JPH04313578A - 油圧エレベータ制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、油圧ポンプの圧油吐
出量を可変制御することにより油圧ジャッキを介して駆
動される油圧エレベータ制御装置に関し、特に着床時の
振動を抑制して乗心地を改善した油圧エレベータ制御装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は例えば特開昭６０−７１４７４号
公報に記載された従来の油圧エレベータ制御装置を示す
構成図である。図において、１は昇降路のピットに埋設
されたシリンダ、２はシリンダ１内に充満された圧油、
３は圧油２に支持された昇降自在のプランジャであり、
これらは油圧ジャッキを構成している。４はプランジャ
３の頂部に回転自在に設けられたそらせ車、５はそらせ
車４にかけられて一端がピットに固定されたロープ、６
はロープ５の他端に取り付けられた昇降自在のかごであ
る。

【０００３】７はシリンダ１との間で送受される圧油２
が蓄えられた油タンク、８はシリンダ１と油タンク７と
の間で圧油２を送る導管である。９は導管８の経路中に
設けられた電磁切換弁であり、常時逆止弁として機能し
、シリンダ１から油タンク７への圧油２の流入を防ぐと
共に、電磁コイルの付勢により逆方向も導通可能な状態
となる。１０は電磁切換弁７と油タンク７との間で可逆
運転されて圧油２を送受する油圧ポンプである。

【０００４】１４は油圧ポンプ１０を回転させて駆動ト
ルクを与える３相誘導電動機、１５は誘導電動機１４の
回転数を検出する速度検出器、１６は３相交流電源、１
７は３相交流電源１６からの交流電圧を直流電圧に変換
するコンバータ、１８はコンバータ１７から出力される
直流電圧を平滑するコンデンサ、１９はコンデンサ１８
の両端間の直流電圧が印加されて誘導電動機１４をＶＶ
ＶＦ（可変電圧可変周波数）で駆動制御するインバータ
、２０はかご走行パターンＶに応じてインバータ１９を
制御する速度制御器である。

【０００５】次に、図２に示した従来の油圧エレベータ
制御装置の動作について説明する。通常、電磁切換弁９
は、かご６の停止中は消勢されて逆止弁として作用し、
かご６が昇降するときは付勢されて導通状態となる。か
ご６の昇降中、速度制御器２０は、かご走行パターンＶ
に応じてインバータ１９を駆動し、誘導電動機１４及び
油圧ポンプ１０を介して授受されるシリンダ１内の圧油
２の量を制御する。シリンダ１内の圧油２の量は、かご
６を昇降させるプランジャ３の昇降量に相当する。

【０００６】油圧ジャッキのプランジャ３の昇降により
、かご６が昇降し、かご６が目標階床に到達すると、か
ご走行パターンＶは０になる。この結果、誘導電動機１
４の回転数が減少すると共に、これに応じて油圧ポンプ
７側の圧力が低下する。

【０００７】このように、かご６が目標階床に着床する
と、電磁切換弁９が閉じられて逆止弁として作用する。 しかし、油圧ジャッキ側の圧力（ジャッキ圧力）と比べ
て油圧ポンプ１０側の圧力（ポンプ圧力）が低いため、
電磁切換弁９が閉じるまでのわずかの間にかご６が下降
し、大きな停止ショックと振動が発生して乗心地が悪く
なってしまう。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】従来の油圧エレベータ
制御装置は以上のように、かご６の着床時に、電磁切換
弁９が閉じられるまでの間にかご６が下降するので、振
動が発生すると共に目標階床の乗場とかご６の敷居との
ずれ量が大きくなり、乗心地を損なうという問題点があ
った。

【０００９】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、着床時にジャッキ圧力に相当す
るポンプ圧力を加えることにより、かごの下降を抑制し
て乗心地を改善した油圧エレベータ制御装置を得ること
を目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明に係る油圧エレ
ベータ制御装置は、電磁切換弁の油圧ジャッキ側に配置
されてジャッキ圧力を検出する圧力センサと、電磁切換
弁の油圧ポンプ側に配置されてポンプ圧力を検出する圧
力センサと、ジャッキ圧力とポンプ圧力との偏差を０に
するための補償トルク指令を速度制御器に入力する圧力
制御器とを設けたものである。

【００１１】

【作用】この発明においては、かごが目標階床に着床し
てエレベータが停止する毎に、圧力センサにより検出さ
れたポンプ圧力がジャッキ圧力と等しくなるように、補
償トルクを加えて油圧ポンプを駆動しながら電磁切換弁
を閉じる。従って、電磁切換弁が閉じるまでの間に、着
床時のジャッキ圧力を目標値としてポンプ圧力が帰還制
御されるため、着床後のかごの下降が防止され、停止シ
ョック及び振動を大幅に緩和されると共に、停止時の乗
場とかご敷居とのずれ量が小さくなる。

【００１２】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図１はこの発明の一実施例を示す構成図であり、
２０Ａは速度制御器２０に対応しており、１〜１０及び
１４〜１９は前述と同様のものである。２１及び２２は
電磁切換弁９の両端に位置する導管８内の圧力Ｐ１及び
Ｐ２を検出する圧力センサであり、一方の圧力センサ２
１は電磁切換弁９のシリンダ１側に設けられ、他方の圧
力センサ２２は電磁切換弁９の油圧ポンプ１０側に設け
られている。２４は各圧力センサ２１及び２２で検出さ
れたジャッキ圧力Ｐ１及びポンプ圧力Ｐ２に基づく補償
トルク指令Ｃを速度制御器２０Ａに入力する圧力制御器
である。

【００１３】次に、図１に示したこの発明の一実施例の
動作について説明する。前述のように、かご６が呼びに
応答して目標階床に到着すると、かご走行パターンＶは
０となり、かご６は停止する。このとき、圧力制御器２
４は、各圧力センサ２１及び２２から得られるジャッキ
圧力Ｐ１及びポンプ圧力Ｐ２の偏差ΔＰ（＝Ｐ１−Ｐ２
）を演算し、この圧力偏差ΔＰを０にするための補償ト
ルク指令Ｃを生成して速度制御器２０Ａに入力する。

【００１４】従って、速度制御器２０Ａは、補償トルク
指令Ｃに基づいてインバータ１９を駆動する。これによ
り、誘導電動機１４が駆動されて補償トルクを発生し、
油圧ポンプ１０は、ジャッキ圧力Ｐ１と一致するような
ポンプ圧力Ｐ２を発生させ、かご６が下降しないように
する。

【００１５】このとき、圧力制御器２４は、圧力偏差Δ
Ｐ＝０とするように補償トルク指令Ｃを自動的に調節し
ており、ポンプ圧力Ｐ２はジャッキ圧力Ｐ１と一致する
ように安定に制御される。そして、Ｐ１＝Ｐ２となった
時点で、電磁切換弁９は閉じられるため、油圧ジャッキ
のプランジャ３は全く動かず、かご６も動かない。

【００１６】このように、着床時のジャッキ圧力Ｐ１を
目標値としてポンプ圧力Ｐ２を帰還制御し、かご６が動
かないようにした後、導管８を閉じてかご６を停止保持
する。これにより、かご６の停止ショック並びに停止シ
ョックに伴う振動が防止されると共に、乗場とかご敷居
とのずれ量を小さくすることができる。

【００１７】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、電磁切
換弁の油圧ジャッキ側に配置されてジャッキ圧力を検出
する圧力センサと、電磁切換弁の油圧ポンプ側に配置さ
れてポンプ圧力を検出する圧力センサと、ジャッキ圧力
とポンプ圧力との偏差を０にするための補償トルク指令
を速度制御器に入力する圧力制御器とを設け、かごが目
標階床に着床してエレベータが停止するときに、ポンプ
圧力がジャッキ圧力と等しくなるように、補償トルクを
加えて油圧ポンプを駆動しながら電磁切換弁を閉じるよ
うにしたので、かごの下降を抑制して乗心地を改善した
油圧エレベータ制御装置が得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す構成図である。

【図２】従来の油圧エレベータ制御装置を示す構成図で
ある。

【符号の説明】

１　　　　シリンダ ２　　　　圧油 ３　　　　プランジャ ６　　　　かご ９　　　　電磁切換弁 １０　　　　油圧ポンプ ２０Ａ　　速度制御器 ２１、２２　　　　圧力センサ ２４　　　　圧力制御器 Ｖ　　　　かご走行パターン Ｐ１　　　　ジャッキ圧力 Ｐ２　　　　ポンプ圧力 Ｃ　　　　補償トルク指令

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　かごを昇降させる油圧ジャッキと、前
   記油圧ジャッキに対して圧油を送受する油圧ポンプと、
   かご走行パターンに従って前記油圧ポンプを駆動制御す
   る速度制御器と、前記油圧ポンプと前記油圧ジャッキと
   の間に挿入されて前記かごの停止時に閉じられる電磁切
   換弁とを備えた油圧エレベータ制御装置において、前記
   電磁切換弁の前記油圧ジャッキ側に配置されてジャッキ
   圧力を検出する圧力センサと、前記電磁切換弁の前記油
   圧ポンプ側に配置されてポンプ圧力を検出する圧力セン
   サと、前記ジャッキ圧力と前記ポンプ圧力との偏差を０
   にするための補償トルク指令を前記速度制御器に入力す
   る圧力制御器と、を設け、前記かごが目標階床に着床す
   るときに、前記ポンプ圧力が前記ジャッキ圧力と等しく
   なるように前記油圧ポンプを駆動しながら前記電磁切換
   弁を閉じることを特徴とする油圧エレベータ制御装置。