JPH0429891B2

JPH0429891B2 -

Info

Publication number: JPH0429891B2
Application number: JP60039800A
Authority: JP
Priority date: 1985-02-28
Filing date: 1985-02-28
Publication date: 1992-05-20
Also published as: JPS61199118A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は車両における変速機の遠隔操作機構に
関するものである。

［従来の技術］特開昭58−152627号公報に開示される変速機の
遠隔操作機構は、変速レバーの中間部をブラケツ
トに左右・前後傾動可能に支持し、変速レバーの
下端球部を、回動軸に結合した腕の円筒部へ球継
手により係合したものである。回動軸は両端を回
動可能かつ軸方向移動可能にブラケツトに支持さ
れ、回動軸と変速機のコントロールロツドとは単
一のワイヤケーブルにより連結される。変速レバ
ーの左右傾動は、回動軸とワイヤケーブルの回動
として、変速レバーの前後傾動は回動軸とワイヤ
ケーブルの軸方向移動として、それぞれ変速機の
コントロールロツドへ伝達される。

上述の遠隔操作機構では、変速レバーが左右に
傾動される時、腕の円筒部で球面軸受は下端球部
との間で球面摺接するだけでなく、球面軸受は下
端球部を抱持しつつ円筒部で軸方向に移動すると
いう複雑な運動をし、常に適正に潤滑されないと
動作の円滑性が損われ、また、部品の精密な機械
加工が必要であり、コストが嵩む。また、単一の
ワイヤケーブルを使用することは経済的に優れる
が、ワイヤケーブルの途中の部分が障害物に引掛
つて引張られると、変速レバーとは無関係に変速
機へシフト動作が伝達され、変速歯車の噛合いが
解かれる恐れがある。

［発明が解決しようとする問題点］本発明の目的は上述の問題に鑑み、機械加工が
簡単で、厳密な潤滑を用せず確実な動作が得られ
る、変速機の遠隔操作機構を提供することにあ
る。

［問題点を解決するための手段］上記目的を達成するために、本発明の構成はブ
ラケツトの前後１対の端壁の一方に中空軸を回動
可能かつ軸方向移動可能に支持し、端壁の他方に
固定軸を同軸に支持し、逆Ｕ字形のヨークの一端
を中空軸にスプライン嵌合し、ヨークの他端を固
定軸に左右傾動可能に支持し、中空軸の一端にア
ウタチユーブの端部を結合し、中空軸の他端にラ
ツクを形成し、変速レバーの中間部をヨークの中
間部に前後傾動可能に軸支持し、アウタチユーブ
に挿通したケーブルの端部を固定軸側に結合し、
変速レバーの下端部に形成した部分歯車を中空軸
のラツクに噛み合せたものである。

［作用］変速レバーを左右に傾動すると、ヨークが一緒
に傾動し、ヨークにスプライン係合する中空軸と
一緒にアウタチユーブが回転される。変速レバー
の部分歯車と中空軸のラツクとの噛合いは変化せ
ず一体的に傾動し、変速機へセレクト動作を伝達
する。

変速レバーを前後に傾動すると、部分歯車が回
動し、部分歯車に噛み合うラツクと一体の中空軸
とアウタチユーブが一緒に軸方向へ移動し、変速
機へシフト動作を伝達する。部分歯車とラツクと
の噛合い変化は、シフト動作の時にだけ生じ、セ
レクト操作の時には何ら変化が生じないので、摩
耗の度合が少く、潤滑が簡単で耐久性に優れる。

［発明の実施例］第１図に示すように、フロアパネルに垂直壁部
９ａを有する前後１対のブラケツト９とブラケツ
ト２０が固定され、一方の垂直壁部９ａにブツシ
ユ２８により中空軸３６が、他方の垂直壁部９ａ
に固定軸１７がそれぞれ同軸に支持される。詳し
くは、中空軸３６はスプライン軸部をブツシユ２
８のスプライン穴に嵌合される。中空軸３６はラ
ツク３６ａを一体に構成され、かつ内部にアウタ
チユーブ５の端部を嵌合固定される。

中空軸３６のスプライン軸部は逆Ｕ字形に湾曲
されたヨーク２Ａの一端を外嵌される。ヨーク２
Ａの他端は固定軸１７にブツシユ１８により支持
される。ヨーク２Ａの中間部に支軸１１Ａにより
変速レバー１の中間部が前後傾動可能に支持され
る。変速レバー１の下端部に部分歯車３７が一体
に構成され、前述したラツク３６ａに噛み合され
る。アウタチユーブ５に挿通されたケーブル４の
端部は、固定軸１７を貫通して口金３４と結合さ
れ、口金３４はブラケツト２０に１対のナツト１
９により固定される。しかし、口金３４は固定軸
１７に固定してもよい。

第２図は変速機側の作動機構を示す側面図であ
る。歯車箱２４に摺動可能に支持したコントロー
ルロツド１４にピン２３によりコントロールアー
ム１５が支持され、コントロールアーム１５をコ
ントロールロツド１４と一緒に回動すると、公知
の複数のシフトブロツクの１つに係合し、さらに
コントロールロツド１４を軸方向に移動すると、
シフトブロツクと一緒にシフトロツドが軸方向に
移動し、所定の変速歯車の噛合いが達せられる。

Ｕ字形に湾曲された連結部材１３の一端がコン
トロールロツド１４にピン２２により結合され
る。一方、変速機に隣接して配設した箱形のブラ
ケツト３２の相対向する垂直壁部３２ａに、ブツ
シユ２５，３１が同軸に支持される。中空軸７が
ブツシユ３１に回動可能かつ軸方向移動可能に支
持される。アウタチユーブ５の端部は中空軸７の
端部に嵌合され、かつかしめ部７ａにおいて固く
固定される。中空軸７はセレーシヨン７ｂとねじ
軸部７ｃを一体に形成され、セレーシヨン７ｂに
連結部材１３の他端を嵌合され、かつねじ軸部７
ｃにナツト２７を締結して固定される。アウタチ
ユーブ５に挿通されたケーブル４は、中空軸７を
貫通して口金２６に結合され、口金２６はブツシ
ユ２５に支持される。

第１図に示す中立位置から変速レバー１を左右
に傾動すると、ヨーク２Ａと一緒に中空軸３６と
アウタチユーブ５が回動される。アウタチユーブ
５の回転は中空軸７と連結部材１３を経てコント
ロールロツド１４に伝達され、セレクト操作が達
せられる。

次いで、変速レバー１を前後（図において左方
または右方）に傾動すると、部分歯車３７と噛み
合うラツク３６ａと一体の中空軸３６とアウタケ
ーブル５が押引きされる。アウタチユーブ５の軸
方向移動は中空軸７と連結部材１３を経てコント
ロールロツド１４へ伝達され、所定のシフトブロ
ツクに係合したシフトロツドが軸方向に移動さ
れ、変速歯車の噛合いが達せられ、シフト操作が
達せられる。

［発明の効果］本発明によれば、ケーブルを案内として、変速
レバーの左右傾動がアウタチユーブに回転運動を
もたらすと同時に、変速レバーの前後傾動がアウ
タチユーブに軸方向移動をもたらすから、変速機
のコントロールロツドへ回動運動と軸方向運動が
伝達され、操作部と変速機の作動部との間には何
らずれがなく、変速レバーの左右傾動と前後傾動
に相互干渉がないので、操作が非常に軽快で確実
な変速操作が達せられる。

変速レバーを前後に傾動すると、部分歯車が回
動し、部分歯車に噛み合うラツクと一体の中空軸
とアウタチユーブが一緒に軸方向へ移動し、部分
歯車とラツクとの噛合い変化は、シフト操作の時
にだけ生じ、セレクト操作の時には何ら変化が生
じないので、動作が確実軽快であり、摩耗の度合
が少く、潤滑が簡単で耐久性に優れる。

ケーブルは両端を車体側へ固定され、アウタチ
ユーブを案内するから、アウタチユーブの途中の
部分が障害物に引掛つても、ケーブルにより運動
を規制され、アウタチユーブが引張られて、変速
レバーとは無関係に変速歯車の噛合いが解かれる
ことはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る変速機の遠隔操作機構の
側面断面図、第２図は同遠隔作動機構により操作
される歯車変速機側に配置される作動機構の側面
断面図である。１：変速レバー、２Ａ：ヨーク、４：ケーブ
ル、５：アウタチユーブ、９：ブラケツト、１
７：固定軸、２９：スプライン、３６：中空軸。

Claims

【特許請求の範囲】

１ブラケツトの前後１対の端壁の一方に中空軸
を回動可能かつ軸方向移動可能に支持し、端壁の
他方に固定軸を同軸に支持し、逆Ｕ字形のヨーク
の一端を中空軸にスプライン嵌合し、ヨークの他
端を固定軸に左右傾動可能に支持し、中空軸の一
端にアウタチユーブの端部を結合し、中空軸の他
端にラツクを形成し、変速レバーの中間部をヨー
クの中間部に前後傾動可能に軸支持し、アウタチ
ユーブに挿通したケーブルの端部を固定軸側に結
合し、変速レバーの下端部に形成した部分歯車を
中空軸のラツクに噛み合せたことを特徴とする、
変速機の遠隔操作機構。