JPH04323284A - 硬化型シリコーン系剥離剤及びそのセパレータ - Google Patents

硬化型シリコーン系剥離剤及びそのセパレータ

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JPH04323284A
JPH04323284A JP3122335A JP12233591A JPH04323284A JP H04323284 A JPH04323284 A JP H04323284A JP 3122335 A JP3122335 A JP 3122335A JP 12233591 A JP12233591 A JP 12233591A JP H04323284 A JPH04323284 A JP H04323284A
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Takayuki Yamamoto
孝幸 山本
Yoshihiro Nanzaki
南崎 喜博
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着性と剥離性のバラ
ンス、油性インキ印字性に優れる硬化皮膜を形成する硬
化型シリコーン系剥離剤、及びかかる硬化皮膜を有する
セパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粘着テープの背面処理や、粘着面
保護用のセパレータの形成などに用いられる剥離剤とし
ては、シリコーン系や長鎖アルキル系などの種々のもの
が提案されている。剥離剤にあってはそれが粘着面に対
して再剥離容易に接着されるものであるため、剥離剤の
皮膜とその支持基材と粘着面との間で接着性と剥離性と
が適度にバランスしていることが要求される。しかしな
がら、いずれの場合にも接着性と剥離性とのバランスに
乏しい問題点があった。すなわち例えば粘着テープの場
合、粘着面に対する接着力が高すぎると巻回物として長
期間保存したり、高温下に置いたときに巻戻し不能とな
る問題を発生する。一方、粘着面に対する接着力が弱す
ぎると巻ズレを生じて粘着面が汚染される問題を生じる
。他方、支持基材に対する接着力が弱すぎると粘着テー
プの背面より剥がれて粘着面に移着する問題を生じる。
【0003】また、従来のシリコーン系剥離剤には、そ
の硬化皮膜が油性インキをはじくために宛名等の文字が
書けない問題点もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、接着性と剥
離性とのバランスに優れ、かつ油性インキ印字性に優れ
るシリコーン系の硬化皮膜を形成する剥離剤、及びかか
る硬化皮膜を有するセパレータの開発を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式:(た
だし、Rは炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基又はアラルキル基であり、Xはエポキ
シ基官能性有機基であり、Yはポリエーテル・ポリメチ
レン基であり、M/(L+M+N)が0.05〜90%
であり、N/(L+M+N)が0.5〜90%である。 )で表されるポリオルガノシロキサンと、エポキシ系官
能基を有する単量体と、有機溶剤に易膨潤性ないし易溶
解性の樹脂と、シリコーン系グラフト共重合体と、オニ
ウム塩系硬化触媒を成分とすることを特徴とする硬化型
シリコーン系剥離剤、及び、その硬化型シリコーン系剥
離剤からなる硬化皮膜を支持基材上に設けてなるセパレ
ータを提供するものである。
【0006】
【作用】上記の一般式で表されるポリオルガノシロキサ
ンは、分子中に含有するポリエーテル・ポリメチレン成
分に基づいてオニウム塩系硬化触媒との相溶性に優れ、
かつエポキシ系官能基を有する単量体と共に良好で安定
な紫外線硬化性、ないし熱硬化性を示す。
【0007】エポキシ系官能基を有する単量体は、形成
される硬化皮膜の接着性と剥離性とのバランスの向上に
寄与する。有機溶剤に易膨潤性ないし易溶解性の樹脂は
、硬化皮膜中に取り込まれて油性インキを浸透しやすく
し、印字性の向上に寄与する。シリコーン系グラフト共
重合体は、ポリオルガノシロキサン、エポキシ系官能基
を有する単量体、及び有機溶剤に易膨潤性ないし易溶解
性の樹脂の混合分散性の向上に寄与する。
【0008】
【発明の構成要素の例示】本発明の硬化型シリコーン系
剥離剤は、ポリオルガノシロキサンを成分とする。その
ポリオルガノシロキサンは次の一般式で表されるもので
ある。
【0009】前記の一般式中のRは、炭素数1〜20の
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラル
キル基である。剥離性能の点よりは、メチル基であるこ
とが好ましい。
【0010】前記の一般式中のXは、エポキシ基官能性
有機基である。その例としては、次のものなどがあげら
れる。γ−グリシジルオキシプロピル基:β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチル基:β−(4−メチ
ル−3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基:
【0011】前記の一般式中のYは、ポリエーテル・ポ
リメチレン基である。この基は、オニウム塩系硬化触媒
と相溶性のよいポリエーテル・ポリメチレン基含有化合
物であればよい。その例としては、次の式で表されるも
のなどがあげられる。
【0012】前記の式中、R1はポリメチレン基である
。R2はエチレン基:〔−CH2CH2−〕、プロピレ
ン基:〔−CH2CH(CH3)−〕、又はブチレン基
:〔−CH2CH(C2H5)−〕である。R3は水素
、又は炭素数が1〜20のアルキル基である。
【0013】本発明においては、前記のポリメチレン基
(R1)がトリメチレン基:〔−CH2CH2CH2−
〕であるものが入手の容易さの点で好ましい。また、ポ
リエーテル部分の重合度(y)は、ポリオルガノシロキ
サンにおけるポリエーテル・ポリメチレン基の含有割合
にもよるが、一般には硬化触媒との相溶性向上の点から
2〜100が適当であり、就中2〜40が好ましい。
【0014】上記の一般式においてL、M、Nは、各構
造単位の含有数を意味する。本発明においては、M/(
L+M+N)が0.05〜90%で、N/(L+M+N
)が0.5〜90%のものが適当である。そのM/(L
+M+N)が0.05%未満では得られる剥離剤が硬化
性に乏しくなり、90%を超えると形成される硬化皮膜
が剥離性能に乏しくなる。一方、N/(L+M+N)が
0.5%未満ではオニウム塩系硬化触媒との相溶性に乏
しくなるし、得られる剥離剤が硬化性に乏しくなり、9
0%を超えると形成される硬化皮膜が剥離性能に乏しく
なる。
【0015】上記の一般式で表されるポリオルガノシロ
キサンにおいて、溶媒を用いることなく塗工(無溶剤塗
工)できる剥離剤を調製する点よりは、数平均分子量が
500〜500000、就中1000〜100000の
ものが好ましく用いられる。
【0016】上記の一般式で表される、分子中にエポキ
シ基官能性有機基と、ポリエーテル・ポリメチレン基を
含有するポリオルガノシロキサンの調製は、例えば次の
方法などにより行うことができる。
【0017】すなわち、前記した各構造単位の含有割合
となるように所定数の未置換水素を有し、残りの水素は
炭素数1〜20のアルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基又はアラルキル基で置換されたポリシロキサンと
、オレフィン・グリシジルエーテルの如くエチレン性二
重結合を有する、あるいはケイ素に結合した水素と反応
しうる官能基を有するエポキシ基含有化合物の所定量と
、オレフィン・エチレングリコールの如くエチレン性二
重結合を有する、あるいはケイ素に結合した水素と反応
しうる官能基を有するポリエーテル系化合物の所定量と
を反応させて、前記のポリシロキサンにおける未置換水
素を介してエポキシ基含有化合物とポリエーテル系化合
物とをヒドロシリル化等により導入する方法などにより
調製することができる。
【0018】なお、本発明においては、の各構造単位は
ブロック状に連なっていてもよいし、ランダムな状態で
連なっていてもよい。
【0019】本発明の硬化型シリコーン系剥離剤は、1
個又は2個以上のエポキシ系官能基を有する単量体を成
分とする。その例としては次のものなどがあげられる。 エチレングリコールジグリシジルエーテル:グリセリン
ジグリシジルエーテル: ビニルシクロヘキセンジオキサイド: リモネンジオキサイド: 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−
エポキシシクロヘキシルカルボキシレート:ビス−(6
−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペー
ト:
【0020】エポキシ系官能基を有する単量体は、他の
成分と同様、1種又は2種以上が用いられる。その配合
量は、ポリオルガノシロキサン100重量部あたり1〜
10000重量部が適当であり、就中10〜1000重
量部が好ましい。その配合量が1重量部未満では得られ
る剥離剤が硬化性に乏しくなり、またその硬化皮膜が接
着性と剥離性とのバランスに乏しくなる。他方、100
00重量部を超えると形成される硬化皮膜が剥離性能に
乏しくなる。
【0021】本発明の硬化型シリコーン系剥離剤は、有
機溶剤に易膨潤性ないし易溶解性の樹脂を成分とする。 その樹脂としては、25℃ないし室温において有機溶剤
、就中、油性インキに使用のものに膨潤ないし溶解する
ものが好ましく用いられる。
【0022】一般に用いられる樹脂としては、エチルセ
ルロース、アクリル系ポリマー、熱可塑性ポリウレタン
、熱可塑性ポリエステルなどがあげられる。特に好まし
く用いうる樹脂は、アクリル酸やメタクリル酸、ないし
その誘導体を成分とするアクリル系ポリマーである。
【0023】かかるアクリル酸ないしメタクリル酸の誘
導体の例としては、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタ
クリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメ
タクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、ラウリル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート
、ポリエチレングリコールモノメタクリレートなどがあ
げられる。
【0024】用いる、有機溶剤に易膨潤性ないし易溶解
性の樹脂は、例えばグリシジルメタクリレートや、他の
エポキシ系官能基を有するアクリル酸ないしメタクリル
酸の誘導体を共重合させて、硬化皮膜形成時にポリオル
ガノシロキサンやエポキシ系官能基含有単量体と化合し
て、硬化皮膜より脱落しないようにしたものであっても
よい。
【0025】本発明においては、有機溶剤に易膨潤性な
いし易溶解性の樹脂として、常温で流動性を有するもの
、例えば25℃における粘度が500〜2000000
cpのものを用いることにより無溶剤塗工が可能な剥離
剤を調製することができる。
【0026】ちなみに、常温で流動性を有する低分子量
のアクリル系ポリマーの調製は、例えばメルカプト基な
どを有する化合物からなる分子量調節剤を用いて重合処
理する方式などにより行うことができる。
【0027】有機溶剤に易膨潤性ないし易溶解性の樹脂
の配合量は、ポリオルガノシロキサン100重量部あた
り1〜5000重量部が適当であり、就中10〜100
0重量部が好ましい。その配合量が1重量部未満では、
形成される硬化皮膜が油性インキ印字性に乏しくなり、
5000重量部を超えると形成される硬化皮膜が剥離性
能に乏しくなる。また、得られる剥離剤の粘度を高くし
て、無溶剤塗工性が阻害されやすい。
【0028】本発明の硬化型シリコーン系剥離剤は、シ
リコーン系グラフト共重合体を成分とする。そのシリコ
ーン系グラフト共重合体としては、シリコーンマクロモ
ノマーとラジカル重合性モノマーとを共重合させて、グ
ラフト形態としたものなどがあげられる。シリコーン系
グラフト共重合体の配合量は、有機溶剤に易膨潤性ない
し易溶解性の樹脂100重量部あたり、0.1〜10重
量部が適当である。
【0029】前記のシリコーンマクロモノマーとしては
例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基
の如きラジカル重合性官能基を分子鎖の片末端に有する
ポリオルガノシロキサンなどが用いられる。シリコーン
マクロモノマー成分は、主に上記の一般式で表されるポ
リオルガノシロキサンの混合分散性の向上に寄与する。 数平均分子量が500〜50000、就中1000〜2
0000のものが好ましく用いられる。
【0030】一方、ラジカル重合性モノマー成分は、主
に有機溶剤に易膨潤性ないし易溶解性の樹脂の混合分散
性の向上に寄与する。用いられるラジカル重合性モノマ
ーとしては、例えばアクリル酸やメタクリル酸、ないし
その誘導体、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、スチレンないしその誘導体、
ポリアルキレングリコールモノメタクリレートなどがあ
げられる。かかるモノマーは必要に応じて2種以上が用
いられる。
【0031】本発明の硬化型シリコーン系剥離剤は、オ
ニウム塩系硬化触媒を成分とする。そのオニウム塩系硬
化触媒としては公知のものを用いてよい。その例として
は、次式で表されるジアゾニウム塩、スルホニウム塩、
ヨードニウム塩などがあげられる。 (ただし、Arはアリール基、Rはアルキル基又はアリ
ール基、ZはBF4、PF6、AsF6、SbF6、S
bCl6、HSO4、ClO4の如き非塩基性かつ非求
核性の陰イオンである。)
【0032】オニウム塩系硬化触媒の配合量は、上記の
一般式で表されるポリオルガノシロキサンと、エポキシ
系官能基を有する単量体と、有機溶剤に易膨潤性ないし
易溶解性の樹脂との合計100重量部あたり、0.1〜
20重量部が適当であり、1〜10重量部が好ましい。 その配合量が、0.1重量部未満では得られる剥離剤が
硬化性に乏しいし、20重量部を超えると形成される硬
化皮膜が剥離性能に乏しくなる場合がある。
【0033】本発明の硬化型シリコーン系剥離剤の調製
は、使用成分すなわち上記一般式で表されるポリオルガ
ノシロキサン、エポキシ系官能基を有する単量体、有機
溶剤に易膨潤性ないし易溶解性の樹脂、シリコーン系グ
ラフト共重合体、及びオニウム塩系硬化触媒等を混合す
ることにより行うことができる。
【0034】前記成分の混合順序については、特に限定
はないが一般には、ポリオルガノシロキサンとエポキシ
系官能基を有する単量体とシリコーン系グラフト共重合
体を予め混合したのち、それに有機溶剤に易膨潤性ない
し易溶解性の樹脂を加えて混合し、ついでオニウム塩系
硬化触媒を混合する順序とされる。
【0035】前記の混合に際し、用いる有機溶剤に易膨
潤性ないし易溶解性の樹脂が固体状の場合には、少量の
有機溶剤に溶解させた状態で用いてもよい。なおその場
合には、混合後、有機溶剤を揮発させるなどして除去し
ておくことが好ましい。
【0036】また、用いる有機溶剤に易膨潤性ないし易
溶解性の樹脂がアクリル系ポリマーである場合には、モ
ノマーの状態で添加混合し、それを重合させながら系中
に均一に分散させる方式や、モノマーを滴下重合させな
がら系中に均一に分散させる方式などの、モノマーの状
態で使用してそれを混合系中で樹脂化する方法などによ
り混合することもできる。
【0037】使用成分を混合することにより形成された
本発明の硬化型シリコーン系剥離剤にあって、有機溶剤
に易膨潤性ないし易溶解性の樹脂は粒子状で均一分散し
ていることが、油性インキ印字性や、無溶剤塗工に有利
な粘度に調節するうえで好ましい。その粒子径は、剥離
剤の安定性、硬化皮膜中での分散性の点より0.01〜
10μm程度が好ましい。
【0038】本発明の硬化型シリコーン系剥離剤を用い
ての剥離性の付与処理は、従来の硬化型シリコーン系剥
離剤と同様に行うことができる。すなわち例えば、処理
対象の基材にスクイズコータ等の適宜な装置を用いて塗
工量が0.1〜10g/m2程度となるように塗工し、
その塗工層を加熱処理、ないし紫外線照射処理等により
硬化させて皮膜化させることにより行うことができる。
【0039】前記の処理対象の基材については特に限定
はない。一般には、例えば紙、プラスチックラミネート
紙、布、プラスチックラミネート布、プラスチックフィ
ルム、金属箔などが用いられる。また、塗工層の加熱手
段や紫外線照射手段についても特に限定はない。熱風等
による加熱手段、高圧水銀ランプやメタルハライドラン
プ等の紫外線源による紫外線照射手段などが一般に用い
られる。
【0040】硬化皮膜を形成するための加熱温度は、基
材の耐熱性によって適宜に決定してよいが、一般には6
0〜200℃、就中100〜150℃とされる。また、
紫外線の照射量は剥離剤の硬化特性に基づいて適宜に決
定してよい。さらに、加熱処理と紫外線照射処理を併用
してもよい。
【0041】本発明のセパレータは、かかる硬化皮膜を
支持基材の片面、ないし両面に設けたものである。これ
は例えば、両面粘着テープ等における粘着面に接着され
て、その粘着面を実用に供するまでの間、保護する目的
などに用いられる。なお、本発明の硬化型シリコーン系
剥離剤は、前記セパレータのほか、例えば粘着テープの
背面処理など、種々の用途に用いることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明の硬化型シリコーン系剥離剤は、
熱ないし紫外線による硬化性に優れ、その硬化皮膜は接
着性と剥離性のバランス及び油性インキ印字性に優れて
いる。
【0043】
【実施例】参考例1:ポリオルガノシロキサンの調製撹
拌羽根、温度計、滴下ロートを備えたガラス製三ツ口フ
ラスコに、4−ビニルシクロヘキセンモノオキサイド3
3.5部(重量部、以下同じ)と、ポリエチレングリコ
ールアリルメチルエーテル(数平均分子量450)12
1.5部を酢酸エチル200部に溶解させた溶液を加え
、乾燥窒素気流下で30分間撹拌後、これにヒドロシリ
ル化用の白金触媒(白金・ビニルシロキサン錯塩)2部
を添加してさらに10分間撹拌し、系を40℃に加温し
た。次に、撹拌下にある前記の40℃に加温した系に、
数平均分子量が2000のポリジメチル・メチルハイド
ロジェンシロキサン共重合体100部を約1時間かけて
徐々に滴下し、その後、系を75℃に保持して10時間
反応させた。なお、用いたポリジメチル・メチルハイド
ロジェンシロキサン共重合体は次式で表されるものであ
る。 なお、上記の式において次の構造単位の配列はランダム
である。
【0044】上記で得られた反応液を減圧乾燥機に入れ
、酢酸エチルを乾燥させて目的物を得た。得られた生成
物は赤外吸収スペクトル、NMRスペクトル分析の結果
、次の分子構造を有するものであった。またその数平均
分子量は4700であった。 なお、上記の式において次の構造単位の配列はランダム
である。
【0045】参考例2:アクリル系ポリマーの調製冷却
管、撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えた300c
c容の四ツ口フラスコに、n−ブチルアクノレート90
部、グリシジルメタクリレート10部、1−ドデカンチ
オール1部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0
.2部、トルエン25部を入れ、撹拌下に約1時間窒素
置換したのち、系を65℃に加温して重合を開始させ、
65℃で2時間、次いで75℃で2時間反応させて、目
的物を得た。得られたアクリル系ポリマーは、ゲル浸透
クロマトグラフィーによるポリスチレン換算に基づく数
平均分子量(以下同じ)が13000であった。
【0046】参考例3:シリコーン系グラフト共重合体
の調製 冷却管、撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えた四ツ
口フラスコに、次に示した数平均分子量が5000のシ
リコーンマクロモノマー45部、 n−ブチルアクノレート45部、グリシジルメタクリレ
ート10部、1−ドデカンチオール1部、2,2’−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.2部、トルエン25部を
入れ、撹拌下に約1時間窒素置換したのち、系を65℃
に加温して重合を開始させ、65℃で2時間、次いで7
5℃で2時間反応させて、目的物を得た。得られたシリ
コーン系グラフト共重合体は、その数平均分子量が15
000であった。
【0047】実施例1 参考例1で得たポリオルガノシロキサン50部、3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキ
シシクロヘキシルカルボキシレート100部、参考例3
で得たシリコーン系グラフト共重合体1部をホモジナイ
ザで充分に撹拌混合したのち、それに参考例2で得たア
クリル系ポリマー50部をホモジナイザによる撹拌下に
順次混合し、乳白色で均質な混合液を得た。次に、減圧
乾燥機で少量含有するトルエンを乾燥させたのち、紫外
線硬化型のスルホニウム塩系硬化触媒10部を加え、充
分に撹拌混合して本発明の硬化型シリコーン系剥離剤を
得た。
【0048】前記の剥離剤をスクイズコータにより厚さ
120μmのポリエチレンラミネートクラフト紙におけ
るポリエチレン面に、塗工量が1g/m2となるように
塗工し、高圧水銀ランプを設置した紫外線照射装置を用
いてその塗工面を照射して(500mJ/cm2)硬化
させ、セパレータを得た。
【0049】実施例2 冷却管、撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えた四ツ
口フラスコに、参考例1で得たポリオルガノシロキサン
50部、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’
,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート50
部、メチルメタクリレート45部、グリシジルメタクリ
レート5部、1−ドデカンチオール0.5部、2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル0.1部、シリコーン系
グラフト共重合体(東亞合成化学社製:GS−30、以
下同じ)1部を入れ、撹拌下に約1時間窒素置換したの
ち、系を65℃に加温して重合を開始させ、65℃で2
時間、次いで75℃で2時間反応させて、乳白色で均質
な混合液を得、これに紫外線硬化型のスルホニウム塩系
硬化触媒7.5部を加え、充分に撹拌混合して本発明の
硬化型シリコーン系剥離剤を得ると共に、それを用いて
実施例1に準じセパレータを得た。
【0050】実施例3 冷却管、撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えた四ツ
口フラスコに、参考例1で得たポリオルガノシロキサン
50部、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’
,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート10
0部、シリコーン系グラフト共重合体0.5部を入れ、
撹拌下に約1時間窒素置換した。次に、前記の系を65
℃に加温し、これに滴下ロートを用いてエチルアクリレ
ート27部、グリシジルメタクリレート3部、1−ドデ
カンチオール0.3部、及び2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル0.06部の混合物を約2時間かけて滴下
しつつ重合させ、その後75℃で2時間加温して、乳白
色で均質な混合液を得、これに紫外線硬化型のスルホニ
ウム塩系硬化触媒9部を加え、充分に撹拌混合して本発
明の硬化型シリコーン系剥離剤を得ると共に、それを用
いて実施例1に準じセパレータを得た。
【0051】比較例 参考例1で得たポリオルガノシロキサン95部に紫外線
硬化型のスルホニウム塩系硬化触媒5部を加え、充分に
撹拌混合してシリコーン系剥離剤を得ると共に、それを
用いて実施例1に準じセパレータを得た。
【0052】評価試験 実施例、比較例で得たセパレータについて下記の特性を
調べた。 硬化性 セパレータの剥離性付与面におけるベトツキを調べ、ベ
トツキがない場合を○、少々ある場合を△、ベトツキ感
が大きい場合を×として評価した。
【0053】剥離性 20℃、65%R.H.下でセパレータの剥離性付与面
に、幅25mmの市販粘着テープ(日東電工社製:クラ
フトテープNo.7170)を重さ2kgのゴムローラ
を一往復させて圧着し、その粘着テープの上に50g/
cm2の荷重をかけた状態で20℃下に48時間放置す
る。その後、荷重を解いて20℃、65%R.H.下に
2時間放置し、得られたものについてショッパーにより
粘着テープを300mm/分の速度で引き剥がし(18
0度ピール)、その剥離に要する力を測定した。
【0054】残留接着率(粘着剤面の非汚染性)上記の
剥離性を測定したのちの粘着テープを20℃、65%R
.H.下でステンレス板(SUS27CP)の耐水研磨
紙(280番)で充分に研磨してそれを洗浄した面に重
さ2kgのゴムローラを一往復させて圧着したのち、3
0分間放置したものについて上記と同様にして剥離に要
する力を測定した。そして、得られた測定値の、前記と
同様にして剥離性付与面に接触させたことがない粘着テ
ープについて求めた測定値に対する残留接着力の割合を
残留接着率として算出した。
【0055】印字性 市販の油性インキペンを用いて剥離性付与面に文字を書
き、全くハジキのない場合を◎、殆どハジキのない場合
を○、少々ハジキのある場合を△、殆どハジけた場合を
×として評価した。
【0056】前記の結果を表1に示した。なお、表中の
比較例2はセパレータの形成に用いたポリエチレンラミ
ネートクラフト紙についての評価結果である。
【表1】
【0057】表1より、本発明の剥離剤を用いた実施例
は、いずれの場合にも硬化性に優れており、その硬化皮
膜が接着性と剥離性のバランス、及び油性インキ印字性
に優れていることがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式: (ただし、Rは炭素数1〜20のアルキル基、シクロア
    ルキル基、アリール基又はアラルキル基であり、Xはエ
    ポキシ基官能性有機基であり、Yはポリエーテル・ポリ
    メチレン基であり、M/(L+M+N)が0.05〜9
    0%であり、N/(L+M+N)が0.5〜90%であ
    る。)で表されるポリオルガノシロキサンと、エポキシ
    系官能基を有する単量体と、有機溶剤に易膨潤性ないし
    易溶解性の樹脂と、シリコーン系グラフト共重合体と、
    オニウム塩系硬化触媒を成分とすることを特徴とする硬
    化型シリコーン系剥離剤。
  2. 【請求項2】  請求項1に記載の硬化型シリコーン系
    剥離剤からなる硬化皮膜を支持基材上に設けてなるセパ
    レータ。
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