JPH04325581A - 高屈折率セラミックス膜及びそれを形成するためのコーティング材料とコーティング方法 - Google Patents

高屈折率セラミックス膜及びそれを形成するためのコーティング材料とコーティング方法

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JPH04325581A
JPH04325581A JP12260991A JP12260991A JPH04325581A JP H04325581 A JPH04325581 A JP H04325581A JP 12260991 A JP12260991 A JP 12260991A JP 12260991 A JP12260991 A JP 12260991A JP H04325581 A JPH04325581 A JP H04325581A
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refractive index
coating
tin
coating material
high refractive
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JP12260991A
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Rika Takatsu
高津 利佳
Toru Funayama
舟山 徹
Yuji Tashiro
裕治 田代
Tomohiro Kato
智浩 加藤
Takeshi Isoda
礒田 武志
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、錫又は錫化合物を含有
する酸化珪素を主体とする高屈折率セラミックス膜及び
それを形成するためのコーティング材料とコーティング
方法に関するものである。
【0002】
【従来技術及びその問題点】ポリシラザンやポリシロキ
サザンは、セラミックス先駆体ポリマーとして知られて
いる。このポリマー溶液は、スピンコート法や、ディッ
プコート法、はけ塗り法等の簡便なコーティング法によ
り成膜することができ、そして、この膜を酸化雰囲気下
で焼成することにより、低温でも透明均質なセラミック
ス膜(酸化珪素膜)を得ることができる。このセラミッ
クス膜は、各種基材との接着性が良い上、耐熱性、耐食
性、耐摩耗性にすぐれており、炭素材料の酸化防止被覆
膜や、ソーダガラスのナトリウム流出防止膜等としての
利用が進められている。しかし、ポリシラザンやポリシ
ロキサザンを大気中で焼成して形成されるセラミックス
膜は、その屈折率が低いため、光学材料としてはその用
途が限られてしまうという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリシラザ
ンやポリシロキサザンから誘導されるセラミックス膜に
見られる前記問題点を解決し、高屈折率のセラミックス
膜を提供するとともに、そのためのコーティング材料及
びセラミックス膜の形成方法を提供することをその課題
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。
【0005】即ち、本発明によれば、ポリシラザン及び
/又はポリシロキサザンを含有する溶液に、可溶性錫化
合物を溶解させるか又は非可溶性錫化合物もしくは金属
錫を粒径0.2μm以下の微粒子状で分散させてなる高
屈折率コーティング材料が提供される。また、本発明に
よれば、前記コーティング材料を基材表面に塗布乾燥し
た後、焼成することを特徴とする高屈折率セラミックス
膜の形成方法が提供される。さらに、本発明によれば、
金属錫又は非溶解性錫化合物を微粒子状で含有する酸化
珪素を主体とするセラミックス膜が提供される。
【0006】本発明で用いるポリシラザンには、鎖状、
環状、あるいは架橋構造を有するもの、あるいは分子内
にこれら複数の構造を同時に有するものがあり、これら
は単独でもあるいは混合物でも使用できる。本発明で好
ましく用いられるポリシラザンとしては、下記一般式(
1)で表わされる単位からなる主骨格を有する数平均分
子量が約100〜50,000のポリシラザンが挙げら
れる。
【0007】
【化1】
【0008】(式中、R1,R2,R3は水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
基又はこれらの基以外でケイ素に直結する基が炭素であ
る基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アルコキ
シ基を表わす。但し、R1,R2,R3の少なくとも1
個は水素原子である)一般的には、前記一般式(1)の
R1,R2及びR3は水素、炭素原子数1〜5個のアル
キル基、炭素原子数2〜6個のアルケニル基、炭素原子
数5〜7個のシクロアルキル基、アリール基、炭素原子
数1〜4個のアルキルシリル基、炭素原子数1〜5個の
アルキルアミノ基、炭素原子数1〜5個のアルコキシ基
からなる群から選ばれるものが立体障害が小さいので好
ましく、より好ましくは水素原子、メチル基、エチル基
、ビニル基、アリル基、メチルアミノ基、エチルアミノ
基、メトキシ基及びエトキシ基から選ばれる。一般式(
1)でR1,R2及びR3に水素原子を有するものは、
ペルヒドロポリシラザンであり、その製造法は例えば特
開昭60−145903号公報、D.Seyferth
らCommunication of Am.Cer.
Soc.,C−13,January 1983.に報
告されている。一般式(1)でR1及びR2に水素原子
、R3にメチル基を有するポリシラザンの製造法は、D
.SerferthらPolym.Prepr.,Am
.Chem.Soc.,Div.Polym.Chem
.,25,10(1984)に報告されている。この方
法により得られるポリシラザンは、繰り返し単位が−(
SiH2NCH3)−の鎖状ポリマーと環状ポリマーで
あり、いずれも架橋構造をもたない。 一般式(1)でR1及びR3に水素原子、R2に有機基
を有するポルオルガノ(ヒドロ)シラザンの製造法は、
D.SeyferthらPolym.Prepr.,A
m.Chem.Soc.,Div.Polym.Che
m.,25,10(1984)、特開昭61−8923
0号公報に報告されている。一般式(1)でR1に水素
原子、R2及びR3に有機基を有するポリシラザン、ま
たR1及びR2に有機基、R3に水素原子を有するもの
は−(R1R2SiNR3)−を繰り返し単位として、
主に重合度が3〜5の環状構造を有している。本発明で
用いるポリシラザンは、前記一般式(1)で表わされる
ものに限られるものではなく、D.Seyferthら
Communication of Am.Cer.S
oc.,C−132,July 1984.が報告して
いる様な分子内に架橋構造を有するポリオルガノ(ヒド
ロ)シラザンや、特開昭49−69717号公報に報告
されている様なR1SiX3(X:ハロゲン)のアンモ
ニア分解によって得られる架橋構造を有するポリシラザ
ン(R1Si(NH)x)、あるいはR1SiX3及び
R22SiX2の共アンモニア分解によって得られるポ
リシラザン等を挙げることができる。
【0009】本発明で用いるポリシロキサザンには、鎖
状、環状、あるいは架橋構造を有するもの、あるいは分
子内にこれらの複数の構造を同時に有するもの等があり
、これらは単独でもあるいは混合物でも使用できる。 本発明で好ましく用いられるポリシロキサザンとしては
、下記一般式(2)で表わされる単位からなる主骨格を
有する数平均分子量が約300〜30000のポリシロ
キサザンが挙げられる。
【0010】
【化2】
【0011】前記式中、x,yは任意の整数、R4,R
5,R6,R7,R8は、それぞれ独立に、水素原子、
アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリー
ル基又はこれらの基以外で、珪素又は窒素に直結する原
子が炭素である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ
基、アルコキシ基を表わす。その製造法は例えば特開昭
62−195024に報告されている。本発明で用いる
コーティング材料は、ポリシラザン及び/又はポリシロ
キサザン(以下、ポリマー成分とも言う)の有機溶媒溶
液に対し、可溶性錫化合物を溶解させるか又は非可溶性
錫化合物もしくは金属錫を微粒子状で分散させる。可溶
性錫化合物としては、有機錫化合物や、錫の有機酸塩や
、錫の有機錯体、ハロゲン化錫等が挙げられる。
【0012】本発明で用いる可溶性錫化合物としては、
次の一般式で表わされるものが好ましく用いられる。       Sn(R)4             
                         
    (3)式中、Snに結合する4個のRは、同一
又は異っていてもよく、水素原子、炭素数1〜20のア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
基、アリル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、水酸
基、アミノ基又はハロゲン原子を示す。可溶性錫化合物
の具体例を示すと、例えば、Sn(CH3)4、Sn(
C2H5)4、Sn(C6H5)4、Sn(CH2C6
H5)4、Sn(C6H11)4、Sn(OCH3)4
、Sn(OC2H5)4、(n−C4H9)2Sn(O
CH3)2、Sn(O−n−C4H9)4、(n−C4
H9)2Sn(OCOCH3)2、SnCl4等が挙げ
られる。  これらの可溶性錫化合物は、コーティング
材料を基材上に塗布乾燥し、焼成する過程において、ポ
リシラザンやポリシロキサザンと反応し、微粒子状の錫
を析出し、錫微粒子を含有するセラミックス膜を与える
。本発明のコーティング材料においては、その塗布工程
に先立って、あらかじめ錫化合物を反応させることもで
きる。この場合、反応温度は−25〜200℃であり、
反応は不活性ガス下で行われる。
【0013】非可溶性錫化合物としては、酸化錫、トリ
メチルフッ化錫等が挙げられる。本発明では金属錫微粒
子も使用できる。これらのものは、その粒径が0.2μ
m以下の微粒子状で溶液(コーティング材料)中に分散
させる。前記金属錫及び錫化合物の粒径が0.2μmを
超えるようになると、その屈折率向上効果には問題はな
いものの、得られるセラミックス膜の光透過性(透明性
)が悪くなる。本発明のコーティング材料において、添
加する錫成分(金属錫又は錫化合物)の量は、Si/S
n原子比で、2000〜0.01、好ましくは500〜
0.1の範囲で規定するのが好ましい。錫成分の含有率
が前記範囲より多くなると、ポリマーの特性が損われ、
基材との密着性が損われるようになり、一方、少なすぎ
ると、屈折率向上効果が少なくなる。
【0014】本発明のコーティング材料における有機溶
媒としては、ポリマー成分を溶解させ得るものであれば
よく、例えば、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環
式炭化水素等の炭化水素溶媒;ハロゲン化炭化水素;脂
肪族エーテル;脂環式エーテル類が使用できる。好まし
い溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、
ブロモホルム、塩化エチレン、塩化エチルデン、トリク
ロロエタン、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、
エチルブチルエーテル、ブチルエーテル、1,2−ジオ
キシエタン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ペンタン、ヘキサ
ン、メチルペンタン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタ
ン、イソオクタン、シクロペンタン、メチルシクロペン
タン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ピリジン等
である。ポリマー成分の有機溶媒溶液中の濃度は、通常
、1.0〜60.0重量%、好ましくは5.0〜40.
0重量%である。
【0015】本発明のコーティング材料を用いて基材上
にセラミックス膜を形成するには、先ず、コーティング
材料を基材上に塗布乾燥する。塗布方法としては、浸漬
法(ディッピング法)、スピンコート法、ロールコート
法、スプレー法、ハケ塗り法等の従来公知の方法を採用
できる。乾燥温度は、0〜200℃、好ましくは室温〜
150℃である。次に、前記のようにしてコーティング
材料を塗布乾燥したものを、焼成し、基材上にセラミッ
クス膜を形成する。この焼成は大気下で行うことができ
、その温度は、200℃以上、好ましくは350〜80
0℃である。この焼成によって形成されるセラミックス
膜は、酸化珪素(SiO2)を主体とするもので、錫微
粒子又は非溶解性錫化合物が均一に分散し、高屈折率を
示す。基材としては、ポリマーの焼成温度に耐える程度
の耐熱性を有するものであればよく、例えば、金属、セ
ラミックス、ガラス、炭素基材等が挙げられる。
【0016】
【発明の効果】本発明のコーティング材料を用いること
により、基材上に屈折率の大きい、通常、屈折率1.6
以上のセラミックス膜を形成することができる。しかも
、このセラミックス膜は、ポリシラザン及び/又はポリ
シロキサザンから誘導された酸化珪素を主体とするもの
であることから、基材に対する接着性にすぐれている上
、耐熱性、耐食性及び耐摩耗性においてもすぐれたもの
である。本発明のコーティング材料は、高屈折率のセラ
ミックス膜を与えることから、特に、光学材料の分野、
マイクロエレクトロニクスの分野、航空宇宙産業分野、
自動車産業分野、建築材料分野等において有利に用いら
れる。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例においてさらに詳細に説
明する。
【0018】参考例1 内容積1リットルの四つ口フラスコにガス吹き込み管、
メカニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置し
た。反応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四
つ口フラスコに脱気した乾燥ピリジン490mlを入れ
、これを氷冷した。次にジクロロシラン51.6gを加
えると白色固体状のアダクト(SiH2Cl2・2C5
H5N)が生成した。反応混合物を氷冷し、撹拌しなが
ら、水酸化ナトリウム管及び活性炭管を通して精製した
アンモニア51.0gを吹き込んだ。反応終了後、反応
混合物を遠心分離し、乾燥ピリジンを用いて洗浄した後
、更に窒素雰囲気下でろ過し、ろ液850mlを得た。 ろ液5mlから溶媒を減圧留去すると樹脂固体状ペルヒ
ドロポリシラザン0.102gが得られた。得られたポ
リマーの数平均分子量はGPCにより測定したところ、
980であった。また、このポリマーのIR(赤外吸収
)スペクトル(溶媒:乾燥o−キレン;ペルヒドロポリ
シラザンの濃度:10.2g/l)を検討すると、波数
(cm−1)3350(見かけの吸光係数ε=0.55
7lg−1cm−1及び1175のNHに基づく吸収;
2170(ε=3.14)のSiHに基づく吸収;10
20〜820のSiH及びSiNSiに基づく吸収を示
すことが確認された。 またこのポリマーの1HNMR(プロトン核磁気共鳴)
スペクトル(60MHz 溶媒CDCl3/基準物質T
MS)を検討すると、いずれも幅広い吸収を示している
ことが確認された。即ちδ4.8及び4.4(br,S
iH);1.5(br,NH)の吸収が確認された。
【0019】参考例2 参考例1と同一の装置を用いて反応を行った。即ち、参
考例1で示した四つ口フラスコに脱気した乾燥テトラヒ
ドロフラン450mlを入れ、これをドライアイス−メ
タノール浴で冷却した。次にジクロロシラン46.2g
を加えた。 この溶液を冷却し、撹拌しながら無水メチルアミン44
.2gを窒素との混合ガスとして吹き込んだ。反応終了
後、反応混合物を遠心分離し、乾燥テトラヒドロフラン
を用いて洗浄した後、さらに窒素雰囲気下でろ過してろ
液820mlを得た。溶媒を減圧留去すると粘性油状N
−メチルシラザンが8.4g得られた。得られたポリマ
ーの数平均分子量は、GPCにより測定したところ11
00であった。
【0020】参考例3 内容積1リットルの四つ口スターラーにガス吹き込み管
、メカニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置
した。反応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、
四つ口フラスコに乾燥ジクロロメタン300ml及びメ
チルジクロロシラン24.3g(0.211mol)を
入れ、氷冷した。撹拌しながら、水酸化ナトリウム管及
び活性炭管を通して精製したアンモニア18.1g(1
.06mol)を吹き込んだ。反応終了後、反応混合物
を遠心分離し、乾燥ジクロロメタンを用いて洗浄後、更
に窒素雰囲気下でろ過した。ろ液から溶媒を減圧留去す
ると無色透明のメチル(ヒドロ)シラザンを8.81g
得た。この生成物の数平均分子量はGPCにより測定し
たところ、380であった。
【0021】参考例4 内容積300mlの四つ口フラスコにガス吹き込み管、
メカニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置し
た。四つ口フラスコに乾燥ピリジン150mlを入れ、
これを氷冷した。次にジクロロシラン15.8g(0.
156mol)を約1時間かけて加えると白色固体状の
アダクト(SiH2Cl2・2C5H5N)が生成した
。反応混合物を氷冷し、撹拌しながら、アンモニア15
.7g(0.92mol)、水0.33g(0.018
mol)を窒素ガスに混合して、約1.5時間かけて吹
き込んた。反応終了後、反応混合物を窒素雰囲気下で遠
心分離し、乾燥塩化メチレンを用いて残分を洗浄し、更
に洗液と遠心分離液とを合わせて窒素雰囲気下で濾過し
た。 濾液にはポリシロキサザンが2.01g/ml溶解して
いた。
【0022】実施例1 内容積100mlの四口フラスコにガス吹き込み管、メ
カニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置した
。反応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、テト
ラメトキシ錫のオルトキシレン溶液(テトラメトキシ錫
の濃度:4.8wt%)11.5mlを四つ口フラスコ
に入れ、参考例1で得たペルヒドロポリシラザンのオル
トキシレン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度:9.
6wt%)20.8mlを加え窒素気流下で100℃で
3時間撹拌しながら反応を行った。得られた反応生成物
のオルトキシレン溶液をスピンコータによってシリコン
基板にコーティングした。このコーティング膜を、大気
中400℃で2時間焼成したところ、剥離のない均質な
SiO2を主体とするセラミックス薄膜を得た。このセ
ラミックス薄膜をEDSによって分析したところ、Sn
原子が確認された。このセラミックス薄膜の膜厚及び屈
折率をエリプソメータにて測定したところ、膜厚126
2Å、屈折率1.91であった。
【0023】実施例2 内容積100mlの四口フラスコに実施例1と同様に装
置して反応器内部を乾燥窒素で置換した。テトラメトキ
シ錫のピリジン溶液(テトラメトキシ錫の濃度:5.0
wt%)10.0mlを四つ口フラスコに入れ、参考例
2で得られたN−メチルシラザンのピリジン溶液(N−
メチルシラザンの濃度:10.0wt%)26.0ml
を加えて窒素気流下80℃で3時間撹拌しながら反応を
行った。得られた反応生成物のオルトキシレンに溶媒置
換後、スピンコータでシリコン基板にコーティングした
。このコーティング膜を、大気中400℃で2時間焼成
したところ、剥離のない均質なセラミックス薄膜が得ら
れた。このセラミックス薄膜の膜厚及び屈折率をエリプ
ソメータで測定したところ、膜厚953Å、屈折率1.
82であった。
【0024】実施例3 内容積100mlの四口フラスコに実施例1と同様に装
置して反応器内部を乾燥窒素で置換した。テトライソプ
ロポキシ錫のオルトキレン溶液(テトライソプロポキシ
錫の濃度:5.0wt%)16.0mlを四つ口フラス
コに入れ、参考例3で得られたN−メチルヒドロシラザ
ンのオルトキシレン溶液(メチルヒドロシラザンの濃度
:10.0wt%)26.0mlを加えて窒素気流下1
00℃で3時間撹拌しながら反応を行った。得られた反
応生成物のオルトキシレン溶液を、ディップ法によりシ
リコン基板にコーティングした。このコーティング膜を
、大気中400℃で2時間焼成したところ、剥離のない
均質なセラミックス薄膜が得られた。このセラミックス
薄膜の膜厚及び屈折率をエリプソメータで測定したとこ
ろ、膜厚1027Å、屈折率1.84であった。
【0025】実施例4 窒素雰囲気下において参考例1で得られたペルヒドロポ
リシラザンのオルトキシレン溶液(ペルヒドロポリシラ
ザンの濃度;9.6wt%)20.8mlに酸化錫超微
粉末(一次粒径0.05μm以下)0.32gを加えて
撹拌した。酸化錫超微粉が充分に分散している状態で、
スピンコータによってシリコン基板にコーティングした
。このコーティング膜を大気中400℃で2時間焼成し
たところ、透明なセラミックス薄膜を得た。このセラミ
ックス薄膜の膜厚及び屈折率はエリプソメータにて測定
したところ、それぞれ、913Å、1.79であった。
【0026】比較例1 参考例1で得られたペルヒドロポリシラザンのo−キシ
レン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度;5.0wt
%)をスピンコータによってシリコン基板にコーティン
グした。このコーティング膜を大気中で400℃で焼成
したところ、透明なSiO2質の薄膜を得た。このセラ
ミック薄膜の膜厚及び屈折率はエリプソメータにて測定
したところ、それぞれ1282Å、1.45であった。
【0027】比較例2 窒素雰囲気下において、参考例1で得られたペルヒドロ
ポリシラザンのオルトキシレン溶液(ペルヒドロポリシ
ラザンの濃度:9.6wt%)20.8mlに金属錫微
粉末(約5μm)0.26gを加え撹拌した。金属錫が
充分に分散している状態でスピンコータによってシリコ
ン基板にコーティングした。このコーティング膜を大気
中400℃で2時間焼成したところ、セラミックス薄膜
を得た。このセラミックス薄膜の膜厚及び屈折率をエリ
プソメータにて測定したところ、それぞれ、256Å、
1.64であった。このセラミックス薄膜は黒色微粉末
が分散している不透明なものであった。
【0028】比較例3 窒素雰囲気下において、参考例1で得られたペルヒドロ
ポリシラザンのオルトキシレン溶液(ペルヒドロポリシ
ラザンの濃度:9.6wt%)20.8mlに酸化錫微
粉末(粒径約0.7μm)0.32gを加え撹拌した。 酸化錫微粉が充分に分散している状態でスピンコータに
よってシリコン基板にコーティングした。このコーティ
ング膜を大気中400℃で2時間焼成したところ、セラ
ミックス薄膜を得た。このセラミックス薄膜の膜厚及び
屈折率はエリプソメータにて測定したところ、それぞれ
、895Å、1.82であった。このセラミックス薄膜
は白色微粉が分散している不透明なものであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ポリシラザン及び/又はポリシロキサ
    ザンを含有する溶液に、可溶性錫化合物を溶解させるか
    又は非可溶性錫化合物もしくは金属錫を粒径0.2μm
    以下の微粒子状で分散させてなる高屈折率コーティング
    材料。
  2. 【請求項2】  請求項1のコーティング材料を基材表
    面に塗布乾燥した後、焼成することを特徴とする高屈折
    率セラミックス膜の形成方法。
  3. 【請求項3】  金属錫又は非溶解性錫化合物を粒径0
    .2μm以下の微粒子状で含有する酸化珪素を主体とす
    るセラミックス膜。
JP12260991A 1991-04-25 1991-04-25 高屈折率セラミックス膜及びそれを形成するためのコーティング材料とコーティング方法 Pending JPH04325581A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104379347A (zh) * 2012-05-21 2015-02-25 第一毛织株式会社 显示元件及其制造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104379347A (zh) * 2012-05-21 2015-02-25 第一毛织株式会社 显示元件及其制造方法

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