JPH04321835A - 防振装置 - Google Patents
防振装置Info
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- JPH04321835A JPH04321835A JP11793691A JP11793691A JPH04321835A JP H04321835 A JPH04321835 A JP H04321835A JP 11793691 A JP11793691 A JP 11793691A JP 11793691 A JP11793691 A JP 11793691A JP H04321835 A JPH04321835 A JP H04321835A
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Landscapes
- Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気粘性流体を封入
した防振装置に関し、たとえば、自動車用懸架系のスト
ラットマウントとして用いられて、低周波振動に対して
は高い動ばね定数をもたらして車両の操縦安定性を高め
、また、高周波振動にたいしては低い動ばね定数をもた
らして車両への乗心地を向上させるものである。
した防振装置に関し、たとえば、自動車用懸架系のスト
ラットマウントとして用いられて、低周波振動に対して
は高い動ばね定数をもたらして車両の操縦安定性を高め
、また、高周波振動にたいしては低い動ばね定数をもた
らして車両への乗心地を向上させるものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用懸架系のストラットマウントと
して用いられる従来の防振装置としては、たとえば図1
4(a) に示すように、ゴムrのみにてストラットs
を支持する構造のものがあり、かかる防振装置では、車
両の操縦安定性を高めるべく、ゴムrの硬度を高めると
、高周波振動に対する動ばね定数が高くなりすぎて車両
への乗心地が低下するという問題があった。
して用いられる従来の防振装置としては、たとえば図1
4(a) に示すように、ゴムrのみにてストラットs
を支持する構造のものがあり、かかる防振装置では、車
両の操縦安定性を高めるべく、ゴムrの硬度を高めると
、高周波振動に対する動ばね定数が高くなりすぎて車両
への乗心地が低下するという問題があった。
【0003】そこで、高周波振動に対する、装置の動ば
ね定数を低下させるべく、図14(b)に示すように、
ゴムrの内側に、粘性液体fを封入するとともに、その
粘性液体fの流動を制限する絞り通路構成部材oを配設
した防振装置が提案されており、この装置によれば、粘
性液体fを、絞り通路構成部材oにて区画される通路に
流動させることによって、振動減衰力を発揮することが
できる他、その粘性液体fの流動に基づき、高周波振動
に至るまで、動ばね定数を十分低く維持して、車両への
乗心地を向上させることができる。
ね定数を低下させるべく、図14(b)に示すように、
ゴムrの内側に、粘性液体fを封入するとともに、その
粘性液体fの流動を制限する絞り通路構成部材oを配設
した防振装置が提案されており、この装置によれば、粘
性液体fを、絞り通路構成部材oにて区画される通路に
流動させることによって、振動減衰力を発揮することが
できる他、その粘性液体fの流動に基づき、高周波振動
に至るまで、動ばね定数を十分低く維持して、車両への
乗心地を向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな液体封入防振装置にあっては、とくには低周波振動
の作用時における、粘性液体fの低速流動に対しては、
振動減衰力をほとんど発揮することができず、それ故に
、ストラット部の剛性を確保しつつ操縦安定性を保つこ
とが難しいという問題があった。すなわち、従来の防振
装置では、低周波振動に対する操縦安定性の確保と、高
周波振動に対する乗心地の確保とを高い次元で両立させ
ることが実質的に不可能であった。
うな液体封入防振装置にあっては、とくには低周波振動
の作用時における、粘性液体fの低速流動に対しては、
振動減衰力をほとんど発揮することができず、それ故に
、ストラット部の剛性を確保しつつ操縦安定性を保つこ
とが難しいという問題があった。すなわち、従来の防振
装置では、低周波振動に対する操縦安定性の確保と、高
周波振動に対する乗心地の確保とを高い次元で両立させ
ることが実質的に不可能であった。
【0005】この発明は、従来技術のかかる問題を有利
に解決するものであり、操縦安定性の確保と、すぐれた
乗心地の確保とを十分に両立させることができる、電気
粘性流体入りの防振装置を提供するものである。
に解決するものであり、操縦安定性の確保と、すぐれた
乗心地の確保とを十分に両立させることができる、電気
粘性流体入りの防振装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】電気粘性流体入りの防振
装置は一般に、電極間に流動する電気粘性流体を電場内
におくことによって、それの粘度を増加させて、振動減
衰力、ひいては動ばね定数の増加をもたらすものであり
、かかる防振装置に対し、この発明は、限られたスペー
ス内に配設される電極の表面積を一定とした場合に、そ
の動ばね定数を効果的に高めるためには、電極の幅寸法
を大きくするよりも、長さ寸法を大きくすることの方が
有利であるとの知見に基づいてなされたものであり、と
くには、電極の、電気粘性流体の流動方向の長さを所要
に応じて延長可能ならしめるものである。
装置は一般に、電極間に流動する電気粘性流体を電場内
におくことによって、それの粘度を増加させて、振動減
衰力、ひいては動ばね定数の増加をもたらすものであり
、かかる防振装置に対し、この発明は、限られたスペー
ス内に配設される電極の表面積を一定とした場合に、そ
の動ばね定数を効果的に高めるためには、電極の幅寸法
を大きくするよりも、長さ寸法を大きくすることの方が
有利であるとの知見に基づいてなされたものであり、と
くには、電極の、電気粘性流体の流動方向の長さを所要
に応じて延長可能ならしめるものである。
【0007】ここで、この発明の第1の防振装置は、内
筒および外筒を、弾性手段によって液密に相互連結する
とともに、それらの内外筒間に、軸線方向および/また
は周方向に分離されて位置する複数の液室を区画し、ま
た、外筒の外側に、それらの液室の相互の連通をもたら
す少なくとも一本の連通路を設けるとともに、各連通路
の内側に正および負の電極をそれぞれ設け、そして、そ
れぞれの液室および連通路に、電気粘性流体を満たした
ものである。
筒および外筒を、弾性手段によって液密に相互連結する
とともに、それらの内外筒間に、軸線方向および/また
は周方向に分離されて位置する複数の液室を区画し、ま
た、外筒の外側に、それらの液室の相互の連通をもたら
す少なくとも一本の連通路を設けるとともに、各連通路
の内側に正および負の電極をそれぞれ設け、そして、そ
れぞれの液室および連通路に、電気粘性流体を満たした
ものである。
【0008】また、第2の防振装置は、弾性手段を介し
て液密に連結した内外筒間に、軸線方向および/または
周方向に分離されて位置する複数の液室を、少なくとも
一の仕切壁をもって区画し、各仕切壁に、液室の相互の
連通をもたらす連通路を形成するとともに、連通路の内
側に正および負の電極を設け、また、それぞれの液室お
よび連通路に電気粘性流体を満たしたものである。
て液密に連結した内外筒間に、軸線方向および/または
周方向に分離されて位置する複数の液室を、少なくとも
一の仕切壁をもって区画し、各仕切壁に、液室の相互の
連通をもたらす連通路を形成するとともに、連通路の内
側に正および負の電極を設け、また、それぞれの液室お
よび連通路に電気粘性流体を満たしたものである。
【0009】そして第3の装置は、内外筒間に、軸線方
向に分離させて区画した二個の液室を設けるとともに、
それらの両液室を連通させる連通路を内筒内に形成し、
その連通路内に正および負の両電極を設け、そしてこれ
もまた、それぞれの液室および連通路に電気粘性流体を
満たしたものである。
向に分離させて区画した二個の液室を設けるとともに、
それらの両液室を連通させる連通路を内筒内に形成し、
その連通路内に正および負の両電極を設け、そしてこれ
もまた、それぞれの液室および連通路に電気粘性流体を
満たしたものである。
【0010】第4の装置は、内外筒間に、軸線方向に離
隔する二個の液室を区画し、また、外筒の内周面に対向
して位置する中間筒を配設することによって、その中間
筒と外筒との間に、それらの液室の連通をもたらす連通
路を形成し、この連通路内に正負の両電極を設けるとと
もに、両液室および連通路のそれぞれに電気粘性流体を
満たしたものである。
隔する二個の液室を区画し、また、外筒の内周面に対向
して位置する中間筒を配設することによって、その中間
筒と外筒との間に、それらの液室の連通をもたらす連通
路を形成し、この連通路内に正負の両電極を設けるとと
もに、両液室および連通路のそれぞれに電気粘性流体を
満たしたものである。
【0011】さらに、第5の防振装置は、内外筒間に一
の液室を区画するとともに、液室の外側に一の拡縮室を
設けて、この拡縮室と液室とを連通路によって相互に連
通させ、また、その連通路内に正および負の電極を設け
、そして、液室、拡縮室および連通路のそれぞれに電気
粘性流体を満たしたものである。
の液室を区画するとともに、液室の外側に一の拡縮室を
設けて、この拡縮室と液室とを連通路によって相互に連
通させ、また、その連通路内に正および負の電極を設け
、そして、液室、拡縮室および連通路のそれぞれに電気
粘性流体を満たしたものである。
【0012】
【作用】この発明の第1の防振装置では、上下方向およ
び/または水平方向の振動の、そこへの伝達に際し、一
方の液室内の電気粘性流体を、連通路を経て他方の液室
内へ円滑に流入させることによって、すぐれた振動絶縁
機能を発揮することができ、この一方において、電気粘
性流体に個有の粘性よってそれが連通路から受ける流動
抵抗に基づいて、振動エネルギーを熱エネルギーに変換
することにより、適宜の振動減衰力をもたらすことがで
きる。
び/または水平方向の振動の、そこへの伝達に際し、一
方の液室内の電気粘性流体を、連通路を経て他方の液室
内へ円滑に流入させることによって、すぐれた振動絶縁
機能を発揮することができ、この一方において、電気粘
性流体に個有の粘性よってそれが連通路から受ける流動
抵抗に基づいて、振動エネルギーを熱エネルギーに変換
することにより、適宜の振動減衰力をもたらすことがで
きる。
【0013】ここで、この装置に伝達される低周波振動
に対しては、連通路に設けた電極に電圧を印加して、両
電極間に所要の強さの電場を発生させることにて電気粘
性流体の粘性を所期した通りに高めることにより、十分
高い動ばね定数をもたらして、すぐれた操縦安定性をも
たらすことができる。
に対しては、連通路に設けた電極に電圧を印加して、両
電極間に所要の強さの電場を発生させることにて電気粘
性流体の粘性を所期した通りに高めることにより、十分
高い動ばね定数をもたらして、すぐれた操縦安定性をも
たらすことができる。
【0014】なおこの第1の装置では、液室の外側に連
通路を形成していることから、そこに設ける電極の長さ
を所要に応じて長くすることができ、これがため、電極
間電圧の他、その長さを選択することによって、低周波
振動に対する適正なる動ばね定数をもたらすことができ
る。
通路を形成していることから、そこに設ける電極の長さ
を所要に応じて長くすることができ、これがため、電極
間電圧の他、その長さを選択することによって、低周波
振動に対する適正なる動ばね定数をもたらすことができ
る。
【0015】これに対し、高周波振動に対しては、電極
への電圧の印加を停止して、電気粘性流体の粘性をそれ
に個有なものに戻すことにより、動ばね定数を十分に低
下させて、車両へのすぐれた乗心地を確保することがで
きる。
への電圧の印加を停止して、電気粘性流体の粘性をそれ
に個有なものに戻すことにより、動ばね定数を十分に低
下させて、車両へのすぐれた乗心地を確保することがで
きる。
【0016】また第2の防振装置では、液室の区画に寄
与する仕切壁に設けた連結路によって、一方の液室から
他方の液室への電気粘性流体の流動を許容することによ
り第1の装置と同様、低周波振動に対しては高い動ばね
定数を、そして、高周波振動に対しては低い動ばね定数
をそれぞれもたらすことができる。
与する仕切壁に設けた連結路によって、一方の液室から
他方の液室への電気粘性流体の流動を許容することによ
り第1の装置と同様、低周波振動に対しては高い動ばね
定数を、そして、高周波振動に対しては低い動ばね定数
をそれぞれもたらすことができる。
【0017】なおここにおける連通路は、それを仕切壁
内で、たとえば螺旋状、ジグザグ状その他の紆曲した形
状に延在させることによって、所要に応じた長さとする
ことができ、これによって、その連通路内に設ける電極
の長さもまた十分長くすることができるので、とくには
、低周波振動に対する動ばね定数を、電極への印加電圧
の変更と併せて、高い操縦安定性をもたらすに必要な程
度にまで確実に高めることができる。
内で、たとえば螺旋状、ジグザグ状その他の紆曲した形
状に延在させることによって、所要に応じた長さとする
ことができ、これによって、その連通路内に設ける電極
の長さもまた十分長くすることができるので、とくには
、低周波振動に対する動ばね定数を、電極への印加電圧
の変更と併せて、高い操縦安定性をもたらすに必要な程
度にまで確実に高めることができる。
【0018】そして、第3の防振装置では、内外筒の軸
線方向に分離させても区画した二個の液室の相互の連通
をもたらす連通路を、内筒内に、より正確には、内筒と
そこへの嵌込軸との協働下にて形成するとともに、その
連通路を内筒内で、所要に応じて紆曲させることにより
、連通路の長さ、ひいては電極の長さを十分長くするこ
とができ、これがため、低周波振動に対する動ばね定数
を所期した通りに高めることができる。
線方向に分離させても区画した二個の液室の相互の連通
をもたらす連通路を、内筒内に、より正確には、内筒と
そこへの嵌込軸との協働下にて形成するとともに、その
連通路を内筒内で、所要に応じて紆曲させることにより
、連通路の長さ、ひいては電極の長さを十分長くするこ
とができ、これがため、低周波振動に対する動ばね定数
を所期した通りに高めることができる。
【0019】第4の装置では、外筒と、その内周面に対
向する中間筒によって連通路を形成することにより、そ
の連通路の長さを、中間筒および外筒の軸線方向長さの
選択によって所期した通りのものとすることができ、そ
れ故に、前述した各装置と同様、高周波振動に対しては
十分低い動ばね定数をもたらし、逆に、低周波振動に対
しては、すぐれた操縦安定性をもたらすに十分な高い動
ばね定数をもたらすことができる。
向する中間筒によって連通路を形成することにより、そ
の連通路の長さを、中間筒および外筒の軸線方向長さの
選択によって所期した通りのものとすることができ、そ
れ故に、前述した各装置と同様、高周波振動に対しては
十分低い動ばね定数をもたらし、逆に、低周波振動に対
しては、すぐれた操縦安定性をもたらすに十分な高い動
ばね定数をもたらすことができる。
【0020】さらに第5の装置では、一の液室と外部拡
縮室とを所要の長さの連通路によって連通させることに
より、そこに設ける電極の長さもまた十分長いものとす
ることができ、これがため、この装置によってもまた、
高周波および低周波振動のそれぞれに対し、前記各装置
と同様の作用効果をもたらすことができる。
縮室とを所要の長さの連通路によって連通させることに
より、そこに設ける電極の長さもまた十分長いものとす
ることができ、これがため、この装置によってもまた、
高周波および低周波振動のそれぞれに対し、前記各装置
と同様の作用効果をもたらすことができる。
【0021】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1はこの発明の一実施例を示す図であり、図
中1は内筒を、2は、その内筒1と同軸に配置した外筒
をそれぞれ示す。ここでは、車両用懸架装置の構成部品
としてのストラットその他の軸物の嵌め込みを許容する
内筒1を、図ではその上下の端部分で、弾性手段3によ
って外筒2に液密に連結することにより、外筒2に対し
て上下方向および半径方向のそれぞれの方向に相対変位
可能ならしめ、また、その内筒1の、軸線方向の中間位
置で、その内筒1に一体形成した外向きフランジ4を、
これもまた弾性手段5を介して外筒2に液密に連結する
ことにより、それらの内外筒間に、図の上下に分離され
た二個の液室6,7を形成する。
明する。図1はこの発明の一実施例を示す図であり、図
中1は内筒を、2は、その内筒1と同軸に配置した外筒
をそれぞれ示す。ここでは、車両用懸架装置の構成部品
としてのストラットその他の軸物の嵌め込みを許容する
内筒1を、図ではその上下の端部分で、弾性手段3によ
って外筒2に液密に連結することにより、外筒2に対し
て上下方向および半径方向のそれぞれの方向に相対変位
可能ならしめ、また、その内筒1の、軸線方向の中間位
置で、その内筒1に一体形成した外向きフランジ4を、
これもまた弾性手段5を介して外筒2に液密に連結する
ことにより、それらの内外筒間に、図の上下に分離され
た二個の液室6,7を形成する。
【0022】そしてこの例では、それらの二個の液室6
,7を、それらの液室外での延在長さを所要に応じて適
宜に選択することができる一本の連通路8によって相互
に連通させるとともに、その連通路内に、これもまた、
所要に応じた長さを有する正および負のそれぞれの電極
9a, 9bを配設し、さらに、両液室6,7および連
通路8のそれぞれに電気粘性流体10を封入する。
,7を、それらの液室外での延在長さを所要に応じて適
宜に選択することができる一本の連通路8によって相互
に連通させるとともに、その連通路内に、これもまた、
所要に応じた長さを有する正および負のそれぞれの電極
9a, 9bを配設し、さらに、両液室6,7および連
通路8のそれぞれに電気粘性流体10を封入する。
【0023】ここで、連通路8と電極9a, 9bとは
、たとえば、1図(b) に横断面図で示すように、連
通路それ自体を絶縁材料11にて構成した状態で、その
連通路8の相互に対向する内壁面に、電極9a, 9b
を固定もしくは固着した配置構成または、第1図(c)
に示すように、筒状部材と中心軸とで構成した連通路
8の、筒状部材および中心軸の全体を、負および正のそ
れぞれの電極9b, 9aとし、正電極9aを、絶縁材
料11によって、負電極9bに対して位置決め支持した
配置構成をすることもできる。
、たとえば、1図(b) に横断面図で示すように、連
通路それ自体を絶縁材料11にて構成した状態で、その
連通路8の相互に対向する内壁面に、電極9a, 9b
を固定もしくは固着した配置構成または、第1図(c)
に示すように、筒状部材と中心軸とで構成した連通路
8の、筒状部材および中心軸の全体を、負および正のそ
れぞれの電極9b, 9aとし、正電極9aを、絶縁材
料11によって、負電極9bに対して位置決め支持した
配置構成をすることもできる。
【0024】このようにして構成してなる防振装置では
、たとえば、内筒1を車両用懸架装置のストラットに、
また外筒2を車体にそれぞれ連結することによって使用
に供することができ、かかる使用状態の下では、内外筒
1,2の軸線方向の相対変位は、弾性手段3,5の剪断
変形により、また、それら両筒の半径方向の相対変位は
、弾性手段3,5の圧縮および引張変形によりそれぞれ
許容されることになり、そして、それらのそれぞれの相
対変位に際しては、電気粘性流体10が、高圧側から低
圧側へ円滑に流動するので、たとえば、内筒1の軸線方
向および半径方向の振動の、外筒2への伝達は十分有効
に防止されることになる。
、たとえば、内筒1を車両用懸架装置のストラットに、
また外筒2を車体にそれぞれ連結することによって使用
に供することができ、かかる使用状態の下では、内外筒
1,2の軸線方向の相対変位は、弾性手段3,5の剪断
変形により、また、それら両筒の半径方向の相対変位は
、弾性手段3,5の圧縮および引張変形によりそれぞれ
許容されることになり、そして、それらのそれぞれの相
対変位に際しては、電気粘性流体10が、高圧側から低
圧側へ円滑に流動するので、たとえば、内筒1の軸線方
向および半径方向の振動の、外筒2への伝達は十分有効
に防止されることになる。
【0025】従って、これもたとえば、内筒1が、外筒
2に対してその軸線方向に、高い振動周波数にて振動さ
れた場合は、液室6,7のいずれか一方が高圧に、他方
が低圧になって、一方の液室内の電気粘性流体10は、
連通路8を経て他方の液室内へ流入することになり、か
かる流動に当たっては、電気粘性流体10に個有の粘性
および、連通路8の長さに応じた幾分の振動減衰力が発
生することになるも、電極9a, 9bに電圧を印加す
ることなしには、電気粘性流体10のその流動は比較的
自由に行われることから、その高周波振動は、前述した
ように、外筒2に対して有効に絶縁され、それが、車両
への乗心地の低下をもたらすことがない。
2に対してその軸線方向に、高い振動周波数にて振動さ
れた場合は、液室6,7のいずれか一方が高圧に、他方
が低圧になって、一方の液室内の電気粘性流体10は、
連通路8を経て他方の液室内へ流入することになり、か
かる流動に当たっては、電気粘性流体10に個有の粘性
および、連通路8の長さに応じた幾分の振動減衰力が発
生することになるも、電極9a, 9bに電圧を印加す
ることなしには、電気粘性流体10のその流動は比較的
自由に行われることから、その高周波振動は、前述した
ように、外筒2に対して有効に絶縁され、それが、車両
への乗心地の低下をもたらすことがない。
【0026】これに対し、内筒1が低い振動周波数にて
振動される場合には、連通路8に設けた電極9a, 9
bに所要の電圧を印加することによって、適宜に選択さ
れた電極長さの下で、電極間を流動する電気粘性流体1
0の粘度を所期した通りに高めて、装置の動ばね定数を
、すぐれた操縦安定性をもたらすに十分な高さとするこ
とができる。
振動される場合には、連通路8に設けた電極9a, 9
bに所要の電圧を印加することによって、適宜に選択さ
れた電極長さの下で、電極間を流動する電気粘性流体1
0の粘度を所期した通りに高めて、装置の動ばね定数を
、すぐれた操縦安定性をもたらすに十分な高さとするこ
とができる。
【0027】かくして、この装置によれば、電極間への
電場の存在の有無および発生電場の強さをコントロール
することによって、低周波振動に対しては高い動ばね定
数をもたらして操縦安定性を高め、また、高周波振動に
対しては低い動ばね定数をもたらして、車両への乗心地
を向上させることができる。
電場の存在の有無および発生電場の強さをコントロール
することによって、低周波振動に対しては高い動ばね定
数をもたらして操縦安定性を高め、また、高周波振動に
対しては低い動ばね定数をもたらして、車両への乗心地
を向上させることができる。
【0028】図2はこれらのことを示すグラフであり、
発明装置によれば、図に実線で示すように、低周波振動
に対しては、電極間に電圧を印加することによって動ば
ね定数を十分に高めることができ、高周波振動に対して
は、電圧の印加を停止することによって動ばね定数を有
効に低減することができる。
発明装置によれば、図に実線で示すように、低周波振動
に対しては、電極間に電圧を印加することによって動ば
ね定数を十分に高めることができ、高周波振動に対して
は、電圧の印加を停止することによって動ばね定数を有
効に低減することができる。
【0029】これに対し、ゴムだけからなる従来装置で
は、図に破線で示すように、高周波振動に対する動ばね
定数が高くなりすぎ、液体を封入した他の従来装置では
、図に一点鎖線で示すように、低周波振動に対する動ば
ね定数が低くなりすぎることになる。
は、図に破線で示すように、高周波振動に対する動ばね
定数が高くなりすぎ、液体を封入した他の従来装置では
、図に一点鎖線で示すように、低周波振動に対する動ば
ね定数が低くなりすぎることになる。
【0030】ところで、発明装置の、低周波振動に対す
る動ばね定数は、電極間に印加する電圧を変更すること
によって、図3に斜線を施して示すように変化させるこ
とが可能である。
る動ばね定数は、電極間に印加する電圧を変更すること
によって、図3に斜線を施して示すように変化させるこ
とが可能である。
【0031】図4は、内筒1に、それの直径方向に対抗
させて形成して、その軸線方向に延在させた板状仕切板
12の先端を、弾性手段5に液密に連結することによっ
て、内外筒間に、周方向に分離された二個の液室13,
14を区画し、そして、これらの両液室13, 14
を、液室外に延在する所要長さの連通路8にて相互接続
するとともに、その連通路内に所要の長さの電極9a,
9bを設け、さらに、両液室13, 14および連通
路内に電気粘性流体10を満たした防振装置を示すもの
であり、この装置によれば、内外筒1,2の、図では左
右方向の相対振動に対し、前述した実施例と同様の動ば
ね定数の変化をもたらすことができる。
させて形成して、その軸線方向に延在させた板状仕切板
12の先端を、弾性手段5に液密に連結することによっ
て、内外筒間に、周方向に分離された二個の液室13,
14を区画し、そして、これらの両液室13, 14
を、液室外に延在する所要長さの連通路8にて相互接続
するとともに、その連通路内に所要の長さの電極9a,
9bを設け、さらに、両液室13, 14および連通
路内に電気粘性流体10を満たした防振装置を示すもの
であり、この装置によれば、内外筒1,2の、図では左
右方向の相対振動に対し、前述した実施例と同様の動ば
ね定数の変化をもたらすことができる。
【0032】図5は、内筒1に、前述したと同様の仕切
板12の他に、その軸線方向の中間部に位置する、図1
に示したと同様の外向きフランジ4を設けることによっ
て、内外筒間に四個の液室15, 16, 17, 1
8を区画し、これらの液室のうち、図5(a) に示す
ところで対角線状に位置するものの相互を、液室外にの
びる所要長さのそれぞれの連通路8によって接続し、こ
れらの両連通路8に、図示しない電極を設けるとともに
、それぞれの連通路8およびそれぞれの液室15, 1
6, 17, 18の全てに電気粘性流体10を満たし
たものである。
板12の他に、その軸線方向の中間部に位置する、図1
に示したと同様の外向きフランジ4を設けることによっ
て、内外筒間に四個の液室15, 16, 17, 1
8を区画し、これらの液室のうち、図5(a) に示す
ところで対角線状に位置するものの相互を、液室外にの
びる所要長さのそれぞれの連通路8によって接続し、こ
れらの両連通路8に、図示しない電極を設けるとともに
、それぞれの連通路8およびそれぞれの液室15, 1
6, 17, 18の全てに電気粘性流体10を満たし
たものである。
【0033】この装置によれば、内外筒1,2の、軸線
方向の相対振動に加え、図の左右方向の相対振動に対し
てもまた、動ばね定数を、所要に応じて変化させること
によって、軸線方向だけでなく、水平方向の振動に対し
ても最適な減衰力を付与することができ、軸線、水平方
向ともに最適な振動伝達特性が得られる。
方向の相対振動に加え、図の左右方向の相対振動に対し
てもまた、動ばね定数を、所要に応じて変化させること
によって、軸線方向だけでなく、水平方向の振動に対し
ても最適な減衰力を付与することができ、軸線、水平方
向ともに最適な振動伝達特性が得られる。
【0034】図6に示す装置は、内外筒間に、図1に示
すものと同様にして二個の液室6,7を区画したところ
において、外筒2の外周面に、全体としてほぼ円筒状を
なす連通路構成部材19を液密に取付けることによって
、その連通路構成部材19と外筒2とで、その外筒2を
取り囲む連通路8を形成し、そして、この連通路内で、
連通路構成部材19に、その全周にわたってのびる正電
極9aを絶縁材料11を介して取付けるとともに、外筒
それ自身を負電極として機能させ、さらに、両液室6,
7を、直径方向に対抗する位置にて、その連通路8に開
口させたものである。
すものと同様にして二個の液室6,7を区画したところ
において、外筒2の外周面に、全体としてほぼ円筒状を
なす連通路構成部材19を液密に取付けることによって
、その連通路構成部材19と外筒2とで、その外筒2を
取り囲む連通路8を形成し、そして、この連通路内で、
連通路構成部材19に、その全周にわたってのびる正電
極9aを絶縁材料11を介して取付けるとともに、外筒
それ自身を負電極として機能させ、さらに、両液室6,
7を、直径方向に対抗する位置にて、その連通路8に開
口させたものである。
【0035】この装置によれば、電気粘性流体10の流
動距離の全長にわたる長い電極9aを配設することが可
能となる他、電極9aの幅を、前述した各実施例により
はるかに広幅とすることができ、それ故に、低周波振動
に対し、十分高い動ばね定数、ひいては、すぐれた操縦
安定性をもたらすことができる。
動距離の全長にわたる長い電極9aを配設することが可
能となる他、電極9aの幅を、前述した各実施例により
はるかに広幅とすることができ、それ故に、低周波振動
に対し、十分高い動ばね定数、ひいては、すぐれた操縦
安定性をもたらすことができる。
【0036】しかもこの装置では、外筒2を連通路8の
構成部材とし、その外筒を、連通路8によって直接的に
囲繞することにより、前述した各実施例に比して装置を
小型化することができ、また、電圧の印加により熱の発
生する電極部が外部に露出しているため、放熱効果が高
く、その粘性流体10の、温度変化に起因する物性変化
を有効に防止することができる。
構成部材とし、その外筒を、連通路8によって直接的に
囲繞することにより、前述した各実施例に比して装置を
小型化することができ、また、電圧の印加により熱の発
生する電極部が外部に露出しているため、放熱効果が高
く、その粘性流体10の、温度変化に起因する物性変化
を有効に防止することができる。
【0037】図7は、図6に示す装置の連通路の長さを
その図示装置より長くした他の実施例であり、これは、
それぞれの液室6,7を、周方向の同一位置にて連通路
8に開口させるとともに、その連通路8を、両液室6,
7のその開口位置とは直径方向に対抗する位置で跡切れ
る、絶縁性の分割リング20によって、図では上下に区
分することにより、一方の液室から流出して他方の液室
に流入する、電気粘性流体10の総流動距離を、外筒2
の周長とほぼ等しくしたものである。なおここでは、連
通路構成部材それ自体を絶縁材料にて構成するものとす
る。
その図示装置より長くした他の実施例であり、これは、
それぞれの液室6,7を、周方向の同一位置にて連通路
8に開口させるとともに、その連通路8を、両液室6,
7のその開口位置とは直径方向に対抗する位置で跡切れ
る、絶縁性の分割リング20によって、図では上下に区
分することにより、一方の液室から流出して他方の液室
に流入する、電気粘性流体10の総流動距離を、外筒2
の周長とほぼ等しくしたものである。なおここでは、連
通路構成部材それ自体を絶縁材料にて構成するものとす
る。
【0038】図8は、内筒1に設けた外向きフランジ4
によって、内外筒間に上下の液室6,7を区画し、そし
て、その外向きフランジ内に、図8(b) に示すよう
な連通路8を設けるとともに、それぞれの液室6,7を
、相互に最も離れた直径方向の対抗位置で連通路8に開
口させたものである。
によって、内外筒間に上下の液室6,7を区画し、そし
て、その外向きフランジ内に、図8(b) に示すよう
な連通路8を設けるとともに、それぞれの液室6,7を
、相互に最も離れた直径方向の対抗位置で連通路8に開
口させたものである。
【0039】ここにおける連通路8は、内筒1のインナ
ースリーブ1aに一体形成した下側フランジと、その内
筒1のアウタースリーブ1bに一体形成した上側フラン
ジとの間に構成し、この連通路8では、上側フランジそ
れ自体を正電極9aとして、また、下側フランジそれ自
体を負電極9bとして機能させるとともに、それら両電
極9a,9bの絶縁を、インナーおよびアウターの両ス
リーブ間に介装した絶縁材料11によって行う。
ースリーブ1aに一体形成した下側フランジと、その内
筒1のアウタースリーブ1bに一体形成した上側フラン
ジとの間に構成し、この連通路8では、上側フランジそ
れ自体を正電極9aとして、また、下側フランジそれ自
体を負電極9bとして機能させるとともに、それら両電
極9a,9bの絶縁を、インナーおよびアウターの両ス
リーブ間に介装した絶縁材料11によって行う。
【0040】この防振装置によれば、前述した各実施例
と同様の作用効果をもたらし得る他、連通路8が外筒2
の内部にあるので、構造がよりコンパクトで簡単に製造
することができる。
と同様の作用効果をもたらし得る他、連通路8が外筒2
の内部にあるので、構造がよりコンパクトで簡単に製造
することができる。
【0041】この装置において、電気粘性流体10を可
能な限り長く流動させるべく、連通路8を、絶縁材料1
1その他の適宜の流動拘束部材によって、上下側のフラ
ンジの周縁部分だけに狭めることもできる。
能な限り長く流動させるべく、連通路8を、絶縁材料1
1その他の適宜の流動拘束部材によって、上下側のフラ
ンジの周縁部分だけに狭めることもできる。
【0042】図9は、図8に示す装置において、下側フ
ランジと上側フランジとの間に配設した絶縁性の反し部
材21によって連通路を細分することにより、連通路8
、ひいては、電極9a, 9bのトータル長さを十分長
くしたものである。なおここにおいて、上下側の各フラ
ンジを絶縁材料にて構成して、それぞれの反し部材21
を電極として機能させることもできる。
ランジと上側フランジとの間に配設した絶縁性の反し部
材21によって連通路を細分することにより、連通路8
、ひいては、電極9a, 9bのトータル長さを十分長
くしたものである。なおここにおいて、上下側の各フラ
ンジを絶縁材料にて構成して、それぞれの反し部材21
を電極として機能させることもできる。
【0043】図9(b),(c),(d) は、反し部
材による連通路の区画例を示す横断面図であり、図9(
b) は、最外側の環状反し部材21の内側に、内外二
重のC字状反し部材21のそれぞれを、相互に逆向きに
配設することによって、水平面内で紆曲する連通路8を
形成したものである。
材による連通路の区画例を示す横断面図であり、図9(
b) は、最外側の環状反し部材21の内側に、内外二
重のC字状反し部材21のそれぞれを、相互に逆向きに
配設することによって、水平面内で紆曲する連通路8を
形成したものである。
【0044】また、図9(c) は、最外側の環状反し
部材21と、中心部に位置する筒状絶縁材料11とを邪
魔板22によって液密に連結したところにおいて、C字
状反し部21のそれぞれを、その邪魔板22の反対側に
て開口させたものであり、この例によれば、連通路8の
長さをより一層長くすることができる。
部材21と、中心部に位置する筒状絶縁材料11とを邪
魔板22によって液密に連結したところにおいて、C字
状反し部21のそれぞれを、その邪魔板22の反対側に
て開口させたものであり、この例によれば、連通路8の
長さをより一層長くすることができる。
【0045】そして図9(d) は、環状反し部材21
の内側に螺旋状反し部材21を配設することによって螺
旋連通路8を形成したものであり、これによれば、連通
路長さを自由に選択することができる他、電気粘性流体
10の流動を極めて円滑ならしめることができる。
の内側に螺旋状反し部材21を配設することによって螺
旋連通路8を形成したものであり、これによれば、連通
路長さを自由に選択することができる他、電気粘性流体
10の流動を極めて円滑ならしめることができる。
【0046】図10は、内筒1に一体形成した外向きフ
ランジ4によって、内外筒間に上下二個の液室6,7を
区画するとともに、その内筒1の、フランジ4から下方
へ突出させて設けた筒状部材1cと、この筒状部材1c
から、その半径方向に所定の間隔をおいて位置する大径
筒状部材1dとにより、より正確には、それらの両筒状
部材1c, 1dと、内側の筒状部材内に挿入した軸2
3とにより、内外筒1,2の軸線方向にのびる紆曲連通
路8を形成したものであり、この連通路8の一端は下側
の液室7に、そしてその他端は、外向きフランジ4に、
たとえば図10(b) に示すように設けた複数の貫通
孔24を介して上側の液室6にそれぞれ開口する。また
この装置では、筒状部材1cそれ自体を正電極として、
そして大径筒状部材1dそれ自体を負電極としてそれぞ
れ機能させる。
ランジ4によって、内外筒間に上下二個の液室6,7を
区画するとともに、その内筒1の、フランジ4から下方
へ突出させて設けた筒状部材1cと、この筒状部材1c
から、その半径方向に所定の間隔をおいて位置する大径
筒状部材1dとにより、より正確には、それらの両筒状
部材1c, 1dと、内側の筒状部材内に挿入した軸2
3とにより、内外筒1,2の軸線方向にのびる紆曲連通
路8を形成したものであり、この連通路8の一端は下側
の液室7に、そしてその他端は、外向きフランジ4に、
たとえば図10(b) に示すように設けた複数の貫通
孔24を介して上側の液室6にそれぞれ開口する。また
この装置では、筒状部材1cそれ自体を正電極として、
そして大径筒状部材1dそれ自体を負電極としてそれぞ
れ機能させる。
【0047】かかる装置では、内筒内に連通路8を形成
することによって、装置全体を十分コンパクトなものと
することができ、また、その連通路8を紆曲させること
によって、その連通路8、ひいては電極の長さを十分長
くすることができる。
することによって、装置全体を十分コンパクトなものと
することができ、また、その連通路8を紆曲させること
によって、その連通路8、ひいては電極の長さを十分長
くすることができる。
【0048】図11は、内筒1と、そこへ挿入した軸2
3との間に連通路8を形成し、この連通路8を、それぞ
れの液室6,7に開口させたものであり、ここでは、た
とえば、内筒自体を正電極に、そして軸自体を負電極に
することによって、連通路8への電場の発生を担保する
ことができる。この装置においてもまた、連通路8の、
それぞれの液室6,7への開口を、可能な限り離隔させ
ることによって、その連通路8の長さを十分長くするこ
とができる。
3との間に連通路8を形成し、この連通路8を、それぞ
れの液室6,7に開口させたものであり、ここでは、た
とえば、内筒自体を正電極に、そして軸自体を負電極に
することによって、連通路8への電場の発生を担保する
ことができる。この装置においてもまた、連通路8の、
それぞれの液室6,7への開口を、可能な限り離隔させ
ることによって、その連通路8の長さを十分長くするこ
とができる。
【0049】図12は、内筒1の軸線方向の中央部分に
、外筒2に達することなく終了する外向きフランジ4を
一体形成するとともに、その外向きフランジ4の先端に
中間筒25を取付けることによって、その中間筒25と
外筒2との間に連通路8を区画したものであり、ここに
おける連通路8の長さは、外筒2および連通路8の軸線
方向長さを適宜に選択することによって所期した通りの
ものとすることができる。
、外筒2に達することなく終了する外向きフランジ4を
一体形成するとともに、その外向きフランジ4の先端に
中間筒25を取付けることによって、その中間筒25と
外筒2との間に連通路8を区画したものであり、ここに
おける連通路8の長さは、外筒2および連通路8の軸線
方向長さを適宜に選択することによって所期した通りの
ものとすることができる。
【0050】そしてここでは、たとえば、中間筒25を
正電極、外筒2を負電極とし、また、その中間筒25の
上下の端部分に、全周に連続するまたは、間欠的に位置
する緩衝部材26を取付ける。
正電極、外筒2を負電極とし、また、その中間筒25の
上下の端部分に、全周に連続するまたは、間欠的に位置
する緩衝部材26を取付ける。
【0051】この装置によれば、内外筒1,2の軸線方
向の相対振動に対して所要の動ばね定数をもたらすこと
ができる他、それら両筒1,2の半径方向の相対振動に
対してもまた、電気粘性流体10の、連通路8の周方向
への流動に基づいて所要の動ばね定数をもたらすことが
できる。
向の相対振動に対して所要の動ばね定数をもたらすこと
ができる他、それら両筒1,2の半径方向の相対振動に
対してもまた、電気粘性流体10の、連通路8の周方向
への流動に基づいて所要の動ばね定数をもたらすことが
できる。
【0052】しかもこの装置では、電気粘性流体10の
、内外筒軸線方向および周方向のいずれの方向の流動に
対しても、電極幅を十分広く確保できることから、電極
間への所要の電圧の印加によって、動ばね定数を所期し
た通りに高めることができる。
、内外筒軸線方向および周方向のいずれの方向の流動に
対しても、電極幅を十分広く確保できることから、電極
間への所要の電圧の印加によって、動ばね定数を所期し
た通りに高めることができる。
【0053】図13は、内外筒間に一の液室27を形成
し、この液室27と、液室外に配設した拡縮室28、た
とえば、ハウジングと、フリーピストンもしくはダイア
フラムとすることができる拡縮室とを、軸23に形成し
た流路8aと、この流路8aに接続される外部流路8b
とからなる所要長さの連通路8によって連通させ、そし
てその連通路8に、所要の長さの電極9a, 9bを設
けたものである。
し、この液室27と、液室外に配設した拡縮室28、た
とえば、ハウジングと、フリーピストンもしくはダイア
フラムとすることができる拡縮室とを、軸23に形成し
た流路8aと、この流路8aに接続される外部流路8b
とからなる所要長さの連通路8によって連通させ、そし
てその連通路8に、所要の長さの電極9a, 9bを設
けたものである。
【0054】この装置によれば、これもまた、連通路8
および電極9a, 9bの長さの選択により、内外筒1
,2の軸線方向の相対振動に対して所期した通りの動ば
ね定数をもたらすことができる。
および電極9a, 9bの長さの選択により、内外筒1
,2の軸線方向の相対振動に対して所期した通りの動ば
ね定数をもたらすことができる。
【0055】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、低周波振
動に対しては、電気粘性流体を、所要の強さの電場内に
て流動させることによって、十分高い動ばね定数をもた
らすことができる一方、高周波振動に対しては、連通路
から電場を取り除くことにより、動ばね定数を有効に低
減させることができる。従って、この発明の防振装置を
ストラットマウントとして適用した場合には、低周波振
動に対する、車両のすぐれた操縦安定性をもたらすこと
ができ、また、高周波振動に対する、車両へのすぐれた
乗心地をもたらすことができる。
動に対しては、電気粘性流体を、所要の強さの電場内に
て流動させることによって、十分高い動ばね定数をもた
らすことができる一方、高周波振動に対しては、連通路
から電場を取り除くことにより、動ばね定数を有効に低
減させることができる。従って、この発明の防振装置を
ストラットマウントとして適用した場合には、低周波振
動に対する、車両のすぐれた操縦安定性をもたらすこと
ができ、また、高周波振動に対する、車両へのすぐれた
乗心地をもたらすことができる。
【図1】この発明の実施例を示す断面図である。
【図2】振動周波数に対する動ばね定数の変化を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図3】印加電圧の変化による動ばね定数の変化を示す
グラフである。
グラフである。
【図4】この発明の実施例を示す断面図である。
【図5】この発明の他の実施例を示す断面図である。
【図6】この発明の実施例を示す断面図である。
【図7】この発明のさらに他の実施例を示す断面図であ
る。
る。
【図8】この発明の実施例を示す断面図である。
【図9】この発明の実施例を示す断面図である。
【図10】この発明の実施例を示す断面図である。
【図11】この発明の実施例を示す縦断面図である。
【図12】この発明の実施例を示す縦断面図である。
【図13】この発明の実施例を示す縦断面図である。
【図14】ストラットマウントとして用いられる従来装
置を示す縦断面図である。
置を示す縦断面図である。
1 内筒
1a インナースリーブ
1b アウタースリーブ
1c 筒状部材
1d 大径筒状部材
2 外筒
3,5 弾性手段
4 外向きフランジ
6,7,13, 14, 15, 16, 17, 1
8 液室8 連通路 9a 正電極 9b 負電極 10 電気粘性流体 11 絶縁材料 12 仕切板 19 連通路構成部材 20 分割リング 21 反し部材 22 邪魔板 23 軸 24 貫通孔 25 中間筒 26 緩衝部材 27 液室 28 拡縮室
8 液室8 連通路 9a 正電極 9b 負電極 10 電気粘性流体 11 絶縁材料 12 仕切板 19 連通路構成部材 20 分割リング 21 反し部材 22 邪魔板 23 軸 24 貫通孔 25 中間筒 26 緩衝部材 27 液室 28 拡縮室
Claims (5)
- 【請求項1】弾性手段を介して液密に連結した内筒およ
び外筒と、これらの内外筒間に区画した複数の液室と、
前記外筒の外側に配設されて、それらの液室の相互の連
通をもたらす連通路と、連通路に設けた正および負の電
極と、それぞれの液室および連通路に満たした電気粘性
流体とを具えてなる防振装置。 - 【請求項2】弾性手段を介して液密に連結した内筒およ
び外筒と、これらの内外筒間に複数の液室を区画する仕
切壁と、仕切壁に形成されて、液室相互の連通をもたら
す連通路と、連通路に設けた正および負の電極と、それ
ぞれの液室および連通路に満たした電気粘性流体とを具
えてなる防振装置。 - 【請求項3】弾性手段を介して液密に連結した内筒およ
び外筒と、これらの内外筒間に、軸線方向に分離させて
区画した二個の液室と、前記内筒に形成されて、それら
の両液室を連通させる連通路と、この連通路に設けた正
および負の電極と、それぞれの液室および連通路に満た
した電気粘性流体とを具えてなる防振装置。 - 【請求項4】弾性手段を介して液密に連結した内筒およ
び外筒と、これらの内外筒間に、軸線方向に分離させて
区画した二個の液室と、外筒の内周面に対向させて配置
され、それらの両液室の連通路を区画する中間筒と、そ
の連通路に設けた正および負の電極と、それぞれの液室
および連通路に満たした電気粘性流体とを具えてなる防
振装置。 - 【請求項5】弾性手段を介して液密に連結した内筒およ
び外筒と、それらの間に区画した一の液室と、この液室
の外側に設けた拡縮室と、この拡縮室と液室との連通を
もたらす連通路と、この連通路に設けた正および負の電
極と、液室、拡縮室および連通路のそれぞれに満たした
電気粘性流体とを具えてなる防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11793691A JPH04321835A (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | 防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11793691A JPH04321835A (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | 防振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04321835A true JPH04321835A (ja) | 1992-11-11 |
Family
ID=14723884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11793691A Pending JPH04321835A (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | 防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04321835A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030088192A (ko) * | 2002-05-13 | 2003-11-19 | 기아자동차주식회사 | 자동차용 스트러트 마운팅 |
CN100455843C (zh) * | 2007-06-04 | 2009-01-28 | 湖南大学 | 磁流变式调谐液柱阻尼器 |
-
1991
- 1991-04-23 JP JP11793691A patent/JPH04321835A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030088192A (ko) * | 2002-05-13 | 2003-11-19 | 기아자동차주식회사 | 자동차용 스트러트 마운팅 |
CN100455843C (zh) * | 2007-06-04 | 2009-01-28 | 湖南大学 | 磁流变式调谐液柱阻尼器 |
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