JPH0429452B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は内燃機関のシリンダヘツド鋳造用中子
の金型へのセツト方法に関するものでる。

（従来の技術） 内燃機関のシリンダヘツドの鋳造には吸・排気
ポート中子やウオータジヤケツト用中子が用いら
れ、これら中子を金型にセツトしてシリンダヘツ
ドを鋳造する。

従来のこれら中子の金型へのセツトはウオータ
ジヤケツト中子をセツトし、該中子に対して吸・
排気ポート中子を１個ずつ手作業によつてセツト
する必要があり、作業時間が長くかかり不利であ
る。

そこで実開昭57−132742号の如く治具上にウオ
ータジヤケツト中子と吸・排気ポート中子をセツ
トしておき、これらを負圧で吸引し、金型に一括
してセツトする装置を本出願人は先に提案した。

（発明が解決しようとする問題点） 以上の従来技術は中子を一括して金型にセツト
し得るも治具へのセツトは吸・排気ポート中子を
１個ずつ行う必要があり、セツト作業は手作業に
頼らざるを得ず、作業性の点で未だ充分とはいい
難く、特にエンジン出力向上のため吸・排気部は
多くなる傾向があり、吸・排気弁各２個の４気筒
エンジンでは吸・排気部は16個にも達し、これら
を一々手作業で組み付けていたのでは作業性が悪
い。

本発明は以上の問題点を解決すべくなされたも
ので、その目的とする処は、短時間に正確にこれ
ら中子の金型へのセツトを可能とし、作業性の向
上、シリンダヘツドの生産性の向上、省力化を図
り、併せてロボツトによる中子の自動セツト化を
容易に、可能ならしめるようにしたことである。

（問題点を解決するための手段） 以上の問題点を解決するための手段は、内燃機
関のシリンダヘツドを鋳造するさいに用いられる
吸・排気ポート中子及びウオータジヤケツト中子
を金型にセツトする方法であつて、前記ポート中
子を吸入用、排気用に分割して夫々の中子群を幅
木部で一体に連結し、セツトパレツト上で該ポー
ト中子をウオータジヤケツト中子と組み合わせる
とともに、このセツトパレツトをセツト装置のセ
ツトアームに位置決め載置し、このセツトアーム
を型開きした金型間で上昇させて上型の位置決め
部に係合させ、金型側に設けた係合部で各中子を
係合支持して金型にセツトするようにしたことで
ある。

（上記手段による作用） 上記手段によれば、吸・排気ポート中子は吸・
排気用夫々で幅木部で一体に連結されているので
ウオータジヤケツト中子と組み合せ、従つて中子
は吸・排気ポート２個、ウオータジヤケツト中
子、１個の計３個となり、中子、金型に設けた係
合部に係合させることにより一括して金型にセツ
トすることができる。

この際、各中子をセツトパレツト上で組み合わ
せ、このセツトパレツトをセツト装置のセツトア
ームで持ち上げて上型の位置決め部に係合させる
ことで、セツトパレツトの位置、すなわち中子の
位置をキヤビテイ内の所定の位置に正確に位置決
めすることが出来る。このため、金型への中子の
セツトの自動化が容易になされる。

（実施例） 次に本発明の好適する一実施例を添付図面を参
照しつつ詳述する。

第１図はポート中子の斜視図を示し、１は吸入
ポート中子を、又２は排気ポート中子を示し、実
施例では吸・排気部各２個の１気筒４バルブの４
気筒エンジンのものを示す。吸入ポート中子１は
気筒数に対応する４本の合流ポート部１０１…
と、各合流ポート部１０１…の先から二股状に分
れた２個の排気ポート部１０２，１０２を備え、
２個の排気ポート部１０２，１０２は細かく夫々
が合流する合流ポート部１０１…は太い。各合流
ポート部１０１…の基部には幅木部１０３が形成
され、幅木部１０３は合流ポート部１０１…の並
行する方向に長く形成される。各合流ポート部１
０１…の基部１０４…が一体に連結し、各合流ポ
ート部１０１…は１本の幅木部１０３の内端面１
０５に連続し、幅木部１０３と全一体に形成さ
れ、従つてポート部単体１０６…は幅木部１０３
に連結されて一体に形成されていることとなる。
以上の幅木部１０３の両側面１０７，１０７には
長さ方向にもぐり、且つ該側面の外面及び下方に
開放された係合凹部１０８，１０８を形成する。

排気ポート２は先部の２個の排気ポート部２０
２，２０２、これと連続する４本の合流ポート部
２０１…からなるポート単体２０６、１本の幅木
部２０３、幅木部２０３の両側面に設けられた係
合凹部２０８，２０８を備える。

以上の吸・排気ポート中子１，２をウオータジ
ヤケツト中子３内に組み込み、ウオータジヤケツ
ト中子３の長さ方向両側３０１，３０１には係合
突部３０２，３０２を突設しておく。

かかる中子の金型へのセツトは例えば以下の如
くで、中子１，２，３は予め第５図の如く治具、
即ち中子セツトパレツト４上にセツトしておく。
パレツト４はポート中子１，２の先部固定部５を
例えば離間して２個備え、先部１０２ａ，２０２
ａを固定部５の図中左右の凹部５ａ，５ｂに嵌合
して支持せしめ、又ポート中子のポート合流部１
０１，２０１や幅木部１０３，２０３の端部を支
持する固定部６…を備え、更にウオータジヤケツ
ト中子３を支持する固定部７を備える。固定部７
上にウオータジヤケツト中子３を載置支持せし
め、両側からポート中子１，２を中子３の空間部
を通してセツトする。

以上の如く中子１，２，３をセツトしたセツト
パレツト４をセツトアーム８の先部９上にセツト
し、これを金型１０の上下型１１，１２間に臨ま
せる。第２図は型開き状態の金型を示し、上型１
１には両側のシリンダ１３，１３で左右に開閉す
る摺動コア１４，１４及び第３図で示す前後に開
閉する摺動コア１５，１５を備え、摺動コア１
４，１４，１５，１５を予め型開きし、セツトア
ーム８をコア間に臨むように上昇させ、アーム８
の一部に設けた位置決めピン１６を上型１１のガ
イドブツシユ穴１７に嵌合して位置決めする。摺
動コア１４，１４にはセツトパレツト４上のポー
ト中子１，２の幅木部１０３，２０３と係合する
凹部１８，１８を備え、シリンダ１３，１３を駆
動して摺動コア１４，１４を前進させ、凹部１
８，１８を幅木部１０３，２０３に嵌合せしめ
る。これにより左右の吸・排気ポート中子１，２
はコア１４，１４で支持されることとなる。

次に前後の摺動コア１５，１５を不図示のシリ
ンダで前進させる。コア１５，１５は対向する面
に左右に離間した位置決めピン１９，１９を備
え、且つこの間の押え面１５ａの夫々に凹部２０
を備える。ピン１９，１９を左右のポート中子
１，２の幅木部１０３，２０３の両端面に設けた
係合凹部１０８，２０８に嵌合してポート中子
１，２の位置決めを行い、一方、ウオータジヤケ
ツト中子３の両端面に突設した係合突起３０２，
３０２と前記凹部２０とを嵌合させ、位置決めを
行う。

以上の如く摺動コア１４，１４，１５，１５で
中子１，２，３を支持した後セツトアーム８を降
下させ、且つ後退させ、上下型１１，１２間から
離脱させ、これを第４図で示し、上型１１を降下
させ、下型１２と合体させて型閉めし、シリンダ
ヘツドの鋳造を行う。

（発明の効果） 以上で明らかな如く本発明によれば、セツトパ
レツト上で各中子を組み合わせるとともに、この
セツトパレツトをセツトアームによつて金型で持
ち上げ、上型との間で位置決めするようにしたた
め、セツトパレツト上の各中子の位置決めが正確
且つ容易に行われることとなり、中子と金型の係
合が円滑且つ容易となる。又この際、吸・排気ポ
ートは夫々幅木部で連結されて一体化されている
ので金型側の摺動コアの凹部等で係合支持するこ
とができ、従つて従来の如く金型、或はセツト治
具への多数のポート中子の手作業による１個ずつ
のセツト作業をなくし、省力化、作業性の著しい
向上が図れるとともに、幅木部を連続させて１個
とし、これを摺動コア等の金型側の凹部等で係合
支持せしめるようにしたので中子セツトをロボツ
トを用いて自動化することができ、自動化するさ
いも構造が簡単ですむ等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は吸・排気ポート中子の斜視図、第２図は中子支
持の説明的平面図、第３図は中子の金型への支持
準備の側面図、第４図は同支持状態の図、第５図
は中子セツト治具の側面図である。 尚図面中１，２はポート中子、１０８，２０８
は幅木部、１４，１５は金型の係合部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 内燃機関のシリンダヘツドを鋳造するさいに
   用いられる吸・排気ポート中子及びウオータジヤ
   ケツト中子を金型にセツトする方法であつて、前
   記ポート中子を吸入用、排気用に分割して夫々の
   中子群を幅木部で一体に連結し、セツトパレツト
   上で該ポート中子をウオータジヤケツト中子と組
   み合せるとともに、このセツトパレツトをセツト
   装置のセツトアームに位置決め載置し、このセツ
   トアームを型開きした金型間で上昇させて上型の
   位置決め部に係合させ、金型側に設けた係合部で
   各中子を係合支持して金型にセツトするようにし
   たことを特徴とする内燃機関のシリンダヘツド鋳
   造用中子の金型へのセツト方法。