JPH0429870Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、容器体内へ垂設させたシリンダ内か
ら、ピストンおよび射出ヘツド付きの作動部材を
上方付勢により起立させ、該作動部材の上下動で
容器体内液体をシリンダ内へ吸上げ、かつ該シリ
ンダ内液体を作動部材のステムを通してステム上
端の射出ヘツドが有するノズルから射出するよう
設けた、液体射出器に係る。

「従来の技術」 上記液体射出器は、作動部材をシリンダ内から
起立するため、包装が嵩ばることとなり、このた
め第３図が示すように付勢に抗して作動部材を押
上げ、シリンダ５上端に固着された雌ねじ部材８
内に、射出ヘツド１下面から垂下するステム嵌合
筒の雄ねじ９を螺合させていた。尚該図において
３はステム２下端に嵌着させた筒状ピストン、４
は、その筒状ピストンとステム２と該ステム上端
に嵌着させたノズル７付きの射出ヘツド１とが形
成する、作動部材を上方へ付勢するスプリング、
６はステムの上端部内に設けた吐出弁、１０はシ
リンダ底部から起立する作動部材用案内杆でその
上端部を大径部１１としており、１２は装着筒、
１３はシリンダ内下端に設けた吸込み弁、１４は
その吸込み弁から垂下する吸上げパイプ、１５は
パツキングである。上記液体射出器は、容器体へ
の取付状態で輸送等行うから、悪戯等で作動部材
を螺脱すると、該部材は上方へ押上げられてシリ
ンダ内へ液体を吸込むこととなり、よつて作動部
材を再び押下げ螺合すると、そのシリンダ内液体
がノズル７から射出されて周囲を汚すこととなる
ものであつた。

このような欠点除去のために、本出願人は実開
昭59−123568号公報が示すように、作動部材を押
下げ螺合させた状態において、頂壁外周から垂下
する周壁前部に下端面開口の窓を穿設したカバー
キヤツプを設けて、上記窓からノズルが前方突出
するよう、該カバーキヤツプを射出ヘツドおよび
装着筒外面へ嵌合させていたが、該カバーキヤツ
プの取外しが容易であると悪戯防止の効果が少
く、又取外しを困難とすると消費者が困ることと
なつた。

本案は、カバーキヤツプの頂壁一部を引裂き形
成できる引き綱状部として、該引き綱状部を利用
すれば容易にカバーキヤツプの取外しが容易であ
ると共に、又該引き綱状部を他の頂壁部分と連結
する複数連結片が、切れているか否かでカバーキ
ヤツプ取外しの有無を判定できるよう、即ちいわ
ゆるバージンシール機構を設けて上記欠点を除去
するものである。

「課題を解決するための手段」 容器口頸部に嵌合させた装着筒でシリンダを容
器体内へ垂下すると共に、該シリンダ内から起立
するピストンおよび射出ヘツド付きの作動部材を
付勢に抗し押下げて該作動部材上部をシリンダ上
部に固着させた雌ねじ部材に螺合させ、上記射出
ヘツドのノズルを周壁前面の窓から前方突出させ
て上記射出ヘツドおよび装着筒外面へカバーキヤ
ツプを嵌合させた液体射出器において、上記カバ
ーキヤツプ周壁下部を上記雌ねじ部材８に付設し
た、上記射出ヘツド１とほゞ同外径の外部筒２７
外面へ嵌合させて該周壁内面に周設した係合突条
２９を外部筒外面に周設した係合突条２８下面へ
離脱困難に係合させ、又上記窓上端の左右両部か
らカバーキヤツプ頂壁１７の後部まで、適宜間隔
をおいて、かつ破断用連結片２０を複数介在させ
て、断続的に二本の切離し線を穿設することで、
それ等両切離し線間の頂壁部分をカバーキヤツプ
取外し用の引き綱状部２１とした。

「作用」 第１図、および第２図状態から切離し線間の頂
壁部分が形成する引き綱状部２１の前端１８を上
後方へ引けば、破断用連結片２０…が引き裂かれ
ることで二本の切離し線の各後端間の頂壁部分１
９が他の頂壁部分との連続部となつて引き綱状部
を上方へ起すことが出来る。該起立状態から該引
き綱状部を上方へ強く引くことで、カバーキヤツ
プ２２を外すことが出来る。

「実施例」 雌ねじ部材８およびカバーキヤツプ２２以外の
構造は、既述「従来の技術」で述べたように公知
であり、かつ第３図で述べた通りであるから省略
する。

雌ねじ部材８は、雄ねじ９と螺合する螺筒２３
の上端に外向きフランジを付設し、該外向きフラ
ンジ中間から係合筒２４を垂下し、該係合筒内面
の係合突条２５をシリンダ５上端外面の係合突条
２６に係合して固定させ、又外向きフランジ外周
から外部筒２７を垂下し、該外部筒２７外面に係
合突条２８を周設している。該外部筒は射出ヘツ
ド１とほゞ同外径としている。

カバーキヤツプ２２は、その周壁下部を外部筒
２７外面へ嵌合させ、かつその周壁内面に周設し
た係合突条２９を上記外部筒の係合突条２８下面
へ、後述引き綱状部２１を利用して引き上げない
限り、離脱困難に係合させている。

又既述のノズル挿通用窓上端の左右両部からカ
バーキヤツプ頂壁１７の後部まで、適宜間隔をお
いて、かつ破断用連結片２０を複数介在させて、
断続的に二本の切離し線を穿設している。その両
切離し線間の間隔部分が引き綱状部２１を形成す
るもので、上記切離し線の後端間の頂壁部分１９
がその引き綱状部後端と頂壁残余部分との連続部
を形成する。引き綱状部２１は、該部を他の頂壁
部分から引き起した後、該部を上方へ強く引上げ
ることでカバーキヤツプ２２を除去するためのも
のであるから、持ち易い形状に形成すればよい。

尚３０はノズル先端に嵌合させた栓蓋である。

「考案の効果」 本案は既述構成とするもので、カバーキヤツプ
周壁の下部を雌ねじ部材８の外部筒２７外面へ嵌
合させ、周壁１６内面の係合突条２９を外部筒２
７に周設した係合突条２８下面へ離脱困難に係合
させたから、又カバーキヤツプの周壁１６前面に
穿設した窓上端の左右両部から頂壁１７後部ま
で、適宜間隔をおいて、かつ破断用連結片２０を
複数介在させて連続的に二本の切離し線を穿設し
たから、それ等両切離し線間の頂壁部分を連結片
破断により、カバーキヤツプ引抜き用の引き綱状
部２１として利用しない限り、そのカバーキヤツ
プの取外しを行うことは極めて困難となり、かつ
上記連結片２０破断の有無でカバーキヤツプを外
したことの有無も明白となるから、いわゆるバー
ジンシール機能を有することとなつて、製品に対
する消費者の満足を得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案液体射出器の、一部断面とする側
面図、第２図はその平面図、第３図は従来例液体
射出器の半断面図である。 １……射出ヘツド、５……シリンダ、８……雌
ねじ部材、２０……連結片、２２……カバーキヤ
ツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器口頸部に嵌合させた装着筒でシリンダを容
   器体内へ垂下すると共に、該シリンダ内から起立
   するピストンおよび射出ヘツド付きの作動部材を
   付勢に抗し押下げて該作動部材上部をシリンダ上
   部に固着させた雌ねじ部材に螺合させ、上記射出
   ヘツドのノズルを周壁前面の窓から前方突出させ
   て上記射出ヘツドおよび装着筒外面へカバーキヤ
   ツプを嵌合させた液体射出器において、上記カバ
   ーキヤツプ周壁下部を上記雌ねじ部材８に付設し
   た、上記射出ヘツド１とほゞ同外径の外部筒２７
   外面へ嵌合させて該周壁内面に周設した係合突条
   ２９を外部筒外面に周設した係合突条２８下面へ
   離脱困難に係合させ、又上記窓上端の左右両部か
   らカバーキヤツプ頂壁１７の後部まで、適宜間隔
   をおいて、かつ破断用連結片２０を複数介在させ
   て、断続的に二本の切離し線を穿設することで、
   それ等両切離し線間の頂壁部分をカバーキヤツプ
   取外し用の引き綱状部２１としたことを特徴とす
   る液体射出器。