JPH04301839A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JPH04301839A
JPH04301839A JP8908991A JP8908991A JPH04301839A JP H04301839 A JPH04301839 A JP H04301839A JP 8908991 A JP8908991 A JP 8908991A JP 8908991 A JP8908991 A JP 8908991A JP H04301839 A JPH04301839 A JP H04301839A
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JP
Japan
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group
coupler
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silver halide
color
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JP8908991A
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Shuichi Sakai
秀一 酒井
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料に関するものであり、詳しくは高いシアン発色
濃度及び安定な写真性能を与えるハロゲン化銀カラー写
真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下
単に感光材料と略称する)では、感光性ハロゲン化銀乳
剤及び芳香族第1級アミン現像薬の酸化体と反応して色
素を形成するいわゆる色素形成カプラー(以下単にカプ
ラーと略称する)を用いる方式が行なわれている。減色
法の3原色原理に基づく感光材料においては、通常赤感
性乳剤層にはシアンカプラー、緑感性乳剤層にはマゼン
タカプラー及び青感性乳剤層にはイエローカプラーの組
み合せが用いられる。このうち、ネガ−ポジ方式のポジ
系感光材料に用いられるシアンカプラーは色再現上フェ
ノール系カプラーが主流をなしている。これらは現用で
は、2−アシルアミノ−5−アルキルフェノール系、2
,5−ジアシルアミノ系のカプラーに大別される。これ
らの代表的なカプラーとしては、例えば米国特許第2,
369,929号、同第2,801,171号、同第3
,772,002号、同第2,895,826号、同第
3,758,308号、同第4,327,173号、西
独特許公開第3,329,729号、欧州特許第121
,365A号に記載されているカプラーを挙げることが
できる。しかし、2−アシルアミノ−5−アルキルフェ
ノール系カプラーから形成されるシアン色素像はその堅
牢性、特に高温及び高温高湿の条件下に保存されたとき
その退色が大きいという欠点がある。2,5−ジアシル
アミノフェノール系カプラーは同じくその色像の堅牢性
が高温及び高温高湿の条件下では前者のカプラーに比べ
改善されるものの光に対しては前者のカプラーに比べや
や劣り、さらにカップリング活性が低いという欠点を有
する。さらに両者のカプラーから形成されるシアン色素
の単位面積当り一定塗布量の吸収濃度もそれほど高いも
のでなく感光材料に要求されるシアン濃度を得るにはカ
プラー塗布量を多くしなければならない不利を有する。
【0003】これに対し、同じフェノール系カプラーに
2−ウレイド−5−アシルアミノ系フェノールカプラー
がある。代表的なカプラーとして例えば米国特許第3,
446,622号、同第4,333,999号、同第4
,775,616号、同第4,451,559号、同第
4,427,767号、特開昭61−42658号等に
記載されているカプラーを挙げることができる。しかし
、この2−ウレイド−5−アシルアミノ系フェノールカ
プラーにおいても得られる発色々素の吸収濃度は上述の
フェノール系カプラーに比べわずかに高い程度である。 米国特許第4,333,999号記載の2位にp−シア
ノフェニルウレイド基を有し、5位に置換したアルキル
アシルアミノ基を有するカプラーのように形成した色素
が会合して深色シフトし、色像堅牢性が良化するカプラ
ーが中にはあるが、いずれもその分光吸収極大波長(λ
max )が長波長吸収のため、ネガ系感光材料には使
用され始めているが、ポジ系、特にカラーペーパー系へ
の利用は全くなされていないのが現状である。この形成
色素の会合を利用してさらに高い吸収濃度を得るために
、例えば欧州公開特許第271,323号、同第271
,324号、同第271,325号では2位にp−シア
ノフェニルウレイド基を有し、5位のアシルアミノ基を
特定したカプラーが開示されているが、これらはいずれ
もネガ系感光材料用にカップリング活性、分光吸収特性
の改良を目的とするものであることが開示された内容か
ら知ることができる。しかも、これらのカプラーをカラ
ーペーパー系に適用した場合、これらのカプラーから得
られる色像の吸収濃度の一部は確かに高い値を示すもの
があるが得られる発色々像のλmaxは長波長吸収で色
再現上好ましいものではなく、薄層化したときの発色濃
度の変化、処理後の保存条件による分光吸収特性や色像
堅牢性の変動それに感光材料の保存時の写真性変動など
の問題のあることが判明した。
【0004】さらに、2位にウレイド基を有するフェノ
ール系カプラーのカラーペーパー系への使用は、例えば
特開昭60−256142号、同62−27344号、
同62−43540号、同62−115157号、同6
2−153953号、同62−174757号、同62
−237451号、特開平1−177546号、同1−
117547号等に色再現性、色像堅牢性等の改良効果
が示され、ウレイド基を有するフェノール系カプラーの
記載はあるが、しかしこれらの効果を裏付ける記載は全
く見られない。しかも実際にこれら記載のウレイド基を
有するフェノール系カプラーをカラーペーパーに使用し
たときはカップリング活性、色再現性、色像堅牢性が十
分でなかったり、感光材料の保存時の安定性、特に露光
してからカラー現像処理するまでの経時によりその写真
性の変動が大きいという問題のあることが明らかになっ
た。また、特開昭58−189630号、同58−18
9631号、同58−189632号、同58−189
633号、同58−189634号、同58−1896
35号、同58−189636号、同58−18963
7号、同58−189638号には2位に置換フェニル
ウレイド基を有するカプラーのカラーペーパー系への使
用が開示され、発色性(相対感度、最大濃度)に優れ、
色像堅牢性が改良され、短波長側の吸収濃度が低いため
色再現性が改良され、疲労した漂白定着液によるシアン
色像の退色の小さいこと等が開示されているが、これら
に記載の2位にウレイド基を有するカプラーの5位はほ
とんどが置換したアルキルアシルアミノ基であり、一部
にm位またはp位に置換基を有するベンゾイルアミノ基
を有するカプラーの記載例があるがこれらはネガ系感材
への使用例のみの記載である。それにこれら記載のカプ
ラーにおいては、発色性は従来の2−アシルアミノ−5
−アルキルフェノール系カプラーや2,5−ジアシルア
ミノフェノール系カプラーに比べ最大濃度がわずかに増
加する程度で改良効果は小さく、しかもこれらのカプラ
ーから得られる発色々像のλmax 値は長波長吸収で
カラーペーパーにおける色再現上は必ずしも好ましいも
のではない。加えて、前述の露光してからカラー現像処
理するまでの経時による写真性の変動、つまり潜像の変
動が大きいという問題も同様にあることが明らかになっ
た。
【0005】一方、イエローカプラーについては、ベン
ゾイルアセトアニリド系及びピバロイルアセトアニリド
系に代表されるアセトアニリド系カプラーが用いられて
いる。前者は後者に比べ一般にカップリング活性が高く
、かつ形成するイエロー色素の分子吸光係数が高いため
、高感度を必要とするネガ系の感光材料に主として用い
られ、後者はイエロー色素の分光吸収特性及び色像の堅
牢性に優れるため主としてカラーペーパーやカラーリバ
ーサルフィルムに用いられている。しかし、ピバロイル
アセトアニリド系カプラーにおいてはイエロー色素の分
光吸収特性に優れているもののカップリング活性が概し
て低く、形成する色素の分子吸光係数が小さいという欠
点がある。これがため、例えば特開昭61−80249
号、同61−189536号等に開示されているように
相対カップリング速度を規定して、高速な相対カップリ
ング速度を有するイエローカプラーを使用しなければな
らないという限定した使用法やカプラーの塗布量を増加
しなければならないという問題があった。特にカラーペ
ーパーにおいては青感性乳剤層が赤感性乳剤層、緑感性
乳剤層より下層に配列される感光材料の層構成の場合に
発色現像処理時間の短縮が困難であったり、連続処理時
の写真性の変動が大きい等の問題が増大され、十分な発
色濃度が得られなかったり、処理による写真性の変動が
大きい等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的の第1は高いシアン発色濃度と色像堅牢性を与えるハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することにある。 目的の第2の赤感性乳剤層を薄層化しても発色濃度、処
理後の保存条件による色相の変動のないハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を提供することにある。目的の第3は
発色現像処理時間を短縮した処理や連続処理を実施して
も処理変動の小さい安定したイエロー発色濃度の得られ
るハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することにあ
る。目的の第4は潜像退行の防止されたハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明者らは次に述べる手段を用い解決すること
を見い出した。すなわち、反射支持体上に、シアンカプ
ラー含有ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタカプラー含有ハ
ロゲン化銀乳剤層、イエローカプラー含有ハロゲン化銀
乳剤層及び非感光性層からなるハロゲン化銀カラー写真
感光材料において、該シアンカプラー含有ハロゲン化銀
乳剤層に一般式(I) または一般式(II)で表わさ
れるカプラーの少なくとも1種を含有し、該イエローカ
プラー含有ハロゲン化銀乳剤層に一般式(Y)で表わさ
れるカプラーの少なくとも1種を含有することを特徴と
するハロゲン化銀カラー写真感光材料によって達成でき
ることを見い出した。
【0008】一般式(I)
【化4】
【0009】一般式(II)
【化5】
【0010】〔一般式(I) において、R1 はアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル
基またはアリール基を、Xは単結合、−O−、−S−、
−SO−、−SO2 −、−COO−、−CON(R6
)−、−SO2 O−、−SO2 N(R6)−または
−N(R7)−を、R2 はベンゼン環上に置換可能な
基をそれぞれ表わす。rは0〜4の整数を表わす。一般
式(II)において、Xは炭素原子または窒素原子を、
Yは炭素原子及びXとともに3〜8員の複素環を形成す
るに必要な非金属原子群をそれぞれ表わす。一般式(I
) 及び(II)において、R3 はアリール基を、Z
は水素原子またはカップリング離脱基をそれぞれ表わす
。ここで、R6及びR7 は水素原子、アシル基または
R1 と同じ意味の基を表わす。〕
【0011】一般式
(Y)
【化6】
【0012】式(Y)において、R1 は3級アルキル
基またはアリール基を、R2 は水素原子、ハロゲン原
子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル基また
はジアルキルアミノ基を、R3 はベンゼン環上に置換
可能な基を、Xは水素原子または芳香族第1級アミン現
像薬の酸化体とのカップリング反応により離脱可能な基
(離脱基という)を、rは0〜4の整数をそれぞれ表わ
す。ただし、rが複数のとき複数のR3 は同じでも異
なっていてもよい。
【0013】以下一般式(I) 及び(II)で表わさ
れるシアン色素形成カプラーについて詳しく説明する。 一般式(I) において、R1 は好ましくは総炭素原
子数(以下C数という)1〜36(より好ましくは6〜
24)の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、C数2
〜36(より好ましくは6〜24)の直鎖状もしくは分
岐鎖状のアルケニル基、C数2〜36(より好ましくは
6〜24)の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキニル基、
C数3〜36(より好ましくは6〜24)の3〜12員
のシクロアルキル基またはC数6〜36(より好ましく
は6〜24)のアリール基を表わし、これらは置換基(
例えばハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基
、スルホ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、
アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、ア
リールスルホニル基、アシル基、アシルオキシ基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カ
ルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、
スルファモイル基、ウレイド基、アルコキシカルボニル
アミノ基、スルファモイルアミノ基、アルコキシスルホ
ニル基、イミド基または複素環基、以上置換基群Aとい
う)で置換されていてもよい。R1 は好ましくは直鎖
状、分岐鎖状もしくは置換基(例えばアルコキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ア
ルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アリール
基、アルコキシカルボニル基、エポキシ基、シアノ基ま
たはハロゲン原子)を有するアルキル基[例えばn−オ
クチル、n−デシル、n−ドデシル、n−ヘキサデシル
、2−エチルヘキシル、3,5,5−トリメチルヘキシ
ル、3,5,5−トリメチルヘキシル、2−エチル−4
−メチルペンチル、2−デシル、2−ヘキシルデシル、
2−ヘプチルウンデシル、2−オクチルドデシル、2,
4,6−トリメチルヘプチル、2,4,6,8−テトラ
メチルノニル、ベンジル、2−フェネチル、3−(t−
オクチルフェノキシ)プロピル、3−(2,4−ジ−t
−ペンチルフェノキシ)プロピル、2−(4−ビフェニ
リルオキシ)エチル、3−ドデシルオキシプロピル、2
−ドデシルチオエチル、9,10−エポキシオクタデシ
ル、ドデシルオキシカルボニルメチル、2−(2−ナフ
チルオキシ)エチル]、無置換もしくは置換基(例えば
ハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、またはアル
コキシカルボニル基)を有するアルケニル基[例えばア
リル、10−ウンデセニル、オレイル、シトロネリル、
シンナミル]、無置換もしくは置換基(例えばハロゲン
原子、アルキル基、アルコキシ基またはアリールオキシ
基)を有するシクロアルキル基[例えばシクロペンチル
、シクロヘキシル、3,5−ジメチルシクロヘキシル、
4−t−ブチルシクロヘキシル]、または無置換もしく
は置換基(例えばハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、カルボン
アミド基、アルキルチオ基またはスルホンアミド基)を
有するアリール基[例えばフェニル、4−デドシルオキ
シフェニル、4−ビフェニル、4−ドデカンスルホンア
ミドフェニル、4−t−オクチルフェニル、3−ペンタ
デシルフェニル]であり、特に好ましくは前記直鎖状、
分岐鎖状もしくは置換アルキル基である。
【0014】一般式(I) において、Xは単結合、−
O−、−S−、−SO−、−SO2 −、−COO−、
−CON(R6)−、−SO2 O−、−SO2 N(
R6)−、または−N(R7)−を表わす。ここでR6
 は水素原子、C数1〜36(好ましくは2〜24)の
アシル基(例えばアセトアミド、ブタンアミド、ベンズ
アミド、ドデカンアミド、メチルスルホニル、p−トリ
ルスルホニル、ドデシルスルホニル、4−メトキシフェ
ニルスルホニル)またはR1 と同じ意味の基であり、
好ましくは水素原子、直鎖状、分岐鎖状もしくは置換ア
ルキル基または置換もしくは無置換アリール基である。 R7 はR6 と同じ意味の基であり、好ましくは水素
原子または直鎖状、分岐鎖状もしくは置換アルキル基で
ある。Xにおける−COO−、−CON(R6)−、−
SO2 O−及び−SO2 N(R6)−はいずれの結
合手でR1 に結合してもよい。 Xは好ましくは−O−、−S−、−SO2 −または−
COO −(OでR1 に結合する)であり、特に好ま
しくは−O−または−COO−(OでR1 に結合する
)である。
【0015】一般式(I) においてR2 はベンゼン
環上に置換可能な基であり、好ましくは前記置換基群A
の中から選ばれる基であり、rが複数のとき、R2 は
同じであっても異なっていてもよい。R2 はさらに好
ましくはハロゲン原子(F、Cl、Br、I )、C数
1〜24のアルキル基(例えばメチル、ブチル、t−ブ
チル、t−オクチル、2−ドデシル)、C数3〜24の
シクロアルキル基(例えばシクロペンチル、シクロヘキ
シル)、C数1〜24のアルコキシ基(例えばメトキシ
、ブトキシ、ドデシルオキシ、ベンジルオキシ、2−エ
チルヘキシルオキシ、3−ドデシルオキシプロポキシ、
2−ドデシルチオエトキシ、ドデシルオキシカルボニル
メトキシ)、C数2〜24のカルボンアミド基(例えば
アセトアミド、2−エチルヘキサンアミド、トリフルオ
ロアセトアミド)またはC数1〜24のスルホンアミド
基(例えばメタンスルホンアミド、ドデカンスルホンア
ミド、トルエンスルホンアミド)である。一般式(I)
 においてrは好ましくは0〜2の整数であり、より好
ましくは0または1の整数である。一般式(II)にお
いて、
【0016】
【化7】
【0017】で表される複素環基(以下、本複素環基と
いう)は、3〜8員(好ましくは5〜7員)から成りか
つ環内に例えばN、O、S、SeまたはTe原子のヘテ
ロ原子を1つ以上含む複素環基であり、置換基を有して
いても、縮環していてもよい。本複素環基が単環の場合
の例として、ピロール環、2−ピロリン環、ピラゾール
環、イミダゾール環、1−H−1,2,3−トリアゾー
ル環、1−H−1,2,4−トリアゾール環、イソオキ
サゾロール環、オキサゾール環、イソチアゾール環、フ
ラン環、チオフェン環、チアゾール環、2H−ピラン環
、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン
環などがあり、本複素環基が縮合環の場合の例として、
ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドール環、
インドリン環、インドリジン環、ベンゾイミダゾール環
、ベンゾトリアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベン
ゾチアゾール環、クロマン環、キノリン環、イソキノリ
ン環、4H−キノリジン環、シンノリン環、キナゾリン
環、キノキサリン環、フタラジン環、アクリジン環、フ
ェナジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環
などがある。
【0018】本複素環基は、置換基(例えばハロゲン原
子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、シア
ノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキル基、アルケニル基
、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、カルボンアミド基、
スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基
、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルフ
ァモイルアミノ基、アルコキシスルホニル基、イミド基
または複素環基、以上置換基群Aという)で置換されて
いてもよい。本複素環基は好ましくは、ピロール環、フ
ラン環、チオフェン環、2H−ピラン環、ピリジン環、
ピリダジン環、ピリミジン環、ベンゾフラン環、インド
ール環、ベンゾトリアゾール環、アクリジン環、キノリ
ン環、イソキノリン環であり、より好ましくは、ピロー
ル環、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、キノリン
環、イソキノリン環である。
【0019】また、本複素環基は、好ましくは、耐拡散
性を向上させるために、置換基のC数を含めた総C数は
10以上であることが望ましい。本複素環基には一般式
(II)で表わされるシアン色素形成カプラーに耐拡散
性を与えるためにC数6以上、好ましくは8以上の疎水
性基を置換することが好ましく、その置換位置は、一般
式(II)におけるカルバモイル(−CONH−)の隣
接位が好ましい。
【0020】一般式(I) 及び(II)においてR3
 は好ましくはC数6〜36、より好ましくは6〜15
のアリール基を表わし、前記置換基群Aから選ばれる置
換基で置換されていても、縮合環であってもよい。ここ
で、好ましい置換基としてハロゲン原子(F、Cl、B
r、I )、シアノ基、ニトロ基、アシル基(例えばア
セチル、ベンゾイル)、アルキル基(例えばメチル、t
−ブチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル)、
アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、
トリフルオロメトキシ)、アルキルスルホニル基(例え
ばメチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスル
ホニル、ベンジルスルホニル)、アリールスルホニル基
(例えばフェニルスルホニル、p−トリルスルホニル、
p−クロロフェニルスルホニル)、アルコキシカルボニ
ル基(例えばメトキシカルボニル、ブトキシカルボニル
)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、
トリフルオロメタンスルホンアミド、トルエンスルホン
アミド)、カルバモイル基(例えばN,N−ジメチルカ
ルバモイル、N−フェニルカルバモイル)またはスルフ
ァモイル基(例えばN,N−ジエチルスルファモイル、
N−フェニルスルファモイル)が挙げられる。R3 は
好ましくはハロゲン原子、シアノ基、スルホンアミド基
、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基及びト
リフルオロメチル基の中から選ばれる置換基を少なくと
も一つ有するフェニル基であり、さらに好ましくは4−
シアノフェニル、4−シアノ−3−ハロゲノフェニル、
3−シアノ−4−ハロゲノフェニル、4−アルキルスル
ホニルフェニル、4−アルキルスルホニル−3−ハロゲ
ノフェニル、4−アルキルスルホニル−3−アルコキシ
フェニル、3−アルコキシ−4−アルキルスルホニルフ
ェニル、3,4−ジハロゲノフェニル、4−ハロゲノフ
ェニル、3,4,5−トリハロゲノフェニル、3,4−
ジシアノフェニル、3−シアノ−4,5−ジハロゲノフ
ェニル、4−トリフルオロメチルフェニルまたは3−ス
ルホンアミドフェニルであり、特に好ましくは4−シア
ノフェニル、3−シアノ−4−ハロゲノフェニル、4−
シアノ−3−ハロゲノフェニル、3,4−ジシアノフェ
ニルまたは4−アルキルスルホニルフェニルである。
【0021】一般式(I) 及び(II)において、Z
は水素原子またはカップリング離脱基(離脱原子を含む
。以下同じ)を表わす。カップリング離脱基の好ましい
例として、ハロゲン原子、−OR4 、−SR4 、−
OCOR4 、−OSO2 R4 、−NHCOR4、
−NHC(O)SR4 、−OC(O)OR4 、−O
(CO)NHR4 、C数6〜30のアリールアゾ基、
C数1〜30で、かつ窒素原子でカップリング活性位(
Zの結合する位置)に結合する複素環基(例えばコハク
酸イミド、フタルイミド、ヒダントイニル、ピラゾリル
、2−ベンゾトリアゾリル)などが挙げられる。ここで
R4 はC数1〜36のアルキル基、C数2〜36のア
ルケニル基、C数3〜36のシクロアルキル基、C数6
〜36のアリール基またはC数2〜36の複素環基を表
わし、これらの基は前記A群から選ばれる置換基で置換
されていてもよい。Zはさらに好ましくは水素原子、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基またはア
ルキルチオ基であり、特に好ましくは水素原子、塩素原
子、下記一般式(III) で表わされる基または下記
一般式(III) または(IV)で表わされる基であ
る。
【0022】
【化8】
【0023】一般式(III) において、R5 はハ
ロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アルコ
キシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アリ
ールスルホニル基、カルボンアミド基、スルホンアミド
基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基またはカルボキシル基を、mは0〜5の整数
を表わす。ここでmが複数のときR5 は同じでも異な
っていてもよい。
【0024】
【化9】
【0025】一般式(IV)において、R6 及びR7
 はそれぞれ水素原子または一価の基を、Yは−CO−
、−SO−、−SO2 −または−P(O)R9 −を
、R8 及びR9 はそれぞれヒドロキシル基、アルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基
、アリールオキシ基または置換もしくは無置換アミノ基
を、nは1〜6の整数を表わす。ここで、nが複数のと
き(CR6 R7)n は同じでも異なっていてもよい
【0026】一般式(III) において、R5 は好
ましくはハロゲン原子、アルキル基(例えばメチル、t
−ブチル、t−オクチル、ペンタデシル)、アルコキシ
基(例えばメトキシ、n−ブトキシ、n−オクチルオキ
シ、ベンジルオキシ、メトキシエトキシ)、カルボンア
ミド基(例えばアセトアミド、3−カルボキシプロパン
アミド)またはスルホンアミド基(例えばメタンスルホ
ンアミド、トルエンスルホンアミド、p−ドデシルオキ
シベンゼンスルホンアミド)であり、特に好ましくはア
ルキル基またはアルコキシ基である。mは好ましくは0
〜2の整数、より好ましくは0または1の整数である。
【0027】一般式(IV)において、R6 及び/ま
たはR7 が一価の基を表わすとき、好ましくはアルキ
ル基(例えばメチル、エチル、n−ブチル、エトキシカ
ルボニルメチル、ベンジル、n−デシル、n−ドデシル
)、アリール基(例えばフェニル、4−クロロフェニル
、4−メトキシフェニル)、アシル基(例えばアセチル
、デカノイル、ベンゾイル、ピバロイル)またはカルバ
モイル基(例えばN−エチルカルバモイル、N−フェニ
ルカルバモイル)であり、R6 及びR7 はさらに好
ましくは水素原子、アルキル基またはアリール基である
【0028】一般式(IV)においてYは好ましくは−
CO−または−SO2 −であり、さらに好ましくは−
CO−である。一般式(IV)においてR8 は好まし
くはアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、
アリールオキシ基または置換もしくは無置換アミノ基で
あり、さらに好ましくはアルコキシ基または置換もしく
は無置換アミノ基である。一般式(IV)においてnは
好ましくは1〜3の整数、より好ましくは1を表わす。 以下に一般式(I) 及び(II)における各置換基の
具体例を示す。
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】
【化18】
【0038】
【化19】
【0039】
【化20】
【0040】以下に一般式(I) 及び(II)におけ
るR3 の具体例を示す。
【化21】
【0041】
【化22】
【0042】以下に一般式(I) 及び(II)におけ
るZの具体例を示す。
【化23】
【0043】
【化24】
【0044】
【化25】
【0045】
【化26】
【0046】
【化27】
【0047】
【化28】
【0048】
【化29】
【0049】以下に一般式(I) で表わされるシアン
色素形成カプラーの具体例を示す。
【化30】
【0050】
【化31】
【0051】
【化32】
【0052】
【化33】
【0053】
【化34】
【0054】
【化35】
【0055】
【化36】
【0056】一般式(I) で表わされる本発明のシア
ン色素形成カプラーの代表的な合成ルートを以下に示す
【化37】
【0057】化合物a1 はサリチル酸類、チオサリチ
ル酸類、無水フタル酸類またはアントラニル酸類などか
ら既知の方法により容易に誘導することができる。化合
物a1 からb1 への誘導は塩化チオニル、オキシ塩
化リン、五塩化リン、オキザリルクロリドなどを用い、
無溶媒か、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、
ジクロロエタン、トルエン、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの溶媒中で反
応させることにより行う。反応温度は通常−20℃〜1
50℃、好ましくは−10℃〜80℃である。(反応時
間は通常5分〜24時間、好ましくは30分〜6時間で
ある)化合物c1 は米国特許第4,333,999号
、特開昭60−35731号、同61−2757号、同
61−42658号及び特開昭63−208562号明
細書等などに記載の合成方法により合成することができ
る。
【0058】化合物b1 とc1 との反応は無溶媒ま
たはアセトニトリル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン
、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N’−ジメチルイミダゾ
リン−2−オンなどの溶媒中、通常−20℃〜150℃
、好ましくは−10℃〜80℃の温度範囲で行われる。 このときピリジン、イミダゾール、N,N−ジメチルア
ニリンなどの弱塩基を用いてもよい。一般式(I) で
表わされるシアンカプラーは化合物a1 とc1 との
直接の脱水縮合反応によっても合成することができ、こ
の時縮合剤としてN,N’−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド、カルボニルジイミダゾールなどが用いられる。 反応時間は通常5分〜12時間、好ましくは10分〜6
時間である。 b1 とc1 とのモル比は通常b1 :c1 =1:
0.1〜1:10であり好ましくはb1 :c1 =1
:0.5〜1:2である。
【0059】合成例  例示カプラー(1) −1の合
成2−ヘキシルドデカノール24.2g及びピリジン7
.9gを100mlの酢酸エチルに溶解し、室温で攪拌
下無水フタル酸14.8gを加えた。50℃で3時間攪
拌の後、反応液を分液ロートに移し希塩酸で2回洗浄し
、濃縮した。濃縮物を50mlの塩化メチレンに溶解し
、N,N−ジメチルホルムアミド0.3mlを加え、室
温で攪拌下オキザリルクロライド13gを約30分で滴
下した。 約1時間攪拌の後濃縮し、2−ドデシルオキシカルボニ
ルベンゾイルクロライドの油状物を得た。
【0060】米国特許第4,333,999号明細書に
記載の合成方法に従って合成した5−アミノ−2−[3
−(4−シアノフェニル)ウレイド]フェノール24.
2gを200mlのN,N−ジメチルアセトアミドに溶
解し、室温で攪拌下、2−ドデシルオキシカルボニルベ
ンゾイルクロライドを約30分で滴下した。滴下後2時
間攪拌し、反応液を分液ロートに移した。500mlの
酢酸エチルを加え、希塩酸で2回、次いで炭酸水素ナト
リウム水溶液で洗浄の後芒硝で乾燥した。酢酸エチル溶
液を約1/2に濃縮し、析出した結晶をろ過、乾燥する
ことにより、目的とする例示カプラーI −5を36.
9g得た。この化合物の融点は185〜189℃であり
、構造は 1H  NMRスペクトル、マススペクトル
及び元素分析により確認した。次に、一般式(II)で
表わされるシアン色素形成カプラーの具体例を以下に示
す。
【0061】
【化38】
【0062】
【化39】
【0063】
【化40】
【0064】
【化41】
【0065】
【化42】
【0066】
【化43】
【0067】
【化44】
【0068】一般式(II)で表わされるシアン色素形
成カプラーの代表的な合成ルートを以下に示す。
【化45】
【0069】化合物(b2)  、(c2)及び一般式
(II)で表わされるシアン色素形成カプラーの合成方
法、反応条件等は前記b1 、c1 及び一般式(I)
 で表わされるシアン色素形成カプラーのそれに準じる
。 合成例  例示カプラー(II)−1の合成2−(2−
オクチルドデシルオキシ)カルボニルピコリン酸の44
.7g(0.10mol )を溶解した塩化メチレンの
溶液100mlに室温にてN,N−ジメチルホルムアミ
ドを1ml加え、オキザリルクロライドの20mlを1
5分間で滴下し、2時間攪拌する。減圧下で溶媒を蒸発
除去すると、2−(2−オクチルドデシルオキシ)カル
ボニルピコリン酸クロライドの粗生成物を得た。米国特
許第4,333,999号明細書に記載の方法により合
成した5−アミノ−4−クロロ−2−〔3−(4−シア
ノフェニル)ウレイド〕フェノールの30.2g(0.
10mol )をN,N−ジメチルアセトアミドの20
0mlに溶解し、窒素気流下室温で2−(2−オクチル
ドデシルオキシ)カルボニルピコリン酸クロライドを滴
下した。滴下後2時間攪拌し、分液ロートに移した。分
液ロートに300mlの酢酸エチル、500mlの水を
加えて抽出し、酢酸エチル溶液を希塩酸、次いで炭酸水
素ナトリウム水溶液で洗浄の後、濃縮した。濃縮物にア
セトニトリル300mlを加え、加熱溶解後晶析した。 析出した結晶をろ過、アセトニトリル洗浄、乾燥するこ
とにより目的とする例示カプラー(II)−1の46.
8g(収率64%)を合成した。
【0070】本発明のシアンカプラーは、水中油滴分散
法により感光材料に導入できる。本発明のシアンカプラ
ーを含めてシアンカプラーを感材に導入する際には高沸
点有機溶媒を使用しないか、または全シアンカプラーに
対し、重量比で1.0以下の範囲で高沸点有機溶媒を使
用することが好ましい。より好ましくは高沸点有機溶媒
を使用しないか、または0.5以下の範囲で高沸点有機
溶媒が使用できる。本発明のシアンカプラーは高沸点有
機溶媒の使用量を低減しても高い発色性(高い感度、高
い発色濃度)を与え、色像堅牢性を劣化することがない
利点を有する。本発明のシアンカプラーは、感光性層ま
たはその隣接層(非感光性層)のいずれに添加しても良
いが、通常は、赤感性乳剤層に添加することが好ましい
。この場合、前記シアンカプラーは感光性ハロゲン化銀
1モルあたり、通常0.002ないし2モル使用し、好
ましくは0.01ないし1モル使用する。特に好ましく
は0.1ないし0.5モルである。また1平方メートル
あたりの塗布量は、0.01ないし5ミリモルが適当で
あり、好ましくは0.1ないし2ミリモルである。本発
明のシアンカプラーは、単独で用いても良いし2種以上
を混合して用いても良い。また本発明以外の公知のシア
ンカプラーを混合して用いてもよい。ただし混合して用
いる場合は一般式(I) または(II)で表わされる
シアンカプラーの総量が全シアンカプラー量の50モル
%以上であることが好ましく、75%以上がさらに好ま
しい。
【0071】次に本発明において用いられる一般式(Y
)で表わされるイエローカプラーについて詳しく述べる
。一般式(Y)において、R1 は3級アルキル基また
はアリール基を、R2 は水素原子、ハロゲン原子(F
,Cl,Br,I 以下一般式(Y)の説明において同
じ)、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル基ま
たはジアルキルアミノ基を、R3 はベンゼン環上に置
換可能な基を、Xは水素原子または芳香族第1級アミン
現像薬の酸化体とのカップリング反応により離脱可能な
基(離脱基という)を、rは0〜4の整数をそれぞれ表
わす。ただしrが複数のとき複数のR3 は同じでも異
なっていてもよい。
【0072】ここで、R3 の例としてハロゲン原子、
アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバ
モイル基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、
アリールスルホニル基、ウレイド基、スルファモイルア
ミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ニトロ基、複
素環基、シアノ基、アシル基、アシルオキシ基、アルキ
ルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基が
あり、離脱基の例として窒素原子でカップリング活性位
に結合する複素環基、アリールオキシ基、アリールチオ
基、アシルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、複
素環オキシ基、ハロゲン原子がある。
【0073】一般式(Y)における置換基がアルキル基
であるかまたはアルキル基を含み、かつ特に規定のない
場合、該アルキル基は直鎖状、分岐鎖状または環状の、
置換されていても、あるいは不飽和結合を含んでいても
よいアルキル基(例えば、メチル、イソプロピル、t−
ブチル、シクロペンチル、t−ペンチル、シクロヘキシ
ル、2−エチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル、ドデシル、ヘキサデシル、アリル、3−シク
ロヘキセニル、オレイル、ベンジル、トリフルオロメチ
ル、ヒドロキシメチル、メトキシエトキシ、エトキシカ
ルボニルメチル、フェノキシエチル)を意味する。一般
式(Y)における置換基がアリール基であるか、または
アリール基を含み、かつ特に規定のない場合、該アリー
ル基は置換されていてもよい単環もしくは縮合環のアリ
ール基(例えばフェニル、1−ナフチル、p−トリル、
o−トリル、p−クロロフェニル、4−メトキシフェニ
ル、8−キノリル、4−ヘキサデシルオキシフェニル、
ペンタフルオロフェニル、p−ヒドロキシフェニル、p
−シアノフェニル、3−ペンタデシルフェニル、2,4
−ジ−t−ペンチルフェニル、p−メタンスルホンアミ
ドフェニル、3,4−ジクロロフェニル)を意味する。
【0074】一般式(Y)における置換基が複素環基で
あるか、または複素環を含み、かつ特に規定のない場合
、該複素環基はO,N,S,P,Se,Teの少なくと
も1個のヘテロ原子を環内に含む3〜8員の置換されて
もよい単環もしくは縮合環の複素環基、(例えば2−フ
リル、2−ピリジル、4−ピリジル、1−ピラゾリル、
1−イミダゾリル、1−ベンゾトリアゾリル、2−ベン
ゾトリアゾリル、スクシンイミド、フタルイミド、1−
ベンジル−2,4−イミダゾリジンジオン−3−イル)
を意味する。
【0075】以下、一般式(Y)において好ましく用い
られる置換基について説明する。一般式(Y)において
、R1 は好ましくはいずれも置換されてもよい総炭素
原子数(以下C数と略す)4〜30の3級アルキル基ま
たはC数6〜30のアリール基を表わし、その置換基と
しては例えばハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基
、ニトロ基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンア
ミド基がある。
【0076】一般式(Y)において、R2 は好ましく
はハロゲン原子、いずれも置換されていてもよいC数1
〜30のアルコキシ基、C数6〜30のアリールオキシ
基、C数1〜30のアルキル基またはC数0〜30のア
ミノ基を表わし、その置換基としては例えばハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基があ
る。
【0077】一般式(Y)において、R3 は好ましく
はハロゲン原子、いずれも置換されてもよい、C数1〜
30のアルキル基、C数6〜30のアリール基、C数1
〜30のアルコキシ基、C数2〜30のアルコキシカル
ボニル基、C数7〜30のアリールオキシカルボニル基
、C数1〜30のカルボンアミド基、C数1〜30のス
ルホンアミド基、C数1〜30のカルバモイル基、C数
0〜30のスルファモイル基、C数1〜30のアルキル
スルホニル基、C数6〜30のアリールスルホニル基、
C数1〜30のウレイド基、C数0〜30のスルファモ
イルアミノ基、C数2〜30のアルコキシカルボニルア
ミノ基、C数1〜30の複素環基、C数1〜30のアシ
ル基、C数1〜30のアルキルスルホニルオキシ基、C
数6〜30のアリールスルホニルオキシ基を表わし、そ
の置換基としては、例えばハロゲン原子、アルキル基、
アリール基、複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、複素環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基
、複素環チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスル
ホニル基、アシル基、カルボンアミド基、スルホンアミ
ド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシ
カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、ウレイ
ド基、シアノ基、ニトロ基、アシルオキシ基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキ
ルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基が
ある。一般式(Y)において、rは好ましくは1または
2の整数を表わし、R3 の置換位置は、R1 −CO
−CH(X)−CONH−に対してメタ位またはパラ位
が好ましい。
【0078】一般式(Y)において、Xは好ましくは窒
素原子でカップリング活性位に結合する複素環基または
アリールオキシ基を表わす。Xが複素環基を表わすとき
、Xは好ましくは置換されても良い5〜7員環の単環も
しくは縮合環の複素環であり、その例としてスクシンイ
ミド、マレインイミド、フタルイミド、ジグリコールイ
ミド、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,
4−トリアゾール、テトラゾール、インドール、ベンゾ
ピラゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール
、イミダゾリジン−2,4−ジオン、オキサゾリジン−
2,4−ジオン、チアゾリジン−2,4−ジオン、イミ
ダゾリジン−2−オン、オキサゾリン−2−オン、チア
ゾリン−2−オン、ベンズイミダゾリン−2−オン、ベ
ンゾオキサゾリン−2−オン、ベンゾチアゾリン−2−
オン、2−ピロリン−5−オン、2−イミダゾリン−5
−オン、インドリン−2,3−ジオン、2,6−ジオキ
シプリン、パラバン酸、1,2,4−トリアゾリジン−
3,5−ジオン、2−ピリドン、4−ピリドン、2−ピ
リミドン、6−ピリダゾン−2−ピラゾン、2−アミノ
−1,3,4−チアゾリジン、2−イミノ−1,3,4
−チアゾリジン−4−オン等があり、これらの複素環は
置換されていてもよい。
【0079】これらの複素環基の置換基の例としては、
ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、
カルボキシル基、スルホ基、アルキル基、アリール基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホ
ニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アミノ基、カル
ボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、ス
ルファモイル基、ウレイド基、アルコキシカルボニルア
ミノ基、スルファモイルアミノ基がある。Xがアリール
オキシ基を表わすとき、Xは好ましくはC数6〜30の
アリールオキシ基を表わし、前記Xが複素環基である場
合に挙げた置換基群から選ばれる基で置換されていても
よい。アリールオキシ基への置換基としては、ハロゲン
原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、トリフル
オロメチル基、アルコキシカルボニル基、カルボンアミ
ド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモ
イル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基
またはアシル基が好ましい。
【0080】次に一般式(Y)において特に好ましく用
いられる置換基について説明する。R1 は特に好まし
くはt−ブチル基、フェニル基または、塩素原子、メチ
ル基、メトキシ基、エトキシ基もしくはブトキシ基で置
換されたフェニル基である。最も好ましいのはt−ブチ
ル基である。R2 は特に好ましくは塩素原子、フッ素
原子、C数1〜6のアルキル基(例えばメチル、トリフ
ルオロメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル)、
C数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ
、メトキシエトキシ、ブトキシ)またはC数6〜24の
アリールオキシ基(例えばフェノキシ、p−トリルオキ
シ、p−メトキシフェノキシ)であり、最も好ましくは
塩素原子またはメトキシ基である。R3 は特に好まし
くはハロゲン原子、アルコキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、アリールオキシカルボニル基、カルボンアミド基
、スルホンアミド基、カルバモイル基またはスルファモ
イル基であり、最も好ましくはアルコキシ基、アルコキ
シカルボニル基、カルボンアミド基またはスルホンアミ
ド基である。Xは特に好ましくは下記式〔Y−1〕また
は〔Y−2〕で表わされる基である。式〔Y−1〕
【0
081】
【化46】
【0082】式〔Y−1〕においてZは−O−C(R4
)(R5)−、−S−C(R4)(R5)−、−N(R
6)−C(R4)(R5)−、−N(R6)−N(R7
)−、−N(R6)−CO−、−C(R4)(R5)−
C(R8)(R9)−または−C(R10)=C(R1
1)−を表わす。ここでR4 、R5 、R8 、及び
R9 は水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基ま
たはアミノ基を表わし、R6 及びR7 は水素原子、
アルキル基、アリール基、アルキルスルホニル基、アリ
ールスルホニル基、またはアルコキシカルボニル基を表
わし、R10及びR11は水素原子、アルキル基または
アリール基を表わす。R10とR11は互いに結合して
ベンゼン環を形成してもよい。R4 とR5 、R5 
とR6 、R6 とR7 またはR4とR8 は互いに
結合して環(例えばシクロブタン、シクロヘキサン、シ
クロヘプタン、シクロヘキセン、ピロリジン、ピペリジ
ン)を形成してもよい。
【0083】式〔Y−1〕で表わされる複素環基のうち
とくに好ましいものは一般式〔Y−1〕においてZが−
O−C(R4)(R5)−、−N(R6)−C(R4)
(R5)−または−N(R6)−N(R7)−である複
素環基である。 式〔Y−1〕で表わされる複素環基のC数は2〜30、
好ましくは4〜20、さらに好ましくは5〜16である
。式〔Y−2〕
【0084】
【化47】
【0085】式〔Y−2〕においてR12及びR13の
少なくとも1つはハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
トリフルオロメチル基、カルボキシル基、アルコキシカ
ルボニル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カ
ルバモイル基、スルファモイル基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基またはアシル基から選ばれた
基であり、もう一方は水素原子、アルキル基またはアル
コキシ基であってもよい。R14はR12またはR13
と同じ意味の基を表わし、mは0〜2の整数を表わす。 式〔Y−2〕で表わされるアリールオキシ基のC数は6
〜30、好ましくは6〜24、さらに好ましくは6〜1
5である。式〔Y−1〕と〔Y−2〕においては式〔Y
−1〕が最も好ましい。一般式(Y)で示されるカプラ
ーは、置換基R1 、Xまたは
【0086】
【化48】
【0087】において2価もしくは2価以上の基を介し
て互いに結合する2量体またはそれ以上の多量体を形成
してもよい。この場合、前記の各置換基において示した
炭素原子数範囲の規定外となってもよい。
【0088】一般式(Y)で示されるカプラーが多量体
を形成するばあい、イエロー色素形成カプラー残基を有
する付加重合体エチレン型不飽和化合物(イエロー発色
モノマー)の単独もしくは共重合体が典型例であり、好
ましくは式〔Y−3〕により表わされる。 式〔Y−3〕 ──(Gi ) gi  ───(Hj ) hj──
式〔Y−3〕においてGi は発色性モノマーから誘導
されるくり返し単位であり式〔Y−4〕により表わされ
る基であり、Hj は非発色性モノマーから誘導される
くり返し単位である基であり、iは正の整数を、jは0
または正の整数をそれぞれ表わし、gi 及びhj は
それぞれGi またはHj の重量分率を表わす。ここ
でiまたはjが複数のとき、Gi またはHj は複数
の種類のくり返し単位を含むことを表わす。式〔Y−4
【0089】
【化49】
【0090】式中Rは水素原子、炭素数1〜4個のアル
キル基または塩素原子を示し、Aは−CONH−、−C
OO−または置換もしくは無置換のフェニレン基を示し
、Bは置換もしくは無置換のアルキレン基、フェニレン
基またはアラルキレン基を示し、Lは−CONH−、−
NHCONH−、−NHCOO−、−NHCO−、−O
CONH−、−NH−、−COO−、−OCO−、−C
O−、−O−、−S−、−SO2 −、−NHSO2 
−または−SO2 NH−を表わす。a、b、cは0ま
たは1を示す。Qは一般式(Y)で表わされる化合物の
R1 ,Xまたは
【0091】
【化50】
【0092】より水素原子1個が離脱したイエローカプ
ラー残基を示す。くり返し単位Hj を与える芳香族一
級アミン現像薬の酸化生成物とカップリングしない非発
色性エチレン型単量体としては、アクリル酸、α−クロ
ロアクリル酸、α−アルキルアクリル酸(例えばメタク
リル酸など)、これらのアクリル酸類から誘導されるア
ミドもしくはエステル(例えば、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、n−ブチルアクリルアミド、t−ブチル
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリ
レート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレ
ート、iso−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、n−オクチルアクリレート、ラウリル
アクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、n−ブチルメタクリレートおよびβ−ヒドロキ
シメタクリレート)、ビニルエステル(例えばビニルア
セテート、ビニルプロピオネートおよびビニルラウレー
ト)、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、芳香族
ビニル化合物(例えばスチレンおよびその誘導体、例え
ばビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ビニルアセトフ
ェノンおよびスルホスチレン)、イタコン酸、シトラコ
ン酸、クロトン酸、ビニリデンクロライド、ビニルアル
キルエーテル(例えばビニルエチルエーテル)、マレイ
ン酸エステル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニ
ルピリジンおよび2−および−4−ビニルピリジン等が
ある。
【0093】特にアクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル、マレイン酸エステル類が好ましい。ここで使用
する非発色性エチレン型モノマーは2種以上を一緒に使
用することもできる。例えばメチルアクリレートとブチ
ルアクリレート、ブチルアクリレートとスチレン、ブチ
ルメタクリレートとメタクリル酸、メチルアクリレート
とジアセトンアクリルアミドなどが使用できる。
【0094】ポリマーカプラー分野で周知の如く前記式
〔Y−4〕に相当するビニル系単量体と共重合させるた
めのエチレン系不飽和単量体は形成される共重合体の形
態、例えば固体状、液体状、ミセル状や物理的性質及び
/または化学的性質、例えば溶解性(水あるいは有機溶
媒への溶解性)、写真コロイド組成物の結合剤例えばゼ
ラチンとの相溶性、その可撓性、熱安定性、現像薬酸化
体とのカップリング反応性、写真コロイド中で耐拡散性
等が好影響を受けるように選択することができる。これ
らの共重合体はランダムな共重合体でも、特定のシーケ
ンス(例えばブロック共重合体、交互共重合体)を持っ
た共重合体であってもよい。本発明に用いられるイエロ
ーポリマーカプラーの数平均分子量は通常数千から数十
万のオーダーであるが、5,000以下のオリゴマー状
のポリマーカプラーも利用することができる。
【0095】本発明に用いられるイエローカプラーは有
機溶媒(例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、エタノール、
塩化メチレン、シクロヘキサノン、ジブチルフタレート
、トリクレジルホスフェート)に可溶の親油性ポリマー
であっても、ゼラチン水溶液等の親水コロイドに混和可
能な親水性ポリマーであっても、また親水コロイド中で
ミセル形成可能な構造と性状を有するポリマーであって
もよい。
【0096】本発明に用いられるイエローポリマーカプ
ラーは前記式〔Y−4〕で表わされるカプラーユニット
を与えるビニル系単量体の重合で得られた親油性ポリマ
ーカプラーを有機溶媒に溶かしたものをゼラチン水溶液
中にラテックスの形で乳化分散して作ってもよく、ある
いは直接乳化重合法で作ってもよい。親油性ポリマーカ
プラーをゼラチン水溶液中にラテックスの形で乳化分散
する方法については米国特許3,451,820号に、
乳化重合については米国特許4,080,211号、同
3,370,952号に記載されている方法を用いるこ
とができる。以下に一般式(Y)における各置換基の具
体例を示す。 R1 の例
【0097】
【化51】
【0098】R2 の例
【0099】
【化52】
【0100】R3 の例
【0101】
【化53】
【0102】
【化54】
【0103】
【化55】
【0104】
【化56】
【0105】Xの例
【0106】
【化57】
【0107】
【化58】
【0108】
【化59】
【0109】
【化60】
【0110】以下に一般式(Y)で表わされるイエロー
カプラーの具体例を示す。
【0111】
【化61】
【0112】
【化62】
【0113】
【化63】
【0114】
【化64】
【0115】
【化65】
【0116】
【化66】
【0117】
【化67】
【0118】
【化68】
【0119】
【化69】
【0120】
【化70】
【0121】
【化71】
【0122】
【化72】
【0123】
【化73】
【0124】
【化74】
【0125】
【化75】
【0126】
【化76】
【0127】
【化77】
【0128】本発明において用いられるイエローカプラ
ーの前記以外の化合物例及び/またはこれらイエローカ
プラーの合成方法は例えば米国特許第3,227,55
4号、同第3,408,194号、同第3,644,4
98号、同第3,770,445号、同第3,894,
875号、同第3,933,501号、同第3,973
,968号、同第4,022,620号、同第4,03
2,347号、同第4,046,575号、同第4,0
49,458号、同第4,057,432号、同第4,
115,121号、同第4,133,958号、同第4
,157,919号、同第4,201,584号、同第
4,203,768号、同第4,248,961号、同
第4,266,019号、同第4,286,053号、
同第4,314,023号、同第4,326,024号
、同第4,327,175号、同第4,401,752
号、同第4,404,274号、同第4,420,55
6号、同第4,511,649号、同第4,617,2
56号、同第4,711,837号、同第4,729,
944号、同第4,758,501号、欧州特許第30
,747A号、同第272,041A号、同第280,
330A号、同第284,081A号、同第296,7
93A号、同第313,308A号、英国特許第1,0
40,710号、西独特許第3,107,173C号、
特開昭58−42044号、同59−174839号、
同60−69653号、同62−200349号、同6
2−276547号、同62−297845号、同63
−23153号、同63−43144号、同63−12
3047号等に記載されている。
【0129】本発明のイエローカプラーは感光性層、非
感光性層のいずれの層に添加してもよいが、通常は青感
性ハロゲン化銀乳剤層に添加して使用することが好まし
い。この場合、本発明のイエローカプラーの感光性ハロ
ゲン化銀1モル当りの添加量は、通常1×10−3ない
し2モル使用するが、好ましくは1×10−2ないし1
モルの範囲であり、特に好ましくは1×10−1ないし
5×10−1モルの範囲である。本発明のイエローカプ
ラーは水中油滴分散法により感光材料に導入できるが、
このときカプラーに対し重量比で2.0ないし零の範囲
で後述する高沸点有機溶媒を使用することができる。好
ましくは1.0ないし零であり、より好ましくは0.5
ないし0.1の範囲である。重量比をこのような範囲に
調整することによって、連続処理安定性(感度や階調な
どの写真性の変動が少ない)や光などに対する色像堅牢
性をよりいっそう改善することができる。本発明のイエ
ローカプラーは単独で用いてもよいし、2種以上を混合
して用いることもできる。本発明においては、生成する
イエロー色素が短波吸収であるカプラーが好ましく、具
体的にはR2 がアルコキシ基を有するカプラーである
。さらに好ましくはR1 が3級アルキル基である短波
吸収型のカプラーである。また、本発明以外の公知のイ
エローカプラーを混合して使用してもよく、その混合割
合は任意に選ぶことができる。
【0130】本発明に用いられるハロゲン化銀としては
、塩化銀、臭化銀、(沃)塩臭化銀、沃臭化銀などを用
いることができるが、特に迅速処理の目的には沃化銀を
実質的に含まない塩化銀含有率が90モル%以上、更に
は95%以上、特に98%以上の塩臭化銀または塩化銀
乳剤の使用が好ましい。
【0131】本発明に係わる感光材料には、画像のシャ
ープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧
州特許EP0,337,490A2号の第27〜76頁
に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソ
ノール系染料)を該感材の680nmに於ける光学反射
濃度が0.70以上になるように添加したり、支持体の
耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリ
メチロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを1
2重量%以上(より好ましくは14重量%以上)含有さ
せるのが好ましい。
【0132】本発明に用いうるシアン、マゼンタ、イエ
ローカプラー等の写真添加剤用高沸点有機溶媒は、融点
が100℃以下、沸点が140℃以上の水と非混和性の
化合物で、カプラーの良溶媒であれば使用できる。高沸
点有機溶媒の融点は好ましくは80℃以下である。高沸
点有機溶媒の沸点は、好ましくは160℃以上であり、
より好ましくは170℃以上である。これらの高沸点有
機溶媒の詳細については、特開昭62−215272号
公開明細書の第137頁右下欄〜144頁右上欄に記載
されている。また、シアン、マゼンタまたはイエローカ
プラーは前記の高沸点有機溶媒の存在下でまたは不存在
下でローダブルラテックスポリマー(例えば米国特許第
4,203,716号)に含浸させて、または水不溶性
且つ有機溶媒可溶性のポリマーに溶かして親水性コロイ
ド水溶液に乳化分散させる事ができる。好ましくは米国
特許4,857,449号及び国際公開WO88/00
723号明細書の第12頁〜30頁に記載の単独重合体
または共重合体が用いられ、より好ましくはメタクリレ
ート系あるいはアクリルアミド系ポリマー、特にアクリ
ルアミド系ポリマーの使用が色像安定化等の上で好まし
い。
【0133】また、本発明に係わる感光材料には、カプ
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号に記
載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好まし
い。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好ましい
。即ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン系現像
主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無
色の化合物を生成する化合物(F)および/または発色
現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主薬の酸
化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無
色の化合物を生成する化合物(C)を同時または単独に
用いることが、例えば処理後の保存における膜中残存発
色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による発
色色素生成によるステイン発生その他の副作用を防止す
る上で好ましい。
【0134】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載
のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0135】また、本発明に係わる感光材料に用いられ
る支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル
系支持体または白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層
を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよ
い。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション
層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に塗
設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディス
プレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.3
5〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0136】本発明に係わる感光材料は可視光で露光さ
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当りの露光時間が10−4秒より短いレー
ザー走査露光方式が好ましい。
【0137】また、露光に際して、米国特許第4,88
0,726号に記載のバンド・ストップフィルターを用
いるのが好ましい。これによって光混色が取り除かれ、
色再現性が著しく向上する。
【0138】露光済みの感光材料は慣用のカラー現像処
理が施されうる(反転系の場合には白黒現像処理も併用
できる)が、迅速処理の目的からカラー現像の後、漂白
定着処理するのが好ましい。特に前記高塩化銀乳剤が用
いられる場合には、漂白定着液のpHは脱銀促進等の目
的から約6.5以下が好ましく、更に約6以下が好まし
い。
【0139】本発明に係わる感光材料に適用されるハロ
ゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)および写真
構成層(層配置など)、並びにこの感材を処理するため
に適用される処理法や処理用添加剤としては、下記の特
許公開、特に欧州特許EP0,355,660A2号(
特開平2−139544号)に記載されているものが好
ましく用いられる。
【0140】
【表1】
【0141】
【表2】
【0142】
【表3】
【0143】
【表4】
【0144】
【表5】
【0145】また、シアンカプラーとして、特開平2−
33144号に記載のジフェニルイミダゾール系シアン
カプラーの他に、欧州特許EP0,333,185A2
号に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー(
なかでも具体例として列挙されたカプラー(42)の4
当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化したもの
や、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)や特開昭
64−32260号に記載された環状活性メチレン系シ
アンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラ
ー例3、8、34が特に好ましい)の使用も好ましい。
【0146】また、塩化銀含有率が90モル%以上の高
塩化銀乳剤を使用するハロゲン化銀カラー感光材料の処
理方法としては、特開平2−207250号の第27頁
左上欄〜34頁右上欄に記載の方法が好ましく適用され
る。以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらにより限定されるものではない。
【0147】
【実施例】実施例1 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコロ
ナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムを含むゼラチン下塗層を設け、更に種々の写真
構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラー印画紙
(試料101)を作製した。塗布液は以下の様にして調
製した。
【0148】第五層塗布液調製 シアンカプラー(ExC)33.7gに酢酸エチル65
.0ccおよび溶媒(Solv−1)8.4gを加え溶
解し、この溶液をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム8ccを含む20%ゼラチン水溶液500ccに添加
した後、超音波ホモジナイザーにて乳化分散させて乳化
分散物を調製した。一方、塩臭化銀乳剤(立方体、平均
粒子サイズ0.58μmの大サイズ乳剤と0.45μm
の小サイズ乳剤との1:4混合物(Agモル比)。粒子
サイズ分布の変動係数はそれぞれ0.09と0.11、
各サイズ乳剤ともAgBr0.6モル%を粒子表面の一
部に局在含有させた)が調製された。この乳剤には下記
に示す赤感性増感色素Eが銀1モル当たり大サイズ乳剤
に対しては0.9×10−4モル、また小サイズ乳剤に
対しては1.1×10−4モル添加されている。また、
この乳剤の化学熟成は硫黄増感剤と金増感剤が添加して
行われた。前記の乳化分散物とこの赤感性塩臭化銀乳剤
とを混合溶解し、以下に示す組成となるように第五層塗
布液を調製した。
【0149】第一層から第四層、第六層および第七層用
の塗布液も第五層塗布液と同様の方法で調製した。各層
のゼラチン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジク
ロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。また、各
層にCpd−10とCpd−11をそれぞれ全量が25
.0mg/m2と50.0mg/m2となるように添加
した。 各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の分光増感色素
をそれぞれ用いた。
【0150】
【表6】
【0151】
【表7】
【0152】
【表8】
【0153】また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性
乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−
5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1
モル当たり8.5×10−5モル、7.7×10−4モ
ル、2.5×10−4モル添加した。また、青感性乳剤
層と緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル
−1,3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロ
ゲン化銀1モル当たり、1×10−4モルと2×10−
4モル添加した。また、イラジェーション防止のために
乳剤層に下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加
した。
【0154】
【化78】
【0155】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換
算塗布量を表す。
【0156】
【表9】
【0157】
【表10】
【0158】
【表11】
【0159】
【表12】
【0160】
【化79】
【0161】
【化80】
【0162】
【化81】
【0163】
【化82】
【0164】
【化83】
【0165】
【化84】
【0166】次に、試料102以降はシアンカプラーを
表8に示すように変更し、等モル量置き換え、Solv
−1をカプラー重量の1/4量加え、他は変更すること
なしに試料を作製した。
【0167】
【表13】
【0168】作製したこれらの試料は、まず、各試料に
感光計(富士写真フイルム株式会社製、FWH型、光源
の色温度3200°K)を使用し、センシトメトリー用
3色分解フィルターの階調露光を与えた。この時の露光
は0.1秒の露光時間で250CMSの露光量になるよ
うに行った。露光の終了した試料は、ペーパー処理機を
用いて、下記処理工程および処理組成の液を使用し、カ
ラー現像のタンク容量の2倍補充するまで連続処理(ラ
ンニングテスト)を実施した。
【0169】
【表14】
【0170】各処理液の組成は以下の通りである。
【0171】
【表15】
【0172】
【表16】
【0173】処理の終了した試料はB,G,R3色の反
射濃度を測定し、その特性曲線をそれぞれ得た。この特
性曲線から、最小濃度(Dmin )+0.5の濃度を
与える露光量の逆数の対数値を求め、これを感度(S)
とし、試料101の感度を基準にとって各試料との差(
△S)を求めた。+値は高感であることを、−値は低感
であることを表わす。また、各試料の感度(S)点から
高露光量側へ露光量としてlogE=0.5の露光を与
えたところの濃度値を読み取り、同じく試料101の濃
度を基準にし、これを100として濃度の相対値(D)
を算出した。さらに、別途上述の処理を実施して得られ
た試料を用い、キセノン光退色試験器を使用して光堅牢
性を試料間に有為差が発現する時間照射して調べた。い
ずれもテスト開始前の濃度1.0のところのテスト終了
後の濃度を測定し、残存濃度の百分率(D1 %)を求
めた。 大きい数値である程色像が堅牢であることを表わす。こ
れらの得られた結果はシアン色像について表17にまと
めて示す。
【0174】
【表17】
【0175】表17の結果から本発明のウレイドシアン
カプラーは、従来の2−アシルアミノ−5−アルキルフ
ェノール型カプラー(試料101)及び2,5−ジアシ
ルアミノフェノール型カプラー(試料102)に比べ写
真性及び色像堅牢性ともに優れた性能を示すことが明ら
かである。また、2位がフェニルウレイド基を有するカ
プラーであっても、本発明の5位を特定したウレイド型
カプラー(試料105〜109)は比較カプラーの従来
のウレイド型カプラー(試料103及び104)に比べ
同じく写真性及び色像堅牢性ともに優れていることがわ
かる。この理由としては感光材料の膜中で形成した色素
が会合しているために高い発色濃度を与え、しかも色像
を堅牢化しているものと考えられる。なお、得られたシ
アン色像の反射スペクトルにおいて、本発明のカプラー
は試料101及び102にほぼ近い吸収極大波長を与え
たが、同じウレイド型カプラーであっても試料103及
び104においては長波長吸収であり、カラーペーパー
の色再現上、さらにはカラーペーパーのプリンターのフ
ィルター等にかかわる焼付条件などに不利であると考え
られる。なお、色像堅牢性に関し、100℃及び60℃
、70%RHの暗い条件下に試料を保存して高温及び高
温・高湿における堅牢性について調べたが本発明のウレ
イド型カプラー(試料105〜109)は比較試料に比
べいずれも高い色像残存率を示し堅牢であることが観察
できた。
【0176】実施例2 実施例1、試料101作製に際して示した第5層(赤感
性乳剤層)の組成を表13に示すように変更し、他は試
料101と同じにして試料201を作製した。
【0177】
【表18】
【0178】このとき使用した化合物の構造式は以下の
通りである。
【0179】
【化85】
【0180】続いて、試料202以降は第5層(赤感性
乳剤層)のシアンーカプラー及び第1層(青感性乳剤層
)のイエローカプラーを表17、表18、表19に示す
ように変更し、それぞれ試料201に使用した量と等モ
ル量置き換えた。但し、シアンカプラーについては使用
したカプラー重量の1/2重量になるようSolv−1
を調整した。なお、試料218〜230は試料201に
示した第5層の塗布銀量を1/2量(0.257g/m
2)に低減し、さらに第5層の塗布組成全体が0.6倍
量になるよう塗布量を低減して試料を作製した。これら
作製した試料は実施例1に記載した露光を与え、ペーパ
ー処理機を用いて下記処理工程及び処理液組成の液を使
用し、連続処理開始前とカラー現像のタンク容量の3倍
量補充されるまでランニングテストを行った後にそれぞ
れ処理を実施した。
【0181】
【表19】
【0182】各処理液の組成は以下の通りである。
【0183】
【表20】
【0184】
【表21】
【0185】処理の終了した試料はB,G,R3色の反
射濃度を測定し、その特性曲線から実施例1と同様に感
度(S)及び感度(S)点から高露光量側へ露光量とし
てlog E=0.5の露光を与えたところの濃度値を
読みとり、同一試料における連続処理開始前と終了後の
感度差(△S)と濃度差(△D)を算出した。これらの
結果はシアン色像(△SR 、△DR )とイエロー色
像(△SY 、△DY )について表22〜表24を示
す。次に、連続処理を実施しないフレッシュな各処理液
を用い、カラー現像槽の試料搬送部を改造してカラー現
像時間のみを45秒から35秒に短縮し、他の処理時間
は変更することなしに処理を実施し、上述と同様に感度
及び発色濃度を読みとった。これらの値から同一試料間
の45秒処理の値を基準にとり35秒処理の値との差(
△S1 及び△D1 )を求めた。シアン色像(△S1
R、△D1R)とイエロー色像(△S1Y、△D1Y)
の結果を同じく表22、表23及び表24に示す。
【0186】
【表22】
【0187】
【表23】
【0188】
【表24】
【0189】上表の結果から、第1に本発明のウレイド
型シアンカプラーは比較試料201、202に比べ連続
処理における写真性の変動が小さく、しかもカラー現像
処理時間を短くしても写真性の変動の小さいことが試料
203〜213からわかる。第2に本発明のウレイド型
シアンカプラーは実施例1から高い発色濃度を与えるこ
とが明らかであるが、必要とする階調に合せるために塗
布量を0.6倍量に低減した試料の試料218〜230
においても連続処理における写真性の変動が小さく、カ
ラー現像処理時間を短縮した処理でも変化のないことが
前記試料のシアンカプラーと共通のシアンカプラーを用
いた試料207との比較からわかる。第3にこのように
第5層(赤感性乳剤層)の塗布量を低減した試料は下層
の第1層(青感性乳剤層)のイエローカプラーの連続処
理における写真性の変動を小さくし、カラー現像時間を
短縮した処理を実施しても良好な写真性を示すことが試
料207、214〜217とイエローカプラーがそれぞ
れ共通する試料218、220、223、229、23
0との比較から明らかである。特に注目すべきことは迅
速処理が可能であってしかも迅速処理における処理安定
性が良好であるためにはイエローカプラーはカップリン
グ反応速度の高いカプラーを使用する必要があり、例え
ば特開昭61−80249号などには相対カップリング
速度を定義して、その相対カップリング速度が0.3以
上、好ましくは0.5以上を規定した開示がなされてい
る。本実施例に使用しているY−5、Y−10、Y−2
3は同定義によれば相対カップリング速度はそれぞれ0
.65、0.80、1.46である。しかし本発明のY
−45は同測定法によれば0.24の低い値である。 にもかかわらず第5層(赤感性乳剤層)の塗布量を低減
した試料230は良好な連続処理性を示し、カラー現像
処理時間を短縮した処理でも変動が小さく良好であるこ
とが試料214〜216との対比で明らかである。この
ように本発明のウレイド型シアンカプラーと併用できる
イエローカプラーは広範囲に選択できる利点のあること
がわかる。なお、試料207と試料218の発色濃度に
よるλmax や吸収曲線に変化のないことは反射の分
光吸収測定から確認できた。さらに、本実施例の処理は
実施例1の処理に比べ発色現像において低補充量の処理
にもかかわらず、良好な連続処理安定性を示すこともわ
かる。
【0190】実施例3 実施例1で作製した試料101〜105、107及び1
09においてSolv−1/シアンカプラーの重量比を
表25に示すように変更し、他は変えることなく試料を
作製した。作製したこれらの試料は実施例1に記載した
露光を与えて、同様の方法で感度(S)及び発色濃度(
D)を求め、それぞれのカプラーのSolv−1/カプ
ラーの重量比=1.0を基準にとって実施例1の方法に
準じて評価を行った。なお、このときの処理は実施例2
に記載の処理で、ランニングテストを行ったのち処理を
実施した。さらに作製した試料の1組は露光を与えたの
ち25℃で1夜(16時間)保存してから、もう1組の
露光直後の試料と合せて同時に処理を行った。これら処
理して得られた試料は濃度測定を行い、先と同様感度(
S)を求め同一試料における感度差(△S)を露光直後
に処理した試料を基準にとって求めた。これらの結果は
表25にまとめて示す。
【0191】
【表25】
【0192】表の結果から本発明のウレイド型シアンカ
プラーは比較カプラーに比べSolv−1/カプラー重
量比を小さくしたとき安定した高い感度、高い発色濃度
を与えるのに対し、比較カプラー(a)、(b)では低
感、低発色濃度でSolv−1/カプラー重量比を低く
することは好ましくないことが、また比較のウレイド型
カプラー(c)、(d)ではSolv−1/カプラー比
によって感度、発色濃度が変化し、しかも本発明のカプ
ラーに比べSolv−1/カプラー比を低くしても感度
、発色濃度の上昇の程度が小さいことがわかる。このこ
とから本発明のウレイド型シアンカプラーは高沸点有機
溶媒/カプラーの重量比は小さい方が好ましいといえる
。また、本発明のウレイド型カプラーは比較のウレイド
型カプラーに比べて潜像の安定性においても優れている
ことがわかる。したがって、高沸点有機溶媒/カプラー
重量比が0.5以下0.1の範囲であっても良好な写真
性、潜像安定性を示すカプラーであることが明らかであ
る。
【0193】実施例4 実施例3で作製したSolv−1/カプラーの重量比を
変えた試料のうち、比較カプラー(a)(試料301〜
304)、比較カプラー(d)(試料313〜316)
、本発明の前記一般式(I) 及び一般式(II)で表
わされるカプラーを用いた試料317〜328を使用し
、実施例2に記載の処理で連続処理時の写真性の変動と
色像の堅牢性をそれぞれ実施例1、実施例2に示した方
法に従って評価した。結果を表26に示す。
【0194】
【表26】
【0195】表から、本発明の前記一般式(I) 及び
一般式(II)で表わされるカプラーは、Solv−1
/カプラー重量比を0.5〜0.1の範囲にしても連続
処理時の写真性(感度、発色濃度)の変動が小さく、光
に対する色像堅牢性にも優れていることが比較試料との
対比から明らかである。
【0196】実施例5 特開平2−90145号、実施例1に記載のサンプルN
o. 1と同様の試料を作製し、これを試料501とし
た。続いて、比較試料501における第3層及び第4層
の赤感層に使用したシアンカプラー、ExC−1、2、
3を本発明のカプラー(I −22)と(II−2)の
1:1のモル比で混合したものを等モル量置き換えて他
は変えることなく試料を作製した。この試料を502と
する。試料503としては、試料501のExC−1、
2、3をExC−2/(I −22)=2/8のモル比
になるよう混合し、等モル量置き換えて試料を作製した
【0197】以上のようにして作製したハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料、試料501〜503に階調を与える
分解露光を行った後、自動現像機を用いて以下に記載の
方法で、発色現像液の累積補充量がそのタンク容量の3
倍になるまで連続処理し、この連続処理開始前と終了後
に処理を行った。
【0198】
【表27】
【0199】水洗水の補充方式は、水洗浴(2) に補
充し、水洗浴(2) のオーバーフロー液を水洗浴(1
) に導く、いわゆる向流補充方式とした。このとき感
光材料による漂白定着浴から水洗浴(1) への漂白定
着液の持ち込み量は35ml/m2であり、漂白定着液
の持ち込み量に対する水洗水補充量の倍率は9.1倍で
あった。各処理液の組成は、以下の通りであった。
【0200】
【表28】
【0201】
【表29】
【0202】処理して得られた試料は、実施例2に記載
の連続処理における写真性の変動をシアン色像について
求めたところ、本発明のウレイド型シアンカプラーを使
用した試料502及び503は比較試料501に比べ処
理変動の小さいこと及び試料502と503が試料50
1に比べ高い発色濃度と感度を与えることが確認された
。また連続処理後に処理を行って得た試料を用いて、そ
のシアン色像の堅牢性を実施例1と同様の方法で調べた
ところ、本発明のウレイド型シアンカプラーを使用した
試料502、503は試料501に比べ、光、高温及び
高温高湿の条件でいずれも堅牢性の優れていることが確
認できた。さらに、実施例3に記載の方法に準じ、潜像
の安定性について調べたところ、同様に本発明のウレイ
ド型シアンカプラーを用いた試料502及び503は安
定性に優れていることがわかった。
【0203】
【発明の効果】本発明の前記一般式(I) 及び一般式
(II)で表わされる5位を特定した2−フェニルウレ
イドフェノール型シアンカプラーは高い発色濃度と感度
を与え、シアン色像の堅牢性に優れ、連続処理における
写真性の変動が小さく、潜像安定性にも優れた性能を示
すカプラーである。加えて高い発色濃度を加えることか
らカプラー、銀量ひいてはゼラチン等カプラー含有層の
塗布量を前記の優れた諸特性を損ねることなく低減でき
るので、従来その使用が困難であった低カップリング活
性の広範囲のイエローカプラーの使用をも可能にしたハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することができる
。また、高沸点有機溶媒/カプラーの重量比を0.5〜
0.1の範囲にしても、上述の優れた諸特性を保持した
ハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  反射支持体上に、シアンカプラーを含
    むハロゲン化銀乳剤層、マゼンタカプラーを含むハロゲ
    ン化銀乳剤層、イエローカプラーを含むハロゲン化銀乳
    剤層からなる多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料にお
    いて、該シアンカプラーを含むハロゲン化銀乳剤層に一
    般式(I) または一般式(II)で表わされるカプラ
    ーの少なくとも1種を含有し、該イエローカプラーを含
    むハロゲン化銀乳剤層に一般式(Y)で表わされるカプ
    ラーの少なくとも1種を含有することを特徴とするハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料。一般式(I) 【化1】 一般式(II) 【化2】 〔一般式(I) において、R1 はアルキル基、アル
    ケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基またはアリ
    ール基を、Xは単結合、−O−、−S−、−SO−、−
    SO2 −、−COO−、−CON(R6)−、−SO
    2 O−、−SO2 N(R6)−または−N(R7)
    −を、R2 はベンゼン環上に置換可能な基をそれぞれ
    表わす。γは0〜4の整数を表わす。一般式(II)に
    おいて、Xは炭素原子または窒素原子を、Yは炭素原子
    及びXとともに3〜8員の複素環を形成するに必要な非
    金属原子群をそれぞれ表わす。一般式(I) 及び(I
    I)において、R3 はアリール基を、Zは水素原子ま
    たはカップリング離脱基をそれぞれ表わす。ここで、R
    6 及びR7 は水素原子、アシル基またはR1 と同
    じ意味の基を表わす。〕一般式(Y)【化3】 一般式(Y)において、R1 は3級アルキル基または
    アリール基を、R2 は水素原子、ハロゲン原子、アル
    コキシ基、アリールオキシ基、アルキル基またはジアル
    キルアミノ基を、R3 はベンゼン環上に置換可能な基
    を、Xは水素原子または芳香族第1級アミン現像薬の酸
    化体とのカップリング反応により離脱可能な基(離脱基
    という)を、γは0〜4の整数をそれぞれ表わす。ただ
    し、γが複数のとき複数のR3 は同じでも異なってい
    てもよい。
  2. 【請求項2】  一般式(I) または一般式(II)
    で表わされるカプラーの使用総重量に対し、高沸点有機
    溶媒の使用総重量の比が0.5以下であることを特徴と
    する請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料
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