JP3124316B2 - 熱転写記録媒体 - Google Patents

熱転写記録媒体

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JP3124316B2 JP03151607A JP15160791A JP3124316B2 JP 3124316 B2 JP3124316 B2 JP 3124316B2 JP 03151607 A JP03151607 A JP 03151607A JP 15160791 A JP15160791 A JP 15160791A JP 3124316 B2 JP3124316 B2 JP 3124316B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多数回記録可能な熱転写
記録媒体、特に画像濃度維持だけでなく、初回印字の解
像度に優れた熱転写記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、ファクシミリ等の記録装置
において熱転写記録方式を利用したものは、記録装置の
小型化、低価格化、保守の低減が図れるものとして広く
普及している。熱転写記録装置に用いられる熱転写記録
媒体は基材上に熱転写性インク層が単に設けられている
ものが一般的であり、従って、1回の使用でインク層の
加熱部分が全て転写して繰り返し使用ができないために
ランニングコストの点で問題があった。そこで、繰り返
し使用可能な熱転写記録媒体の出現が求められ、現在ま
でに、各種の熱転写記録媒体が提案されてきた。
【0003】その幾つかをあげると、(1)特開昭54
−68253号公報、特開昭55−105579号公報
などに開示されているような、基材上に微細多孔質イン
ク層を設け、少しずつ熱溶融性インクが浸み出るように
したもの、(2)特開昭58−212993号公報に開
示されているような、基材上のインク層の上に多孔質膜
を設け、インク流出量を制御したもの、さらに(3)特
開昭60−127191号公報、特開昭60−1271
92号公報などに開示されているような、接着層を介し
てインク層を設け少しずつインク層をはがして転写させ
るもの等が提案されている。
【0004】しかしながら、前記(1)、(2)の熱転
写記録媒体は熱溶融性インクが孔から滲出し、転写する
ため。画像の解像度は孔の大きさ、分布状態、あるいは
受容紙の平滑性に左右されるという欠点を有する。さら
に、前記(1)の熱転写記録媒体は繰り返し使用に伴い
インク浸出が困難となり印字濃度が徐々に低下するとい
う欠点がある。前記(2)の熱転写記録媒体は印字濃度
を高めるために多孔質膜の孔径を大きくすると機械的強
度が低下し、インク層のはがれが生じるという欠点があ
る。
【0005】前記(3)の熱転写記録媒体は、インク層
中に非転写部分を含まないため画像の解像度は優れたも
のが得られるが、インク転写はインクの凝集破壊を利用
して行われるため、印字速度、サーマルヘッドからの印
加エネルギー等印字条件の変化によりインク層中の凝集
破壊の位置が一定せず、幅広い熱転写印字装置全てに適
合し得るとはいい難い。
【0006】また、従来の熱転写記録媒体のほとんど
は、ワードプロセッサー等の記録装置に用いられるシリ
アルサーマルヘッドに対応したものであり、ファクシミ
リ、バーコードプリンター等の記録装置に用いられるラ
インサーマルヘッドによる印字では、バーコード印刷あ
るいはドットによる階調表現が用いられ、細線の再現性
の向上がより強く求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多数回熱転
写印字を行っても高印字濃度を維持し、濃度低下の少な
い画像を記録すると共に、細線再現性にも優れた熱転写
記録媒体を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の構成は、耐熱性基材上熱転写インク層が熱溶
融性インクを含浸した粗大多孔質分枝状樹脂構造の第1
インク層と、その表面の主として熱溶融性インクからな
る第2インク層とからなり、かつ、第1インク層の分枝
状樹脂構造が部分的に基材と結合している熱転写記録媒
体であって、第1インク層の分枝状樹脂中または熱溶融
性インク中に、アクリル変性シリコーン樹脂またはアク
リル変性フッ素樹脂を含有する熱転写記録媒体である。
【0009】本発明者らの研究結果によると、図1に示
すように基材上に孔を有する分枝状樹脂構造と熱溶融性
インクからなる第1インク層1上に熱溶融性インクから
なる第2インク層2を構成したものは、多数回印字、特
に初回印字では第2インク層2の非転写性部分を含まな
い熱溶融性インクが転写するため画像の細線再現性が優
れることを見い出していた。しかしながら、ライン型サ
ーマルヘッド及び熱転写記録媒体を用いて繰り返し熱転
写がなされる場合には、印字速度あるいは印字エネルギ
ーの変化によりインク転写が必ずしも第1インク層1と
第2インク層2の界面付近で行われる訳ではなく、条件
によっては第2インク層2の層内で凝集破壊が発生した
り、第1インク層1内あるいはインク層1と基材間界面
で破壊が発生し(いわゆる全転写)インク転写量を一定
にすることは実質上困難であった。
【0010】そこで、本発明者らは更に検討を進め第1
インク層1と第2インク層との間に離型作用を持たせる
ように熱転写記録媒体に工夫をすれば、先の課題が達成
し得ることを確めた。
【0011】本発明における離型性の付与は、インク層
1の樹脂に熱溶融性インクとの離型性を与える方法、あ
るいはインク層1または2の熱溶融性インク自身に離型
性を与える方法がとられる。
【0012】ここで、好適に用いられる離型作用を有す
る成分としては、変性シリコーン樹脂、シリコーン樹
脂、変性フッ素樹脂等の低表面エネルギー物質を単独も
しくは2種以上の混合で用いる。もしくは、適当な粗大
多孔質形成樹脂あるいは熱溶融性インクに上記低表面エ
ネルギーとなる物質をブレンドしても良い。また、反応
性シリコーン樹脂等を用いて化合により離型性を付与し
ても良い。
【0013】変性シリコーン樹脂や変性フッ素樹脂とし
ては、密着性や機械的強度の向上、他のマトリクス形成
樹脂との親和性を高める目的で種々のものが用いられ
る。変性方法としては、従来公知のアクリル変性が好ま
しい。低表面エネルギーを示すポリオルガノシロキサン
部やジ、トリ、テトラ又はフッ化エチレン部がそれらの
樹脂とでブロック状もしくはグラフト状に結合されてな
る。
【0014】また反応性シリコーン樹脂としてはポリオ
ルガノシロキサンの片一方の末端あるいは両方の末端
が、反応性の官能基例えばエポキシ基、カルボキシル
基、ヒドロキシ基、アミノ基等の官能基で置換されたも
のが用いられる。
【0015】次に本発明にかかる熱転写記録媒体の具体
的調製方法について述べる。
【0016】第1インク層1を形成するために粗い分枝
状樹脂構造をとる樹脂と、熱溶融性インクをゲル化させ
たインクを混合、塗布、乾燥する事により得られる。更
に発泡剤を含有させ、塗布乾燥後に発泡させることでよ
り理想に近い粗い分枝状樹脂構造が形成できる。この乾
燥工程において前記分枝状樹脂の軟化点温度近くまで層
を昇温させることで、分枝状樹脂と支持体の連結がなさ
れる。更に熱溶融性インクを前記層上に塗布・乾燥させ
ることにより第2インク層2が形成される。
【0017】本発明に用いられる支持体1は従来より公
知の耐熱性を有する材料、例えばポリエステル、ポリカ
ーボネート、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリ
ィミド等のプラスチックフィルム、セロハン、硫酸紙、
コンデンサー紙等が使用できる。基材の厚さは熱感度、
機械的強度を考慮して2〜15μm程度であることが望
ましい。又、耐熱性基材のサーマルヘッドと接触する表
面にシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ニトロセ
ルロース等からなる耐熱保護層5を設けることにより基
材の耐熱性を更に向上せしめることもできる。
【0018】本発明のインク備蓄である第1インク層
1、第2インク層2中に保持される熱溶融性インクある
いは分枝状樹脂、微細多孔質樹脂と不混和性の熱溶融性
インクは着色剤とベヒクル成分より構成される。
【0019】着色剤は従来より公知の顔料及び染料の中
から適宜選択できるが、顔料としてはカーボンブラッ
ク、フタロシアニン系顔料が好ましく用いられ、又染料
としては直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散性染
料、油溶性染料等が好適に用いられる。
【0020】ベヒクル成分としてはミツロウ、カルナバ
ワックス、鯨ロウ、木ロウ、キャンデリラワックス、ヌ
カロウ、モンタンワックス等の天然ワックス、パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワッ
クス、オゾケライト、セレシン、エステルワックス等が
挙げられる。他にマルガリン酸、ラウリル酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロメン酸、ベヘ
ニン酸等の高級脂肪酸、ステアリルアルコール、ベヘニ
ルアルコール等の高級アルコール、ソルビタンの脂肪酸
エステル等のエステル類、ステアリンアミド、オレイン
アミド等のアミド類が挙げられる。
【0021】また、熱溶融性インク自身に離型性を発現
させる場合は、高級脂肪酸変性、カルナバ変性シリコー
ンオイル等のビヒクル成分と相溶性の大きい変性シリコ
ーン又は変性フッ素樹脂から選択される。
【0022】第1インク層中の熱溶融性ゲル化インクは
ソルベント分散方法によるもの、ホットメルト分散方法
によるもの、インクのゲル化剤によるものに大別され、
任意に選択して用いる。
【0023】まず、ソルベント分散方法による場合は、
インク組成物を適当な溶媒下、高温雰囲気において分散
を行い、室温へ冷却することにより得られる。具体的に
は25〜40℃の分散温度範囲であることが望ましい。
25℃以下ではゲル化の効果は得られず転写能力は向上
せず、又、40℃以上では安全性の面から好ましくな
い。又、冷却は室温下での放置により行われる。
【0024】又、インクのゲル化はグリセリン脂肪酸エ
ステル類のような適当なゲル化剤を添加せしめることに
よっても行ってもよい。この際ゲル化剤の添加量は熱溶
融性インクの固形分総量に対し5〜50重量%の範囲と
なることが望ましい。
【0025】又、ホットメルト分散方法による場合は、
例えばロールミル、サンドミル、アトライター等によっ
て高温雰囲気下で分散するが、サンドミルを用いた分散
方法がより均一に分散され好ましい。具体的には上記の
着色剤とベヒクル成分を混合後、ベヒクル成分の溶融温
度より10〜20℃高く設定されたベッセル中で高シェ
ア下で分散する。任意の時間分散後、室温で放冷するか
あるいは溶融した適当な希釈溶剤及び任意のベヒクル成
分を添加後、25〜35℃で再分散し、室温で放冷する
ことによって熱溶融性ゲル化インクを調整する。
【0026】第2インク層の熱溶融性ワックスは第1イ
ンク層の熱溶融性インクを構成するベヒクル成分から適
宜に選定して用いる。このとき前記ワックス類は、特に
ゲル化されている必要はなく、分散方法、温度条件等着
色剤分散に好ましいものであれば制限されるものではな
い。
【0027】本発明の第1インク層の前記分枝状樹脂と
しては、ガラス転位点が本発明の熱溶融性インクの融点
より高い各種樹脂を用いることができる。例えば、塩化
ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース等の樹脂、
ポリアミド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0028】また、前記分枝状樹脂に第2インク層の熱
溶融性インクとの離型性を持たせる場合には前述の離型
性付与の方法がとられれば良い。また反応性シリコーン
樹脂等を用いて離型性を付与する場合は分枝状樹脂組成
物として反応性の官能基を有するものを選択することが
必要である。
【0029】更に上記樹脂構造形成を容易とする発泡剤
は加熱時に分散し、層全体に孔を形成するアゾ化合物が
好ましく、例えばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、ジアゾ
アフミノベンゼン、バリウムジアゾカルボキシレート等
が挙げられる。又、発泡剤の発泡温度、発泡効率を制御
するために酸化亜鉛、各種ステアリン酸塩、パルミチン
酸塩等の発泡助剤及びDOP等の可塑剤を添加してもよ
い。発泡剤の量は特に限定されないが、第1インク層中
の樹脂マトリクス及び熱溶融性ゲル化インクの固形分総
量に対し5〜30%添加されることが望ましい。発泡剤
の含有率が上記範囲より少なければ転写能力を上げるの
に必要な孔が充分に得られず、逆に多ければ機械的強度
の低下を招き好ましくない。
【0030】又、本発明の第1インク層は、上記の発泡
剤を使用する方法と共に前記分枝状及び微細多孔質を構
成する樹脂と熱溶融性ゲル化インク、熱溶融性ワックス
を高揮発性溶剤と低揮発性溶剤との混合溶媒に溶解さ
せ、乾燥により樹脂多孔質体を形成せしめる方法と併用
することも可能である。
【0031】本発明の第1インク層3の厚さは印字回数
の大小に応じて適宜設定され得るものであるが、3〜1
5μmとすることで熱感度、繰返し印字性に優れたもの
にできる。又、第2インク層4の厚さは1回転写で濃度
が充分に得られる程度で良く、1〜5μmとするのがよ
い。
【0032】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例に記載の各成分の量(部)は重量
部である。
【0033】実施例1 厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
の片面にシリコーン樹脂からなる耐熱層を形成して基材
とする。
【0034】 [熱溶融性ゲル化インクの作製] カーボブラック 15部 キャンデリラワックス 60部 酸化ポリエチレンワックス 23部 テルペン樹脂(分散剤) 2部 上記成分をサンドミルベッセルに充填後、110℃下で
分散を行い均一インクとした。その後系を65℃とし、
低融点油溶性染料ベンゾールブラック10部及びメチル
エチルケトン/トルエン(2/1比)675部を添加
し、32℃において再分散を行った。分散後室温で放冷
することによって熱溶融性ゲル化インクを得た。このイ
ンクを用い、下記それぞれのインク層塗液を調整し、イ
ンク層を作製した。
【0035】 [第1インク層の作製] 熱溶融性ゲル化インク 10部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の メチルエチルケトン/トルエン(2/1比)の20%溶液 3部 アクリル変性シリコーン樹脂(ポリオルガノシロキサン、 n≒20〜40、平均量約15000)のメチルエチルケトン/ トルエン(2/1比)の20%溶液 0.3部 上記成分を混合後、基材上に膜厚8μmになるように塗
布し110℃で乾燥させて第1インク層を作製した。
【0036】 [第2インク層の作製] 熱溶融性インク成分として カーボンブラック 15部 キャンデリラワックス 50部 パラフィンワックス 25部 エチレン−酢酸ビニル共重合体 10部 トルエン 700部 からなる混合物をボールミルで充分分散した後、第1イ
ンク層上に乾燥膜厚1.5μmとなるように塗布し、6
0℃にて乾燥させ、第2インク層を形成し、本発明の熱
転写記録媒体を得た。
【0037】実施例2 実施例1の第1インク層中の離型性をもつ粗大多孔質樹
脂構造を形成する物質のうち、アクリル変性シリコーン
樹脂に替えてアクリル変性フッ素樹脂(ポリテトラフル
オロエチレン(n≒15〜20)をアクリルビニルモノ
マーにグラフトし、MMAと共重合せしめた樹脂。平均
分子量35000)のイソプロピルアルコール/メチル
エチルケトン(1/1)20%溶液を0.3部とした以
外は実施例1同様にして熱転写記録媒体を得た。
【0038】実施例3 [第1インク層の作製]実施例1において粗大多孔質樹
脂構造を塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体のメチルエチ
ルケトン/トルエン(2/1比)の20%溶液3部のみ
で形成する以外は実施例1同様にして第1インク層を形
成した。
【0039】 [第2インク層の作製] 熱溶融性インク成分として カーボンブラック 15部 キャンデリラワックス 40部 パラフィンワックス 20部 エチレンー酢酸ビニル共重合体 10部 高級脂肪酸変性シリコーンオイル (信越化学製KFー910) 15部 トルエン 700部 からなる混合物をボールミルで充分分散した後、第1イ
ンク層上に乾燥膜厚1.5μmとなるように塗布し、6
0℃にて乾燥させ第2インク層を形成し熱転写記録媒体
を得た。
【0040】比較例1 インク層を単層構成とし、 カーボンブラック 15部 キャンデリラワックス 60部 酸化ポリエチレンワックス 25部 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体 100部 上記物質をトルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒
(2/1比)中に固形分15重量%となるように溶解
し、ボールミルで30℃雰囲気で充分に分散した後、室
温に放置してインク組成物を得た。この分散液を基材上
に乾燥膜厚10μmとなるように塗布し、110℃にて
乾燥し熱転写記録媒体を得た。
【0041】比較例2 実施例1において粗大多孔質樹脂構造構成物のうち、ア
クリル変性シリコーン樹脂を除いた以外は実施例1同様
にして、第1インク層と第2インク層の間に離型作用の
ない熱転写記録媒体を得た。
【0042】以上のように調製した5種の熱転写記録媒
体をラインプリンターに装着し、印字パターンとして、
全ベタ部とCODE39バーコードを含むものを用い、
熱転写記録媒体の同じ位置を4回繰り返し印字し、各回
の画像濃度をマクベス社製反射濃度計(RD−914)
で、バコードの読取率(%)をSymbol Tech
nologies社製バーコードチェッカー2811で
測定した。
【0043】[印字条件] サーマルヘッド:薄膜ヘッドタイプ プラテン押圧:230gf/cm ハクリ角:45°(被転写紙に対し) 印字エネルギー:17及び22mJ/mm2 印字速度:4インチ/sec 被転写紙:軽量コート紙(ベック平滑度350sec) 図2に17mJ/mm2での印字結果を図3に22mJ
/mm2での印字結果(画像濃度の印字回数に対する推
移)を示す。また22mJ/mm2におけるバーコード
読取率(%)の結果を第1表に示す
【0044】
【表1】 第1表より、第1インク層と第2インク層間に離型性
をもたせた実施例1〜3ではバコード読取率が高く、細
線再現性に優れている。一方、第2インク層をもたない
比較例1では読取率が低く、また第1インク層と第2イ
ンク層間に離型性をもたない比較例2では1回目の転写
でインク層が全て剥離してしまい多数回印字に適さなか
った。さらに第2図(a)をみると比較例2では低エネ
ルギー印字では逆に画像濃度が低くなり、印字条件の変
化に弱いが、実施例1〜3ではエネルギー変化に対し、
安定した多数回印字性能を維持していることがわかる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱転写記
録媒体は、粗大多孔質樹脂構造と熱溶融性インクから主
としてなる第1インク層と、第1インク層上に積層され
る熱溶融性インクから主としてなる第2インク層の間に
離型作用をもたせることで、多数回使用しても高印字濃
度を維持し、しかも細線再現性に優れ、印字条件変化に
強い画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写記録媒体の構成を示すための断
面の模式図。
【図2】
【図3】本発明の熱転写記録媒体と比較例の熱転写記録
媒体を用いて画像を形成した場合の、印字回数と画像濃
度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1インク層 2 第2インク層 11,21 熱溶融性インク 12 粗大多孔質樹脂構造 3 耐熱性基材 4 耐熱滑性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−61589(JP,A) 特開 昭63−185679(JP,A) 特開 昭62−158087(JP,A) 実開 昭63−92769(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/30 - 5/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性基材上熱転写インク層が熱溶融性
    インクを含浸した粗大多孔質分枝状樹脂構造の第1イン
    ク層と、その表面の主として熱溶融性インクからなる第
    2インク層とからなり、かつ、第1インク層の分枝状樹
    脂構造が部分的に基材と結合している熱転写記録媒体で
    あって、第1インク層の分枝状樹脂中または熱溶融性イ
    ンク中に、アクリル変性シリコーン樹脂またはアクリル
    変性フッ素樹脂を含有することを特徴とする熱転写記録
    媒体。
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