JPH04293955A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH04293955A
JPH04293955A JP3081132A JP8113291A JPH04293955A JP H04293955 A JPH04293955 A JP H04293955A JP 3081132 A JP3081132 A JP 3081132A JP 8113291 A JP8113291 A JP 8113291A JP H04293955 A JPH04293955 A JP H04293955A
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JP
Japan
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polyether
group
groups
platinum
curable composition
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Application number
JP3081132A
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English (en)
Inventor
Norikazu Hattori
憲和 服部
Yasuo Akamatsu
赤松 ▲靖▼生
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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  • Dental Preparations (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は新規な硬化性組成物に
関する。詳しくは、良好な保存安定性と優れた硬化特性
を有し、かつその硬化体が良好な親水性を持つと共に寸
法再現性に優れ、特に歯科用印象材として有用な硬化性
組成物である。
【0002】
【従来の技術】常温で硬化してゴム弾性を有する硬化体
を与える硬化性組成物は、歯科用印象材を始めシーリン
グ材等の用途に広く使用されている。これらの用途のう
ち、特に歯科用印象材としての用途においては、精密な
印象をとるために歯及び歯ぐき表面との親和性を増す目
的でその硬化体が良好な親水性を有することが要求され
る。また、かかる用途において、硬化性組成物は短時間
で深部まで均一に硬化する硬化特性(以下、深部硬化特
性という)に優れ、しかもその硬化体は脱型時の塑性変
形のない良好な寸法再現性が要求される。
【0003】かかる特性を有する硬化性組成物としては
、特開昭64−138230号に示されるような、ポリ
エーテルを主成分とするものが挙げられる。即ち、アル
ケニル基を末端に有する直鎖または分岐状のポリエーテ
ル、Si−H基を1個以上有するポリオルガノシロキサ
ン残基を末端に有し、かつSi−H基を分子中に2個以
上有する直鎖または分岐状のポリエーテル、白金を主体
とする触媒よりなる組成物である。
【0004】しかしながら上記組成物は、保存安定性の
点で必ずしも十分でなく特に60℃雰囲気下において保
存した場合は、2週間以内で硬化しなくなるという問題
点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本願発明等は、良好な
保存安定性と優れた深部硬化性を有し、かつその硬化体
が親水性を有すると共に良好な寸法再現性を有する硬化
性組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた。
【0006】
【課題を解決するための手段】その結果、アルケニル基
を末端に有する直鎖または分岐状のポリエーテル、Si
−H基を1個以上有するポリオルガノシロキサン残基を
末端に有しかつSi−H基を分子中に2個以上有する直
鎖または分岐状のポリエーテル、及び触媒として白金を
主体とする触媒を含有してなる硬化性組成物に、多価ア
ルコール脂肪酸エステルを添加することにより、特に保
存安定性が飛躍的に向上することを見い出し、本願発明
を完成するに至った。
【0007】本願発明は、 (A)アルケニル基を末端に有する直鎖または分岐状の
ポリエーテル(以下、アルケニル基含有ポリエーテルと
もいう) (B)Si−H基を1個以上有するポリオルガノシロキ
サン残基を末端に有し、かつSi−H基を分子中に2個
以上有する直鎖または分岐状のポリエーテル(以下Si
−H基含有ポリエーテルともいう) (C)多価アルコール脂肪酸エステル及び、(D)白金
、塩化白金酸及び白金錯体よりなる群から選ばれた少な
くとも1種の触媒よりなる組成物であって、上記(B)
のポリエーテル中のSi−H基の量が該組成物中のアル
ケニル基の総量に対して0.5〜10モル倍となる割合
であり、(C)の多価アルコール脂肪酸エステルが組成
物全体の0.1〜30重量%となる割合であり、かつ(
D)の白金系触媒中の白金原子が(A)のポリエーテル
と(B)のポリエーテルとの合計量に対して0.1pp
m〜5重量%となる割合である硬化性組成物である。
【0008】なお、本願発明において、直鎖または分岐
状のポリエーテルの末端とは、2個以上の−OR−結合
(ただし、Rは炭素数1以上のアルキレン基を示す)よ
りなるポリエーテル鎖の末端をいう。
【0009】本願発明において、アルケニル基含有ポリ
エーテルは、アルケニル基を末端に有する直鎖または分
岐状のポリエーテルであれば特に制限されず、公知のも
のが使用できる。
【0010】但し、本発明の硬化性組成物を、例えば歯
科用印象材として使用するときは、生体刺激性及び揮発
性の問題を避けるために、該アルケニル基含有ポリエー
テルの分子量は200以上とすることが好ましく、また
、液体として取扱うためには該アルケニル基含有ポリエ
ーテルの分子量は20,000以下とすることが好まし
い。
【0011】本願発明に使用するアルケニル基含有ポリ
エーテルの代表的なものを具体的に示せば、
【0012
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】(ただし、lは3〜250で、m,n,x
,y及びzは1以上でx1 ,y1 ,z1 ,x2 
,y2 及びz2 は0以上の整数で、m+nとx+y
+zは3〜250で、X1 +X2 ,Y1 +Y2 
,Z1 +Z2 は1以上で、X1 +X2 +Y1 
+Y2 +Z1 +Z2 は250以下である。)等が
挙げられる。
【0015】なお、以上のアルケニル基含有ポリエーテ
ルは、末端を2つ及び3つ有するポリエーテル鎖にアル
ケニル基を結合したものを示したが、本発明においては
これらのものに限定されるものではなく、末端を4つ〜
6つ有するポリエーテル鎖にアルケニル基を結合したも
のも同様に使用可能である。また、アルケニル基含有ポ
リエーテルは、1種または2種以上を組み合せて使用す
ることも可能である。
【0016】本願発明において、Si−H基含有ポリエ
ーテルは、Si−H基を1個以上有するポリオルガノシ
ロキサン残基を末端に有し、かつSi−H基を分子中に
2個以上有する直鎖または分岐状のポリエーテルであれ
ば特に制限されず、公知のものが使用できる。
【0017】但し、本願発明の硬化性組成物を特に歯科
用印象材に使用するときは生体刺激性、揮発性の問題を
さけるのが好ましく、この理由を考慮すれば上記Si−
H基含有ポリエーテルは分子量を400以上とすること
が好ましく、また液体として取扱うために、分子量を2
5,000以下とすることが好ましい。
【0018】かかるSi−H基含有ポリエーテルの代表
的なものを具体的に示せば、
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】(lは3〜60で、m,n,x,y,zは
1以上の整数で、m+n=3〜60,x+y+z=3〜
90,Phはフェニル基である。)等が挙げられる。
【0022】なお、以上のSi−H基含有ポリエーテル
は末端を2つ及び3つ有するポリエーテル鎖にSi−H
基を1個以上有するポリオルガノシロキサン残基を結合
したものを示したが、本願発明においてはこれらのもの
に限定されるものではなく、末端を4つ以上有するポリ
エーテル鎖にSi−H基を1個以上有するポリオルガノ
シロキサン残基を結合したものも同様に使用可能である
。また、Si−H基含有ポリエーテルは、1種または2
種以上組み合せて使用することも可能である。
【0023】本願発明の硬化性組成物において、前記S
i−H基含有ポリエーテルは、アルケニル基含有ポリエ
ーテルとの相液性が極めて良いため均質な硬化体を得る
ことができると共に、ポリエーテル鎖の末端にSi−H
基を1個以上有するポリオルガノシロキサン残基が結合
し、ポリエーテル残基としてほとんど存在しないため、
該ポリエーテル残基による可塑化作用がなく、寸法再現
性の良好な硬化体を得ることができる。このSi−H基
含有ポリエーテルは、公知の方法によって容易に製造す
ることができる。すなわち、前述のアルケニル基含有ポ
リエーテルと、Si−H基を2個以上有するポリオルガ
ノシロキサンとを、アルケニル基に対するポリオルガノ
シロキサン分子のモル比が1以上となる割合で塩化白金
酸等の白金系触媒の存在下に反応させることにより得ら
れる。なお、本願発明において、Si−H基含有ポリエ
ーテルは、製造時に反応が完全ではなく、未反応のアル
ケニル基を含有した生成物が一部残存する場合でも該ア
ルケニル基は硬化性組成物中で架橋基として作用するた
め、問題なく使用できる。前記した方法によって得られ
たSi−H基含有ポリエーテルは、白金系触媒を含有し
ているため保存安定性が悪く、長期にわたり保存する場
合、Si−H基が分解、反応し増粘やゲル化などの問題
が生じることがある。この問題を解決するためには、該
Si−H基含有ポリエーテルを炭酸水素ナトリウムなど
の固体塩基性物質と接触させ、白金系触媒を中和、分解
して除去するという精製処理を施せばよい。あるいはま
た、該Si−H基含有ポリエーテルをシリカゲル等の吸
着剤と接触させることにより白金系触媒を吸着除去する
手段も可能である。
【0024】本願発明において用いる多価アルコール脂
肪酸エステルでいうところの多価アルコールとしては、
分子内に2個以上の−OH基を有していれば特に制限さ
れない。具体的には、エチレングリコール,プロピレン
グリコール,グリセリン,トリメチロールプロパン,ペ
ンタエリスリトール,ポリグリセリン,ポリビニルアル
コール等が挙げられる。また多価アルコール脂肪酸エス
テルでいうところの脂肪酸としては、飽和脂肪酸であっ
ても不飽和脂肪酸であってもよく、具体的には、プロピ
オン酸,カプリル酸,ラウリル酸,ステアリン酸,クロ
トン酸,オレイン酸,ソルビン酸,リノール酸等が挙げ
られる。本願発明において用いられる多価アルコール脂
肪酸エステルは、上記の多価アルコールの−OH基の一
部又は全てを脂肪酸によってエステル化して得たもので
あれば、特に制限されない。
【0025】該多価アルコール脂肪酸エステルを具体的
に例示すれば、下記のものが挙げられ、これらは1種又
は2種以上組み合わせて使用することも可能である。プ
ロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリ
コールジクロトネート、トリメチロールプロパントリカ
プリレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、
ペンタエリスリトールトリオレエート、テトラグリセリ
ルモノオレエート、テトラグリセリルトリオレエート、
グリセリントリカプリレート、ヘキサグリセリルトリス
テアレート、ヘキサグリセリルペンタオレエート、デカ
グリセリルモノオレエート、デカグリセリルトリオレエ
ート、デカグリセリルペンタオレエート、デカグリセリ
ルヘプタオレエート、デカグリセリルデカオレエート、
ポリビニルアルコールプロピオネート
【0026】本成分は熱的に不安定な白金系触媒を保護
し、保存安定性を向上させる重要な役割りを持つものと
考えられる。その効果が最も高いものとして、ポリグリ
セリンのオレイン酸エステルが挙げられる。
【0027】本願発明の硬化性組成物を構成する第4の
成分は触媒成分である。該触媒成分は白金、塩化白金酸
及び白金錯体よりなる群から選ばれた少くとも1種が使
用できる。これらの触媒成分は広く使用される公知な化
合物であり、本願発明においても特に限定されず公知の
ものから適宜選択して使用出来る。一般にはヒドロシリ
ル化反応用の触媒として公知のものが使用できる。上記
白金錯体として特に好適に使用される代表的なものを例
示すれば、例えば、白金とオレフィンとの錯体、塩化白
金酸とビニル基含有ポリシロキサンとの反応から得られ
る錯体、白金−リン錯体などが挙げられる。
【0028】本願発明の硬化性組成物は前記のアルケニ
ル基含有ポリエーテル、Si−H基含有ポリエーテル、
多価アルコール脂肪酸エステル及び触媒を適宜配合すれ
ばよく、添加順序、添加方法等に制限されるものではな
い。一般に好適に利用される組成比の代表的なものを例
示すると、Si−H基含有ポリエーテル中のSi−H基
の量がアルケニル基の総量に対して0.5〜10モル倍
となる割合で存在するようにSi−H基含有ポリエーテ
ルとアルケニル基含有ポリエーテルとの割合を決定され
る。上記Si−H基の割合が0.5モル倍未満の場合は
アルケニル基が大過剰となるため、硬化後に未反応アル
ケニル基を有する未架橋のポリエーテル鎖が多量に残り
、得られる硬化体の寸法再現性が低下する。また、該割
合が10モル倍を越える場合にも、得られる硬化体の寸
法再現性が著しく低下し、本発明の目的を達成すること
ができない。上記したSi−H基の割合は特に0.8〜
5モル倍、更に0.9〜2モル倍が歯科用印象材のよう
に高い寸法再現性を要求される用途において特に好まし
い。
【0029】本願発明において、Si−H基含有ポリエ
ーテル中のSi−H基の量は公知の方法によって測定す
ることができる。例えば、試料をイソプロピルアルコー
ルに溶解し、次いでこれに水酸化カリウムを添加して発
生する水素ガス量から算出すればよい。また、硬化性組
成物中のアルケニル基の量も公知の方法によって測定す
ることができる。例えばJISK1557の総不飽和度
の測定法に準じて測定するのが一般的である。また、上
記Si−H基の量及びアルケニル基の量は、アルケニル
基含有ポリエーテル及びSi−H基含有ポリエーテルの
製造原料の構造から導かれる理論上の平均組成式より算
出してもよい。
【0030】上記硬化性組成物中において、多価アルコ
ール脂肪酸エステルの量は全体の0.1〜30重量%と
なる割合で存在するように決定すればよい。0.1重量
%未満の場合は、保存安定性を向上させる効果が低い。 また、30重量%を越える場合は、硬化体の塑性変形が
大きくなるなどの問題をおこす。
【0031】また、本願発明の硬化性組成物中において
、触媒は、該触媒中の白金原子が、アルケニル基含有ポ
リエーテルとSi−H基含有ポリエーテルとの合計量に
対して0.1ppm〜5重量%、好ましくは0.1〜1
000ppmとなる割合で存在するように決定すればよ
い。上記白金原子の割合が0.1ppm未満の場合は、
硬化反応が殆んど進行しない。また、該割合が上記上限
値を越えても多量に加えた効果は得られないからである
【0032】本願発明の硬化性組成物に、硬化前の作業
性を向上するため、もしくは硬化後の諸物性を向上させ
るために、公知の無機及び有機質の充填剤を添加しても
よい。かかる無機質の充填剤としては、フュームドシリ
カ、粉砕シリカ、けいそう土、石英粉末、ガラス繊維、
カーボンブラック、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、ア
ルミナ、マグネシア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸亜鉛等が例示される。また、有機質の充填剤と
しては、粉砕ポリマー、粉末ポリマー等が例示される。 ただし、Si−H基含有ポリエーテルのSi−H基はア
ルカリ性雰囲気下で脱水素縮合反応を起こすため、マグ
ネシア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等のアルカ
リ性を呈する充填剤をSi−H基含有ポリエーテルに予
め加えておくことはひかえるべきである。上記した無機
質の充填剤はそのまま用いてもよく、表面をシランカッ
プリング剤等で処理して用いてもよい。また、充填剤の
添加量は特に限定されるものでなく、得られる硬化体の
諸物性を著しく低下させない範囲で使用すればよい。一
般にはアルケニル基含有ポリエーテル及びSi−H基含
有ポリエーテルの合計量100重量部に対して500重
量部以下の範囲とすることがよい。また、本願発明の硬
化性組成物において、アルケニル基の量に対してSi−
H基の水素の量が比較的多い場合は、硬化時に副生物と
して水素ガスを発生することがある。このような場合、
該水素ガスにより、得られる硬化体の表面状態が荒れる
ことを防止するため、水素吸収剤としてパラジウム、白
金、ニッケル、マグネシウム、亜鉛等の金属粉末または
それらを担体に担持したものを添加することが好ましい
。かかる水素吸収剤の添加量は金属原子に換算して0.
1〜100ppmとなる割合で硬化性組成物中に存在さ
せればよい。
【0033】本願発明の硬化性組成物においては、得ら
れる硬化体の物性を著しく低下しない範囲で更に他の添
加剤を添加してもよい。かかる添加剤としては、可塑剤
、顔料、酸化防止剤、離形剤、接着付与剤、界面活性剤
等が挙げられる。
【0034】更に又、水分の影響を受けにくくして均一
に硬化を進行させるために10,000センチストーク
ス(25℃)以下のシリコーンオイルを、硬化前の組成
物の粘性を改良し且つ硬化後は十分な柔軟性を発現させ
るために重量平均分子量1万〜200万のポリビニルエ
ーテルを添加する態様も好ましく採用される。
【0035】本願発明の硬化性組成物は、室温または加
熱状態で硬化する。従って、本発明の硬化性組成物のう
ち室温で硬化するものは、アルケニル基含有ポリエーテ
ルと白金系錯体及び多価アルコールの脂肪酸エステルと
の混合物を1つの梱包体とし、これとSi−H基含有ポ
リエーテルまたは該Si−H基ポリエーテルとアルケニ
ル基含有ポリエーテルとの混合物をもう1つの梱包体と
する、いわゆる2液型で貯蔵し、使用時に両者を適量ず
つ取り出し混合して用いることが望ましい。また、硬化
性組成物が加熱状態で硬化するものは、上記と同様の2
液型でもよいし、白金系触媒として加熱時のみ作用する
触媒、例えば白金−リン錯体などの白金系錯体を選択し
、4成分をあらかじめ混合して貯蔵する、いわゆる1液
型でもよい。この時の加熱温度はポリエーテル鎖の耐久
性を考慮すると150℃以下とすることが望ましい。
【0036】
【発明の効果】本願発明により与えられた硬化性組成物
は、優れた深部硬化性を有し、その硬化体は親水性を有
すると共に良好な寸法再現性及び寸法安定性を有する。 すなわち、本発明の硬化性組成物は、触媒の作用によっ
て硬化反応が進行するため、浅部深部にかかわりなく均
一に硬化する。また、該組成物はポリエーテル鎖を主体
とするものであるから、その硬化体は親水性を有してい
る。更に該硬化性組成物中のポリエーテルはすべての末
端にアルケニル基ないしはSi−H基を有しているため
、両基のモル数を調節することにより、硬化体中で可塑
剤として作用するポリエーテル残基を極めて少なくでき
、そのためこの硬化体は表面が粘着性を帯びず、しかも
塑性変形を起こしにくいという優れた寸法再現性を有す
る。そして、硬化反応はSi−H基のアルケニル基への
付加反応であるから、速やかに硬化が終了し、脱離成分
を発生することがないため、経時的な寸法安定性は良好
である。
【0037】また、本願発明の硬化性組成物は多価アル
コール脂肪酸エステルを配合することによって、保存安
定性が飛躍的に向上し、60℃雰囲気下において1ヵ月
程度保存しても硬化しなくなることはない。
【0038】以上の特徴を有する本発明の硬化性組成物
は、広範囲にわたる分野への利用が可能であるが、特に
歯科用印象材としての用途に有用である。また、親水性
等に起因する優れた生体親和性により、歯科用印象材の
用途のみでなく、義歯適合試験用材料(フィットチェッ
カー)、粘膜調整材等の用途にも有用である。
【0039】
【実施例】本願発明を更に具体的に説明するため実施例
を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0040】なお、実施例及び比較例において、硬化性
組成物の評価は下記の方法によって行なった。
【0041】(1)親水性 温度23℃、湿度50%に調節された室内において、硬
化体の平滑な面に純水を10μl滴下し、15分後に接
触角測定器によって水との接触角を測定する。この値が
0°に近いほど親水性が高く、90°に近いほどもしく
はそれ以上になるほど親水性が低いことを示す。
【0042】(2)寸法再現性 アメリカン  デンタル  アソシエーション  スペ
シフィケーション(AmericanDental A
ssociation Specification)
 No.19の測定法に従って永久歪、弾性歪及び寸法
変化を測定した。永久歪の値が小さいほど寸法再現性が
優れており、この値が大きいほど塑性変形が激しいこと
を示す。また、弾性歪の値が大きいほど硬化体が柔かく
、小さいほど柔軟性が少ないことを示す。寸法変化は硬
化体の経時的な変形を示す値であり、プラス値は線膨張
、マイナス値は線収縮を示す。
【0043】(3)保存安定性 調製した硬化性組成物をアルミチューブに充填し、60
℃雰囲気下において保存した。7日ごとに取り出し、温
度23℃、湿度50%に調節された室内に24時間静置
した後、操作余裕時間を測定した。ここで言う操作余裕
時間とは、硬化性組成物を練和する操作が可能な、硬化
反応が始まる寸前までの時間を指す。
【0044】実施例1〜5,比較例1 表1に示した組成物で、AペーストとBペーストからな
る硬化性組成物を構成した。このうちA、B各ペースト
100重量部に対し、各々表2に示した通りの多価アル
コールの脂肪酸エステルを配合した。これらについての
評価結果を表3に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】実施例6〜10,比較例2表4に示した組
成でAペーストとBペーストからなる硬化性組成物を構
成した。このうちAペーストに対し、表5に示した通り
の多価アルコールの脂肪酸エステルを配合した。これら
についての評価結果を表6に示す。
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)アルケニル基を末端に有する直
    鎖または分岐状のポリエーテル (B)Si−H基を1個以上有するポリオルガノシロキ
    サン残基を末端に有し、かつSi−H基を分子中に2個
    以上有する直鎖または分岐状のポリエーテル(C)多価
    アルコール脂肪酸エステル (D)白金、塩化白金酸及び白金錯体よりなる群から選
    ばれた少なくとも1種の触媒 を含有してなる組成物であって、上記(B)のポリエー
    テル中のSi−H基の量が該組成物中のアルケニル基の
    総量に対して0.5〜10モル倍となる割合であり、(
    C)の多価アルコール脂肪酸エステルが組成物全体の0
    .1〜30重量%となる割合であり、かつ(D)の触媒
    中の白金原子が(A)のポリエーテルと(B)のポリエ
    ーテルとの合計量に対して0.1ppm〜5重量%とな
    る割合である硬化性組成物。
JP3081132A 1991-03-22 1991-03-22 硬化性組成物 Pending JPH04293955A (ja)

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Cited By (8)

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