JPH0430381B2 - - Google Patents

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JPH0430381B2
JPH0430381B2 JP58224772A JP22477283A JPH0430381B2 JP H0430381 B2 JPH0430381 B2 JP H0430381B2 JP 58224772 A JP58224772 A JP 58224772A JP 22477283 A JP22477283 A JP 22477283A JP H0430381 B2 JPH0430381 B2 JP H0430381B2
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JP
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cyclopentadiene
dicyclopentadiene
spindle oil
distillate
thermal
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JP58224772A
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、液状ジシクロペンタジエンを熱分解
することにより、シクロペンタジエンを連続的に
製造する方法に関する。 従来、液状ジシクロペンタジエンをそのまま加
熱分解器に供給してシクロペンタジエンを製造す
ることが知られている。 しかしながら、この方法では、原料ジシクロペ
ンタジエン並びに熱分解生成物のシクロペンタジ
エン等が熱重合して生成する重合物により比較的
に短時間で加熱分解器内が閉塞され、熱分解運転
を継続出来なくなるという重大な欠点があつた。
そこで、その改良法として加熱分解器の前に原料
を予め気化して気体ジシクロペンタジエンを加熱
分解器に供給する方法が提案された(例えば米国
特許第2801270号及び第3772396号明細書参照)。
しかしながら、この方法では、加熱気化の際に既
に、蒸発器の中で熱重合物が極めて多く副生し、
蒸発器を閉塞する。これを防止するためには、熱
重合物濃度が低い状態で熱重合物を含んだ液状物
を排出せざるを得ず、それ故、この方法では蒸発
器の閉塞及び原料損失が大きいという問題は避け
難い。 また、ジシクヲペンタジエンを重質不活性炭化
水素と共に原料を蒸留塔に供給し、重質不活性炭
化水素を塔底から除去しつつ、ガス状のジシクロ
ペンタジエンを塔頂より回収し、冷却して、ドラ
ムに収容し、これを気化して熱分解加熱器に供給
して、シクロペンタジエンを得る方法も提案され
ている(特開昭55−153727号公報)。しかし、こ
の方法では、熱分解器と共に新たに蒸発器を設置
する必要があり、付帯設備等を含めると、装置全
体は大規模になり、その建設費用をも含めて経費
を考慮すると、必ずしも経済的に有効な方法とは
言い難いものである。 本発明は、前記の従来技術の欠点を解消し、熱
重合物による熱分解器の閉塞を起こさず、極めて
簡単な装置で、経済的に項純度のシクロペンタジ
エンを製造しうる方法を提供することを目的とす
る。 240〜280℃の範囲の温度に加熱されたスピンド
ル油の液面上より液状のジシクロペンタジエンと
スピンドル油との混合物(前者/後者が重量比で
4/1〜100/1)を持続的に供給し、ジシクロ
ペンタジエンをシクロペンタジエンに分解し、蒸
発させて蒸留物とし、該蒸留物を10〜90℃に温度
調整した分縮器により、シクロペンタジエンとジ
シクロペンタジエンを分離しシクロペンタジエン
を回収し、上記スピンドル油を含む系内残留物を
系外に除去することを特徴とするシクロペンタジ
エンの製造法に関する。 本発明に使用する原料のジシクロペンタジエン
としては、市販のジシクロペンタジエンの他に、
石油類の分解等で得られるジシクロペンタジエン
を70重量%以上含有する溜分を使用することがで
きる。なお、この場合に沸点90℃以下の成分を不
純物として含まないのが好ましい。沸点90℃以下
の不純物を含む場合には、蒸発させられたメチル
シクロペンタジエンを例えば分縮器で冷却し、回
収するに際し、液状のシクロペンタジエン中に不
純物として混入してしまい、シクロペンタジエン
の純度が低下する原因となるからである。 なお、ジシクロペンタジエンは、式 で表わされる化合物である。 240〜280℃の範囲の温度に加熱されたスピンド
ル油の液面上からジシクロペンタジエンが供給さ
れると、ほとんど同時にジシクロペンタジエンは
シクロペンタジエンに分解され、蒸発させられ
る。シクロペンタジエンは蒸発後公知の方法で回
収すればよい。例えば凝縮器が使用される。回収
方法としては、蒸発物を単に凝集して回収したの
では、未分解のジシクロペンタジエンも同時に回
収されるので得られるシクロペンタジエンの純度
が低下するので、次のようにするのがよい。すな
わち、蒸発物は、先ず10〜90℃に温度調整された
分縮器により、未分解のジシクロペンタジエンを
凝集し、分解反応系に還元し、分解反応に供す
る。一方分縮器を通過すたシクロペンタジエンを
全縮器で回収する。 ジシクロペンタジエンとスピンドル油との混合
物は、ジシクロペンタジエン/スピンドル油が重
量比で10〜1〜100/1の範囲の割合にする必要
がある。 ここで使用するスピンドル油は、副生する熱重
合物による残渣の粘度上昇を常に防止するために
必要であり、この量が少ないと粘度上昇を効果的
に防止することができない。また、多すぎると可
燃負担が増大し、熱エネルギーの抵抗が多くな
る。 ジシクロペンタジエンとスピンドル油の混合物
の供給速度は、装置等の規模により適宜決定され
るが、1〜4.5Kg/時が好ましく、特に2〜3.5
Kg/時が好ましい。供給速度が小さすぎるとシク
ロペンタジエンの生成効率が低下し、大きすぎる
とジシクロペンタジエンの熱分解効率が低下しや
すい。 初期に存在させられるスピンドル油の量は、装
置等の規模、上記供給度などに応じて、適宜決定
されればよいが、好ましくは4〜9Kgあればよ
い。 また、系内のスピンドル油を含む残留物の除去
は、系内での残留物が多くなりすぎたり、少なく
なりすぎないように適宜行なえばよく、連続的に
または断続的に行なえばよい。好ましくは、初期
残留物に対して、系内残留物が50〜150容量%に
保たれるようにするのが好ましい。 次に、図面を用いて本発明の好ましい態様を説
明する。 図面は、本発明方法を実施する装置の模式図で
ある。本発明方法を実施する場合、まず、槽型熱
分解器1内にスピンドル油2を仕込み、これを
200〜300℃、好ましくは220〜280℃に加熱してお
く。次いで、そのスピンドル油の液面上に原料パ
イプ3から供給されるジシクロペンタジエンとパ
イプ4から供給されるスピンドル油との混合物を
フイードポンプ5により連続的に供給する。 槽型熱分解器1内において原料ジシクロペンタ
ジエンの大部分は、瞬時に熱分解されてシクロペ
ンタジエンになり、同時に蒸発する。この蒸発物
を冷却して、シクロペンタジエンが回収される。
しかし、この際、同時に原料ジシクロペンタジエ
ンの一部も未熱分解のまま蒸発される。この蒸気
の組成については、原料ジシクロペンタジエンの
熱分解条件によつても異なるが、シクロペンタジ
エンを70〜95%含む。従つて、シクロペンタジエ
ンをを高純度で得るために、槽型熱分解器1に分
縮器6を連結するのが好ましい。この分縮器6は
簡単な構造を有するものであり、内部に多数の細
管を有し、その周囲に冷却媒体を通すものが好ま
しい。細管内を蒸気が通る時に、精製分離が行わ
れる。一般に用いられる多槽板型蒸溜塔は、蒸溜
効果は数段に高いが、蒸溜塔の内部で二量化反応
が起こりやすく、逆にジシクロペンタジエンが生
成することがあり、この場合は総合的な熱分解収
率が低下すると共に、熱損失も多くなるので、そ
の使用にあたつて、注意を要する。 分縮器6内の冷却温度を10〜90℃、好ましくは
25〜70℃に調節する。冷却温度を10℃より低くす
ると、分縮器内部でフラツシング現象が発生し、
蒸溜による精製分離状態が乱れると共に、蒸溜効
率は著しく低下し、分縮器からの戻り分が増大
し、熱分解器内での高温加熱処理時間が長くな
り、それに伴つて熱重合反応が起こりやすく、熱
分解残渣油の粘度上昇の問題が起こりやすくな
る。また、冷却温度を90℃より高くすると、原料
ジシクロペンタジエンの1部が溜出するので、同
様に蒸溜効率は低下し、シクロペンタジエンの純
度を著しく低下させる。従つて、分縮器内の冷却
温度を10〜90℃に調節する。 分縮器6からの溜出物を続いて全縮器7に導入
して冷却、凝縮させ、液体シクロペンタジエンを
流出口8から取り出す。 熱分解残渣油は、原料供給量に対比して適宜、
排出口9から排出される。 このようにして、本発明によれば、熱分解器の
前に原料の気化器を設けることなく、簡単な装置
で、長時間運転しても熱分解器を閉塞せずにシク
ロペンタジエンを効率よく、高純度で得ることが
できる。 次に、本発明の実施例を示す。 実施例 1 予め、スピンドル油(丸善石油社製品)を槽型
熱分解器に張り込み、スピンドル油を260℃の温
度に加熱した。この槽型熱分解器の上に連結した
分縮器内の冷却温度を30℃に調節した後、市販の
液状ジシクロペンタジエン(純度95.2%)97重量
部とスピンドル油3重量部との混合物を2.3Kg/
時の一定速度で分縮器へ供給した。その結果、原
料ジシクロペンタジエンの99.1%(熱分解溜出
率)が分縮器から溜出し、その溜出物中のシクロ
ペンタジエンの量は94.9%、原料ジシクロペンタ
ジエンは0.4%であり、他の不純度は4.7%であつ
た。従つて、原料ジシクロペンタジエンの熱分解
収率(熱分解溜出率×溜出物中のシクロペンタジ
エン純度)は94.0%であつた。また、槽型熱分解
器からの、スピンドル油を主成分とする重質不活
性残渣は、0.09Kg/時の一定速度で抜き取り、
500時間運転したが、槽型熱分解器から抜き取つ
たスピンドル油を主成分とする重質不活性残渣は
黒褐色に着色していたが、粘度の増加はほとんど
認めされなかつた。 実施例2及び比較例1〜4 下記の表に示す条件を使用する以外は、実施例
1と同様にして運転した。得られた結果を下記の
表に示す。 【表】
【図面の簡単な説明】
図面は本発明方法を実施する装置の模式図であ
る。 1……槽型熱分解器、6……分縮器、7……全
縮器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 240〜280℃の範囲の温度に加熱されたスピン
    ドル油の液面上より液状のジシクロペンタジエン
    とスピンドル油との混合物(前者/後者が重量比
    で4/1〜100/1)を持続的に供給し、ジシク
    ロペンタジエンをシクロペンタジエンに分解し、
    蒸発させて蒸留物とし、該蒸留物を10〜90℃に温
    度調整した分縮器により、シクロペンタジエンと
    ジシクロペンタジエンを分離しシクロペンタジエ
    ンを回収し、上記スピンドル油を含む系内残留物
    を系外に除去することを特徴とするシクロペンタ
    ジエンの製造法。 2 液状のジシクロペンタジエンとスピンドル油
    との混合物(前者/後者が重量比で4/1〜
    100/1)の供給速度が1〜4.5Kg/時である特許
    請求の範囲第1項記載のシクロペンタジエンの製
    造法。 3 分縮器により分離されたシクロペンタジエン
    を全縮器により回収する特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載のシクロペンタジエンの製造法。
JP22477283A 1983-11-29 1983-11-29 シクロペンタジエンの製造法 Granted JPS60116634A (ja)

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JPS60116634A JPS60116634A (ja) 1985-06-24
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JPS5659719A (en) * 1979-10-18 1981-05-23 Daicel Chem Ind Ltd Preparation of cyclopentadiene

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