JPH04290798A - 熱転写記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録媒体に関し、
特に繰り返し使用しても高印字濃度で、かつ、印字濃度
低下の少ない画像を形成できる熱転写記録媒体に関する
。

【０００２】

【従来の技術】従来よりプリンター、ファクシミリ等の
記録装置において、熱転写方式を利用したものは装置の
小型化、低価格化、保守の低減などが図れるものとして
広く普及している。熱転写記録方式で用いられる熱転写
記録媒体の多くは、基材（耐熱性支持体）上に熱転写性
インク層が単に設けられているものであり、１回の使用
でインク層の加熱部分が全て転写して繰り返し使用がで
きないためにランニングコストの点で問題があった。そ
こで、繰り返し使用可能な熱転写記録媒体の出現が求め
られ、これまでに各種の熱転写記録媒体が提案されてき
ている。

【０００３】これら従来公知の例としては、（１）特開
昭５４−６８２５３号、特開昭５５−１０５５７９号な
どの公報に開示されているような、基材上に微細多孔質
インク層を設け、少しずつ熱溶融性インクが浸み出るよ
うにしたもの、（２）特開昭５８−２１２９９３号公報
に開示されるような基材上のインク層の上に多孔質膜を
設け、インク流出量を制御したもの、更に（３）特開昭
６０−１２７１９１号、特開昭６０−１２７１９２号な
どの公報に記載されるような、接着層を介して複数のイ
ンク層を設け少しずつインク層を剥して転写させるもの
、等があげられる。

【０００４】ところが、上記（１）のものは繰り返し使
用に伴いインク浸出が困難となり印字濃度が徐々に低下
するといった欠点がある。上記（２）のものは印字濃度
を高めるために多孔質膜の孔径を大きくすると機械的強
度が低下し、インク層のはがれが生じるといった欠点が
ある。更に、上記（３）のものは印字毎の熱溶融性イン
クの転写量が一定しないといった欠点がある。

【０００５】これらに加え、従来技術のほとんどはワー
ドプロセッサー等の記録装置に用いられるシリアルサー
マルヘッドに対応したものであり、ファクシミリ、バー
コードプリンター等の記録装置に用いられるラインサー
マルヘッドのように熱転写記録媒体と被転写紙の加熱後
の剥離時間が長いものにおいてはインク層の剥れが生じ
たり、画像濃度の低下が発生するという欠点があった。 更に、従来の調製法で得られた熱溶融性インクは、サー
マルヘッドによって繰返し印字を行う際に、その熱によ
って分散系が破壊され熱転写記録媒体上で既に光学濃度
の低下が発生し印字物の光学濃度が低いものとなってし
まうといった不都合も指摘されている。

【０００６】従って、現在では、ラインサーマルヘッド
で繰返し印字を行っても高印字濃度でかつ印字濃度の低
下の少ない画像を形成する熱転写記録媒体を製造するこ
とが重要な課題となっている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は■繰返し熱転
写印字を行っても高印字濃度を維持し、■しかも濃度低
下がほとんどなく、かつ■ラインサーマルヘッドを用い
た繰返し印字でのインク層の全転写を防止し、高画質繰
返し印字を可能とした熱転写記録媒体を提供するもので
ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の１つは、支持体
上に熱転写インク層を設けてなる熱転写記録媒体におい
て、該インク層が粗い分枝状樹脂構造と熱溶融性インク
とから主としてなる支持体側部分と、微細多孔質樹脂構
造と熱溶融性インク又は熱溶融性ワックスとから主とし
てなる表面側部分とからなり、該分枝状樹脂構造は部分
的に微細多孔質樹脂構造及び支持体と連結しており、か
つ、該熱溶融性インクの溶融粘度には支持体側部分より
該表面側部分の方が低くなるように粘度勾配がつけられ
ていることを特徴としている。本発明の他の１つは、支
持体上に熱転写インク層を設けてなる熱転写記録媒体に
おいて、該インク層が粗い分枝状樹脂構造と熱溶融性イ
ンクとから主としてなる第１インク層、微細多孔質樹脂
構造と熱溶融性インク又は熱溶融性ワックスとから主と
してなる第２インク層を順次設けたものからなり、該分
枝状樹脂構造は部分的に該微細多孔質樹脂構造及び該支
持体と連結しており、かつ、該熱溶融性インクの溶融粘
度には第１インク層より第２インク層の方が低くなるよ
うに粘度勾配がつけられていることを特徴としている。

【０００９】以下に本発明を添付の図面（図１）に従が
いながらさらに詳細に説明する。本発明の熱転写記録媒
体においては、インク層は支持体側部分３と表面側部分
４とから構成されている。すなわち、支持体側部分は粗
い分枝状樹脂構造を設け、その中の熱溶融性インクから
主として構成される。この粗い分枝状樹脂構造は表面側
部分の微細多孔質樹脂構造及び支持体と連結されてなる
ものである。このような構成とすることで、良好な繰り
返し印字が可能となる。つまり、支持体側の粗い分枝状
樹脂構造中には、大量の熱溶融性インクを備蓄でき、よ
り多くの繰り返し印字を可能とする。このインクは繰り
返し印字を行うことで表面側部分に常に供給されて初期
状態を維持し続ける。更に、この粗い分枝状樹脂構造は
表面側部分の微細多孔質樹脂構造体と支持体とを連結し
ていることで、ラインヘッドなどを用いた繰り返し印字
すなわち冷時剥離による繰り返し印字時のインク層の全
転写を防止する重要な役割を果たす。

【００１０】一方、表面部分は微細多孔質構造と熱溶融
性インクとから主として構成される。この構造によって
熱溶融性インクの転写量を調整することができる。

【００１１】これらの関係において、更により良好な繰
返し印字性を付与させる為に、熱溶融性インクの溶融粘
度を支持体側部分より表面側部分の方が低くなるよう粘
度勾配をつける事が効果である。表面側部分を低粘度と
する事によって、繰り返し印字時のインク滲出後のイン
ク層内での破壊が表面近傍より順に発生するようになり
、余剰なインクの転写をおさえる事ができ、結果として
、繰り返し印字回転を改善できる。それぞれの為の溶融
粘度は、１２０℃におけるＢ型回転粘度計値において下
記の範囲での勾配が好ましい。 支持体側部分：５０〜５００ポイズ（５０００〜５万ｃ
ｐｓ） 表面側部分：０．３〜１０ポイズ（３０〜１０００ｃｐ
ｓ）

【００１２】以上の構成は、第１インク層として粗い分
枝状樹脂構造と熱溶融性インクから主として構成される
組成で形成し、第２インク層として微細多孔質樹脂構造
と熱溶融性インクから主として構成される組成で順次積
層して形成してもよい。

【００１３】図１に本発明にかかる熱転写記録媒体の構
成例の一部を略示する断面を示している。支持体１は耐
熱保護層５を設けたものを用いる。場合によっては、支
持体１として図中２で示す接着層を予め設けた支持体（
１＋２）を用いることもできる。その上に、粗い分枝状
樹脂構造６中に熱溶融性インク８を含有した支持体側部
分３が形成されている。更に、表面部分には微細多孔質
樹脂構造１０が設けられ、粗い分枝状樹脂構造６によっ
て支持体１又は（１＋２）と連結されている。この多孔
質樹脂構造１０中には支持体側部分３に含まれる熱溶融
インク８と同一又は異なった熱溶融性インク１２又は熱
溶融性ワックス１２が保持されている。

【００１４】これらの具体的調製方法について述べる。 上記の構成を達成するため、まず分枝状樹脂構造をとる
樹脂と熱溶融性インクをゲル化させたインクを混合し、
支持体１上に塗布し乾燥する。なお、前記ゲル化させた
ものに更に発泡剤を含有させ塗布乾燥後に発泡させるこ
とで、より理想に近い支持体側部分３が形成される。更
に、表面側部分４を形成するには、好ましくは支持体側
部分３を形成した後、積層塗布することによって容易に
形成できる。即ち、微細多孔質樹脂とその樹脂とゲル化
又は不混和性を呈する熱溶融性インクとを任意の割合で
混合した後、塗布乾燥して得られる。しかる後に、表面
側部分４と支持体側部分３との連結は表面側部分を形成
後、分枝状樹脂の軟化温度近くまで層を昇温させて得ら
れる。

【００１５】本発明に用いられる支持体１は従来より公
知の耐熱性を有する材料、例えばポリエステル、ポリカ
ーボネート、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリ
イミド等のプラスチックフィルム、セロハン、硫酸紙、
コンデンサー紙等を使用できる。基材の厚さは熱感度、
機械的強度を考慮して２〜１５μｍ程度であることが望
ましい。なお、耐熱性基材のサーマルヘッドと接触する
表面にシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ニトロ
セルロース等からなる耐熱保護層５を設けることにより
基材の耐熱性を更に向上せしめることもできる。

【００１６】本発明のインク備蓄層である支持体側部分
３（以降「第１インク層」ということがある）及びイン
ク転写制御を行う表面側部分４（以降「第２インク層」
ということがある）中に保持される熱溶融性インクは着
色剤とベヒクル成分より構成される。但し、第２インク
層中に保持される熱溶融性インクは、熱溶融性ワックス
つまり上記ベヒクルのみであってもかまわない。

【００１７】着色剤は従来より公知の顔料及び染料の中
から適宜選択できるが、顔料としてはカーボンブラック
、フタロシアニン系顔料などが好ましく用いられ、染料
として直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散性染料、
油溶性染料等が好適に用いられる。

【００１８】ベヒクル成分として蜜ロウ、カルナバワッ
クス、鯨ロウ、木ロウ、キャンデリラワックス、ヌカロ
ウ、モンタンワックス等の天然ワックス、パラフィンワ
ックス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワックス
、オゾケライト、セレシン、エステルワックス等が挙げ
られる。他にマルガリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸
、バルミチン酸、ステアリン酸、フロメン酸、ベヘニン
酸等の高級脂肪酸、ステアリルアルコール、ベヘニルア
ルコール等の高級アルコール、ソルビタンの樹脂酸エス
テル等のエステル類、ステアリンアミド、オレインアミ
ド等のアミド類が挙げられる。

【００１９】熱溶融性ゲル化インクはソルベント分散方
法によるもの、ホットメルト分散方法によるもの、イン
クのゲル化剤によるものに大別され、任意に選択して用
いられる。

【００２０】ソルベント分散方法による場合は、インク
組成物を適当な溶媒下で高温雰囲気において分散を行い
、室温へ冷却することにより得られる。具体的には２５
〜４０℃の分散温度範囲であることが望ましい。２５℃
以下ではゲル化の効果は得られず転写能力も向上せず、
逆に４０℃以上では安全性の面から好ましくなる。 冷却は室温下での放置により行なわれる。

【００２１】インクのゲル化はグリセリン脂肪酸エステ
ル類のような適当なゲル化剤を添加せしめることによっ
て行ってもよい。この際ゲル化剤の添加量は熱溶融性イ
ンクの固形分総量に対し５〜５０重量％の範囲となるこ
とが望ましい。

【００２２】ホットメルト分散方法による場合は、例え
ばロールミル、サンドミル、アトライター等によって高
温雰囲気下で分散するが、サンドミルを用いた分散方法
がより均一に分散され好ましい。具体的には、上記の着
色剤とベヒクル成分を混合後、ベヒクル成分の溶融温度
より１０〜２０℃高く設定されたベッセル中で高シェア
下で分散する。任意の時間分散後、室温で放冷するかあ
るいは溶融下適当な希釈溶剤及び任意のベヒクル成分を
添加後、２５〜３５℃で再分散し、室温で放冷すること
によって熱溶融性ゲル化インクを調製する。

【００２３】本発明の第１インク層の分枝状樹脂構造６
及び第２インク層の微細多孔質樹脂構造１０の形成には
、ガラス転移点が本発明の熱溶融性ゲル化インクの融点
より高い各種樹脂を用いることができる。これには、例
えば塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート
樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂セルロース系樹
脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。

【００２４】更に、上記樹脂構造形成を容易とする発泡
剤は、加熱時に分解し、層全体に孔を形成するアゾ化合
物等が好ましく、例えばアゾジカルボンアミド、アゾビ
スイソブチルニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、
ジアゾアミノベンゼン、バリウムジアゾカルボキシレー
ト等が挙げられる。発泡剤の発泡温度、発泡効率を制御
するために酸化亜鉛、各種ステアリンク酸塩、パルミチ
ン酸塩等の発泡助剤及びＤＯＰ等の可塑剤を添加しても
よい。発泡剤の量は特に限定されないが、第１インク層
及び第２インク層中の樹脂マトリクス及び熱溶融性ゲル
化インクの固形分総量に対し、５〜３０％添加されるこ
とが望ましい。発泡剤より少なければ転写能力を上げる
のに必要な孔が充分に得られず、逆に多ければ機械的強
度の低下を招き好ましくない。

【００２５】本発明の第１インク層と第２インク層は、
上記の発泡剤を使用する方法と共に分枝状及び微細多孔
質を構成する樹脂と熱溶融性ゲル化インクを高揮発性溶
剤と低揮発性溶剤との混合溶媒に溶解され、乾燥により
樹脂多孔質体を形成せしめる方法と併用することも可能
である。

【００２６】第１インク層３の厚さは、印字回数の大小
に応じて適宜設定され得るものであるが、３〜１５μｍ
とすることで熱感度、繰り返し印字性に優れたものにで
きる。第２インク層４の特性から薄くすることが好まし
く０．５〜５μｍとするのがよい。

【００２７】本発明は更に熱転写記録媒体の接着層２を
設けてもよい。接着層２は、上記の第１インク層３をよ
り強固に基材１上に保持する働きを持つ。接着層２を構
成するものの具体的としてはエチレン−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリレート共重合体、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ
エステル、石油樹脂、ナイロン等があげられ、これらの
中から１種あるいは２種以上を組合わせて使用すればよ
い。厚さは０．２〜２．０μｍとすることが接着性、熱
感度の面から好ましい。

【００２８】次に実施例を挙げで本発明を更に詳しく説
明する。なお、ここでの部は重量基準である。 実施例１ 厚さ約４．５μｍのポリエチレンテレフタレートフィル
ムの片面にシリコーンゴムからなる耐熱層を形成して基
材とする。 　　　　（第１インク層用熱溶融性ゲル化インクの調製
）　　カーボンブラック　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　１５部　　キャンデリラワックス　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　６０部　　酸化
ポリエチレンワックス　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
２３部　　テルペン樹脂（分散剤）　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　２部これらの成分をサンドミルベ
ッセルに充填後、１１０℃下で分散を行い均一インクと
した。その後系を６５℃とし、低融点油溶性染料ベンゾ
ールブラック１０部及びメチルエチルケトン／トルエン
（２／１比）混合溶媒６７５部を添加し、３２℃におい
て再分散を行った。分散後温室で放冷することによって
熱溶融性ゲル化インクを得た。このインクを用い下記の
第１インク層塗液を調製し、各インク層を作製した。 　　　　（第１インク層の形成） 　　熱溶融性ゲル化インク　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　１０部　　塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体のメチルエチルケトン／トルエン（２／１比）混合溶
媒の２０％溶液　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　３部　　アゾビ
スイソブチロニトリル　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　０．１部
からなる成分を混合後、前記厚さ約４．５μｍのＰＥＴ
フィルムの片面に耐熱処理を施した基材上に膜厚約６μ
ｍになるように塗布し７５℃で乾燥させて第１インク層
を形成した。 　　　　（第２インク層用熱溶融性ゲル化インクの調製
）　　カーボンブラック　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　８部　　キャンデリラワックス
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　９２部これら
の成分を第１インクと同様の方法で分散及び溶媒希釈を
行い、第２インク用熱溶融性ゲル化インクを得た。 　　　　（第２インク層の調製） 　　上記の第２インク層用熱溶融性ゲル化インク　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１０部　
　塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体のメチルエチルケト
ン／トルエン（２／１比）混合溶媒の２０％溶液　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　３部からなる成分を混合後、第１イン
ク層上に約膜厚２．０μｍになるように塗布し、１１０
℃において乾燥発泡させて、第２インク層を形成し本発
明の熱転写に記録媒体を得た。それぞれの為の熱溶融性
インクの溶融粘度（１２０℃において）は以下のようで
あった。 第１インク層：１５０ポイズ 第２インク層：２．１ポイズ

【００２９】実施例２ 実施例１と同様の熱溶融性ゲル化インクを用い、分枝状
樹脂としてニトロセルロース（分子量１０万）を用いた
以外は実施例１と同様にして第１インク層を形成した。 第２インク層は実施例１と同一とした。

【００３０】実施例３ 実施例１と同様の熱溶融性ゲル化インクを用い、分枝状
樹脂としてニトロセルロース（分子量１０万）を用いた
以外は実施例１と同様にして第１インク層をによって形
成した。第２インク層は同様の熱溶融性ゲル化インクを
用い、微細多孔質樹脂としてセルロースアセチレートブ
チレートによって形成し熱転写記録媒体を得た。

【００３１】実施例４ 　　　　（第２インク用熱溶融性ゲル化インクの調製）
　　低融点油溶性染料（ベンゾールブラック）　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０部
　　キャンデリラワックス　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　８０部　　メチルエチルケトン／トルエン
（２／１比）混合溶媒　　　　　　　　　　　　　　４
００部これらの成分を加熱混融後、３１℃に保温して、
ボールミルにより６時間に渡って分散を行なった。その
後、室温２０℃に冷却しゲル化させた。 　　　　（第２インク層の調製） 　　上記第２インク層用熱溶融性ゲル化インク　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１０部
　　塩化ビニル−酢酸ビニル共通全体のメチルエチルケ
トン／トルエン（２／１比）混合溶媒２０％溶液　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　６．７部実施例１で形成した第１インク層
上に、第２インク層塗液を約１．８μｍとなるよう塗布
し、１００℃で乾燥を行って熱転写記録媒体を得た。そ
れぞれの層の熱溶融性インクの溶融粘度（１２０℃にお
いて）は、以下のようであった。 第１インク層：１５０ポイズ 第２インク層：１．３ポイズ

【００３２】実施例５ 　　　　（第２インク層用熱溶融性ゲル化インクの調製
）　　キャンデリラワックス　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　１００　　メチルエチルケトン／トルエ
ン（２／１比）　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　４００これらの成分を加熱混融後、３１℃
に保温したボールミルにより６時間に渡って分散を行っ
た。その後、室温２０℃〜冷却しゲル化させる。 　　　　（第２インク層の形成） 　　上記の第２インク用熱溶融性ゲル化インク　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１０部
　　塩化ビニル−酢酸ビニル共重合全体のメチルエチル
ケトン／トルエン（２／１比）混合溶媒２０％溶液　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　６．７部からなる塗液を実施例４と同様
にして塗布乾燥し熱転写記録媒体を得た。それぞれの為
の熱溶融性インクの溶融粘度（１２０℃において）は、
以下のようであった。 第１インク層：１５０ポイズ 第２インク層：０．４５ポイズ

【００３３】比較例１ インク層を単層構成とし、 　　カーボンブラック　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　１５部　　キャンデリラワックス　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　６０部　　酸化ポ
リエチレンワックス　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２
５部　　塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　１００部からなる物質をトルエンとメチルエチルケト
ンの混合溶媒中に分散した液を塗布後乾燥し基材上に厚
さ約８μｍのインク層を設けた。熱溶融性インクの溶融
粘度（１２０℃において）１５５ポイズ

【００３４】比較例２ 実施例１の第２インク層用熱溶融性インクとして、実施
例１の第一インク用熱溶融性ゲル化インクを用いた他は
実施例と同様にして調製した。熱溶融性インクの溶融粘
度（１２０℃において）は下記のとおりであった。 第１インク層：１５０ポイズ 第２インク層：１５０ポイズ

【００３５】以上の様にして得られた熱転写記録媒体を
ラインプリンターに装着し、熱転写記録媒体の同じ位置
を４回繰り返して印字して、各回の画像濃度をマクベス
社製反射濃度計（ＲＤ−９１４）で測定した。なお、印
字条件は下記のとおりであり、その結果をまとめて表１
に示した。 （印字条件） サーマルヘッド：薄膜ヘッドタイプ プラテン分圧：３５０ｇｆ／ｃｍ ハクリ角：４５°（被転写紙に対し） 印字エネルギー：１８ｍｊ／ｍｍ２ 　　印字速度：２インチ／ｓｅｃ 被転写紙：上質紙（ベック平滑度３２０ｓｅｃ）

【００
３６】

【表１】 　　（注）地汚れ・ゴーストの判定は、前回印字のパタ
ーンが地汚れ状となって転

【００３７】

【発明の効果】本発明の熱転写記録媒体の使用によれば
、所期の目的が十分達成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の熱転写記録媒体の一例の概略を示す模
式的断面図である。

【符号の説明】

１　　　　支持体 ２　　　　接着層（支持体に含む） ３　　　　支持体側部分 ４　　　　表面部分 ５　　　　耐熱保護層 ６　　　　粗い分枝状樹脂構造 ８，１２　　熱溶融性インク １０　　　　微細多孔質樹脂構造

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　支持体上に熱転写インク層を設けてな
   る熱転写記録媒体において、該インク層が粗い分枝状樹
   脂構造と熱溶融性インクとから主としてなる支持体側部
   分と、微細多孔質樹脂構造と熱溶融性インク又は熱溶融
   性ワックスとから主としてなる表面側部分とからなり、
   該分枝状樹脂構造は部分的に微細多孔質樹脂構造及び支
   持体と連結しており、かつ、該熱溶融性インクの溶融粘
   度には支持体側部分より該表面側部分の方が低くなるよ
   うに粘度勾配がつけられていることを特徴とする熱転写
   記録媒体。
2. 【請求項２】　　支持体上に熱転写インク層を設けてな
   る熱転写記録媒体において、該インク層が粗い分枝状樹
   脂構造と熱溶融性インクとから主としてなる第１インク
   層、微細多孔質樹脂構造と熱溶融性インク又は熱溶融性
   ワックスとから主としてなる第２インク層を順次設けた
   ものからなり、該分枝状樹脂構造は部分的に該微細多孔
   質樹脂構造及び該支持体と連結しており、かつ、該熱溶
   融性インクの溶融粘度には第１インク層より第２インク
   層の方が低くなるように粘度勾配がつけられていること
   を特徴とする熱転写記録媒体。