JPH0432451Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は体育館、ホール等において、床部に設
置し、床の昇降を行なうことで平土間、階段、座
席および舞台等に変化させて多目的に使用できる
座席装置に関する。

〔従来の技術〕

従来の体育館、ホール、には競技場所又は舞台
等のステージに対して多数の観客用座席が対向し
て設けられており、この座席から競技、演技を見
ている。普通この座席は昇降装置を介して起立さ
れることにより階段状に設置されて競技等を後方
の人が良く見えるようにしている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記の座席は舞台の位置と座席の位置が決つて
おり、しかも座席の向きが一方向のみに向いてい
るために、舞台と座席の位置及び向きが変更でき
ず、使用目的が限定されてしまう。

そこで本考案の目的は、座席を舞台、平土間、
階段にも使用でき、しかも舞台に対して東西南北
どちらの方向にも向きを変えられて多目的に利用
できる座席装置を提供することである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、本考案の構成は、
センターポストにロータが回転自在に支持され、
ロータの上方に水平な枠体を昇降自在に配設し、
更に枠体の上方に椅子を収容した水平な箱体を昇
降自在に配設し、ロータ上にメイン昇降装置の基
端が結合されると共に当該メイン昇降装置の上部
は前記枠体に結合され、枠体上にはサブ昇降装置
の基端が結合されると共に当該サブ昇降装置の上
部は前記箱体に結合されていることを特徴とする
ものである。

〔作用〕

ロータを旋回させることにより舞台等に対して
自由に向きを変えられ、昇降装置を駆動すると箱
体が上下動して別の舞台あるいは階段、平土間に
利用できる。

〔実施例〕

以下本考案の実施例を図面にもとづいて説明す
る。

第１図に示すように座席装置Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，
Ｅ，Ｆ，Ｇ……Ｎが多数設けられ、これらの座席
装置は支持枠１と椅子３を収容する箱体２とを有
している。

各座席装置Ａ，Ｂ……Ｎの支持枠１と箱体２は
高さや大きさが異なるだけで構造は実質的に同じ
である。

例えば中央の座席装置Ｃ，Ｄを舞台用のステー
ジとして使用するときは箱体２内に椅子３を収容
し、この箱体２がステージ床となる。

他の座席装置Ａ，Ｂ，Ｅ，Ｆ，Ｇは支持枠１内
に設けた昇降装置により箱体２を起立し、更に箱
体２内の椅子３を上方に張出し、各椅子３が階段
状に設定され且つ座席装置Ａ，Ｂの椅子３は右側
を向き、他の座席装置Ｅ，Ｆ，Ｇの椅子３は左側
を向きそれぞれのステージの演技、競技等を見え
るようになつている。

他方、例えば座席装置Ｆをステージとして利用
する場合には座席装置Ｆの箱体２を下降して水平
に設定し、座席装置Ｃ，Ｄは180度旋回させると
共に箱体２内の椅子を起立して座席装置Ｆ側に向
ける。同じく座席装置Ｅは、図示の状態から180
度回転させて椅子２の向きを座席装置Ｆ側に向け
る このように、各座席装置は例えば、座席として
も使用できると同時に舞台等のステージとしても
利用でき、更にステージの位置に応じて360度任
意に旋回して椅子３の向きを変えることができる
ようになつている。

座席装置Ａ，Ｂ……Ｎは、第２図に示すよう
に、旋回自在なロータ４と、上下方向に昇降自在
な枠体６と、同じく昇降自在な箱体２と、ロータ
４と枠体６間に設けたメイン昇降装置５と、枠体
６と箱体２間に設けたサブ昇降装置７と、から構
成されている。

ロータ４は中央のセンターポスト８に回転自在
に支持され、ロータ４の外端部下方に設けた複数
のローラ９は床１１上に設けた円形レール１０上
に回転自在に支持されている。

ロータ４にはモータＭが設けられ、このモータ
Ｍは前記ローラ９の一つを駆動ローラとしてこれ
を回転駆動させ、モータＭを駆動するとロータ４
がセンターポスト８を中心に任意の角度回転する
ようになつている。

メイン昇降装置５はＸ状にクロスする油圧シリ
ンダ１２，１３からなり、各油圧シリンダ１２，
１３の基端はロータ４に設けたブラケツト１４，
１５に軸１６，１７を介して枢着され、ピストン
ロツド１８，１９は、枠体６に対してブラケツト
２０と軸２１を介してそれぞれ枢着されている。
メイン昇降装置は、他のシザース型、直伸型でも
良い。

枠体の両サイドにはブラケツト２２，２２が起
立し、椅子３を収容する箱体２の下面両サイドに
は、ブラケツト２３，２３，２４，２４が設けら
れ、各ブラケツト２２，２４にはサブ昇降装置７
を構成するメインリンク２５とサブリンク２６の
基端がそれぞれ枢着されている。

メインリンク２５の上端はブラケツト２３に横
方向移動自在に結合され、サブリンク２６の下部
はメインリンク２５の中間に枢着されている。

サブ昇降装置はメイン昇降装置が垂直に上下運
動するのを規制するものである。

箱体２に設けたガイド２７は枠体６を垂直に上
下動して箱体２の垂直運動を規制している。

油圧シリンダ１２，１３を伸長すると枠体６が
押し上げられ、この時メインリンク２５がブラケ
ツト２２を中心にして回転し、その上端がブラケ
ツト２３内を横方向に移動し、メインリンク２５
の立ち上がり分箱体２が上昇すると共に枠体６も
垂直に上昇し、更にピストンロツド側のブラケツ
ト２１も同一直線上に沿つて上昇する。

油圧シリンダ１２，１３を圧縮すると箱体２も
下降する。

メイン昇降装置５を上昇させる場合には座席を
起立する場合であり、メイン昇降装置５が最圧縮
している場合は箱体２の上面をステージとして利
用するものである。

更にロータ４を回転する場合はステージに対し
て椅子３の向きを任意に変えるために使用するも
のである。

〔考案の効果〕

本考案によれば次の効果がある。

昇降装置を上昇させた時は椅子を収容する箱
体が上昇し、椅子を起立でき、昇降装置を最圧
縮した場合には箱体を平土間として利用でき、
座席装置が座席、階段、平土間、舞台等のステ
ージとして多目的に利用できる。

ロータを回転すると椅子の向きが自由に変更
でき、ステージの位置が変つた時そのステージ
の位置に対応できる。

座席装置を多数設けることにより各座席のい
ずれかをステージにしたり、座席にしたりで
き、いちいちステージや座席を移動しなくて
も、その都度ステージの位置、座席の位置及び
向きを変更することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る座席装置を複
数組み合わせたステージと座席の略示正面図、第
２図は座席装置の正面図、第３図は第２図のロー
タ部の平面図である。 ２……箱体、３……椅子、４……ロータ、５…
…メイン昇降装置、６……枠体、７……サブ昇降
装置、８……センターポスト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) センターポストにロータが回転自在に支持さ
   れ、ロータの上方に水平な枠体を昇降自在に配
   設し、更に枠体の上方に椅子を収容した水平な
   箱体を昇降自在に配設し、ロータ上にメイン昇
   降装置の基端が結合されると共に当該メイン昇
   降装置の上部は前記枠体に結合され、枠体上に
   はサブ昇降装置の基端が結合されると共に当該
   サブ昇降装置の上部は前記箱体に結合されてい
   ることを特徴とする座席装置。 (2) ロータが円形レール上にローラを介して回転
   自在に支持されてなる実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の座席装置。 (3) メイン昇降装置がＸ状にクロスした油圧シリ
   ンダからなる実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の座席装置。 (4) サブ昇降装置がメイン昇降装置の上下運動を
   規制するリンク機構から構成されている実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の座席装置。