JPH04312103A - 工作機械における加工制御方法 - Google Patents

工作機械における加工制御方法

Info

Publication number
JPH04312103A
JPH04312103A JP10474091A JP10474091A JPH04312103A JP H04312103 A JPH04312103 A JP H04312103A JP 10474091 A JP10474091 A JP 10474091A JP 10474091 A JP10474091 A JP 10474091A JP H04312103 A JPH04312103 A JP H04312103A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
machining
stored
workpiece
data
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10474091A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukie Harada
幸英 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamazaki Mazak Corp
Original Assignee
Yamazaki Mazak Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamazaki Mazak Corp filed Critical Yamazaki Mazak Corp
Priority to JP10474091A priority Critical patent/JPH04312103A/ja
Publication of JPH04312103A publication Critical patent/JPH04312103A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Numerical Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワークの加工形状の設
定及び変更に容易に対処することが出来る工作機械にお
ける加工制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、数値制御工作機械を用いてワーク
の加工を行なう際には、加工すべきワークの加工形状等
に関する加工データを入力して加工プログラムを作成し
、該作成された加工プログラム中の各加工プロセス内に
格納された加工データに基づいてワークの加工を行なっ
ていた。従って、ワークの加工形状を設定又は変更する
際には、加工データを入力又は変更していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、加工プログラ
ム中の複数個の加工プロセス間において共通となる加工
データが存在する場合(例えば、ワークにキー溝を形成
する加工を行なう際には、荒加工を指示する加工プロセ
スと仕上げ加工を指示する加工プロセスにおいては、溝
幅、溝深さ、加工開始点、加工終了点等のワークの加工
形状に関する加工データが共通となる。)には、ワーク
の加工形状の設定又は変更に伴なって、関連する全ての
加工プロセス中の加工データを同一加工データであるか
否かを問わず入力又は変更する必要があるので、非効率
的で煩雑なデータ入力又は変更動作を余儀なくされる不
都合があった。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、加工プログラ
ム中の複数個の加工プロセス間において共通となる加工
データが存在する場合に、簡単なデータ入力(又は変更
)動作でワークの加工形状の設定(又は変更)を実現す
ることが出来る工作機械における加工制御方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ワーク
(15)の加工に必要な加工データ(DAT)をそれぞ
れ格納し得る複数個の加工プロセス(PC)からなる加
工プログラム(PRG)が格納されたメモリ手段(9)
を有し、前記メモリ手段に格納された加工プログラム中
の加工データに基づいてワークの加工動作を実行する加
工手段(10、12、19、24、25)を設けた工作
機械(1)において、前記メモリ手段に格納された加工
プログラム中の加工プロセスの内、2個以上の加工プロ
セス(PC1、PC2)に判別コード(ID)を格納し
ておき、前記判別コードの格納された加工プログラムに
基づいてワークの加工を行なう際に、前記加工プログラ
ム中の加工プロセスに格納された判別コードに基づいて
、当該加工プログラム中の加工プロセス間において、少
なくともワークの加工形状に関する加工データ(DAT
5、DAT7、DAT9、DAT10、DAT11、D
AT12)のデータコピー動作を行ない、その後、前記
加工プログラム中の加工データに基づいて前記加工手段
により前記ワークの加工を行なうようにして構成される
。なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素
を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の
記載に限定拘束されるものではない。以下の「作用」の
欄についても同様である。
【0006】
【作用】上記した構成により、本発明は、ワーク(15
)の加工に際して、加工動作が実行される前に、互いに
関連のある加工プロセス(PC)間において、ワークの
加工形状に関する加工データ(DAT5、DAT7、D
AT9、DAT10、DAT11、DAT12)のデー
タコピー動作が判別コード(ID)に基づいて実行され
るように作用する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明による工作機械における加工制御方法
の一実施例が適用される旋盤の一例を示す透視斜視図、
図2は図1に示す旋盤の制御ブロック図、図3は図1に
示す旋盤のY軸可動ツールホルダ部分の拡大図、図4は
図3に示すY軸可動ツールホルダのIV−IV線による
断面図、図5は加工プログラムの一例を示す図、図6は
加工制御プログラムの一例を示すフローチャート、図7
は図1に示す旋盤を用いて加工されたワークの一例を示
す斜視図、図8は図7に示すワークのVIII−VII
I線による断面図である。
【0008】旋盤1は、図1に示すように、略直方体状
のフレーム22を有しており、フレーム22の前面には
スライド扉26が水平方向に開閉駆動自在に設けられて
いる。また、フレーム22の背後にはツールマガジン3
0が設置されており、ツールマガジン30には各種の加
工用の工具が搭載されている。フレーム22には主軸台
23が設置されており、主軸台23にはワーク主軸24
が、Z軸方向である矢印H、J方向の軸心CT3を中心
としてC軸方向である矢印Q、R方向に回転自在に支持
されている。ワーク主軸24にはワークチャック21が
、シャフトワーク等のワーク15を該ワーク15の軸心
CT6を前記ワーク主軸24の軸心CT3に一致させて
矢印H、J方向に向けた形で把持し得る形で設けられて
いる。更に、ワーク主軸24には、図1に示すように、
歯車、プーリ及びベルト等からなる回転伝達手段27を
介して駆動モータ29が接続されており、駆動モータ2
9を駆動することにより、回転伝達手段27を介してワ
ーク主軸24をワークチャック21と共に軸心CT3を
中心として矢印Q、R方向に回転駆動することが出来る
【0009】また、主軸台23の図1右方には刃物台2
5が、Z軸方向である矢印H、J方向及び該Z軸方向に
対して直角なX軸方向、即ち矢印D、E方向に移動駆動
自在に設けられており、刃物台25の先端にはタレット
17が、X−Z平面上でZ軸方向に対して45°の角度
をなす軸心CT1を中心として矢印T、U方向に180
°回転駆動自在に装着されている。タレット17は、工
具保持方向が互いに直交する2個のツールホルダ係合保
持部17a、17bを有しており、一方のツールホルダ
係合保持部17aにはミーリング等の回転工具を、他方
のツールホルダ係合保持部17bにはバイト等の旋削工
具を装着することが出来る。なお、この種の旋盤1につ
いては、特開昭59−227343において公知なので
、ここではその詳細な説明は省略する。
【0010】ところで、このツールホルダ係合保持部1
7aには、図1及び図3に示すように、Y軸可動ツール
ホルダ19が着脱自在な形で回転駆動自在に装着されて
おり、Y軸可動ツールホルダ19は本体19a及びテー
パシャンク19bから構成されている。即ち、Y軸可動
ツールホルダ19のテーパシャンク19bがツールホル
ダ係合保持部17aの工具保持穴17cに、その軸心C
T4を該工具保持穴17cの工具保持軸CT5に一致さ
せた形で回転駆動自在に保持されており、更にツールホ
ルダ係合保持部17aには、本体19aが前記テーパシ
ャンク19bとは独立した形で工具保持軸CT5を中心
としてA軸方向である図4矢印M、N方向に360°回
転駆動自在に係合している。更に、本体19aには回転
工具20が、その軸心CT2をテーパシャンク19bの
軸心CT4から所定のオフセット量OFT1だけ偏心さ
せ、かつ該軸心CT2の回りを図4矢印K、L方向に、
前記テーパシャンク19bにより回転駆動自在な形で装
着されている。なお、このY軸可動ツールホルダ19等
の偏心回転駆動ホルダについては、特開昭63−221
938等に開示されているので、ここではその詳細な説
明は省略する。
【0011】また、旋盤1は、図2に示すように、主制
御部2を有しており、主制御部2にはバス線3を介して
キーボード等の入力部5、ディスプレイ等の表示部6、
システムプログラムメモリ7、加工プログラムメモリ9
、加工制御部10、軸制御部12、工具データメモリ3
1、判定部32及びデータコピー実行部35等が接続し
ている。更に、軸制御部12には、前記ワーク主軸24
をC軸方向(矢印Q、R方向)に回転駆動する駆動モー
タ29、前記刃物台25をX軸及びZ軸方向(矢印D、
E方向及び矢印H、J方向)にそれぞれ移動駆動する駆
動モータ13及び14並びに前記Y軸可動ツールホルダ
19をA軸方向(矢印M、N方向)に回転駆動する駆動
モータ16等が各々接続している。
【0012】旋盤1は以上のような構成を有するので、
該旋盤1を用いて、図7及び図8に示すように、略円柱
状のワーク15(円柱状のワークの側面に対して予め面
取り加工を行なったワーク15)の面取り加工面15a
に対してキー溝33等を形成する加工を行なう際には、
作業者は、ワーク15の加工形状を参照しつつ加工に必
要なデータを図2に示す入力部5を介して加工データD
ATとして入力する。すると、該入力された加工データ
DATは加工プログラムPRGとして加工プログラムメ
モリ9に格納される。この加工プログラムPRGは、例
えば図5に示すように、加工順序を表わすプロセス番号
PCNをそれぞれ有する複数個の加工プロセスPC(P
C1、PC2等)から構成されており、各加工プロセス
PC内にはそれぞれ、前記入力された加工データDAT
が格納された形で設定されている。
【0013】例えば、図5に示す加工プログラムPRG
中の「PNO.」の桁にプロセス番号PCNとして「4
」が格納された第1加工プロセスPC1は、図7に示す
ワーク15の面取り加工面15a上に形成すべきキー溝
33の荒加工を指示するものである。該第1加工プロセ
スPC1においては、「モード」の桁にミーリングによ
る溝加工を意味する「MGV  OUT」が格納されて
おり、その右方の「工具」の桁に工具番号TNとして「
32V」が格納されている。また、その下側には複数個
の加工ステップSTがそれぞれシーケンス番号SQNを
付された形で格納されており、これ等加工ステップST
内には前記入力された加工データDATが所定の桁に格
納されている。即ち、「SEQ」の桁にシーケンス番号
SQNとして「1」が格納された第1加工ステップST
1においては、加工モードDAT1を表わす「引数1」
の桁に荒加工を意味する「0」(なお、加工モードDA
T1としては、この荒加工を意味する「0」以外に、仕
上げ加工を意味する「1」や荒加工及び仕上げ加工の両
方の加工を意味する「2」を「引数1」の桁に格納する
ことが可能である。)が、仕上げ個所DAT2を表わす
「引数2」の桁に軸及び径方向に仕上げ代を残す加工を
指定する「3」(なお、仕上げ個所DAT2としては、
この軸及び径方向に仕上げ代を残す加工を指定する「3
」以外に、仕上げ代を残さない加工を指定する「0」や
軸方向にのみ仕上げ代を残す加工を指定する「1」や径
方向にのみ仕上げ代を残す加工を指定する「2」を「引
数2」の桁に格納することが可能である。)が、「引数
3」の桁に加工粗さDAT3として「5」(なお、加工
粗さDAT3としては「0」、「1」、「2」、…、「
9」の10段階の指定が可能で、数値が大きくなる程、
加工精度が高まる。従って、加工粗さDAT3としての
「5」は中程度の加工精度に相当する。)が、更に「引
数4」の桁に工具番号DAT4として「32」(なお、
「引数4」の桁に格納された工具番号DAT4は、加工
時の切削方法の指定も兼ねている。即ち、当該工具番号
DAT4が正の値である場合には、時計方向周りの加工
を意味し、当該工具番号DAT4が負の値である場合に
は、反時計方向周りの加工を意味する。)が、それぞれ
格納されている。また、「SEQ」の桁にシーケンス番
号SQNとして「2」が格納された第2加工ステップS
T2においては、「引数1」の桁に加工すべきキー溝3
3の溝幅DAT5、即ち図7に示すワーク15の面取り
加工面15a上に形成すべきキー溝33の幅W1として
「30」が、「引数2」の桁に高さDAT6、即ち図8
に示すワーク15の軸心CT6から面取り加工面15a
までのX軸方向の距離XL1として「60」が、「引数
3」の桁にキー溝33の溝深さDAT7、即ち図8に示
すワーク15の面取り加工面15a上に形成すべきキー
溝33の深さD1として「10」が、更に「引数4」の
桁に仕上げ代DAT8として「0.1」が、それぞれ格
納されている。また、「SEQ」の桁にシーケンス番号
SQNとして「3」が格納された第3加工ステップST
3においては、「引数1」の桁に、図7に示すワーク1
5の面取り加工面15a上の加工開始点P1のZ座標D
AT9として「95」が、「引数2」の桁に前記加工開
始点P1のY座標DAT10として「5」が、「引数3
」の桁に、図7に示すワーク15の面取り加工面15a
上の加工終了点P2のZ座標DAT11として「25」
が、更に「引数4」の桁に前記加工終了点P2のY座標
DAT12として「−35」が、それぞれ格納されてい
る。更に、「SEQ」の桁にシーケンス番号SQNとし
て「4」が格納された第4加工ステップST4において
は、「引数1」の桁にC軸ポジションDAT13として
「0」が、「引数2」の桁に周速度DAT14として「
−30」(負の値は、自動決定による所定の周速度に対
するオーバライドの百分率を表わす。 従って、この場合は、前記所定の周速度に対して30%
の周速度となる。)が、「引数3」の桁に送り速度DA
T15として「−50」(負の値は、自動決定による所
定の送り速度に対するオーバライドの百分率を表わす。 従って、この場合は、前記所定の送り速度に対して50
%の送り速度、即ち前記所定の送り速度の半分の送り速
度となる。)が、更に「引数4」の桁に判別コードID
、即ち後述するデータコピー動作の際に指標となるコー
ドとして「1000.004」が、それぞれ格納されて
いる。なお、第4加工ステップST4内の「引数4」の
桁に格納された判別コードIDは、ワーク番号を表わす
4桁の数字(図5に示す加工プログラムPRGの第1加
工プロセスPC1においては、「1000」)とプロセ
ス番号を表わす3桁の数字(図5に示す加工プログラム
PRGの第1加工プロセスPC1においては、「004
」)から構成されている。
【0014】また、図5に示す加工プログラムPRG中
の「PNO.」の桁にプロセス番号PCNとして「7」
が格納された第2加工プロセスPC2は、上述の第1加
工プロセスPC1で荒加工を指示されたキー溝33の仕
上げ加工を指示するものである。該第2加工プロセスP
C2においては、「モード」の桁にミーリングによる溝
加工を意味する「MGV  OUT」が格納されており
、その右方の「工具」の桁に工具番号TNとして「33
V」が格納されている。また、その下側には複数個の加
工ステップSTがそれぞれシーケンス番号SQNを付さ
れた形で格納されており、これ等加工ステップST内に
は前記入力された加工データDATが所定の桁に格納さ
れている。即ち、「SEQ」の桁にシーケンス番号SQ
Nとして「1」が格納された第1加工ステップST1に
おいては、加工モードDAT1を表わす「引数1」の桁
に仕上げ加工を意味する「1」が、仕上げ個所DAT2
を表わす「引数2」の桁に「0」(なお、この「0」は
、上述の第1加工プロセスPC1において説明した「0
」、即ち仕上げ代を残さない加工を指定する「0」では
なく、作業者がその入力動作を省略したために暫定的に
設定された数値である。この数値は、後述するデータコ
ピー動作により、適正な数値に書き換えられるので、必
ずしも「0」である必要はない。以下に述べる加工粗さ
DAT3、溝幅DAT5、高さDAT6、溝深さDAT
7、仕上げ代DAT8、加工開始点P1のZ座標DAT
9、加工開始点P1のY座標DAT10、加工終了点P
2のZ座標DAT11、加工終了点P2のY座標DAT
12及びC軸ポジションDAT13としてそれぞれ格納
された「0」についても同様である。即ち、第2加工プ
ロセスPC2中の図5破線で包囲した11個の加工デー
タDATである「0」は全て、入力動作の省略による仮
の数値である。)が、「引数3」の桁に加工粗さDAT
3として「0」が、更に「引数4」の桁に工具番号DA
T4として「−33」が、それぞれ格納されている。ま
た、「SEQ」の桁にシーケンス番号SQNとして「2
」が格納された第2加工ステップST2においては、「
引数1」の桁に溝幅DAT5として「0」が、「引数2
」の桁に高さDAT6として「0」が、「引数3」の桁
に溝深さDAT7として「0」が、更に「引数4」の桁
に仕上げ代DAT8として「0」が、それぞれ格納され
ている。また、「SEQ」の桁にシーケンス番号SQN
として「3」が格納された第3加工ステップST3にお
いては、「引数1」の桁に加工開始点P1のZ座標DA
T9として「0」が、「引数2」の桁に加工開始点P1
のY座標DAT10として「0」が、「引数3」の桁に
加工終了点P2のZ座標DAT11として「0」が、更
に「引数4」の桁に加工終了点P2のY座標DAT12
として「0」が、それぞれ格納されている。更に、「S
EQ」の桁にシーケンス番号SQNとして「4」が格納
された第4加工ステップST4においては、「引数1」
の桁にC軸ポジションDAT13として「0」が、「引
数2」の桁に周速度DAT14として「30」が、「引
数3」の桁に送り速度DAT15として「0.11」が
、更に「引数4」の桁に判別コードIDとして「−10
00.004」(即ち、前記第1加工プロセスPC1中
の第4加工ステップST4の「引数4」の桁に格納され
た判別コードIDである「1000.004」に負の符
号「−」を付した数値)が、それぞれ格納されている。 ここで、判別コードIDは、既に述べたように、ワーク
番号を表わす4桁の数字とプロセス番号を表わす3桁の
数字から構成されているので、当該第2加工プロセスP
C2における判別コードIDは、本来なら「1000.
007」となるべきであるが、後述するように、データ
コピー動作の際の必要性から、第1加工プロセスPC1
における判別コードIDに負の符号「−」を付した数値
、即ち「−1000.004」となっている。
【0015】こうして、加工プログラムPRGが加工プ
ログラムメモリ9に格納されたところで、作業者は、図
1に示すように、加工すべきワーク15をワークチャッ
ク21を介してワーク主軸24に装着する。すると、該
ワーク15は、その軸心CT6をZ軸方向、即ち矢印H
、J方向に向けた形でワークチャック21に保持される
。この状態で、作業者は図2に示す入力部5を介して主
制御部2に加工開始指令を出力する。すると、主制御部
2は、加工すべきワーク15に対応した加工プログラム
PRG、即ち図5に示す加工プログラムPRGを加工プ
ログラムメモリ9から読み出し、加工制御部10に対し
て該読み出された加工プログラムPRGの解析を指令す
る。これを受けて加工制御部10は、図6に示すような
加工制御プログラムCPRをシステムプログラムメモリ
7から読み出し、該読み出された加工制御プログラムC
PRに基づいて、前記加工プログラムPRGの解析動作
及びそれに続く加工動作を実行する。
【0016】即ち、加工制御部10は、図5に示す加工
プログラムPRG中の各加工プロセスPCで指示された
加工をプロセス番号PCNに従って順次実行していくが
、例えば「PNO.」の桁にプロセス番号PCNとして
「4」が格納された第1加工プロセスPC1で指示され
た加工(即ち、図7に示すキー溝33の荒加工)を実行
する際には、まず図6に示す加工制御プログラムCPR
のステップS1で、加工制御部10は判定部32に対し
てデータコピー動作の必要性の有無を判定するように指
令する。これを受けて判定部32は、当該第1加工プロ
セスPC1中の判別コードIDを参照して、データコピ
ー動作を行なう必要があるか否かを判定する。即ち、判
別コードIDが正の数値である場合には、既に適正な加
工データDATが所定の桁に格納されて完全な加工プロ
セスPCとなっているので、判定部32は、データコピ
ー動作を行なう必要はないと判定し、加工制御部10に
対してデータコピー不要信号SG1を出力する。また、
判別コードIDが負の数値である場合には、作業者が入
力動作を省略したために適正な加工データDATが一部
欠落した形で(一部の加工データDATが「0」となっ
た形で)不完全な状態となっているので、判定部32は
、データコピー動作を行なう必要があると判定し、加工
制御部10に対してデータコピー要求信号SG2を出力
する。当該第1加工プロセスPC1においては、図5に
示すように、判別コードIDとして「1000.004
」、即ち正の数値が格納されていることから、データコ
ピー動作を行なう必要はないと判定され、加工制御部1
0に対してデータコピー不要信号SG1が出力される。
【0017】該判定の結果、データコピー動作を行なう
必要がないと判定されてデータコピー不要信号SG1が
出力された場合には、直ちに加工制御プログラムCPR
のステップS3に移行する。また、データコピー動作を
行なう必要があると判定されてデータコピー要求信号S
G2が出力された場合には、加工制御プログラムCPR
のステップS2に入って、データコピー動作(その具体
的な手法については後述する。)を実行して完全な加工
プロセスPCを作成した後、加工制御プログラムCPR
のステップS3に移行する。当該第1加工プロセスPC
1においては、既に述べたように、データコピー動作を
行なう必要はないと判定されてデータコピー不要信号S
G1が出力されるので、直ちに加工制御プログラムCP
RのステップS3に入り、加工制御部10は、加工プロ
グラムPRGの第1加工プロセスPC1中の「工具」の
桁に格納された工具番号TN、即ち「32V」に対応し
た工具データTDを工具データメモリ31から読み出す
【0018】更に、加工制御部10は、第1加工プロセ
スPC1中の「工具」の桁に格納された工具番号TN、
即ち「32V」に基づいて、回転工具20の交換動作を
行なう。それには、まずY軸可動ツールホルダ19及び
回転工具20が装着された状態のタレット17を軸心C
T1を中心として図1矢印T又はU方向に180°回転
させて、それまで工具保持方向が矢印E、D方向に設定
されていたツールホルダ係合保持部17aをY軸可動ツ
ールホルダ19及び回転工具20と共に矢印J、H方向
に設定する。次に、該ツールホルダ係合保持部17aに
保持されたY軸可動ツールホルダ19に装着された回転
工具20をツールマガジン30に返却(又は、Y軸可動
ツールホルダ19を回転工具20と共にツールマガジン
30に返却)した後、これから使用すべき回転工具20
、即ち工具番号TNが「32V」の荒加工用の回転工具
20をツールマガジン30に搭載された複数個の工具か
ら選択し、Y軸可動ツールホルダ19に装着する(又は
、当該回転工具20の装着されたY軸可動ツールホルダ
19をツールホルダ係合保持部17aを介してタレット
17に装着する)。最後に、該回転工具20及びY軸可
動ツールホルダ19が装着されたタレット17を軸心C
T1を中心として矢印U又はT方向に180°回転させ
て、ツールホルダ係合保持部17aの工具保持方向を矢
印E、D方向に設定する。すると、これから使用する回
転工具20の刃先が、図1に示すように、X軸方向であ
る矢印D方向に向いた状態となり、ここで回転工具20
の交換動作が終了する。
【0019】次いで、加工制御部10は、加工制御プロ
グラムCPRのステップS4で、第1加工プロセスPC
1内に格納する形で設定された加工データDATのチェ
ックを行なった後、加工制御プログラムCPRのステッ
プS5に入り、回転工具20のX軸方向における退避位
置を設定する。更に、加工制御プログラムCPRのステ
ップS6に入り、加工制御部10は軸制御部12に対し
て、前記設定された退避位置に回転工具20を位置決め
するように指令する。これを受けて軸制御部12は、駆
動モータ13及び14により刃物台25をX軸方向(図
1矢印D、E方向)及びZ軸方向(図1矢印H、J方向
)に適宜移動駆動して、刃物台25にタレット17及び
Y軸可動ツールホルダ19を介して装着された回転工具
20を前記設定された退避位置に位置決めする。
【0020】こうして、回転工具20が前記退避位置に
位置決めされたところで、加工制御部10は、加工制御
プログラムCPRのステップS7で、第1加工プロセス
PC1内に格納された加工データDATに基づいて切削
条件を決定した後、加工制御プログラムCPRのステッ
プS8に入り、第1加工プロセスPC1内の加工データ
DAT及び前記読み出された工具データTD、即ちこれ
から行なう加工で使用する回転工具20(即ち、工具番
号TNが「32V」の荒加工用の回転工具20)に関す
る工具データTDに基づいて、当該加工における回転工
具20の工具経路を演算決定する。この際、回転工具2
0によるワーク15の面取り加工面15a上の加工は、
後述するように、A軸とZ軸の2軸制御により行なわれ
るので、当該工具経路は、刃物台25をZ軸方向である
矢印H、J方向に移動させると共に、Y軸可動ツールホ
ルダ19をA軸方向である矢印M、N方向に回転させる
ことにより合成される工具経路として演算される。従っ
て、当該工具経路の演算動作は、従来の3軸(Z軸、X
軸及びC軸)制御による加工の際の工具経路の演算動作
と比べて、制御軸が1つ少ない分だけ簡単かつ迅速に実
行することが可能となる。次いで、加工制御部10は、
加工制御プログラムCPRのステップS9で、機械の初
期設定、即ちY軸加工モードの設定を行なう。
【0021】こうして、機械の初期設定が行なわれたと
ころで、加工制御部10は、加工制御プログラムCPR
のステップS10に入り、第1加工プロセスPC1内に
格納された加工データDATに基づいてワーク15の面
取り加工面15aにおけるキー溝加工動作(荒加工動作
)を実行する。それには、まず加工制御部10は、第1
加工プロセスPC1内にC軸ポジションDAT13とし
て「0」が格納されていることから、軸制御部12に対
して、前記ワーク主軸24に装着されたワーク15のC
軸原点への割り出し動作を行なうように指令する。これ
を受けて軸制御部12は、駆動モータ29によりワーク
主軸24をワーク15と共にC軸方向、即ち図7矢印Q
又はR方向に回転させて、ワーク15の面取り加工面1
5aをC軸原点に割り出しする。すると、ワーク主軸2
4に装着されたワーク15は、図8に示すように、その
面取り加工面15aがX軸方向(即ち、Y軸可動ツール
ホルダ19に装着された回転工具20の軸心CT2方向
である矢印D、E方向)に対して直角となる形で位置決
めされる。
【0022】こうして、ワーク15の面取り加工面15
aがX軸方向に対して直角となる形で位置決めされたと
ころで、加工制御部10は軸制御部12に対して、第1
加工プロセスPC1内の加工データDATを出力して前
記ワーク主軸24に装着されたワーク15の切削動作を
行なうように指令する。これを受けて軸制御部12は、
駆動モータ16によりY軸可動ツールホルダ19を回転
工具20と共にA軸方向、即ち図4矢印M又はN方向に
適宜回転させると共に、駆動モータ14により刃物台2
5をY軸可動ツールホルダ19及び回転工具20と共に
Z軸方向、即ち図4矢印H、J方向に適宜移動駆動して
、Y軸可動ツールホルダ19に装着された回転工具20
を、前記出力された加工データDATの内、第3加工ス
テップST3内の「引数1」の桁に加工開始点P1のZ
座標DAT9として格納された「95」をZ座標とし、
第3加工ステップST3内の「引数2」の桁に加工開始
点P1のY座標DAT10として格納された「5」をY
座標とする加工開始点P1、即ち図7に示すワーク15
の面取り加工面15a上の加工開始点P1のX軸方向に
平行な方向における図8矢印E方向に所定距離だけ離れ
た点(即ち、加工開始点P1のX軸上方)に位置決めす
る。
【0023】こうして、Y軸可動ツールホルダ19に装
着された回転工具20が加工開始点P1のX軸上方に位
置決めされたところで、軸制御部12は、Y軸可動ツー
ルホルダ19をA軸方向に回転させない状態で回転工具
20のみを軸心CT2を中心として矢印K方向に、前記
出力された加工データDATの内、第4加工ステップS
T4内の「引数2」の桁に周速度DAT14として格納
された「−30」に対応した周速度(即ち、自動決定に
よる所定の周速度に対して30%の周速度)で回転させ
ると共に、駆動モータ13により刃物台25を該回転し
つつある回転工具20と共にX軸方向である矢印D方向
、即ち前記ワーク主軸24に装着されたワーク15の面
取り加工面15aに接近する方向に所定の切込み量だけ
送り込む。すると、ワーク15の面取り加工面15a上
の加工開始点P1において、回転工具20の直径に等し
い内径を有する丸穴が穿設され、回転工具20はその先
端が該丸穴に前記切込み量だけ嵌入した形で矢印K方向
に回転した状態を維持する。
【0024】こうして、回転工具20がワーク15の面
取り加工面15aに対してX軸方向に所定の切込み量だ
け切込まれて回転している状態で、軸制御部12は、A
軸とZ軸の同時2軸制御によりY−Z平面に平行な面取
り加工面15a上のキー溝加工動作を行なう。即ち、軸
制御部12は、前記決定された工具経路に基づいてA軸
及びZ軸のパルス分配を行ない、駆動モータ16により
Y軸可動ツールホルダ19をA軸方向である矢印M、N
方向に適宜回転駆動すると同時に、駆動モータ14によ
り刃物台25をY軸可動ツールホルダ19と共にZ軸方
向である矢印H、J方向に適宜移動駆動して、Y軸可動
ツールホルダ19に装着された回転工具20のY−Z平
面における切削速度が、前記出力された加工データDA
Tの内、第4加工ステップST4内の「引数3」の桁に
送り速度DAT15として格納された「−50」に対応
した送り速度(即ち、自動決定による所定の送り速度の
半分の送り速度)に等しくなる形で、ワーク15の面取
り加工面15aに対してキー溝33の荒加工動作を行な
う。すると、前記切込み量に等しい深さで、前記出力さ
れた加工データDATの内、第2加工ステップST2内
の「引数4」の桁に仕上げ代DAT8として格納された
「0.1」に対応した仕上げ代を軸及び径方向において
残す形で、前記出力された加工データDATの内、第3
加工ステップST3内の「引数3」の桁に加工終了点P
2のZ座標DAT11として格納された「25」をZ座
標とし、第3加工ステップST3内の「引数4」の桁に
加工終了点P2のY座標DAT12として格納された「
−35」をY座標とする加工終了点P2、即ち図7に示
すワーク15の面取り加工面15a上の加工終了点P2
に至るまで荒加工動作が行なわれ、その結果、第2加工
ステップST2内の「引数1」の桁に溝幅DAT5とし
て格納された「30」に対応した溝幅を有するキー溝3
3が形成される。このような、所定の切込み量毎の切削
動作を、前記出力された加工データDATの内、第2加
工ステップST2内の「引数3」の桁に溝深さDAT7
として格納された「10」に対応した溝深さに達するま
で繰り返し実行する。すると、ワーク15の面取り加工
面15a上に、図7及び図8に示すように、第1加工プ
ロセスPC1で指示された幅W1及び深さD1を有する
キー溝33が形成される。
【0025】こうして、ワーク15のY−Z平面におけ
るキー溝33の荒加工動作が終了したところで、加工制
御プログラムCPRのステップS11に入り、加工プロ
グラムPRG中の現在実行中の加工プロセスPC、即ち
第1加工プロセスPC1が荒加工及び仕上げ加工の両方
の加工を指定するモードであるか否かを判定する。即ち
、現在実行中の加工プロセスPC中の第1加工ステップ
ST1内の「引数1」の桁に格納された加工モードDA
T1が「2」であるか否かをチェックし、該加工モード
DAT1が「2」である場合には、荒加工及び仕上げ加
工の両方の加工を指定するモードであると判定し、前記
加工モードDAT1が「0」又は「1」である場合には
、荒加工及び仕上げ加工の両方の加工を指定するモード
でないと判定する。当該第1加工プロセスPC1におい
ては、図5に示すように、第1加工ステップST1内の
「引数1」の桁に加工モードDAT1として「0」が格
納されていることから、荒加工及び仕上げ加工の両方の
加工を指定するモードではない(荒加工のみを指定する
モードである)と判定される。
【0026】当該判定の結果、現在実行中の加工プロセ
スPCが荒加工及び仕上げ加工の両方の加工を指定する
モードでないと判定された場合には、当該加工プロセス
PCで指示された加工はこの段階で終了する。一方、現
在実行中の加工プロセスPCが荒加工及び仕上げ加工の
両方の加工を指定するモードであると判定された場合に
は、当該加工プロセスPCに基づく荒加工のみが終了し
た状態となっているので、加工制御プログラムCPRの
ステップS12に入り、当該加工プロセスPCを仕上げ
加工モードに変更した後、荒加工用の回転工具20から
仕上げ加工用の回転工具20への工具交換動作を行なう
。次いで、加工制御プログラムCPRのステップS7に
戻って、仕上げ加工用の切削条件を決定した後、既に述
べたように、ステップS8における工具経路の決定動作
及びステップS9における機械の初期設定動作を経てス
テップS10に入り、前記決定された切削条件に基づい
てワーク15の仕上げ加工動作を実行する。この際、該
仕上げ加工動作は、前記出力された加工データDATの
内、第1加工ステップST1内の「引数3」の桁に加工
粗さDAT3として格納された「5」に対応した加工粗
さで行なわれる。
【0027】こうして、図5に示す加工プログラムPR
G中の現在実行中の加工プロセスPC、即ち第1加工プ
ロセスPC1で指示された加工が終了したところで、次
の加工プロセスPCで指示された加工に移行し、当該加
工が終了したところで、更に次の加工プロセスPCで指
示された加工に移行する。このように、各加工プロセス
PCで指示された加工をプロセス番号PCNに従って順
次実行していくが、加工プログラムPRG中の「PNO
.」の桁にプロセス番号PCNとして「7」が格納され
た第2加工プロセスPC2で指示された加工(即ち、図
7に示すキー溝33の仕上げ加工)を実行する際にも、
上述の第1加工プロセスPC1で指示された加工の場合
と同様の手順により行なわれる。
【0028】即ち、まず図6に示す加工制御プログラム
CPRのステップS1で、加工制御部10は判定部32
に対してデータコピー動作の必要性の有無の判定を指令
し、これを受けて判定部32は、当該第2加工プロセス
PC2中の判別コードIDの正負に基づいて、データコ
ピー動作を行なう必要があるか否かを判定する。当該第
2加工プロセスPC2においては、図5に示すように、
判別コードIDとして「−1000.004」、即ち負
の数値が格納されていることから、データコピー動作を
行なう必要があると判定され、加工制御部10に対して
データコピー要求信号SG2が出力される。
【0029】該データコピー要求信号SG2を受けて加
工制御部10は、加工制御プログラムCPRのステップ
S2に入り、データコピー実行部35に対してデータコ
ピー動作の実行を指令する。これを受けてデータコピー
実行部35は、データコピー動作を実行して完全な加工
プロセスPCを作成する。それには、データコピー実行
部35は、図5に示す加工プログラムPRG中の加工プ
ロセスPCの内、第2加工プロセスPC2内に格納され
た判別コードIDである「−1000.004」と絶対
値が同じで符号が逆(即ち、正)の数値、即ち「100
0.004」が格納された加工プロセスPC、即ち第1
加工プロセスPC1中の加工データDATの内、両方の
加工プロセスPC(第1加工プロセスPC1及び第2加
工プロセスPC2)で共通となる加工データDATを第
2加工プロセスPC2中にコピーする。即ち、図5に示
す加工プログラムPRGの第1加工プロセスPC1中に
格納された16個の加工データDATの内、図中破線で
包囲した11個の加工データDAT、即ち第1加工ステ
ップST1内の「引数2」及び「引数3」の桁にそれぞ
れ仕上げ箇所DAT2及び加工粗さDAT3として格納
された「3」及び「5」、第2加工ステップST2内の
「引数1」、「引数2」、「引数3」及び「引数4」の
桁にそれぞれ溝幅DAT5、高さDAT6、溝深さDA
T7及び仕上げ代DAT8として格納された「30」、
「60」、「10」及び「0.1」、第3加工ステップ
ST3内の「引数1」、「引数2」、「引数3」及び「
引数4」の桁にそれぞれ加工開始点P1のZ座標DAT
9、加工開始点P1のY座標DAT10、加工終了点P
2のZ座標DAT11及び加工終了点P2のY座標DA
T12として格納された「95」、「5」、「25」及
び「−35」並びに第4加工ステップST4内の「引数
1」の桁にC軸ポジションDAT13として格納された
「0」を共通データとし、これ等共通データを第2加工
プロセスPC2中のそれぞれ対応する桁に格納する。す
ると、それまで全て「0」であった第2加工プロセスP
C2中の11個の加工データDATが、それぞれ上記の
共通データに書き換えられる形で変更される。その結果
、それまで加工データDATの一部が「0」となってい
て不完全だった第2加工プロセスPC2が、前記共通デ
ータが共有されて適正な加工データDATが補足された
形で完全なものとなる。なお、変更前の第2加工プロセ
スPC2中の11個の加工データDATがどのような数
値であっても(「0」であっても、「0」以外の数値で
あっても)、これ等の数値とは無関係に上記書き換え動
作が行なわれる。
【0030】こうして、データコピー動作が実行されて
第2加工プロセスPC2が完全なものとなったところで
、加工制御プログラムCPRのステップS3に入り、加
工制御部10は、第2加工プロセスPC2中の「工具」
の桁に格納された工具番号TN、即ち「33V」に対応
した工具データTDを工具データメモリ31から読み出
す。更に、加工制御部10は、前記工具番号TN、即ち
「33V」に基づく回転工具20の交換動作を行なって
、工具番号TNが「33V」である仕上げ加工用の回転
工具20、即ちこれから使用する回転工具20をタレッ
ト17に装着する。
【0031】次いで、加工制御部10は、加工制御プロ
グラムCPRのステップS4で、第2加工プロセスPC
2内に格納する形で設定された加工データDATのチェ
ックを行なった後、加工制御プログラムCPRのステッ
プS5に入り、回転工具20のX軸方向における退避位
置を設定し、更に加工制御プログラムCPRのステップ
S6で、軸制御部12を介して該設定された退避位置に
前記回転工具20を位置決めする。
【0032】こうして、回転工具20が前記退避位置に
位置決めされたところで、加工制御部10は、加工制御
プログラムCPRのステップS7に入り、第2加工プロ
セスPC2内に格納された加工データDATに基づいて
切削条件を決定した後、加工制御プログラムCPRのス
テップS8に入り、第2加工プロセスPC2内の加工デ
ータDAT及び前記読み出された工具データTD、即ち
これから行なう加工で使用する回転工具20(即ち、工
具番号TNが「33V」の仕上げ加工用の回転工具20
)に関する工具データTDに基づいて、当該加工におけ
る回転工具20の工具経路を演算決定する。この際にも
、工具経路は、刃物台25をZ軸方向である矢印H、J
方向に移動させると共に、Y軸可動ツールホルダ19を
A軸方向である矢印M、N方向に回転させることにより
合成される工具経路として演算され、従って当該工具経
路の演算動作は、従来の3軸(Z軸、X軸及びC軸)制
御による加工の際の工具経路の演算動作と比べて、制御
軸が1つ少ない分だけ簡単かつ迅速に実行される。次い
で、加工制御部10は、加工制御プログラムCPRのス
テップS9で、機械の初期設定、即ちY軸加工モードの
設定を行なう。
【0033】こうして、機械の初期設定が行なわれたと
ころで、加工制御部10は、加工制御プログラムCPR
のステップS10に入り、上述の手順と同様にして、第
2加工プロセスPC2で指示されたワーク15の面取り
加工面15aにおけるキー溝加工動作(仕上げ加工動作
)を実行する。この際、第2加工プロセスPC2は、既
に述べたように、適正な加工データDATが前述のデー
タコピー動作により補足された形で完全なものとなって
いるので、当該第2加工プロセスPC2で指示された加
工は、加工プログラムPRGの作成時に作業者が加工デ
ータDATの入力動作を一部省略したにも拘らず、適正
に行なわれることとなる。
【0034】こうして、図5に示す加工プログラムPR
G中の全ての加工プロセスPCで指示された加工が終了
したところで、当該加工プログラムPRGに基づく略円
柱状のワーク15の面取り加工面15aにおけるキー溝
33等の加工が完了する。
【0035】なお、作業者が一度入力した加工データD
ATは、既に述べたように、加工プログラムPRGとし
て加工プログラムメモリ9に格納されて保存されるので
、同一の加工を行なう際には、加工データDATの入力
動作を繰り返す必要がないのは勿論である。また、ワー
ク15の加工形状を変更する場合には、加工プログラム
PRG中の加工データDATを適宜変更する必要がある
が、上述したように、加工プログラムPRGが加工プロ
グラムメモリ9に格納された後、各加工プロセスPCの
実行に際して、該加工プロセスPC中の判別コードID
に基づいて必要なデータコピー動作が実行されるので、
共通データとなる加工データDATが格納された1個の
加工プロセスPCにおける変更動作のみを実行するだけ
で、所望の加工を行なうことが可能となる。例えば、図
5に示す加工プログラムPRGにおいては、既に述べた
ように、第1加工プロセスPC1でワーク15の面取り
加工面15aにおけるキー溝33の荒加工を行なうよう
に指示されていると共に、第2加工プロセスPC2で同
じキー溝33の仕上げ加工を行なうように指示されてい
るので、キー溝33の加工形状を変更する場合には、第
1加工プロセスPC1中に格納された加工データDAT
を変更すると共に、第2加工プロセスPC2中に格納さ
れた加工データDATを変更する必要がある。しかし、
こうした場合には、第1加工プロセスPC1中に格納さ
れた加工データDATを変更すれば、第2加工プロセス
PC2は、その実行に際して、前記変更された加工デー
タDATがコピーされる形でデータ変更動作が行なわれ
ることから、第2加工プロセスPC2中に格納された加
工データDATの変更動作を作業者が実行する必要はな
い。従って、キー溝33の加工形状の変更に伴なう加工
データDATの変更動作を効率的に実施することが可能
となる。なお、同一の加工デ−タDATを使用する第3
加工プロセスPC3...第N加工プロセスPCn、が
存在する場合においても、判別コ−ドIDを用いること
により、まったく同一に加工デ−タDATのコピ−動作
を行なって、各加工プロセス毎の共通の加工デ−タの入
力変更動作を省略することができる。
【0036】なお、上述の実施例においては、図5に示
す加工プログラムPRG中の第1加工プロセスPC1内
の加工データDATの内、図中破線で包囲した11個の
加工データDAT(即ち、仕上げ個所DAT2、加工粗
さDAT3、溝幅DAT5、高さDAT6、溝深さDA
T7、仕上げ代DAT8、加工開始点P1のZ座標DA
T9、加工開始点P1のY座標DAT10、加工終了点
P2のZ座標DAT11、加工終了点P2のY座標DA
T12及びC軸ポジションDAT13)を第2加工プロ
セスPC2内のそれぞれ対応する桁にデータコピーした
。しかし、ワーク15の加工形状の設定又は変更に伴な
う加工データDATの入力動作又は変更動作を効率的に
実施するためには、溝幅DAT5、溝深さDAT7、加
工開始点のZ座標DAT9、加工開始点のY座標DAT
10、加工終了点のZ座標DAT11及び加工終了点の
Y座標DAT12等のワーク15の加工形状に関する加
工データDATのデータコピー動作を行なえば十分であ
り、ワーク15の加工形状に関する加工データDAT以
外の加工データDAT、即ち仕上げ個所DAT2、加工
粗さDAT3、高さDAT6、仕上げ代DAT8は必ず
しもデータコピー動作を行なう必要はない。
【0037】また、上述の実施例においては、旋盤1を
用いてワーク15の面取り加工面15aに対してキー溝
33等の加工を行なった場合について説明したが、本発
明は、必ずしも旋盤1によるキー溝加工に限る訳ではな
く、加工プログラムPRG中の加工データDATに基づ
いてワーク15に対する加工を行なう限り、旋盤1以外
の工作機械を用いた種々の加工に本発明を適用すること
も勿論可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ワーク15の加工に必要な加工データDATをそれぞれ
格納し得る第1加工プロセスPC1、第2加工プロセス
PC2等の複数個の加工プロセスPCからなる加工プロ
グラムPRGが格納された加工プログラムメモリ9等の
メモリ手段を有し、前記メモリ手段に格納された加工プ
ログラムPRG中の加工データDATに基づいてワーク
15の加工動作を実行する加工制御部10、軸制御部1
2、Y軸可動ツールホルダ19、ワーク主軸24、刃物
台25等の加工手段を設けた旋盤1等の工作機械におい
て、前記メモリ手段に格納された加工プログラムPRG
中の加工プロセスPCの内、2個以上の加工プロセスP
Cに判別コードIDを格納しておき、前記判別コードI
Dの格納された加工プログラムPRGに基づいてワーク
15の加工を行なう際に、前記加工プログラムPRG中
の加工プロセスPCに格納された判別コードIDに基づ
いて、当該加工プログラムPRG中の加工プロセスPC
間において、少なくとも溝幅DAT5、溝深さDAT7
、加工開始点のZ座標DAT9、加工開始点のY座標D
AT10、加工終了点のZ座標DAT11及び加工終了
点のY座標DAT12等のワーク15の加工形状に関す
る加工データDATのデータコピー動作を行ない、その
後、前記加工プログラムPRG中の加工データDATに
基づいて前記加工手段により前記ワーク15の加工を行
なうようにして構成したので、ワーク15の加工に際し
て、加工動作が実行される前に、互いに関連のある加工
プロセス(例えば、図5に示す加工プログラムPRG中
の第1加工プロセスPC1と第2加工プロセスPC2)
間において、ワーク15の加工形状に関する加工データ
DATのデータコピー動作が判別コードIDに基づいて
実行されることから、ワーク15の加工形状を設定又は
変更する場合には、互いに関連のある2個以上の加工プ
ロセスPCの内、1個の加工プロセスPC内のワーク1
5の加工形状に関する加工データDATを入力又は変更
するだけで済むので、ワーク15の加工形状の設定又は
変更に伴なう加工データDATの入力動作又は変更動作
を効率的に実施することが可能となる。従って、加工プ
ログラムPRG中の複数個の加工プロセスPC間におい
て共通となる加工データDATが存在する場合に、簡単
なデータ入力(又は変更)動作でワーク15の加工形状
の設定(又は変更)を実現することが出来る工作機械に
おける加工制御方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による工作機械における加工制御方法の
一実施例が適用される旋盤の一例を示す透視斜視図であ
る。
【図2】図1に示す旋盤の制御ブロック図である。
【図3】図1に示す旋盤のY軸可動ツールホルダ部分の
拡大図である。
【図4】図3に示すY軸可動ツールホルダのIV−IV
線による断面図である。
【図5】加工プログラムの一例を示す図である。
【図6】加工制御プログラムの一例を示すフローチャー
トである。
【図7】図1に示す旋盤を用いて加工されたワークの一
例を示す斜視図である。
【図8】図7に示すワークのVIII−VIII線によ
る断面図である。
【符号の説明】
1……工作機械(旋盤) 9……メモリ手段(加工プログラムメモリ)10……加
工手段(加工制御部) 12……加工手段(軸制御部) 15……ワーク 19……加工手段(Y軸可動ツールホルダ)24……加
工手段(ワーク主軸) 25……加工手段(刃物台) DAT……加工データ DAT5……ワークの加工形状に関する加工データ(溝
幅) DAT7……ワークの加工形状に関する加工データ(溝
深さ) DAT9……ワークの加工形状に関する加工データ(加
工開始点のZ座標) DAT10……ワークの加工形状に関する加工データ(
加工開始点のY座標) DAT11……ワークの加工形状に関する加工データ(
加工終了点のZ座標) DAT12……ワークの加工形状に関する加工データ(
加工終了点のY座標) ID……判別コード PC……加工プロセス PRG……加工プログラム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ワークの加工に必要な加工データをそ
    れぞれ格納し得る複数個の加工プロセスからなる加工プ
    ログラムが格納されたメモリ手段を有し、前記メモリ手
    段に格納された加工プログラム中の加工データに基づい
    てワークの加工動作を実行する加工手段を設けた工作機
    械において、前記メモリ手段に格納された加工プログラ
    ム中の加工プロセスの内、2個以上の加工プロセスに判
    別コードを格納しておき、前記判別コードの格納された
    加工プログラムに基づいてワークの加工を行なう際に、
    前記加工プログラム中の加工プロセスに格納された判別
    コードに基づいて、当該加工プログラム中の加工プロセ
    ス間において、少なくともワークの加工形状に関する加
    工データのデータコピー動作を行ない、その後、前記加
    工プログラム中の加工データに基づいて前記加工手段に
    より前記ワークの加工を行なうようにして構成した工作
    機械における加工制御方法。
JP10474091A 1991-04-10 1991-04-10 工作機械における加工制御方法 Pending JPH04312103A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10474091A JPH04312103A (ja) 1991-04-10 1991-04-10 工作機械における加工制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10474091A JPH04312103A (ja) 1991-04-10 1991-04-10 工作機械における加工制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04312103A true JPH04312103A (ja) 1992-11-04

Family

ID=14388898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10474091A Pending JPH04312103A (ja) 1991-04-10 1991-04-10 工作機械における加工制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04312103A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900003124B1 (ko) 수치제어장치
JP3862060B2 (ja) 複合工具を用いたワークの加工方法
US4604705A (en) Numerical control machining method and system therefor
JP3517403B2 (ja) 複合加工工作機械
JPH0338041B2 (ja)
JPH0238342B2 (ja)
KR100432364B1 (ko) 공작기계
KR910007664B1 (ko) 수치 제어 방법
US5058029A (en) Setting control method of machining coordinate system in a machine tool
EP0104542B1 (en) Numerically controlled machining method
KR880001305B1 (ko) 수치 제어 가공 방법
JP2002079438A (ja) 複合工具の寿命管理方法
JP2002079401A (ja) 複合加工工作機械
JPH04310349A (ja) 旋盤における加工制御装置
JPH04312103A (ja) 工作機械における加工制御方法
JPS58120447A (ja) 数値制御旋盤における溝入れ加工制御方法
JPH027105A (ja) オフセット形状の作成方法
KR100490008B1 (ko) 복합가공공작기계
JP4286940B2 (ja) 工作機械のnc加工プログラム作成方法および装置
JP2845711B2 (ja) キャラクタラインを有するワークの加工方法
JPS61188049A (ja) 背面加工装置付nc旋盤の制御方法
JPH10143229A (ja) 工作機械制御装置
JPH01133111A (ja) 数値制御工作機械の運転制御方法
JPH0276664A (ja) 主軸駆動モータのc軸制御装置及び製御方法
JPH02224902A (ja) 工作機械における加工制御装置