JPH04315960A - 免疫分析測定法 - Google Patents

免疫分析測定法

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JPH04315960A
JPH04315960A JP8272591A JP8272591A JPH04315960A JP H04315960 A JPH04315960 A JP H04315960A JP 8272591 A JP8272591 A JP 8272591A JP 8272591 A JP8272591 A JP 8272591A JP H04315960 A JPH04315960 A JP H04315960A
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JP
Japan
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antigen
antibody
sample
reaction
layer
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JP8272591A
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Shinji Matsumoto
晋治 松本
Toshio Tsuji
稔夫 辻
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体試料中の微量成分
、特に生物学的流体試料中の特定微量成分を測定する方
法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】生物学的流体試料中に極微量含有される
物質を検出する方法として、各種の分析法が開発されて
来ている。この分析法の一つとして、免疫反応をその原
理とするものがあり、免疫測定法として知られている。 免疫測定法は、その標識物質の種類から種々のものがあ
り、標識物質としては以下のようなものが挙げられる。 例えば、放射性同位元素、酵素、酵素基質、補酵素、酵
素阻害物質、バクテリオファージ、循環反応体、金属及
び有機金属の錯体、有機補欠分子族、化学発光性反応体
及び螢光性分子等がある。
【0003】これらの中でも、その扱いやすさから、酵
素を標識物質として用いた酵素免疫測定法が広く用いら
れている。標識酵素としては種々のものが使用されてい
るが、試料として生物学的流体試料を扱う場合には、該
試料中での含有量が少ない酵素が好ましく、そのような
酵素としてβ−D−ガラクトシダーゼが知られている。 β−D−ガラクトシダーゼを標識物質として用いる場合
の検出方法は、一般に、該酵素に対する自己顕色性基質
を用いる場合が多く、該酵素の加水分解作用により生成
する非糖成分(アグリコン)の呈色により検出される。 このような酵素基質として、o−ニトロフェニル−β−
D−ガラクトシド、5−ブロム−4クロロインドリル−
β−D−ガラクトシド(特開平1−0328106号公
報)、クロロフェニルレッド−β−D−ガラクトシド(
特願平2−2070号)が使用されているが、これらは
吸光係数が小さく、感度が不充分であったり、流体試料
として血液、血清、血漿糖を用いる場合には、測定波長
の関係で、血中成分、例えばビリルビン、ヘモグロビン
の影響を受けやすいという欠点を持っている。
【0004】又、乾式分析素子を用いての検出において
は、反応前、酵素基質は乾燥状態で存在し、流体試料又
は流体試料を含む水溶液の点着により、酵素基質が溶解
し、反応が始まる。それ故、乾式分析素子を用いて検出
する場合の酵素基質は、水溶性の高いものでなくてはな
らないが、これらの点においても上記β−D−ガラクト
シダーゼの基質は不充分である。
【0005】又、免疫測定法は、均一免疫測定法と非均
一免疫測定法に大別される。すなわち、抗原抗体反応生
成物(Bound体)と非反応物(Free体)の分離
(B/F分離)が必要な非均一免疫測定法と、B/F分
離の必要のない均一免疫測定法とに大別される。このう
ち、測定対象物質が高分子である場合には、B/F分離
が必要な非均一免疫測定法が利用されている。
【0006】ところで、この非均一免疫測定法は、洗浄
操作、試薬の調整が必要であること、標識物質、基質、
反応停止液等の添加が必要であることから、操作が煩雑
であること、又、一般に、免疫反応は長時間を要し、測
定時間が長くなること等の問題がある。これらの問題点
に対して各種の技術が提案されている。例えば、特開昭
64−63863号公報、特開昭64−63864号公
報、特開平2−8344号公報においては、乾式分析素
子を用いることにより操作性は簡便になっているが、免
疫反応については改良がされておらず、測定に長時間を
要するという問題がある。
【0007】そして、この問題に対して特願平2−20
70号おいては、不溶化微粒子を用いることにより免疫
反応時間の短縮を達成しているが、不溶化微粒子を用い
ることにより非特異吸着が大きくなり、精度などの点に
おいて問題が残されている。
【0008】
【発明の開示】本発明の目的は、流体試料中の特定成分
を、簡便な操作で、感度、正確度、精度及び再現性良く
迅速に定量できる技術を提供することである。この本発
明の目的は、非均一系免疫測定法を用いて試料中の抗原
(又は抗体)を分析する方法であって、標識抗体(又は
抗原)と試料中の抗原(又は抗体)とを接触、抗原抗体
反応させた後、この反応液と抗原(又は抗体)を結合し
た担体とを接触させ、前記反応液から液層を分離し、こ
の分離した液層の液を分析素子に滴下し、酵素活性を測
定することを特徴とする免疫分析測定法によって達成さ
れる。
【0009】例えば、β−D−ガラクトシダーゼ等の酵
素で標識された抗体(又は抗原)と試料とを接触、免疫
反応させた後、この反応液と抗原(又は抗体)を結合し
た不溶化微粒子(径2mm以下、好ましくは0.1ない
し300μmの微粒子)担体とを接触させ、B/F分離
した後、不溶化微粒子担体に結合しないで遊離の状態で
存在する酵素標識体を含む液相の一定量を乾式分析素子
上に滴下し、酵素標識体の酵素活性を乾式分析素子で測
定すると、試料中の抗原が簡便な操作で、感度、正確度
、精度及び再現性良く迅速に定量できたのである。
【0010】本発明において、試料としてはあらゆる形
態の溶液、コロイド溶液などが使用しうるが、好ましく
は生物由来の流体試料、例えば血液、血漿、血清、脳脊
髄液、唾液、羊水、乳、尿、汗、肉汁等が挙げられる。 本発明に用いられる標識酵素としては特に限定されない
が、好ましくはβ−D−ガラクトシダーゼ、ペルオキシ
ダーゼ、アルカリフォスファターゼ、グルコースオキシ
ダーゼ、グルタメートヒドロゲナーゼ、アミラーゼ等が
挙げられるが、さらに好ましくはβ−D−ガラクトシダ
ーゼである。
【0011】β−D−ガラクトシダーゼのような酵素を
標識物質とする場合、酵素反応系、発色系は公知のもの
を使用できる。具体的には、特開昭61−292060
号公報、特開昭62−90539号公報、特開昭63−
131062号公報、特開昭63−45562号公報、
特願昭63−219893号明細書に記載の物質(物質
群)が挙げられるが、これらに限定されるものではない
【0012】そして、これら標識物質の抗体(又は抗原
)への結合は、当業者間で知られている公知の試薬と方
法で行うことができ、例えば石川  栄治、河合  忠
、宮井潔  編「酵素免疫測定法(第2版)、医学書院
、1978年」や日本臨床病理学会編「臨床病理」臨時
増刊特集第53号「臨床検査の為のイムノアッセイ−技
術と応用−、臨床病理刊行会、1983年」などに記載
された方法を参考にすることができる。
【0013】本発明で使用される抗体は、その由来を特
に限定されるものではなく、哺乳動物等に抗原を投与、
免疫して得られる抗血清、腹水液をそのままか、あるい
は従来公知の方法である硫酸ナトリウム沈澱法、硫酸ア
ンモニウム沈澱法、セファデックスゲルによるゲル濾過
法、イオン交換セルロースクロマトグラフィ法、電気泳
動法等(右田俊介偏「免疫化学」中山書店pp74ない
し88参照)で精製して用いることができる。あるいは
、抗原で感染した哺乳動物など(例えばマウス)の脾臓
細胞や骨髄腫細胞(ミエローマ)から雑種細胞(ハイブ
リドーマ)を得てモノクローナル抗体を作成し、これを
特定成分と特異的に結合しうる物質として使用すると特
異性が向上し、好ましい。
【0014】不溶化微粒子に結合させる抗体はIgG、
IgM、IgA、IgD、IgE各分画、或いはこれら
の抗体を酵素処理してFab、Fab’又はF(ab’
)2 といった活性抗体フラグメントにして使用しても
良い。酵素で標識する抗体は上記のうち、Fabまたは
Fab’のみを使用する。さらに、これらの抗体は単一
で使用しても、複数の抗体を組み合わせて使用しても良
い。
【0015】本発明の免疫測定方法による反応型式は、
洗浄操作が不要な1ステップのものが好ましく、これに
より迅速に処理されることになる。抗体を結合させる不
溶化担体としては、その大きさが2mm以下の粒状体が
好ましく、より好ましくは0.1μmないし300μm
のサイズの微粒子(粉砕物)である。不溶化微粒子の材
料としては、アガロース、セルロース、架橋デキストラ
ン、ポリアクリルアミド、セルロース、微結晶セルロー
ス、架橋アガロース、架橋ポリアクリルアミド、ガラス
、シリカゲル、ケイ藻土、二酸化チタン、硫酸バリウム
、酸化亜鉛、酸化鉛、ケイ砂、ポリスチレン等の各種の
合成樹脂のほか、多孔質層の素材、さらには磁性微粒子
が利用できる。好ましくはアガロース、架橋アガロース
、架橋デキストラン、ポリアクリルアミド、架橋ポリア
クリルアミド、ガラス、シリカゲル、ポリスチレン、セ
ルロース、微結晶セルロース等であり、更に好ましくは
ポリアクリルアミド、架橋ポリアクリルアミド、ポリス
チレン、微結晶セルロース等である。上記不溶化微粒子
は数種を混合して用いても良い。
【0016】抗体又は抗原は、これら不溶化担体(微粒
子)に、当業者で公知の方法で化学的及び/又は物理的
に直接、あるいは間接的に結合させることができる。結
合法については1976年、講談社発行、千畑一郎ほか
2名編「実験と応用アフィニティクロマトグラフィー」
(第1刷)、1975年、講談社発行、山崎誠ほか2名
編「アフィニティクロマトグラフィー」(第1版)を参
考にできる。
【0017】結合反応後、標識抗体(又は抗原)の非特
異反応を排除する目的で、測定すべき特異的反応に関与
しない蛋白質を担持させることができる。それらの代表
的な例としては哺乳動物及び鳥類の正常血清蛋白質、ア
ルブミン、スキムミルク、乳酸醗酵物、コラーゲン及び
それらの分解物質等が挙げられる。又、上記の非特異吸
着抑制蛋白質は、不溶化担体に担持させるだけでなくは
なく、免疫反応時にその一定量を反応免疫反応溶液中に
添加することにより、一層非特異吸着の抑制効果が上が
る。
【0018】反応液から液層の分離(B/F分離)は、
フィルターを用いての濾過手段、遠心分離手段などで行
え、又、不溶化担体として磁性微粒子が用いられた場合
には磁気的な分離手段を用いることもできる。好ましく
は、瞬時にB/F分離が可能なフィルター濾過手段であ
る。本発明に用いる乾式分析素子は、少なくとも一層以
上の多孔質層を持つことが好ましい。多孔質層の素材は
特に限定されないが、好ましい例としてはサイズ1ない
し350μmの粒状体あるいは40ないし400メッシ
ュの繊維から一つ以上選ばれた素材により構成される構
造体が挙げられる。該粒状体の材料としては、ケイ藻土
、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化鉛、微
結晶セルロース、ケイ砂、ガラス、シリカゲル、架橋デ
キストリン、架橋ポリアクリルアミド、アガロース、架
橋アガロース、ポリスチレン等の各種の合成樹脂のほか
、反応性基を持つ化合物から成る自己結合型粒子が挙げ
られる。
【0019】又、多孔質層に用いる繊維としては、パル
プ、粉末濾紙、綿、麻、絹、羊毛、キチン、キトサン、
セルロースエステル、ビスコースレーヨン、銅アンモニ
アレーヨン、ポリアミド(6−ナイロン、6,6−ナイ
ロン、6,10−ナイロン等)、ポリエステル(ポリエ
チレンテレフタレート等)、ポリオレフィン(ポリプロ
ピレン、ビニロン等)、ガラス繊維、石綿などの植物性
、動物性、合成、半合成、再生繊維を用いることができ
、あるいはこれらを混合して用いても良い。あるいは別
の態様としては吸水性の洋紙、和紙、濾紙、ブラッシュ
ポリマー、あるいはガラス繊維、鉱物性繊維(石綿など
)、植物性繊維(木綿、麻、パルプ等)、動物性繊維(
羊毛、絹など)、合成繊維(各種ナイロン、ビニロン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等)、再
生繊維(レーヨン、セルロースエステル等)などを単独
あるいは混合して製造した織物、不織布、合成紙などを
該多孔質層に用いることもできる。
【0020】このような粒状体、繊維、あるいは粒状体
と繊維の混合物を塗布及び/又は製膜することにより、
自由に接触し得る相互連絡空隙孔を有する多孔性構造が
存在する多孔質層を形成する。自己結合性を有しない粒
子は適当な接着剤を用いて粒子同志が点接着する形で製
膜することができ、例えば特開昭49−53888号公
報、特開昭55−90859号公報、特開昭57−67
860号公報に記載の方法を適用することができる。自
己結合性を有する有機ポリマー粒子は特開昭57−10
1760号公報、特開昭57−101761号公報、特
開昭58−70163号公報に記載の方法により同様に
製膜できる。繊維又は繊維及び粒子の混合物については
特開昭57−125847号公報、特開昭57−197
466号公報に記載された繊維分散液を塗布することに
より多孔質層を形成できる。又、特開昭60−1734
71号公報で行われている方法のようにゼラチンやポリ
ビニルピロリドンのような水溶性バインダーを使用した
繊維分散液を塗布することも可能である。又、このとき
のバインダーは水溶性に限らず、疏水性のバインダーの
使用も可能である。このような分散液を製造する為には
、多くの方法を単独又は組み合わせて用いることが可能
である。例えば、有用な方法の一つとして、界面活性剤
を液体キャリヤーへ添加し、粒状体及び/又は繊維の分
散液中に分布及び安定化を促進することができる。
【0021】使用可能な代表的な界面活性剤の例として
は、トライトンX−100(ロームアンドハース社製、
オクチルフェノキシポリエトキシエタノール)、サーフ
ァクタント10G(オリーン社製、ノニルフェノキシポ
リグリシドール)等の非イオン性界面活性剤がある。上
記界面活性剤は広範に選択された量を用いることが可能
であるが、粒状体及び/又は繊維の重量に対して0.0
05ないし10重量%、好ましくは0.15ないし6重
量%用いることができる。更に、別の方法として、該粒
子単位と液体キャリヤーの音波処理、物理的混合、及び
物理的攪拌処理、pH調整がある。これらは前記の方法
と組み合わせることにより、更に有用である。
【0022】標識抗体又は抗原の非特異的反応を排除す
る目的で、測定すべき特異的反応に関与しない蛋白質を
担持することが可能である。それらの代表的な例として
は、哺乳動物の正常血清蛋白質、アルブミン、スキムミ
ルク、乳酸醗酵物、コラーゲン、ゼラチン及びそれらの
分解物等が挙げられる。このような固定化操作は、前述
の粒状体あるいは繊維にあらかじめ行っておいた後、多
孔質層を形成しても良く、あるいは多孔質層を形成した
後に該固定化操作を行うことも可能である。
【0023】乾式分析素子の形態は分析を行いうるもの
であればよく、特に制限されるものではないが、製造上
及び測定操作上、フィルム状あるいはシート状であるこ
とが好ましい。乾式分析素子は一層から成っていても、
多層から成っていてもよい。例えば、7−β−D−ガラ
クトピラノシルオキシ−9,9’−ジメチル−9H−ア
クリジン−2−オンのような基質を内蔵した多孔質層の
みからなるものとか、吸水層上に多孔質層(基質が少な
くともどちらかの層に内蔵)が設けられてなるものとか
、吸水層上に複数の多孔質層(基質が少なくとも何れか
の層に内蔵)が設けられてなるものとかが考えられ、必
要に応じてそれらは光透過性支持体上に設けられたり、
光反射性支持体上に設けられたり、光透過性支持体上に
基質を内蔵した多孔質層が設けられ、その上に光反射性
層が設けられたりする。
【0024】尚、吸水層の素材としては、例えばゼラチ
ン、フタル化ゼラチン等のゼラチン誘導体、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルイミダ
ゾール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウ
ム等の合成高分子、ヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム塩などのセルロース
誘導体の多糖類などが挙げられる。好ましくは、ゼラチ
ン、フタル化ゼラチン等のゼラチン誘導体である。
【0025】光透過性支持体の素材としては、例えば酢
酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリカー
ボネート及びホリビニル化合物(例えばポリスチレン)
のような透明高分子化合物あるいはガラスのような透明
無機化合物が挙げられる。光反射性支持体の素材として
は、例えばセラミックス、金属、あるいは樹脂被覆され
た紙などが挙げられ、必要に応じてこれらの素材中には
TiO2 、BaSO4 、マイカなどの白色顔料など
を含有又は塗布させたものでも良い。
【0026】そして、例えば光透過性支持体上に7−β
−D−ガラクトピラノシルオキシ−9,9’−ジメチル
−9H−アクリジン−2−オンのような基質を内蔵した
多孔質層が設けられてなる乾式分析素子が用いられる場
合には、試料は多孔質層側から滴下されるが、信号の測
定は両側から可能であり、光反射性支持体上に基質を内
蔵した多孔質層が設けられてなる乾式分析素子が用いら
れる場合には、試料の滴下及び信号の測定は多孔質層側
から行われるものであり、光透過性支持体上に基質を内
蔵した多孔質層が設けられ、その上に光反射性層が設け
られてなる乾式分析素子が用いられる場合には、試料の
滴下は光反射性層側から行われ、信号の測定は光透過性
支持体側から行われる。
【0027】標識酵素に起因した信号は、吸光度法(比
色法) 、螢光法または発光法で検出することができ、
測定法としては信号の経時的変化を測定するレート測定
法または一定時間後の信号を測定するエンドポイント測
定法で測定することができる。好ましくは吸光度法であ
り、吸光度法(比色法) では紫外線、可視光、近赤外
光を利用することができ、例えば流体試料として血清及
び血漿を用いる場合には、血清及び血漿による吸光の影
響を小さくするために緑色光、赤色光または近赤外光を
利用するのが好ましい。例えば7−β−D−ガラクトピ
ラノシルオキシ−9,9’−ジメチル−9H−アクリジ
ン−2−オンを用いる場合には、550nmないし64
0nmの波長の光が利用でき、血中成分の影響を受けに
くい。
【0028】乾式分析素子は、滴下された液相を展開す
る為の展開層を有するものであることが好ましい。展開
層は供給された試料液の体積に比例し、液相を展開する
ことが好ましい。展開層の素材としては、多孔質層と同
様なものを塗布、製膜、貼付しても良い。本発明にあっ
ては、展開層内に基質等を内蔵させ、反応層としての役
目を持たせても良い。
【0029】乾式分析素子には、他の添加剤、例えば緩
衝剤、保恒剤、界面活性剤、媒染剤等を目的に応じて添
加することができる。緩衝剤は、特異的結合反応、酵素
反応、発色反応等に適したpHとする為に含有される。 用いることができる緩衝剤としては日本化学会編「化学
便覧基礎編」(丸善株式会社、1966)pp1312
ないし1320、N,E,Good等「Biochem
istry」Vol  5、p467(1966)、今
村、斎藤「化学の領域」Vol30(2)、p79(1
976)、W,J.Ferguson等  Anal.
Biochem.Vol  104、p300(198
0)等の文献に記載されているものを挙げることができ
る。 具体的な例としては、ホウ酸塩、クエン酸塩、燐酸塩、
炭酸塩、トリスバルビツール、グリシン、グッド緩衝剤
などが挙げられる。好ましくはグッド緩衝剤であり、特
に標識としてβ−D−ガラクトシダーゼを用いる場合に
はBis−tris、HEPES、EPPS、HEPP
SO、PIPES、MOPSO、ADA、TESといっ
たグッド緩衝剤を用いることが好ましい。これらの緩衝
剤は必要に応じて単独で層を形成させてもよい。
【0030】保恒剤は基質発色試薬の保存安定化の為に
含有される。その物質としては、日本生化学会編「生化
学実験口座1、蛋白質の化学1」(東京化学同人株式会
社、1976) pp66ないし67、実験と応用「ア
フィニティクロマトグラフィ」pp16ないし104、
特開昭60−149927号公報などに記載されている
ものが挙げられる。
【0031】具体的例としては、ゼラチン、ゼラチン分
解物、アルブミン、シクロデキストリン類、非還元糖類
(シュクロース、トレハロース)、ポリエチレングリコ
ール、アミノ酸、各種イオン、アジ化ソーダ等が挙げら
れる。界面活性剤としては、前述のものが挙げられる。 その他の層中に含有される試薬としては、溶解助剤、ブ
ロッカー試薬などがある。これらの添加剤は必要に応じ
て適当量添加する。媒染剤は、酵素活性測定の為の検出
物質を測光部側に集中的に集めたり、検出物質が色素の
場合吸光度係数を高めたり、波長をシフトさせる物質で
あり、検出物質と強い相互作用を示す。カチオン性ポリ
マー、アニオン性ポリマー及びこれらのポリマーのラテ
ックスが用いられる。
【0032】乾式分析素子は、必要に応じて設ける接着
層、保護層、タイミング層といった補助層を設けること
ができる。これらの層は、その機能に応じて設けられる
べき位置が決定される。
【0033】
【実施例】
〔β−ガラクトシダーゼ活性測定用分析フィルムの作製
〕透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ17
5μm)の上に下記組成の塗布液を約300ml/m2
 で塗布、乾燥し、試薬層を構成した。 試薬層塗布液組成(100gあたり) ゼラチン                    6
.2g水                     
   86.0gMgCl2 ・6H2 O     
 40.6mgEPPS              
      7.5gTX−100         
   250mg次に、この試薬層上に下記組成塗布液
を670ml/m2 の割合で塗布、乾燥し、展開層を
構成した。
【0034】展開層塗布液組成(100g当たり)繊維
                      18.
1gポリビニルピロリドン        2.5gブ
タノール                67.4g
7−β−D−ガラクトピラノシルオキシ−9,9’−ジ
メチル−9H−アクリジン−2−オン  200mgト
ライトンX−100        1.8gメタノー
ル                10.0g以上の
ようにして、血清中のジゴキシン濃度測定用分析フィル
ムを作製した。
【0035】〔ジゴキシン分析〕β−ガラクトシダーゼ
を標識酵素として用い、血清中ジゴキシン濃度を測定す
る。溶液中での免疫反応は、SAMPLE  PROC
ESSOR(MILES社)を用いて行った。酵素−抗
体接合体製剤(750μl)をガラスバイアル(直径1
5mm×高さ37mm)に入れ、固定化ジギトキシゲニ
ン試薬(30mg)をプラスチックバイアル(外径12
mm及び内径8.5mm×高さ37mm)中に入れた。 ガラスバイアル及びプラスチックバイアルを容器ホール
ダに各々入れ、標識試薬を含むガラスバイアルにジゴキ
シンを含む人血清試験試料30μlを加えることによっ
て、第一液体反応混合物を形成した。これに、コネクタ
ーを固定化した。
【0036】容器を回転させることにより、ガラスバイ
アル中で試験試料及び標識試薬を混合した。1分後に分
析試薬の回転運動を停止し、静止状態で5分間インキュ
ベートした。混合及びインキュベーション中に標識試薬
に結合したジゴキシンを含む標識試薬の結合種が形成さ
れた。5分後に試験試料及び標識試薬を含むガラスバイ
アル中の第一液体反応混合物を容器を回転させることに
よって、プラスチックバイアル中の固定化試薬と混合し
た。このように回転運動を行うことによってガラスバイ
アル中の第一液体反応混合物をコネクターを通して、固
定化試薬を含むプラスチックバイアル中に移動させて第
二液体反応混合物を形成することができる。さらに回転
することによって、遊離又は未結合の標識試薬を固定化
試薬によって結合させ、固定化した。4分後、最終的に
プラスチックバイアル中に移した。
【0037】コネクターを除去し、濾過装置(25μm
の多孔性プラスチックフィルター部材66、フランジ6
4の外径9.4mm、米国ボレックス・テクノロジース
社)をプラスチックバイアルに挿入し、第二液体反応混
合物を通ってプラスチックバイアルの下端まで通し、濾
過装置のチューブ部材中に標識試薬の結合種を含む濾液
を形成させた。
【0038】濾過部材に対して不浸透性の固定化試薬に
結合した標識試薬は保持された。既知量(10μl)の
濾液をピペットで採取し、基質を混入した乾式層分析素
子に滴下した。濾液からの接合標識試薬、即ち結合種の
β−D−ガラクトシダーゼ活性を測定する為に、β−D
−ガラクトシダーゼ及びアクリジノン−β−D−ガラク
トピラノシドの相互作用から生じる色の形成割合を、前
記の多層分析素子に試料を滴下した後210秒から42
0秒後までの210秒間にわたって600nmで測定(
CLINISTAT(コニカ&MILES)を用いて反
応性を測定)したので、その結果を図1に示す。
【0039】本発明によれば、乾式分析素子と溶液での
反応を組み合わせることにより、試薬の調整、廃棄が簡
便化し、又、反応性が良く、測定時間の短縮化が行え、
さらには濾過が簡便に行えるから、測定の精度及び正確
度が高い。
【0040】
【効果】流体試料中の特定成分を、簡便な操作で、感度
、正確度、精度及び再現性良く迅速に定量できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジゴキシン濃度のグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  非均一系免疫測定法を用いて試料中の
    抗原(又は抗体)を分析する方法であって、標識抗体(
    又は抗原)と試料中の抗原(又は抗体)とを接触、抗原
    抗体反応させた後、この反応液と抗原(又は抗体)を結
    合した担体とを接触させ、前記反応液から液層を分離し
    、この分離した液層の液を分析素子に滴下し、酵素活性
    を測定することを特徴とする免疫分析測定法。
  2. 【請求項2】  反応液からの液層の分離が濾過手段で
    あることを特徴とする請求項1の免疫分析測定法。
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