JP3478521B2 - 歯科用軟質裏装材 - Google Patents

歯科用軟質裏装材

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    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はレジン義歯床の粘膜面に
使用するシリコーンゴム系の歯科用軟質裏装材に関す
る。 【0002】 【従来の技術】義歯、特に総義歯の対象患者は高齢者が
多く、歯槽堤は一般に骨吸収が著しいため、その単位面
積当りの負担する咬合力は大きくなる。歯槽堤粘膜も老
人性萎縮により薄くなるので、咬合、咀嚼圧の衝撃は緩
和されずに直接歯槽骨に伝えられることになる。また硬
いレジン義歯床と硬い歯槽骨との間に挟まれた薄い粘膜
は咬合する度に絞められて傷つき、痛みを発することに
なる。 【0003】この様な難症例では通常用いられるメタク
リル酸メチル樹脂だけでレジン義歯床を製作したのでは
義歯の維持、安定及び支持などによい結果が得られな
い。そのためレジン義歯床粘膜面を軟らかい材料、歯科
用軟質裏装材で裏装し、失われた顎堤粘膜の粘弾性を補
い、咬合時の衝撃を緩和するクッション性を与える必要
がある。つまり義歯床の硬質材料が床下粘膜を圧迫する
ことによって生じる種々の障害を克服することが、軟質
材料で裏装する目的である。 【0004】従来、臨床で使用されている歯科用軟質裏
装材としては、(メタ)アクリル酸エステルポリマー、
フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーンゴム
系等がある。又、暫間的な用途に対しては義歯安定材
(いわゆる入れ歯安定剤)が用いられている。義歯安定
材については使用期間が長くなると粘稠度が増加して可
塑性が低下する。その結果、不適合義歯の適合性及び辺
縁封鎖性の向上によって義歯床の維持、安定及び支持を
高めるという目的を充分果たし得ないだけでなく、口腔
組織に障害を与えるケースも多かった。また圧縮応力が
小さく弾性が乏しいため、咬合圧に対するクッション効
果は充分でなく、口腔粘膜の疼痛再発の原因となってい
た。 【0005】(メタ)アクリル酸エステルポリマーなど
の軟質材料は口腔内での化学的安定性に欠け、数カ月の
内に硬化、脆弱化等が起こり長期間使用することは不可
能であった。フッ素系裏装材も粘弾性に乏しく、充分な
クッション効果が期待されない。ポリオレフィン系裏装
材は溶融温度が高くてレジン義歯床の変形の恐れがある
こと、複数の接着剤、専用の加熱器を必要として操作が
煩雑なことから実用上問題が多い。シリコーンゴム系裏
装材は比較的安定な材料ではあるが、従来の縮合型、加
熱型シリコーンゴム系のものは、切削できないばかりで
なく長期間使用すると着色が起こり、その操作性及び耐
久性について充分とはいえなかった。そこでシリコーン
ゴム系のこれら問題点を解決する方法として、付加型シ
リコーンゴム系について特開平7−41411号公報に
は、充填材としてポリオルガノシルセスキオキサンを使
用する技術が提案されている。 【0006】これ以前のシリコーンゴムの補強材として
は、一般に粉砕石英、溶融シリカ、湿式シリカ、乾式シ
リカ等のシリカ系粉末が効果的であるとされているが、
これら粒子は親水性が高く、歯科用軟質裏装材用に使用
した場合には、硬化後の弾性体への着色成分の侵入によ
る着色(以下、着色量と略記する)が多いという欠点を
有する。 【0007】親水性の低い充填材としてはポリテトラフ
ルオロエチレン、ポビニリデンフルオライド等のフルオ
ロカーボン樹脂粉末等があるが、これらはシリコーンゴ
ムに対する補強効果が小さく、またフルオロカーボン樹
脂とシリコーンゴムとの相溶性が悪くマトリックス/フ
ィラー界面が馴染まず、空隙ができ、ここに着色成分が
侵入するため充填材の親水性が低いにもかかわらず着色
量は多い。 【0008】しかしながら、特開平7−41411号公
報に記載されている充填材、即ちポリオルガノシルセス
キオキサン微粒子は前述のシリカ系粉末に比べて疎水性
が高く、またSi−O結合、Si−CH3 結合などを持
つため、マトリックスであるシリコーンとの馴染みもよ
く、更にシリコーンゴムに対する補強効果もあり、その
ため硬化後の弾性体はある程度の力学的強度を持つと同
時に着色量も少ない。更に適度な粒径のものを選択する
ことにより高充填率で充填することが可能であり、又、
硬化後の弾性体に充分な剛性を与えることができる。そ
のため硬化後の弾性体に切削性を付与することができ
る。 【0009】しかし該技術を利用した軟質裏装材も硬化
体硬度と強度の関係から充分な性状であるとはいえな
い。即ち高強度のものは硬化体硬度が大きく、軟質裏装
材として充分な柔らかさを持っているとはいえなかっ
た。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】以上の様に、従来まで
に提供された義歯床用の歯科用軟質裏装材は、僅かな使
用期間で物性の低下等が起こり、口腔内での使用期間が
短く満足なクッション効果を発揮した物が存在しないだ
けでなく、使用法が煩雑で実用には適しないものが多か
った。その中で唯一臨床上使用に耐えると考えられる付
加型シリコーン系軟質裏装材も、硬度と強度のバランス
の関係で充分なものとはいえなかった。このため、適度
な粘弾性を有し、充分な強度と柔らかさを有する歯科用
軟質裏装材が望まれていた。特に高齢化社会にともなっ
てこの様な歯科用軟質裏装材が強く求められるようにな
ってきている。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明者等は上記した付
加型シリコーンゴム系の歯科用軟質裏装材における課題
を解決すべく鋭意検討した結果、充填材としてポリオル
ガノシルセスキオキサン粒子と高度に疎水化処理された
微粉シリカを併せて用いることにより耐久性、耐着色性
に優れ、長期間に渡って使用可能であり、充分な柔らか
さと強度を持った歯科用軟質裏装材を開発することに成
功し、本発明を完成するに至った。 【0012】即ち、本発明は、末端に不飽和結合を有す
る有機基を分子内に2個以上有するオルガノポリシロキ
サン(A){以下、単に成分(A)ともいう}を100
重量部、分子内に3個以上のSiH基を有するオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサン(B){以下、単に成分
(B)ともいう}を上記(A)のオルガノポリシロキサ
ン分子に存在する末端の不飽和結合の総数に対する
(B)のSiH基の総数の割合で表して0.5〜5とな
る量、ヒドロシリル化反応触媒物質(C){以下、単に
成分(C)ともいう}を触媒量、ポリオルガノシルセス
キオキサン粒子(D){以下、単に成分(D)ともい
う}を10〜300重量部、及び単位表面積当たりのシ
ラノール基の数が1個/nm2 以下であり且つ修飾疎水
度が60%以上である疎水化シリカ粒子(E){以下、
単に成分(E)ともいう}を1〜50重量部含んでなる
ことを特徴とする歯科用軟質裏装材である。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明において使用する成分
(A)の末端に不飽和結合を有する有機基を分子内に2
個以上有するオルガノポリシロキサンは、成分(B)の
分子内に3個以上のSiH基を有するオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンにより架橋してゴム弾性体となる
主成分である。なお、以下、“分子内に不飽和結合を有
するオルガノポリシロキサン”及び“分子内にSiH基
を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン”をそ
れぞれ単に“不飽和結合含有シロキサン”及び“SiH
シロキサン”ともいう。 【0014】成分(A)の不飽和結合含有シロキサン
は、末端に不飽和結合を有する有機基を1分子中に少な
くとも2個有するオルガノポリシロキサンであればその
構造は制限されず、直鎖状であっても分枝鎖状であって
もよく、これらの混合物であってもよい。また粘度につ
いても特に制限はされないが、硬化前のペーストの性
状、硬化後の硬化体の性状等の点から、10ポイズから
10000ポイズ程度の粘度であるのが好ましい。更に
好適な粘度は、10〜1500ポイズ、特に10〜50
0ポイズである。但し、上記粘度は、成分Aとして複数
種類の不飽和結合含有シロキサンを混合して使用する場
合には、混合物の粘度を意味する。 【0015】成分(A)の不飽和結合含有シロキサンの
分子中に存在する末端に不飽和結合を有する有機基とし
ては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、エチニル
基等が例示されるが、合成のし易さからビニル基が最も
有利である。これらの末端に不飽和結合を有する有機基
は、オルガノシロキサンの分子鎖の末端または中間のい
ずれに存在しても、あるいはその両方に存在しても良い
が、硬化後の弾性体が優れた物理的性質を有するために
は、少なくとも1個は末端に存在していることが好まし
い。 【0016】成分(A)の不飽和結合含有シロキサンの
分子中に存在する上記の“末端に不飽和結合を有する有
機基”以外の有機基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、オクチル基等のアルキル基、フェ
ニル基のようなアリール基、クロロメチル基、3,3,
3−トリフルオロプロピル基等の置換アルキル基等が例
示されるが、これらのうち合成し易く、かつ硬化後に良
好な物理的性質を与えるという点から、メチル基が最も
好ましい。 【0017】本発明に使用する成分(A)の不飽和結合
含有シロキサンの代表的なものを具体的に示せば、 【0018】 【化1】 【0019】(ただし、Phはフェニル基を示す。)で
示されるオルガノポリシロキサン等が挙げられる。尚、
上記化合物及び後述する実施例、比較例に用いられる化
合物中の各繰り返し構成単位の結合順序は全く任意であ
り、構造式中に示される繰り返し構成単位の数は単に各
構成単位の総量を示すに過ぎない。 【0020】本発明における成分(B)のSiHシロキ
サンは、上記成分(A)の不飽和結合含有シロキサンを
架橋させてゴム弾性体とする働きを持つ成分である。不
飽和結合含有シロキサンと反応して架橋構造となるため
には、ケイ素原子に結合している水素原子(すなわち、
SiH基)が分子中に少なくとも3個必要である。分子
中に存在するSiH基の数が3個より少ないと架橋構造
とならずゴム弾性体が得られない。 【0021】成分(B)中のSiHシロキサン分子中に
存在する有機基は、特に限定されず、例えば前述の成分
(A)の不飽和結合含有シロキサンの分子中に存在する
“末端に不飽和結合を有する有機基”以外の有機基と同
様のものが例示されるが、合成が容易で、かつ硬化後に
良好な物理的性質を与えるという点から、メチル基が最
も好ましい。かかるSiHシロキサンは、直鎖状、分枝
状または環状のいずれであっても良くこれらの混合物で
あっても良い。 【0022】本発明に使用する成分(B)のSiHシロ
キサンの代表的なものを具体的に示せば、 【0023】 【化2】【0024】で示されるオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサン等が挙げられる。上記及び後述する実施例、比
較例に用いられる成分(B)のSiHシロキサンにおい
ても、成分(A)の不飽和結合含有シロキサンと同様に
分子内の各繰り返し構成単位の結合順序は全く任意であ
る。 【0025】本発明の歯科用軟質離装材において、成分
(B)の配合量は、使用する成分(A)の量、特に成分
(A)の不飽和結合含有シロキサンの分子に存在する末
端の不飽和結合の総数によって変化する。従って、成分
(B)の配合量は、(A)の不飽和結合含有シロキサン
の分子に存在する末端の不飽和結合の総数に対する成分
(B)のSiH基の総数の割合(〔SiH〕B/〔C=
C〕A)で表すことができる。本発明の本発明の歯科用
軟質離装材における成分(B)の配合量は、得られる硬
化体の柔軟性の観点から、〔SiH〕B/〔C=C〕A
表して0.5〜5となる量である。成分(B)のSiH
シロキサンの配合量が〔SiH〕B/〔C=C〕Aで表し
て0.5〜5の範囲の時には、得られる硬化体が適度な
弾性を有し、過剰のSiH基に由来する発泡もきわめて
少なく、歯科用軟質裏装材として特に好適な硬化体が得
られる。成分(B)のより好ましい配合量は、〔Si
H〕B/〔C=C〕Aで表して0.5〜3である。 【0026】また、成分(B)のSiHシロキサンの配
合量が〔SiH〕B/〔C=C〕Aで表して0.5〜5の
ときには、成分(B)に更に分子中にケイ素原子に結合
している水素原子を2個あるいは1個しか含まないオル
ガノハイドロジェンポリシロキサン成分{以下、それぞ
れ単に成分(F)ともいう}を合計で成分(A)の不飽
和結合含有シロキサンの分子に存在する末端の不飽和結
合の総数に対するこれら成分のSiH基の総数の割合
(〔SiH〕F/〔C=C〕A)で表して0〜5となる範
囲内で添加してもよい。成分Fを配合することにより、
柔軟性を高くすることができる。成分Fの特に好適な配
合量は、〔SiH〕F/〔C=C〕A で表して0.1〜
5となる量である。 【0027】本発明に使用される成分(C)ヒドロシリ
ル化反応触媒物質は、通常のヒドロシリル化反応に用い
られるものであれば制限なく使用することができ、例え
ば塩化白金酸、そのアルコール変性物、白金のビニルシ
ロキサン錯体等の白金系触媒物質、また同様のロジウム
系触媒物質などを挙げることができる。また入手の容易
さ等の点から白金系触媒が好ましい。なお、保存性を高
めるためには、白金のビニルシロキサン錯体のようなク
ロル分の少ないものが好適である。 【0028】このヒドロシリル化反応触媒物質の配合量
は、ヒドロシリル化反応を十分に起こす量であれば特に
制限されないが、例えば白金系触媒物質の場合には、白
金重量として成分(A)及び成分(B)の合計重量に対
して0.1〜1000ppmの範囲とすることが好まし
い。白金系触媒物質を使用する場合には、配合量が0.
1ppm未満の場合は、不飽和結合含有シロキサンとS
iHシロキサンの架橋反応が充分に進行せず、1000
ppmより多い場合は、白金黒の析出により硬化体が黄
色く、或はひどいときには黒く着色したり、架橋反応の
制御が困難になる等の問題点が生じる傾向がある。 【0029】本発明に使用される成分(D)のポリオル
ガノシルセスキオキサン微粒子及び成分(E)の単位表
面積当たりのシラノール基の数が1個/nm2 以下であ
り且つ修飾疎水度が60%以上である疎水化シリカ粒子
は、成分(A)の不飽和結合含有シロキサン、成分
(B)のSiHシロキサン及び成分(C)のヒドロシリ
ル化反応触媒物質より得られるシリコーンゴムの補強材
としての働きをなす。 【0030】本発明で使用される成分(D)のポリオル
ガノシルセスキオキサン微粒子としては公知のものが使
用できる。該ポリオルガノシルセスキオキサン中に存在
する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、オクチル基のようなアルキル基;ビニル
基、アリル基、1−ブテニル基のようなアルキレン基;
フェニル基のようなアリール基、クロロメチル基、3,
3,3−トリフルオロプロピル基等の置換アルキル基;
水素原子等が例示されるが、これらのうち合成し易く、
かつ硬化後に良好な物理的性質を保っているという点か
ら、メチル基、あるいはメチル基とその一部が前述の有
機基により置換されたもの等が好適に用いられる。 【0031】本発明に使用するポリオルガノシルセスキ
オキサンの代表的なものを具体的に示せば、ポリメチル
シルセスキオキサン、ポリ(50mol%メチル+50
mol%フェニル)シルセスキオキサン、ポリ(99m
ol%メチル+1mol%ハイドロジェン)シルセスキ
オキサン等が挙げられる。 【0032】該ポリオルガノシルセスキオキサン微粒子
としては、オルガノトリアルコキシシランまたはその加
水分解、縮合物の一種又はそれ以上の混合物をアンモニ
アまたはアミン類の水溶液中で加水分解、縮合させて得
られたものが、塩素原子、アルカリ土類金属、アルカリ
金属などの不純物がほとんどなく、また球状であり好ま
しい。 【0033】成分(D)のポリオルガノシルセスキオキ
サン微粒子の平均粒子径は特に限定されないが、一般的
には0.1〜100μm、好ましくは0.1〜20μm
の平均粒子径のものが使用される。0.1μm未満のも
のは製造し難く、100μmを超えると得られる補強効
果が小さくなる傾向にある。 【0034】成分(D)のポリオルガノシルセスキオキ
サン微粒子の配合量は、成分(A)の不飽和結合含有シ
ロキサン100重量部に対して10〜300重量部、好
適には10〜200重量部である。配合量が10重量部
未満では硬化後の弾性体に充分な切削性が得られず、ま
た300重量部を超えると系に配合し難く、ペーストに
なり難い。更に硬化後の弾性体のゴム弾性が乏しく、補
強効果を失うばかりか機械的強度を劣化させる。 【0035】また本発明中成分(E)の疎水化シリカ粒
子は、本願発明の歯科用軟質離装材の柔軟性を落とさず
に充分な強度を与えるための充填材である。一般に、シ
リコーンゴムに対する補強硬化の大きな充填材としては
微粉シリカ、即ち表面積の大きなシリカ系粒子が効果的
であることが判っているが、一般のシリカ系粒子は親水
性が高く、歯科用軟質離装材に使用した場合には着色量
が大きくなる。シリカ系粒子の親水性を弱め、すなわち
疎水性を高めれば着色量を低くできる(耐着色性を高め
られる)と考えられるが、単に疎水性を高めるだけでは
十分な効果は得られない。即ち、シリカ系粒子の疎水性
の程度を示す指標として、疎水性の高いシリカ粒子は水
に浮遊するがメタノールには完全に懸濁するという性質
を利用して次のようにして定義される修飾疎水度がある
が、該修飾疎水度が高くても(例えば60%以上で
も)、それだけでは着色量を十分に低くすることはでき
ない。ここで、修飾疎水度とは、シリカ系粒子0.2g
を完全に懸濁し得る50mlの水を含むメタノール水溶
液の中で最もメタノール含有量が低い水溶液におけるメ
タノール濃度(容量百分率)として定義される。 【0036】そこで本発明では、修飾疎水度が60%以
上であることに加えて、更に単位表面積当たりのシラノ
ール基の数が1個/nm2以下である疎水化シリカ粒子
(成分E)を使用することとしている。例えば、シリカ
粒子をシリコーンオイルやシランカップリング剤で処理
すれば上記の修飾疎水度を60%以上にすることはでき
るが、この様な疎水化シリカ粒子を使用してもシリカ表
面に存在するシラノール基の数が1個/nm2を越える
場合には、十分な耐着色性を得ることはできない(後述
する比較例6参照)。耐着色性を更に高くするために
は、修飾疎水度が60%以上で、且つ表面シラノール基
の数が0.3個/nm2以下の疎水化シリカ粒子を使用
するのが好適である。なお、疎水化シリカ粒子の表面に
存在するシラノール基はカールフィッシャー法により定
量できる。 【0037】上記のように、単に修飾疎水度を高めるだ
けでは十分な耐着色性が得られない理由は今のところ明
らかではないが、本発明者等は以下のように推定してい
る。即ち、シリカ表面に存在するシラノール基の数が比
較的多くても表面に疎水性の高いシリコーンオイルやシ
ランカップリング剤等の疎水化剤が存在すれば修飾疎水
度は高くなるが、これら疎水化剤が化学結合によってシ
リカ粒子表面に固定化されていない場合には、該疎水化
剤が溶出等により消失してしまって充分な効果が発揮で
きない、或いは疎水化剤が消失しなくとも表面にシラノ
ール基が多く残っているので着色の原因となる物質が該
シラノール基と結合(会合)する確率が高くなるためで
あると推定している。 【0038】上記成分(E)の疎水化シリカ粒子の製造
方法は特に限定されないが、特開平7−10524号に
記載された方法により好適に製造することができる。即
ち、単位表面積当りの表面のシラノール基の数が1.5
個/nm2 以下である原料シリカ粒子を水蒸気の存在下
にヘキサメチルジシラザンと接触させる方法である。単
位表面積当りの表面のシラノール基の数が1.5個/n
2 以下である原料シリカ粒子を得る方法は種々ある
が、例えばハロゲノシランの火炎熱分解あるいは加水分
解で製造されたシリカ粒子の反応直後の吸湿していない
状態のものを使用するか、または吸湿を避けて保存した
ものを使用すればよい。また原料シリカ粒子をモノメチ
ルクロロシランやトリメチルクロロシランで表面処理す
ることによっても調製することができる。 【0039】この成分(E)の配合量は、成分(A)の
不飽和結合含有シロキサン100重量部に対して1〜5
0重量部、好適には1〜20重量部である。配合量が1
重量部未満では硬化後の弾性体に充分な補強効果が得ら
れず、また50重量部を超えると系に配合し難く、ペー
ストになり難い。 【0040】上記成分(A)〜成分(E)からなる組成
物は、それ自体、歯科用軟質裏装材として優れたもので
あるが、本発明の軟質裏装材は必要に応じてその物性を
著しく低下しない範囲で更に他の充填剤、添加剤を添加
してもよい。かかる充填剤として代表的ものを具体的に
示せば、未処理、あるいは軽度に処理された粉砕石英、
溶融シリカ、湿式シリカ、乾式シリカ等のシリカ系粉
末、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフル
オライド等のフルオロカーボン樹脂粉末、カーボンブラ
ック、ガラス繊維、粉砕ポリマー、粉末ポリマー、複合
フィラー(無機酸化物とポリマーの複合体を粉砕したも
の)等が挙げられる。また添加剤としては、黒色白金、
あるいは微粒パラジウム等を水素ガス吸収剤、非反応性
ポリシロキサン、反応抑制剤、紫外線吸収剤、可塑剤、
顔料、酸化防止剤、抗菌剤等が挙げられる。 【0041】本発明において好適な歯科用軟質離装材を
例示すれば、次の(i)〜(v)の歯科用軟質裏装材が例示さ
れる。 【0042】即ち、(i)成分(A)を100重量部、成
分(B)を〔SiH〕B/〔C=C〕 Aで表して0.5〜
3となる量、成分(C)を触媒量、成分(D)を10〜
200重量部、及び成分(E)を1〜20重量部含んで
なることを特徴とする歯科用軟質裏装材;(ii)上記(i)
の歯科用軟質裏装材に更に成分(F)を〔SiH〕F
〔C=C〕A で表して0.1〜5となる量含んでなるこ
とを特徴とする歯科用軟質裏装材;(iii)成分(C)及
びその配合量がそれぞれ白金系ヒドロシリル化反応触媒
物質および0.1〜1000ppm{但し、成分(A)
及び成分(B)の合計重量に対する白金重量で表した
値}である上記(i)又は(ii)の歯科用軟質裏装材;(iv)
成分(E)が単位表面積当たりのシラノール基の数が
0.3個/nm2 以下であり且つ修飾疎水度が60%以
上である疎水化シリカ粒子である上記(i)〜(iii)の何れ
かの歯科用軟質裏装材;並びに(v)成分Aの粘度が10
〜1500、特に10〜500ポイズである上記(i)〜
(iv)の何れかの歯科用軟質裏装材等が例示される。 【0043】本発明の歯科用軟質裏装材は、通常、成分
(B)と成分(C)が共存しない形態(保存中にヒドロ
シリル化反応が起こらない形態)、例えば、成分
(A)、成分(C)、成分(D)、成分(E)及び必要
に応じて添加剤を含む甲剤、並びに、成分(B)、成分
(D)、成分(E)及び必要に応じて成分(A)や添加
剤を含む乙剤からなる2包装型として調製され、使用直
前に両者を混合して使用するのが一般的である。 【0044】この2剤の調製方法は、成分(A)、成分
(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)及び添加
剤の中から必要成分を適量計量し、ニーダー、プラネタ
リー等の一般的な混練機によって均一になるまで混練す
ることにより、ペースト状の組成物を得ることができ
る。 【0045】本発明の歯科用軟質裏装材の使用方法は、
公知の直接裏装法または間接裏装法により使用すること
ができる。すなわち直接裏装法の場合、使用直前に甲、
乙2種類のペーストを適量計量、混練後、義歯裏面に盛
って患者の口腔内に充分に硬化するまで保持し、硬化後
口腔内から取り出して余剰部分を取り除けばよい。また
間接裏装法の場合、使用直前に甲、乙2種類のペースト
を適量計量、混練後、義歯裏面に盛って患者の石膏模型
に充分に硬化するまで保持し、硬化後石膏模型から取り
外して余剰部分を取り除けばよい。 【0046】 【発明の効果】本発明により得られた歯科用軟質裏装材
は、硬化後に充分な弾性と強度を有し、耐着色性に優れ
た歯科用軟質裏装材として好適に用いられる。 【0047】 【実施例】本発明を更に具体的に説明するため実施例を
示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。 【0048】以下の実施例及び比較例に使用するオルガ
ノポリシロキサン(成分A:化合物a〜e、末端に不飽
和結合有する有機基を分子内に1個有するもの:化合物
f、分子内に末端に不飽和結合有する有機基がないも
の:化合物g)を表1に、SiHシロキサン(成分B:
化合物h〜k、分子内にSiH基を2個有するもの:化
合物l)を表2に、疎水化シリカ粒子(成分E:化合物
m〜o、対照:化合物p〜q)を表3に示す。 【0049】 【表1】【0050】 【表2】 【0051】 【表3】 【0052】なお、上記表3に示される各疎水化シリカ
粒子はそれぞれ次のようにして得た。 【0053】(1) m:テトラクロロシランの火炎熱
分解で得られた製造直後の比表面積300m2/gで表
面シラノール基の数が1.4個/nm2である親水性微
細シリカ粒子5kgを内容積300Lのミキサー中にお
いて撹拌混合し、窒素雰囲気に置換を行った。反応温度
170℃において、ヘキサメチルジシラザンを200g
/分、水蒸気を22g/分で75分供給して疎水化処理
を行った。反応後毎分40Lの窒素を30分間供給し脱
アンモニア処理を行って化合物No.mの疎水化シリカ
粒子を得た。 【0054】(2)化合物n:テトラクロロシランの火
炎熱分解で得られた製造直後の比表面積280m2/g
の微細シリカ粒子5kgを流動反応器に入れ、ジメチル
ジクロロシランを20g/分、水蒸気を180g/分で
450℃に加熱された流動層反応器中に窒素によって並
列的に40分間気送して疎水化処理をした。疎水化処理
後、未反応物や副生物は窒素でパージして乾燥した。以
上の操作により比表面積235m2/g、炭素含有量
1.6wt%、表面シラノール基の数が0.4個/nm
2、修飾疎水度52%のシリカ粒子が得られた。このシ
リカ粒子5kgを内容積300Lのミキサー中において
撹拌混合し、窒素雰囲気に置換を行った。反応温度20
0℃において、ヘキサメチルジシラザンを200g/
分、水蒸気を11g/分で75分供給して疎水化処理を
行った。反応後毎分40Lの窒素を30分間供給し脱ア
ンモニア処理を行って化合物nの疎水化シリカ粒子を得
た。 【0055】(3)化合物o:ヘキサメチルジシラザン
及び水蒸気を供給して行う処理の処理時間を60分とす
る他は、上記nの製法と同様にして化合物oの疎水化シ
リカ粒子を得た。 【0056】(4)化合物p:ヘキサメチルジシラザン
の処理を水蒸気を用いないで行った他は上記nと同様に
して化合物pの疎水化シリカ粒子を得た。 【0057】(5)化合物q:比表面積300m2/g
のシリカ粒子に水を吸着させた後に乾燥し、表面シラノ
ール基数4個/nm2の微細シリカを得た。このシリカ
粒子を用いて上記mと同様にして化合物qの疎水化シリ
カ粒子を得た。 【0058】また、表面シラノール基の数及び修飾疎水
度は次のようにして測定した。 【0059】(1)表面シラノール基数の測定:120
℃で12時間乾燥(この操作により表面の吸着水分は無
くなりシラノール基のみとなる。)した試料を、京都電
子工業社製カールフィッシャー水分計MKS−210型
を用い、メタノールを溶媒として直接シリカ表面のシラ
ノール基を定量した。 【0060】(2)修飾疎水度の測定:疎水性シリカ
0.2gを容量250mlのビーカー中の50mlの水
に添加した。メタノールをビュレットから疎水性シリカ
の全量が懸濁するまで滴下した。この際ビーカー内の溶
液をマグネチックスターラーで常時撹拌した。疎水性シ
リカの全量が溶液中に懸濁された時点を終点とし、終点
におけるビーカーの液体混合物中のメタノールの容量百
分率を修飾疎水度とした。 【0061】さらに、実施例、比較例において、歯科用
軟質裏装材の評価は下記の方法によって行い、同一試料
について3回測定または評価してその平均値を記録し
た。 【0062】(1)ショアA硬度: 甲、乙それぞれの
ペーストを必要量とり、混練後、直径9mm×長さ12
mmの孔を持つポリテトラフルオロエチレン(以下、P
TFEと略記)製のモールドに充填し、37℃空気中で
充分硬化させた。硬化後、モールドより取り出し、37
℃空気中で24時間放置した後、ショアA硬度計によっ
て測定する。 【0063】(2)引っ張り強度および伸び: 甲、乙
それぞれのペーストを必要量とり、混練後、所要のダン
ベル状試験片の形状の孔を持つ厚さ2mmのステンレス
製のモールドに充填し、37℃空気中で充分硬化させ
た。硬化後、モールドより取り出し、37℃空気中で2
4時間放置した後、オートグラフ(島津製作所製)によ
り、クロスヘッドスピード10mm/min.で引っ張
り強度、切断時の伸びを測定する。ダンベル状試験片の
平行部の大きさは、長さ10mm、幅5mmである。 【0064】(3)着色量: 甲、乙それぞれのペース
トを必要量とり、混練後、10mm×10mm×2mm
のPTFE製のモールドに充填し、37℃空気中で充分
硬化させた。硬化後、モールドより取り出し、37℃空
気中で24時間放置した後、色差計により着色前の
*、a*、b* を測定する。その後、試験片を20wt
%カレー水溶液に浸漬し、攪拌しながら40℃で24時
間保存する。保存後、水洗、乾燥し、再び色差計で
*、a*、b* を測定し、その差、△L*、△a*、△b
* より、次式を用いて着色量(△E*) を求める。 【0065】△E*=(△L*2+△a*2+△b*21/2 (4)切削性試験: 甲、乙それぞれのペーストを必要
量とり、混練後、直径9mm×長さ12mmの孔を持つ
PTFE製のモールドに充填し、37℃空気中で充分硬
化させた。硬化後、モールドより取り出し、37℃空気
中で24時間放置した後、歯科技工用マイクロエンジン
を用い、カーバイドバー、シリコーンポイントを用いて
切削性を評価した。評価点は以下の判定基準に従いAか
らDの点数で評価した。 【0066】 A…面部も削れる B…辺縁部は削れるが面部は削れない C…傷はつくが削れない D…全く削れない 実施例1 表1に示す化合物bを100重量部、白金のビニルシロ
キサン錯体を化合物b量に対して白金が500ppmと
なるような量、粒子径2μmのポリメチルシルセスキオ
キサン微粒子30重量部、疎水化シリカ粒子m30重量
部をプラネタリーに入れ、均一になるまで混練し、ペー
スト甲とした。 【0067】表1に示す化合物bを100重量部、表2
に示す化合物iを7重量部、粒子径2μmのポリメチル
シルセスキオキサン微粒子30重量部、疎水化シリカ粒
子30重量部をプラネタリーに入れ、均一になるまで混
練し、ペースト乙とした。 【0068】この甲、乙二種類のペーストを混合比1対
1で混練し、前述の評価方法に従って評価した。結果を
表5に示す。 【0069】実施例2〜6及び比較例1〜7 表4に示す各組成の材料を実施例1と同様にしてプラネ
タリーによって混練して、ペーストを調製した。尚、白
金触媒は実施例1で用いたものと同じ物を用いた。 【0070】各ペーストを用いて上記評価方法に従って
試験を行った。結果を表5に示す。 【0071】 【表4】 【0072】 【表5】【0073】 【表6】 【0074】 【表7】【0075】表5の結果より、本発明の歯科用軟質裏装
材(実施例1〜6)では適度な硬度、充分な引っ張り強
度と伸び、少ない着色量と良好な切削性を有しているこ
とが判る。それに対して比較例では、成分(A)を含ま
ない場合(比較例1)、成分(B)を含まない場合(比
較例2)、成分(B)の配合量が〔SiH〕B/〔C=
C〕Aで表して0.5未満の場合(比較例3)にはいず
れも硬化せず、成分(D)を含まない場合(比較例4)
では切削性がなく、成分(E)の代わりに修飾疎水度が
60未満の疎水化シリカ粒子を使用した場合(比較例
5)、成分(E)の代わりに表面残存OH基数が1個/
nm2 より多い疎水化シリカ粒子を使用した場合(比較
例6)では着色量が多く、成分(E)を用いない場合
(比較例7)では充分な強度が得られず、比較例全ての
場合に於て歯科用軟質裏装材として良好な性状を示さな
いことが判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−41411(JP,A) 特開 平8−291017(JP,A) 特開 平1−301609(JP,A) 特開 昭61−227509(JP,A) 特開 昭61−191355(JP,A) 特開 昭55−38172(JP,A) 特開 平7−10524(JP,A) 特公 昭44−5516(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 6/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 末端に不飽和結合を有する有機基を分子
    内に2個以上有するオルガノポリシロキサン(A)を1
    00重量部、分子内に3個以上のSiH基を有するオル
    ガノハイドロジェンポリシロキサン(B)を上記(A)
    のオルガノポリシロキサン分子に存在する末端の不飽和
    結合の総数に対する(B)のSiH基の総数の割合で表
    して0.5〜5となる量、ヒドロシリル化反応触媒物質
    (C)を触媒量、ポリオルガノシルセスキオキサン粒子
    (D)を10〜300重量部、及び単位表面積当たりの
    シラノール基の数が1個/nm2 以下であり且つ修飾疎
    水度が60%以上である疎水化シリカ粒子(E)を1〜
    50重量部含んでなることを特徴とする歯科用軟質裏装
    材。
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