JPH04314738A - ホスファゼン重合体の製造方法 - Google Patents

ホスファゼン重合体の製造方法

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JPH04314738A
JPH04314738A JP3106749A JP10674991A JPH04314738A JP H04314738 A JPH04314738 A JP H04314738A JP 3106749 A JP3106749 A JP 3106749A JP 10674991 A JP10674991 A JP 10674991A JP H04314738 A JPH04314738 A JP H04314738A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
group
phosphazene
reaction
formula
Prior art date
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Pending
Application number
JP3106749A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Suzuki
英明 鈴木
Seiji Katayama
片山 誠司
Fumio Okada
文夫 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の利用分野】本発明は、耐熱性、耐寒性及び耐油
性などの性能に優れる弾性体等として有用なホスファゼ
ン重合体の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ホスフ
アゼン重合体は、P=N骨格を有する高分子化合物であ
り、優れた難然性、低発煙性を有すると共に、燐原子に
結合する有機基の種類によって様々な特性を付与するこ
とができ、高機能材料として注目されている。
【0003】従来、このホスファゼン重合体を製造する
方法としては、ヘキサクロロシクロトリホスファゼンを
開環重合させてジクロロホスファゼン重合体とした後、
この化合物中の塩素原子を種々の有機基で置換する方法
が知られている(米国特許第3,370,020号)。 また、重縮合反応によるホスファゼン重合体の製造方法
として、N−(ジクロロホスホリル)トリクロロホスフ
ァゼンを重縮合する方法も提案されている(特表昭62
−501144号公報)。
【0004】しかし、ヘキサクロロシクロトリホスファ
ゼンを開環重合させる方法においては、ポリマー収率が
60%前後になると架橋反応が起こってゲル化してしま
うため、重合反応をポリマー収率が50%程度となった
時点で停止させなければならず、また重合後ポリマー中
の塩素原子を種々の有機基で置換するのに手間がかかり
、得られたポリマーが極めて高価なものになってしまう
。更に、上記置換反応においても塩素原子を完全に置換
するのは困難であり、微量の残存塩素がポリマーの性能
に影響を与える場合があるという問題点を有する。また
、N−(ジクロロホスホリル)トリクロロホスファゼン
を重縮合する方法においては、ポリマー収率に関しては
改善されるものの、残存塩素に関する問題は解消されて
いない。
【0005】このため、残存塩素の問題を生じることの
ないホスファゼン重合体の製造方法として、オルガノホ
スファゼン単量体であるN−トリメチルシリルホスファ
ゼンを重縮合させる方法も提案されている(米国特許第
4,412,053号)。
【0006】しかし、この製造方法においては、ポリマ
ー収率及び残存塩素の問題は改善されるものの、反応温
度が190℃以上と高く、しかも反応時間が40時間以
上も必要であるという問題点を有している。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
、残存塩素の問題を生じることなく、比較的穏和な反応
条件で短時間に、しかも高収率にホスファゼン重合体を
製造することができる新規なホスファゼン重合体の製造
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行なった結果、下記一
般式(1)で表されるN−シリルホスファゼン化合物を
加熱することにより重縮合させて、下記式(3)で表さ
れるホスファゼンポリマーを得る場合に、重縮合触媒と
して下記一般式(2)で表されるアンモニア又はアミン
類のフッ化物を使用することにより、重縮合反応を効率
よく促進し、50〜180℃といった比較的低い温度で
3〜30時間といった短時間に収率よくホスファゼン重
合体を製造することができること、しかもこの場合出発
原料にも触媒にも塩素原子を含んでいないため、上記残
存塩素の問題を生じることなく重合体を製造し得ること
を見出し、本発明を完成したものである。
【0009】
【化2】
【0010】従って、本発明は、一般式(1)で表され
るN−シリルホスファゼン化合物を重縮合触媒として一
般式(2)で表されるアンモニア又はアミン類のフッ化
物を用いて重縮合することを特徴とする一般式(3)で
表されるホスファゼン重合体の製造方法を提供するもの
である。
【0011】以下、本発明につき、更に詳しく説明する
と、本発明の製造方法において、その出発原料であるN
−シリルホスフアゼン化合物は、上述したように下記一
般式(1)で表されるホスファゼン単量体である。
【0012】
【化3】
【0013】ここで、上記式(1)中R1は、アルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基等
の一価脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数1〜10、
より好ましくは炭素数1〜5の一価脂肪族炭化水素基の
水素原子の一部又は全部をフッ素原子で置換したもので
あり、具体的にはトリフルオロメチル基、2,2,2−
トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフ
ルオロプロピル基、2,2,2,3,3,3−ヘキサフ
ルオロイソプロピル基等が挙げられる。また、R2,R
3,R4,R5,R6は、互いに同一或いは異種の無置
換又は置換一価炭化水素基で、好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜6のものであり、具体的
にはメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピ
ル基,n−ブチル基,イソブチル基等のアルキル基、ビ
ニル基,イソプロペニル基,アリル基等のアルケニル基
、シクロペンチル基,シクロヘキシル基等のシクロアル
キル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基,ト
ルイル基,ナフチル基等のアリール基などが例示される
【0014】また、本発明の製造方法に重縮合触媒とし
て用いられるアンモニア又はアミン類のフッ化物は、下
記一般式(2)で示されるものである。
【0015】
【化4】
【0016】ここで、上記式(2)中R7,R8,R9
は、水素原子或いは無置換又は置換一価炭化水素基、好
ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜6
の無置換又は置換一価炭化水素基であり、具体的にはメ
チル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,
n−ブチル基,イソブチル基等のアルキル基、ビニル基
,イソプロペニル基,アリル基等のアルケニル基、シク
ロペンチル基,シクロヘキシル基等のシクロアルキル基
、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基,トルイル
基,ナフチル基等のアリール基などが例示され、これら
は互いに同一であっても異なっていてもよい。このよう
な一般式(2)で示される化合物として具体的には、フ
ッ化アンモニウムの他にメチルアミン、エチルアミン、
n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n
−ブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン
、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン
等のアミン類の各フッ化水素酸塩などを挙げることがで
きる。なお、これらの中では特にフッ化アンモニウム、
トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等が好適に
用いられる。
【0017】本発明の製造方法は、上記出発原料の(1
)式で表されるホスファゼン単量体を上記(2)式で表
されるアンモニア又はアミン類のフッ化物を重縮合触媒
として用いて加熱し、重縮合させるものであるが、この
場合アルカリ金属フッ化物の使用量は、触媒量とするこ
とができ、通常出発原料のホスファゼン単量体に対して
モル比で1/10〜1/106程度とされる。また、ア
ルカリ金属フッ化物の添加方法は、これをそのまま反応
系に添加しても、適宜な溶媒に溶解して添加してもよく
、この場合の溶媒としては、スルホラン、ジグライム、
トリグライム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−アセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチル
ホスフォルアミド等を用いることができる。なお、通常
は上記(2)式で表される重縮合触媒の一種類が使用さ
れるが、2種以上を混合して用いることもできる。
【0018】この重縮合反応は、下記反応式(A)に従
って式中(3)で示したホスファゼン重合体が生成する
ものであり、この場合反応は無溶媒で行なっても、適当
な有機溶媒中で行なってもよく、この場合反応溶媒とし
ては、上記触媒添加用の溶媒と同様のものを適宜選択し
て用いることができる。また、この重縮合反応は、窒素
ガス,アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行なうこ
とが好ましい。更に、反応条件は50〜180℃、特に
80〜130℃の反応温度で、3時間以上、特に5〜2
0時間反応させることが好ましく、反応系内から揮発性
の縮合物を溜去しながら反応を行なうことが好適である
。なお、生成したホスファゼン重合体は、塊状重合の場
合は、そのまま次ぎの加工工程に供することができ、ま
た溶媒を用いた溶液重合の場合は、通常の分離手段、例
えばメタノール等の非溶媒を用いて再沈殿させるなどの
方法により容易に分離,精製することができる。
【0019】
【化5】
【0020】本発明の製造方法においては、上記重縮合
反応は殆ど定量的に進行してホスファゼン重合体を極め
て高い収率で製造することができ、更に反応系の温度を
室温に戻して反応を一端停止させた後に、出発原料のホ
スファゼン単量体を追加して加熱し、反応系を重合条件
の温度に戻すことにより、重合反応を再開することが可
能であり、この操作により得られる重合体の重合度を増
大させることができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない
。なお、下記例において、重合体の分子量はGPC分子
量測定装置(トーソー製HLC−8020)で測定した
ものである。
【0022】[実施例1]十分に乾燥させた内容量10
0mlの4つ口フラスコに温度計、撹拌機、窒素通気用
コック及び受容器を連結したリービッヒ冷却管を装着し
、このフラスコ内にP−トリス(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)−N−トリメチルシリルホスファゼン2
0.8gとフッ化アンモニウムの20mMジメチルホル
ムアミド溶液2.5mlとを充填し、内部を乾燥窒素で
置換した。内部に乾燥窒素を通気しながらこのフラスコ
をシリコーンオイルバスに浸漬し、撹拌しながら130
℃で15時間加熱して重縮合反応を行ない、受容器に2
,2,2−トリフルオロエチルトリメチルシリルエーテ
ルからなる揮発性縮合物7.8gを回収すると共に、フ
ラスコ内にホスファゼン重合体であるポリビス(2,2
,2−トリフルオロエトキシ)ホスファゼン11.4g
を得た。
【0023】得られたホスファゼン重合体の数平均分子
量は16.2万、重量平均分子量は18.3万であった
。また、この重合体は、アセトン、テトラヒドロフラン
、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸エチル等に可溶
性であり、一方メタノール、トルエン、キシレン、ヘキ
サン、ヘプタン、ジクロロメタン、クロロホルム等には
不溶性であった。
【0024】[実施例2]実施例1で用いたものと同様
のフラスコにP−トリス(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)−N−トリメチルシリルホスファゼン20.8
gとフッ化アンモニウムの20mMジメチルホルムアミ
ド溶液2.5mlとジグライム20mlとを充填し、実
施例1と同様にして重縮合反応を行ない、受容器に2,
2,2−トリフルオロエチルトリメチルシリルエーテル
からなる揮発性縮合物8.0gを回収すると共に、フラ
スコ内の反応混合物を100mlのメタノール中に注い
でホスファゼン重合体を沈殿物として分離回収し、真空
乾燥機中で乾燥してポリビス(2,2,2−トリフルオ
ロエトキシ)ホスファゼン11.7gを得た。このホス
ファゼン重合体は、数平均分子量16.6万、重量平均
分子量18.8万であった。
【0025】[実施例3]重縮合触媒としてフッ化アン
モニウムの代わりにn−ブチルアミンフッ化水素酸塩を
用いた以外は、実施例1と同様にして重縮合反応を行な
い、受容器に2,2,2−トリフルオロエチルトリメチ
ルシリルエーテルからなる揮発性縮合物8.1gを回収
すると共に、フラスコ内にホスファゼン重合体であるポ
リビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ホスファ
ゼン11.8gを得た。このホスファゼン重合体は、数
平均分子量15.5万、重量平均分子量18.4万であ
った。
【0026】[実施例4]重縮合触媒としてフッ化アン
モニウムの代わりにトリ−n−ブチルアミンフッ化水素
酸塩を用いた以外は、実施例1と同様にして重縮合反応
を行ない、受容器に2,2,2−トリフルオロエチルト
リメチルシリルエーテルからなる揮発性縮合物7.8g
を回収すると共に、フラスコ内にホスファゼン重合体を
得た。このホスファゼン重合体は、数平均分子量15.
5万、重量平均分子量17.3万であった。
【0027】次に、このフラスコ内の反応混合物にP−
トリス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−N−ト
リメチルシリルホスファゼン10.4gを添加して撹拌
しながら130℃で6時間重縮合反応を行ない、受容器
に2,2,2−トリフルオロエチルトリメチルシリルエ
ーテルからなる揮発性縮合物3.7gを回収すると共に
、フラスコ内にホスファゼン重合体であるポリビス(2
,2,2−トリフルオロエトキシ)ホスファゼン17.
5gを得た。このホスファゼン重合体は、数平均分子量
21.0万、重量平均分子量24.3万であった。 このことから、一度停止させた反応を単量体を追加して
再び加熱することにより再開させることができると共に
、この場合得られる重合体の分子量が増大することが確
認された。
【0028】[実施例5]原料の単量体としてP−トリ
ス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−N−トリメ
チルシリルホスファゼンの代わりにP−ジフェノキシ−
2,2,2−トリフルオロエトキシ−N−トリメチルシ
リルホスファゼンを用いた以外は実施例1と同様にして
重縮合反応を行ない、受容器に2,2,2−トリフルオ
ロエチルトリメチルシリルエーテルからなる揮発性縮合
物7.3gを回収すると共に、フラスコ内にホスファゼ
ン重合体としてポリジフェノキシホスファゼン9.0g
を得た。
【0029】得られたホスファゼン重合体の数平均分子
量は15.2万、重量平均分子量は17.1万であった
。また、この重合体はアセトン、テトラヒドロフラン、
N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、トルエン
、キシレン等に可溶性であり、一方メタノール、エタノ
ール、ヘキサン、ヘプタン等には不溶性であった。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のホスファ
ゼン重合体の製造方法によれば、重合温度50〜180
℃、反応時間3時間以上という比較的穏和な反応条件で
容易かつ高収率に塩素原子をまったく含まないホスファ
ゼン重合体を製造することができ、このため従来の製造
方法において必須であった未反応単量体の分離工程や置
換は反応工程等の後処理工程を省略することが可能であ
り、ホスファゼン重合体を工業的に極めて有利に製造す
ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記一般式(1)で表されるN−シリ
    ルホスファゼン化合物を重縮合触媒として下記一般式(
    2)で表されるアンモニア又はアミン類のフッ化物を用
    いて重縮合することを特徴とする下記一般式(3)で表
    されるホスファゼン重合体の製造方法。 【化1】
JP3106749A 1991-04-11 1991-04-11 ホスファゼン重合体の製造方法 Pending JPH04314738A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008513593A (ja) * 2004-09-23 2008-05-01 イギリス国 新規エネルギーポリホスファゼン

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008513593A (ja) * 2004-09-23 2008-05-01 イギリス国 新規エネルギーポリホスファゼン

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