JPH04303471A - 消火設備の自動点検装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、消火設備に配置した
各種センサからの各種情報に基づき、消火設備を定期的
に自動点検し得る消火設備の自動点検装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】消火設備は、その性格上、日常は停止状
態で稼働していない。しかし、火災が発生したら、その
機能を１００パーセント発揮する必要がある。このため
、いつでも稼働ができるように、日常の点検，保守が重
要となり、消防法にてその点検および報告が義務づけら
れている。例えば、その定期点検項目として、ポンプ締
切運転試験がある。このポンプ締切運転試験では、消火
ポンプの吐出側を締切状態とし、吐出圧力，吸込圧力，
電流値，回転数等が正常であるか否か、すなわち消火ポ
ンプが所定の能力を発揮するか否かを確認する。ここで
、例えば吐出圧力を検出するセンサが故障したような場
合、機器異常信号が生じ、ポンプ締切運転試験は直ちに
中断される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
あっては、実行中の試験が機器異常信号により中断され
た場合、例えば消化ポンプの運転が停止ロックされる。 このため、機器異常信号が生じた場合には、消化能力に
余裕があるにも拘らず、消化設備を直ちに起動させるこ
とができず、初期消火でくい止めることができるような
火災に対し、即座に対処することができなかった。また
、従来にあっては、消火設備の自動点検中に他設備（例
えば煙感知設備）の点検を重複して実施すると、両設備
で競合が発生し、正確な点検を行うことができなかった
。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するために提案されたもので、その第１発明（請
求項１に係る発明）は、火災信号，機器異常信号および
他設備での点検実施信号の何れか一つでも入力された場
合、実行中の自動点検をキャンセルし、消火設備を点検
前の初期状態へ戻すようにしたものである。また、その
第２発明（請求項２に係る発明）は、火災信号，機器異
常信号および他設備での点検実施信号の何れか一つでも
入力された場合、予定されている自動点検をキャンセル
し、消火設備を点検前の初期状態に維持するようにした
ものである。

【０００５】

【作用】したがってこの発明によれば、その第１発明で
は、機器異常信号が生じると、消火設備は点検前の初期
状態へ戻り、火災の発生に対して当該設備を直ちに起動
することが可能となる。また、他設備での点検実施信号
が入力されると、消火設備は点検前の初期状態へ戻り、
他設備での点検を優先させる。また、その第２発明では
、機器異常信号が生じると、消火設備は点検前の初期状
態を維持し、火災の発生に対して当該設備を直ちに起動
することが可能となる。この際、予定されている自動点
検がキャンセルされるため、消火設備の作動中に自動点
検へ移行することがない。また、他設備での点検実施信
号が入力されると、消火設備での自動点検がキャンセル
され、重複する虞れのある他設備での点検を優先させる
。

【０００６】

【実施例】以下、本発明に係る消火設備の自動点検装置
を詳細に説明する。

【０００７】図２はこの自動点検装置を含んでなる消火
設備の一実施例を示すシステム構成図である。同図にお
いて、１は水槽、２は消火ポンプ、３−１〜３−ｎはス
プリンクラヘッド、４は消火ポンプ２とスプリンクラヘ
ッド３−１〜３−ｎとをつなぐ接続管路、５は接続管路
４の途中に設けられた電動吐出弁、６は圧力タンク、７
は補助加圧ポンプ、８は呼水槽である。

【０００８】消火ポンプ２はフート弁２ー１を介し吸込
み管２ー２を通して水槽１内の水を汲み上げる。消火ポ
ンプ２と電動吐出弁５とをつなぐ接続管路４ー１中には
逆止弁９−１が設けられている。また、接続管路４−１
には、一次圧調整弁（電動弁）１０が付設されている。 圧力タンク６には、消火ポンプ用圧力スイッチ６−１，
補助加圧ポンプ用圧力スイッチ６ー２が設けられており
、タンク内の水を排出できるものとして電動排水弁１１
が付設されている。補助加圧ポンプ７はフート弁７ー１
を介し吸込み管７ー２を通して水槽１内の水を汲み上げ
る。この補助加圧ポンプ７の汲み上げる水が、逆止弁９
−２を介し接続管路１２−１，１２−２を通して、圧力
タンク６へ供給されるものとなっている。また、接続管
路１２−１は、接続管路１２−３を通して、電動吐出弁
５と逆止弁９−１とをつなぐ接続管路４−１１に連通し
ている。なお、電動吐出弁５は常時は開いており、電動
排水弁１１および後述する電動試験弁１５は常時は閉じ
ている。また、一次圧調整弁１０は、常時は当該弁の一
次側の圧力を規定圧力に調整状態にある。

【０００９】スプリンクラヘッド３−１〜３−ｎは、接
続管路４に連通する分岐管路１３−１に付設されており
、スプリンクラヘッド３−１〜３−ｎに至る前の管路途
中には流水検知装置１４が設けられている。この流水検
知装置１４は、スプリンクラヘッド３−１〜３−ｎの１
カ所でも開いた場合、分岐管路１３−１内を流れる水を
検出してオン出力を送出する。この流水検知装置１４の
送出するオン出力は火災警報信号などとして使用される
。また、流水検知装置１４は、逆止弁としての機能も有
する。一方、スプリンクラヘッド３−１〜３−ｎに至っ
た後の分岐管路途中には、末端試験弁としての電動弁（
以下、電動試験弁という）１５、およびオリフィス１６
が設けられている。なお、本実施例においては、分岐管
路を１３−１として一つしか示さなかったが、接続管路
４には同様な分岐管路が複数連通して設けられており、
これら分岐管路には同様にしてスプリンクラヘッドや電
動試験弁などが付設されている。

【００１０】呼水槽８には消火ポンプ２への呼び水が蓄
えられている。すなわち、呼水槽８内に蓄えられた水が
呼び水として、逆止弁９−３を介し接続管路１２−４を
通して、消火ポンプ２へ与えられている。呼水槽８への
給水は、給水装置１８を通して行われる。また、接続管
路１２−４には接続管路１２−５が分岐して設けられ、
接続管路１２−５の途中にはフロースイッチ１７が設け
られている。

【００１１】なお、図中、符号１９−１〜１９−６で示
したメータは圧力計であり、符号２０−１〜２０−３で
示した弁は手動操作弁である。弁２０−１，２０−２は
常時は開いており、弁２０−３は常時は閉じている。

【００１２】また、図２はビルディングにおける例えば
１階でのシステム構成であって、水槽１を除いたこれと
ほゞ同等のシステムが所定階層毎に構築されている。そ
して、これら各階層毎のシステムに対して図３に示すよ
うな分散制御装置３００が配置され、これら分散制御装
置３００の所定グループ毎に統括制御装置２００が設け
られ、これら統括制御装置２００に対してセンタ制御装
置１００が設けられている。センタ制御装置１００は、
防災盤４００との間で種々のデータ、例えば火災信号，
他設備での点検実施信号，自設備での点検実施信号など
の送受を行う。また、センタ制御装置１００は、統括制
御装置２００を経由して、分散制御装置３００を介し、
消火設備の種々の情報を収集し、表示，印字，データ蓄
積などを行うと共に、統括制御装置２００に対して点検
指令を出力する。統括制御装置２００は、センタ制御装
置１００よりの点検指令を受け、所轄の分散制御装置３
００へ順次点検動作開始指令を出力する。分散制御装置
３００は、統括制御装置２００からの点検開始指令を受
け、指定された順序に従い自動点検動作を行う。

【００１３】図４はセンタ制御装置１００の概略的なブ
ロック構成図である。センタ制御装置１００は、ＣＰＵ
１００−１，ＲＡＭ１００−２，ＲＯＭ１００−３，入
力インターフェイス１００−４，出力インターフェイス
１００−５，入出力インターフェイス１００−６を備え
ており、防災盤４００からのデータが入力インターフェ
イス１００−４へ与えられ、防災盤４００へのデータが
出力インターフェイス１００−５より出力される。また
、センタ制御装置１００は、入出力インターフェイス１
００−６に対して接続されたパソコンＰＣを含み、入出
力インターフェイス１００−６を介して統括制御装置２
００との間でデータ通信を行う。

【００１４】次に、図２に示した消火設備について、そ
の基本動作を説明する。今、火事が生じて、スプリンク
ラヘッド３−１が作動したとする。すると、圧力タンク
６内に蓄えられている水が、接続管路１２−２，１２−
３，接続管路４の経路で分岐管路１３−１へ至り、流水
検知装置１４を通過してスプリンクラヘッド３−１より
噴出する。スプリンクラヘッド３−１からの噴出に伴い
、圧力タンク６内の圧力が低下すると、補助加圧ポンプ
用圧力スイッチ６−２がオンとなる。この補助加圧ポン
プ用圧力スイッチ６−２のオンにより、補助加圧ポンプ
７が起動し、圧力タンク６への給水を図る。補助加圧ポ
ンプ７の作動では賄いきれずに、圧力タンク６内の圧力
がさらに低下すると、消火ポンプ用圧力スイッチ６−１
がオンとなる。この消火ポンプ用圧力スイッチ６−１の
オンにより、消火ポンプ２が起動し、スプリンクラヘッ
ド３−１からの噴出水圧を確保すると共に、圧力タンク
６への給水を図る。圧力タンク６内の水位が上昇すると
、補助加圧ポンプ用圧力スイッチ６−２がオフとなり、
補助加圧ポンプ７の作動が停止する。一旦、消火ポンプ
２が起動すると、消火ポンプ２はその作動を継続する。 この消火ポンプ２の作動は、図示せぬスイッチを手動操
作することにより、消火後の任意のタイミングで停止す
ることができる。なお、この間、消火ポンプ２の吐出圧
は、一次圧調整弁１０の作動により、適当な値に維持さ
れる。

【００１５】次に、このような基本動作を行う消火設備
において、定期的に行われる自動点検の一試験項目とし
て、ポンプ締切運転試験について説明する。所定の期日
かつ所定の時刻に達すると、電動吐出弁５および一次調
整弁１０が閉じられ、消火ポンプ２が起動され、ポンプ
締切運転試験が開始される。このポンプ締切運転試験で
は、接続管路１２−４，１２−５を通して所定水量が排
水されることがフロースイッチ１７で確認されると共に
、消火ポンプ２の吐出圧力，吸込圧力，電流値，回転数
などが計測され、消火ポンプ２が所定の能力を発揮する
か否かが確認される。このポンプ締切運転試験により消
火ポンプ２が正常であることが確認されると、消火ポン
プ２が停止され、一次調整弁１０が制御状態へ戻され、
電動吐出弁５が開かれる。

【００１６】次に、センタ制御装置１００の行う特徴的
な動作について、図１に示したフローチャートを参照し
ながら説明する。すなわち、センタ制御装置１００は、
異常信号が生じると、実行中の定期点検をキャンセルし
、消火設備を点検前の初期状態へ戻す。例えば、ポンプ
締切運転試験の実行中に、機器異常信号が生じると、異
常信号有りと判断し（ステップ１０１）、点検中止処理
を実行する（ステップ１０２）。図１（ｂ）はこの点検
中止処理を示すサブルーチンであり、先ずそのステップ
１０２−１にて、シーケンス復帰処理を実行する。すな
わち、今、消火ポンプ２が運転状態にあり、電動吐出弁
５および一次調整弁１０が閉じられているものとすると
、先ずそのシーケンス復帰処理として消火ポンプ２を停
止する。そして、この消火ポンプ２の停止に対して異常
処理の有無を確認し（ステップ１０２−２）、異常処理
がなければステップ１０２−６へ進む。そして、このス
テップ１０２−６での「Ｎ」に応じて、ステップ１０２
−１へ戻り、次のシーケンス復帰処理として一次調整弁
１０を制御状態へ戻す。以下、同様にして、ステップ１
０２−２およびステップ１０２−６を経てステップ１０
２−１へ戻り、次のシーケンス復帰処理として電動吐出
弁５を開く。そして、ステップ１０２−２を経てステッ
プ１０２−６へ進み、シーケンス復帰処理の終了を確認
して、主ルーチンへ戻る。主ルーチンへ戻った以降のス
テップ１０３では常時監視移行処理を実行する。この常
時監視移行処理においては、定期点検に際して使用した
判定パラメータを、常時監視に応じた判定パラメータへ
戻す。

【００１７】これにより、消火設備は点検前の初期状態
へ戻り、火災の発生に対して当該設備を直ちに起動する
ことが可能となる。すなわち、軽故障は言うに及ばず重
故障であっても短時間の間は消化能力を有しており、こ
の消化能力を利用すれば、初期消火でくい止めることが
できるような火災に対し、消化設備を直ちに起動させて
即座に対処することができる。

【００１８】なお、ステップ１０２−２にて異常処理有
りとされると、その時の異常データをファイリングし（
ステップ１０２−３）、エラーメッセージを印字し（ス
テップ１０２−４）、そのエラーメッセージを表示する
（ステップ１０２−５）。

【００１９】また、上述においては、ポンプ締切運転試
験の実行中に機器異常信号が生じた場合について説明し
たが、他設備での点検実施信号が入力された場合にも、
センタ制御装置１００はステップ１０１にて異常信号有
りと判断し、ステップ１０２での点検中止処理を実行す
る。これにより、消火設備は点検前の初期状態へ戻り、
他設備での点検を優先させる。

【００２０】また、センタ制御装置１００は、火災信号
が入力された場合にも、ステップ１０１にて異常信号有
りと判断し、ステップ１０２での点検中止処理を実行す
る。これにより、消火設備は点検前の初期状態へ戻り、
消火設備を直ちに起動させて現在生じている火災に即座
に対処することができるようになる。

【００２１】一方、常時監視中に異常信号が生じると、
センタ制御装置１００は、予定されている自動点検をキ
ャンセルし、消火設備を点検前の初期状態に維持する。 すなわち、常時監視中に機器異常信号あるいは他設備で
の点検実施信号あるいは火災信号が生じると、図１（ｃ
）に示すステップ１１０にて異常信号有りと判断し、ス
テップ１１１へ進む。ステップ１１１では、自動点検が
設定中であるか否かを確認し、自動点検が設定されてい
ればステップ１１２へ進む。ステップ１１２では、点検
処理移行禁止フラグをセットし、設定されている自動点
検すなわち予定されている自動点検をキャンセルする。 これにより、消火設備は点検前の初期状態を維持し、火
災の発生に対しあるいは現在生じている火災に対して当
該設備を直ちに起動することが可能となる。この際、予
定されている自動点検がキャンセルされているので、消
火設備の作動中に自動点検へ移行するという不具合は生
じない。また、他設備での点検実施信号が入力された場
合には、予定の自動点検がキャンセルされ、重複する虞
れのある他設備での点検が優先されるものとなる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によると、その第１発明では、火災信号，機器異常
信号および他設備での点検実施信号の何れか一つでも入
力された場合、実行中の自動点検をキャンセルし、消火
設備を点検前の初期状態へ戻すようにしたので、例えば
機器異常信号が生じた場合、消火設備が点検前の初期状
態へ戻り、当該設備を火災の発生に対して直ちに起動す
ることが可能となり、初期消化でくい止め得る火災に対
して即座に対処することができるようになる。また、他
設備での点検実施信号が入力された場合、消火設備は点
検前の初期状態へ戻り、他設備での点検が優先されるも
のとなり、消火設備と他設備との間で競合が発生するこ
とがなく、他設備での点検に悪影響を及ぼすことがない
。また、その第２発明では、火災信号，機器異常信号お
よび他設備での点検実施信号の何れか一つでも入力され
た場合、予定されている自動点検をキャンセルし、消火
設備を点検前の初期状態に維持するようにしたので、例
えば機器異常信号が生じた場合、消火設備を点検前の初
期状態に維持し、当該設備を火災の発生に対して直ちに
起動することが可能となる。この際、予定されている自
動点検がキャンセルされているので、消火設備の作動中
に自動点検へ移行するという不具合は生じない。また、
他設備での点検実施信号が入力された場合には、予定の
自動点検がキャンセルされ、重複する虞れのある他設備
での点検が優先されるものとなり、消火設備と他設備と
の間で競合が発生することがなく、他設備での点検に悪
影響を及ぼすことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】図４に示したセンタ制御装置の行う特徴的な動
作を説明するためのフローチャート。

【図２】本発明に係る自動点検装置を含んでなる消火設
備の一実施例を示すシステム構成図。

【図３】このシステムにおいて消火設備の自動点検を司
るセンタ制御装置，統括制御装置，分散制御装置の接続
関係を示すブロック構成図。

【図４】図３に示したセンタ制御装置の内部を示す概略
的なブロック構成図。

【符号の説明】

１００　　　　センタ制御装置 １００−１　　　　ＣＰＵ １００−２　　　　ＲＡＭ １００−３　　　　ＲＯＭ １００−４　　　　入力インターフェイス１００−５　
　　　出力インターフェイス１００−６　　　　入出力
インターフェイスＰＣ　　　　パソコン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　消火設備に配置した各種センサからの
   各種情報に基づき、前記消火設備を定期的に自動点検し
   得る消火設備の自動点検装置であって、火災信号，機器
   異常信号および他設備での点検実施信号の何れか一つで
   も入力された場合、実行中の自動点検をキャンセルし、
   前記消火設備を点検前の初期状態へ戻す初期状態復帰手
   段を備えたことを特徴とする消火設備の自動点検装置。
2. 【請求項２】　　消火設備に配置した各種センサからの
   各種情報に基づき、前記消火設備を定期的に自動点検し
   得る消火設備の自動点検装置であって、火災信号，機器
   異常信号および他設備での点検実施信号の何れか一つで
   も入力された場合、予定されている自動点検をキャンセ
   ルし、前記消火設備を点検前の初期状態に維持する初期
   状態維持手段を備えたことを特徴とする消火設備の自動
   点検装置。