JPH04325044A - 魚釣用リール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、魚釣用リールに係り、
特にサムレストを利用してレベルワインド機構の保護及
び当該レベルワインド機構からの手の保護を図ると共に
、リール本体のメンテナンスの向上を図った魚釣用リー
ルに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、キャスティングリールやトローリ
ングリール等の両軸受リールに於ては、スプールに釣糸
を平均に巻くためのレベルワインド機構を備えている。 この種のレベルワインド機構は、スプールの回転に同期
して回転するトラバースカム軸と、当該トラバースカム
軸に噛合しトラバースカム軸に沿ってスプールの幅方向
にトラバース運動する釣糸案内部材と、当該釣糸案内部
材に前方（竿先方向）に向け開口する糸案内孔を有する
ものから構成されている。

【０００３】そして、スプールが回転されると、これに
歯車結合されたトラバースカム軸が回転し、釣糸案内部
材をスプールの幅方向にトラバース運動させて釣糸をス
プールに平均に巻き、又、スプールに巻かれた釣糸を平
均に繰り出すようになっている。又、従来、魚釣用リー
ルには、実開昭６０−２２１７８号公報に示すようにリ
ール本体を把持する手の親指を載せるサムレストが設け
てあり、当該サムレストによって、リール本体に対する
把持性の向上とレベルワインド機構からの安全性の確保
が図られている。

【０００４】図９は上記公報に開示された魚釣用リール
を示し、リール本体１０１の前面上部に、サムレスト１
０３がサイドフレーム１０５，１０７間に回動可能に枢
支されており、当該サムレスト１０３に親指を載せてリ
ール本体１０１を確実に把持できるようになっている。 その他、図中、１０９はスプール、１１１は釣糸、１１
３はレベルワインド機構の釣糸案内部材、１１５はハン
ドル、又、１１７はサムレスト１０３をサイドフレーム
１０５，１０７の外周面に沿った位置に保持するストッ
パである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、上記魚釣
用リールは、サムレスト１０３がリール本体１０１の前
面上部に取り付けられてその前方（竿先方向）に釣糸案
内部材１１３が露出した構造であるため、リール本体１
０１を把持する手の指の保護が十分に行えないといった
不具合があった。

【０００６】即ち、釣糸案内部材１１３はトラバースカ
ム軸に沿ってスプール１０９の幅方向にトラバース運動
するが、リール本体１０１を把持する手は魚や生餌のぬ
めり等によって滑り易く、ハンドル１１５を操作して釣
糸１１１を巻き取る際にリール本体１０１を把持する手
が滑って、指が釣糸案内部材１１３とサイドフレーム１
０５，１０７との間に挟まれてしまう虞があった。

【０００７】又、釣糸案内部材１１３が露出しているた
め、釣糸案内部材１１３に対する外部からの保護が図れ
ないといった欠点がある。加えて、上記サムレスト１０
３を開放したとき、サムレスト１０３は図の二点鎖線で
示すようにリール本体１０１の前面上部に位置するため
、キャスティング時にバックラッシュ現象が生じて釣糸
１１１が絡んだ場合に、釣糸１１１のほぐし作業がし難
い。更に、釣糸１１１の巻取りや繰出しの際の釣糸１１
１と釣糸案内部材１１３との摩擦接触により、釣糸１１
１に付着していたゴミや砂，塩分，異物等が扱かれてト
ラバースカム軸等に落下し付着した場合に、それらの除
去作業が面倒であるなど、メンテナンスの点でも問題が
あった。

【０００８】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、サムレストを利用してレベルワインド機構の保護、
及び当該レベルワインド機構からの手の保護を図ると共
に、リール本体のメンテナンスの向上を図った魚釣用リ
ールを提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明は、フレーム本体に回転可能に取り付けたス
プールの前方の案内筒上を、ハンドルの回転に連動して
スプールの幅方向にトラバース運動する釣糸案内部材を
備えた魚釣用リールに於て、上記フレーム本体の前面上
部及び前面部を一体的に覆い、手の親指が載置可能な親
指載置部を設けたサムレストを、開放時に釣糸案内部材
及び案内筒の上部が露出するようにスプールの前方で釣
糸案内部材の釣糸挿通穴より下方位置のフレーム本体に
、前方へ向けて回転可能に枢支すると共に、釣糸案内部
材に対向する当該サムレストの前面部に、釣糸案内部材
のトラバース運動及び釣糸の繰り出しの阻害を防ぐ窓孔
を設け、且つ閉じたサムレストをフレーム本体に係止保
持する係止部を当該サムレストに設けたものである。

【００１０】

【作用】本発明によれば、釣糸を巻き取る際にフレーム
本体を把持する手が滑っても、サムレストがフレーム本
体の前面上部及び前面部を一体的に覆って指を釣糸案内
部材から保護し、又、リール本体の把持性の向上を図り
、併せて案内筒や釣糸案内部材自体をサムレストが外力
から保護する。

【００１１】一方、キャスティング時にバックラッシュ
現象が生じて釣糸が絡んだ場合や釣糸の巻取りや繰出し
の際の釣糸と釣糸案内部材との摩擦接触によって、釣糸
に付着していたゴミや砂，塩分等が扱かれて案内筒等に
落下し付着した場合には、サムレストを前方へ回転して
、案内筒や釣糸案内部材の上部が露出した状態に開放す
ればよい。そして、この状態で、絡んだ釣糸のほぐし作
業や案内筒等に付着したゴミや砂，塩分等の除去作業を
行えばよい。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図１乃至図６は本発明に係る魚釣用リールの
一実施例を示し、図１に於て、１は両軸受リールを構成
するフレーム本体で、当該フレーム本体１は所定間隔離
して平行に対向する左右の側板１ａ，１ｂと、図２に示
すようにこれら側板１ａ，１ｂ間を連結する複数の支柱
１ｃとから構成され、その底部には取付脚２を備えてい
る。

【００１３】３は上記フレーム本体１の側板１ａ，１ｂ
間にスプール軸４を介して回転可能に軸着したスプール
で、当該スプール３には図３の如く釣糸５が巻回されて
いる。６は上記側板１ａの外側を覆うカバー、７は側板
１ｂの外側面に取り付けたセット板、８はセット板７の
外側を覆うカバーで、カバー８の内側には駆動軸９によ
って駆動ギア１０が回転可能に配設されている。そして
、当該駆動ギア１０にはピニオン１１が噛合され、周知
のクラッチ機構（図示せず）を介して巻取り状態及びス
プールフリー回転状態に切り換えできるように、ピニオ
ン１１がスプール軸４に係脱可能に構成されていると共
に、上記駆動軸９にはドラグ機構１２が装着され、更に
ハンドル１３が固着されている。

【００１４】又、図４に於て、１４は上記スプール３の
釣糸繰出し側に位置して、フレーム本体１の側板１ａ，
１ｂ間に軸受１５ａ，１５ｂを介して両端を回転可能に
枢着したトラバースカム軸で、当該トラバースカム軸１
４の一端に固着したピニオン１６は駆動ギア１０に噛合
され、その外周面には右ねじ及び左ねじのカム溝１４ａ
が形成されている。そして、当該トラバースカム軸１４
の外周囲には案内筒１７が嵌合され、そして、案内筒１
７にはレベルワインド用の釣糸案内部材１８の基部１８
ａが、その軸線方向へスライド可能に嵌合されている。

【００１５】釣糸案内部材１８は、図２及び図５に示す
ように、その基部１８ａに袋ナット１９により保持され
た係合爪２０を備え、当該係合爪２０は上記案内筒１７
にその長手方向に沿って形成した長孔１７ａを通ってト
ラバースカム軸１４のカム溝１４ａに係合されている。 一方、図２に示すように、釣糸案内部材１８の揺動端部
側には、スプール３に向けて開口する釣糸挿通孔２１が
形成されており、鈎状に形成された先端部１８ｂは、図
４に示すようにトラバースカム軸１４と並行に配置した
ガイドロッド２２にスライド可能に嵌合されている。そ
して、斯かるガイドロッド２２の両端は、サムレスト２
３の両支持部２４ａ，２４ｂ間に固着されている。

【００１６】サムレスト２３は、リール本体の把持性と
レベルワインド機構に対する安全性を確保すると共に、
当該レベルワインド機構自体の保護を図るもので、図２
に示すように、フレーム本体１の前面上部及び前面部を
一体的に覆う形状をなし、そして、側板１ａ，１ｂ間の
間隔に相当する幅を有している。又、釣糸案内部材１８
が対向する前面部２３ａには、図３に示すように、釣糸
案内部材１８のトラバース運動及び釣糸挿通孔２１から
の釣糸５の繰り出しが阻害されないようにする窓孔２５
が形成されている。そして、当該サムレスト２３は、図
６の如き開放時に釣糸案内部材１８及び案内筒１７の上
部が露出するように、親指が載置可能な親指載置部２３
ｂの両側面から側板１ａ，１ｂの内側に沿って延設した
支持部２４ａ，２４ｂの端部が、上記案内筒１７の外周
に前方へ向けて回転可能に枢支されている。更に、親指
載置部分２３ｂの内側には、釣糸案内部材１８を正常姿
勢（図２の実線に示す状態）に保持する係止爪２６が突
設されており、当該係止爪２６はフレーム本体１の支柱
１ｃに係脱されるものである。

【００１７】本実施例に係る魚釣用リールはこのように
構成されているから、魚釣時等に繰り出された釣糸５を
スプール３に巻き取る場合は、図３の如き状態にセット
したサムレスト２３の親指載置部２３ｂにフレーム本体
１を把持する左手の親指を載せ乍ら、図１の如くハンド
ル１３を矢印Ａ方向へ回転操作すればよい。而して、斯
様にハンドル１３が回転されると、その回転は駆動軸９
，駆動ギア１０，ピニオン１１及びスプール軸４を介し
てスプール３に伝達され、スプール３が巻取り方向に回
転することで釣糸５がスプール３に巻回される。

【００１８】一方、駆動ギア１０の回転はピニオン１６
を介してトラバースカム軸１４に伝達され、当該トラバ
ースカム軸１４が回転することにより、釣糸案内部材１
８が案内筒１７及びガイドロッド２２に沿ってスプール
３の幅方向へトラバース、即ち、往復運動し、釣糸５が
スプール３に平均に巻き取られることとなる。そして、
斯様に釣糸５を巻き取る際にフレーム本体１を把持する
手が滑っても、サムレスト２３がフレーム本体１の前面
上部及び前面部を一体的に覆って指を釣糸案内部材１８
から保護し、又、リール本体１の把持性の向上を図り、
併せて案内筒１７や釣糸案内部材１８自体をサムレスト
２３が外力から保護することとなる。

【００１９】又、サムレスト２３には窓孔２５が設けら
れているから、釣糸案内部材１８のトラバース運動及び
釣糸の繰り出しに支障を来すこともない。一方、スプー
ル３に巻回されている釣糸５に仕掛けを接続する場合や
キャスティング時にバックラッシュ現象が生じて釣糸５
が絡んだ場合、或いは又、釣糸５の巻取りや繰出しの際
の釣糸５と釣糸案内部材１８との摩擦接触によって、釣
糸５に付着していたゴミや砂，塩分等が扱かれて案内筒
１７等に落下し付着した場合には、図２に示すようにサ
ムレスト２３を案内筒１７を中心に矢印Ｂ方向へ回転さ
せ、図６の如く案内筒１７や釣糸案内部材１８の上部が
露出した状態に開放すればよい。これに伴い、ガイドロ
ッド２２を介してサムレスト２３に連結された釣糸案内
部材１８は、案内筒１７と一体にトラバースカム軸１４
を中心にして同方向へ回転され、釣糸挿通孔２１は真上
から直視できる上下方向を向く姿勢となる。

【００２０】そして、図５に示すようにこの状態で、ス
プール３から引き出された釣糸５の巻終端を、釣糸挿通
孔２１に対し上方から矢印Ｃ方向へ差し込んで釣糸５を
釣糸挿通孔２１へ挿通すればよいし、又、絡んだ釣糸５
のほぐし作業や案内筒１７等に付着したゴミや砂，塩分
等の除去作業を行えばよい。このように、本実施例は、
フレーム本体１の前面上部及び前面部をサムレスト２３
で一体的に覆って指を釣糸案内部材１８から保護したの
で、本実施例によれば、釣糸５を巻き取る際にフレーム
本体１を把持する手が滑っても指が釣糸案内部材１８と
側板１ａ，１ｂとの間に挟まれてしまうことがなく、因
って、レベルワインド機構からの手の保護が確実に図ら
れ、又、フレーム本体１に対する把持性が向上すること
となる。そして、同時に、案内筒１７や釣糸案内部材１
８といったレベルワインド機構が、上記サムレスト２３
によって外力から保護されることとなる。

【００２１】又、本実施例によれば、サムレスト２３が
案内筒１７を中心に前方へ回転して案内筒１７や釣糸案
内部材１８の上部が露出した状態に開放されるので、従
来の魚釣用リールに比しバックラッシュで絡んだ釣糸５
のほぐし作業や案内筒１７等に付着したゴミや砂，塩分
等の除去作業が簡単に行え、因って、従来に比べメンテ
ナンス性の向上が図られることとなった。

【００２２】図７及び図８は上記サムレスト２３及び釣
糸案内部材１８の自動開放を可能にした本発明の他の実
施例を示すものである。即ち、本実施例は、図７に示す
ように、案内筒１７の一端にセット板７の外方に位置し
て操作円板２７を固着し、そして、この操作円板２７の
周縁に突設した突部２７ａとセット板７に突設したピン
２９との間に、サムレスト２３を開放する方向に付勢す
る引張ばね３１を張設し、更に、サムレスト２３の親指
載置部２３ｂと対向するカバー８に、図８の如きプッシ
ュロッド３３をサムレスト２３側へスライド可能に貫通
して設け、そして、その突出端に形成した係止部３５と
係脱する係合部３７とを係合させる方向に付勢するばね
３９を設けたものである。

【００２３】従って、図８の如くプッシュロッド３３を
矢印Ｄ方向に押して係止部３５と係合部３７との係合を
解除すれば、釣糸案内部材１８を含めたサムレスト２３
が、引張ばね３１によって二点鎖線で示すように自動的
に開放されることとなる。而して、本実施例によっても
、上記実施例と同様、所期の目的を達成することができ
ることは勿論、サムレスト２３の開放が容易となる利点
を有する。尚、上記各実施例では、釣糸案内部材１８を
サムレスト２３と一体に回転可能な構造としたが、図６
の破線で示すように釣糸案内部材１８を、従来と同様、
回転しない構造として、サムレスト２３のみが開放回転
できるようにしてもよい。

【００２４】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、釣
糸を巻き取る際に魚釣用リールを把持する手が滑っても
、指が釣糸案内部材に挟まれてしまうことがなく、レベ
ルワインド機構からの手の保護が確実に図られ、又、魚
釣用リールに対する把持性が向上することとなった。 そして、同時に、レベルワインド機構がサムレストによ
って外力から保護される。

【００２５】又、本発明によれば、サムレストが前方へ
回転して案内筒や釣糸案内部材の上部が露出した状態に
開放されるので、従来の魚釣用リールに比しバックラッ
シュで絡んだ釣糸のほぐし作業や案内筒等に付着したゴ
ミや砂，塩分等の除去作業が簡単に行え、従来に比べメ
ンテナンス性の向上が図られることとなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る魚釣用リールの一部切欠き平面図
である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線断面図である。

【図３】サムレストを閉じた状態の魚釣用リールの斜視
図である。

【図４】レベルワインド機構の内部構造を示す魚釣用リ
ールの断面図である。

【図５】サムレストの開放状態を示す図２対応の断面図
である。

【図６】サムレストを開放した状態の魚釣用リールの斜
視図である。

【図７】本発明の他の実施例に係る魚釣用リールの部分
側面図である。

【図８】図７のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線断面図である。

【図９】従来の魚釣用リールの斜視図である。

【符号の説明】

１　　フレーム本体 １ｃ　　支柱 ３　　スプール ４　　スプール軸 ５　　釣糸 １３　　ハンドル １４　　トラバースカム軸 １７　　案内筒 １８　　釣糸案内部材 ２１　　釣糸挿通孔 ２２　　ガイドロッド ２３　　サムレスト ２３ｂ　　親指載置部 ２５　　窓孔 ２６　　係止爪

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　フレーム本体に回転可能に取り付けた
   スプールの前方の案内筒上を、ハンドルの回転に連動し
   てスプールの幅方向にトラバース運動する釣糸案内部材
   を備えた魚釣用リールに於て、上記フレーム本体の前面
   上部及び前面部を一体的に覆い、手の親指が載置可能な
   親指載置部を設けたサムレストを、開放時に釣糸案内部
   材及び案内筒の上部が露出するようにスプールの前方で
   釣糸案内部材の釣糸挿通穴より下方位置のフレーム本体
   に、前方へ向けて回転可能に枢支すると共に、釣糸案内
   部材に対向する当該サムレストの前面部に、釣糸案内部
   材のトラバース運動及び釣糸の繰り出しの阻害を防ぐ窓
   孔を設け、且つ閉じたサムレストをフレーム本体に係止
   保持する係止部を当該サムレストに設けたことを特徴と
   する魚釣用リール。