JPH04302829A - 光ディスク装置における対物レンズのクリーニング方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク、光磁気デ
ィスクなどに対して、対物レンズにより光照射して情報
の記録、再生を行なう光ディスク装置における、対物レ
ンズのクリーニング方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】光ディスク（光磁気ディスク等も含む）
に記録された情報の読出し、あるいは情報の書込み、消
去を行なう光ディスク装置は、一般に、密閉固定型のハ
ードディスク装置と異なり、情報の読出し、書込みに際
して光ディスクカートリッジを入れ換えて使用する交換
型の記録・再生システムである。

【０００３】そのため、光ディスクの記録・再生に使用
される光学ヘッドの対物レンズに、ゴミや塵埃等の異物
が付着しやすいという問題があった。対物レンズに異物
が付着すると、再生信号が劣化し、再生不良を起こして
しまう。

【０００４】このようなゴミ・塵埃対策としては、光学
ピックアップ（光学ヘッド）の待避位置にブラシを取り
付けておき、再生信号の出力レベルの低下を検知した時
に、光学ピックアップを待避位置に移送し、待避位置で
往復運動させてブラシにより対物レンズを擦り、対物レ
ンズ上の塵埃をクリーニングすることが提案されている
（特開平２−１６８４３７号公報）。

【０００５】しかしこの方法では、ブラシや往復運動機
構などクリーニングのための格別の部材・機構が必要と
なり、また、対物レンズをブラシで擦るために、対物レ
ンズ表面に傷が付く可能性がある。さらに、ブラシによ
る清掃が長期にわたると、ブラシに塵埃が堆積し、逆に
この塵埃が対物レンズに移行して再汚染してしまう。ま
た、対物レンズをブラシで擦ることにより、対物レンズ
に静電気が発生し、かえって塵埃を吸い寄せてしまうと
いう問題があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、クリーニン
グ用の特別な専用部品を必要とすることなく、対物レン
ズに対して非接触で塵埃の除去が可能なクリーニング方
法を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク装置
における対物レンズのクリーニング方法は、光ディスク
に対する対物レンズの距離を所定値に維持しつつ、対物
レンズにより光束を集束せしめて照射し、情報の記録、
再生を行なう光ディスク装置において、対物レンズのク
リーニングモード時に、光ディスクの回転下に、上記所
定値よりも対物レンズを光ディスクに近接させ、光ディ
スクの回転による空気流により、対物レンズ上の異物を
除去することを特徴とする。

【０００８】

【実施例】図１〜図４は本発明の実施例を示す説明図で
ある。図１は光学ヘッドの対物レンズアクチュエータの
縦断面図であり、通常の読出しモードにおける状態を示
している。

【０００９】図２は同じく縦断面図であり、クリーニン
グモードにおける状態を示している。図３は、対物レン
ズアクチュエータの対物レンズホルダ３１（ボビン）と
この駆動用磁気回路を示す分解斜視図であり、図３の線
Ａ−Ａ方向の断面が図１および図２の縦断面方向となる
。

【００１０】光ディスク装置の光学ヘッド本体（図示せ
ず）は、図１〜図３に示した対物レンズアクチュエータ
を搭載し、光ディスクのトラッキング方向（図１、図２
の紙面に垂直方向）を、ボイスコイルモータなどにより
粗アクセス駆動される。光学ヘッド本体の光源からの平
行光束は、立ち上げられ、光学ヘッド本体に固定された
アクチュエータベース１１の透孔１３を通過し、対物レ
ンズ３５により収束されて光ディスク５１上にスポット
照射される。

【００１１】透孔１３を有するアクチュエータベース１
１に支承軸１５が固定されている。また、アクチュエー
タベース１１には、磁石２１、外ヨーク２３および内ヨ
ーク２５から成る固定磁気回路が一対固定されている。

【００１２】対物レンズホルダ３１は、全体平面形状が
略楕円形ないし略菱形の筒状体であり、光束を記録媒体
に結像させる対物レンズ３５と、対物レンズ３５との重
量バランスを取るためのバランサ３７を搭載しており、
また、内ヨーク２５が挿置されるスペースとして中空部
３９，３９を有する。なお、対物レンズホルダ３１は、
通常のボビンの如く平面形状が円形でもよい。

【００１３】対物レンズホルダ３１（ボビン）の外周側
面には、フォーカシングコイル４１が巻回され、また、
巻回された４つのトラッキングコイル４３がフォーカシ
ングコイル４１上に固定されている。さらに、フォーカ
シングコイル４１上には、発光ダイオード４５が固定さ
れている。

【００１４】対物レンズホルダ３１は、その軸受３３に
よって支承軸１５に嵌装されており、支承軸１５の回り
を回動可能に、かつ、支承軸１５を上下に摺動可能に保
持されている。

【００１５】フォーカシングコイル４１と固定磁気回路
２１，２３，２５とがリニアモータを、また、トラッキ
ングコイル４３と固定磁気回路２１，２３，２５とが回
転モータを構成しており、これらコイル４１，４３に信
号電流を流すことにより、対物レンズホルダ３１に搭載
された対物レンズ３５が、トラッキング方向Ｔｒおよび
フォーカシング方向Ｆｏに駆動され、光ディスク５１の
偏心、面振れ等に追従して、光学ヘッドに固定された反
射ミラー（図示せず）により立ち上げられ、透孔１３を
通過してくる光束を光ディスク５１の記録トラック上に
結像させる。１７はハウジングを、１９はトップカバー
を示す。

【００１６】図１に示した情報の読出しモードにおいて
は、先ず、発光ダイオード４５（ＬＥＤ）からの信号光
をフォーカス位置センサ４７で検知し、対物レンズ３５
が中立点に位置するように対物レンズホルダ３１を徐々
に持ち上げる。ついで、フォーカスエラー信号に基づき
、光ディスク５１の面振れ等に追従して対物レンズホル
ダ３１をフォーカスサーボして駆動し、対物レンズ３５
により光ディスク５１の記録トラック上にスポット光を
結像させる。

【００１７】クリーニングモード時は、図２に示したよ
うに、対物レンズ３５を光ディスク５１に近接させる。 クリーニングモードに入るには、まず、読出しモードと
し、通常のフォーカスサーボを行なう。すなわち、光デ
ィスク５１を回転させ、発光ダイオード４５から光をフ
ォーカス位置センサ４７で検知し、対物レンズ３５が中
立点に位置するように徐々に持ち上げ、ついで、フォー
カスエラー信号に基づきフォーカスサーボを行なう。

【００１８】このようにフォーカサーボがＯＮになった
後で、対物レンズ３５を光ディスク５１に対して所定距
離に保つフォーカスサーボ信号に、対物レンズ３５を光
ディスク５１に近接させるクリーニング信号を重畳して
、対物レンズ３５を光ディスク５１に近接させる。具体
的には、フォーカス位置センサ４７で対物レンズホルダ
の位置（高さ）をモニタしながら、上方向にオフセット
を掛け、クリーニング信号分だけ多くの電流をフォーカ
シングコイル４１に供給し、対物レンズホルダ３１を上
方向に駆動する。回転する光ディスク５１の面振れによ
り、光ディスク５１が対物レンズ３５に接近した場合は
、フォーカスエラー信号を検知し、フォーカスサーボが
働き対物レンズ３５が後退するので、光ディスク５１と
対物レンズ３５とが衝突することがない。逆に、光ディ
スク５１が遠のいた場合は、これに追従して対物レンズ
３５が上昇し、所定流速の空気流が対物レンズ３５の表
面に当たる。

【００１９】図４に空気流の速度分布を矢印で示したよ
うに、光ディスク５１の回転面に近づくほど、空気流の
流速が大きくなる。光ディスク５１の回転数を２４００
ｒｐｍとした場合、光ディスク５１面から１ｍｍ離れる
と流速は０．２〜０．４ｍ／ｓであるが、０．３ｍｍま
で近づくと３〜６ｍ／ｓとかなり高速になる。この空気
流を利用し、対物レンズ３５の表面、特に重要な対物レ
ンズ３５の頂部の塵埃を吹き飛ばすことができる。上記
実施例では、フォーカスサーボ系の駆動下に対物レンズ
３５を近接させるので、対物レンズ３５と光ディスク５
１との衝突が回避でき、光ディスク５１の十分近くまで
対物レンズ３５を近接させることができる。また、流速
の大きい光ディスク５１の最外周部でクリーニングモー
ドを実施すれば、効果的に塵埃を吹き飛ばすことができ
る。

【００２０】クリーニングモードは、電源投入後に必ず
実施してもよく、あるいは再生信号の劣化の検出手段を
設け、この検出時に実施してもよく、また、手動により
そのつど実施してもよい。

【００２１】また、光ディスク５１の面振れが問題とな
らない場合等においては、フォーカスサーボ系を働かせ
ることなく（ＯＮすることなく）、予め決められた量だ
け対物レンズ３５を光ディスク５１に近接させ、あるい
は、対物レンズ３５（ホルダ３１）の位置をフォーカス
位置センサ４７でモニタして近接することによりクリー
ニングモードを実施してもよい。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、光ディスクの回転によ
り生ずる空気流を利用して非接触で対物レンズのクリー
ニングを行なえるので、対物レンズを傷めず、また、静
電気の発生もない。しかも、クリーニングのための専用
部品を必要としないので、対物レンズアクチュエータの
大型化・複雑化を招くことなく、安価に構成できる。

【００２３】さらに、フォーカスサーボ系の駆動下にク
リーニングモードを実施すれば、対物レンズと光ディス
クとの衝突を回避して、対物レンズを光ディスクに十分
近接することができ、それだけクリーニング効果が向上
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の実施例に用いられる対物レン
ズアクチュエータの構成例を示す縦断面図であり、読出
しモードにおける状態を示している。

【図２】図２は、図１と同様の縦断面図であり、クリー
ニングモードにおける状態を示している。

【図３】図３は、対物レンズホルダ３１およびその駆動
用固定磁気回路を示す分解斜視図である。

【図４】図４は、光ディスク５１面近傍の空気流の速度
分布を示す説明図である。

【符号の説明】

１１　　アクチュエータベース １３　　透孔 １５　　支承軸 １７　　ハウジング １９　　トップカバー ２１　　磁石 ２３　　外ヨーク ２５　　内ヨーク ３１　　対物レンズホルダ ３３　　軸受 ３５　　対物レンズ ３７　　バランサ ３９　　中空部 ４１　　フォーカシングコイル ４３　　トラッキングコイル ４５　　発光ダイオード ４７　　フォーカス位置センサ ５１　　光ディスク

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　光ディスクに対する対物レンズの距離
   を所定値に維持しつつ、対物レンズにより光束を集束せ
   しめて照射し、情報の記録、再生を行なう光ディスク装
   置において、対物レンズのクリーニングモード時に、光
   ディスクの回転下に、上記所定値よりも対物レンズを光
   ディスクに近接させ、光ディスクの回転による空気流に
   より、対物レンズ上の異物を除去することを特徴とする
   光ディスク装置における対物レンズのクリーニング方法
   。
2. 【請求項２】　　光ディスクに対する対物レンズの距離
   を所定値に維持するフォーカスサーボ信号に、対物レン
   ズを光ディスクに近接させるクリーニング信号を重畳し
   て、対物レンズを光ディスクに近接させる請求項１に記
   載の光ディスク装置における対物レンズのクリーニング
   方法。