JPH04303835A - 感材処理装置 - Google Patents

感材処理装置

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JPH04303835A
JPH04303835A JP9367191A JP9367191A JPH04303835A JP H04303835 A JPH04303835 A JP H04303835A JP 9367191 A JP9367191 A JP 9367191A JP 9367191 A JP9367191 A JP 9367191A JP H04303835 A JPH04303835 A JP H04303835A
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photosensitive material
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tank
liquid
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守泰 武田
Eiji Miyasaka
宮坂 英二
Masayuki Handa
正幸 半田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印画紙,ダイレクト製
版用の感光紙もしくはフィルムなどの銀塩タイプの感材
を送りだして処理を行なう感材処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軽印刷用の刷版を直接製版する複
写カメラでは、露光した感材を静止現像液により処理し
ていた。こうした用途に用いられる感材は、例えば耐水
処理を施したベース(紙)の表面に、ハレーションを防
止する層,光に感じる銀塩乳剤層,銀などの物理現像核
が分散したゼラチンを主体とする親水性の層などが形成
されている。乳剤層は光の照射を受けてその性質を変え
るが、光を受けた乳剤層では、現像液が作用しても還元
した銀の表面層への拡散は阻害される。一方、光の照射
を受けなかった乳剤層では、ハロゲン化銀が錯化されて
表面層に拡散し、そこで物理現像されて金属銀を析出し
、感脂化される。その後、安定化処理を行なって不感脂
化処理を施せば、金属銀の析出したところだけが親油性
を示して印刷インキが載るので、刷版が得られることに
なる。
【0003】こうした感材は、現像液などの処理液との
反応が極めて短時間に進むため、処理液中で短時間停止
しただけでも、あるいは処理液が波立つだけでも処理に
むらができることが知られている。従って、従来、大き
な槽に大量の処理液を満たし、静止現像液中を、波立た
ないように感材をゆっくりと搬送する浸漬式現像処理を
行なう装置が用いられていたのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、浸漬式
現像を用いた装置では、大量の処理液を処理槽にためて
おく必要があり、処理する感材の数に応じて処理液が劣
化したり、通常アルカリ性の現像液が酸化したりするこ
とによる現像性能の劣化が避けられないという問題があ
った。また、大量の処理液を必要とするため、装置の使
用開始時に、処理液の温度を処理に適した温度まで昇温
する、いわゆるウォームアップに時間を要するという問
題もあった。ウォームアップの時間を短縮しようとすれ
ば温度調整用のヒータ等を大電力のものにしなければな
らない。
【0005】ところで、こうした問題を回避するため、
処理槽における処理液を単に少量としたのでは、搬入さ
れる感材が冬季のように冷えている場合には、感材が処
理液に搬入されることで処理液温度が急激に低下して、
処理品質を十分な高さに維持することが困難となってし
まう。
【0006】更に、こうした浸漬式現像を用いる場合に
は、現像時あるいは現像液絞り工程時に発生するスラッ
ジが処理液を満たした槽の底面に堆積しヘドロ化すると
いう問題があった。スラッジは、ロール状の感材を所定
寸法に切断する切断工程での感材の切り粉の発生や、感
材表面層を形成するゼラチン質の溶出により生じる。ス
ラッジはヘドロ化するため、処理液を単に排出しただけ
では流れ出ず、処理槽の水洗を要するという問題があっ
た。水洗を怠ると、処理槽内に搬入される感材の先端が
スラッジに当たってその搬送が阻害され、現像むらなど
を生じることもあった。
【0007】また、現像処理の後、次工程に現像液を持
ち込まないように、絞りローラを設けて現像液を絞り取
るが、絞られた古い現像液が処理槽の中に戻り、現像液
の劣化を早めていた。加えて、現像液を絞ることで、現
像液中のスラッジが絞りローラに付着・堆積し、ついに
は絞りローラを通過する感材の幅の外側に段差ができ、
絞りが十分に行なえなくなるという問題が生じることも
あった。
【0008】本発明は上記問題点を解決し、必要な処理
液の量の低減と処理品質の維持とを両立させると共に、
装置のメンテナンスフリーを可能にすることを目的とし
てなされた。かかる目的を達成する本発明の構成につい
て以下説明する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の感材処理装置は
、印画紙,ダイレクト製版用の感光紙もしくはフィルム
などの、銀塩タイプの感材を処理槽に送り出し、処理を
行なう処理装置であって、前記感材用の処理液による処
理を受ける以前の感材温度を制御して、該感材を予備昇
温する予備昇温手段と、前記処理液を貯留する処理槽と
、前記感材を該処理槽の処理液中に搬入する感材搬入手
段と、新たな処理液を前記処理槽の前記感材の搬入側の
処理液中に、前記感材の幅方向に亘って均一に送り出す
処理液拡散手段と、前記処理槽から前記感材を、前記処
理液が表面に付着した状態で搬出する搬出手段と、該搬
出された前記感材を、前記付着した処理液との反応が可
能な状態に、所定時間保持する反応継続手段とを備えた
ことを要旨とする。
【0010】なお、予備昇温手段のひとつとしては、感
材を保管する保管位置において、この感材を予備昇温す
る保管位置予備昇温手段を備えることができる。
【0011】
【作用】上記構成を有する本発明の感材処理装置は、感
材用の処理液を貯留する処理槽に、処理液拡散手段によ
り、新たな処理液を供給するが、新たな処理液は感材の
搬入側の処理液中に、前記感材の幅方向に亘って均一に
送り出される。この処理槽の処理液中に、感材を、感材
搬入手段により搬入する。搬入される感材は、予備昇温
手段により、感材の温度を制御され予備昇温されている
から、処理液の温度を低下させることなく、専ら新たな
処理液により処理を受ける。処理の後、感材は、搬出手
段により、処理液が表面に付着した状態で処理槽から搬
出され、反応継続手段により、付着した処理液との反応
が可能な状態に所定時間保持される。
【0012】即ち、本発明の感材処理装置では、感材は
、処理液の急激な温度低下を招かぬよう予備昇温されて
いるから、供給される新たな処理液により適正な温度条
件下で処理を受け、しかも処理槽を出てからも処理液と
の反応が可能な状態に保持される。従って、処理液温度
の低下による処理品質の低下という問題を回避して高い
処理品質を維持でき、処理液も少量貯留するだけで済ま
せることが可能になる。なお、本発明の感材処理装置で
処理する感材としては、製版用の銀塩系感光紙や製版用
の銀塩系フィルムのほか、銀塩系の印画紙も対象となる
【0013】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の感材処理装置の好適な実
施例について説明する。図1は、感材処理装置の一実施
例である現像処理装置の構成図、図2はこの現像処理装
置を組み込んだスリット露光式複写カメラ1を示す概略
構成図である。スリット露光式複写カメラ1は、原稿を
複写して軽印刷用の刷版を作製する装置である。
【0014】まず、図2に従って、スリット露光式複写
カメラ1の全体構成について説明する。図示するように
、このスリット露光式複写カメラ1は、筐体2内に後述
する投影光学系や現像処理装置を組み込んだものであり
、筐体2の上面に設けられたコンソールパネル4と、筐
体2の上面にそって水平方向(図における矢印A方向)
に往復動可能に構成された原稿ホルダ10と、シート状
の感材PMを露光位置に搬送する感材搬送装置20と、
原稿ホルダ10内に保持された原稿に光を照射すると共
に原稿で反射された光を感材PM上面に投影してこれを
露光する投影光学系30と、露光済みの感材PMの現像
および安定化処理を行なう現像処理装置40と、現像処
理装置40から搬出された感材PMを乾燥させる乾燥ユ
ニット50と、種々のモータや後述の電磁弁等の駆動制
御を司る電子制御装置60とを備える。
【0015】コンソールパネル4は、露光条件の設定等
を行なう各種設定スイッチや、電源スイッチ,スタート
スイッチ等が設けられており、オペレータにより操作さ
れる。コンソールパネル4の各スイッチは、電子制御装
置60に接続されている。原稿ホルダ10は、透明なガ
ラス板で構成された原稿台11と開閉自在な原稿カバー
12とを備えており、原稿は原稿台11と原稿カバー1
2との間に下向きに保持される。この原稿ホルダ10は
、筐体2に設けられたモータ13により、スプロケット
,チェーン,ベルト等の図示しない駆動系を介して、水
平方向に往復駆動され、露光用の照射光源に対して原稿
を搬送する。
【0016】感材搬送装置20は、第1の感材ロール2
1,第2の感材ロール22の他、第1の感材ロール21
からの感材送り出し専用のローラ対23,第2の感材ロ
ール22からの感材送り出し専用のローラ対24および
各感材ロールからの感材送り出しに共通して用いる2つ
のローラ対25,26を備えており、必要に応じてどち
らか一方の感材ロール21もしくは22からシート状の
感材PMを送り出す。本実施例では、感材PMとして、
シルバーマスター(製品名:三菱製紙株式会社製、型式
SLM−R2)を用いたが、銀塩系の製版用感光紙であ
れば、スーパーマスター(製品名:アグファゲバルト社
製、型式SPP)などや、通常の銀塩フィルム,高感度
PS版も用いることができる。
【0017】感材がロール状の形態に巻きとられた第1
,第2の感材ロール21,22は、通常幅が異なる2種
類の感材であり、実施例のスリット露光式複写カメラ1
では、これを同時に装着可能となっている。第1,第2
の感材ロール21,22を装着するには、筐体2の第1
,第2マスタ室21a,22aの扉21b,22bを開
き、シャフトに感材ロール21,22を回転可能に通し
た状態で、このシャフトの両端を第1,第2マスタ室2
1a,22aの両側面の所定の位置に嵌合・固定する。 なお、感材ロール21,22の装着は、感材ロール21
,22を専用のマガジン内に収納した状態で行なっても
よい。
【0018】図2は、感材PMが、第1の感材ロール2
1からシート状に引き出され、3組のローラ対23,2
5,26によって順次その下流に搬送されている状態を
示している。第2の感材ロール22の感材PMを用いる
場合には、上記ローラ対23に替わるローラ対24と2
組のローラ対25,26によって、感材PMが第2の感
材ロール22からシート状に引き出され搬送される。な
お、第1の感材ロール21または第2の感材ロール22
からの感材PMの送り出しは、原稿ホルダ10の水平方
向移動に同期して行なわれる。
【0019】こうして搬送された感材PMは、2組のロ
ーラ対25,26の間に設定された露光位置にて露光さ
れ、この露光位置における感材PMの裏面側に設けられ
た切断装置27により、コンソールパネル4を用いて設
定された寸法に切断される。感材PMを露光する投影光
学系30は、原稿ホルダ10内に保持された原稿の幅方
向に亘って光を照射するための光源31と、原稿からの
反射光LBを反射する3つのミラー32a,32b,3
2cからなるミラー群32と、露光位置の感材PM上面
に原稿の像を結像させる投影レンズ33と、感材PM上
面に投影される反射光LBの幅を制限するスリット34
とを備える。投影レンズ33とミラー群32を構成する
ミラー32b,32cとは、傾斜台35上に取り付けら
れたミラー支持板36およびレンズ支持台37にそれぞ
れ固定されており、この投影光学系30における投影倍
率は値1に設定されている。なお、上記ミラー支持板3
6およびレンズ支持台37は、投影倍率のアライメント
の際に傾斜台35上でその位置が調整され、アライメン
ト完了後に傾斜台35に固定される。
【0020】光源31から原稿に向けて照射された光は
原稿下面で反射し、この反射光LBはミラー群32の各
ミラーで順次反射され、投影レンズ33とスリット34
とを通過した後、感材PMの感光面に結像される。従っ
て、搬送されつつある感材PMの感光面には、原稿の幅
方向に亘るスリット状画像が投影される。感材PMの搬
送は、原稿ホルダ10の水平方向移動に同期しているの
で、原稿ホルダ10の水平方向の移動が完了すると、原
稿全体の露光が完了することになる。
【0021】なお、ローラ対26の下方側には、感材P
Mを一様に露光するため複数個のLED38がライン状
に設けられており、このLED38を駆動して感材PM
を照射することにより、縮小して露光する際に原稿から
の反射光LBで露光できない感材PMの周辺部分を像形
成不要部として焼きとばしている。その後、感材PMは
切断装置27によって切断される。
【0022】現像処理装置40は、投影光学系30の下
方に設置されており、導入ローラ41を介して導入され
る感材PMに対する現像処理および安定化処理を行なう
ものである。この現像処理装置40は、現像液を貯蔵す
る現像液メインタンク42と安定化剤を貯蔵する安定化
剤メインタンク43が装着可能で、図示しないモータに
よりローラ等が一体に駆動される処理ユニット44とし
て構成され、筐体2内に収納されている。現像処理装置
40の構成の詳細については後述する。
【0023】感材PMの搬送路に沿って現像処理装置4
0の下流には乾燥ユニット50が配設されている。この
乾燥ユニット50は、現像処理装置40にて処理された
感材PMを搬送する2組のローラ対51,52と、この
ローラ対51,52間に設けられた搬送トレイ53と、
この搬送トレイ53に感材PMの搬送路を挟んで対向す
る位置に設けられた感材乾燥用ヒータ54およびファン
55と、筐体2の外部に取り付けられ乾燥された感材P
Mを収納する外部トレイ56とを備える。従って、露光
済みの感材PMは、現像処理装置40における現像・安
定化処理を経て感材乾燥用ヒータ54により乾燥され、
筐体2外の外部トレイ56に送り出される。こうして、
原稿からオフセット印刷用の刷版が複製・作製される。
【0024】次に、感材PMへの現像・安定化処理を行
なう現像処理装置40について説明する。現像処理装置
40の説明には、その概略構成を示す図1の他、斜視図
(図3,図4),一部断面視により要部を示す説明図(
図5)を適宜援用する。図1に示すように、この現像処
理装置40は、導入ローラ41から導入された露光済み
の感材PMを現像液メインタンク42内の現像液を用い
て現像する現像処理部(以下、現像部と呼ぶ)70と、
安定化剤メインタンク43内の安定化剤を用いて現像済
みの感材PMに安定化処理を施しこれを乾燥ユニット5
0のローラ対51に送り出す安定化処理部(以下、安定
部と呼ぶ)72とを備える。
【0025】現像部70は、現像液の供給系として、現
像液メインタンク42の他、この現像液メインタンク4
2が着脱されメインタンク42から現像液を受けて液面
を一定に管理する液面管理筒74と、液面管理筒74か
ら導通管76を介して現像液が流入する現像液シスター
ンタンク78と、現像液シスターンタンク78からの現
像液の流出用の管路79を開閉する流入用電磁弁80と
、現像液を吐出する現像液ノズル82とを備えている。 この現像液ノズル82には、絞り部が組み込まれており
、流入用電磁弁80の開弁期間における現像液ノズル8
2先端からの現像液吐出量を制限している。現像液ノズ
ル82先端からの現像液の吐出量は、絞り部に加わる圧
力、即ち液面管理筒74における液面の高さと絞り部に
おける径とによってほぼ定まる。本実施例では、液面の
高さを一定に保っているので、流入用電磁弁80開弁時
における現像液の流量は、現像液メインタンク42内の
現像液の多寡にかかわらず一定に保たれる。
【0026】現像液シスターンタンク78には、その内
部を液流入室78aおよび液滞留室78bに区分けする
仕切板84がタンクの底から立設されており、液流入室
78aには導通管76が開口されている。一方、液滞留
室78bの上面には、底面に向けて挿入されたヒータ8
6と、タンク内の液量に応じて上下動するフロート87
を有し現像液シスターンタンク78内の液量を検出する
フロートセンサ88とが設けられている。また、現像液
シスターンタンク78の底部に連通された管路79の入
り口には、流出する現像液からごみ等を除去するメッシ
ュフィルタ90が設けられている。
【0027】この構成によれば、現像液メインタンク4
2から導通管76を介して流入した冷たい現像液は、ま
ず液流入室78aに流入して仕切板84上端を越え液滞
留室78b上部に流れ込む。液滞留室78b内の現像液
はヒータ86により温められる。ヒータ86による現像
液の温度は、後述する電子制御装置60により所定温度
に管理される。所定温度に維持された現像液は、流入用
電磁弁80が開弁すると、現像液ノズル82から流出す
る。
【0028】次に、感材PMの現像が実際に行なわれる
現像処理槽96まわりの概略構成と働きの概要とについ
て説明する。現像部70に感材PMを導入する導入ロー
ラ41の下方には、図5矢印X方向に回転して感材PM
を送り込む入り口ローラ対92が設けられ、更にその下
方には、送り込まれた感材PMに接して感材PMをガイ
ドし、搬送に際して感材PMにいわゆる腰を付けるフリ
ーローラ94が配設されている。
【0029】現像処理槽96は、断面略U字形であり、
図3に示すように、感材PMの幅に応じた幅を有し、現
像液の貯留部95を形成している。この現像処理槽96
内には、現像処理槽96の幅方向に亘って、現像処理槽
96の底面に若干の距離を残した位置にスポンジ質の現
像液供給ローラ98が配設されている。従って、現像処
理槽96の貯留部95に現像液が貯留されれば、現像液
供給ローラ98の下部は現像液に一部浸漬する。現像液
供給ローラ98の表面はスポンジ質の材質で形成されて
おり、スポンジ質を構成する気泡は個々に独立した気泡
(単独気泡)とされている。現像液供給ローラ98には
、図4に示すように、上部から滴下する現像液を現像液
供給ローラ98との間に一時的に貯留する現像液一時貯
留部100が組み付けられている。
【0030】また、現像処理槽96の底部には、図3,
図5に示すように、底部液溜め室101が形成されてお
り、現像処理槽96の底に開口された複数の連通孔10
2により、現像液が流入可能とされている。底部液溜め
室101の内部には、現像液加熱用の棒状ヒータ103
が2本配設されている。底部液溜め室101の中央底部
には、管路を開閉する排出用電磁弁104を介してこの
底部液溜め室101と導通し使用済み現像液を廃液受け
トレイ106に排出する現像液排出管108が連設され
ている。
【0031】現像処理槽96の感材PMの搬出側には、
安定部72に向けて所定の仰角αを有するガイド板11
0が配置されている。ガイド板110は、感材PMとの
接触面積を小さくするために波板を用いて形成されてお
り(図3参照)、安定部72の絞りローラ対109に向
けた現像済み感材PMの進入経路を形成する。ガイド板
110の下面には、自己温度調整機能を有する加熱用の
面状ヒータ112が取着されている。面状ヒータ112
は、図3に示すように、現像処理槽96側に設けられた
取付金具113や図示しない他の金具により、ガイド板
110に一体に固定されている。
【0032】現像処理槽96自体の詳細な構成について
説明する。現像処理槽96の貯留部95は、図3に示す
ように、湾曲した周面板120の両側面に略半月状の側
面板122(図において、向かって左側の側面板は省略
されている)を各々接合・固定することにより形成され
る。周面板120のガイド板110側のおよそ中央には
、周面板120を貫通する貫通孔126が設けられてい
る。現像液が現像液ノズル82から供給されて貯留部9
5の液量が増加すると、余剰の現像液はこの貫通孔12
6から流出する。従って、貯留部95の現像液の液面は
、貫通孔126の高さに保持される。なお、現像処理槽
96直下の排出用電磁弁104には、図1に示すように
、防滴カバー114が設けられ、現像処理槽96やガイ
ド板110から落下する現像液の付着を防止している。
【0033】現像液一時貯留部100は、図4および図
5にその詳細を示すように、現像液供給ローラ98の両
端面に当該ローラの回転を許容して当接する2枚の端面
板134と、この端面板134を両端に固定した断面「
フ」の字形状の支持板136とを備える。また、支持板
136を構成する上板136a中央、現像液ノズル82
の先端に対応した位置には、液通過孔138が設けられ
、一方、支持板136を構成する背板136bには、現
像液供給ローラ98に向けて付勢され、このローラ98
外周に当接するステンレス薄板の板ばね140が設けら
れている。
【0034】液通過孔138の真下には、上板136a
の前端中央からこの板ばね140に向けて、液受け板1
42が連設されている。液受け板142の先端と板ばね
140との間には、僅かな隙間が設けられている。現像
液供給ローラ98とその両端面に当接された端面板13
4とローラ98外周面に当接された板ばね140とで囲
まれた部位は、現像液供給ローラ98がこの部位では上
方に向けて回転していることも相俟って、現像液ノズル
82から滴下する現像液を一時的に溜め置くことができ
る。この部位を、液溜まり部143と呼ぶ。なお、液受
け板142は、現像液を現像液供給ローラ98の軸方向
に効率良く広げる役割をはたしているが、液受け板14
2がなくとも、現像液は液溜まり部143に一旦溜まる
から、現像液供給ローラ98の軸方向に広がることに変
わりはない。
【0035】現像液ノズル82から滴下する現像液は、
図4および図5に示すように、液通過孔138を通過し
て液受け板142に至り、液受け板142の両端や板ば
ね140との間に形成された僅かな隙間から板ばね14
0表面に沿って流れ落ちる。つまり、現像液供給ローラ
98の軸線方向に沿って広がりつつ液溜まり部143に
至り、ここに一時的に貯留される。液溜まり部143に
貯留された現像液の一部は、現像液供給ローラ98表面
の単独気泡層における個々の気泡に保持され、現像液供
給ローラ98の図5矢印Y方向への回転に伴って汲み出
される。
【0036】現像液供給ローラ98は、その下部が現像
処理槽96に貯留された現像液に浸漬しているから、回
転に伴って汲み出された新たな現像液は、このローラ9
8の回転に伴って既に貯留されている現像液中に供給さ
れる。新たな現像液は、現像処理槽96における感材P
Mの搬入側に拡散することになる。現像液が供給されて
貯留部95内の現像液が増加すると、新たに供給された
現像液に相当する量から感材PMの搬出に伴って失われ
る現像液分を除いた量の現像液(旧現像液)が、周面板
120の貫通孔126から外部に流れ出て、現像処理槽
96内の現像液の量はバランスする。
【0037】現像液は、底部液溜め室101にも流れ込
んでおり、ここに内蔵された2本の棒状ヒータ103に
より加熱される。加熱された現像液は、連通孔102を
介して貯留部95との間で対流する。棒状ヒータ103
の通電が現像液温度によりフィードバック制御されてい
ることも相俟って、現像処理槽96内の現像液は、極め
て短時間に昇温され所定の温度に維持される。
【0038】感材PMが現像処理槽96の現像液の貯留
部95を通過すれば、感材PMの現像処理に伴い、スラ
ッジが現像液中に混入する。こうしたスラッジは、貯留
部95から底部液溜め室101に流入し、排出用電磁弁
104が開弁されると、現像液と共に、現像液排出管1
08を介して廃液受けトレイ106に排出される。
【0039】以上現像処理槽96の構成について説明し
たが、この現像処理槽96の近傍には、面状ヒータ11
2以外にも、いくつかのヒータが設けられている。まず
導入ローラ41から入り口ローラ対92に至る間に設け
られた案内ガイド115に沿って第1の予熱ヒータ11
6が、流入用電磁弁80とその管路79および現像液ノ
ズル82を取り囲む位置に第2の予熱ヒータ117が、
更に現像処理槽96上方の現像液供給ローラ98近傍の
位置に第3の予熱ヒータ118が、各々設けられている
。また、案内ガイド115の感材PM側近傍には、雰囲
気温度を検出するサーミスタ119が設けられている。 これらの予熱ヒータおよびサーミスタは、後述する電子
制御装置60に接続され、感材PMの予備昇温を実現す
る。
【0040】一方、第1,第2の感材ロール21,22
が収納される第1,第2マスタ室21a,22aにも、
予熱ヒータが設けられている。図5には、第1マスタ室
21aのみ示したが、図示するように、第1マスタ室2
1aの下部に仕切板127が設けられ、その内部に第4
の予熱ヒータ128が配設されている。この予熱ヒータ
128によるマスタ室21aの温度は、マスタ室21a
の底部の更に下方に配置されたサーミスタ129により
検出する構成となっている。これは、ロール状の形態に
巻き取られた感材ロール21,22の熱容量が大きいた
め、第4の予熱ヒータ128の発熱の影響を直接受けな
い場所にサーミスタ129を設置し、第1,第2マスタ
室21a,22a内で感材ロール21,22が十分予備
昇温されるようにしたのである。なお、図5に破線で示
したように、サーミスタ129aを第1,第2マスタ室
21a,22a内に設け、室内の温度で検出する構成と
することも差し支えない。
【0041】次に処理ユニット44内の感材PMの搬送
について説明する。入り口ローラ対92により送り込ま
れた露光済みの感材PMは、フリーローラ94によりガ
イドされつつ貯留部95に進入し、周面板120の内周
面にそって貯留部95内を通過する。貯留部95内を通
過する間に、そこに貯留された現像液に反応し現像処理
が開始される。現像液供給ローラ98と周面板120と
の間隙を抜けて貯留部95を通過した後は、傾斜したガ
イド板110上面に沿って安定部72の入り口に設けら
れた絞りローラ対109に向けて送り出される。ガイド
板110上の雰囲気は、温度制御機能を有する面状ヒー
タ112による加熱によって所定の温度近傍となってい
るから、ガイド板110上を搬送されている間にも、感
材PM表面に付着している現像液により感材PMの現像
処理は継続する。感材PMの表面に付着している現像液
は、絞りローラ対109により絞り取られ除去される。
【0042】次に、安定化剤による感材PMの安定化系
である安定部72について、図1を用いて説明する。な
お、上記した現像部70と同一の部材または同一の機能
を有する部材については、その説明を省略し、現像部7
0における説明に用いた符号(数値)に補助符号Aを付
加して表わすこととする。安定部72は、安定化剤の供
給系として、上記現像部70の現像液供給系と同様に、
安定化剤メインタンク43,この安定化剤メインタンク
43が着脱される液面管理筒74A,仕切板84Aを内
部に立設した安定化剤シスターンタンク78A,液面管
理筒74Aと安定化剤シスターンタンク78Aとを導通
する導通管76A,流入用電磁弁80Aを介装した安定
化剤ノズル82A等を備える。安定化剤シスターンタン
ク78A内には、現像液シスターンタンク78と同様、
フロート87Aを有するフロートセンサ88A,メッシ
ュフィルタ90Aも備えられている。流入用電磁弁80
Aと安定化剤ノズル82Aとを介して安定化剤シスター
ンタンク78Aから安定化剤が流出すると、その分だけ
導通管76Aから安定化剤が流入する。
【0043】安定部72の他の構成部品について、感材
PMの搬送に沿って簡略に説明する。現像部70のガイ
ド板110の上端に配置された絞りローラ対109を通
過した感材PMは、感材PMの搬送路に沿って配置され
たガイドカバー144およびフリーローラ146にガイ
ドされて、安定化処理槽96Aへと搬入される。安定化
処理槽96Aの入口には、感材PMにいわゆる腰を付け
るフリーローラ94Aが設けられている。安定化剤の貯
留部95Aを形成する安定化処理槽96Aには、現像処
理槽96と同様、スポンジ質の安定化剤供給ローラ98
Aと、この安定化剤供給ローラ98Aとで安定化剤の液
溜まり部143Aを形成する安定化剤一時貯留部100
Aが設けられ、貯留部95Aの感材PMの搬入側に安定
化剤を供給する。一方、安定化処理槽96Aの底には、
現像処理槽96と同様、底部液溜め室101Aが設けら
れている。防滴カバー114A付の排出用電磁弁104
Aが開弁されたとき、使用済みの安定化剤は、安定化剤
排出管108Aを介して、底部液溜め室101Aから廃
液受けトレイ106Aに排出される。なお、本実施例の
安定化剤は温度管理を行なう必要がないことから、底部
液溜め室101Aにヒータは設けられていない。
【0044】感材PMの搬送路に沿った安定化処理槽9
6Aの下流には、安定化済み感材PMの進入経路を形成
するガイド板110Aが安定化処理槽96Aから上方に
向けて傾斜して配置されており、ガイド板110Aの上
端には、図1矢印Z方向に回転して安定化済み感材PM
を乾燥ユニット50(図2参照)のローラ対51に向け
て搬送しつつ感材表面から余分な安定化剤を絞り取る絞
りローラ対109Aが配設されている。なお、安定化剤
供給ローラ98Aおよび各絞りローラ対109,109
Aは、既述した現像処理槽96の各ローラと共通の駆動
源により駆動され、同期して回転されている。
【0045】図1矢印Z方向に回転して現像および安定
化済みの感材PMを搬送しつつ感材PMの表面から余分
な現像液および安定化剤を絞り取る各絞りローラ対10
9,109Aは、図示するように、個々のローラの中心
を通る平面がローラの中心を通る鉛直面から図示反時計
方向に角度βだけ傾斜して設けられている。従って、こ
の絞りローラ対109,109Aに感材PMが挟み込ま
れると、絞りローラ対109,109A部分での感材P
Mの搬送方向は、角度βに対応した角度だけ下向きとな
る。この結果、絞られた現像液もしくは安定化剤は、感
材PMの通過中は感材PMと絞りローラ対109,10
9Aとの間に留まり、感材PMの側に垂れてくるといっ
たことがない。
【0046】感材PM搬送中、各絞りローラ対109,
109Aに留まる現像液もしくは安定化剤は、感材PM
の切断後端面が絞りローラ対109もしくは109Aを
通過すると同時に、絞りローラ対109,109Aにお
ける下側のローラ表面を伝わって、各絞りローラ対10
9,109A下方に配設された右側絞り液収集板152
または左側絞り液収集板154上に落下し、廃液受けト
レイ106A内に流入する。また、各絞りローラ対10
9,109Aには、各々2個のスクレーパ150がその
先端の板ばねがローラに当接する位置に設けられており
、スクレーパにより掻き落とされたスラッジや廃液も、
右側絞り液収集板152および左側絞り液収集板154
上に落下し、廃液受けトレイ106Aに回収される。な
お、現像部70と安定部72の各廃液受けトレイ106
,106Aには、廃液タンク156に至る配管158が
設けられており、各トレイ106,106Aに集められ
た廃液は、配管158を介して最終的には廃液タンク1
56に回収される。
【0047】以上のように構成された安定部72では、
現像部70から送り込まれる現像済みの感材PMは、絞
りローラ対109により、付着した現像液を絞り取られ
、フリーローラ94A等によりガイドされつつ貯留部9
5Aに搬入される。感材PMが、貯留部95Aの安定化
剤中に入ると安定化処理が開始され、貯留部95Aを通
過した後、ガイド板110A上面にそって搬送される間
も安定化の処理は進行する。絞りローラ対109Aを通
過する際、感材PM上面からは余分な安定化剤が絞り取
られ、その後、感材PMは、ローラ対51によって乾燥
ユニット50に搬送される。
【0048】次に、現像液シスターンタンク78等にお
ける温度管理や感材PMの温度調整、あるいは現像液供
給ローラ98等の駆動制御等を司る電子制御装置60に
ついて、図6に示すブロック図を用いて説明する。図6
に示すように、電子制御装置60は、周知のCPU16
2,ROM164,RAM166や複数の自走式タイマ
カウンタを内蔵したタイマ168等を中心に算術論理演
算回路として構成され、これらとコモンバス170を介
して相互に接続された露光用出力ポート172,現像用
入力ポート174,現像用出力ポート176等の入出力
インタフェースを備える。また、電子制御装置60のコ
モンバス170には、底部液溜め室101に連通した貯
留部95内の現像液および現像液シスターンタンク78
内の現像液の温度調整を行なう液温度調整回路178と
、第1,第2マスタ室21a,22a内および現像処理
槽96近傍の感材温度を調整する感材温度調整回路17
9と、オペレータが各種の設定等を行なうコンソールパ
ネル4とが接続されている。
【0049】露光用出力ポート172には、原稿ホルダ
10の駆動用のモータ13と、感材PMを切断するため
の切断装置27と、原稿ホルダ10内の原稿に光を照射
するための光源31と、第1の感材ロール21または第
2の感材ロール22から感材PMを送り出すためのモー
タ28と、感材PMを一様に露光するためのLED38
と、安定化済み感材を乾燥するための乾燥ユニット50
とが接続されている。
【0050】一方、現像用入力ポート174には、現像
液シスターンタンク78内のフロートセンサ88と安定
化剤シスターンタンク78A内のフロートセンサ88A
とが接続されており、現像用出力ポート176には、処
理ユニット44の各ローラを同期して駆動する駆動モー
タ180と、現像液ノズル82に設けられた流入用電磁
弁80と、安定化剤ノズル82Aに設けられた流入用電
磁弁80Aと、現像液排出管108に設けられた排出用
電磁弁104と、安定化剤排出管108Aに設けられた
排出用電磁弁104Aと、ガイド板110の近傍雰囲気
をある程度の温度に加熱するための面状ヒータ112と
が接続されている。
【0051】また、液温度調整回路178には、現像液
シスターンタンク78内に設置されたヒータ86および
このタンク内の液温を検出する温度センサ85と、底部
液溜め室101内に設置された2本の棒状ヒータ103
およびこの液溜め室101内の液温を検出する温度セン
サ103aとが接続されている。この液温度調整回路1
78は、貯留部95内の現像液および現像液シスターン
タンク78内の現像液の液温をそれぞれ所定温度範囲に
維持するよう上記各ヒータを加熱制御し、液温が所定温
度範囲内に維持されているか否かを示す信号をCPU1
62に出力する。
【0052】一方、感材温度調整回路179には、案内
ガイド115に沿って設けられた第1の予熱ヒータ11
6と、流入用電磁弁80の近傍に設けられた第2の予熱
ヒータ117と、現像液供給ローラ98の上方に設けら
れた第3の予熱ヒータ118と、マスタ室21a,22
aに設置された第4の予熱ヒータ128と、現像処理槽
96近傍の温度を検出するサーミスタ119と、マスタ
室21aおよび22a内の感材の温度を検出するサーミ
スタ129とが接続されている。この感材温度調整回路
179は、マスタ室21a,22aから現像処理槽96
に至るまでの感材PMを、現像処理に先だって予備昇温
し、感材PMがある程度以上に昇温されたか否かを示す
信号をCPU162に出力する。
【0053】次に、実施例のスリット露光式複写カメラ
1の全体の動作について簡略に説明する。スリット露光
式複写カメラ1に電源が投入されると、図7に示すよう
に、まず初期化の処理を実行し(ステップS100)、
続いて、感材温度が十分上昇したか否かの判断を行なっ
て上昇したと判断されるまで待機し(ステップS150
)、感材温度が十分に上昇した後、待機処理を実行し(
ステップS200)、コンソールパネル4からのスター
トキーの入力を待って(ステップS300)、露光・現
像処理を実行する(ステップS400)。
【0054】ここで、初期化の処理とは、排出用電磁弁
104,104Aを開弁して、現像処理槽および安定化
処理槽96A(以下、必要に応じて両者をまとめて処理
槽96と呼ぶ)に残存する現像液もしくは安定化剤(以
下、必要に応じて両者をまとめて処理液と呼ぶ)をすべ
て排出し、排出用電磁弁104,104Aを閉弁した後
、流入用電磁弁80,80Aを開弁して現像液供給ロー
ラ98,安定化剤供給ローラ98Aの回転に伴って処理
液を処理槽96に供給し、液温度調整回路178を動作
させて現像液シスターンタンク78および現像処理槽9
6内の現像液の温度を、およそ28℃ないし31℃の範
囲に昇温・維持し、更に感材温度調整回路179を動作
させて第1ないし第4の予熱ヒータ116,117,1
18,128に通電して感材の予備昇温を開始するとい
った処理である。電源投入時に初期化の処理を実行する
ことにより、処理槽96内の処理液は、露光・現像処理
のために、新たな処理液に入れ換えられ、処理液および
感材PMは適正な温度に制御される。
【0055】ステップS150の判断は、感材PMの予
備昇温が十分に行なわれたか否かを判断するものであり
、特にロール状に巻き取られた感材PMが冬季等に冷え
きっている場合、第1,第2マスタ室21a,22a内
を十分に昇温して、第1,第2の感材ロール21,22
を十分に暖めておくために実行される。即ち、予熱ヒー
タが通電されたからといって直ちに感材PMの温度が適
正値(本実施例ではおよそ26℃から32℃)に温めら
れる訳ではないので、サーミスタ119,129の検出
値を参照しつつ、ある程度感材ロール21,22が昇温
するまで、露光・現像等の処理を開始させないものとし
ている。
【0056】時間が経過してサーミスタ119,129
により検出される感材ロール21,22の温度および現
像処理槽96近傍の温度が上昇したと判断されると、待
機処理(ステップS200)に移行する。待機処理では
、露光・現像のための各種設定を行ないつつ、露光およ
び現像が可能な状態で待機する。
【0057】スタートキーが押されてオンとなった場合
(ステップS300)に実行される露光・現像処理(ス
テップS400)では、投影光学系30による露光処理
を行なうと共に、感材PMの先端が現像処理槽96に入
るのに先立って現像液の流入用電磁弁80を開いて新た
な現像液の供給を開始し、感材PMが搬送されるにつれ
て、安定化剤の流入用電磁弁80Aを開いて新たな安定
化剤の供給を開始し、感材PMの通過に従ってこれら処
理液の供給を停止する。現像処理装置40における各部
の動作は、既に詳述した通りである。
【0058】以上説明したように、このスリット露光式
複写カメラ1に組み込まれた実施例の現像処理装置40
によれば、現像処理槽96,安定化処理槽96Aにおい
て、感材PMの搬入側に現像液および安定化剤を均一に
供給して現像および安定化処理に供するから、現像処理
槽96,安定化処理槽96Aに搬入された感材PMは、
新たな処理液による作用を均一に受け、常に一定した現
像および安定化の処理が行なわれる。しかも、現像処理
槽96,安定化処理槽96Aを出た感材PMをなお反応
可能な状態で保持しているから、少量の現像液および安
定化剤を貯留するだけで、ダイレクト製版用の銀塩タイ
プの感材PMに対し、現像および安定化処理を十分に行
なうことができる。従って、各処理槽96,96Aを小
型化でき、現像処理装置40の小型化、延いてはスリッ
ト露光式複写カメラ1の小型化を図ることができる。
【0059】しかも、現像処理,安定化処理に先だって
、感材PMは、第1,第2マスタ室21a,22a内で
十分に予備昇温されており、更に案内ガイド115に沿
って搬送される間にも第1の予熱ヒータ116の発熱に
より予熱される。特に、ロール状に巻かれた感材PMの
場合は、その全体の熱容量は大きいので、マスタ室21
a,22a内においてロール状態で予備昇温しておくこ
とは、シート状に引き出された後、処理液中に搬入され
る感材PMの温度を十分なものとする上で好適である。 加えて、流入用電磁弁80を通って現像処理槽96に新
たに供給される現像液は、第2の予熱ヒータ117によ
り温度低下を招かないよう温められており、更に現像液
供給ローラ98の近傍も第3の予熱ヒータで温められて
、現像液供給ローラ98の表面に担持されて現像処理槽
96に供給される現像液の温度低下を最小限にとどめて
いる。この結果、感材PMおよび現像液は、処理に十分
な温度に確実に保たれ、外気温が低い場合であっても、
感材PMの処理に悪影響を受けることはない。
【0060】また、本実施例では、新たな現像液を、感
材PMの搬入側、即ち現像処理開始側に供給しているの
で、新たな現像液を優先的に使用して感材PMを効率的
に現像処理でき、現像品質の一層の向上を図ることがで
きる。
【0061】本実施例によれば、従来のように大量の現
像液および安定化剤を貯留する必要がないので、現像処
理槽96内の現像液の現像による劣化や経時的な酸化に
よって現像能力が低下および変化することがなく、製版
品質を常に安定に保つことができる。処理液の使用量も
全体として低減することができる。また、大量の現像液
等を貯留していないので、スラッジが長期に亘って留ま
ってヘドロ化することがない。従って、現像処理槽96
等の清掃が不要になり、従来必要とされた水洗などのメ
ンテナンスの労力も不要となる。現像処理槽96の底部
にスラッジが固着して感材PMの搬送を阻害するという
こともないから、感材PMの搬送が阻害されて現像され
た感材PM上に現像むらなどが生じるといった問題もな
い。
【0062】また、現像液ノズル82からの吐出現像液
を現像液供給ローラ98の軸線方向にそって広げつつ、
即ち感材PMの幅方向にわたって均一に液溜まり部14
3に溜め置き、現像液供給ローラ98表面の単独気泡層
における個々の気泡に保持された現像液(新たな現像液
)を現像液供給ローラ98の回転に基づき貯留部95に
供給するので、貯留部95内の現像液の液面に、波立ち
等の乱れを生じることがない。この結果、現像液液面の
乱れ(波)に基づく現像ムラ(液面の乱れが反映して感
材表面に現われる不規則なスジムラ)を生じることもな
い。
【0063】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく
、例えば感材の温度を直接サーミスタや赤外線式の検出
器で検出して予熱を行なう構成、感材ロールを回転自在
に保持するスピンドルや導入ローラ41等に予熱ヒータ
を組み込んだ構成、外気温に応じて予熱ヒータに供給す
る電力を制御する構成、予めシート状に切断された感材
をマスタ室より順次引き出して露光・現像に供する構成
、あるいは銀塩方式の印画紙や製版用フィルムの現像装
置に適用した構成など、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の感材処理
装置では、感材は、処理に先だって予熱されており、処
理槽に均一に供給される新たな処理液により処理を受け
、しかも処理槽を出てからも処理液との反応が可能な状
態に保持される。従って、外気温度の如何によらず、少
量の処理液により感材の処理を効率よくかつムラなく行
なうことができるという優れた効果を奏する。また、装
置の小型化を図ることも可能となる。
【0065】加えて、処理液を大量に貯留する必要がな
いことから、ヘドロ化したスラッジの固着といった現象
を生じることもなく、処理槽のメンテナンスが不要にな
るという利点も得られる。また、処理液の温度を管理す
る必要がある場合でも、温度管理を容易かつ省電力とす
ることができると共にその完了までに要する時間を短縮
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である現像処理装置の構成図
である。
【図2】実施例の現像処理装置を組み込んだスリット露
光式複写カメラ1を示す概略構成図である。
【図3】現像処理槽96の要部斜視図である。
【図4】現像液供給ローラ98および現像液一時貯留部
100の斜視図である。
【図5】現像処理槽96における各種ローラや現像液一
時貯留部100,各種ヒータ等の配置を示す断面図であ
る。
【図6】電子制御装置60の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】電子制御装置60が実行する処理ルーチンを示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1  スリット露光式複写カメラ 10  原稿ホルダ 20  感材搬送装置 21  第1の感材ロール 21a  第1マスタ室 22  第2の感材ロール 22a  第2マスタ室 30  投影光学系 40  現像処理装置 42  現像液メインタンク 43  安定化剤メインタンク 44  処理ユニット 50  乾燥ユニット 60  電子制御装置 70  現像部 72  安定部 80  流入用電磁弁 82  現像液ノズル 95  貯留部 96  現像処理槽 98  現像液供給ローラ 100  現像液一時貯留部 101  底部液溜め室 104  排出用電磁弁 109  絞りローラ対 112  面状ヒータ 116  第1の予熱ヒータ 117  第2の予熱ヒータ 118  第3の予熱ヒータ 119  サーミスタ 128  第4の予熱ヒータ 129  サーミスタ 178  液温度調整回路 179  感材温度調整回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  印画紙,ダイレクト製版用の感光紙も
    しくはフィルムなどの、銀塩タイプの感材を処理槽に送
    り出し、処理を行なう感材処理装置であって、前記感材
    用の処理液による処理を受ける以前の感材温度を制御し
    て、該感材を予備昇温する予備昇温手段と、前記処理液
    を貯留する処理槽と、前記感材を該処理槽の処理液中に
    搬入する感材搬入手段と、新たな処理液を前記処理槽の
    前記感材の搬入側の処理液中に、前記感材の幅方向に亘
    って均一に送り出す処理液拡散手段と、前記処理槽から
    前記感材を、前記処理液が表面に付着した状態で搬出す
    る搬出手段と、該搬出された前記感材を、前記付着した
    処理液との反応が可能な状態に、所定時間保持する反応
    継続手段とを備えた感材処理装置。
  2. 【請求項2】  前記予備昇温手段は、前記感材を保管
    する保管位置において該感材を予備昇温する保管位置予
    備昇温手段を備えることを特徴とする請求項1記載の感
    材処理装置。
JP3093671A 1990-10-23 1991-03-29 感材処理装置 Expired - Lifetime JP2880820B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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