JPH04311725A - アリーレンチオエーテル系オリゴマーおよび共重合体の製造方法 - Google Patents

アリーレンチオエーテル系オリゴマーおよび共重合体の製造方法

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JPH04311725A
JPH04311725A JP3103750A JP10375091A JPH04311725A JP H04311725 A JPH04311725 A JP H04311725A JP 3103750 A JP3103750 A JP 3103750A JP 10375091 A JP10375091 A JP 10375091A JP H04311725 A JPH04311725 A JP H04311725A
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JP
Japan
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oligomer
mol
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arylene thioether
arylene
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JP3103750A
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English (en)
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Hiroyuki Sato
浩幸 佐藤
Mitsuru Hoshino
満 星野
Michitomo Kawakami
進盟 川上
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G75/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G75/02Polythioethers
    • C08G75/0204Polyarylenethioethers
    • C08G75/0286Chemical after-treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/68Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen
    • C08G63/688Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen containing sulfur

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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルボキシル化アリー
レンチオエーテル系オリゴマーの新規な製造方法に関す
る。また、本発明は、該カルボキシル化アリーレンチオ
エーテル系オリゴマーをカルボン酸成分として用いるこ
とにより、主鎖にチオエーテル結合とエステル結合を有
するアリーレンチオエーテル系共重合体を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリp−フェニレンスルフィドに代表さ
れるポリアリーレンチオエーテル(以下、「PATE」
と略記)は、高い結晶融点を持ち、耐熱性、耐溶剤性お
よび機械的物性に優れた重合体として知られている。し
かしながら、PATEは、結晶融点およびガラス転移温
度が高いために、柔軟性が要求される用途への適用が制
限されたり、あるいは耐溶剤性が高いことから、溶液と
して利用する分野への展開に難点があるため、PATE
の耐熱性を活かしつつ、上記問題点を改善することが望
まれている。
【0003】本発明者等は、PATEの構成成分である
アリーレンチオエーテル成分に、他の成分を共重合させ
ることにより、改質されたアリーレンチオエーテル系共
重合体を得るべく研究を行なった。本発明者等は、先に
、極性溶媒中でPATEにアルカリ金属硫化物を作用さ
せると、PATEの主鎖が切断して解重合し、アルカリ
チオラート基を有する化合物の得られることを見いだし
た(特願平2−109479号、特願平2−10948
0号)。この解重合法により得られる化合物は、オリゴ
マーから比較的高分子量のポリマーまで任意にその平均
重合度を調整することができ、かつ、活性基であるアル
カリチオラート基を有していることから、各種の合成原
料として用いることが期待できる。また、この解重合法
により得られるオリゴマー(平均重合度約50以下)は
、分子量分布が比較的そろったものであり、他成分との
共重合成分として用いると、組成の均一な共重合体の得
られることが期待できる。
【0004】ところで、特開平2−140233号公報
には、ポリフェニレンスルフィドとアルカリ金属硫化物
とを極性非プロトン溶媒中で150〜230℃で反応さ
せることにより、ポリマー末端にチオラート基またはチ
オール基を有するポリフェニレンスルフィドを製造する
方法について開示されている。しかし、このポリマーは
解重合されたものではなく、その用途についても、種々
のポリマーと溶融混合することにより相溶化剤として働
くブロックグラフトポリマーを生成させるというもので
ある。
【0005】Makromol.Chem.,Macr
omol.Symp.26,1−8(1989)および
Makromol.Chem.,191、815−82
8(1990)には、p−ジクロロベンゼンと過剰量の
硫化ナトリウムと反応させることにより末端にアルカリ
チオラート基を持つポリマーを得、さらに、このポリマ
ーとp−クロロ安息香酸とを反応させることにより、カ
ルボン酸を持つポリマーを製造する方法が開示されてい
る。また、Polymer  Bulletin4,4
59−466(1981)およびDie  Angew
andte  Makromolelulare  C
hemie  145/146,37−68(1986
)には、カルボン酸を持つp−フェニレンチオエーテル
オリゴマーについて開示されている。さらに、フランス
特許2470780号およびPolymer  Bul
letin  6,477−484(1982)には、
カルボン酸を持つp−フェニレンチオエーテルオリゴマ
ーとジオールとの反応による共重合体の製法について開
示されている。 しかしながら、いずれの先行文献も、PATEにアルカ
リ金属硫化物を作用させて解重合することにより得られ
るアルカリチオラート基を持つオリゴマーを利用した共
重合体の製造方法については開示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カル
ボキシル化アリーレンチオエーテル系オリゴマーの新規
な製造方法を提供することにある。また、本発明の目的
は、該カルボキシル化アリーレンチオエーテル系オリゴ
マーをカルボン酸成分として用いることにより、主鎖に
チオエーテル結合とエステル結合を有し、柔軟性や溶剤
に対する溶解性が改善されたアリーレンチオエーテル系
共重合体の製造方法を提供することにある。
【0007】本発明者らは、鋭意研究した結果、ポリア
リーレンチオエーテルに、アルカリ金属硫化物を作用さ
せて解重合することにより、アルカリチオラート基を持
つオリゴマーを形成させ、ついでカルボキシル化剤を作
用させることにより、カルボキシル化アリーレンチオエ
ーテル系オリゴマーの得られることを見出した。また、
このカルボキシル化アリーレンチオエーテル系オリゴマ
ーと、(1)アルキレンジオール、(2)アルキレンジ
オールとポリエステル、または(3)アルキレンジオー
ルとラクトンと反応させることにより、柔軟性、溶剤に
対する溶解性、機械的特性、加工性等に優れた共重合体
の得られることを見出した。本発明は、これらの知見に
基づいて完成するに至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、(1)含水極性有機溶媒中で、一般式〔I〕
【00
09】
【化3】 〔ただし、Arはアリーレン基を示す。〕で表わされる
繰り返し単位を含有するポリアリーレンチオエーテルに
、アルカリ金属硫化物を作用させて解重合することによ
り、アルカリチオラート基を持つオリゴマーを形成させ
る第一工程と、(2)第一工程で得られたアルカリチオ
ラート基を持つオリゴマーに、一般式〔II〕
【001
0】
【化4】 〔ただし、Xはハロゲン原子、R1は水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアルカリ金属原
子、Ar’はアリーレン基を示す。〕で表わされるカル
ボキシル化剤を作用させることにより、カルボキシル化
アリーレンチオエーテル系オリゴマーを生成させる第二
工程、の少なくとも2つの工程からなるカルボキシル化
アリーレンチオエーテル系オリゴマーの製造方法が提供
される。
【0011】また、本発明によれば、(A)前記製造方
法により得られたカルボキシル化アリーレンチオエーテ
ル系オリゴマー単独、または該オリゴマー50重量%以
上とその他のカルボン酸化合物50重量%未満との混合
物と、(B)アルキレンジオールとを反応させることを
特徴とするアリーレンチオエーテル系共重合体の製造方
法が提供される。
【0012】さらに、本発明によれば、(A)前記製造
方法により得られたカルボキシル化アリーレンチオエー
テル系オリゴマー単独、または該オリゴマー50重量%
以上とその他のカルボン酸化合物50重量%未満との混
合物、(B)アルキレンジオールおよび(C)ポリエス
テルを反応させることを特徴とするアリーレンチオエー
テル系共重合体の製造方法が提供される。
【0013】さらにまた、本発明によれば、(A)前記
製造方法により得られたカルボキシル化アリーレンチオ
エーテル系オリゴマー単独、または該オリゴマー50重
量%以上とその他のカルボン酸化合物50重量%未満と
の混合物、(B)アルキレンジオールおよび(D)ラク
トンを反応させることを特徴とするアリーレンチオエー
テル系共重合体の製造方法が提供される。以下、本発明
について詳述する。
【0014】 (アリーレンチオエーテル系オリゴマーの製造方法)本
発明のカルボキシル化アリーレンチオエーテル系オリゴ
マーの製造方法は、(1)ポリアリーレンチオエーテル
に、アルカリ金属硫化物を作用させて解重合することに
より、アルカリチオラート基を持つオリゴマーを形成さ
せる第一工程と、(2)第一工程で得られたアルカリチ
オラート基を持つオリゴマーに、カルボキシル化剤を作
用させて、カルボキシル化アリーレンチオエーテル系オ
リゴマーを生成させる第二工程、の少なくとも2つの工
程からなる。次に、これらの各工程について説明する。
【0015】(1)第一工程 アルカリチオラート基を持つオリゴマーは、含水極性有
機溶媒中で、前記一般式〔I〕で表わされる繰り返し単
位を含有するPATEに、アルカリ金属硫化物を作用さ
せ、解重合することにより得られる。
【0016】■  PATE 原料のPATEは、前記一般式〔I〕で表わされる繰り
返し単位を主構成単位として含有し、高重合度のポリマ
ーから、繰り返し単位数が数個から数十個程度の低重合
度のものまで幅広く使用することができる。繰り返し単
位中のArは、アリーレン基であり、ベンゼンから水素
原子2個を除いた残基を意味し、これに核置換基を有す
るものも含まれる。好ましいアリーレン基としては、

0017】
【化5】
【0018】
【化6】 〔ただし、Yは、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキ
シ基、フェニル基、シアノ基、およびハロゲン原子から
選ばれる少なくとも1種の置換基であり、mは1〜4の
整数である。〕を挙げることができる。
【0019】一般式〔I〕で表わされる繰り返し単位は
、本発明で使用するPATE中に、通常、70重量%以
上、好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重
量%以上含まれる。この繰り返し単位の含有量が70重
量%未満では、得られる共重合体の耐熱性が損なわれる
おそれがあるため、好ましくない。
【0020】一般式〔I〕で表わされる繰り返し単位以
外の少量成分を構成する単位としては、例えば、ジフェ
ニルスルフィド単位、ジフェニルケトンスルフィド単位
、ジフェニルエーテルスルフィド単位等を挙げることが
できる。PATEの中では、ポリp−フェニレンスルフ
ィド、あるいはm−フェニレンスルフィド単位を少量成
分として含有するポリp−フェニレンスルフィド等を好
ましいものとして挙げることができる。
【0021】本発明で用いられるPATEは、例えば、
米国特許第3,919,177号、米国特許第4,64
5,826号等に開示されているように、アルカリ金属
硫化物と、ジハロゲン置換芳香族化合物とを、N−メチ
ルピロリドン等の極性有機溶媒中で、水の存在下に、加
熱して重合することにより得ることができる。重合に際
し、トリクロロベンゼンなどのポリハロベンゼンを少量
添加して共重合させることにより、若干の架橋・分枝構
造を導入したPATEも用いることができる。このよう
にして得られたPATEは反応混合物から分離して用い
てもよいが、反応混合物をそのまま解重合の成分の一部
として供してもよい。
【0022】■  極性有機溶媒 極性有機溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン
等のN−アルキルピロリドン、1,3−ジアルキル−2
−イミダゾリジノン、テトラアルキル尿素、ヘキサアル
キル燐酸トリアミド等に代表されるアプロチック有機ア
ミド溶媒およびこれらの混合物等が、反応の安定性が高
く好ましい。
【0023】■  アルカリ金属硫化物PATEを解重
合させる時に用いるアルカリ金属硫化物としては、硫化
リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジ
ウム、硫化セシウム等およびこれらの混合物を好ましい
ものとして挙げることができる。これらのアルカリ金属
硫化物は、水和物または水性混合物として、あるいは無
水物の形で用いることができる。また、アルカリ金属水
硫化物とアルカリ金属水酸化物から、反応系においてi
n  situで調製されるアルカリ金属硫化物も用い
ることができる。
【0024】■  アルカリチオラート基を持つオリゴ
マー PATEにアルカリ金属硫化物を作用させ、解重合する
ことにより得られるオリゴマーは、アルカリチオラート
基を分子内に持ち、下記一般式〔III〕
【0025】
【化7】 〔ただし、Mはアルカリ金属原子、Arはアリーレン基
で、nは3〜50の範囲の数を示す。〕で表わされる化
合物が主成分となっている化合物であると考えられる。
【0026】ここで、nは、繰り返し単位数を表わし、
3〜50の範囲、好ましくは3.5〜40の範囲のもの
が本発明の共重合体を製造する上で好適である。nが5
0を超過すると、得られる共重合体の柔軟性や溶剤に対
する溶解性等の向上が充分ではなく、一方、nが3未満
では耐熱性が損なわれてしまう。
【0027】アルカリチオラート基を持つオリゴマーの
具体的な製造法は、(A)極性有機溶媒1kg当たり、
水0.1〜10モルを含有する含水極性有機溶媒、(B
)極性有機溶媒1kgに対し、PATE0.1〜5基本
モル(ただし、「基本モル」数とは、一般式〔I〕で表
わされる繰り返し単位を構成する原子の原子量の総和を
1グラム分子として算出したモル数を意味するものとす
る)、および(C)PATE1基本モルに対し、アルカ
リ金属硫化物0.02〜0.5モル、を含む混合物を解
重合反応させることにより好適に得ることができる。
【0028】反応温度は、通常、230〜300℃、好
ましくは235〜290℃、特に好ましくは240〜2
80℃である。230℃未満では、解重合とアルカリチ
オラート化が不充分であったり、反応時間が長くかかっ
たりし、また、300℃を超えると異常反応を起こし易
くなり、いずれも好ましくない。反応時間は、通常、0
.2〜30時間、好ましくは0.5〜20時間である。 0.2時間未満では、反応が不充分になるおそれがあり
、一方、30時間を超えると経済的に不利になる。
【0029】水の共存量は、極性有機溶媒1kg当たり
、通常、0.1〜10モルの範囲、好ましくは0.2〜
7モルの範囲である。0.1モル未満では、アルカリ金
属硫化物の溶解性が不足するおそれがあり、一方、10
モルを超過すると、解重合とアルカリチオラート化が不
充分になったり、異常反応が起こるおそれがある。
【0030】解重合に供するPATEの量は、極性有機
溶媒1kg当たり、通常、0.1〜5基本モルの範囲、
好ましくは0.2〜4基本モルの範囲である。0.1基
本モル未満では、生産性が低下し経済的に不利であり、
逆に、5基本を超えると反応中の粘度が高くなりいずれ
も、好ましくない。
【0031】アルカリ金属硫化物の量は、PATE1基
本モル当たり、通常、0.02〜0.5モルの範囲、好
ましくは0.025〜0.3モルの範囲、特に好ましく
は0.03〜0.2モルの範囲である。0.02モル未
満では、アルカリチオラート化が不充分になるおそれが
あり、一方、0.5モルを超えると未反応のアルカリ金
属硫化物が多くなり、好ましくない。
【0032】含水極性有機溶媒、PATEおよびアルカ
リ金属硫化物を含む混合物は、該混合物を100倍(重
量比)の水に希釈した水溶液をpH値が9以上、好まし
くは10以上、特に好ましくは11以上になるようなア
ルカリ性であることが望ましい。pH値が9未満では、
解重合とアルカリチオラート化が不充分になったり、分
解反応が併発したりするおそれがある。
【0033】混合物を所望のアルカリ性にするために、
塩基性化合物をPATE1基本モル当たり、通常、0.
001〜1モルの範囲、好ましくは0.005〜1モル
の範囲で添加することができる。このような塩基性化合
物としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水
酸化物、酸化物、および炭酸塩から選ばれる少なくとも
一種の化合物を挙げることができる。
【0034】アルカリチオラート基を持ったオリゴマー
は、該オリゴマーを含有する反応混合物(反応液)のま
まで、これに続くカルボキシル化アリーレンチオエーテ
ル系オリゴマーを生成させる第二工程の成分として用い
ることができる。なお、この場合、反応液中に含まれる
極性有機溶媒や水はそのまま第二工程で利用できる。ま
た、酸化されない条件下で、一旦、反応液からアルカリ
チオラート基を持つオリゴマーを分離して、これを第二
工程での反応成分として用いることもできる。
【0035】(2)第二工程 カルボキシル化アリーレンチオエーテル系オリゴマーは
、第一工程で得られたアルカリチオラート基を持つオリ
ゴマーに、前記一般式〔II〕で表わされるカルボキシ
ル化剤を作用させることにより得られるものである。
【0036】■  カルボキシル化剤 本発明においては、前記一般式〔II〕で表わされる化
合物をカルボキシル化剤として使用する。この一般式〔
II〕におけるAr’は、一般式〔I〕で定義したAr
と同じアリーレン基を表わす。また、R1中、アリール
基は、ベンゼンから水素原子1個を除いた残基であり、
これには核置換基を持つものも含まれる。
【0037】このような化合物としては、例えば、o−
クロル安息香酸、m−クロル安息香酸、p−クロル安息
香酸、o−ブロム安息香酸、m−ブロム安息香酸、p−
ブロム安息香酸等の安息香酸類;m−クロル安息香酸メ
チルエステル、p−クロル安息香酸メチルエステル、p
−クロル安息香酸エチルエステル、p−クロル安息香酸
フェニルエステル等の安息香酸エステル類;p−クロル
安息香酸ナトリウム、p−ブロム安息香酸ナトリウム等
の安息香酸アルカリ金属塩類等が挙げられる。これらの
中では、p−クロル安息香酸、p−クロル安息香酸ナト
リウム、p−クロル安息香酸メチルエステル等が、容易
に入手できる等の点で好適である。
【0038】■  カルボキシル化アリーレンチオエー
テル系オリゴマーカルボキシル化アリーレンチオエーテ
ル系オリゴマーはカルボキシル基および/またはそのエ
ステルを分子内に有する化合物であり、下記一般式〔I
V〕
【0039】
【化8】 〔ただし、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基
、アリール基またはアルカリ金属原子を示す。Arおよ
びAr’はアリーレン基であり、互いに同じであっても
、異なっていてもよい。nは3〜50の数である。〕で
表わされる化合物が主体となっているものと考えられる
【0040】本発明により得られるカルボキシル化アリ
ーレンチオエーテル系オリゴマーは、PATEにアルカ
リ金属硫化物を作用させて解重合することにより得られ
るアルカリチオラート基を有する化合物を原料としてい
るためにゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法(
GPC法)により測定した分子量分布(重量平均分子量
/数平均分子量)が、通常、1.5〜3.5の範囲、好
ましくは1.8〜3.0の範囲と狭い範囲にあることが
特徴である。したがって、このオリゴマーを用いて共重
合体を製造する場合、製造条件の調製が容易で、しかも
均一な組成分布を持つ共重合体が得られ易い。
【0041】このカルボキシル化アリーレンチオエーテ
ル系オリゴマーの具体的な製造法は、有機溶媒中で、ア
ルカリチオラート基を持つオリゴマー1モル当たり、カ
ルボキシル化剤2〜20モルを作用させて、脱アルカリ
金属ハライド反応させる方法である。
【0042】反応温度は、通常、50〜300℃、好ま
しくは100〜280℃、特に好ましくは200〜26
0℃である。この温度が300℃を超えると異常反応に
よる分解が起こるおそれがあり、一方、50℃未満では
反応が不充分となる。反応時間は、通常、0.1〜20
時間、好ましくは0.2〜15時間、特に好ましくは0
.5〜10時間である。20時間を超えると生産性の観
点から好ましくなく、また、0.1時間未満では、反応
が不充分になるおそれがあり好ましくない。
【0043】カルボキシル化剤の使用量は、アルカリチ
オラート基を持つオリゴマー1モルに対し、通常、2〜
20モルの範囲、好ましくは2.1〜10モルの範囲、
特に好ましくは2.2〜5モルの範囲である。この量が
2モル未満では、カルボキシル化されたアリーレンチオ
エーテルオリゴマーが生成しにくく、一方、20モルを
超えると経済上不利となる。ここで、アルカリチオラー
ト基を持つオリゴマーのモル数とは、該オリゴマーを製
造する際に添加したアルカリ金属硫化物量から、解重合
反応後の残存アルカリ金属硫化物量を差し引いたアルカ
リ金属硫化物量のモル数と定義する。
【0044】アルカリチオラート基を持つオリゴマーと
カルボキシル化剤との反応を行なうための有機溶媒は、
アミド化合物、ラクタム化合物、尿素化合物、環式有機
リン化合物等の極性溶媒や、アルカリチオラート基を持
つオリゴマーを生成させるために第一工程で使用する極
性有機溶媒を好適なものとして挙げることができる。具
体的には、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N
,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、
1,3−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチル−ε−
カプロラクタム、テトラメチル尿素、およびこれらの混
合物等を挙げることができる。特に、N−メチルピロリ
ドンや1,3−ジメチルイミダゾリジノン等の極性有機
溶媒は、第一工程に引き続づき、使用できる点で好まし
い。
【0045】また、好ましい反応の一形態としては、第
一工程で製造したアルカリチオラート基を持つオリゴマ
ーを含有する反応液を、そのまま第二工程で使用し、こ
の反応液中に含まれる極性有機溶媒を、カルボキシル化
アリーレンチオエーテル系オリゴマーを製造するための
有機溶媒として全量あるいは一部を、反応液中に含まれ
る他の成分、たとえば、水、アルカリ金属硫化物あるい
は塩基性化合物等ととも使用する方法である。
【0046】なお、第二工程で使用する有機溶媒は水を
含んでいてもよく、好適には、有機溶媒1kg当たり1
5モルまで、好ましくは10モルまでの範囲の水が存在
する条件下で反応を行なうことができる。有機溶媒に対
するアルカリチオラート基を持つオリゴマーの使用割合
は、有機溶媒1kg当たり、通常、0.001〜5モル
の範囲、好ましくは0.01〜2モルの範囲である。こ
の割合が0.001モル未満では、生産性が低下し、経
済的に不利であり、逆に5モルを超えると反応液中の粘
度が高くなり、いずれも好ましくない。
【0047】アルカリチオラート基を持つオリゴマーと
カルボキシル化剤との反応により、カルボキシル化アリ
ーレンチオエーテル系オリゴマーを生成させる際、これ
らを含む混合物は、該混合物を100倍(重量比)の水
に希釈した水溶液のpH値が9以上、好ましくは10以
上、特に好ましくは11以上のアルカリ性である必要が
ある。pH値が9未満では異常反応が起こるおそれがあ
る。このためには、第一工程で記述した塩基性化合物を
、アルカリチオラート基を持つオリゴマー1モルに対し
、0.001〜21モルの範囲、好ましくは0.01〜
15モルの範囲、特に好ましくは0.02〜10モルの
範囲で含んでいることが望ましい。該混合物にはその他
、必要に応じて、アルカリ金属硫化物、水等を適宜、本
発明の目的を損なわない範囲で使用することができる。
【0048】第二工程で得られるカルボキシル化アリー
レンチオエーテル系オリゴマーは、通常、該オリゴマー
や有機溶媒等を含有する反応混合物(反応液)として得
られるが、このようにして得られた該オリゴマーを次の
共重合工程で使用する際は、反応液であることを必要と
しない。したがって、一旦、該オリゴマーを含む反応液
から該オリゴマーを分離し、これを共重合工程で反応成
分の一部として使用する。反応液からカルボキシル化ア
リーレンチオエーテル系オリゴマーを分離するには、例
えば、濾過や遠心分離等の通常の分離法が好適に用いら
れる。
【0049】 (アリーレンチオエーテル系共重合体の製造方法)本発
明におけるアリーレンチオエーテル系共重合体を製造す
るための共重合工程は、カルボキシル化アリーレンチオ
エーテル系オリゴマーを生成させる前記第一工程および
第二工程に続く第三工程に該当する。
【0050】主鎖にチオエーテル結合とエステル結合を
有するアリーレンチオエーテル系共重合体は、前記第二
工程で得られたカルボキシル化アリーレンチオエーテル
系オリゴマー単独、または該オリゴマー50重量%以上
とその他のカルボン酸化合物50重量%未満との混合物
と、(1)アルキレンジオール、(2)アルキレンジオ
ールおよびポリエステル、または(3)アルキレンジオ
ールおよびラクトンと反応させるいずれか1つの方法に
より、製造することができる。以下、アリーレンチオエ
ーテル系共重合体の製造方法について詳述する。
【0051】<原料>■  カルボキシル化アリーレン
チオエーテル系オリゴマー単独、または該オリゴマー5
0重量%以上とその他のカルボン酸化合物50重量%未
満との混合物(カルボン酸成分)本発明においては、共
重合体を形成する一方のカルボン酸成分として、カルボ
キシル化アリーレンチオエーテル系オリゴマーまたはこ
れと他のカルボン酸化合物との混合物を使用する。
【0052】その他のカルボン酸化合物としては、例え
ば、シュウ酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1
,4−シクロヘキサンジカルボン酸、デカヒドロ−2,
6−ナフタレンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;
テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳
香族ジカルボン酸;あるいはこれらカルボン酸のメチル
エステル、エチルエステル等の低級アルキルエステル、
フェニルエステル等のアリールエステル、酸クロリド等
を挙げることができる。
【0053】その他のカルボン酸化合物との混合物を用
いる場合には、カルボキシル化アリーレンチオエーテル
系オリゴマーは、混合物中50重量%以上、好ましくは
70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上含まれ
ていることが、本発明を実施する上で重要である。この
量が50重量%未満では、得られる共重合体の耐熱性が
損なわれるおそれがあり好ましくない。
【0054】■  アルキレンジオールアルキレンジオ
ールは、カルボン酸成分と反応させ、アリーレンチオエ
ーテル系共重合体を得るための成分である。平均分子量
が5,000以下の範囲のアルキレンジオールおよび/
またはこれらのエステルが、得られる共重合体の柔軟性
や溶剤に対する溶解性等の点から好適である。平均分子
量が、5,000を超過すると、カルボキシル化アリー
レンチオエーテル系オリゴマーとの反応性が低下するた
め好ましくない。
【0055】アルキレンジオールとしては、例えば、エ
チレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール等の平均
分子量が60〜200位までの低級アルキレンジオール
;ポリエチレンジオール、ポリイソプレンジオールの水
素添加物、ポリブタジエンジオールの水素添加物等のポ
リオレフィンジオール;あるいはこれらジオール類の蟻
酸、酢酸等のカルボン酸とのモノエステルやジエステル
等を挙げることができる。これらは、単独あるいは2種
以上を組み合わせて用いることができる。特に、エチレ
ングリコールや1,4−ブタンジオール等が得られる共
重合体の溶剤に対する溶解性を向上させる点で、また、
ポリエチレンジオール等は共重合体の柔軟性を高める点
で好ましいものである。
【0056】■  アルキレンジオールおよびポリエス
テル アルキレンジオールおよびポリエステルは、カルボン酸
成分と反応させ、アリーレンチオエーテル系共重合体を
製造するための、別の成分である。ここで用いるポリエ
ステルは、主鎖にエステル結合またはエステル結合とエ
ーテル結合を含有する重合体あるいは共重合体であって
、ベンゼン環やナフタレン環など芳香族環を繰り返し単
位中に持ち、平均分子量が500以上ものである。50
0未満の平均分子量のものでは、共重合体としたときに
重合度が上りにくいため、好ましくない。
【0057】ポリエステルとしては、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリヘキサメチレンテレフタレート等の重合体およ
び2種以上の組み合わせから得られる共重合体に代表さ
れる芳香族系ポリエステル、また、これら芳香族系ポリ
エステルと脂肪族ポリエーテルとの共重合体、芳香族系
ポリエステルと脂肪族ポリエステルとの共重合体等、さ
らには、これらの混合物等を例示することができる。こ
れらの中では、芳香族系ポリエステルと脂肪族ポリエー
テルからなる共重合体や、芳香族系ポリエステルと脂肪
族ポリエステルからなる共重合体は、本発明のアリーレ
ンチオエーテル系共重合体に柔軟性や溶剤に対する溶解
性を向上させるので、好適なものである。
【0058】アルキレンジオールの使用は、アリーレン
チオエーテル系共重合体を得る反応を速やかに進行させ
るために用いられるものである。アルキレンジオールは
前記したものが使用でき、この中では低級アルキレンジ
オールが好適である。
【0059】■  アルキレンジオールおよびラクトン
アルキレンジオールおよびラクトンは、カルボン酸成分
と反応させ、アリーレンチオエーテル系共重合体を製造
するための、さらに別の成分である。ラクトンとしては
、例えば、β−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、
δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、あるいはこ
れらの混合物等のラクトン類を挙げることができる。こ
れらの中では、入手のしやすさや反応性の点でε−カプ
ロラクトンやδ−バレロラクトンが好適である。 アルキレンジオールは前記した通りであり、低級アルキ
レンジオールが特に好ましい。このようにして得られる
アリーレンチオエーテル系共重合体は、柔軟性や溶剤に
対する溶解性が向上したものになる。
【0060】<製造方法>製造方法1:カルボキシル化
アリーレンチオエーテル系オリゴマーを含有するカルボ
ン酸成分と、アルキレンジオールを反応させる共重合体
の製造方法カルボン酸成分1モルに対し、アルキレンジ
オール0.1〜5モルを、触媒とともに、150〜35
0℃で、0.2〜30時間反応させることにより、主鎖
にチオエーテル結合とエステル結合を有する共重合体を
製造することができる。
【0061】アルキレンジオールとして、反応中蒸留可
能な低級アルキレンジオールを用いる場合は、カルボン
酸成分1モルに対して、通常、0.9〜5モル、好まし
くは1.0〜3モルの範囲が望ましく、一方、アルキレ
ンジオールが蒸留の困難なポリオレフィンジオールの場
合は、通常、0.9〜1.1モル、好ましくは0.95
〜1.05モルの範囲が望ましい。
【0062】また、アルキレンジオールとして上記低級
アルキレンジオールとポリオレフィンジオールを併用す
る場合には、ポリオレフィンジオールを0.1〜1.1
モル、好ましくは0.2〜1.0モルを含み、アルキレ
ンジオール総量として0.9〜5モル、好ましくは1.
0〜3モルの範囲が好都合である。アルキレンジオール
の割合が5モルを超える量は、経済性の点から好ましく
なく、また、0.9モル未満の使用は重合度が上がらな
い。
【0063】触媒は、ポリエステルの製造で用いられる
ものが使用でき、好ましいものとしては、例えば、チタ
ン触媒、アンチモン触媒、スズ触媒、ゲルマニウム触媒
等の単独あるいはこれらの混合物を挙げることができる
。触媒の使用量は、カルボン酸成分とアルキレンジオー
ルの合計の重量に対し、通常、0.005〜0.5重量
%の範囲である。
【0064】反応温度は、得られる共重合体の融点より
高くする必要があり、通常、100〜350℃の範囲、
好ましくは150〜320℃の範囲である。100℃未
満の温度では、反応系が不均一になり、反応速度が遅く
なる。一方、350℃を超えると分解するおそれがある
。反応時間は、通常、0.2〜50時間、好ましくは0
.5〜30時間の範囲である。50時間を超えるもので
は経済的に不利であり、また、0.2時間未満では、反
応が不充分となる。なお、このようにして製造された共
重合体は、必要に応じて100℃から共重合体の融点未
満の温度範囲で加熱することにより、さらに重合度を高
めることができる。
【0065】本発明の共重合体は、一般にポリエステル
の製造で採用されている反応条件、例えば、窒素やアル
ゴン等の不活性気体雰囲気下での反応、減圧下での反応
、あるいは無溶媒下での反応等を適宜採用することによ
り好適に得ることができる。
【0066】製造方法2:カルボキシル化アリーレンチ
オエーテル系オリゴマーを含有するカルボン酸成分と、
アルキレンジオールおよびポリエステルを反応させる共
重合体の製造方法カルボン酸成分とポリエステルを、重
量比で、通常、20:80〜90:10、また、カルボ
ン酸成分1モルに対し、アルキレンジオール0.1〜5
モルを、触媒とともに、100〜350℃で、0.2〜
50時間反応させることにより、主鎖にチオエーテル結
合とエステル結合を有する共重合体を製造することがで
きる。カルボン酸成分とポリエステルの重量比が20:
80〜90:10の範囲外では、耐熱性を保持させなが
ら、柔軟性や溶解性を向上させることが難しい。両者の
重量比は、好ましくは30:70〜80:20の範囲で
ある。
【0067】また、アルキレンジオールの使用量は、カ
ルボン酸成分1モルに対し、ポリオレフィンジオールを
用いる場合は0.1〜1モル、一方、低級アルキレンジ
オールの場合は0.1〜5の範囲、また、ポリオレフィ
ンジオールと低級アルキレンジオールを併用する場合に
は、ポリオレフィンジオール0.1〜1モルを含み、ア
ルキレンジオール総量として0.1〜5モルの範囲が好
ましい。本発明を好適に実施するには、アルキレンジオ
ールとして低級アルキレンジオールが望ましく、この場
合0.3〜3モルの範囲が良好である。アルキレンジオ
ールの使用量が0.1モル未満では、重合度が上りにく
く、一方、5モルを超えると、反応中に留出される液量
が多くなり、反応時間が長時間になるため不利である。 触媒や重合温度、重合時間等は、共重合体の製造法(1
)に記述したのと同様である。
【0068】製造方法3:カルボキシル化アリーレンチ
オエーテル系オリゴマーを含有するカルボン酸成分と、
アルキレンジオールおよびラクトンを反応させる共重合
体の製造方法この製造方法は、まず、前記した製造方法
(1)により、カルボン酸成分とアルキレンジオールを
反応させて初期重合体を製造する。その後、該初期重合
体とラクトンを、重量比で20:80〜80:20の範
囲で、100〜350℃で、0.2〜50時間反応させ
て共重合体を製造する。この製造方法により、主鎖にチ
オエーテル結合とエステル結合を有する共重合体を製造
することができる。
【0069】この製造方法で用いる初期重合体は、アル
キレンジオールとして低級アルキレンジオールを用いて
得られるものが好ましい。初期重合体とラクトンは、重
量比で20:80〜80:20の範囲、好ましくは30
:70〜70:30の範囲が共重合体を製造する上で好
適である。上記重量比が、20:80〜80:20の範
囲外であると、得られる共重合体が柔軟性や溶剤に対す
る溶解性に欠けるものとなり好ましくない。
【0070】初期重合体とラクトンとの反応は、触媒を
使用しなくてもよいが、触媒を使用することにより反応
を促進させることができる。触媒としては、一般にラク
トンの重合に用いられる触媒が使用でき、好ましいもの
としては、例えば、金属キレート触媒、金属アシレート
触媒、鉛やマンガンの有機酸塩、ジブチル錫ジクロライ
ド等がある。触媒の使用量は、初期重合体の重量に対し
、通常、0.2重量%以下、好ましくは0.1重量%以
下の範囲である。重合温度や重合時間等は共重合体の製
造法(1)に記述したのと同様である。
【0071】<共重合体>本発明の前記製造方法(1)
〜(3)により製造されるアリーレンチオエーテル系共
重合体の主な繰り返し単位は、下記一般式〔V〕と考え
られる。
【0072】
【化9】 一般式〔V〕において、R2は、前記した共重合体の製
造方法(1)〜(3)において、カルボン酸成分と反応
させるもう一方の成分によって定まるもので、炭素数2
以上の有機化合物残基を示す。また、ArおよびAr’
については、一般式〔IV〕で定義した通りである。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、カルボキシル化アリー
レンチオエーテル系オリゴマーを製造する方法が提供さ
れる。また、本発明によれば、主鎖にチオエーテル結合
とエステル結合を有するアリーレンチオエーテル系共重
合体の新規な製造方法が提供される。カルボキシル化ア
リーレンチオエーテル系オリゴマーは、アリーレンチオ
エーテル系共重合体を得る一方の原料として用いること
ができる。本発明の製造方法によって得られるアリーレ
ンチオエーテル系共重合体は、柔軟性、溶剤に対する溶
解性、機械的特性、加工性等に優れた樹脂として、例え
ば、射出成形物や押出成形物等の広い用途に用いること
ができる。
【0074】
【実施例】以下に、実施例、参考例および比較例を挙げ
て、本発明についてさらに具体的に説明する。なお、物
性の測定方法は次の通りである。
【0075】(1)融点(Tm)およびガラス転移温度
(Tg) オリゴマーは、重合仕上がりの粉末を、これ以外のポリ
マーは200〜350℃でホットプレス後急冷して作成
した厚さ約0.5mmのシートを試料として示差走査熱
量計(DSC;メトラー社製)を用い、窒素雰囲気中、
室温から10℃/分の速度で昇温し、融点およびガラス
転移温度を測定した。尚、結晶融解に伴う吸熱ピークが
複数ある時は主ピーク値をその融点とした。
【0076】(2)溶融粘度 粘弾性測定装置(RHEOMETRICS社製、DYN
AMIC  SPECTROMETER)を使用し、D
SCで測定した融点より20℃高温での粘度を、周波数
10rad/秒、ひずみ10%で測定した。
【0077】(3)数平均分子量および分子量分布オリ
ゴマーの数平均分子量および分子量分布は、GPC法で
求めた。測定条件は以下の通りである。 カラム    :SHODEX  AT  80M/S
  直列2本 溶媒      :α−クロルナフタレン流速    
  :0.7ml/分 温度      :220℃ 試料濃度  :0.05重量% 注入量    :200μl 検出器    :水素炎イオン検出器(FDI)分子量
校正:標準ポリスチレンおよび
【0078】
【化10】 データ処理:SIC  7000B(システムインスツ
ルメント社製)
【0079】(4)オリゴマーの構造 酸素の元素分析値から構造を推定した。
【0080】 〔参考例1〕<PATEの調製>N−メチルピロリドン
(以下、NMPと略記)7.0kg、含水硫化ナトリウ
ム3.03kg(18.0モル、水分53.6重量%)
をチタン内張りオートクレーブに仕込み、窒素ガスで置
換後、徐々に、200℃まで昇温しながら、水1.32
kgを含むNMP溶液2.02kgと硫化水素0.41
モルを留出させた。
【0081】ついで、p−ジクロルベンゼン2.65k
g(18.0モル)、水0.24kg(18.3モル)
およびNMP3.70kgの混合溶液を供給し、220
℃で5時間反応させた後、さらに水を0.72kg(4
0.0モル)を圧入し、255℃に昇温して3時間反応
した。
【0082】得られた反応混合物をスクリーンで篩別し
、アセトン洗、水洗をそれぞれ3回行った後、脱水し、
100℃で乾燥し、白色顆粒状のポリマー〔PATE−
(1)〕を得た。得られたPATE−(1)は、溶融粘
度が2200ポイズ(310℃で測定)、融点が281
℃、ガラス転移温度が86℃であった。
【0083】〔実施例1〕 <カルボキシル化アリーレンチオエーテルオリゴマーの
製造>チタン内張りオートクレーブ中で、参考例1で調
製したPATE−(1)972g(9.00基本モル)
、NMP9600g、含水硫化ナトリウム302g(1
.80モル、水分53.6重量%)、水酸化ナトリウム
37.2g(0.930モル)、水酸化カルシウム18
.6g(0.251モル)および水184g(10.2
モル)を室温で撹拌して混合液を得た。この混合液の1
00倍(重量比)の水で希釈した水溶液のpHは11.
6であった。
【0084】この混合液を窒素ガス雰囲気中で撹拌しな
がら250℃で2時間加熱し、PATE−(1)を解重
合し、ナトリウムチオラート基を持つオリゴマーに変化
させた。この反応液の微量をサンプリングしてイオンク
ロマト法でS2−を定量したところ、未反応の残存硫化
ナトリウム量は7.6重量%(仕込み硫化ナトリウムに
対する比)であった。
【0085】得られた反応液(ナトリウムチオラート基
を持つオリゴマー1.66モル、硫化ナトリウム0.1
4モル含有)に、p−クロル安息香酸936g(5.9
6モル)、水酸化ナトリウム342g(8.55モル)
および水900g(49.8モル)を加え混合し(なお
、この混合液の100倍の水で希釈した水溶液のpHは
11以上であった)、255℃で2時間反応させた。
【0086】次に、オートクレーブを冷却した後、内容
物を取出し多量の水に投入し、塩酸で中和後、充分水洗
しウエットケーキを濾別した。このウエットケーキを1
00℃で一昼夜乾燥した後に、アセトン/ベンゼン混合
溶液(1/1の体積比)を用いてソックスレーによる抽
出を行い、その後、30℃で一昼夜減圧乾燥し、白色粉
末状のカルボキシル化アリーレンチオエーテルオリゴマ
−〔ATEO−(1)〕を得た。
【0087】ATEO−(1)の赤外線吸収スペクトル
(IR)には、カルボン酸のカルボニルに基づく吸収が
1680cm−1付近に存在していた。IRと元素分析
の結果から、このATEO−(1)の構造は、次のよう
に推定された。
【0088】
【化11】 また、ATEO−(1)の数平均分子量は520で、分
子量分布は2.0、融点は250℃であった。
【0089】〔実施例2〕 <カルボキシル化アリーレンチオエーテルオリゴマーの
製造>チタン内張りオートクレーブ中に、PATE−(
1)972g(9.00基本モル)、NMP9600g
、含水硫化ナトリウム151g(0.899モル、水分
53.6重量%)、水酸化ナトリウム48.0g(1.
20モル)、水酸化カルシウム48.0g(0.649
モル)および水265g(14.7モル)を仕込み、室
温で撹拌して混合液を得た。この混合液の100倍(重
量比)の水で希釈した水溶液のpHは11以上であった
。この混合液を、実施例1と同様に処理して、解重合と
ナトリウムチオラート化をおこなった。反応液中に未反
応として残存している硫化ナトリウムは0であった。
【0090】得られた反応液(ナトリウムチオラート基
を持つオリゴマー0.90モル含有)に、p−クロル安
息香酸376g(2.39モル)、水酸化ナトリウム1
92g(4.80モル)および水900g(49.8モ
ル)を加えて混合し(なお、この混合液の100倍の水
で希釈した水溶液のpHは11以上であった)、実施例
1と同様にして、白色粉末状のカルボキシル化アリーレ
ンチオエーテルオリゴマ−〔ATEO−(2)〕を得た
【0091】ATEO−(2)のIRには、カルボン酸
のカルボニルに基づく吸収が1690cm−1に観察さ
れた。IRと元素分析の結果からATEO−(2)の構
造は次のように推定された。
【0092】
【化12】 また、ATEO−(2)の数平均分子量は790で、分
子量分布は2.1、融点は260℃であった。
【0093】〔実施例3〕 <カルボキシル化アリーレンチオエーテルオリゴマーの
製造>チタン内張りオートクレーブ中に、PATE−(
1)972g(9.00基本モル)、NMP9600g
、含水硫化ナトリウム75.2g(0.448モル、水
分53.6重量%)、水酸化ナトリウム66.0g(1
.65モル)、水酸化カルシウム33.0g(0.44
6モル)および水305g(16.9モル)を仕込み、
室温で撹拌して混合液を得た。この混合液の100倍(
重量比)の水で希釈した水溶液のpHは11以上であっ
た。この混合液を、実施例1と同様にして処理して、解
重合とナトリウムチオラート化をおこなった。反応液中
に未反応として残存している硫化ナトリウムは0であっ
た。
【0094】得られた反応液(ナトリウムチオラート基
を持つオリゴマー0.95モル含有)に、p−クロル安
息香酸235g(1.50モル)、水酸化ナトリウム8
4g(2.10モル)および水900g(49.8モル
)を加えて混合し(なお、この混合液の100倍の水で
希釈した水溶液のpHは11以上であった)、実施例1
と同様にして、白色粉末状のカルボキシル化アリーレン
チオエーテルオリゴマー〔ATEO−(3)〕を得た。
【0095】ATEO−(3)のIRには、カルボン酸
のカルボニルに基づく吸収が1690cm−1に観察さ
れた。IRと元素分析の結果からATEO−(3)の構
造は次のように推定された。
【0096】
【化13】 また、ATEO−(3)の数平均分子量は1760で、
分子量分布は2.7、融点は277℃、溶融粘度は15
0ポイズ(297℃で測定)であった。
【0097】〔実施例4〕 <製造方法1によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>アルキレンジオールとしてエチレングリコール
を使用した例を示す。反応器に、実施例2で得たATE
O−(2)20.0g(0.0153モル)、エチレン
グリコール2.09g(0.0337モル)および触媒
としてテトラ−n−ブトキシチタナート(以下、「TB
T」と略記)0.010g(2.9×10−5モル)を
仕込んだ。窒素気流中で撹拌しながら、200℃まで2
時間で昇温し、次いで減圧にしながらさらに昇温し、3
00℃、360mmHgで0.25時間反応させた。そ
の後、直ちに280℃に降温し、徐々に減圧度を高め最
終的に0.5mmHg以下で3.5時間加熱し、反応を
行い、濃茶色で塊状のアリーレンチオエーテル系共重合
体〔ATEP−(1)〕を得た。なお、反応中、生成し
た水および過剰分のエチレングリコールの液状物は、化
学量論量に近い量を回収した。
【0098】得られたATEP−(1)のIRには、エ
ステルのカルボニルに基づく吸収が1720cm−1付
近に確認でき、原料に用いたATEO−(2)のカルボ
ン酸のカルボニルに基づく1690cm−1の吸収より
高波数側に移動していた。このことは、ATEP−(1
)の主鎖の中にエステル結合が導入されたことを示して
いる。また、フェニレンスルフィドに基づく吸収が約8
20cm−1に観察された。  ATEP−(1)の性
状は次の通り。 ガラス転移温度:81℃ 融点          :261℃ 溶融粘度      :1200ポイズ      (
281℃で測定)
【0099】〔実施例5〕 <製造方法1によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>アルキレンジオールとしてポリエチレンジオー
ルを使用した例を示す。反応器に、実施例2で得たAT
EO−(2)30.0g(0.0230モル)、ポリエ
チレンジオール〔三菱化成(株)社製ポリテールH:平
均分子量2,460〕56.5g(0.0230モル)
および触媒としてTBT0.010g(2.9×10−
5モル)を仕込み、実施例4と同様に反応を行ない、黄
土色で塊状のアリーレンチオエーテル系共重合体〔AT
EP−(2)〕を得た。
【0100】得られたATEP−(2)のIRには、エ
ステルのカルボニルに基づく吸収が1720cm−1付
近に、また、フェニレンスルフィドおよびメチレンに基
づく吸収が820cm−1付近と3000〜2900c
m−1にそれぞれ観察された。 ATEP−(2)の性状は次の通り。 融点      :45〜65℃と265℃の2つ観察
された。 溶融粘度  :3200ポイズ      (285℃
で測定)
【0101】〔実施例6〕 <製造方法1によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>アルキレンジオールとしてポリエチレンジオー
ルとエチレングリコールを併用した例を示す。反応器に
、実施例2で得たATEO−(2)20.0g(0.0
153モル)、実施例5で用いたと同じポリエチレンジ
オール18.8g(7.64×10−3モル)、エチレ
ングリコール1.14g(0.0184モル)および触
媒としてTBT0.010g(2.9×10−5モル)
を仕込み、実施例4と同様に反応を行ない、黄土色で塊
状のアリーレンチオエーテル系共重合体〔ATEP−(
3)〕を得た。
【0102】得られたATEP−(3)のIRには、エ
ステルのカルボニルに基づく吸収が1720cm−1付
近に、また、フェニレンスルフィドおよびメチレンに基
づく吸収が820cm−1付近と3000〜2900c
m−1にそれぞれ観察された。ATEP−(3)の性状
は次の通り。
【0103】融点      :45〜65℃と260
℃の2つ観察された。
【0104】溶融粘度  :4500ポイズ     
 (280℃で測定)
【0105】〔実施例7〕 <製造方法2によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>カルボン酸成分に、ポリエステルおよびアルキ
レンジオールとしてエチレングリコールを反応させた例
を示す。
【0106】(ポリエステルの調製)反応器に、テレフ
タル酸ジメチルエステル15.0g(0.0772モル
)とエチレングリコール10.5g(0.169モル)
および触媒として酢酸カルシウム1水塩0.025g(
1.4×10−4モル)、酸化アンチモン0.010g
(3.4×10−5モル)を仕込み、窒素気流下で18
0〜200℃に徐々に昇温しながら2時間撹拌し、生成
するメタノールを除去した。ほぼ化学量論量に近いメタ
ノール量であることを確認した後、220℃に昇温し、
約1時間反応させ、過剰分のエチレングリコールを除去
後280℃まで徐々に昇温し、その温度に到達後徐々に
減圧し、最終的に0.5mmHg以下で3時間反応を行
なった。この反応中に留出するエチレングリコールは、
ほぼ化学量論量に近い量を回収した。反応終了後、24
0℃まで温度を下げ、常圧に戻すとともに、ε−カプロ
ラクトン15.0g(0.130モル)を加え、窒素気
流下で3時間反応を行なった。白色の塊状物としてポリ
エステルが得られた。
【0107】このポリエステルは、ガラス転移温度は−
48℃で、融点は172℃、溶融粘度は7,200ポイ
ズ(192℃で測定)であった。
【0108】(共重合体の製造)上記方法で調製したポ
リエステル10.0g、実施例2で得られたATEO−
(2)10.0g(7.66×10−3モル)、エチレ
ングリコール0.60g(9.7×10−3モル)およ
び触媒としてTBT0.010g(2.9×10−5モ
ル)を反応器に仕込み、窒素気流下で180〜200℃
に徐々に昇温しながら2時間撹拌し、ついで徐々に減圧
にしながら昇温し、160mmHg、300℃で0.2
5時間反応後、直ちに、280℃に降温し、徐々に減圧
度を高め、最終的に0.5mmHg以下で3時間加熱し
て、反応を行ない、濃茶色の塊状のアリーレンチオエー
テル系共重合体〔ATEP−(4)〕を得た。この反応
中、留出した液状物は反応系外に除去した。
【0109】得られたATEP−(4)のIRには、エ
ステルのカルボニルに基づく吸収が1720cm−1付
近に確認でき、原料に用いたATEO−(2)のカルボ
ン酸のカルボニルに基づく1690cm−1の吸収より
高波数側に移動していた。このことは、ATEP−(4
)の主鎖の中にエステル結合が導入されたことを示して
いる。また、フェニレンスルフィドに基づく吸収が約8
20cm−1に観察された。  ATEP−(4)の性
状は次の通り。 ガラス転移温度:8℃ 融点          :256℃ 溶融粘度      :429ポイズ      (2
76℃で測定)
【0110】〔実施例5〕 <製造方法2によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>カルボン酸成分に、ポリエステルおよびアルキ
レンジオールとしてエチレングリコールを反応させた例
を示す。
【0111】(ポリエステルの調製)反応器にテレフタ
ル酸15.0g(0.0903モル)と1,4−ブタジ
オール9.80g(0.109モル)および触媒として
TBT0.010g(2.9×10−5モル)を仕込み
、窒素気流下で180〜200℃に徐々に昇温しながら
1.5時間撹拌し、さらに220℃で2時間反応後、2
50℃まで徐々に昇温しながら減圧し、その温度に到達
後さらに減圧度を上げ、最終的に0.5mmHg以下で
3時間反応を行なった。この反応中に留出する水および
過剰分の1,4−ブタジオールは、ほぼ化学量論量に近
い量であった。
【0112】反応後、230℃で常圧に戻すとともにε
−カプロラクトン15.0g(0.13モル)を加え、
窒素気流下で3時間反応を行なった。白色の塊状物とし
てポリエステルが得られた。このポリエステルは、ガラ
ス転移温度は−51℃で、融点は132℃、溶融粘度は
5400ポイズ(152℃で測定)であった。
【0113】(共重合体の製法)上記方法で得られたポ
リエステル10.0g、実施例2で得られたATEO−
(2)10.0g(7.66×10−3モル)、エチレ
ングリコール0.60g(9.7×10−3モル)およ
び触媒としてTBT0.010g(2.9×10−5モ
ル)を反応器に仕込み、実施例7と同様の方法で、濃茶
色の塊状のアリーレンチオエーテル系共重合体〔ATE
P−(5)〕を得た。
【0114】得られたATEP−(5)のIRには、エ
ステルのカルボニルに基づく吸収とフェニレンスルフィ
ドに基づく吸収がそれぞれ1720cm−1と約820
cm−1に観察された。ATEP−(5)の性状は次の
通り。 ガラス転移温度:6℃ 融点          :257℃ 溶融粘度      :380ポイズ      (2
77℃で測定)
【0115】〔実施例9〕 <製造方法2によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>カルボン酸成分に、ポリエステルおよびアルキ
レンジオールとしてエチレングリコールを反応させた例
を示す。ポリエステル系熱可塑性エラストマー〔東洋紡
(株)社製ペルプレンS−1001;ガラス転移温度=
−56℃、融点=210℃〕50.0g、実施例1で得
られたATEO−(1)50.0g(0.0583モル
)、エチレングリコール3.20g(0.0516モル
)、および触媒としてTBT0.050g(1.5×1
0−4モル)を反応器に仕込み、実施例7の共重合体の
製法と同様の方法で、濃茶色の塊状のアリーレンチオエ
ーテル系共重合体〔ATEP−(6)〕を得た。
【0116】得られたATEP−(6)のIRには、エ
ステルのカルボニルに基づく吸収が1720cm−1付
近に確認でき、原料に用いたATEO−(1)のカルボ
ン酸のカルボニルに基づく1690cm−1の吸収より
高波数側に移動していた。このことは、ATEP−(6
)の主鎖の中にエステル結合が導入されたことを示して
いる。また、フェニレンスルフィドに基づく吸収が約8
20cm−1に観察された。
【0117】ATEP−(6)の性状は次の通り。 ガラス転移温度:5℃ 融点          :224℃ 溶融粘度      :630ポイズ      (2
44℃で測定)
【0118】〔実施例10〕 <製造方法2によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>カルボン酸成分に、ポリエステルおよびアルキ
レンジオールとしてエチレングリコールを反応させた例
を示す。実施例9で使用したポリエステル系熱可塑性エ
ラストマー150g、実施例2で得られたATEO−(
2)150g(0.115モル)、エチレングリコール
8.94g(0.144モル)および触媒としてTBT
0.30g(8.8×10−4モル)を反応器に仕込み
、最終的に0.5mmHg以下で4時間加熱する以外は
、実施例7の共重合体の製法と同様の方法で、濃茶色の
塊状のアリーレンチオエーテル系共重合体〔ATEP−
(7)〕を得た。
【0119】得られたATEP−(7)のIRには、エ
ステルのカルボニルに基づく吸収とフェニレンスルフィ
ドに基づく吸収がそれぞれ1720cm−1と約820
cm−1に観察された。ATEP−(7)の性状は次の
通り。 ガラス転移温度:7℃ 融点          :266℃ 溶融粘度      :660ポイズ      (2
86℃で測定)
【0120】〔実施例11〕 <製造方法2によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>カルボン酸成分に、ポリエステルとアルキレン
ジオールとしてエチレングリコールを反応させた例を示
す。実施例9で使用したポリエステル系熱可塑性エラス
トマ−50.0g、実施例3で得られたATEO−(3
)50.0g(0.0205モル)、エチレングリコー
ル3.00g(0.0484モル)および触媒としてT
BT0.050g(1.5×10−4モル)を反応器に
仕込み、実施例9と同様の方法で、濃茶色の塊状のアリ
ーレンチオエーテル系共重合体〔ATEP−(8)〕を
得た。
【0121】得られたATEP−(8)のIRの結果は
、実施例10と同じであった。ATEP−(8)の性状
は次の通り。 ガラス転移温度:38℃ 融点          :274℃ 溶融粘度      :720ポイズ      (2
94℃で測定)
【0122】〔実施例12〕 <製造方法2によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>カルボン酸成分に、ポリエステルおよびアルキ
レンジオールとしてエチレングリコールを反応させた例
を示す。実施例10において、ポリエステル系熱可塑性
エラストマーとATEO−(2)の仕込み量をそれぞれ
75.0gと225gに変更したほかは、これと同様の
方法で、濃茶色の塊状のアリーレンチオエーテル系共重
合体〔ATEP−(9)〕を得た。
【0123】得られたATEP−(9)のIRの結果は
、実施例10と同じであった。ATEP−(9)の性状
は次の通り。 ガラス転移温度:43℃ 融点          :258℃ 溶融粘度      :510ポイズ      (2
78℃で測定)
【0124】〔実施例13〕 <製造方法2によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>カルボン酸成分に、ポリエステルおよびアルキ
レンジオールとしてエチレングリコールを反応させた例
を示す。
【0125】(ポリエステルの調製)反応器に、ポリ(
テトラメチレンオキサイド)グリコール〔保土ケ谷化学
(株)社製PTG2000;平均分子量2,004〕8
0.0g(0.0399モル)、テレフタル酸ジメチル
エステル31.0g(0.160モル)、エチレングリ
コール24.0g(0.387モル)および触媒として
TBT0.050g(1.5×10−4モル)を仕込み
、窒素気流下で撹拌しながら徐々に昇温し、2時間で2
80℃にした。この間、メタノールと過剰分のエチレン
グリコールが留出した。280℃に到達後、徐々に減圧
し、1時間で0.1mmHg以下にして、この状態で1
.5時間反応をおこなった。
【0126】ポリエステルは、白色の塊状物として得ら
れた。このポリエステルは、ガラス転移温度は−47℃
で、融点は10℃および188℃であり、溶融粘度は1
2,000ポイズ(218℃で測定)であった。
【0127】(共重合体の製法)上記方法で得られたポ
リエステル50.0g、実施例2で得られたATEO−
(2)50.0g(0.0383モル)、エチレングリ
コール3.00g(0.0484モル)および触媒とし
てTBT0.10g(2.9×10−4モル)を反応器
に仕込み、実施例9と同様の方法で、濃茶色の塊状のア
リーレンチオエーテル系共重合体〔ATEP−(10)
〕を得た。
【0128】得られたATEP−(10)のIRには、
エステルのカルボニルに基づく吸収が1720cm−1
付近に確認でき、原料に用いたATEO−(2)のカル
ボン酸のカルボニルに基づく1690cm−1の吸収よ
り高波数側に移動していた。また、フェニレンスルフィ
ドに基づく吸収が約820cm−1に観察された。AT
EP−(10)の性状は次の通り。 ガラス転移温度:−45℃ 融点          :16℃および257℃溶融
粘度      :720ポイズ      (277
℃で測定)
【0129】〔実施例14〕 <製造方法2によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>カルボン酸成分に、ポリエステルおよびアルキ
レンジオールとしてエチレングリコールを反応させた例
を示す。ポリエステル系熱可塑性エラストマー〔東洋紡
(株)社製ペルプレンP−70B;融点=193℃〕2
0.0g、実施例2で得られたATEO−(2)20.
0g(0.0153モル)、エチレングリコール12.
0g(0.194モル)および触媒としてTBT0.0
30g(8.8×10−5モル)を仕込み、実施例9と
同様の方法で、濃茶色の塊状のアリーレンチオエーテル
系共重合体〔ATEP−(11)〕を得た。
【0130】得られたATEP−(11)のIRには、
エステルのカルボニルに基づく吸収が1720cm−1
付近に確認でき、原料に用いたATEO−(2)のカル
ボン酸のカルボニルに基づく1690cm−1の吸収よ
り高波数側に移動していた。また、フェニレンスルフィ
ドに基づく吸収が約820cm−1に観察された。AT
EP−(11)の性状は次の通り。
【0131】ガラス転移温度:5℃ 融点          :257℃ 溶融粘度      :510ポイズ      (2
77℃で測定)
【0132】〔実施例15〕 <製造方法3によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>カルボン酸成分に、ラクトンおよびアルキレン
ジオールとしてエチレングリコールを反応させた例を示
す。 (初期重合体の製法)初期重合体として、実施例4のA
TEP−(1)を用いた。
【0133】(共重合体の製法)上記初期重合体20g
に対し、窒素気流下でε−カプロラクトン20.0g(
0.173モル)を加えて2時間反応させ、その後徐々
に減圧にし、0.5mmHg以下で1.5時間反応させ
、濃茶色の塊状のアリーレンチオエーテル系共重合体〔
ATEP−(12)〕を得た。
【0134】得られたATEP−(12)のIRには、
エステルのカルボニルに基づく吸収とフェニレンスルフ
ィドに基づく吸収が、それぞれ1720cm−1と約8
20cm−1に観察された。ATEP−(12)の性状
は次の通り。 ガラス転移温度:59℃ 融点          :265℃ 溶融粘度      :1050ポイズ      (
285℃で測定)
【0135】〔比較例1〕実施例1において、NMP9
600g、含水硫化ナトリウム302gの代わりに84
0g(5.00モル、水分53.6重量%)、PATE
−(1)972gの代わりにp−ジクロルベンゼン73
5g(5.00モル)を使用し、その他p−クロル安息
香酸314g(2.00モル)、水酸化ナトリウム37
.2gの代わりに84.0g(2.10モル)、および
水184gの代わりに68.0g(3.78モル)をチ
タン内張りオートクレーブに仕込み、220℃で10時
間、その他の条件は実施例1に従って重合とカルボキシ
ル化を同時に行なった。
【0136】その後、実施例1に示したカルボキシル化
反応に準じ、水を346g(19.2モル)加え、25
5℃で2時間反応させた。さらに実施例1と同様に後処
理を行ない、白色粉状のポリマーを得た。このポリマー
のIRは、参考例1で得られたPATE−(1)と全く
同じであり、カルボン酸のカルボニル基に基づく吸収は
観察されなかった。
【0137】〔比較例2〕 <製造方法2によるアリーレンチオエーテル系共重合体
の製造>実施例10において、エチレングリコールを添
加せずに反応を行ない、ポリマーを得た。このポリマー
は、融点が266℃と163℃の2つ存在し、また、溶
融粘度は110ポイズ(286℃で測定)と極端に低い
ものであった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (1)含水極性有機溶媒中で、一般式
    〔I〕 【化1】 〔ただし、Arはアリーレン基を示す。〕で表わされる
    繰り返し単位を含有するポリアリーレンチオエーテルに
    、アルカリ金属硫化物を作用させて解重合することによ
    り、アルカリチオラート基を持つオリゴマーを形成させ
    る第一工程と、(2)第一工程で得られたアルカリチオ
    ラート基を持つオリゴマーに、一般式〔II〕【化2】 〔ただし、Xはハロゲン原子、R1は水素原子、炭素数
    1〜4のアルキル基、アリール基またはアルカリ金属原
    子、Ar’はアリーレン基を示す。〕で表わされるカル
    ボキシル化剤を作用させることにより、カルボキシル化
    アリーレンチオエーテル系オリゴマーを生成させる第二
    工程、の少なくとも2つの工程からなるカルボキシル化
    アリーレンチオエーテル系オリゴマーの製造方法。
  2. 【請求項2】  (A)請求項1記載の製造方法により
    得られたカルボキシル化アリーレンチオエーテル系オリ
    ゴマー単独、または該オリゴマー50重量%以上とその
    他のカルボン酸化合物50重量%未満との混合物と、(
    B)アルキレンジオールとを反応させることを特徴とす
    るアリーレンチオエーテル系共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】  (A)請求項1記載の製造方法により
    得られたカルボキシル化アリーレンチオエーテル系オリ
    ゴマー単独、または該オリゴマー50重量%以上とその
    他のカルボン酸化合物50重量%未満との混合物、(B
    )アルキレンジオールおよび(C)ポリエステルを反応
    させることを特徴とするアリーレンチオエーテル系共重
    合体の製造方法。
  4. 【請求項4】  (A)請求項1記載の製造方法により
    得られたカルボキシル化アリーレンチオエーテル系オリ
    ゴマー単独、または該オリゴマー50重量%以上とその
    他のカルボン酸化合物50重量%未満との混合物、(B
    )アルキレンジオールおよび(D)ラクトンを反応させ
    ることを特徴とするアリーレンチオエーテル系共重合体
    の製造方法。
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