JPH04330693A - 対物レンズアクチュエータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク（光磁気デ
ィスク等も含む）などの記録媒体に対して、対物レンズ
により光照射して情報の記録、再生を行なう対物レンズ
アクチュエータに関し、詳しくはこの対物レンズの防塵
機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、情報の記録再生装置において
は、システムユニット内に存在するゴミ・ホコリを除去
することができないため、できるだけユニット内へのゴ
ミ・ホコリの混入原因を断つこと、または組立時にゴミ
・ホコリが混入しない環境を作り、ユニットを完全密閉
構造に近づけることが試みられてきている。

【０００３】しかしながら、光ディスクに記録された情
報の読出し、あるいは情報の書込み、消去を行なう光デ
ィスク装置は、一般に、密閉固定型のハードディスク装
置と異なり、情報の読出し、書込みに際して光ディスク
カートリッジを入れ換えて使用する交換型の記録・再生
システムであり、このディスクのリムーバル機構が大き
な特徴である。

【０００４】そのため、ディスク出し入れの際にゴミ・
ホコリの混入が避けられない。一方、システムの稼動中
あるいは待機時のいずれの場合においても、アクチュエ
ータの対物レンズ表面はシステム内雰囲気中に露出状態
にあり、時間の経過に伴ない、対物レンズ表面にゴミ・
ホコリが徐々に堆積することは避けられない。

【０００５】このようにアクチュエータの対物レンズ表
面は、システムユニット内のゴミ・ホコリの堆積に対し
て無防備であるので、分解・メンテナンスを行なうこと
がなければ、ゴミ・ホコリは除去されることなくレンズ
表面の劣化が進行し、再生信号の劣化、再生不良などに
つながる。

【０００６】特開平２−１４９９３８号公報には、光学
ヘッドのレンズアクチュエータの対物レンズの前面にレ
ンズシャッタを設け、レンズシャッタをソレノイドやス
テッピングモータなどのシャッタ駆動機構によって開閉
することにより、装置の非作動時に対物レンズ上をシャ
ッタで覆い、対物レンズ上に塵埃が堆積することを防止
することが提案されている。

【０００７】しかしこの方式では、レンズシャッタの開
閉機構としてソレノイドやステッピングモータのような
重量の大きな機構が必要となり、光学ヘッドの質量が大
きくなってシーク速度が遅くなり、消費電力も大きくな
る。さらに、レンズシャッタの開閉のために複雑な駆動
機構が必要となるため、故障率が高くなり、信頼性が低
下するという問題があった。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、対物レンズ
アクチュエータにおいて、大きな重量増加もない簡便な
レンズシャッタ機構を提供し、対物レンズ上方を被うこ
とによって、ゴミ・ホコリの堆積によるレンズ表面の劣
化を防ぎ、耐久性を高めることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の対物レンズアク
チュエータは、対物レンズにより光を記録媒体に照射し
て情報の記録および／または再生を行なう対物レンズア
クチュエータにおいて、対物レンズの前面を覆う閉位置
と、対物レンズの前面を露出する開位置とを往復動可能
なレンズシャッタと、レンズシャッタに取り付けられた
シャッタ駆動用コイルと、シャッタ駆動用コイルのコイ
ル束と鎖交する磁束を発生するシャッタ駆動用磁石部材
とを有することを特徴とする。

【００１０】また、専用のシャッタ駆動用磁石部材を設
けることなく、対物レンズアクチュエータの対物レンズ
ホルダを駆動するホルダ駆動用磁石部材を、レンズシャ
ッタの駆動に利用することもできる。この場合は、ホル
ダ駆動用磁石部材からの磁束がシャッタ駆動用コイルの
コイル束と鎖交するように、シャッタ駆動用コイルを配
置せしめる。

【００１１】

【作用】対物レンズアクチュエータの非稼動時（待機時
）には、レンズシャッタが対物レンズの前面を覆い、対
物レンズ上に塵埃が落下、付着することが防止される。 対物レンズアクチュエータの稼動時には、レンズシャッ
タに取り付けられたシャッタ駆動用コイルに電流を流す
ことにより、このコイルとシャッタ駆動用磁石との間に
ローレンツ力が働き、レンズシャッタが開く。

【００１２】

【実施例】図１は、本発明の対物レンズアクチュエータ
の実施例（シャッタ開状態）を示す，図２（Ａ）の線Ａ
−中心−Ｂに沿った縦断面図である。

【００１３】図２（Ａ）は、図１の上面図であり、ハウ
ジングカバー１１およびアクチュエータベース１３を省
略し、さらに図示の便宜上、レンズシャッタ５１および
シャッタ駆動用コイル５３を一点鎖線で示してある。

【００１４】また、図２（Ｂ）は、レンズシャッタが閉
状態の場合を示す図２（Ａ）に対応する上面図である。 光ディスク装置の光学ヘッド本体（図示せず）は、図１
、２に示した対物レンズアクチュエータを搭載し、光デ
ィスク６１のトラッキング方向をボイスコイルモータな
どによりシーク駆動される。

【００１５】アクチュエータベース１３には、支承軸１
５が固定され、また、永久磁石２１、外ヨーク２３およ
び内ヨーク２５から成る固定磁気回路が一対固定されて
いる。対物レンズホルダ３１は、その軸受３３によって
支承軸１５に嵌装されており、支承軸１５の回りを回動
可能に、かつ、支承軸１５に沿って上下に摺動可能に保
持されている。

【００１６】対物レンズホルダ３１は、全体平面形状が
略楕円形ないし略菱形の筒状体であり、光束を光ディス
ク６１に結像させる対物レンズ３５を搭載しており、ま
た、内ヨーク２５が挿置されるスペースとして中空部３
７，３７を有する。

【００１７】なお、対物レンズホルダ３１は、通常のボ
ビンの如く平面形状が円形でもよい。対物レンズホルダ
３１（ボビン）の外周面には、フォーカシングコイル４
１が巻回され、また、巻回された４つのトラッキングコ
イル４３がフォーカシングコイル４１上に固定されてい
る。

【００１８】一部が切り欠かれた円板状のレンズシャッ
タ５１が、シャッタ軸５５によりハウジング１１に対し
て回動可能に取り付けられている。また、レンズシャッ
タ５１の下面には、巻回されたシャッタ駆動用コイル５
３が固定されている。巻回されたシャッタ駆動用コイル
５３は、その一方のコイル束５３ａが片方の永久磁石２
１（図２では上側）の直上となるように位置している。 また、このコイル束５３ａと対向する他方のコイル束５
３ｂは、永久磁石２１から離れた位置にある。

【００１９】光ディスク装置の非稼動時には、レンズシ
ャッタ５１により対物レンズ３５が覆われており、対物
レンズ３５上への塵埃の落下、堆積が防止される。

【００２０】対物レンズアクチュエータの稼動時には、
シャッタ駆動用コイル５３に電流を流す。後述のように
永久磁石２１は、対物レンズ３５のフォーカシング駆動
、トラッキング駆動のために使用されるものであり、主
として、磁束は永久磁石２１から内ヨーク２５へ向かう
方向（あるいはこの逆方向）に発生しており、この磁束
と鎖交するトラッキングコイル４３およびフォーカシン
グコイル４１に電流を流すことにより、ローレンツ力を
受けて対物レンズホルダ３１が支承軸１５の廻りを回動
し、あるいは支承軸１５を上下に摺動する。しかし、永
久磁石２１からは、一部の磁束が図１で上方に向かって
漏洩しており、この磁束と鎖交する（横切る）コイル束
５３ａに電流が流れることにより、シャッタ駆動用コイ
ル５３（コイル束５３ａ）が電流の方向に従ってローレ
ンツ力を受け、シャッタ駆動用コイル５３が固定された
レンズシャッタ５１が、シャッタ軸５５を中心として図
２（Ｂ）を矢印Ｄ方向に回転し、図２（Ａ）に示した状
態となる。このとき、レンズシャッタ５１の上面に設け
た突起部（図示せず）が、ハウジングカバー１１の下面
に垂設されたストッパ（図示せず）に当たり、レンズシ
ャッタ５１の回動が停止し、対物レンズ３５の上面がレ
ンズシャッタ５１から露出する（開状態；図２（Ａ）参
照）。図２（Ｂ）の閉状態から図２（Ａ）の開状態にレ
ンズシャッタ５１が回動する間、シャッタ駆動コイル５
３の一方のコイル束５３ａのみが永久磁石２１により生
じる磁束を横切り、他方のコイル束５３ｂはいずれの永
久磁石２１，２１によって生じる磁束を横切らないので
、レンズシャッタ５１はスムーズに回動する。このよう
に、永久磁石２１は、対物レンズホルダ３５の駆動用磁
石部材として機能するとともに、レンズシャッタ５１の
駆動用磁石部材としても働く。

【００２１】前述のように、対物レンズ３５の防塵のた
めに対物レンズアクチュエータに新たに搭載される部材
は、レンズシャッタ５１とシャッタ駆動用コイル５３の
みであるので、光学ヘッド全体の大きな質量増加につな
がらず、このシーク速度を遅らせることがない。また、
別途に駆動源を必要としないので、消費電力の大幅な増
大を招かない。

【００２２】レンズシャッタ５１が開位置に移動し、対
物レンズ３５が露出すると、光学ヘッド本体からの平行
光束が立ち上げられて対物レンズ３５に入射し、対物レ
ンズ３５により収束されて光ディスク６１上にスポット
照射され、以下、従来と同様にして情報の再生または記
録がなされる。

【００２３】すなわち、フォーカシングコイル４１と固
定磁気回路２１，２３，２５とがリニアモータを、また
、トラッキングコイル４３と固定磁気回路２１，２３，
２５とが回転モータを構成しており、これらコイル４１
，４３に信号電流を流すことにより、対物レンズホルダ
３１に搭載された対物レンズ３５が、トラッキング方向
およびフォーカシング方向に駆動され、光ディスク６１
の偏心、面振れ等に追従して、光束を光ディスク６１の
記録トラック上に結像させる。

【００２４】また、図２（Ａ）に示した開状態（稼動時
）においては、永久磁石２１，２１を完全にレンズシャ
ッタ５１が覆っている。よって、レンズシャッタ５１の
素材として、シールド効果のある磁性材料を用いれば、
新たにハウジングカバー等にシールド板などを追加する
必要がなくシールド兼用となり、漏れ磁束の発生を防止
できる。 このことは特に、情報の記録に光ヘッドとともに磁気ヘ
ッドを使用する光磁気記録装置において有利である。

【００２５】情報の再生・記録が終了すると、先ほどと
は逆方向の電流をシャッタ駆動用コイル５３に流すこと
により、レンズシャッタ５１は図２（Ａ）の状態から矢
印Ｃ方向に回転し、ストッパ機構（図示せず）により図
２（Ｂ）の状態で停止する。

【００２６】なお、システム稼動中電源ＯＦＦとなった
場合には、保護回路によりレンズシャッタ５１が閉じる
方向の電流がシャッタ駆動用コイル５３に供給される構
成とすることが望ましい。

【００２７】また、一方、バネ等の付勢部材などにより
、非稼動時はレンズシャッタ５１が閉状態に保たれるよ
うに構成し、稼動時のみにシャッタ駆動用コイル５３に
電流を供給し、付勢部材の付勢力に抗してレンズシャッ
タ５１を開状態に回動、保持する構成としてもよい。

【００２８】さらに、対物レンズホルダ３１の駆動用（
図中の永久磁石２１）とは別に、シャッタ駆動用の磁束
を発生させる専用のシャッタ駆動用磁石部材を別途設け
ることもできる。

【００２９】

【発明の効果】本発明によれば、対物レンズ上にレンズ
シャッタを設け、レンズシャッタに取り付けたシャッタ
駆動用コイルに電流を流し、ローレンツ力によってレン
ズシャタを開閉することにより、対物レンズアクチュエ
ータの非稼動時にはレンズシャッタが対物レンズを覆い
、対物レンズ上に塵埃が付着、堆積することを防止し、
レンズの耐久性を高めることができる。

【００３０】しかも、このレンズシャッタの開閉機構に
必要な部材は、少ない部品点数の小さな部品で足りるの
で、対物レンズアクチュエータ全体の質量増加も極めて
わずかであり、シーク時間等を犠牲にしない。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の対物レンズアクチュエータの
実施例について、レンズシャッタの開状態を示す、線Ａ
−中心−Ｂに沿った縦断面図である。

【図２】図２（Ａ）は、図１の上面図である。図２（Ｂ
）は、レンズシャッタの閉状態を示す、図２（Ａ）に対
応する上面図である。

【符号の説明】

１１　　ハウジングカバー １３　　アクチュエータベース １５　　支承軸 ２１　　永久磁石 ２３　　外ヨーク ２５　　内ヨーク ３１　　対物レンズホルダ ３３　　軸受け ３５　　対物レンズ ３７　　中空部 ４１　　フォーカシングコイル ４３　　トラッキングコイル ５１　　レンズシャッタ ５３　　シャッタ駆動用コイル ５５　　シャッタ軸 ６１　　光ディスク

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　対物レンズにより光を記録媒体に照射
   して情報の記録および／または再生を行なう対物レンズ
   アクチュエータにおいて、対物レンズの前面を覆う閉位
   置と、対物レンズの前面を露出する開位置とを往復動可
   能なレンズシャッタと、レンズシャッタに取り付けられ
   たシャッタ駆動用コイルと、シャッタ駆動用コイルのコ
   イル束と鎖交する磁束を発生するシャッタ駆動用磁石部
   材とを有することを特徴とする対物レンズアクチュエー
   タ。
2. 【請求項２】　　対物レンズと、対物レンズを保持する
   対物レンズホルダと、対物レンズホルダに取り付けられ
   たホルダ駆動用コイルと、ホルダ駆動用コイルのコイル
   束と鎖交する磁束を発生するホルダ駆動用磁石部材とを
   具え、ホルダ駆動用コイルに電流を供給して対物レンズ
   ホルダを駆動するとともに、対物レンズにより光を記録
   媒体に照射して情報の記録および／または再生を行なう
   対物レンズアクチュエータにおいて、対物レンズの前面
   を覆う閉位置と、対物レンズの前面を露出する開位置と
   を往復動可能なレンズシャッタと、レンズシャッタに取
   り付けられたシャッタ駆動用コイルとを具え、ホルダ駆
   動用磁石部材からの磁束が、シャッタ駆動用コイルのコ
   イル束と鎖交することを特徴とする対物レンズアクチュ
   エータ。