JPH04314738A - ホスファゼン重合体の製造方法 - Google Patents
ホスファゼン重合体の製造方法Info
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- JPH04314738A JPH04314738A JP3106749A JP10674991A JPH04314738A JP H04314738 A JPH04314738 A JP H04314738A JP 3106749 A JP3106749 A JP 3106749A JP 10674991 A JP10674991 A JP 10674991A JP H04314738 A JPH04314738 A JP H04314738A
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- JP
- Japan
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- phosphazene
- polymer
- reaction
- phosphazene polymer
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業の利用分野】本発明は、耐熱性、耐寒性及び耐油
性などの性能に優れる弾性体等として有用なホスファゼ
ン重合体の新規な製造方法に関する。
性などの性能に優れる弾性体等として有用なホスファゼ
ン重合体の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ホスフ
アゼン重合体は、P=N骨格を有する高分子化合物であ
り、優れた難然性、低発煙性を有すると共に、燐原子に
結合する有機基の種類によって様々な特性を付与するこ
とができ、高機能材料として注目されている。
アゼン重合体は、P=N骨格を有する高分子化合物であ
り、優れた難然性、低発煙性を有すると共に、燐原子に
結合する有機基の種類によって様々な特性を付与するこ
とができ、高機能材料として注目されている。
【0003】従来、このホスファゼン重合体を製造する
方法としては、ヘキサクロロシクロトリホスファゼンを
開環重合させてジクロロホスファゼン重合体とした後、
この化合物中の塩素原子を種々の有機基で置換する方法
が知られている(米国特許第3,370,020号)。 また、重縮合反応によるホスファゼン重合体の製造方法
として、N−(ジクロロホスホリル)トリクロロホスフ
ァゼンを重縮合する方法も提案されている(特表昭62
−501144号公報)。
方法としては、ヘキサクロロシクロトリホスファゼンを
開環重合させてジクロロホスファゼン重合体とした後、
この化合物中の塩素原子を種々の有機基で置換する方法
が知られている(米国特許第3,370,020号)。 また、重縮合反応によるホスファゼン重合体の製造方法
として、N−(ジクロロホスホリル)トリクロロホスフ
ァゼンを重縮合する方法も提案されている(特表昭62
−501144号公報)。
【0004】しかし、ヘキサクロロシクロトリホスファ
ゼンを開環重合させる方法においては、ポリマー収率が
60%前後になると架橋反応が起こってゲル化してしま
うため、重合反応をポリマー収率が50%程度となった
時点で停止させなければならず、また重合後ポリマー中
の塩素原子を種々の有機基で置換するのに手間がかかり
、得られたポリマーが極めて高価なものになってしまう
。更に、上記置換反応においても塩素原子を完全に置換
するのは困難であり、微量の残存塩素がポリマーの性能
に影響を与える場合があるという問題点を有する。また
、N−(ジクロロホスホリル)トリクロロホスファゼン
を重縮合する方法においては、ポリマー収率に関しては
改善されるものの、残存塩素に関する問題は解消されて
いない。
ゼンを開環重合させる方法においては、ポリマー収率が
60%前後になると架橋反応が起こってゲル化してしま
うため、重合反応をポリマー収率が50%程度となった
時点で停止させなければならず、また重合後ポリマー中
の塩素原子を種々の有機基で置換するのに手間がかかり
、得られたポリマーが極めて高価なものになってしまう
。更に、上記置換反応においても塩素原子を完全に置換
するのは困難であり、微量の残存塩素がポリマーの性能
に影響を与える場合があるという問題点を有する。また
、N−(ジクロロホスホリル)トリクロロホスファゼン
を重縮合する方法においては、ポリマー収率に関しては
改善されるものの、残存塩素に関する問題は解消されて
いない。
【0005】このため、残存塩素の問題を生じることの
ないホスファゼン重合体の製造方法として、オルガノホ
スファゼン単量体であるN−トリメチルシリルホスファ
ゼンを重縮合させる方法も提案されている(米国特許第
4,412,053号)。
ないホスファゼン重合体の製造方法として、オルガノホ
スファゼン単量体であるN−トリメチルシリルホスファ
ゼンを重縮合させる方法も提案されている(米国特許第
4,412,053号)。
【0006】しかし、この製造方法においては、ポリマ
ー収率及び残存塩素の問題は改善されるものの、反応温
度が190℃以上と高く、しかも反応時間が40時間以
上も必要であるという問題点を有している。
ー収率及び残存塩素の問題は改善されるものの、反応温
度が190℃以上と高く、しかも反応時間が40時間以
上も必要であるという問題点を有している。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
、残存塩素の問題を生じることなく、比較的穏和な反応
条件で短時間に、しかも高収率にホスファゼン重合体を
製造することができる新規なホスファゼン重合体の製造
方法を提供することを目的とする。
、残存塩素の問題を生じることなく、比較的穏和な反応
条件で短時間に、しかも高収率にホスファゼン重合体を
製造することができる新規なホスファゼン重合体の製造
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行なった結果、下記一
般式(1)で表されるN−シリルホスファゼン化合物を
加熱することにより重縮合させて、下記式(3)で表さ
れるホスファゼンポリマーを得る場合に、重縮合触媒と
して下記一般式(2)で表されるアンモニア又はアミン
類のフッ化物を使用することにより、重縮合反応を効率
よく促進し、50〜180℃といった比較的低い温度で
3〜30時間といった短時間に収率よくホスファゼン重
合体を製造することができること、しかもこの場合出発
原料にも触媒にも塩素原子を含んでいないため、上記残
存塩素の問題を生じることなく重合体を製造し得ること
を見出し、本発明を完成したものである。
記目的を達成するため鋭意検討を行なった結果、下記一
般式(1)で表されるN−シリルホスファゼン化合物を
加熱することにより重縮合させて、下記式(3)で表さ
れるホスファゼンポリマーを得る場合に、重縮合触媒と
して下記一般式(2)で表されるアンモニア又はアミン
類のフッ化物を使用することにより、重縮合反応を効率
よく促進し、50〜180℃といった比較的低い温度で
3〜30時間といった短時間に収率よくホスファゼン重
合体を製造することができること、しかもこの場合出発
原料にも触媒にも塩素原子を含んでいないため、上記残
存塩素の問題を生じることなく重合体を製造し得ること
を見出し、本発明を完成したものである。
【0009】
【化2】
【0010】従って、本発明は、一般式(1)で表され
るN−シリルホスファゼン化合物を重縮合触媒として一
般式(2)で表されるアンモニア又はアミン類のフッ化
物を用いて重縮合することを特徴とする一般式(3)で
表されるホスファゼン重合体の製造方法を提供するもの
である。
るN−シリルホスファゼン化合物を重縮合触媒として一
般式(2)で表されるアンモニア又はアミン類のフッ化
物を用いて重縮合することを特徴とする一般式(3)で
表されるホスファゼン重合体の製造方法を提供するもの
である。
【0011】以下、本発明につき、更に詳しく説明する
と、本発明の製造方法において、その出発原料であるN
−シリルホスフアゼン化合物は、上述したように下記一
般式(1)で表されるホスファゼン単量体である。
と、本発明の製造方法において、その出発原料であるN
−シリルホスフアゼン化合物は、上述したように下記一
般式(1)で表されるホスファゼン単量体である。
【0012】
【化3】
【0013】ここで、上記式(1)中R1は、アルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基等
の一価脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数1〜10、
より好ましくは炭素数1〜5の一価脂肪族炭化水素基の
水素原子の一部又は全部をフッ素原子で置換したもので
あり、具体的にはトリフルオロメチル基、2,2,2−
トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフ
ルオロプロピル基、2,2,2,3,3,3−ヘキサフ
ルオロイソプロピル基等が挙げられる。また、R2,R
3,R4,R5,R6は、互いに同一或いは異種の無置
換又は置換一価炭化水素基で、好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜6のものであり、具体的
にはメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピ
ル基,n−ブチル基,イソブチル基等のアルキル基、ビ
ニル基,イソプロペニル基,アリル基等のアルケニル基
、シクロペンチル基,シクロヘキシル基等のシクロアル
キル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基,ト
ルイル基,ナフチル基等のアリール基などが例示される
。
基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基等
の一価脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数1〜10、
より好ましくは炭素数1〜5の一価脂肪族炭化水素基の
水素原子の一部又は全部をフッ素原子で置換したもので
あり、具体的にはトリフルオロメチル基、2,2,2−
トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフ
ルオロプロピル基、2,2,2,3,3,3−ヘキサフ
ルオロイソプロピル基等が挙げられる。また、R2,R
3,R4,R5,R6は、互いに同一或いは異種の無置
換又は置換一価炭化水素基で、好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜6のものであり、具体的
にはメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピ
ル基,n−ブチル基,イソブチル基等のアルキル基、ビ
ニル基,イソプロペニル基,アリル基等のアルケニル基
、シクロペンチル基,シクロヘキシル基等のシクロアル
キル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基,ト
ルイル基,ナフチル基等のアリール基などが例示される
。
【0014】また、本発明の製造方法に重縮合触媒とし
て用いられるアンモニア又はアミン類のフッ化物は、下
記一般式(2)で示されるものである。
て用いられるアンモニア又はアミン類のフッ化物は、下
記一般式(2)で示されるものである。
【0015】
【化4】
【0016】ここで、上記式(2)中R7,R8,R9
は、水素原子或いは無置換又は置換一価炭化水素基、好
ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜6
の無置換又は置換一価炭化水素基であり、具体的にはメ
チル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,
n−ブチル基,イソブチル基等のアルキル基、ビニル基
,イソプロペニル基,アリル基等のアルケニル基、シク
ロペンチル基,シクロヘキシル基等のシクロアルキル基
、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基,トルイル
基,ナフチル基等のアリール基などが例示され、これら
は互いに同一であっても異なっていてもよい。このよう
な一般式(2)で示される化合物として具体的には、フ
ッ化アンモニウムの他にメチルアミン、エチルアミン、
n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n
−ブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン
、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン
等のアミン類の各フッ化水素酸塩などを挙げることがで
きる。なお、これらの中では特にフッ化アンモニウム、
トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等が好適に
用いられる。
は、水素原子或いは無置換又は置換一価炭化水素基、好
ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜6
の無置換又は置換一価炭化水素基であり、具体的にはメ
チル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,
n−ブチル基,イソブチル基等のアルキル基、ビニル基
,イソプロペニル基,アリル基等のアルケニル基、シク
ロペンチル基,シクロヘキシル基等のシクロアルキル基
、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基,トルイル
基,ナフチル基等のアリール基などが例示され、これら
は互いに同一であっても異なっていてもよい。このよう
な一般式(2)で示される化合物として具体的には、フ
ッ化アンモニウムの他にメチルアミン、エチルアミン、
n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n
−ブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン
、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン
等のアミン類の各フッ化水素酸塩などを挙げることがで
きる。なお、これらの中では特にフッ化アンモニウム、
トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等が好適に
用いられる。
【0017】本発明の製造方法は、上記出発原料の(1
)式で表されるホスファゼン単量体を上記(2)式で表
されるアンモニア又はアミン類のフッ化物を重縮合触媒
として用いて加熱し、重縮合させるものであるが、この
場合アルカリ金属フッ化物の使用量は、触媒量とするこ
とができ、通常出発原料のホスファゼン単量体に対して
モル比で1/10〜1/106程度とされる。また、ア
ルカリ金属フッ化物の添加方法は、これをそのまま反応
系に添加しても、適宜な溶媒に溶解して添加してもよく
、この場合の溶媒としては、スルホラン、ジグライム、
トリグライム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−アセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチル
ホスフォルアミド等を用いることができる。なお、通常
は上記(2)式で表される重縮合触媒の一種類が使用さ
れるが、2種以上を混合して用いることもできる。
)式で表されるホスファゼン単量体を上記(2)式で表
されるアンモニア又はアミン類のフッ化物を重縮合触媒
として用いて加熱し、重縮合させるものであるが、この
場合アルカリ金属フッ化物の使用量は、触媒量とするこ
とができ、通常出発原料のホスファゼン単量体に対して
モル比で1/10〜1/106程度とされる。また、ア
ルカリ金属フッ化物の添加方法は、これをそのまま反応
系に添加しても、適宜な溶媒に溶解して添加してもよく
、この場合の溶媒としては、スルホラン、ジグライム、
トリグライム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−アセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチル
ホスフォルアミド等を用いることができる。なお、通常
は上記(2)式で表される重縮合触媒の一種類が使用さ
れるが、2種以上を混合して用いることもできる。
【0018】この重縮合反応は、下記反応式(A)に従
って式中(3)で示したホスファゼン重合体が生成する
ものであり、この場合反応は無溶媒で行なっても、適当
な有機溶媒中で行なってもよく、この場合反応溶媒とし
ては、上記触媒添加用の溶媒と同様のものを適宜選択し
て用いることができる。また、この重縮合反応は、窒素
ガス,アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行なうこ
とが好ましい。更に、反応条件は50〜180℃、特に
80〜130℃の反応温度で、3時間以上、特に5〜2
0時間反応させることが好ましく、反応系内から揮発性
の縮合物を溜去しながら反応を行なうことが好適である
。なお、生成したホスファゼン重合体は、塊状重合の場
合は、そのまま次ぎの加工工程に供することができ、ま
た溶媒を用いた溶液重合の場合は、通常の分離手段、例
えばメタノール等の非溶媒を用いて再沈殿させるなどの
方法により容易に分離,精製することができる。
って式中(3)で示したホスファゼン重合体が生成する
ものであり、この場合反応は無溶媒で行なっても、適当
な有機溶媒中で行なってもよく、この場合反応溶媒とし
ては、上記触媒添加用の溶媒と同様のものを適宜選択し
て用いることができる。また、この重縮合反応は、窒素
ガス,アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行なうこ
とが好ましい。更に、反応条件は50〜180℃、特に
80〜130℃の反応温度で、3時間以上、特に5〜2
0時間反応させることが好ましく、反応系内から揮発性
の縮合物を溜去しながら反応を行なうことが好適である
。なお、生成したホスファゼン重合体は、塊状重合の場
合は、そのまま次ぎの加工工程に供することができ、ま
た溶媒を用いた溶液重合の場合は、通常の分離手段、例
えばメタノール等の非溶媒を用いて再沈殿させるなどの
方法により容易に分離,精製することができる。
【0019】
【化5】
【0020】本発明の製造方法においては、上記重縮合
反応は殆ど定量的に進行してホスファゼン重合体を極め
て高い収率で製造することができ、更に反応系の温度を
室温に戻して反応を一端停止させた後に、出発原料のホ
スファゼン単量体を追加して加熱し、反応系を重合条件
の温度に戻すことにより、重合反応を再開することが可
能であり、この操作により得られる重合体の重合度を増
大させることができる。
反応は殆ど定量的に進行してホスファゼン重合体を極め
て高い収率で製造することができ、更に反応系の温度を
室温に戻して反応を一端停止させた後に、出発原料のホ
スファゼン単量体を追加して加熱し、反応系を重合条件
の温度に戻すことにより、重合反応を再開することが可
能であり、この操作により得られる重合体の重合度を増
大させることができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない
。なお、下記例において、重合体の分子量はGPC分子
量測定装置(トーソー製HLC−8020)で測定した
ものである。
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない
。なお、下記例において、重合体の分子量はGPC分子
量測定装置(トーソー製HLC−8020)で測定した
ものである。
【0022】[実施例1]十分に乾燥させた内容量10
0mlの4つ口フラスコに温度計、撹拌機、窒素通気用
コック及び受容器を連結したリービッヒ冷却管を装着し
、このフラスコ内にP−トリス(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)−N−トリメチルシリルホスファゼン2
0.8gとフッ化アンモニウムの20mMジメチルホル
ムアミド溶液2.5mlとを充填し、内部を乾燥窒素で
置換した。内部に乾燥窒素を通気しながらこのフラスコ
をシリコーンオイルバスに浸漬し、撹拌しながら130
℃で15時間加熱して重縮合反応を行ない、受容器に2
,2,2−トリフルオロエチルトリメチルシリルエーテ
ルからなる揮発性縮合物7.8gを回収すると共に、フ
ラスコ内にホスファゼン重合体であるポリビス(2,2
,2−トリフルオロエトキシ)ホスファゼン11.4g
を得た。
0mlの4つ口フラスコに温度計、撹拌機、窒素通気用
コック及び受容器を連結したリービッヒ冷却管を装着し
、このフラスコ内にP−トリス(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)−N−トリメチルシリルホスファゼン2
0.8gとフッ化アンモニウムの20mMジメチルホル
ムアミド溶液2.5mlとを充填し、内部を乾燥窒素で
置換した。内部に乾燥窒素を通気しながらこのフラスコ
をシリコーンオイルバスに浸漬し、撹拌しながら130
℃で15時間加熱して重縮合反応を行ない、受容器に2
,2,2−トリフルオロエチルトリメチルシリルエーテ
ルからなる揮発性縮合物7.8gを回収すると共に、フ
ラスコ内にホスファゼン重合体であるポリビス(2,2
,2−トリフルオロエトキシ)ホスファゼン11.4g
を得た。
【0023】得られたホスファゼン重合体の数平均分子
量は16.2万、重量平均分子量は18.3万であった
。また、この重合体は、アセトン、テトラヒドロフラン
、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸エチル等に可溶
性であり、一方メタノール、トルエン、キシレン、ヘキ
サン、ヘプタン、ジクロロメタン、クロロホルム等には
不溶性であった。
量は16.2万、重量平均分子量は18.3万であった
。また、この重合体は、アセトン、テトラヒドロフラン
、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸エチル等に可溶
性であり、一方メタノール、トルエン、キシレン、ヘキ
サン、ヘプタン、ジクロロメタン、クロロホルム等には
不溶性であった。
【0024】[実施例2]実施例1で用いたものと同様
のフラスコにP−トリス(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−N−トリメチルシリルホスファゼン20.8
gとフッ化アンモニウムの20mMジメチルホルムアミ
ド溶液2.5mlとジグライム20mlとを充填し、実
施例1と同様にして重縮合反応を行ない、受容器に2,
2,2−トリフルオロエチルトリメチルシリルエーテル
からなる揮発性縮合物8.0gを回収すると共に、フラ
スコ内の反応混合物を100mlのメタノール中に注い
でホスファゼン重合体を沈殿物として分離回収し、真空
乾燥機中で乾燥してポリビス(2,2,2−トリフルオ
ロエトキシ)ホスファゼン11.7gを得た。このホス
ファゼン重合体は、数平均分子量16.6万、重量平均
分子量18.8万であった。
のフラスコにP−トリス(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−N−トリメチルシリルホスファゼン20.8
gとフッ化アンモニウムの20mMジメチルホルムアミ
ド溶液2.5mlとジグライム20mlとを充填し、実
施例1と同様にして重縮合反応を行ない、受容器に2,
2,2−トリフルオロエチルトリメチルシリルエーテル
からなる揮発性縮合物8.0gを回収すると共に、フラ
スコ内の反応混合物を100mlのメタノール中に注い
でホスファゼン重合体を沈殿物として分離回収し、真空
乾燥機中で乾燥してポリビス(2,2,2−トリフルオ
ロエトキシ)ホスファゼン11.7gを得た。このホス
ファゼン重合体は、数平均分子量16.6万、重量平均
分子量18.8万であった。
【0025】[実施例3]重縮合触媒としてフッ化アン
モニウムの代わりにn−ブチルアミンフッ化水素酸塩を
用いた以外は、実施例1と同様にして重縮合反応を行な
い、受容器に2,2,2−トリフルオロエチルトリメチ
ルシリルエーテルからなる揮発性縮合物8.1gを回収
すると共に、フラスコ内にホスファゼン重合体であるポ
リビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ホスファ
ゼン11.8gを得た。このホスファゼン重合体は、数
平均分子量15.5万、重量平均分子量18.4万であ
った。
モニウムの代わりにn−ブチルアミンフッ化水素酸塩を
用いた以外は、実施例1と同様にして重縮合反応を行な
い、受容器に2,2,2−トリフルオロエチルトリメチ
ルシリルエーテルからなる揮発性縮合物8.1gを回収
すると共に、フラスコ内にホスファゼン重合体であるポ
リビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ホスファ
ゼン11.8gを得た。このホスファゼン重合体は、数
平均分子量15.5万、重量平均分子量18.4万であ
った。
【0026】[実施例4]重縮合触媒としてフッ化アン
モニウムの代わりにトリ−n−ブチルアミンフッ化水素
酸塩を用いた以外は、実施例1と同様にして重縮合反応
を行ない、受容器に2,2,2−トリフルオロエチルト
リメチルシリルエーテルからなる揮発性縮合物7.8g
を回収すると共に、フラスコ内にホスファゼン重合体を
得た。このホスファゼン重合体は、数平均分子量15.
5万、重量平均分子量17.3万であった。
モニウムの代わりにトリ−n−ブチルアミンフッ化水素
酸塩を用いた以外は、実施例1と同様にして重縮合反応
を行ない、受容器に2,2,2−トリフルオロエチルト
リメチルシリルエーテルからなる揮発性縮合物7.8g
を回収すると共に、フラスコ内にホスファゼン重合体を
得た。このホスファゼン重合体は、数平均分子量15.
5万、重量平均分子量17.3万であった。
【0027】次に、このフラスコ内の反応混合物にP−
トリス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−N−ト
リメチルシリルホスファゼン10.4gを添加して撹拌
しながら130℃で6時間重縮合反応を行ない、受容器
に2,2,2−トリフルオロエチルトリメチルシリルエ
ーテルからなる揮発性縮合物3.7gを回収すると共に
、フラスコ内にホスファゼン重合体であるポリビス(2
,2,2−トリフルオロエトキシ)ホスファゼン17.
5gを得た。このホスファゼン重合体は、数平均分子量
21.0万、重量平均分子量24.3万であった。 このことから、一度停止させた反応を単量体を追加して
再び加熱することにより再開させることができると共に
、この場合得られる重合体の分子量が増大することが確
認された。
トリス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−N−ト
リメチルシリルホスファゼン10.4gを添加して撹拌
しながら130℃で6時間重縮合反応を行ない、受容器
に2,2,2−トリフルオロエチルトリメチルシリルエ
ーテルからなる揮発性縮合物3.7gを回収すると共に
、フラスコ内にホスファゼン重合体であるポリビス(2
,2,2−トリフルオロエトキシ)ホスファゼン17.
5gを得た。このホスファゼン重合体は、数平均分子量
21.0万、重量平均分子量24.3万であった。 このことから、一度停止させた反応を単量体を追加して
再び加熱することにより再開させることができると共に
、この場合得られる重合体の分子量が増大することが確
認された。
【0028】[実施例5]原料の単量体としてP−トリ
ス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−N−トリメ
チルシリルホスファゼンの代わりにP−ジフェノキシ−
2,2,2−トリフルオロエトキシ−N−トリメチルシ
リルホスファゼンを用いた以外は実施例1と同様にして
重縮合反応を行ない、受容器に2,2,2−トリフルオ
ロエチルトリメチルシリルエーテルからなる揮発性縮合
物7.3gを回収すると共に、フラスコ内にホスファゼ
ン重合体としてポリジフェノキシホスファゼン9.0g
を得た。
ス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−N−トリメ
チルシリルホスファゼンの代わりにP−ジフェノキシ−
2,2,2−トリフルオロエトキシ−N−トリメチルシ
リルホスファゼンを用いた以外は実施例1と同様にして
重縮合反応を行ない、受容器に2,2,2−トリフルオ
ロエチルトリメチルシリルエーテルからなる揮発性縮合
物7.3gを回収すると共に、フラスコ内にホスファゼ
ン重合体としてポリジフェノキシホスファゼン9.0g
を得た。
【0029】得られたホスファゼン重合体の数平均分子
量は15.2万、重量平均分子量は17.1万であった
。また、この重合体はアセトン、テトラヒドロフラン、
N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、トルエン
、キシレン等に可溶性であり、一方メタノール、エタノ
ール、ヘキサン、ヘプタン等には不溶性であった。
量は15.2万、重量平均分子量は17.1万であった
。また、この重合体はアセトン、テトラヒドロフラン、
N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、トルエン
、キシレン等に可溶性であり、一方メタノール、エタノ
ール、ヘキサン、ヘプタン等には不溶性であった。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のホスファ
ゼン重合体の製造方法によれば、重合温度50〜180
℃、反応時間3時間以上という比較的穏和な反応条件で
容易かつ高収率に塩素原子をまったく含まないホスファ
ゼン重合体を製造することができ、このため従来の製造
方法において必須であった未反応単量体の分離工程や置
換は反応工程等の後処理工程を省略することが可能であ
り、ホスファゼン重合体を工業的に極めて有利に製造す
ることができる。
ゼン重合体の製造方法によれば、重合温度50〜180
℃、反応時間3時間以上という比較的穏和な反応条件で
容易かつ高収率に塩素原子をまったく含まないホスファ
ゼン重合体を製造することができ、このため従来の製造
方法において必須であった未反応単量体の分離工程や置
換は反応工程等の後処理工程を省略することが可能であ
り、ホスファゼン重合体を工業的に極めて有利に製造す
ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるN−シリ
ルホスファゼン化合物を重縮合触媒として下記一般式(
2)で表されるアンモニア又はアミン類のフッ化物を用
いて重縮合することを特徴とする下記一般式(3)で表
されるホスファゼン重合体の製造方法。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3106749A JPH04314738A (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | ホスファゼン重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3106749A JPH04314738A (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | ホスファゼン重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04314738A true JPH04314738A (ja) | 1992-11-05 |
Family
ID=14441566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3106749A Pending JPH04314738A (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | ホスファゼン重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04314738A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008513593A (ja) * | 2004-09-23 | 2008-05-01 | イギリス国 | 新規エネルギーポリホスファゼン |
-
1991
- 1991-04-11 JP JP3106749A patent/JPH04314738A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008513593A (ja) * | 2004-09-23 | 2008-05-01 | イギリス国 | 新規エネルギーポリホスファゼン |
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