孔容積>
上記比表面積の項で得られた等温吸着線を、高精度ガス/蒸気吸着量測定装置BELSORP-maxII(マイクロトラック・ベル社)付属の解析ソフトBELMasterを用いて、解析設定を「スムージング(細孔分布の解析全点で前後1点を使用した移動平均処理)」、「分布関数:No-assumption」、「細孔径の定義:Solid and Fluid Def. Pore Size」、「Kernel:Slit-C-Adsorption」としたGCMC法によって解析し、得られた吸着時の細孔分布曲線の結果から、0.7nmの積算細孔容積を読み取り、ウルトラマイクロ孔容積(単位:cm3/g)とした。
<マイクロ孔容積>
上記比表面積の項で得られた等温吸着線を、高精度ガス/蒸気吸着量測定装置BELSORP-maxII(マイクロトラック・ベル社)付属の解析ソフトBELMasterを用いて、解析設定を「スムージング(細孔分布の解析全点で前後1点を使用した移動平均処理)」、「分布関数:No-assumption」、「細孔径の定義:Solid and Fluid Def. Pore Size」、「Kernel:Slit-C-Adsorption」としたGCMC法によって解析し、得られた吸着時の細孔分布曲線の結果から、2.0nmの積算細孔容積を読み取り、マイクロ孔容積(単位:cm3/g)とした。
<存在比率:R0.7/2.0
細孔径が2.0nm以下であるマイクロ孔の細孔容積に占める、細孔径が0.7nm以下であるウルトラマイクロ孔の細孔容積の存在比率R0.7/2.0は、上記のようにして得られるウルトラマイクロ孔の細孔容積V0.7とマイクロ孔の細孔容積V2.0とから、次式1により求めた。
0.7/2.0=V0.7/V2.0×100(%) ・・・式1
<シート坪量>
活性炭素繊維シートを、温度23±2℃、相対湿度50±5%の環境下で12時間以上静置し、重量と縦横の寸法からシート坪量(単位:g/m2)を求めた。
<シート厚み>
活性炭素繊維シートを、温度23±2℃、相対湿度50±5%の環境下で12時間以上静置し、デジタル小型側厚器FS-60DS(大栄科学精器製作所社)を用いて、0.3KPaの荷重をかけた際のシート厚さ(単位:mm)を測定した。
<シート密度>
次式3により算出した。
シート密度(単位:g/cm3)=シート坪量÷シート厚み÷103 ・・・式3
<水分含有量>
活性炭素繊維シートを、温度23±2℃、相対湿度50±5%の環境下で12時間以上静置後、試料を0.5~1.0g採取し、乾燥機で115±5℃3時間以上乾燥させた際の重量変化から、水分(単位:%)を求めた。
<メチレンブルー吸着性能>
日本水道協会規格水道用粉末活性炭(JWWA K113)のメチレンブルー脱色力(単位:ml/g)に従って測定した結果を、メチレンブルー吸着性能(単位:ml/g)とした。
<ヨウ素吸着性能>
日本水道協会規格水道用粉末活性炭(JWWA K113)のヨウ素吸着性能(単位:mg/g)に従って測定した。
<トルエン吸着性能>
活性炭試験方法(JIS K1474)に従って測定した。溶剤蒸気には、飽和蒸気圧の1/10の蒸気圧となる濃度のトルエン蒸気を含むガスを調整し用いた。
Figure 0007229788000001

Claims (7)

  1. 平均細孔直径が1.80~2.50nmであり
    表面積が1000~1500m2/gであり、
    全細孔容積が0.40~0.80cm 3 /gであり、且つ、
    細孔径が2.0nm以下であるマイクロ孔の細孔容積に占める、細孔径が0.7nm以下であるウルトラマイクロ孔の細孔容積の存在比率が、50%以上である、
    活性炭素繊維材料。
  2. 該活性炭素繊維材料の形状がシート状であり、坪量が30~500g/m2、厚みが0.1~13.0mm、且つ、密度が0.04~0.20g/cm3である、請求項1に記載の活性炭素繊維材料。
  3. 該活性炭素繊維材料は、セルロース系繊維の炭化処理物である、請求項1または2に記載の活性炭素繊維材料。
  4. メチレンブルー吸着性能が、90ml/g以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の活性炭素繊維材料。
  5. 請求項4に記載の活性炭素繊維材料の製造方法であって、
    メタンスルホン酸を保持させたセルロース系繊維材料を、炭化および賦活化することを含む、製造方法。
  6. 前記セルロース系繊維材料を、600~1300℃の温度下で炭化すること、および、750~1200℃の温度下で賦活化することを含む、請求項5に記載の活性炭素繊維材料の製造方法。
  7. 前記賦活化を行う時間が、1分以上100分以下である、請求項5または6に記載の活性炭素繊維材料の製造方法。
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