JPH0724673Y2 - 電気粘性流体封入式筒型マウント装置 - Google Patents

電気粘性流体封入式筒型マウント装置

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JPH0724673Y2
JPH0724673Y2 JP1989069255U JP6925589U JPH0724673Y2 JP H0724673 Y2 JPH0724673 Y2 JP H0724673Y2 JP 1989069255 U JP1989069255 U JP 1989069255U JP 6925589 U JP6925589 U JP 6925589U JP H0724673 Y2 JPH0724673 Y2 JP H0724673Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は、内部に封入された流体の流動に基づいて入力
振動を防振するようにした流体封入式筒型マウント装置
に係り、特に入力振動に応じた防振特性が有利に発揮さ
れ得る、構造の簡略な電気粘性流体封入式筒型マウント
装置に関するものである。
(背景技術) 従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装されて、
それらを防振連結する防振装置の一種として、特公昭56
-63141号公報や実開昭57-59119号公報等に示されている
如く、径方向に所定距離を隔てて配された内筒金具と外
筒金具とを、それらの間に介装されたゴム弾性体にて連
結せしめてなる構造を有し、主としてそれら内外筒金具
間に入力される径方向の振動を防振するようにした、所
謂筒型マウント装置が知られている。例えば、近年、FF
型自動車のエンジン支持機構に好適に用いられている筒
型エンジンマウントや筒型ロールストッパ等がそれであ
る。
また、近年では、自動車等における高度な防振性能の要
求に対処すべく、特公昭48-36151号公報や特公昭52-165
54号公報等において、このような筒型マウント装置に対
して、内筒金具と外筒金具との間に、オリフィス通路を
通じて相互に連通された一対の流体室を形成し、振動入
力時に生ぜしめられる該オリフィス通路を通じての流体
の流動に基づいて、入力振動を防振するようにした、所
謂流体封入式のものが種々提案されてきている。
ところで、このようなマウント装置にあっては、異なる
複数の振動が入力される場合、それぞれの振動を有効に
防振する上に、入力振動に応じて相異なる防振特性が要
求されることがある。例えば、自動車におけるエンジン
の支持機構を構成するエンジンマウントにあっては、そ
の防振機能として、車両停車状態下に入力される15〜30
Hz程度のアイドリング振動に対しては、振動絶縁性向上
のために低動ばね特性が要求される一方、車両走行状態
下に入力される10〜30Hz程度のエンジン・シェイクに対
しては、制振性向上のために高動ばね或いは高減衰特性
が要求されることとなる。
しかしながら、上述の如き、従来の筒型マウント装置に
あっては、ゴム弾性体或いは封入流体の流動作用に基づ
く防振特性が、何れも固定的に設定されるものであるこ
とから、入力振動に応じてマウントの防振特性を変更す
ることが極めて困難であったのであり、それ故、要求さ
れる防振特性を、必ずしも充分に満足し得るものではな
かったのである。
(解決課題) ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その解決課題とするところは、
入力振動に応じて、異なる防振特性が有効に発揮され
得、特に自動車用エンジンマウントに適用することによ
って、アイドリング振動とエンジン・シェイクとに対し
て、何れも有効な防振効果を発揮し得て、優れたエンジ
ンの防振支持機構を実現せしめ得る、構造が簡単で製作
性に優れた電気粘性流体封入式筒型マウント装置を提供
することにある。
(解決手段) そして、かかる課題を解決するために、本考案にあって
は、(a)互いに径方向に所定距離を隔てて配された内
筒金具および外筒金具と、(b)該内筒金具と該外筒金
具との間に介装されて、それら内外筒金具を弾性的に連
結するゴム弾性体と、(c)前記内筒金具と前記外筒金
具との間に設けられた、それら内外筒金具への所定径方
向への振動入力時に相対的な内圧変動が生ぜしめられる
複数の流体室と、(d)かかる複数の流体室内に、それ
ぞれ封入せしめられた電気粘性流体と、(e)前記外筒
金具の内周面側に配されて、該外筒金具との間におい
て、前記複数の流体室間での流体の流動を許容するオリ
フィス通路を形成するオリフィス部材と、(f)前記外
筒金具自体によって構成された、前記オリフィス通路に
面する外側電極と、(g)前記オリフィス通路内で該外
側電極に対向位置する前記オリフィス部材側の内面にお
いて、その少なくとも一部に配設せしめられ、かかる外
側電極との間への電圧の印加によって、該オリフィス通
路内を流動せしめられる前記電気粘性流体に対して電界
を及ぼしめ得る内側電極部材とを、含んで構成された電
気粘性流体封入式筒型マウント装置を、その特徴とする
ものである。
(実施例) 以下、本考案を更に具体的に明らかにするために、本考
案の実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説明す
ることとする。
先ず、第1図及び第2図には、本考案の一実施例とし
て、本考案をFF型自動車のエンジンマウントに対して適
用したものが示されている。これらの図において、10及
び12は、それぞれ内筒金具及び外筒金具であって、マウ
ント径方向に所定量偏心して配置されており、それらの
間に介装された、全体として略円筒形状を呈するゴム弾
性体14によって、弾性的に連結されている。
そして、かかるエンジンマウントにあっては、内筒金具
10及び外筒金具12において、車体側及びエンジンユニッ
ト側の各一方に取り付けられて、エンジンユニットを車
体に対して防振支持せしめるようになっており、また、
かかる取付状態において、エンジンユニットの負荷重量
が、それら内外筒金具10、12の偏心方向に及ぼされ、ゴ
ム弾性体14が弾性変形せしめられることによって、それ
ら両金具10、12が、略同心的に位置せしめられることと
なる。また、かかるエンジンマウントにあっては、内筒
金具10と外筒金具12との偏心方向(第1図中、上下方
向)に入力される振動を主として防振することとなる。
ここにおいて、前記内筒金具10は、比較的厚肉の円筒形
状をもって形成されており、その径方向外側には、所定
距離を隔てて、略薄肉円筒形状を呈する金属スリーブ16
が、所定量偏心して位置せしめられている。そして、第
3図及び第4図に示されている如く、これら内筒金具10
と金属スリーブ16との間において、前記ゴム弾性体14が
介装されており、該ゴム弾性体14が、内筒金具10の外周
面と金属スリーブ16の内周面とに、それぞれ加硫接着さ
れた一体加硫成形品として形成されている。
また、かかるゴム弾性体14には、内筒金具10と金属スリ
ーブ16との偏心方向における離間距離の小なる側におい
て、金属スリーブ16の内周面に沿って周方向に略半周の
長さで延びる、略円弧状断面の貫通空所18が、軸方向に
貫通して形成されている。そして、それによってかかる
ゴム弾性体14は、実質的に、内筒金具10と金属スリーブ
16との偏心方向における離間距離が大なる側においての
み、それら両部材10、16を弾性的に連結するようにして
存在せしめられており、以て前述の如き、装着状態下に
及ぼされるエンジンユニットの負荷重量(初期荷重)に
よるゴム弾性体14の弾性変形時における引張応力の発生
が低減され得るようになっている。
さらに、該ゴム弾性体14内には、上記貫通空所18に対し
て内筒金具10を挟んで径方向に対向する位置において、
換言すれば内筒金具10と金属スリーブ16との偏心方向に
おける離間距離の大なる側において、金属スリーブ16を
貫通して外周面上に開口する凹所状形態をもって、ポケ
ット部20が形成されている。要するに、金属スリーブ16
には、ゴム弾性体14に設けられたポケット部20の開口部
位において、窓部22が設けられており、この窓部22を通
じて、ポケット部20が、外部に開口されているのであ
る。
また一方、前記金属スリーブ16にあっては、その軸方向
の中央部が、周方向全周に亘って凹溝状に縮径されて、
小径部24とされている。そして、特に、かかる小径部24
における、内筒金具10と金属スリーブ16との偏心方向の
離間距離が小なる側に位置する部位には、更に深絞り加
工が施されることによって、前記貫通空所18内に入り込
むようにして周方向に所定長さで延びる凹所26が形成さ
れていると共に、かかる凹所26の周方向の両端部を接続
するように、小径部24を底部とする周方向に延びる周溝
28が形成されているのである。なお、かかる金属スリー
ブ16には、軸方向両側に位置する大径部30、30のうちの
一方において、後述するリード線32を配設するための配
設用溝34が、軸方向に形成されている。
さらに、かかる金属スリーブ16における凹所26の軸方向
両側壁部には、それぞれ、所定大きさで開口する窓部36
が形成されており、そしてそれらの窓部36、36が、それ
ぞれ、前記ゴム弾性体14にて一体的に形成された薄膜状
のダイヤフラム38によって閉塞せしめられている。
そして、このような内筒金具10、金属スリーブ16及びゴ
ム弾性体14からなる一体加硫成形品にあっては、必要に
応じて、金属スリーブ16に縮径加工が施されてゴム弾性
体14に予備圧縮が加えられた後、第1図及び第2図に示
されているように、金属スリーブ16における周溝28内に
対して、略円筒形状を呈するオリフィス部材40が、嵌め
込まれて組み付けられ、更にその後、かかる金属スリー
ブ16の外周面に対して、前記外筒金具12が外挿され、縮
径加工されることによって、かかる金属スリーブ16に嵌
着されると共に、その軸方向両端部にロールカシメ加工
が施されて、金属スリーブ16の両端部に係合せしめられ
ることにより、固定されている。
そして、それらオリフィス部材40および外筒金具12の一
体加硫成形品に対する組付けによって、前記ポケット部
20および凹所26の開口が、それぞれ閉塞、密閉されてい
るのであり、それによって該ポケット部20の内部には、
内外筒金具10、12間への振動の入力に際して、ゴム弾性
体14の弾性変形によって内圧変動が惹起される受圧室42
が、また凹所26の内部には、ダイヤフラム38、38の弾性
変形によって容積変化が許容される平衡室44が、それぞ
れ形成せしめられている。なお、前記金属スリーブ16に
は、その大径部30、30の外周面上において、それぞれ薄
肉のシールゴム層46が一体的に設けられており、外筒金
具12との間で挾圧されることによって、それらの嵌着面
が液密にシールされ得るようになっている。
また、それら受圧室42および平衡室44の内部には、前記
外筒金具12の一体加硫成形品に対する組付けが所定の流
体中にて行なわれること等によって、所定の電気粘性流
体が封入されている。ここにおいて、かかる電気粘性流
体は、電界の作用によって粘度が実質的に変化せしめら
れるものであって、例えば米国特許第3047507号明細書
や、特公昭57-47234号公報、特開昭61-44998号公報及び
特開昭62-95397号公報等に開示されている如き、公知の
ものが適宜用いられることとなる。
更にまた、前記オリフィス部材40にあっては、何れも、
フッ素樹脂等、上記受圧室42及び平衡室44内に封入され
た電気粘性流体に対して、充分な耐蝕性を有すると共
に、実質的に電気絶縁材料と認められ得る、通常、体積
抵抗率が1015Ωcm程度以上の材料にて形成されたものが
用いられることとなる。そして、かかるオリフィス部材
40は、第5図及び第6図に示されているように、径方向
に延びる切断部48が一箇所に設けられた円筒形状をもっ
て形成されており、その外周面上において、周方向に略
2/3周の長さで延び、且つ周方向両端部が、それぞ連通
孔50を通じて内周面側に開口せしめられてなる凹溝52を
備えている。
そして、このようなオリフィス部材40にあっては、その
切断部48において拡開されて、金属スリーブ16に外挿さ
れることにより、周溝28内に収容せしめられ、以て第1
図及び第2図に示されているように、その凹溝52の両端
部が、連通孔50、50を通じて、ポケット部20と凹所26と
にそれぞれ連通される状態で、配設されている。そし
て、更にかかる凹溝52の開口が、前記外筒金具12にて閉
塞されており、それによって、該凹溝52により、受圧室
42及び平衡室44内にそれぞれ連通せしめられて、それら
両室42、44間での流体の流動を許容するオリフィス通路
56が形成されているのである。
更にまた、かかるオリフィス通路56を形成する凹溝52の
底面上には、前記第5図及び第6図にも示されているよ
うに、その略全面に亘って、内側電極部材としての金属
板54が配設されており、第1図及び第2図に示されてい
る如く、外筒金具12の内周面に対して、電気的絶縁状態
下に所定距離を隔てて対向配置せしめられている。そし
て、第2図に示されているように、前記金属スリーブ16
に設けられた配設用溝34を通じて導かれたリード線32
が、かかる金属板54に対して接続されている。
すなわち、かかるエンジンマウントにあっては、金属板
54と外筒金具12とによって、オリフィス通路56内で対向
位置する一対の電極が構成されているのであり、更に、
図示はされていないが、かかるリード線32および外筒金
具12が、所定の昇圧装置(電源)に接続されて、それら
金属板54と外筒金具12との間に、直流電圧が印加され得
るようになっているのである。なお、自動車の構造上、
通常は、外筒金具12が陰極側に、金属板54が陽極側に、
それぞれ接続せしめられることとなる。
そして、それによって、それら金属板54と外筒金具12と
の間に電圧が印加されていない状態下では、オリフィス
通路56内に存在する電気粘性流体に対して電界が作用せ
しめられることはなく、その粘度が低く維持されること
によって、該オリフィス通路56を通じての流体の流動
が、小さな流動抵抗の下に円滑に許容され得ることとな
る一方、それら金属板54と外筒金具12との間に電圧を印
加することによって、かかるオリフィス通路56内に存在
する電気粘性流体に対して電界が作用せしめられ、その
粘度(見掛け上粘度)が増大せしめられることから、該
オリフィス通路56を通じての流体の流動抵抗が、著しく
増大せしめられることとなるのである。
従って、上述の如き構造とされたエンジンマウントにあ
っては、エンジンユニットと車体との間への装着状態
下、内外筒金具10、12間に振動が入力された際、受圧室
42と平衡室44とに対して相対的な内圧変動が惹起される
ことにより、それら受圧室42と平衡室44との間で、オリ
フィス通路56を通じての流体の流動が生ぜしめられるこ
ととなるが、そこにおいて、かかるエンジンマウントに
あっては、オリフィス通路56内に配された金属板54と外
筒金具12とに対する電圧の印加状態を制御することによ
って、そのばね特性を任意に変化せしめることが可能で
あり、それ故、かかるばね特性を、入力振動に応じて適
宜切換制御せしめることによって、極めて優れた防振特
性を発揮し得るエンジンユニットの支持機構が、有利に
実現され得ることとなるのである。
より具体的には、先ず、アイドリング振動の入力時に
は、金属板54と外筒金具12との間に電圧を印加すること
なく、オリフィス通路56を通じての流体の流動を小さな
流動抵抗のもとに許容することによって、柔らかいばね
特性が有利に発揮され得、以てアイドリング振動に対す
る良好なる振動絶縁性が達成され得ることとなる一方、
エンジン・シェイクの発生状況下では、金属板54と外筒
金具12との間に電圧を印加せしめて、オリフィス通路56
を通じての流体の流動抵抗を増大させ、そのばね剛性を
高めることによって、エンジン・シェイクが有効に抑制
され得、不快な振動発生が効果的に防止され得ることと
なるのである。
すなわち、かかるエンジンマウントにあっては、マウン
トばね特性が、印加電圧によって制御され得るのであ
り、且つ電気粘性流体が作動体として機能し得ることか
ら、機械的な切換機構等が必要とされるようなこともな
いのであり、それ故、目的とする、ばね特性の切換制御
が可能なエンジンマウントが、簡略な構造をもって有利
に提供され得るのである。
また、特に、かかるエンジンマウントにあっては、外筒
金具12によって、オリフィス通路56を流動せしめられる
流体に対して電界を及ぼしめる電極の一方が構成されて
いることから、マウントを構成する部品点数の低減と構
造の簡略化が極めて効果的に図られ得るのであり、それ
によって、上述の如き、優れた防振性能を有するエンジ
ンマウントを、より有利に且つ低コストにて提供するこ
とができるといった利点を有しているのである。
更にまた、上述の如き構造とされたエンジンマウントに
おいては、オリフィス通路56の長さや流路断面積等を調
節して、電圧が印加されていない状態下に、該オリフィ
ス通路56内を流動せしめられる流体の共振作用に基づい
て、マウントの低動ばね効果が発揮され得るようにチュ
ーニングすることが可能であり、それによってアイドリ
ング振動に対するより一層優れた防振効果が達成され得
ることとなる。
以上、本考案の実施例について詳述してきたが、これは
文字通りの例示であって、本考案は、かかる具体例にの
み限定して解釈されるものではない。
例えば、電極部材(金属板54)は、必ずしもオリフィス
通路56内の全長に亘って配する必要はない。
また、かかるオリフィス通路56内に配された電極部材と
外筒金具とに対する印加電圧の大きさや、或いは電極面
積等を変化させることによって、マウントばね特性を複
数段階に切り換えることも可能である。
更にまた、前記実施例では、振動入力時に相対的な内圧
変動が生ぜしめられる流体室が、振動が入力される受圧
室と容積可変の平衡室とによって構成されていたが、そ
の何れをも受圧室構造と為すことも可能であり、更には
そのように相対的な内圧変動が生ぜしめられる流体室を
3つ以上設けても良い。
さらに、電気粘性流体に電界を及ぼす電源として、交流
電源を用いることも可能である。
加えて、本考案の適用範囲は、例示の如き、自動車用の
エンジンマウントに限定されるものではなく、例えば、
自動車用ロールストッパやボデーマウント、或いはその
他の各種装置の防振支持機構において、入力振動に応じ
て異なる防振特性が要求される場合に、本考案が特に有
効に適用され得ることとなる。
その他、一々列挙はしないが、本考案は、当業者の知識
に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様
において実施され得るものであり、またそのような実施
態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも本考案
の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない
ところである。
(考案の効果) 上述の説明から明らかなように、本考案に従う構造とさ
れた電気粘性流体封入式筒型マウント装置にあっては、
オリフィス通路内に配された電極間への通電制御によっ
て、マウントばね特性を、適宜、柔剛に切換制御するこ
とができることから、入力振動に要求される防振特性に
応じて、マウント防振性能を切り換えることが可能であ
り、それによって広範な状況下で優れた防振性能が有効
に発揮され得るのである。
また、本考案に係る電気粘性流体封入式筒型マウント装
置においては、オリフィス通路内で対を為す電極の一方
が、外筒金具によって構成されていることから、マウン
トを構成する部品点数の低減と構造の簡略化が効果的に
図られ得るのであり、それによって、前述の如き、優れ
た防振性能を有する筒型マウント装置が、より有利に且
つ低コストにて提供され得るといった、大きな利点を有
しているのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案を自動車用のエンジンマウントに適用
したものの一実施例を示す横断面図であり、第2図は、
第1図におけるII-II断面図である。また、第3図は、
第1図に示されているエンジンマウントを構成する一体
加硫成形品を示す横断面図であり、第4図は、第3図に
おけるIV-IV断面図である。更に、第5図は、第1図に
示されているエンジンマウントを構成するオリフィス部
材を示す横断面図であり、第6図は、かかるオリフィス
部材の展開図である。 10:内筒金具、12:外筒金具 14:ゴム弾性体、40:オリフィス部材 42:受圧室、44:平衡室 52:凹溝、54:電極板 56:オリフィス通路

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに径方向に所定距離を隔てて配された
    内筒金具および外筒金具と、 該内筒金具と該外筒金具との間に介装されて、それら内
    外筒金具を弾性的に連結するゴム弾性体と、 前記内筒金具と前記外筒金具との間に設けられた、それ
    ら内外筒金具間への所定径方向への振動入力時に相対的
    な内圧変動が生ぜしめられる複数の流体室と、 かかる複数の流体室内に、それぞれ封入せしめられた電
    気粘性流体と、 前記外筒金具の内周面側に配されて、該外筒金具との間
    において、前記複数の流体室間での流体の流動を許容す
    るオリフィス通路を形成するオリフィス部材と、 前記外筒金具自体によって構成された、前記オリフィス
    通路に面する外側電極と、 前記オリフィス通路内で該外側電極に対向位置する前記
    オリフィス部材側の内面において、その少なくとも一部
    に配設せしめられ、かかる外側電極との間への電圧の印
    加によって、該オリフィス通路内を流動せしめられる前
    記電気粘性流体に対して電界を及ぼしめ得る内側電極部
    材とを、 有することを特徴とする電気粘性流体封入式筒型マウン
    ト装置。
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