JPH04292855A

JPH04292855A - 蓄電池用セパレータの製造法

Info

Publication number: JPH04292855A
Application number: JP3130749A
Authority: JP
Inventors: Yoshinobu Kakizaki; 芳信柿崎; Takao Hasegawa; 長谷川　隆男
Original assignee: Nippon Muki Co Ltd
Current assignee: Nippon Muki Co Ltd
Priority date: 1991-03-19
Filing date: 1991-03-19
Publication date: 1992-10-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、密閉型鉛蓄電池に適用
し得る蓄電池用セパレータの製造法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、密閉型鉛蓄電池用セパレータの製
造法として、ａ）ガラス繊維を抄造すること、ｂ）ガラ
ス繊維を主体とし、これに少量の合成繊維を混合抄造す
ること、ｃ）ガラス繊維を主体とし、これに無機粉体と
合成繊維を混合抄造することなどが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のセパレータにお
いて、密閉型鉛蓄電池の寿命を向上せしめるためには、
使用されるセパレータの電解液の吸液保持性を向上せし
めることが望ましいが、充放電の繰り返しにより、電解
液濃度の濃淡化が繰り返され、次第に、電解液の比重差
により、蓄電池の上部には比重の軽い低濃度の電解液が
、下部には高濃度の電解液に分かれる成層化現象を生じ
勝ちで、蓄電池の寿命を短くする傾向がある。そこで、
この成層化現象を極力防止するべく、セパレータの比表
面積を高める試みが従来なされている。その１つの方法
は、ガラス繊維を例えば０．１〜０．５μと非常に細か
くすることであるが、価格が非常に高くなる問題がある
。他の方法は、表面積の大きい無機粉体を混合すること
であるが、単に、無機粉体を混合しただけでは、フリー
な無機粉体が電池組み立て時にセパレータより脱落し、
或いは、電池に組み込まれた後、無機粉体がセパレータ
の内部で移動し、分布状態に偏りを生じ、均一な吸液保
持が得られず、電解液の成層化現象の防止が不充分とな
り、充分な電池寿命の向上が得られない。そこで、セパ
レータを抄造後に、バインダーを含浸させて無機粉体の
移動を防止することを試みたが、バインダーの造膜作用
によりセパレータの比表面積が低下し、電気抵抗を大幅
に下げるなど満足する結果は得られなかった。従つて、
かゝる問題を解決し、密閉鉛蓄電池の充放電の繰り返し
による寿命の向上が望まれる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の要望を
満足した蓄電池用セパレータの製造法の手段は、無機粉
体２０〜７０％と無機繊維又は／及び合成繊維２０〜８
０％の混合物を、水中においてバインダー１〜１０％と
共に混合撹拌し、該混合物に該バインダーを分散付着さ
せた後、抄造することを特徴とする。

【０００５】

【作用】上記の混合物は、水中でバインダーを混合する
ので、該混合物中に均一に分散付着又は吸着させること
ができ、その抄造されたセパレータ中の無機粉体は、電
池の組立て工程、電池の使用中でも不動であるので、電
池の充放電の繰り返しによる寿命の短縮は防止され、長
寿命の密閉鉛蓄電池を提供することができる。この場合
、無機粉体の配合量が２０％未満では、電解液の成層化
を防止することができず、７０％を越えるとセパレータ
に脆さが生じ、電池組立作業を悪化させる。無機繊維又
は合成繊維又はこれらの混合繊維の配合量が２０％未満
では、セパレータに脆さを生じ、電池組立作業を悪化さ
せ、８０％を越えると、電解液の成層化現象が容易に行
われ、電池の充放電サイクル寿命が短くなり、実用に適
しない。又、バインダーの添加量は１％未満の場合は、
無機粉体の脱落が容易となり、１０％を越えると電気抵
抗値が大きくなり好ましくない。

【０００６】

【実施例】次に本発明の実施例を説明する。無機粉体と
しては、ホワイトカーボン、珪ソウ土、クレー、パーラ
イト等が用いられ、一般にＢＥＴ比表面積１〜５００ｍ
２／ｇのものが好ましい。無機繊維としては、一般に太
さ０．５〜２０μのガラス繊維、アルミナ繊維等が使用
され、合成繊維としては、太さ５〜３０μ、長さ１〜２
０ｍｍのアクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピ
レン繊維、フエノール繊維、塩ビ繊維、ポリエチレン合
成パルプ、アクリル合成パルプ等が用いられる。このよ
うな無機繊維又は合成繊維を単独で又はこれらを任意の
配合割合で混合して使用される。バインダーとしては、
有機質バインダーの場合は、アクリル樹脂、塩ビ樹脂、
フエノール樹脂などを、一般にエマルジョンタイプとし
て使用し、無機質バインダーの場合は、コロイダルシリ
カなどをゾル状として用いる。

【０００７】上記の無機粉体２０〜７０％と上記の無機
繊維又は有機繊維又はこれらの混合繊維２０〜８０％を
、抄紙槽内に投入し、投入攪拌混合し、これにバインダ
ー１〜１０％、好ましくは１〜５％を添加し、撹拌混合
を続ける。更に、カチオン性又はアニオン性高分子凝集
剤の単独又は両方を添加し、バインダーの微粒子を混合
物中に均一に凝集吸着させた後、抄紙機により抄造し、
本発明の蓄電池用セパレータを得る。この抄造は、丸網
、長網、短網等の一般の抄紙機が用いられ、抄造シート
の厚さは通常０．５〜４．０ｍｍとする。

【０００８】次に、本発明の色々な配合割合の実施例を
、比較例と共に説明する。比表面積２５０ｇ／ｍ２のホ
ワイトカーボンと比表面積２ｇ／ｍ２の珪ソウ土とを下
記表１の実施例Ａ〜Ｉに示す種々の１：１の配合割合で
混合した無機粉体の表１に示す夫々の配合量のものと、
１０μのガラス繊維と８μのポリエステル繊維１０％と
を表１に示す夫々の配合割合で混合して成る混合繊維の
バインダーとして表１中に示す夫々の有効成分を含むア
クリルエマルジョンとを、表１に示す夫々の配合量とを
抄紙槽に投入して混合し、更に濃度０．５％カチオン性
高分子凝集剤とを無機粉体１％を添加して全体を充分撹
拌混合してアクリルバインダーの微小粒子をこれら繊維
並に無機粉体に凝集、吸着せしめた後、短網抄紙槽にて
抄造し、脱水、乾燥して厚さ１ｍｍの本発明の夫々の蓄
電池用セパレータＡ〜Ｉを製造した。

【０００９】比較のため、表１の比較例Ｊ〜Ｎ及びＲ〜
Ｓに示す配合の混合物にアクリルエマルジョンを添加し
ないもの、０．５％添加したもの、及び１５％添加した
もの、更に繊維量が８０％を越えるもの、２０％未満の
ものを同様に抄造して夫々の比較用セパレータＪ〜Ｎ及
びＲ〜Ｓを製造した。更に比較のため、アクリルエマル
ジョンを添加しないで製造した上記のセパレータに表１
の比較例Ｏ〜Ｑに示す夫々の有効成分を含むアクリルエ
マルジョンを含浸処理し乾燥した比較用セパレータＯ〜
Ｑを製造した。その夫々につき、セパレータ特性、これ
を組み込んだ１２Ｖ−２４ＡＨ電池のサイクル寿命試験
を検べた。その結果を表１に示す。表中、珪は珪ソウ土
、ホはホワイトカーボン、ガはガラス繊維、ポはポリエ
ステル繊維の略である。

【００１０】

【表１】

【００１１】上記表１から明らかなように、本発明の製
法により得られる蓄電池用セパレータは、無機粉体の脱
落なくセパレータ全体に旦り、均一に分散した無機粉体
をその位置に固定することができるため、充放電の繰り
返しによる電解液の成層化現象は阻止され、バインダー
を抄造後に含浸するに比し、電池のサイクル寿命は著し
く向上し得られ、又、バインダーが１０重量％を越える
と、電気抵抗並にサイクル寿命において悪いことが分か
る。

【００１２】

【発明の効果】このように本発明によるときは、無機粉
体２０〜７０％、無機繊維又は合成繊維又はその混合繊
維２０〜８０％を水中においてバインダー１〜１０％と
混合した後、抄造して蓄電池用セパレータを製造するの
で、これを密閉型鉛蓄電池等に組み込むときは、その充
放電サイクル寿命を著しく向上し得る効果をもたらす。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　無機粉体２０〜７０％と無機繊維又は
／及び合成繊維２０〜８０％の混合物を、水中において
バインダー１〜１０％と共に混合撹拌し、該混合物に該
バインダーを分散付着させた後、抄造することを特徴と
する蓄電池用セパレータの製造法。