JPH04289230A - 精紡装置のケーシング手段 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ドイツ特許公報Ａ−３
６１３１６３　号に開示されているような精紡装置のケ
ーシング手段に関する。このケーシング手段は精紡機上
のコップに対する遮蔽エレメントであり、ボールベアリ
ングのレースの下方に円筒状のカバーとして設置され、
該レースと共に下向きに移動可能になっている。このカ
バーは連続的にコップの下部の太い部分を取り囲み、外
部から障害を受けないように保護している。ベローズや
望遠鏡型の収縮可能なカバーとすることも可能である。 これによって、カバーがスピンドルベアリングプレート
の運動を可能することができる。

【０００２】ドイツ特許公報Ａ−３４００３２７　号に
は、固定のケーシングによって僅かな空気間隙を介して
取り囲まれたキャップを具えたキャップ精紡機が開示さ
れている。 しかし、スピンドルとボビンも大きな間隙を以て別のケ
ーシングに取り囲まれ、モータがこのケーシングの内部
で昇降可能となっている。この目的のために、スピンド
ルを囲繞するケーシングには横方向のスロットが設けら
れ、これを通じて支持アームが貫通している。キャップ
を囲繞するケーシングとスピンドルを囲繞するケーシン
グとは、満ボビンを玉揚げしたり糸切れを修復したりす
るために、ヒンジによってケーシングを開くことができ
るようになっている。このため、これらのケーシングは
長手方向に分割され、後半分が機台フレームに固定され
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】糸切れ等の人手による
作業を要する場合に、リング精紡機のスピンドルやトラ
ベラー又はキャップ精紡機のキャップ等の紡出箇所への
接近が必要となるが、上述のカバーはこの紡出箇所への
接近を困難にする欠点を有する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、前述のタイプ
の精紡機のケーシングを改良して紡出箇所への接近を容
易にすることを目的とする。この目的は請求項１の特徴
部分に記載された構成によって達成される。本発明の基
本的な利点は、精紡装置の連続的な遮蔽が可能なことと
、非常に簡単なやり方で退避位置に移動できる点にある
。

【０００５】風綿の発生を少なくするために、ケーシン
グの上に吸引装置を設けることが望ましい。本発明の好
適例によれば、この吸引装置はスピンドル用の単独モー
タから発生する過剰な熱を運び去る効果も有する。本発
明のその他の利点は、図面に示す好適実施例に基づいて
以下に詳細に説明される。各図において、同じ部品に対
しては同じ符号が用いられている。

【０００６】

【実施例】図１は、キャップ１と，単独モータ３によっ
て昇降可能なスピンドル２を具えたキャップ精紡装置を
示す。キャップ１は単独モータ４によって駆動されてい
る。キャップ１と単独モータ４とは機台フレーム５の静
止位置に取付けられている。モータ３を有するスピンド
ル２はスピンドルレール６によって昇降可能に構成され
ている。しかし、キャップ１の方をキャップレール上で
昇降可能にし、スピンドル２の方を固定位置に取り付け
てもよい。ケーシング７は個々のケーシングエレメント
８で構成されている。ケーシング７の最上部の構成部分
９は重いカバーであり、キャップを非常に僅かな間隙で
囲繞している。この構成部分９も機台フレーム５に固定
されている。この部分９の下縁１０は外側に突出してい
る。前記部分９の下方に設置されているスリーブエレメ
ント８は内側に突出した縁１１を有し、前記部分９の外
周壁とこのスリーブエレメント８の内周壁との間の非常
に狭い間隙が形成されている。スリーブエレメント８の
下縁には外側に突出した縁１２が設けられている。スリ
ーブエレメント８ａの下方のスリーブエレメント８ｂ，
８ｃは、スリーブエレメント８ａと同様の構成を有し、
これらのエレメントの直径は下のものほど大きくなって
いる。図示の伸長状態の場合には、部分９又は各スリー
ブエレメント８ａ，８ｂ，８ｃの内側突出縁１０又は１
１は、その上に位置する各スリーブエレメントの外側突
出縁１２の上に載っている。内側突出縁１１のすぐ下に
は、空気取り入れ口１３がスリーブエレメント８ａ，８
ｂ，８ｃの側壁に設けられている。最下部のスリーブエ
レメント８ｃのこの空気取り入れ口１３は圧搾空気源１
４に接続されている。更に、各スリーブエレメント８ａ
，８ｂ，８ｃはその上部に外側突出縁１５を具え、下方
に設置されているスリーブエレメント８ｂ，８ｃのため
のストッパの機能を果たしている。最下部のスリーブエ
レメント８ｃは、模式的に表現されている平らなベアリ
ング面１６の上に載っている。この面１６は前記モータ
３の上面に一致している。吸引装置１７が湾曲パイプ１
８によってケーシング７の内部に接続されている。機台
フレーム５の左側の上面にロック手段１９が設置され、
スリーブ８ｃの外側突出縁１５と係合可能に構成されて
いる。このロック手段１９は軸２０を中心に回動可能な
レバーアーム２１からなり、該アームはその下方にフッ
ク２２を具えている。このレバーアームは圧縮スプリン
グ２３によってストッパ２４に対して反時計方向に付勢
されている。

【０００７】図２は図１と同じエレメントを示し、この
場合にはケーシングは退避位置を占めている。下部スリ
ーブエレメント８ｃの上部の外側突出縁１５は、フック
２２によって保持されている。この図から判るように、
中空の円筒状空間２５が退避位置にあるスリーブエレメ
ント８ａ，８ｂ，８ｃ及び部分９の間に形成されている
。ケーシング７が伸長位置（図１）から退避位置（図２
）に移行する経過を、次に詳細に説明する。圧搾空気装
置１４によって圧搾空気が空気取り入れ口１３を通じて
吹き込まれ、スリーブエレメント８ｃの上部内側突出縁
１１をその上方のスリーブエレメント８ｂの下部外側突
出縁１２から押し離す。エレメント８ｃがスリーブエレ
メント８ｂのストッパー１５上に載ると、直ちに圧搾空
気がスリーブエレメント８ｂの空気取り入れ口１３に吹
き込まれ、上述した操作が繰り返される。ケーシング７
が退避位置に到達し、ロック装置１９がスリーブエレメ
ント８ｃの上部縁１５と係合すると、圧搾空気の供給は
遮断される。ケーシング７を退避位置に戻すためには、
矢印２６で示された力がレバーアーム２１に加えられる
。すると、該アームは時計方向に回動し、スリーブエレ
メント８ａ，８ｂ，８ｃは下向きに落下する。しかし、
ロック手段は精紡機全部の紡出箇所のすべてのスリーブ
エレメントに対して設け、すべてのケーシング７が退避
位置に戻ったかどうかを光検出手段がチェックするよう
にしてもよい。ロック手段は、例えば機台全長にわたっ
て延在し円形経路に沿って水平方向に可動の長方形のキ
ャリアから構成されている。

【０００８】図３はケーシング７の変形である本発明の
他の実施例を示し、スリーブエレメント８ａ，８ｂ，８
ｃは下方のもの程次第に直径が減少するように構成され
ている。これによれば、前述の例のような可動の圧搾空
気接続部を設けなくても、固定のものですむ利点がある
。このケーシング７はその頂部においてカップ型のジョ
イント２７によって機台フレーム５に取り付けられてい
る。更に、下向きに広がった円錐状のリング２８がモー
タ４の下側に設けられ、該リングはキャップの下側を部
分的に取り囲んでいる。吸引装置１７が前記カップ型ジ
ョイント２７の頂部においてケーシング７の内部に接続
されている。スリーブエレメント８ａ’，８ｂ’，８ｃ
’の上縁１１’外方に突出し、下縁１２’は内方に突出
している。このケーシングを縮めるには前述と同じに行
えばよい。リング型の開口２９がベアリング面に設けら
れ、過剰の熱は矢印３０で示す気流によって吸引装置１
７に吸い込まれる。図３の実施例は前述のロック装置を
具えることもできる。しかし、図を簡単にするためにこ
こには図示されていない。

【０００９】スリーブエレメント８ａ，８ｂ，８ｃは円
筒形に限定されるものではなく、他の形状のものでもよ
いことは言うまでもない。スリーブエレメントには、ア
ルミ等の軽金属や合成樹脂材料が使用される。

【図面の簡単な説明】

【図１】キャップ精紡機に適用された本発明のケーシン
グの伸長状態を示す側断面図である。

【図２】同じく収縮状態を示す側断面図である。

【図３】キャップ精紡機に適用された本発明のケーシン
グの他の実施例の側断面図である。

【符号の説明】

１…キャップ ２…スピンドル ３…スピンドル用モータ ４…キャップ用モータ ５…機台フレーム ６…ベアリングプレート ７…ケーシング ８ａ，８ｂ，８ｃ…スリーブエレメント１０…外側突出
縁 １１，１２…突出縁 １３…空気取り入れ口 １４…圧搾空気装置 １５…外側突出縁 １７…吸引装置

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】紡出箇所の近傍でスピンドル（２）上に紡
   出糸を巻き取る精紡装置を取り囲むために、少なくとも
   二つの互いに入れ子状のスリーブエレメント（８ａ，８
   ｂ，８ｃ）からなり、前記各スリーブエレメント（８ａ
   ，８ｂ，８ｃ）は上部突出縁（１１，１１’）と下部突
   出縁（１２，１２’）を具え、各エレメントは相互に係
   合し合って、収縮した時にはその側壁間に中空の円筒状
   空間（２５）を形成することを特徴とするケーシング装
   置。
2. 【請求項２】前記スリーブエレメント（８ａ，８ｂ，８
   ｃ）が前記中空円筒空間（２５）に達する空気取り入れ
   口（１３）を具え、これによって前記スリーブエレメン
   トは収縮状態になることが可能なことを特徴とする請求
   項１に記載の装置。
3. 【請求項３】前記紡出箇所が回転キャップ（１）からな
   り、最上部のスリーブエレメント（９）が僅かな間隙を
   以て該キャップ（１）を取り囲み、上部に位置するスリ
   ーブエレメントの外径は下部に位置するスリーブエレメ
   ントの内径よりも小さいことを特徴とする請求項２に記
   載の装置。
4. 【請求項４】前記最下位のスリーブエレメント（８ｃ）
   に吸引装置（１７）が設置され、取り囲まれた領域と連
   通していることを特徴とする請求項３に記載の装置。
5. 【請求項５】前記キャップ（１）が頂部の閉じたスリー
   ブエレメント（２７）によって実質的に囲繞され、上部
   に位置するスリーブエレメントの外径が下部に位置する
   スリーブエレメントの内径よりも大きいことを特徴とす
   る請求項２に記載の装置。
6. 【請求項６】吸引装置（１７）が上部のスリーブエレメ
   ント（２７）に接続されていることを特徴とする請求項
   ５に記載の装置。
7. 【請求項７】最下部のスリーブエレメント（８ｃ’）の
   底が開いており、前記吸引装置がスピンドル駆動手段（
   ３）の過剰な熱（３０）を搬出することを特徴とする請
   求項６に記載の装置。
8. 【請求項８】スリーブエレメント（８ａ，８ｂ，８ｃ；
   ８ａ’，８ｂ’，８ｃ’）をレバーアーム（２１）によ
   って収縮状態に保持し、必要に応じて該エレメントを解
   放する機械的保持手段を具えていることを特徴とする請
   求項１〜７のいずれか１項に記載の装置。