JPH04302787A - 電磁制御弁制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電磁制御弁のソレノイ
ドに流れる励磁電流を制御するための電磁制御弁制御装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の電磁制御弁制御装置は、
実開昭５８−１４２９１１号公報に記載された構成から
なっている。すなわち、励磁電流の大きさを設定する制
御電圧信号とソレノイドに流れる励磁電流を検出する電
流検出用抵抗器に発生する電圧信号との差を演算する演
算器の出力電圧信号と、三角波発振器が出力する三角波
電圧信号とを比較信号として比較器に入力し、２つの比
較信号の大小関係に基づいてパルス幅が異なる電圧パル
スを三角波発振器の発振周期で比較器から出力して、こ
の電圧パルスによりソレノイドと直列接続のパワースイ
ッチング素子をオンオフ作動させてソレノイドを励磁し
ている。このような構成によると、パワースイッチング
素子はオンオフ作動により飽和領域で通電できるので、
パワースイッチング素子の発熱を小さくできると共に消
費電力を小さくできる利点が生じる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、一般にこの
種の電磁制御弁においてはディザーを付与する必要があ
る。すなわち、ソレノイドが励磁されることにより励磁
電流に応じて生じる吸引力に基づき作動される弁体に微
小振幅の振動を生じるようソレノイドの励磁電流を周期
的に変化させ、これによりヒステリシスの減少をはかる
のである。このような従来例の構成によれば、三角波の
周期に基づいてパワースイッチング素子がオンオフ作動
することによりかかる目的が達せられるように見える。 しかし実際には、良好な励磁電流の制御のために三角波
の周期をさほど大きくはできず、そして、パワースイッ
チング素子のオフ時に誘起される逆起電圧によってソレ
ノイドと並列設置のフライホイールダイオードを介して
ソレノイドに励磁電流が流れるので、パワースイッチン
グ素子のオンオフ作動によってのみでは十分な振幅で励
磁電流が変化せず良好なディザー効果が得られないので
ある。このような事情により、良好なディザー効果を得
るため、ディザーのための発振器を別途に設けてこの発
振器の出力を演算器の出力側に重畳するよう設けると、
２つの発振器が必要となって電気回路の構成が複雑とな
り、電磁制御弁制御装置を大型化する問題点があった。

【０００４】本発明は、かかる問題点を解決するもので
、１つの発振器でディザー効果が得られるよう設ける構
成要素が小形状に成し得るようにした電磁制御弁制御装
置を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このため本発明は、電源
からソレノイドへの電流をオンオフ制御するパワースイ
ッチング素子と、ソレノイドに直列に接続してソレノイ
ドを流れる励磁電流を検出する電流検出器と、ソレノイ
ド及び電流検出器に並列接続してパワースイッチング素
子のオフ作動時にソレノイドに励磁電流を流すためのフ
ライホイールダイオードと、励磁電流の設定信号と平滑
化される電流検出器の出力信号との差を出力する演算器
とを設け、演算器の出力信号に対応した電流検出器の出
力信号が得られるようこれら両信号を導いて両信号の大
小関係に応じたパルス信号を出力しパワースイッチング
素子をオンオフ作動する比較器を設けると共に、所定の
周期の振動信号が出力される発振器を比較器への演算器
の出力信号中にディザー信号となる振動信号を存在する
よう演算器の出力径路あるいは設定信号の入力径路に接
続している。

【０００６】

【作用】このような本発明の構成によると、比較器はパ
ルス信号を出力してパワースイッチング素子に電流検出
器の出力信号が演算器の出力信号より大きくなればパワ
ースイッチング素子をオフ作動し、逆に小さくなればオ
ン作動する作動を反復させて、電流検出器の出力信号を
増幅器の出力信号に追随させる。この結果、設定信号に
応じた励磁電流を得ることができる。そして、演算器の
出力信号には発振器からのディザー信号となる振動信号
が重畳されており、これにより励磁電流はディザー信号
に応じた周期的な変化を持つディザー作用を得ることが
できる。このため、発振器はディザー信号のための１つ
とすることができ、構成要素が少なくなって回路構成を
簡略化でき、電磁制御弁制御装置を小形状とすることが
できる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１ないし図４に基
づいて説明する。図１において、１８は電源に接続する
端子で、端子１８とアース間にパワースイッチング素子
であるパワートランジスタ１２とソレノイド１３及び電
流検出器を構成するための検出抵抗１４が直列に接続さ
れている。パワートランジスタ１２は比較器６によりオ
ンオフ作動されて電源からソレノイド１３への電流を制
御するもので、ソレノイド１３はこれを流れる励磁電流
に応じて生じる吸引力に基づき流体の流量または圧力を
制御する図示略の電流制御弁の弁体を作動するものであ
る。１５は直列に接続されたソレノイド１３と検出抵抗
１４に並列に接続されたフライホイールダイオードであ
る。１１は低周波の発振器で三角波発振回路７、インピ
ーダンス変換回路８、微分回路９、電圧レベル変換回路
１０から構成される。この発振器１１はディザー信号と
なる振動信号を生成する働きをなし、三角波発振器７を
構成するコンザンサの充電、放電現象で生成する一定の
周期と振幅で発振する三角波電圧はインピーダンス変換
回路８においてインピーダンス変換されて微分回路９に
おいて高応答化されたあと比較器６の非反転端子５に印
加される電圧波形の電圧レベルと整合をとるために電圧
レベル変換回路１０において電圧のレベルが変換される
。この発振器１１の出力配線１１Ａは比較器６の反転端
子４に接続される。演算器２は、ソレノイド１３に流れ
る励磁電流を設定する指令電圧を印加する指令電圧端子
１が抵抗２Ｂを介して非反転端子２Ｆに接続される演算
増幅器２Ａを有している。そして、検出抵抗１４で発生
したソレノイド１３の励磁電流に応じた検出電圧が帰還
路１９を経由し抵抗２Ｃを介して演算増幅器２Ａの反転
端子２Ｇに印加され、さらにこの印加電圧の変動成分を
平滑化するコンデンサ２Ｅを設けており演算増幅器２Ａ
は指令電圧とコンデンサ２Ｅにより平滑化される検出電
圧との差電圧を出力するようになっている。この出力信
号は出力配線２Ｈより抵抗２０を介し発振器１１からの
振動信号が重畳されて比較器６の反転端子４に接続され
る。一方、比較器６の非反転端子５には検出抵抗１４で
発生したソレノイド１３の励磁電流に応じた検出電圧が
帰還路１９を経由し抵抗２１を介して印加されると共に
、指令電圧がゼロ〔ボルト〕のときソレノイド１３の励
磁電流をゼロ〔アンペア〕とする可変抵抗より成るゼロ
調節器３の出力電圧が抵抗２２を介して印加される。 ２３は比較器６の反転作動時のしきい値を与えるコンデ
ンサであり、比較器６の出力配線は電流制限抵抗器１６
を介してパワートランジスタ１２のベース端子に接続さ
れる。なお、１７は発振器１１とゼロ調節器３に定電圧
を付与する安定化電源装置である。

【０００８】次にかかる構成の作動を説明する。指令電
圧端子１には所定の指令電圧が印加されてソレノイド１
３に励磁電流が流れているとする。この時演算器２はこ
の指令電圧と検出抵抗１４で発生した励磁電流に相当す
る検出電圧のコンデンサ２Ｅで平滑作用をうけた平均値
電圧との差電圧を出力し、この出力電圧は発振器１１か
らの三角波電圧が重畳されて比較器６の反転端子４に入
力される。そして今、比較器６の非反転端子５に入力さ
れる検出抵抗１４からの検出電圧が反転端子４の電圧よ
り小さいとき比較器６の出力電圧はステップ状にゼロ〔
ボルト〕になり、これによりパワートランジスタ１２は
オン状態となる。パワートランジスタ１２のオン状態に
よってソレノイド１３には電源電圧がステップ状に付与
されるために電源電圧とソレノイド１３自体が持つ抵抗
とインダクタンスに基づく時定数で立上がる励磁電流が
ソレノイド１３に流れる。この励磁電流の増加に伴い、
検出抵抗１４で発生する検出電圧が上昇して比較器６の
非反転端子５の電圧が反転端子４の電圧より大きくなる
とき比較器６の出力電圧は正の飽和電圧へとステップ状
に反転して、これに伴いパワートランジスタ１２はステ
ップ状にオフ状態となる。この時、ソレノイド１３は電
源から遮断されるためにソレノイド１３が持つインダク
タンスで誘起される逆起電圧に基づくフライホイールダ
イオード１５をへて所定の時定数で立ち下がる励磁電流
がソレノイド１３に流れる。そして、この励磁電流が低
下して比較器６の非反転端子５の電圧が再び反転端子４
の電圧より小さくなるとき比較器６の出力電圧はステッ
プ状にゼロ〔ボルト〕に反転して、これによりパワート
ランジスタ１２がステップ状にオン状態となる。パワー
トランジスタのオン状態によってソレノイド１３には電
源電圧がステップ状に付与されるために電源電圧とソレ
ノイド１３自体が持つ抵抗とインダクタンスに基づく時
定数で立上がる励磁電流がソレノイド１３に流れる。こ
のような作動の反復によって検出抵抗１４の検出電圧す
なわちソレノイド１３の励磁電流は、比較器６の反転端
子５に入力される電圧に追随する。この結果図２に示す
ごとく、ソレノイド１３には発振器１１の三角波が重畳
された平均値３０の励磁電流３１が流れ、この三角波の
周期で励磁電流が変化するため、有効なディザー効果が
得られる。なお、３２は励磁電流の理想波形であり、ま
た３３で示すパルス波形はパワートランジスタ１２をオ
ンオフ作動する比較器６の出力電圧波形である。 そして、指令電圧端子１への指令電圧を変化するとこれ
に応じて演算器２の出力電圧が変化しパワートランジス
タ１２のオン状態とオフ状態の周期が変化しソレノイド
１３の励磁電流は新たな平均電流に変化する。これに基
づいて演算増幅器２Ａの反転端子２Ｇの電圧が変化して
演算器２の出力電圧は新たな電圧を出力しソレノイド１
３の励磁電流は新たな平均電流のレベルに保たれる。こ
のようにして指令電圧端子１への指令電圧に応じた励磁
電流が得られる。

【０００９】ところで、本実施例の如く用いた比較器６
でソレノイド１３の励磁電流を制御すると比較器６の反
転端子４に入力される電圧に応じた励磁電流が得られる
ため演算器２は不要で単に指令電圧を直接比較器６の反
転端子４に入力しても十分な精度で励磁電流の制御が可
能ではないかとの疑義が生ずる。このことは、励磁電流
にディザー信号を付与しない限りにおいて正当である。 しかし、ディザー信号を付与する場合には次のような事
態が生ずるのである。

【００１０】すなわち、電源電圧が低下したり発熱でソ
レノイド１３の抵抗が大きくなったりあるいはこれらが
重なったりしたとき、演算器２を用いない場合ではパワ
ートランジスタ１２がオンした時のソレノイド１３の励
磁電流の立ち上がり時定数が大きくなる一方、パワート
ランジスタ１２がオフした時の励磁電流の立ち下がり時
定数は大きくならない。したがって励磁電流波形４０は
図３に示すごとくディザー信号の立ち上がり時にはディ
ザー信号に追随できず理想の励磁電流波形４１の立ち上
がり勾配よりも小さくなる一方ディザー信号の立ち下が
り時にはディザー信号に追随する理想の励磁電流波形４
１の立ち下がり勾配で立ち下がる４０の如き励磁電流波
形となり、この励磁電流４０の平均値４３は理想の励磁
電流波形４１の平均値４２より小さくなるのである。こ
のため、ソレノイド１３の吸引力が変化し電流制御弁の
正確な制御が期待できなくなる。本実施例では励磁電流
の平均値が減少すれば演算器２の出力電圧は減少分に比
例して上昇し比較器６の反転端子４の入力電圧が上昇す
る。これによって励磁電流は図４の５０で示す如く、デ
ィザーの振幅は小さくなるが励磁電流の平均値は理想の
励磁電流の平均値４２と等しくなる。したがって演算器
２はディザー信号を付与する場合にはじめて有効性を発
揮するのである。

【００１１】このように本実施例によれば、パワートラ
ンジスタはオンオフ作動してその発熱や消費電力を小さ
くできると共にディザー信号のための発振器は１つとす
ることができて回路構成が簡略化し小形状の電磁制御弁
制御装置が得られる。そして、演算器２を用いることに
より電源電圧が低下したりソレノイドの発熱に伴うソレ
ノイドの温度上昇でソレノイドの抵抗が大きくなっても
励磁電流を安定して制御できるために正確な電磁制御弁
の制御が可能となる。

【００１２】なお、演算器２は図５の如き、帰還路９中
に平滑用のコンデンサ３０と抵抗６１、６２、６３を設
けたものでもよい。さらに、図６の如く発振器１１の出
力電圧は演算器２に入力する指令電圧端子１に入力して
もよい。

【００１３】

【発明の効果】このように本発明では、１つの発振器を
設けるのみでパワースイッチング素子のオンオフ作動に
伴なってソレノイドに流れる励磁電流にディザー信号を
付与でき、構成要素が少なくなって電気回路の構成を簡
略化でき、電磁制御弁制御装置を小形状にできる。また
、励磁電流の設定信号と平滑化される電流検出器の出力
信号の差を出力する演算器を設けているので電源電圧の
低下やソレノイドの発熱に伴うソレノイドの温度上昇で
ソレノイドの抵抗が大きくなっても励磁電流を安定して
制御できるために正確な電磁制御弁の制御が可能となる
。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す電気回路図。

【図２】実施例における励磁電流波形を拡大して、比較
器の出力パルス波形と対応して示した説明図。

【図３】ソレノイドの時定数が変化した時の励磁電流波
形を示す説明図。

【図４】第１実施例の励磁電流波形を示す説明図。

【図５】演算器の他例を示す第２実施例の電気回路図。

【図６】第３実施例を示す電気回路のブロック図。

【符号の説明】

１指令電圧端子 ２演算器 ６比較器 １１発振器 １２パワートランジスタ（パワースイッチング素子）１
３ソレノイド １４検出抵抗（電流検出器） １５フライホイールダイオード

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　電源からソレノイドへの電流をオンオ
   フ制御するパワースイッチング素子と、ソレノイドに直
   列に接続してソレノイドを流れる励磁電流を検出する電
   流検出器と、ソレノイド及び電流検出器に並列接続して
   パワースイッチング素子のオフ作動時にソレノイドに励
   磁電流を流すためのフライホイールダイオードと、励磁
   電流の設定信号と平滑化される電流検出器の出力信号と
   の差を出力する演算器とを設け、演算器の出力信号に対
   応した電流検出器の出力信号が得られるようこれら両信
   号を導いて両信号の大小関係に応じたパルス信号を出力
   しパワースイッチング素子をオンオフ作動する比較器を
   設けると共に、所定の周期の振動信号が出力される発振
   器を比較器への演算器の出力信号中にディザー信号とな
   る振動信号を存在するよう演算器の出力径路あるいは設
   定信号の入力径路に接続した電磁制御弁制御装置。