JPH04318020A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH04318020A
JPH04318020A JP8523191A JP8523191A JPH04318020A JP H04318020 A JPH04318020 A JP H04318020A JP 8523191 A JP8523191 A JP 8523191A JP 8523191 A JP8523191 A JP 8523191A JP H04318020 A JPH04318020 A JP H04318020A
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JP
Japan
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epoxy
oxazoline
resin
resin composition
compound
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JP8523191A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Nakano
俊之 中野
Masafumi Takei
雅文 武井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の目的〕
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂組成物に係り、特に
、耐熱性および耐候性を損うことなく、靭性や機械的特
性を大幅に改善した樹脂組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】電気機器や部品の絶縁材料または構造材
料として、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂
、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化
性樹脂が用いられている。これらの熱硬化性樹脂の中で
も、エポキシ樹脂は他の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂と
比較して耐熱性、電気絶縁性、耐薬品性、耐水性などに
優れているため、塗料、電気絶縁材料分野、建築土木用
の構造材料として広く採用されている。
【0004】上記エポキシ樹脂の中でも、平均エポキシ
当量が350〜550であるビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル(DGBA)型のエポキシ樹脂は強靭で絶
縁特性が優れているため、大型の電気部品や構造物用の
注型樹脂原料として長期の実績を有している。しかしな
がらこれらの樹脂は室温において固形であるため、硬化
剤や充填剤を均一に配合するためには加熱状態で混合す
る必要がある。しかも混合温度におけるポットライフが
短く、作業性が悪いため、注型成形システムの自動化が
極めて困難である。
【0005】この対応として、平均エポキシ当量が13
5〜250であり、流動性に優れた液状エポキシ樹脂を
適用することが試みられているが、主として機械的強度
および耐クラック性において固形樹脂と同等の特性を得
ることは困難な現状である。
【0006】一方環状イミノエーテルの1種であるビス
オキサゾリン化合物とジカルボン酸とを亜リン酸エステ
ルの存在下で加熱反応させることにより、高強度の熱硬
化性樹脂が得られることは特開昭59−1533号公報
において開示されている。またビスオキサゾリン化合物
とエポキシ化合物とを加熱反応させることにより、強固
な樹脂が得られることが米国特許第3640957号、
第3630996号および特公昭57−8813で開示
されている。
【0007】上記エポキシとオキサゾリン化合物とから
成る樹脂組成物において、エポキシ樹脂として平均エポ
キシ当量135〜400のものを使用した場合には、特
に作業性が良好な液状樹脂組成物が形成され、かつ高強
度の硬化樹脂が得られる。一方、耐薬品性等の耐環境性
を充分に満足させるためには、樹脂の架橋密度を可及的
に高めることが望ましい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のエ
ポキシとオキサゾリン化合物とから成る樹脂組成物にお
いて、架橋度が最大となるように組成比を設定すると、
熱変形温度が極めて上昇する結果、硬化樹脂の靭性が低
下し、また実質的な機械的強度も、低下してしまう問題
点があった。
【0009】以上のような問題点は、各種の熱硬化性樹
脂について共通して表われる問題である。この対策とし
て、一般に各種の可とう性付与剤を添加して靭性の向上
を図ることも試行されている。しかしながらエポキシと
オキサゾリン化合物とから成る組成物に対して耐熱性(
熱変形温度)および耐環境性を損うことなく、靭性およ
び機械的特性を改善できる可とう性付与剤は現在まで見
い出されていなかった。
【0010】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、基剤となるオキサゾリン硬化エポキ
シ樹脂組成物に特定の可とう性付与剤を添加することに
より、熱変形温度を殆んど低下させることなく、かつ耐
環境性も損うことなく、靭性および機械的特性が著しく
向上した硬化樹脂を形成することが可能な注型用樹脂組
成物を提供することを目的とする。 〔発明の構成〕
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記ビス
オキサゾリン化合物を用いて、固形エポキシ樹脂以上の
靭性値を有する注型用樹脂組成物を得るべく種々の可と
う性付与剤と基材とを組み合せて硬化樹脂を調製し、そ
の電気的、化学的および機械的な特性を測定評価した。 その結果、基材となるオキサゾリン硬化エポキシ樹脂組
成物に特定の可とう性付与剤を添加することにより、熱
変形温度および耐環境性を低下させることなく、化学的
耐熱性および電気的特性に優れ、また、靭性および機械
的特性が著しく向上した樹脂硬化物を得ることができた
。本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。
【0012】すなわち本発明に係る樹脂組成物は、少な
くとも1分子中に2以上のエポキシ基を有するエポキシ
当量135〜400のエポキシ化合物1モル;及び下記
一般式(1)で表されるエチレンとα‐オレフィンの共
重合物中の主鎖及び側鎖の一部に酸無水物環を持つ構造
の変性低分子量ポリオレフォンを用いて変性したエポキ
シ化合物  0.05〜1.2モル;
【0013】
【化3】
【0014】下記一般式(2)で表されるオキサゾリン
化合物  0.2〜1.2モル;
【0015】
【化4】
【0016】の構成比からなることを特徴とする。
【0017】また、前記記載の樹脂組成物に、粒子状充
填剤および繊維状の充填剤の少くとも一方を、樹脂組成
物全体に対して、55容量%以下を配合して構成するこ
ともできる。
【0018】上記樹脂組成物に使用されるエポキシ化合
物は、少なくとも1分子中に2以上のエポキシを有する
ものであれば特に限定するものでなく、例えばビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、脂環式エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアネートやヒダント
イン型エポキシのごとき複素環式エポキシ樹脂などが具
体例として例示される。これらのエポキシ化合物は、単
独または2種以上の混合物として使用される。
【0019】また本発明の樹脂組成物に使用される酸無
水物−ポリオレフィン変性エポキシ樹脂は、一般式(1
)で示されるエチレンとαオレフィンの共重合体中に、
エポキシ樹脂を反応し得るような酸無水物基を導入した
変性低分子量ポリオレフォンである。この変性低分子量
ポリオレフォンで変性したエポキシ樹脂を含有する樹脂
硬化物は、いわゆる海島構造を有し、非常に大きな耐衝
撃性を備える。
【0020】さらに酸無水物−ポリオレフィン変性エポ
キシ樹脂は分子構造上、不飽和結合を持たないため、従
来のゴム状エポキシ系可塑剤に比べて熱劣化特性および
耐環境性において著しく優れている。
【0021】以上の酸無水物−ポリオレフィン変性エポ
キシ樹脂は、上記エポキシ化合物と、後述するオキサゾ
リン化合物とから成る硬化樹脂系に配合することにより
、可とう性付与剤として有効に作用する。その配合量は
、エポキシ樹脂1モルに対して、0.05〜1.2モル
の範囲に設定される。配合量が0.05モル未満と少な
い場合は、可とう性付与の効果が十分に得られない一方
、配合量が1.2モルを超える場合には、熱変形温度の
低下が顕著になり、いずれにしろ実用的な硬化樹脂が得
られにくくなる。
【0022】また本発明に係る樹脂組成物において使用
される一般式(2)のオキサゾリン化合物としてはnの
値によって以下のような化合物が具体的に例示される。
【0023】すなわちn=0の場合には、2,2′−ビ
ス(2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−メチル
−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4,4−ジメ
チル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−エチ
ル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4,4−ジ
エチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−プ
ロピル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−ブ
チル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−フェ
ニル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−シク
ロヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4
−ベンジル−2−オキサゾリン)等のビスオキサゾリン
化合物がある。
【0024】またn=1の場合には、2,2′−p−フ
ェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−m−フ
ェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−o−フ
ェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フ
ェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,
2′−p−フェニレンビス(4,4−ジメチル−2−オ
キサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4−メ
チル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレン
ビス(4,−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′
−エチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−テト
ラメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ヘキ
サメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−オク
タメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−デカ
メチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレ
ンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−
テトラメチレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾ
リン)、2,2′−シクロヘキシレンビス(2−オキサ
ゾリン)、2,2′−ジフェニレンビス(2−オキサゾ
リン)等のビスオキサゾリン化合物がある。
【0025】これらの化合物は、単独または2種類以上
の混合物として使用される。これらの中でも酸無水物と
の相溶性の良さ、及び取扱い易さの点から、2,2′−
m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)が好ましい。
【0026】これらのオキサゾリン化合物の配合量は、
主剤となるエポキシ化合物1モルに対して0.2〜1.
2モルの範囲に設定される。この配合量が0.2モル未
満の場合には、耐熱性や耐湿性等を含めた耐環境性が著
しく低下する。一方配合量が1.2モルを超える場合に
は、成分の析出を生じたり、樹脂硬化物の体積抵抗率な
どの電気特性が低下するので好ましくない。
【0027】可とう性付与剤として酸無水物−ポリオレ
フィン変性エポキシ樹脂を配合したエポキシ化合物およ
びオキサゾリン系から成る樹脂組成物は、酸無水物−ポ
リオレフィン変性エポキシ樹脂の配合量を調整すること
により、熱変形温度を任意の値に変化させることが可能
であり、また樹脂硬化物の機械的強度および靭性を共に
大幅に改善することができる。
【0028】以上の成分系からなる樹脂組成物は、特に
平均分子量135〜400のエポキシ化合物を用いた場
合には低粘度で作業性が良好なものとなり、しかもその
硬化物の機械的特性は酸無水物で硬化した固形エポキシ
樹脂以上の特性が得られる。本発明の樹脂組成物におい
ては、作業性に支障のない限り、任意の組成および形状
を有する充填剤を配合することができる。例えば粒子状
充填剤として、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、カオリン、クレー、ドロマ
イト、雲母粉、炭化ケイ素、ガラス粉、カーボン、グラ
ファイト、硫酸バリウム、二酸化チタン、ボロンナイト
ライド、窒化ケイ素、等が挙げられる。また、繊維状充
填剤としてはウォーラストナイト、チタン酸カリウムウ
ィスカー、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維
、ボロン繊維、カーボン繊維、アラミッド繊維、フェノ
ール繊維、金属ウィスカー等が挙げられる。これらの充
填剤は単独または2種以上の混合物として使用される。 その総配合量は、組成物全体に対して、55容量%以下
に設定され、注型条件や硬化樹脂に対する要求特性に応
じて決定される。総配合量が55容量%を超えると組成
物の粘度が急激に増加し注型作業が困難になる。
【0029】本発明の樹脂組成物においては、必要に応
じて離型剤、難燃剤、酸化防止剤、顔料、染料等の添加
剤を配合しても良い。
【0030】本発明の組成物は、前記した成分を常法に
より混合、攪はん後、無触媒或はアミン類、イミダゾー
ル類、4級アンモニウム塩、有機金属等の硬化促進剤を
適宜用い、加熱硬化させることにより、容易に製造でき
る。更に、充填剤を配合した組成物においても前記特性
は失われず、かつ極めて硬化収縮率を小さくできるため
、大型注型物や半導体の封止材料として有用である。
【0031】
【実施例】以下に、実施例ならびに比較例をあげ、本発
明をさらに詳細に説明する。
【0032】実施例1 エポキシ化合物としてDGEBA型エポキシ樹脂(エポ
キシ当量:190)に、オキサゾリン化合物として2,
2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)を、反
応系に存在する全エポキシに対して0.9当量、充填剤
として粒子状アルミナ(平均粒径:12μm)を樹脂全
体の43.0容積%配合し、可とう性付与剤として、無
水マレイン酸変性低分子量ポリオレフィン(数平均分子
量850)とテトラブロモビスフェノールA、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂とを予備縮合させた酸無水物−ポリオレフ
ィン変性エポキシ樹脂(エポキシ当量315)を、主剤
とするエポキシ化合物に対する重量比が0〜0.9の範
囲で段階的に変えて配合し、万能混合機にて60℃〜8
0℃で真空混合した各樹脂組成物を120℃に予熱した
金型中に注型、真空脱泡後、120℃で15時間加熱し
た後、試験片を金型から離型し、150℃で15時間の
条件で後硬化を実施して試験試料を作製した。
【0033】実施例2 エポキシ化合物としてDGEBA型エポキシ樹脂(エポ
キシ当量:250)に、オキサゾリン化合物として2,
2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)を、反
応系に存在する全エポキシに対して0.9当量、充填剤
として粒子状アルミナ(平均粒径:12μm)を樹脂全
体の43.0容積%配合し、可とう性付与剤として、無
水マレイン酸変性低分子量ポリオレフィン(数平均分子
量850)とテトラブロモビスフェノールA、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂とを予備縮合させた酸無水物−ポリオレフ
ィン変性エポキシ樹脂(エポキシ当量315)を、主剤
とするエポキシ化合物に対する重量比を0〜0.9の範
囲で段階的に変えて配合し、万能混合機にて60℃〜8
0℃で真空混合した各樹脂組成物を120℃に予熱した
金型中に注型、真空脱泡後、120℃で15時間加熱し
た後、試験片を金型から離型し、150℃で15時間の
条件で後硬化を実施して試験試料を作製した。
【0034】実施例3 エポキシ化合物としてDGEBA型エポキシ樹脂(エポ
キシ当量:390)に、オキサゾリン化合物として2,
2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)を、反
応系に存在する全エポキシに対して0.9当量、充填剤
として粒子状アルミナ(平均粒径:12μm)を樹脂全
体の43.0容積%配合し、可とう性付与剤として、無
水マレイン酸変性低分子量ポリオレフィン(数平均分子
量850)とテトラブロモビスフェノールA、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂とを予備縮合させた酸無水物−ポリオレフ
ィン変性エポキシ樹脂(エポキシ当量315)を、主剤
とするエポキシ化合物に対する重量比を0〜1.0の範
囲で段階的に変えて配合し、万能混合機にて115℃で
真空混合した樹脂組成物を120℃に予熱した金型中に
注型、真空脱泡後、120℃で15時間加熱した後、試
験片を金型から離型し、150℃で15時間の条件で後
硬化を実施して試験試料を作製した。
【0035】比較例1 エポキシ化合物としてDGEBA型エポキシ樹脂(エポ
キシ当量:190)に、オキサゾリン化合物として2,
2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)を、反
応系に存在する全エポキシに対して0.9当量、充填剤
として粒子状アルミナ(平均粒径:12μm)を樹脂全
体の43.0容積%配合し、万能混合機にて60〜80
℃で真空混合した樹脂組成物を120℃に予熱した金型
中に注型、真空脱泡後、120℃で15時間加熱した後
、試験片を金型から離型し、150℃で15時間の条件
で後硬化を実施して試験試料を作製した。
【0036】比較例2 エポキシ化合物としてDGEBA型エポキシ樹脂(エポ
キシ当量:390)に、硬化剤として無水フタル酸を反
応系に存在する全エポキシに対して0.9当量、充填剤
として粒子状アルミナ(平均粒径:12μm)を樹脂全
体の43.0容積%配合し、万能混合機にて115℃で
真空混合した樹脂組成物を120℃に予熱した金型中に
注型、真空脱泡後、120℃で15時間加熱した後、試
験片を金型から離型し、150℃で15時間の条件で後
硬化を実施して試験試料を作製した。
【0037】上記実施例1〜3において、酸無水物−ポ
リオレフィン変性エポキシ樹脂の配合量を変化させて調
製した各試料について、破壊エネルギー値GIC及び熱
変形温度を測定し、それぞれ図1〜図3に示す結果を得
た。
【0038】図1に示す実施例1、図2に示す実施例2
および図3に示す実施例3のいずれの場合についても、
主剤となるエポキシ化合物に対する酸無水物−ポリオレ
フィン変性エポキシ樹脂の配合比を高めるに伴って、破
壊エネルギーGICの増大傾向が顕著であり、酸無水物
−ポリオレフィン変性エポキシ樹脂の可とう性付与剤と
しての効果が顕著に現われていることがわかる。
【0039】また破壊エネルギー値の増大にも拘らず、
熱変形温度の低下は少いことが判明する。
【0040】また実施例1〜3において調製した試料の
うち、主剤となるエポキシ樹脂に対する酸無水物−ポリ
オレフィン変性エポキシ樹脂の配合比が0.4である試
料および比較例1〜2において調製した各試料の熱劣化
特性を評価するために各試料を加熱試験に供した。
【0041】加熱試験は各硬化樹脂試料を窒素ガス雰囲
気の加熱炉内に装填し、加熱温度120〜160℃で5
000時間保持した後に取り出し、各試料の重量減少量
、曲げ強さおよび体積抵抗率を測定して行った。測定結
果を下記表1に示す。各測定値は同一組成の資料5個の
平均値を示す。なお、体積抵抗率は室温で測定したもの
であり、(  )内は初期値を示している。
【0042】
【表1】
【0043】表1に示す結果から明らかなように、酸無
水物−ポリオレフィン変性エポキシ樹脂を、主剤とする
エポキシ化合物100重量部に対して40重量部添加し
た実施例1〜3に係る硬化樹脂については、可とう性が
充分に付与されているため、体積抵抗率で表わされるよ
う電気的特性や曲げ強さで表わされる機械的特性の低下
も少ない。
【0044】一方、可とう性付与剤としての酸無水物−
ポリオレフィン変性エポキシ樹脂を添加していない比較
例1の硬化樹脂および従来の代表的な酸無水物硬化の固
形エポキシ樹脂組成を有する比較例2の硬化樹脂は、加
熱試験後の重量減少量も大きく、また曲げ強さも相対的
に低いことがわかる。
【0045】
【発明の効果】以上説明の通り、本発明に係る樹脂組成
物によれば、熱変形温度の低下を招くことなくオキサゾ
リン硬化エポキシ樹脂に可とう性を付与することが可能
となり、機械的強度が大幅に改善された硬化樹脂を提供
することができ、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹脂組成物の実施例1における主
剤エポキシ化合物に対する酸無水物−ポリオレフィン変
性エポキシ樹脂の配合比と、硬化樹脂の破壊エネルギー
GICおよび熱変形温度との関係を示すグラフ。
【図2】本発明に係る樹脂組成物の実施例2における主
剤エポキシ化合物に対する酸無水物−ポリオレフィン変
性エポキシ樹脂の配合比と、硬化樹脂の破壊エネルギー
GICおよび熱変形温度との関係を示すグラフ。
【図3】本発明に係る樹脂組成物の実施例3における主
剤エポキシ化合物に対する酸無水物−ポリオレフィン変
性エポキシ樹脂の配合比と、硬化樹脂の破壊エネルギー
GICおよび熱変形温度との関係を示すグラフ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  少なくとも1分子中に2以上のエポキ
    シ基を有するエポキシ当量135〜400のエポキシ化
    合物1モル;及び下記一般式(1)で表されるエチレン
    とα−オレフィンの共重合物中の主鎖及び側鎖の一部に
    酸無水物環を持つ構造の変性低分子量ポリオレフォンを
    用いて変性したエポキシ化合物  0.05〜1.2モ
    ル;【化1】 及び下記一般式(2)で表されるオキサゾリン化合物 
     0.2〜1.2モル; 【化2】 の構成比からなることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の樹脂組成物に、粒子状
    充填剤および繊維状の充填剤の少くとも一方を、樹脂組
    成物全体に対して、55容量%以下を配合したことを特
    徴とする樹脂組成物。
JP8523191A 1991-04-17 1991-04-17 樹脂組成物 Pending JPH04318020A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06172493A (ja) * 1992-12-10 1994-06-21 Toshiba Corp 樹脂組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06172493A (ja) * 1992-12-10 1994-06-21 Toshiba Corp 樹脂組成物

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