JPH039139A - 電気粘性流体封入式筒型マウント装置 - Google Patents

電気粘性流体封入式筒型マウント装置

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JPH039139A
JPH039139A JP14476489A JP14476489A JPH039139A JP H039139 A JPH039139 A JP H039139A JP 14476489 A JP14476489 A JP 14476489A JP 14476489 A JP14476489 A JP 14476489A JP H039139 A JPH039139 A JP H039139A
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JP
Japan
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fluid
orifice
vibration
fitting
fluid chambers
Prior art date
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Pending
Application number
JP14476489A
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English (en)
Inventor
Minoru Ishioka
穣 石岡
Katsuhiro Goto
勝博 後藤
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、内部に封入された流体の流動に基づいて入力
振動を防振する筒型のマウント装置であって、特に入力
振動に応じて、それぞれに効果的な防振特性が有利に発
揮され得る電気粘性流体封入式筒型マウント装置に関す
るものである。
(背景技術) 従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装されて、
それらを防振連結する防振装置の一種として、特公昭5
6−63141号公報や実開昭57−59119号公報
等に示されている如く、径方向に所定距離を隔てて配さ
れた内筒金具と外筒金具とを、それらの間に介装された
ゴム弾性体にて連結せしめてなる構造を有し、主として
それら内外筒金具間に入力される径方向の振動を防振す
るようにした、所謂筒型マウント装置が知られている。
例えば、近年、FF型自動車のエンジン支持機構に好適
に用いられている筒型エンジンマウントや筒型ロールス
トッパ等がそれである。
また、近年、自動車等におけるより高度な防振性能の要
求に対処すべく、特公昭48−36151号公報や特公
昭52−16554号公報等において、このような筒型
マウント装置に対して、内筒金具と外筒金具との間に、
オリフィス通路を通じて相互に連通された一対の流体室
を形成し、振動入力時に生ぜしめられる該オリフィス通
路を通じての流体の流動に基づいて、入力振動を防振す
るようにした、所謂流体封入式のものが種々提案されて
きている。
ところで、このようなマウント装置にあっては、異なる
複数の振動が入力される場合、それぞれの振動を有効に
防振する上に、入力振動に応じて相異なる防振特性が要
求されることがある。
例えば、自動車におけるエンジンの支持機構を構成する
ロールストッパにあっては、エンジン出力に起因するロ
ール方向の振動と、外部入力に起因する車両上下方向の
振動とが及ぼされることとな名が、一般に、アイドリン
グ状態下や通常の走行状態下では、車両乗り心地向上の
ために、マウントのばね特性を柔らかくして、それら両
方向の振動を絶縁することが望ましい。しかしながら、
急発進時等の駆動トルク反力が大きい場合には、ロール
方向のばね特性を硬くして、エンジンの変位を抑えるこ
とが、防振上及び車両操縦性のために望ましく、また路
面凹凸によってエンジンが共振状態となるエンジン・シ
ェイクの発生下では、車両上下方向のばね特性を高弾性
若しくは高減衰として、振動を抑制することが、防振上
に望ましい。即ち、かかるロールストッパに対して要求
される防振特性は、入力される振動によって、具体的に
は、その入力方向によって、更にまた同一人力方向の振
動であっても、車両の運転状況に応じて、種々異なるの
である。
ところが、前述の如き、従来の筒型マウント装置にあっ
ては、ゴム弾性体或いは封入流体の流動作用に基づく防
振特性が、何れも固定的に設定されるものであることか
ら、入力振動に応じてマウントの防振特性を変更するこ
とが極めて困難であったのであり、それ故、要求される
防振特性を、必ずしも充分に満足し得るものではなかっ
たのである。
(解決課H) ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その解決課題とするところは、
入力振動に応じて、異なる防振特性が有効に発揮され得
、特に自動車用ロールストッパに適用することによって
、車両の各種運転状況下において要求される防振特性を
、何れも有効に発揮し得て、優れたエンジンの防振支持
機構を実現せしめ得る、新規な電気粘性流体封入式筒型
マウント装置を提供することにある。
(解決手段) そして、かかる課題を解決するために、本発明にあって
は、互いに径方向に所定距離を隔てて配された内筒金具
と外筒金具とを、それらの間に介装されたゴム弾性体に
よって弾性的に連結する一方、それら内外筒金具間にお
いて、該内筒金具を挟んで相異なる径方向にそれぞれ対
向位置して対を為し、各対向方向における前記内外筒金
具間への振動入力時に、それぞれ相対的な内圧変動が生
ぜしめられる、内部に所定の非圧縮性流体が封入された
複数対の流体室を形成すると共に、かかる各対を為す流
体室をそれぞれ互い、に連通し、各対を為す流体室相互
間での流体の流動を許容する複数のオリフィス通路を設
けてなる流体封入式筒型マウント装置において、前記少
なくとも一対の流体室内に封入される非圧縮性流体とし
て、電気粘性流体を用いると共に、かかる電気粘性流体
が封入された流体室を相互に連通ずる前記オリフィス通
路内の少なくとも一部に、所定の外部電源に対して通電
制御せしめられる電極を対向配置せしめてなる電気粘性
流体封入式筒型マウント装置を、その特徴とするもので
ある。
(実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発
明の実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説明す
ることとする。
先ず、第1図及び第2図には、本発明をFF型自動車の
エンジン支持に用いられるロールストッパに対して適用
したものの一具体例が示されている。これらの図におい
て、10は、内筒金具であり、更に該内筒金具10の径
方向外側には、所定距離を隔てて、外筒金具12が、同
心的に配置せしめられている。また、これら内筒金具1
0と外筒金具12との間には、ゴム弾性体14が介装さ
れており、該ゴム弾性体14にて、それら内外筒金具1
0.12が、一体的に且つ弾性的に連結されている。そ
して、かかるロールストッパにあっては、その内筒金具
10及び外筒金具12が、車両のエンジンユニット側及
び車体側の何れかに対して、それぞれ取り付けられるこ
とによって、それらエンジンユニットと車体との間に介
装されることとなり、以て該エンジンユニットを車体に
対して防振支持せしめるようになっているのである。
ここにおいて、前記内筒金具10は、第3図及び第4図
に示されているように、厚肉円筒形状をもって形成され
ていると共に、その径方向外方には、薄肉円筒形状の金
属スリーブ16が、所定距離を隔てて同心的に配されて
いる。
そして、これら内筒金具工0と金属スリーブ16との間
に、前記ゴム弾性体14が介装されている。このゴム弾
性体14は、全体として厚肉円筒形状をもって形成され
ており、その内周面側に内筒金具lOが、また外周面側
に金属スリーブ16が、それぞれ加硫接着せしめられた
一体加硫成形品として形成されている。
また、かかるゴム弾性体14には、軸方向中央部におい
て、それぞれ、外周面上に開口する凹所状形態をもって
形成された4つのポケット部18が、周方向に略90°
の位相差をもって、互いに独立して形成されている。そ
して、前記金属スリーブ16には、それぞれのポケット
部18の開口部位において、それぞれ、矩形状の窓部2
0が設けられており、かかる窓部20を通じて、それら
のポケット部18が、外部に開口せしめられている。
更にまた、かかる金属スリーブ16にあってはその軸方
向の中央部が、周方向の全周に亘って凹溝状に縮径され
て、小径部22とされている。そして、この小径部22
を底部として、上記4つの窓部20を互いに接続するよ
うにして周方向に連続して延びる周溝24が形成されて
いるのである。
なお、かかる金属スリーブ16には、軸方向両側の大径
部25.25において、それぞれ、後述するリード線2
7を配設するための配設用溝29が、軸方向に形成され
ている。
さらに、このような内筒金具10、金属スリーブ16お
よびゴム弾性体14から成る一体加硫成形品にあっては
、必要に応じて、金属スリーブ16に縮径加工が施され
ることにより、ゴム弾性体14に予備圧縮が加えられる
と共に、第1図及び第2図に示されているように、金属
スリーブ16における周溝24内に対して、それぞれ円
筒形状を呈する第一のオリフィス部材26と第二のオリ
フィス部材28とが、嵌め込まれて組み付けられ、更に
その後、かかる金属スリーブ16の外周面に対して前記
外筒金具12が外挿され、縮径加工が施されることによ
って、該金属スリーブ16に嵌着されると共に、その軸
方向両端部にロールカシメ加工が施されて、金属スリー
ブ16の両端部に係合せしめられることにより、固定さ
れている。
そして、それらオリフィス部材26.28および外筒金
具12の一体加硫成形品に対する組付けによって、ゴム
弾性体14に設けられた4つのポケット部18の開口が
、それぞれ、閉塞、密閉されているのである。なお、前
記金属スリーブ16には、その大径部25.25の外周
面上において、薄肉のシールゴム層30が一体的に設け
られており、外筒金具12との間で挟圧されることによ
って、その嵌着面が液密にシールされ得るようになって
いる。
また、それらの密閉されたポケット部18内には、前記
外筒金具12の一体加硫成形品に対する組付けが所定の
流体中にて行なわれること等によって、所定の電気粘性
流体が封入されている。ここにおいて、かかる電気粘性
流体は、電界の作用によって粘度が実質的に変化せしめ
られるものであって、例えば米国特許第3047507
号明細書や、特公昭57−47234号公報、特開昭6
1−44998号公報および特開昭62−95397号
公報等に開示されている如き、公知のものが適宜用いら
れることとなる。
すなわち、それによって、本実施例におけるストッパ・
マウントにあっては、内筒金具10と外筒金具12との
間において、該内筒金具lOを挾んで径方向の一方向(
第1図中、左右方向)に対向する部位に、それぞれ所定
の電気粘性流体が封入されてなる第一の流体室32と第
二の流体室34とが、形成されているのであり、また一
方、内筒金具10と外筒金具12との間において、それ
ら第一の流体室32と第二の流体室34との対向方向に
対して略直交する径方向(第1図中、上下方向)に、内
筒金具10を挟んで対向位置する部位に、それぞれ所定
の電気粘性流体が封入されてなる第三の流体室36と第
四の流体室38とが、形成されているのである。
そして、これら第一乃至第四の流体室32.34.36
.38にあっては、内外筒金具10.12間に対して、
第一の流体室32と第二の流体室34との対向方向に振
動が人力された際に、それら第−及び第二の流体室32
.34間において、相対的な内圧変動が惹起される一方
、第三の流体室36と第四の流体室38との対向方向に
振動が入力された際に、それら第三及び第四の流体室3
6.38間において、相対的な内圧変動が惹起されるこ
ととなるのである。
更にまた、金属スリーブ16に設けられた周溝24内に
収容配置された、前記第−及び第二のオリフィス部材2
6.28にあっては、何れも、フッ素樹脂等、上記各流
体室32.34.36.38内に封入された電気粘性流
体に対して、充分な耐蝕性を有すると共に、実質的に電
気絶縁材料と認められ得る、通常、体積抵抗率が101
sΩcm程度以上の材料にて形成されたものが用いられ
ることとなる。そして、これら第−及び第二のオリフィ
ス部材26.28は、何れも、第5図及び第6図に示さ
れているように、一箇所に切断部40が設けられた円筒
形状をもって形成されており、その外周面上において、
周方向に半周の長さで延び、且つ周方向両端部が連通孔
42.42を通じて内周面側に開口せしめられてなる凹
溝44を備えている。また、かかる凹溝44の底面上に
は、その略全面に亘って、電極を構成する金属板45が
配設されていると共に、該凹溝44の形成されていない
部位において、後述するリード線27を配設するための
配設用溝46および配設用孔48が、それぞれ設けられ
ている。
そして、これらの第−及び第二のオリフィス部材26.
28にあっては、それぞれ、切断部40において拡開さ
れて、金属スリーブ16に外挿されることにより、周溝
24内において軸方向に隣接して収容せしめられ、以て
第1図及び第2図に示されているように、該第−のオリ
フィス部材26に設けられた凹溝44の両端部が、連通
孔42.42を通じて、第一の流体室32と第二の流体
室34とに、それぞれ連通せしめられる一方、第二のオ
リフィス部材28に設けられた凹溝44の両端部が、連
通孔42.42を通じて、第三の流体室36と第四の流
体室38とに、それぞれ連通せしめられる周方向の位置
関係をもって、かかる周溝24内に配設せしめられてい
る。
さらに、これら第−及び第二のオリフィス部材26.2
8に設けられた凹溝44.44は、その開口が、前記外
筒金具12の外嵌によって閉塞されており、それによっ
て、該第−のオリフィス部材26に設けられた凹溝44
により、第一の流体室32および第二の流体室34内に
それぞれ連通せしめられて、それら両流体室32.34
間での流体の流動を許容する第一のオリフィス通路50
が形成されている一方、第二のオリフィス部材28に設
けられた凹溝44により、第三の流体室36および第四
の流体室38内にそれぞれ連通せしめられて、それら両
流体室36.38間での流体の流動を許容する第二のオ
リフィス通路52が形成されている。
そして、それによって、かかるロールストッパにあって
は、第一の流体室32と第二の流体室34とが対向位置
する径方向(第1図中、左右方向)への振動入力に際し
、それら両流体室32.34間に相対的な内圧変動が惹
起されて、第一のオリフィス通路50内に流体の流動が
生ぜしめられることとなる一方、第三の流体室36と第
四の流体室38とが対向位置する径方向(第1図中、上
下方向)への振動入力に際し、それら両流体室36.3
8間に相対的な内圧変動が惹起されて、第二のオリフィ
ス通路52内に流体の流動が生ぜしめられることとなる
のである。
更にまた、それら第−及び第二のオリフィス通路50.
52内には、各凹溝44の底面上に配設された金属板4
5.45が、それぞれ、外筒金具12に対して、絶縁状
態下に所定距離を隔てて対向配置せしめられているので
あり、そして、第7図にも示されているように、金属ス
リーブ16に設けられた配設用溝29および第−及び第
二のオリフィス部材26.28に設けられた配設用溝4
6、配設用孔48を通じて、第一のオリフィス通路50
および第二のオリフィス通路52内に導かれたリード線
27.27が、それぞれ、かかる金属板45.45に対
して接続されている゛。即ち、本実施例においては、金
属板45と外筒金具12とによって、各オリフィス通路
50.52内で対向位置する電極が、それぞれ構成され
ているのであり、更に、図示はされていないが、各リー
ド線27および外筒金具12が、所定の昇圧装置(電源
)に接続されて、それら金属板45と外筒金具12との
間に、直流電圧が印加される得るようになっているので
ある。なお、車両の構造上、通常は、外筒金具12が陰
極側に、金属板45が陽極側に、それぞれ接続せしめら
れることとなる。
そして、それによって、かがるロールストッパにあって
は、第一のオリフィス通路50或いは第二のオリフィス
通路52内において、金属板45と外筒金具12との間
に電圧が印加されていない状態下では、かかるオリフィ
ス通路50.52内に存在する電気粘性流体に対して電
界が作用せしめられることはなく、その粘度が低く維持
されることによって、前述の如き、振動入力時における
第一のオリフィス通路50を通じての第−及び第二の流
体室32.34間での流体の流動、或いは第二のオリフ
ィス通路52を通じての第三及び第四の流体室361,
38間での流体の流動が、小さな流動抵抗の下に円滑に
許容され得、以て柔軟なばね特性が発揮され得ることと
なる一方、それら金属板45と外筒金具12との間に電
圧を印加することによって、かかるオリフィス通路50
.52内に存在する電気粘性流体に対して電界が作用せ
しめられ、その粘度(見掛は上粘度)が増大せしめられ
ることから、前記第一乃至は第二のオリフィス通路50
.52を通じての流体の流動抵抗が著しく増大せしめら
れて、ばね特性の高剛性化が有利に図られ得ることとな
るのである。
そして、上述の如き構造とされたロールストッパは、前
述の如く、その内筒金具10及び外筒金具12に対して
、エンジンユニット及び車体の何れか一方が取り付けら
れることにより、それらの間に介装されることとなるが
、特に、かかるロールストッパにあっては、エンジンユ
ニットのロール軸を含む垂直面近傍に位置して、その軸
心が該ロール軸に対して略平行に延びる状態で、且つ第
一の流体室32と第二の流体室34とが水平方向に、第
三の流体室36と第四の流体室38とが鉛直方向に、そ
れぞれ対向位置する状態で、配設せしめられることとな
る。
すなわち、そのような配設形態を採用することによって
、かかるロールストッパにあっては、アイドリング振動
を、水平方向(第一の流体室32と第二の流体室34と
の対向方向)に受け、またシェイクを、鉛直方向(第三
の流体室36と第四の流体室38との対向方向)に受け
ることとなるのである。そして、かかるロールストッパ
にあっては、それら水平方向および鉛直方向のばね特性
を、それぞれ、第一のオリフィス通路50および第二の
オリフィス通路52内に配された金属板45と外筒金具
12とに対する電圧の印加状態を制御することによって
、任意に変化せしめることが可能であるのであり、それ
故、それら水平方向及び鉛直方向のばね特性を、入力振
動に応じて適宜切換制御せしめることによって、極めて
優れた防振性能を発揮し得るエンジンユニットの支持機
構が、有利に実現され得ることとなるのである。
より具体的には、先ず、アイドリング振動の入力時には
、第一のオリフィス通路50内に配された金属板45と
外筒金具12との間に電圧を印加することな(、該第−
のオリフィス通路50を通じての流体の流動を小さな流
動抵抗の下に許容することによって、そのロール方向に
おける柔らかいばね特性が発揮され得、以てアイドリン
グ振動に対する良好なる振動絶縁性が達成され得ること
となる一方、車両急発進時等にエンジンが大きくロール
変位せしめられた際には、かかる金属板45と外筒金具
12との間に電圧を印加して第一のオリフィス通路50
内における流体の流動抵抗を増大させて、ロール方向の
ばね特性を高剛性に切り換えることによって、エンジン
の揺動変位の規制と、車両の操縦安定性および乗り心地
の向上とが有利に達成され得るのである。
更にまた、エンジン・シェイクの発生状況下では、第二
のオリフィス通路52内に配された金属板45と外筒金
具12との間に電圧を印加せしめて、該第二のオリフィ
ス通路52を通じての流体の流動抵抗を増大させ、その
鉛直方向におけるばね剛性を高めることによって、エン
ジン・シェイクが有効に抑制され得、不快な振動発生が
効果的に防止され得ることとなる一方、エンジン・シェ
イクが発生していない通常走行状態下では、かかる金属
板45と外筒金具12との間に電圧を印加することなく
、第二のオリフィス通路52を通じての流体の流動を小
さな流動抵抗の下に許容することによって、鉛直方向の
ばね特性が柔らかく切換えられ、以てエンジン振動等に
対する優れた振動絶縁性が有利に発揮され得るのである
また、本実施例におけるロールストッパにあっては、外
筒金具12によって、オリフィス通路50.52内にお
ける電極の一方が構成されていることから、部材点数の
低減と構造の簡略化が極めて効果的に図られ得るのであ
り、それによって、上述の如き、優れた防振性能を有す
るロールストッパを、より有利に且つ低コストにて提供
することができるといった利点をも有しているのである
以上、本発明の一実施例について詳述してきたが、これ
は文字通りの例示であって、本発明は、かかる具体例に
のみ限定して解釈されるものではない。
例えば、各対を為す流体室を互いに連通ずるオリフィス
通路50.52の形態は、前記実施例のものに限定され
るものではなく、マウント装置に要求される防振特性等
に応じて決定されるものであり、またその構造も、内筒
金具10側に形成するなど、公知の各種の構造が適宜採
用され得るものである。
また、そのようなオリフィス通路内に対向配置される電
極としても、必ずしも、該オリフィス通路の全長に亘っ
て配する必要はない。
また、かかるオリフィス通路内に配された電極に対する
印加電圧の大きさや、或いは電極面積等を変化させるこ
とによって、マウントばね特性を3段階以上に切換制御
することも可能である。
さらに、前記実施例では、各対を為す流体室が、それら
の対向方向への振動入力時において、それぞれの内部に
、互いに正負が逆となる内圧変動が惹起される構造とさ
れていたが、それら流体室は、相対的な内圧変動が生ぜ
しめられ得る構造であれば良く、例えば、対を為す流体
室の一方を、可撓性膜等によって容積可変とされて内圧
変動が回避される平衡室にて形成するようにしても良い
また、前記実施例におけるロールストッパにあっては、
互いに直交する径方向に対向位置する2対の流体室が設
けられていたが、かかる流体室の対向方向は、振動の入
力方向に応じて決定されるものであって、必ずしも直交
している必要はな(、更には、振動入力方向が3方向以
上となる場合には、径方向に対向位置する3対以上の流
体室を設けることも可能である。
更にまた、それら複数対の流体室の全ての対向方向にお
いて、防振特性を切り換える必要がない場合には、防振
特性を切り換える必要がある振動入力方向に対向位置す
る流体室間を連通ずるオリフィス通路内にだけ、電極を
配するようにしたり、或いはかかる防振特性を切り換え
る必要がある振動入力方向に対向位置する流体室内にだ
け、電気粘性流体を封入するようにすることも、可能で
ある。
さらに、公知の如く、電気粘性流体にあっては、交流電
界によっても、見掛は上の粘度変化が惹起されることか
ら、電極間に印加電圧を供給する外部電源として交流電
源を用いることも可能である。
加えて、本発明の適用範囲は、例示の如き、自動車エン
ジン用のロールストッパに限定されるものではなく、各
種装置の防振支持機構において、複数の振動が入力され
る場合、それらの入力振動に対して互いに異なる防振特
性が要求される際に、本発明が特に有効に適用され得る
こととなる。
その他、−々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識
に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様
において実施され得るものであり、またそのような実施
a様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも本発明
の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない
ところである。
(発明の効果) 上述の説明から明らかなように、本発明に係る電気粘性
流体封入式筒型マウント装置にあっては、入力方向が異
なる或いは同一の複数種の振動が入力される場合、所定
径方向で対向して対を為す流体室を相互に連通ずるオリ
フィス通路内に配された電極に対して通電制御を行なう
ことによって、所定の振動入力方向におけるマウントば
ね特性を、適宜、柔剛に切換制御することができるので
ある。
そして、それ故、かかる流体封入式筒型マウント装置に
おいては、相異なる方向に入力される振動のみならず、
同一方向に入力される振動に対しても、それぞれの入力
振動に要求される防振特性に応じて、マウント防振性能
を切り換えることが可能となるのであり、それによって
広範な状況下で、入力振動に応じた優れた防振性能が有
効に発揮され得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明をFF型自動車用エンジンのロールス
トッパに適用したものの一実施例を示す横断面図であっ
て、第2図におけるI−1断面に相当する図であり、第
2図は、第1図における■−n断面図である。また、第
3図は、第1図に示されているロールストッパを構成す
る一体加硫成形品を示す横断面図であり、第4図は、第
3図における■−■断面図である。更に、第5図は、第
1図に示されているロールストッパを構成するオリフィ
ス部材を取り出して示す断面図であって、第6図におけ
るV−■断面に相当する図であり、第6図は、第5図に
おけるa矢視展開図である。 更にまた、第7図は、第1図における■−■断面に相当
する要部断面説明図である。 10:内筒金具    12:外筒金具14:ゴム弾性
体   32:第一の流体室34:第二の流体室  3
6:第三の流体室38:第四の流体室  45:金属板
(電極)50:第一のオリフィス通路 52:第二のオリフィス通路

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 互いに径方向に所定距離を隔てて配された内筒金具と外
    筒金具とを、それらの間に介装されたゴム弾性体によっ
    て弾性的に連結する一方、それら内外筒金具間において
    、該内筒金具を挟んで相異なる径方向にそれぞれ対向位
    置して対を為し、各対向方向における前記内外筒金具間
    への振動入力時に、それぞれ相対的な内圧変動が生ぜし
    められる、内部に所定の非圧縮性流体が封入された複数
    対の流体室を形成すると共に、かかる各対を為す流体室
    をそれぞれ互いに連通し、各対を為す流体室相互間での
    流体の流動を許容する複数のオリフィス通路を設けてな
    る流体封入式筒型マウント装置において、 前記少なくとも一対の流体室内に封入される非圧縮性流
    体として、電気粘性流体を用いると共に、かかる電気粘
    性流体が封入された流体室を相互に連通する前記オリフ
    ィス通路内の少なくとも一部に、所定の外部電源に対し
    て通電制御せしめられる電極を対向配置せしめたことを
    特徴とする電気粘性流体封入式筒型マウント装置。
JP14476489A 1989-06-07 1989-06-07 電気粘性流体封入式筒型マウント装置 Pending JPH039139A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021240908A1 (ja) * 2020-05-27 2021-12-02 住友理工株式会社 防振装置
DE112021000031T5 (de) 2020-05-27 2022-01-27 Sumitomo Riko Company Limited Schwingungsisoliervorrichtung
DE102023104481A1 (de) 2022-06-27 2023-12-28 Sumitomo Riko Company Limited Antivibrationsvorrichtung

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WO2021240908A1 (ja) * 2020-05-27 2021-12-02 住友理工株式会社 防振装置
DE112021000031T5 (de) 2020-05-27 2022-01-27 Sumitomo Riko Company Limited Schwingungsisoliervorrichtung
DE112021000031B4 (de) 2020-05-27 2024-03-07 Sumitomo Riko Company Limited Schwingungsisoliervorrichtung
DE102023104481A1 (de) 2022-06-27 2023-12-28 Sumitomo Riko Company Limited Antivibrationsvorrichtung

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