JPH04324177A - テープカセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はデジタルオーディオテー
プレコーダ（ＤＡＴ）等の高密度記録再生装置に用いら
れるテープカセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】現在、音響信号等のアナログ信号をデジ
タル信号に変換して磁気テープに記録または再生するデ
ジタルオーディオテープレコーダ（ＤＡＴ）が提案され
ており、このデジタルオーディオテープレコーダとして
回転ヘッドを使用して高い記録密度が得られるようにし
たものがある。

【０００３】この回転ヘッド型のデジタルオーディオテ
ープレコーダに用いられるテープカセットを図２〜図４
によって説明するに、図において１はテープカセットを
全体として示し、２はカセット匣体で、このカセット匣
体２は上ハーフ３と下ハーフ４を螺子止め等によって合
体固着して成る。下ハーフ４には左右に一対のリール軸
挿入孔５が形成され、このリール軸挿入孔５上に位置し
て磁気テープ６を巻回した一対のリールハブ７が回転自
在に収納配置されている。リールハブ７に巻回された磁
気テープ６は、カセット匣体２の前部に設けられた左右
のテープガイド部８を介してカセット匣体２の前面開口
部９に導出露呈されている。

【０００４】また、下ハーフ４の前部には、前面開口部
９に露呈される磁気テープ６の裏側に対応する部分を凹
状に切欠いた形状のローディング用のポケット部１０が
形成されており、テープカセットを記録再生装置に装填
した際にはこのポケット部１０に装置側のテープローデ
ィング用のガイド部材が進入し、磁気テープ６をカセッ
ト匣体２の前方へ引出す（テープローディング）如く成
されている。

【０００５】一方、上ハーフ３には透明の窓部１１が形
成されており、この窓部１１を介してリールハブ７に巻
回されている磁気テープ６の残量を確認することができ
る。また、上ハーフ３の前端部には、カセット匣体２の
前面開口部９を開閉する前面蓋（リッド）１２が上下方
向に回動可能に取付けられており、テープカセット不使
用状態ではこの前面蓋１２によって前面開口部９即ち磁
気テープ露出部が閉塞され、またテープカセットを記録
再生装置に装填すると装置側の機構によって前面蓋１２
が上方へ開き回動し、磁気テープが露呈される如く成さ
れる。

【０００６】またカセット匣体２の下ハーフ４の底面に
は、スライダ１３が前後方向に摺動可能に装着されてい
る。このスライダ１３は、トーションスプリング１４の
力によって常に前方へ偏倚され、テープカセットの不使
用時には前方の閉じ位置にあって下ハーフ４のポケット
部１０及びリール軸挿入孔５を閉塞した状態にあり、ま
たテープカセットを記録再生装置に装填すると装置側の
機構によってスライダ１３はトーションスプリング１４
の力に抗して後方の開き位置まで摺動され、これによっ
て下ハーフ４のポケット部１０及びリール軸挿入孔５が
開放される。

【０００７】そしてこのスライダ１３と下ハーフ４の間
には、スライダ１３を前方の閉じ位置と後方の開き位置
とにおいて夫々ロック状態で保持するためのスライダロ
ック機構１５が設けられている。即ちこのスライダロッ
ク機構１５は、カセット匣体２の下ハーフ４の底面部に
上下方向に弾性揺動可能に一体に形成される左右一対の
スライダロック片１６と、このスライダロック片１６に
対応してスライダ１３に穿設された前後の係合孔１７及
び１８とにより構成される。スライダロック片１６の先
端部にはロック凸部１６ａが形成されており、このロッ
ク凸部１６ａが後方側の係合孔１８に係合した状態では
スライダ１３は前方の閉じ位置においてロックされ、ま
たロック凸部１６ａが前方側の係合孔１７に係合した状
態ではスライダ１３は後方の開き位置においてロックさ
れる如くなされている。尚、このスライダロック片１６
によるスライダ１３のロックの解除は、記録再生装置側
に配される解除部材によって行われる。

【０００８】またこのスライダロック機構１５において
は、カセット匣体２内に配される補助スプリング１９に
よってスライダロック片１６を下方即ちロック凸部１６
ａがスライダ１３の係合孔１７または１８に係合される
方向に押圧し、これによりスライダロック片１６の係合
孔１７または１８に対する係合力を補助してスライダロ
ックの耐久性を向上させている。そしてこの構造におい
ては、スプリング１９の力を効果的に作用させるために
スライダロック片１６の根元部１６ｂを薄肉に形成する
必要がある。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】このようにスライダロ
ック片１６の根元部１６ｂを薄肉に形成すると、下ハー
フ４の成形時にこの薄肉部分に成形不良を生じるおそれ
がある。即ち一般に下ハーフ４の成形時の樹脂注入用の
ゲートＧは、成形性等の関係から図５に示す如く底面部
４ａの略中央に設定されており（本来このゲートは成形
金型に設けられているものであるが、本例図面において
はこの金型のゲートに対応する下ハーフ４上の点をゲー
トＧとして示してある）、この従来のゲート位置では成
形金型内に射出注入された樹脂が大きく回り込んでスラ
イダロック片１６を成形するため、ここまで充分な射出
圧が伝わりにくく、その結果根元部１６ｂの薄肉部分で
いゆるショートモールドが発生しやすい不具合がある。

【００１０】本発明は斯る点に鑑みてなされたもので、
下ハーフにおける樹脂注入ゲートの位置を考慮すること
により、成形不良の発生を防止することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、下ハーフにスライダを閉じ位置と開き位
置とで夫々ロックするためのスライダロック片が形成さ
れてなるテープカセットにおいて、下ハーフを成形する
樹脂注入用ゲートの位置をスライダロック片の根元部の
近くに設定してなるものである。

【００１２】

【作用】上記構成としたことにより、下ハーフの成形時
にスライダロック片は充分な射出圧で確実に成形される
ので、根元部が薄肉であってもショートモールドが発生
することはない。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。本
例においては、図１に示す如く下ハーフ４を成形する樹
脂注入用のゲートＧを、左右両側に形成されるスライダ
ロック片１６の根元部１６ｂのすぐ後方に位置して二箇
所に設定してある。尚、この二箇所のゲートＧからは同
一圧で樹脂が射出されて下ハーフ４が成形されるものと
する。

【００１４】このようにスライダロック片１６の根元部
１６ｂのすぐ後方にゲートＧの位置を設定したことによ
り、このゲートＧから金型内に射出注入された樹脂はス
トレートにスライダロック片１６に流れ、このため充分
な射出圧が伝わるのでスライダロック片１６は確実に成
形され、根元部１６ｂが薄肉でもショートモールドが発
生することはない。そしてこれによってスライダロック
片１６の根元部１６ｂの薄肉化が可能となるため、補助
スプリング１９の力がスライダロック片１６に効果的に
作用し、確実にスライダ１３のロックが行なわれる。ま
た本例においてはゲートを二箇所に設けたことにより、
成形時間を短縮できる効果をも有する。

【００１５】

【発明の効果】以上に説明した如く本発明は、下ハーフ
にスライダロック片が形成されてなるテープカセットに
おいて、下ハーフを成形する樹脂注入用のゲートの位置
をスライダロック片の根元部の近傍に設定したことによ
り、スライダロック片の根元部が薄肉であってもこの薄
肉部分のショートモールドを防止できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例のゲート位置を示す下ハーフの底面側か
ら見た平面図である。

【図２】ＤＡＴ用テープカセットの斜視図で、スライダ
が閉じている状態である。

【図３】ＤＡＴ用テープカセットの底面側からみた斜視
図で、スライダが開いている状態である。

【図４】ＤＡＴ用テープカセットにおけるスライダロッ
ク機構部の縦断面図である。

【図５】従来のゲート位置を示す下ハーフの底面側から
みた平面図である。

【符号の説明】

２　　カセット匣体 ４　　下ハーフ １３　　スライダ １６　　スライダロック片 １６ｂ　　根元部 Ｇ　　ゲート

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　上下ハーフを合体してなるカセット匣
   体の底部に前後方向に摺動自在に装着され、ローディン
   グ用ガイド部材挿入部及びリール軸挿入孔を開閉するス
   ライダを有すると共に、上記下ハーフに、上記スライダ
   を閉じ位置と開き位置とで夫々ロックするスライダロッ
   ク片が形成されてなるテープカセットにおいて、上記下
   ハーフを成形する樹脂注入用のゲート位置を上記スライ
   ダロック片の根元部の近傍に設定したことを特徴とする
   テープカセット。