JPH0431704Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 本考案はパネルキーボードの改良に関する。

ｂ 従来の技術とその課題 従来のパネルキーボードにあつては、固定およ
び可動接点パターン（以下接点パターンという）
はそれぞれ独立して形成されていて、パネル面上
において、各接点パターンに対応してそれぞれ独
立してキーが形成されていた。すなわち、例えば
スイツチ接点が２接点タイプ、３接点タイプある
いは４接点タイプの場合、それぞれの接点パター
ンは独立した系になつていて、各接点パターンご
とに１つのスイツチ接点が設けられている。ま
た、多数の隣接したスイツチ操作部を有する接点
パターンにおいても、該接点パターンは各々独立
して形成されており、複数個のスイツチ操作部に
対応して、実質的に１つの固定接点パターンを設
け、押圧個所に応じて導通個所が変化するように
した接点パターンはいまだ提案されていない。

本考案はこのような実状に鑑みてなされたもの
であつて、その目的は、実装密度を高めかつ小型
化を可能にするパネルキーボードを提供すること
にある。

ｃ 課題を解決するための手段 上記従来技術の有する課題を解決するために、
本考案においては、単位として実質的に１つの固
定接点パターンを設けたベース部材と、上記固定
接点パターンに対応して単位として実質的に１つ
の集合接点パターンを設けた可撓性スイツチシー
トと、上記ベース部材とスイツチシートとの間に
配設したスペーサとを備え、上記集合接点パター
ンを実質的に複数個の可動接点パターンによつて
形成すると共に、上記可撓性スイツチシートに１
つのスイツチ操作部を設け、該スイツチ操作部の
押圧する位置を変えて上記集合接点パターンの可
動接点パターンと上記固定接点パターンとを組合
せることにより、別個独立に構成された複数の閉
回路を形成するようにしている。

ｄ 実施例 以下、本考案を図示の実施例に基づいて詳細に
説明する。

第１図〜第３図は本考案の第１実施例を示した
もので、図中１はパネルキーボード、２は絶縁性
プラスチツクからなる可撓性スイツチシート、３
はスイツチシート２の裏面に形成した集合接点パ
ターンであつて、該集合接点パターン３は２個の
可動接点パターン４，５から構成されている。６
は絶縁性プラスチツクからなるベース部材、７は
ベース部材６上に形成した固定接点パターン、８
は絶縁性スペーサ、９は接合層であつて、スペー
サ８により、可動接点パターン３と固定接点パタ
ーン７との間にスイツチ動作間隙１０を形成して
いる。１１は可撓性スイツチシート２の表面に設
けた１つのスイツチ操作部である。しかして、ス
イツチシート２は可撓性を有するから、スイツチ
操作部１１のうち１１ａ部を押圧することによ
り、可動接点パターン４と固定接点パターン７と
が導通して閉回路を構成し、またスイツチ操作部
１１のうち１１ｂ部を押圧することにより、可動
接点パターン４、可動接点パターン５および固定
接点パターン７とが導通し、閉回路を構成する。

上記構成を有する本実施例によれば、１つのス
イツチ操作部１１に対応する実質的に１つの集合
接点パターン３と実質的に１つの固定接点パター
ン７とを組合せることによつて複数の閉回路を形
成することが可能となる。したがつて、上記構成
のパネルキーボード１に複数の機能をもたせるこ
とができ、該パネルキーボード１の小型化を図る
ことができる。

なお、可動接点パターン４，５のうち、どちら
が固定接点パターン７と接触するのか明確でない
中間域を押圧した場合の誤動作を防止する構造と
して、第４図〜第６図に示すものがある。

第４図はスイツチシート２上に化粧板１３を設
け、その表面にスイツチ操作部１１を表示し、そ
の左右の領域を明確にするため、１１ａと１１ｂ
とに色分けした構造を示す。第５図はスペーサ８
の中間部１５に突出部１４を設け、該突出部１４
によつて中央の押圧力を大きくした構造を示し
た。第６図は固定接点パターン７の中間域１６に
空所を設け、それによつてスイツチ操作部１１の
中間域を押圧しても、集合接点パターン３と固定
接点パターン７とが接触しない構造を示したもの
である。

第７図および第８図は本考案の第２実施例を示
したもので、スイツチ操作部１１を１１ａ，１１
ｂ，１１ｃの３つに分け、集合接点パターン３を
可動接点パターン４，５および１７から構成し、
スイツチ操作部１１の中間域１１ｃに可動接点パ
ターン部１７を対応させた。ここで、スイツチ１
１ａを押圧することにより可動接点パターン４と
固定接点パターン７とが導通して閉回路を構成
し、またスイツチ１１ｃを押圧することにより、
可動接点パターン４，５および固定接点パターン
７とが導通して閉回路を構成し、さらにスイツチ
１１ｂを押圧することにより、可動接点パターン
５と固定接点パターン７とが導通して閉回路を構
成する。

本実施例は、例えば扇風機の風量調節に適する
ものであつて、多少の押し誤りをあまり問題にし
ないものに利用でき、１つのスイツチ操作部１１
の３ケ所を押圧することによつて大・中・小の三
段に切り換えることができる。

第９図〜第１１図は本考案の第３実施例を示し
たもので、集合接点パターン３を複数個、互いに
電気的に分離してなる可動接点パターン１８から
構成し、これを可撓性スイツチシート２上に形成
し、これに対応して実質的に一個の固定接点パタ
ーン７をベース部材６上に形成したものである。
ここでスイツチ操作部１１を図中例えば、左から
右へ順次連続的に押圧することにより、可動接点
パターン１８と固定接点パターン７との間で順次
連続的な閉回路を構成する。なお、可動接点パタ
ーン１８の図中下部を別々の回路に形成すること
も可能である。

本実施例によれば、第１実施例よりもさらにパ
ネルキーボード１を小型にすることができる。

ｅ 考案の効果 上述の如く、本考案に係るパネルキーボード
は、上記集合接点パターンを実質的に複数個の可
動接点パターンによつて形成すると共に、上記可
撓性スイツチシートに１つのスイツチ操作部を設
け、該スイツチ操作部の押圧する位置を変えて上
記集合接点パターンの可動接点パターンと上記固
定接点パターンとを組合せることにより、別個独
立に構成された複数の閉回路を形成するようにし
たもので、実装密度を大幅に高めることができる
と共に、エレクトロニクス等の高性能化、小型化
および低価格化を図ることができ、優れた商品特
性を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は、本考案の第１実施例を示し
たもので、第１図はスイツチシートの平面図、第
２図はベース部材の平面図、第３図はパネルキー
ボードの概念的断面図である。また、第４図〜第
６図はスイツチ操作部の中間域の誤動作防止構造
を示したもので、第４図はスイツチ操作部の斜視
図、第５図はスペーサの斜視図、第６図はベース
部材の斜視図である。さらに、第７図および第８
図は本考案の第２実施例を示したもので、第７図
はスイツチシートの斜視図、第８図はベース部材
の斜視図、第９図〜第１１図は本考案の第３実施
例を示したもので、第９図はスイツチシートの平
面図、第１０図はベース部材の平面図、第１１は
パネルキーボードの概念的断面図である。 １……パネルキーボード、２……スイツチシー
ト、３……集合接点パターン、４，５，１８……
可動接点パターン、６……ベース部材、７……固
定接点パターン、８……スペーサ、１０……スイ
ツチ動作間隙、１１……スイツチ操作部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 単位として実質的に１つの固定接点パターンを
   設けたベース部材と、上記固定接点パターンに対
   応して単位として実質的に１つの集合接点パター
   ンを設けた可撓性スイツチシートと、上記ベース
   部材とスイツチシートとの間に配設したスペーサ
   とを備え、上記集合接点パターンを実質的に複数
   個の可動接点パターンによつて形成すると共に、
   上記可撓性スイツチシートに１つのスイツチ操作
   部を設け、該スイツチ操作部の押圧する位置を変
   えて上記集合接点パターンの可動接点パターンと
   上記固定接点パターンとを組合せることにより、
   別個独立に構成された複数の閉回路を形成するよ
   うにしたことを特徴とするパネルキーボード。