JPH04298535A - ポリビニルアルコール系樹脂成型物の製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系樹脂成型物の製造方法

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JPH04298535A
JPH04298535A JP10221691A JP10221691A JPH04298535A JP H04298535 A JPH04298535 A JP H04298535A JP 10221691 A JP10221691 A JP 10221691A JP 10221691 A JP10221691 A JP 10221691A JP H04298535 A JPH04298535 A JP H04298535A
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JP
Japan
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resin
viscosity
polyvinyl alcohol
vinyl
alcohol resin
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JP10221691A
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English (en)
Inventor
Masaru Saeki
大 佐伯
Takuya Honda
卓也 本田
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粘度及びメタノール可溶
分を限定することにより熱安定性良好なポリビニルアル
コール(以下、単にPVAと略記する)系樹脂を製造し
て品質の良好な成型物、特にフィッシュアイ、着色等の
少ないフイルムを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、PVA系樹脂、特に高ケン化度の
PVA系樹脂はその軟化点が高く、しかもそれが熱分解
温度に近いため、可塑剤なしにPVA系樹脂を単独で溶
融成型してフイルム等を製造する場合には、溶融粘度が
高く、分解による劣化や着色が激しいので実用的な成型
品を得ることは極めて困難である。故に、グリセリン等
の可塑剤を配合してその軟化温度を低下せしめることが
必須とされている。しかしながら通常の成型条件に於い
て要求される程度の溶融温度や溶融粘度にするには、前
記可塑剤をかなり多量に配合することが必須となり、そ
のため得られる成型物は高温高湿時に水分を吸収し成型
物表面の粘着性が増大するので、成型物同志がブロッキ
ングし易く、更に可塑剤が表面にブリードする等の難点
を生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】無可塑系で成型物を得
るためにはPVA系樹脂の粘度が7センチポイズ(20
℃、4重量%において)以上のものではケン化度を80
モル%以下にしなければ溶融成型を行い難いのであるが
、この場合結晶性が低下して水に対する膨潤性が大きく
なり、耐水性も欠如する。又、乾燥時においてもフイル
ムがもろく、フイルム強度の点において欠点を有してい
る。更にガスバリア性が非常に劣り、ブロッキング現象
を起こし易い等改善すべき多くの課題を残しており、実
用的成型物用には殆ど用いられていない。
【0004】一方PVA系樹脂の粘度が7センチポイズ
(20℃、4重量%において)以下のものでは高ケン化
度(80モル%以上)領域においても溶融成型可能で有
り、上記記載の欠点は生じることなく成型用として有用
であるが、溶融成型時に極めて着色、熱劣化し易い特性
がある。又溶融成型時のみならず成型加工時に於ける僅
かの温度の変動でも増粘現象が起こりがちである等その
粘度安定性の面では必ずしも充分とは言えず、そのため
フイルム表面にフィッシュアイや縞・線模様等の肌荒れ
が発生する傾向があり、均質な製品を得るためには溶融
成型条件を厳密にコントロールしなければならないとい
う難点がある。
【0005】かかるフィッシュアイの発生は製品の外観
を著しく阻害すると共に、フィッシュアイの周囲におけ
るフイルム強度を低下させる恐れもある。更に、フイル
ムを押出し成型する際には、機械上に樹脂が付着してい
くメヤニが発生する。かかるメヤニは成型品に異物やコ
ゲを生じる原因となったり、或は成型品の破断による作
業の中断を余儀無くされる等悪影響を及ぼしフィッシュ
アイと同様フイルムの品質を非常に低下させる。
【0006】故に無可塑剤系で容易に溶融成型でき、し
かも得られる成型品の品質が非常に優れたPVA系樹脂
成型物の製造方法は工業的に極めて有利である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、PVA系樹脂の水溶
液粘度及びメタノール可溶分を限定することにより、か
かる欠点を解決できることを見出し本発明を完成した。 即ち、本発明は「1.20℃における4重量%水溶液粘
度が7センチポイズ以下かつメタノール可溶分が5重量
%以下のPVA系樹脂を溶融成型することを特徴とする
PVA系樹脂成型物の製造法2.PVA系樹脂がオキシ
アルキレン基含有PVA系樹脂である請求項1記載の製
造法」である。
【0008】本発明は無可塑系で溶融成型を行う際に8
0モル%以上の高ケン化度であるPVA系樹脂を用いて
も水溶液粘度及びメタノール可溶分を限定することによ
り、PVA系樹脂の熱安定性が向上して、着色及びフィ
ッシュアイが起こり難く又メヤニの発生も防止でき、常
に品質の高いPVA系樹脂成型物が得られることが特徴
である。
【0009】以下、本発明について詳述する。本発明で
用いるPVA系樹脂とは、ポリ酢酸ビニルをケン化して
得られたもの。更には酢酸ビニルを主成分としてこれと
共重合可能な単量体、例えばアクリル酸、メタクリル酸
、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン
酸等の不飽和酸類あるいはその塩、モノ又はジアルキル
エステル等、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のニトリル類、アクリルアミド、メタアクリルアミド等
のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、
メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるい
はその塩、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α−
オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフ
ィン類、アルキルビニルエーテル類、ビニルケトン、N
−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、オ
キシアルキレン類等の共重合体ケン化物が挙げられ、又
かかる樹脂をグラフト変性した樹脂も含まれる。
【0010】かかるPVA系樹脂の中でもオキシアルキ
レン類で変性されたオキシアルキレン基含有PVA(以
下、EO−PVAと略記する)系樹脂が、無可塑で容易
に溶融成型でき、又柔軟性、耐ブロッキング性に優れて
いる等特に有用である。以下、EO−PVA系樹脂につ
いて詳細に説明する。
【0011】オキシアルキレン基としては一般式化1、
〔但しR1、R2は水素又はアルキル基、Xは水素(但
し、R1とR2は同時に水素ではない)、アルキル基、
アルキルエステル基、アルキルアミド基、スルホン酸塩
基等の有機残基、nは1〜300の整数を示す〕で表さ
れる構造を有するものである。Xは通常は水素である。 nの数は有利には2〜300、特に好ましくは5〜30
0程度のオキシアルキレン基が実用的であり、ポリオキ
シプロピレン基、ポリオキシブチレン基等が効果的であ
る。
【0012】
【化1】
【0013】オキシアルキレン基を有するPVA系樹脂
は任意の方法で製造できる。例えば■ポリオキシアルキ
レンの存在下にビニルエステルを重合し、ケン化する方
法、■オキシアルキレン基を有する不飽和単量体とビニ
ルエステルを共重合し、ケン化する方法等が挙げられる
が、■が樹脂の製造面、性能面から実用的である。以下
■の方法について具体的に説明する。オキシアルキレン
基を有する不飽和単量体としては次の様なものが例示さ
れる。但し、本発明ではこれらのみに限定されるもので
はない。
【0014】(メタ)アクリル酸エステル型一般式化2
で示される〔但しRは水素又はメチル基、Aはアルキレ
ン基、置換アルキレン基、フェニレン基、置換フェニレ
ン基、mは0又は1以上の整数、nは1〜100の整数
〕もので、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、
ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等が挙げら
れる。
【0015】
【化2】
【0016】(メタ)アクリル酸アミド型一般式化3で
示される〔但しR3は水素又はアルキル基又は化4、A
、R、R1、R2、m、nは前記と同様〕もので、ポリ
オキシエチレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシ
プロピレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシエチ
レン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチル
プロピル)エステル等が挙げられる。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】(メタ)アリルアルコール型一般式化5で
示される〔R、R1、R2、nは前記と同様〕ものでポ
リオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシ
プロピレン(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
【0020】
【化5】
【0021】ビニルエーテル型 一般式化6で示される〔A、R1、R2、m、nは前記
と同様〕ものでポリオキシプロピレンビニルエーテル等
が挙げられる。かかる単量体の中で(メタ)アルコール
型のものが好適に使用される。ビニルエステルとしては
、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、
ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチ
ン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が単独又は併用で用
いられるが実用上は酢酸ビニルが好適である。
【0022】
【化6】 本発明においては、かかる重合の際に前述した如きオキ
シアルキレン基を有する不飽和単量体、ビニルエステル
以外の他の一般の単量体を水溶性を損なわない範囲で少
量存在せしめて重合を行っても良い。これらの単量体を
次に例示する。
【0023】エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエス
テル等 クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、イタコン酸メチ
ル、イタコン酸エチル、ソルビン酸メチル、ソルビン酸
エチル、マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸
ジアルキルエステル、オレイン酸アルキルエステル、(
メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸
ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アク
リル酸デシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メ
タ)アクリル酸オクタデシル等が挙げられる。
【0024】飽和カルボン酸のアリルエステルステアリ
ン酸アリル、ラウリン酸アリル、ヤシ油脂肪酸アリル、
オクチル酸アリル、酪酸アリル等。
【0025】α−オレフィン エチレン、プロピレン、α−ヘキセン、α−オクテン、
α−デセン、α−ドデセン、α−ヘキサデセン、α−オ
クタデセン等。
【0026】エチレン性不飽和カルボン酸(メタ)アク
リル酸、クロトン酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸ならびにこれらのアルカリ金属塩、アンモニ
ウム塩等。
【0027】アルキルビニルエーテル プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキ
シルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシル
ビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、テトラデシ
ルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オク
タデシルビニルエーテル等。
【0028】アルキルアリルエーテル プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキ
シルアリルエーテル、オクチルアリルエーテル、デシル
アリルエーテル、ドデシルアリルエーテル、テトラデシ
ルアリルエーテル、ヘキサデシルアリルエーテル、オク
タデシルアリルエーテル等。その他、(メタ)アクリル
アミド、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、塩化ビ
ニル等の使用も可能である。
【0029】共重合するに当たっては特に制限はなく公
知の重合方法が任意に用いられるが、普通メタノール、
エタノールあるいはイソプロピルアルコール等のアルコ
ールを溶媒とする溶液重合が実施される。勿論、乳化重
合、懸濁重合も可能である。かかる溶液重合において単
量体の仕込み方法としては、まずビニルエステルの全量
と前記オキシアルキレン基含有不飽和単量体の一部を仕
込み、重合を開始し、残りの不飽和単量体を重合期間中
に連続的に又は分割的に添加する方法、前者を一括仕込
みする方法等任意の手段を用いて良い。共重合反応は、
アゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化
ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの公知のラジカル重
合触媒を用いて行われる。又反応温度は50℃〜沸点程
度の範囲から選択される。
【0030】ケン化に当たっては共重合体をアルコール
に溶解しアルカリ触媒の存在下に行われる。アルコール
としてはメタノール、エタノール、ブタノール等が挙げ
られる。アルコール中の共重合体の濃度は20〜50重
量%の範囲から選ばれる。ケン化触媒としては水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナ
トリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ
金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒を用
いることが必要である。かかる触媒の使用量はビニルエ
ステルに対して1〜100ミリモル当量にすることが必
要である。
【0031】尚、上記方法に限らず、例えばPVA(部
分ケン化物又は完全ケン化物)に酸化アルキレン類を付
加反応させる方法等も実施可能である。しかして本発明
のオキシアルキレン基を有するPVA系樹脂において該
基の含有量は特に限定されるものではないが、通常樹脂
全体に対し1〜50重量%、より好ましくは5〜40重
量%が適当である。
【0032】上記の如く製造されたPVA系樹脂は精製
されるのであるが、メタノール或はメタノール/酢酸メ
チル混合溶媒等で洗浄及び精製するのが工業的に有利で
ある。この際にPVA系樹脂はメタノール可溶分が5.
0重量%以下でなければならず、5.0重量%を越える
ものは充分な熱安定性を保つことが出来ない。該PVA
系樹脂の粘度は20℃、4重量%水溶液において7セン
チポイズ以下である。無可塑系でPVA系樹脂の粘度が
7センチポイズを越えた場合はケン化度80モル%以下
にしなければ溶融成型を行い難いのだが、この場合結晶
性が低下し、ガスバリヤー性が悪くフイルムのブロッキ
ング現象を起こし易いので実用性に乏しい。
【0033】又、ケン化度は特に制限はないのであるが
50〜100モル%、好ましくは80〜100モル%が
実用的である。尚、粘度測定法としては20℃、4重量
%水溶液の絶対粘度をヘプラー粘度計((株)上島製作
所社製)により求める。メタノール可溶分の測定法とし
ては、試料液をソックスレー抽出器を用いて約8時間還
流せしめ、得られた抽出液を絶乾してPVA系樹脂の可
溶分重量を測定する。
【0034】前記の如きPVA系樹脂を溶融成型するに
当たり、特に制限はなく押出成型法等任意の方法が採用
される。溶融成型機は通常の熱可塑性樹脂用の溶融成型
が用いられ、押出機にインフレーションダイ、又はTダ
イ等を取り付けて任意の形状のフイルムが製造される。 押出機の運転条件としては吐出部温度を160〜230
℃スクリュー圧縮部温度を吐出部温度より10〜40℃
高い温度に調整することが好ましい。吐出部温度が上記
の上限をはずれると安定な作業条件の制御が困難になっ
たり、PVA系樹脂が熱分解を起こす恐れがある。一方
下限をはずれると樹脂の流動性が低下するという難点が
ある。
【0035】又、スクリュー圧縮部温度を吐出部温度に
対して10〜40℃高く設定しない場合には樹脂の混練
と溶融が十分出来ず溶融成型を実施することが困難とな
る場合がある。バレルの加熱は電熱、油加熱あるいはス
チーム加熱などの手段によって行われ、加熱器はシリン
ダーを通常3〜5コの部分に区別してそれぞれ独立に温
度調整出来るようにセットされる。
【0036】本発明に於いては溶融成型時に可塑剤の添
加は必要とせず成型品の品質を考慮すると添加しない方
が良いのであるが、必要とあれば少量の添加剤を添加し
ても良い。かかる可塑剤としてはグリセリン、ジグリセ
リン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン等が挙げ
られる。本発明では上記の如き可塑剤を使用する場合も
その量が少量であるのでフイルムのブロッキング現象の
恐れはないと考えられる。又、溶融成型を実施するに当
たっては、クレー、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粉
末、あるいは着色剤、界面活性剤、酸化防止剤、発泡剤
等、通常成型品に添加される公知の配合剤を適宜使用す
ることが出来る。更にPVA系樹脂単独のみならず、他
の熱可塑性樹脂例えばポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレン等と混合して溶融成型を実施する
ことも可能である。
【0037】以上、主としてフイルムを製造する方法に
ついて述べてきたが、本発明の方法はこれのみに限定さ
れるものではなくシート、棒、パイプ、容器、ビン、繊
維等各種の形状の成型物を製造することが可能である。
【0038】
【作    用】本発明のPVA系樹脂は溶融粘度及び
メタノール可溶分を限定することにより熱安定性が極め
て良好でありかつ溶融粘度が安定している。故に、フィ
ッシュアイ及び着色がなく、更に成型時におけるメヤニ
も防止することができるので品質の非常に優れた成型品
を常に該PVA系樹脂より製造出来、工業的に極めて有
利である。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて更に詳細に説
明する。以下「部」又は「%」とあるのは特にことわり
のない限り重量基準である。
【0040】実施例1 フイルムの製造方法 メタノール可溶成分3.5%、20℃,4%における粘
度が5.5センチポイズであるPVA系樹脂(ケン化度
96モル%)を50℃で12時間真空乾燥した後、22
0℃に加熱して溶融状態として小型2軸押出機(PCM
−30,池貝鉄工社製)にてペレット化した。上記で得
られたペレットを用いスクリューの口径40mm/φ、
L/D=28、回転数29rpm及びインフレーション
ダイを備えた通常の押出機に供給してスクリュー圧縮部
最高温度220℃、吐出部温度200℃にて溶融成型を
行い、厚さ100μのフイルムを得た。尚、該PVA系
樹脂を用いて溶融成型を行った場合のメヤニの有無を調
べた。得られたフイルムは下記で示す方法を用いて着色
度及びフィッシュアイの数を測定した。又該PVA系樹
脂の溶融粘度を測定して粘度安定性を測定した。結果は
まとめて表2に示す。
【0041】フイルムの着色度 フイルム(3cm×3cm)の着色の度合をΣ80スペ
クトロカラリメーター(日本電色工業(株)社製)にて
明度及び彩度を測定した。 フィッシュアイの数 100cm×100cmのフイルムにおけるフィッシュ
アイの数を肉眼で観察した。 粘度安定性 210℃で60分滞留させた樹脂の粘度(η60分)と
210℃で5分滞留させた樹脂の粘度(η5分)を測定
してキャピログラフ(東洋精機社製)を用い、シェアレ
ート103sec−1でη60分/η5分の値を測定し
た。
【0042】実施例2 メタノール可溶成分4.5%、20℃,4%における粘
度が3.0センチポイズであるPVA系樹脂(ケン化度
95モル%)を用いて実施例1に準じて実験を行った。 結果はまとめて表2に示す。
【0043】実施例3 メタノール可溶成分2.0%、20℃,4%における粘
度が4.0センチポイズであるPVA系樹脂(ケン化度
85モル%)を用いて実施例1に準じて実験を行った。 結果はまとめて表2に示す。
【0044】実施例4〜7 表1に示す如きEO−PVA系樹脂を用い、粘度及びメ
タノール可溶分を変化させた以外は実施例1に準じて実
験を行った。結果はまとめて表2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】比較例1 実施例1においてメタノール可溶分を6.0%として同
例に準じて実験を行った。結果はまとめて表2で示す。
【0047】比較例2 実施例1において20℃,4%における粘度が8センチ
ポイズであるPVA系樹脂を用いた以外は同例に準じて
実験を行った。結果はまとめて表2で示す。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明はPVA系樹脂の粘度及びメタノ
ール可溶分を限定することにより該PVA系樹脂の熱安
定性が著しく良好で溶融粘度が安定している。故にフィ
ッシュアイ及び着色がなく、更に成型時におけるメヤニ
も防止できるので品質の非常に優れた成型品を常に製造
することができ、工業的に極めて有利である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】20℃における4重量%水溶液粘度が7セ
    ンチポイズ以下、かつメタノール可溶分が5重量%以下
    のポリビニルアルコール系樹脂を溶融成型することを特
    徴とするポリビニルアルコール系樹脂成型物の製造方法
  2. 【請求項2】ポリビニルアルコール系樹脂がオキシアル
    キレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂である請求項
    1記載の製造方法
JP10221691A 1991-02-06 1991-02-06 ポリビニルアルコール系樹脂成型物の製造方法 Pending JPH04298535A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003096258A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 溶融成形物
JP2009102641A (ja) * 2008-11-28 2009-05-14 Kuraray Co Ltd ビニルアルコール系重合体
JP2011202052A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Kuraray Co Ltd 変性エチレン−ビニルアルコール共重合体およびそれを含有する組成物

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