JPH04309578A - ZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組成物 - Google Patents

ZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組成物

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JPH04309578A
JPH04309578A JP7517191A JP7517191A JPH04309578A JP H04309578 A JPH04309578 A JP H04309578A JP 7517191 A JP7517191 A JP 7517191A JP 7517191 A JP7517191 A JP 7517191A JP H04309578 A JPH04309578 A JP H04309578A
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JP
Japan
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zro2
sio2
coating composition
cao
calcium
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JP7517191A
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Yasuhiro Nakatani
康弘 中谷
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ZrO2−SiO2−
CaO系コ−ティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属、プラスチック、木材、紙、
セメント、黒鉛等の素材上に、その耐熱性、耐磨耗性、
耐水性、耐薬品性等を向上させるために、コ−ティング
により塗膜を形成することが行われており、代表的なコ
−ティング方法としては、例えば、シリコン系樹脂をバ
インダ−とする有機塗料によるコ−ティングがあげられ
る。しかしながら、上記有機塗料から得られる塗膜は、
耐熱性に劣り、200℃以上の雰囲気中では長期使用に
耐えることができない。
【0003】一方、耐熱性のあるセラミック薄膜を素材
上にコ−ティングすることが提案されており、現在、主
として金属素材に適用されている。上記コ−ティング方
法としては、例えば、蒸着法、スパッタ法、CVD法、
溶射法等があげられるが、上記各コ−ティング方法は、
素材の材質、寸法、形状等に大きな制限があり、しかも
コ−ティング操作が煩雑であるという欠点を有していた
【0004】上記欠点を解決するために、素材に制限が
なく、しかも種々の大きさ、形状等を有する素材に容易
にコ−ティングしうるジルコン系組成物が提案されてお
り、例えば、特開昭61−250063号公報には、Z
r(OC4H9)4で表されるジルコニウム化合物、エ
チルシリケ−トおよびイソプロピルアルコ−ルを混合し
てなる組成物が記載され、特開昭63−190175号
公報には、ジルコニウムオキシ酸塩、シリコンアルコキ
シドまたはその誘導体、水および有機溶媒からなる組成
物が記載されている。しかしながら、上記組成物は長期
保存安定性が悪く、しかも素材上にコ−ティングして得
られた塗膜は、クラックや剥離を生じ易いという欠点を
有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、容易にコ−テ
ィングができ、安定性に優れた塗膜が得られる長期保存
可能なZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組成
物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明で使用されるジル
コニウムテトラアルコキシド(a) は、一般式Zr(
 OR1)4 で表される化合物であり、式中、R1 
はアルキル基を示すが、炭素数が多くなるとZrO2−
SiO2−CaO系コ−ティング組成物の安定性が低下
して長期保存性が悪くなるので、炭素数は1〜5に限定
される。
【0007】上記ジルコニウムテトラアルコキシド(a
) としては、例えば、ジルコニウムテトラメトキシド
、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラ
−n−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−iso−プ
ロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、ジ
ルコニウムテトラ−sec−ブトキシド、ジルコニウム
テトラ−tert−ブトキシド等があげられ、特にジル
コニウムテトラ−n−ブトキシドおよびジルコニウムテ
トラ−iso−プロポキシドが好ましい。これらは、単
独で使用されてもよいし二種以上併用されてもよい。
【0008】本発明で使用されるオルガノアルコキシシ
ラン(b) は、下記の一般式[I]、[II]または
[III ]で表される化合物である。
【0009】
【化2】
【0010】式中、R2 はアルキルを示すが、炭素数
が多くなるとZrO2−SiO2−CaO系コ−ティン
グ組成物の安定性が低下して長期保存性が悪くなるので
、炭素数は1〜5に限定される。R3 、R4 、R5
 は有機基を示し、例えば、飽和炭化水素基(アルキル
基、置換アルキル基等)、不飽和炭化水素基(アリル基
、ビニル基等)、芳香族炭化水素基(フェニル基、ナフ
チル基等)、エポキシ基、アミノ基などがあげられる。
【0011】一般式[I]で表される化合物としては、
例えば、モノメチルトリメトキシシラン、モノメチルト
リエトキシシラン、モノメチルトリ−n−プロポキシシ
ラン、モノメチルトリ−iso−プロポキシシラン、モ
ノメチルトリ−n−ブトキシシラン、モノメチルトリ−
sec−ブトキシシラン、モノメチルトリ−tert−
ブトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、エポ
キシトリエトキシシラン等があげられ、一般式[II]
で表される化合物としては、例えば、ジメチルジメトキ
シシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n
−プロポキシシラン、ジメチルジ−iso−プロポキシ
シラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ
−sec−ブトキシシラン、ジメチルジ−tert−ブ
トキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、エチルビニ
ルジエトキシシラン、エチルフェニルジエトキシシラン
、メチルエポキシジエトキシシラン等があげられ、一般
式[III ]で表される化合物としては、例えば、ト
リメチルモノメトキシシラン、トリメチルモノエトキシ
シラン、トリメチルモノ−n−プロポキシシラン、トリ
メチルモノ−iso−プロポキシシラン、トリメチルモ
ノ−n−ブトキシシラン、トリメチルモノ−sec−ブ
トキシシラン、トリメチルモノ−tert−ブトキシシ
ラン、トリエチルエトキシシラン、ジエチルビニルエト
キシシラン、ジエチルフェニルエトキシシラン、ジエチ
ルフェニルエトキシシラン、メチルエチルエポキシエト
キシシラン等があげられ、特にモノメチルトリエトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキ
シシランおよびジエチルフェニルエトキシシランが好ま
しい。
【0012】上記オルガノアルコキシシラン(b) は
、単独で使用されてもよいし二種以上併用されてもよい
。上記オルガノアルコキシシラン(b) のジルコニウ
ムテトラアルコキシド(a) に対する添加量は、少な
くなるとZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組
成物の安定性が低下して長期保存性が悪くなり、多くな
ると得られる塗膜にクラックが生じ易くなるので、オル
ガノアルコキシシラン(b) /ジルコニウムテトラア
ルコキシド(a) (モル比)は0.01〜9に限定さ
れ、好ましくは0.1〜6である。
【0013】本発明で使用されるカルシウム化合物(c
) は、塩化カルシウム、臭化カルシウムおよび沃化カ
ルシウムからなる群より選ばれる化合物であり、上記カ
ルシウム化合物(c) としては、例えば、無水塩化カ
ルシウム、塩化カルシウム一水塩、塩化カルシウム二水
塩、塩化カルシウム四水塩、塩化カルシウム六水塩、無
水臭化カルシウム、臭化カルシウム六水塩、無水沃化カ
ルシウム、沃化カルシウム六水塩等があげられ、特に無
水塩化カルシウムおよび無水臭化カルシウムが好ましい
。これらは、単独で使用されてもよいし二種以上併用さ
れてもよい。
【0014】上記カルシウム化合物(c) のジルコニ
ウムテトラアルコキシド(a) に対する添加量は、少
なくなっても、多くなっても得られる塗膜にクラックが
生じやすくなるので、カルシウム化合物(c) /ジル
コニウムテトラアルコキシド(a) (モル比)は0.
01〜9に限定され、好ましくは0.1〜4.0である
【0015】本発明で使用されるジアミン化合物は、エ
チレンジアミンおよびエチレンジアミン誘導体からなる
群より選ばれる一種以上の化合物である。上記エチレン
ジアミン誘導体としては、例えば、N−メチルエチレン
ジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N’−ジ
メチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレン
ジアミン、N−エチル−N’−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン等があげられる。
【0016】上記ジアミン化合物(d) のジルコニウ
ムテトラアルコキシド(a) に対する添加量は、少な
くなるとZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組
成物の安定性が低下して長期保存性が悪くなり、多くな
ると得られる塗膜にクラックが生じやすくなるので、ジ
アミン化合物(d) /ジルコニウムテトラアルコキシ
ド(a) (モル比)は0.5〜6に限定される。
【0017】本発明に使用される有機溶媒(e) は、
前記ジルコニウムテトラアルコキシド(a) およびオ
ルガノアルコキシシラン(b) と相溶性があり、カル
シウム化合物(c)が溶解性を示すものであれば特に限
定されるものではなく、例えば、メチルアルコ−ル、エ
チルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、ブチルアル
コ−ル等のアルコ−ル類、アセトン、メチルエチルケト
ン等のケトン類、テトラヒドロフランなどがあげられ、
特にエタノ−ル、イソプロピルアルコ−ルが好ましい。 これらは単独で使用されてもよいし二種以上併用されて
もよい。
【0018】上記有機溶媒(e) の添加量は、少なく
なるとZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組成
物の安定性が低下して長期保存性が悪くなり、多くなる
と得られる塗膜にピンホ−ルが生じやすくなるので、有
機溶媒(d) /〔ジルコニウムテトラアルコキシド(
a) +オルガノアルコキシシラン(b) 〕(モル比
)は0. 05〜500であり、好ましくはは0. 2
〜300である。
【0019】本発明のZrO2−SiO2−CaO系コ
−ティング組成物の製造方法としては特に限定されるも
のではなく、例えば、上述した構成材料を一括して混合
する方法、特定の構成材料を分割して混合した後、残り
の構成材料を添加して混合する方法等があげられるが、
後者の方法が好ましく、例えば、特定の構成材料として
ジルコニウムテトラアルコキシド(a) 、ジアミン化
合物(d) および有機溶媒(e) を混合した後、オ
ルガノアルコキシシラン(b) およびカルシウム化合
物(c) を添加する方法が採用される。次に、本発明
2のZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組成物
を説明する。
【0020】本発明2の組成物においては、前記ジアミ
ン化合物(d) に代えて、ピリジルアルコ−ル、ピリ
ジルアルコ−ル誘導体およびビピリジンからなる群より
選ばれる一種以上のピリジン化合物(d) が用いられ
る。
【0021】上記ピリジルアルコ−ル誘導体としては、
例えば、ピリジルアルコ−ル、2−ピリジルカルビノ−
ル、α−(2−ピリジル)エチルアルコ−ル、β−(2
−ピリジル)エチルアルコ−ル等があげられ、ビピリジ
ンとしては、例えば、2,2’−ビピリジン、2,3’
−ビピリジン、2,4’−ビピリジン、3,3’−ビピ
リジン、3,4’−ビピリジン、4,4’−ビピリジン
等があげられる。
【0022】上記ピリジン化合物(d) のジルコニウ
ムテトラアルコキシド(a) に対する添加量は、少な
くなるとZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組
成物の安定性が低下して長期保存性が悪くなり、多くな
ると得られる塗膜にクラックが生じやすくなるので、ピ
リジン化合物(d) /ジルコニウムテトラアルコキシ
ド(a) (モル比)は0.5〜6に限定される。
【0023】本発明および本発明2のZrO2−SiO
2−CaO系コ−ティング組成物の構成は上述した通り
であるが、全アルコキシド(ジルコニウムテトラアルコ
キシド(a) とオルガノアルコキシシラン(b) )
の加水分解を促進し、塗膜の形成を容易にするために、
水、酸、アルカリ等が添加されてもよい。
【0024】また、得られる塗膜の安定性(耐クラック
性、耐剥離性等)をさらに向上させるためにZr、Si
、Ca等の酸化物粉末(例えば、ZrO2 、SiO2
 、CaO、CaZrO3 、ZrSiO4 、Ca3
Si2ZrO9 等の粉末)が添加されてもよい。
【0025】上記酸化物粉末の平均粒径は、小さくなる
とZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組成物中
への分散が困難になり、大きくなると得られる塗膜にク
ラックが生じやすくなるので、0. 01〜100μm
が好ましく、0. 02〜10μmが特に好ましい。
【0026】上記酸化物粉末のZrO2−SiO2−C
aO系コ−ティング組成物中への添加量は、少なくなる
と得られる塗膜の安定性の向上の度合いが低くなり、多
くなるとZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組
成物の安定性が低下して長期保存性が悪くなるので、全
ZrO2−SiO2−CaO系酸化物(ジルコニウムテ
トラアルコキシド(a) 、オルガノアルコキシシラン
(b) およびカルシウム化合物(c) から形成され
る酸化物および上記酸化物粉末の合計量)中1〜60重
量%が好ましい。なお、酸化物粉末の添加は、前記Zr
O2−SiO2−CaO系コ−ティング組成物の各構成
材料を混合した後になされるのが好ましい。
【0027】本発明のZrO2−SiO2−CaO系コ
−ティング組成物は、前記素材に塗布または含浸され、
乾燥されてZrO2−SiO2−CaO系酸化物被膜が
形成される。上記塗布方法としては特に限定されるもの
ではなく、例えば、刷毛、スプレ−コ−ト、ディップコ
−ト、スピンコ−ト、ロ−ルコ−ト等による塗布方法が
あげられる。
【0028】上記含浸方法としては特に限定されるもの
ではなく、例えば、常圧下で浸漬含浸する方法、減圧下
で浸漬含浸する方法等があげられ、減圧下で浸漬含浸す
るのが好ましい。
【0029】上記乾燥方法としては特に限定されるもの
ではなく、室温にて自然乾燥してもよいし、加熱乾燥し
てもよい。また、乾燥した後、必要に応じて、高温加熱
処理してもよい。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。なお、結
果に示したZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング
組成物に関する各物性の評価方法は次の通りである。
【0031】(1) 初期密着性 得られたZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組
成物中に、アセトンで超音波洗浄したスライドガラス(
マツナミ社製)を浸漬し、300mm/分の速度で引上
げた後、下記条件下で乾燥して、ZrO2−SiO2−
CaO系酸化物被覆層を形成して評価試料を作製し、J
IS D 0202に準じてクロスカットテ−プ剥離試
験を行い、100個のZrO2−SiO2−CaO系酸
化物被覆層の枡目に対する残存した枡目の比率(密着率
)を測定して評価した。
【0032】(乾燥条件) 初期乾燥:25℃、24時間 最終乾燥:500℃(25℃から50℃/hrで昇温)
、2時間保持
【0033】(2) 鉛筆硬度 得られたZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組
成物を用いて、上記初期密着性を評価したのと同様にし
て評価試料を作製し、JISK 5400に準じて測定
した。
【0034】(3) 耐沸騰水性(耐クラック性および
密着耐久性) 得られたZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組
成物を用いて、上記初期密着性を評価したのと同様にし
て作製した評価試料を沸騰水中に8時間浸漬した後、そ
の表面の状態を官能検査して下記判定基準により耐クラ
ック性を評価した。
【0035】(判定基準) ○:表面にクラックなし ×:表面にクラックあり上記官能検査を行った後、上記
初期密着性を評価したのと同様にしてクロスカットテ−
プ剥離試験を行い、密着率により密着耐久性を評価した
【0036】(4) 耐酸性(耐クラック性および密着
耐久性) 得られたZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組
成物を用いて、上記初期密着性を評価したのと同様にし
て作製した評価試料を20wt%の塩酸中に75時間浸
漬した後、その表面の状態を官能検査して下記判定基準
により耐クラック性を評価した。
【0037】(判定基準) ○:表面にクラックなし ×:表面にクラックあり 上記官能検査を行った後、上記初期密着性を評価したの
と同様にしてクロスカットテ−プ剥離試験を行い、密着
率により密着耐久性を評価した。
【0038】(5) 長期保存性 得られたZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組
成物が封入された密封容器を50℃、65%RHの雰囲
気下に3ヶ月放置した後、上記初期密着性を評価したの
と同様にして評価試料を作製し、クロスカットテ−プ剥
離試験を行い、下記判定基準により長期保存性を評価し
た。
【0039】(判定基準) ○:密着率が80%を超えるもの ×:密着率が80%以下のもの
【0040】(実施例1〜13)表1に示した所定量の
ジルコニウムテトラアルコキシド、ジアミン化合物およ
びエチルアルコ−ルをセパラブルフラスコに供給し、室
温で15時間、攪拌速度800rpm で攪拌して安定
化されたジルコニウムテトラアルコキシドのアルコ−ル
溶液を得た。
【0041】得られたアルコ−ル溶液に表1に示した所
定量のオルガノアルコキシシランを添加し、室温で5時
間、攪拌速度800rpm で攪拌し、得られた溶液に
表1に示した所定量のカルシウム化合物を添加し、室温
で24時間、攪拌速度800rpmで攪拌してZrO2
−SiO2−CaO系コ−ティング組成物を得た。
【0042】得られたZrO2−SiO2−CaO系コ
−ティング組成物を用いて、前記測定法に基づき、各物
性を測定し、結果を表1に示した。
【0043】(実施例14)実施例1において、塩酸水
溶液(濃度:3モル/l)を1モル当量加えた以外は、
実施例1と同様にしてZrO2−SiO2−CaO系コ
−ティング組成物を得た。得られたZrO2−SiO2
−CaO系コ−ティング組成物を用いて、前記測定法に
基づき、各物性を測定し、結果を表1に示した。
【0044】(実施例15)表1に示した通り、エチル
アルコ−ルの添加量を変えた以外は実施例1と同様にし
てZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組成物を
得た。
【0045】得られたZrO2−SiO2−CaO系コ
−ティング組成物に、全ZrO2−SiO2−CaO系
酸化物(ジルコニウムテトラアルコキシド、オルガノア
ルコキシシランおよびカルシウム化合物から形成される
酸化物、ならびにCa3Si2ZrO9 粉末の合計量
)中40重量%に相当する量のCa3Si2ZrO9 
粉末(平均粒径1μm)を添加し、室温で1時間、攪拌
速度1000rpm で攪拌してCa3Si2ZrO9
 粉末含有ZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング
組成物を得た。
【0046】得られたCa3Si2ZrO9 粉末含有
ZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組成物を用
いて、前記測定法に基づき、各物性を測定し、結果を表
1に示した。
【0047】
【表1】
【0048】(比較例1〜6)表2に示した所定量のジ
ルコニウムテトラアルコキシド、ジアミン化合物、エチ
ルアルコ−ル、オルガノアルコキシシランおよびカルシ
ウム化合物を用い、実施例1と同様にしてZrO2−S
iO2−CaO系コ−ティング組成物を得た。得られた
ZrO2−SiO2−CaO系コ−ティング組成物を用
いて、前記測定法に基づき、各物性を測定し、結果を表
2に示した。
【0049】
【表2】
【0050】(実施例16〜24、比較例7〜9)表3
に示した所定量のジルコニウムテトラアルコキシド、ピ
リジン化合物およびエチルアルコ−ルをセパラブルフラ
スコに供給し、室温で15時間、攪拌速度800rpm
 で攪拌して安定化されたジルコニウムテトラアルコキ
シドのアルコ−ル溶液を得た。
【0051】得られたアルコ−ル溶液に表3に示した所
定量のオルガノアルコキシシランを添加し、室温で5時
間、攪拌速度800rpm で攪拌し、得られた溶液に
表3に示した所定量のカルシウム化合物を添加し、室温
で24時間、攪拌速度800rpmで攪拌してZrO2
−SiO2−CaO系コ−ティング組成物を得た。
【0052】得られたZrO2−SiO2−CaO系コ
−ティング組成物を用いて、前記測定法に基づき、各物
性を測定し、結果を表3に示した。
【0053】
【表3】
【0054】
【発明の効果】本発明のZrO2−SiO2−CaO系
コ−ティング組成物の構成は前記した通りであり、特定
のジアミン化合物またはピリジン化合物で安定化された
ジルコニウムテトラアルコキシド、オルガノアルコキシ
シラン、カルシウム化合物および有機溶媒が特定量配合
されているから、長期間保存可能であり、かつ金属、プ
ラスチック、木材、紙、セメント、黒鉛等の種々の素材
上に耐熱性、耐磨耗性、耐水性、耐薬品性に優れる塗膜
が容易に形成できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 一般式Zr( OR1)4 (式
    中、R1 は炭素数1〜5のアルキル基を示す)で表さ
    れるジルコニウムテトラアルコキシド、(b) 下記の
    一般式[I]、[II]または[III ]で表される
    オルガノアルコキシシラン、 【化1】 (式中、R2 は炭素数1〜5のアルキル基、R3 、
    R4 、R5 は有機基)(c) 塩化カルシウム、臭
    化カルシウムおよび沃化カルシウムからなる群より選ば
    れるカルシウム化合物、(d) エチレンジアミンおよ
    びエチレンジアミン誘導体からなる群より選ばれるジア
    ミン化合物、(e) 有機溶媒よりなり、上記各成分の
    モル比が、(b) /(a) =0. 01〜9、(c
    ) /(a) =0. 01〜9、(d) /(a) 
    =0. 5〜6および((e) /(a) +(b) 
    )=0. 05〜500であることを特徴とするZrO
    2−SiO2−CaO系コ−ティング組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のZrO2−SiO2−Ca
    O系コ−ティング組成物において、ジアミン化合物(d
    ) に代えて、ピリジルアルコ−ル、ピリジルアルコ−
    ル、誘導体およびビピリジンからなる群より選ばれるピ
    リジン化合物を用いることを特徴とするZrO2−Si
    O2−CaO系コ−ティング組成物。
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