JPH04285695A - 凝縮された果実蒸気からの高濃縮された果実芳香体の製造法 - Google Patents

凝縮された果実蒸気からの高濃縮された果実芳香体の製造法

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JPH04285695A
JPH04285695A JP3275909A JP27590991A JPH04285695A JP H04285695 A JPH04285695 A JP H04285695A JP 3275909 A JP3275909 A JP 3275909A JP 27590991 A JP27590991 A JP 27590991A JP H04285695 A JPH04285695 A JP H04285695A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の対象は、凝縮された果実
蒸気からの高濃縮された果実芳香体の製造法であり、例
えばこの高濃縮された果実芳香体は、菓子類または濃縮
果実もしくは濃縮果汁の製造の際に生じる。
【0002】菓子類の製造のために、糖類、果実、ペク
チン溶液および酸溶液は、混合され、その後に開いた釜
中で大気圧で煮沸されるか、または真空煮沸装置中で煮
沸される。
【0003】煮沸の際に蒸発した蒸気を後使用するため
には、大気圧での煮沸法の使用は、不適当である。それ
というのも、高い温度負荷によって果実の芳香体は、著
しく強く損なわれてしまうからである。しかし、真空装
置中で煮沸する場合には、温度は最大で65〜70℃で
あり、したがって凝縮によって得られた果実蒸気は後加
工することができる。
【0004】例えば、フルーツヨーグルト、ジュースま
たはネクターの調製に必要とされる濃縮果実の製造は、
通常、凍結濃縮によって行なわれるか、または蒸発によ
って行なわれる。味覚が損なわれることならびに香りお
よび色の損失は、凍結濃縮および次の凍結貯蔵の際に実
際に最も僅かとなるが、しかしこの方法は、比較的に高
価でもある。しかし、より安価な蒸発濃縮方法の場合に
は、殊に敏感な果実種の際にある程度の品質の損失を考
慮しなければならない。生じる損失は、芳香物質を第1
の蒸発工程で分離し、こうして得られた芳香含有蒸気を
、芳香成分の含量をさらに増大させるために、第2工程
で精溜することによって防ぐことが試みられた。この2
つの工程は、所謂組合わせた蒸発濃縮−および芳香取得
装置中で実施され、この場合には、例えばジュース10
0〜200  lから芳香濃縮物約1  lを取得する
ことができる。この芳香濃縮物は、例えば充填前に再希
釈されたジュースに添加することができる。こうして得
られた芳香濃縮物の場合の欠点は、本質的に90〜99
重量%のなお高い含水量に帰因する僅かな貯蔵安定性に
ある。ジュース製造業者にとっては、このことは、例え
ば良好な味覚を達成するために、新しく得られた芳香濃
縮物の中、例えば1  lを再希釈したジュース100
  lに添加しなければならないことを意味する。しか
し、2、3カ月の貯蔵時間後、同じ芳香の強さを維持す
るために、5  lの芳香濃縮物を同量のジュースに添
加することが必要である。このことは、経済的視点から
問題であるだけでなく、定量的に不変の生成物を製造す
ることをも困難にする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、公知技術水準の記載した欠点を示さず、工業的に簡
単な方法で明らかに僅かな含水量および良好な貯蔵安定
性を有する芳香濃縮物を供給する、凝縮された果実蒸気
からの高濃縮された果実芳香体の製造法を開発すること
であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題は、本発明によ
れば、 a)果実蒸気中の果実芳香体を0.05〜1重量%の含
量にまで自体公知の方法で濃縮し、 b)工程a)からの濃縮物を圧縮された二酸化炭素を用
いて60〜180バールおよび10〜50℃で抽出し、
c)二酸化炭素の放圧後および場合によっては水の添加
後に芳香に富んだ油状相を芳香に乏しい水相と分離する
ことによって解決される。
【0007】即ち、意外なことに、前記方法で著しく低
度に濃縮された果実蒸気から水に乏しい果実芳香体濃縮
物が得られ、この濃縮物は良好な知覚的性質を有するこ
とが判明した。実際に、CO」2高圧抽出により例えば
リンゴ殻のような果実含有物質(E.Bundschu
h他,Deutsche Lebensmittel−
Rundschau  84(1988),第205頁
〜第210頁参照)または合成フルーツエッセンス(V
.J. Krukonis“Charakteriza
tion and Measurement of F
lavor Compounds”D.D. Bill
s and C.J.Mussinan編 ACS S
ymp.Series No.289,1985参照)
から果実芳香体を取得することができることは、公知で
あるが、しかし既に高濃縮された出発化合物が重要であ
る。 更に、こうして低度に濃縮された果実芳香体のみを製造
することができる。
【0008】本発明に相応する方法の場合、凝縮された
果実蒸気からの果実芳香体は、例えば菓子類を料理する
場合またはフルーツジュースを蒸発濃縮する場合に0.
0005〜0.001重量%の濃度で生じるように、3
工程方法で後加工されて無水の果実芳香濃縮物に変わる
【0009】果実芳香体は、全ての常用の果実品種に由
来し、例えばリンゴ、ナシ、プラム、サクランボ、アン
ズ、オレンジ、イチゴ、エゾイチゴ、クロウスゴ等は、
食品工業で通常使用されている。
【0010】第1工程で、芳香含有果実蒸気は、0.0
5〜1重量%の芳香含量にまで濃縮され、この場合この
濃縮工程は、常法により公知技術水準に相応して実施す
ることができる。
【0011】常法として、殊に蒸留方法、精溜方法また
はメンブラン方法は適当である。1つの好ましい実施態
様によれば、芳香物質含量の増大は、真空蒸留によって
殊に20〜80ミリバールの圧力および15〜40℃の
温度で実施される。こうして、含量の増大は、特に注意
深く大きな損失なしに成功する。
【0012】引続き、含量が増大した果実芳香体は、圧
縮された二酸化炭素を用いて抽出され、この場合この抽
出は、60〜180バール、特に80〜120バールの
圧力および10〜50℃、特に25〜40℃の温度で実
施される。CO2対出発芳香濃縮物の量比は、広い範囲
内で変動することができる。しかし、経済的な理由から
、CO2と、本発明による方法の工程a)からの芳香濃
縮物との比は、1:5〜5:1に調節するのが特に有利
であることが判明した。
【0013】CO2の抽出は、常用の高圧容器中で行な
うことができる。しかし、より良好な分離および経済性
の理由から、抽出は特に充填塔中で実施され、この場合
圧縮されたCO2と、芳香濃縮物は、向流で導かれる。
【0014】CO2抽出に続いて、芳香物質が負荷され
たCO2流は、分離容器中で20〜60バールの圧力お
よび10〜40℃の温度で放圧され、この場合には分離
容器中で果実芳香体は既に高濃縮された形で生じるが、
しかしこの果実芳香体は、一般に果実芳香濃縮物の重量
に対して約50重量%で存在する、水およびエタノール
の一定量を有する。CO2ガスは、分離条件下で蒸発し
、かつ圧縮後に再びCO2抽出工程中へ戻される。
【0015】本発明にとって本質的なことは、二酸化炭
素の放圧後に芳香に富んだ油相と、芳香に乏しい水相と
の分離を行なうことである。この油相と、水相との分離
は、常用の2相分離法、例えばデカンテーションまたは
分液漏斗を用いての作業により問題なく実施することが
できる。安定した油/水乳濁液が形成された場合には、
本発明の範囲内で乳濁破壊剤、例えば水または塩溶液を
使用することもできる。こうして、水に乏しい芳香濃縮
物(H2O含量<10重量%)が得られ、これはさらに
比較的僅かなエタノール含量(<25重量%)のみを有
する。この芳香濃縮物は、直接食品の調製に使用するこ
とができる。水およびアルコールとともになお果実芳香
体の一定の含量を含有する分離された水相は、直ちに抽
出工程に戻すことができる。従って、本発明による方法
の場合には、芳香の損失を最小に減少させることが保証
される。
【0016】前記のように抽出剤CO2ならびに生じる
水性芳香相を戻すことができる可能性のために、本発明
による方法は、特に連続的運転に適当である。
【0017】このことは、本発明方法により著しく低度
に濃縮された果実蒸気凝縮物から僅かな工業的費用をも
って高濃縮された果実芳香体を得ることができ、この芳
香体は、比較的に低い含量の水およびエタノールを有し
、かつ良好な知覚的性質もしくは高い貯蔵安定性を有す
るという事実とともにもう1つの重要な利点である。
【0018】
【実施例】次に、例につき本発明を詳説する。
【0019】例1 高濃縮されたリンゴ芳香油の取得 新しく圧縮したリンゴ汁から、蒸発器中で汁10〜15
重量%を蒸発させた。芳香に富んだ蒸気を105℃の温
度を有する精溜塔の下から3分の1の個所に導入した。 塔底から粗製エキス水を取出した。活性化の際に、芳香
物質を蒸気相中で濃縮し、かつ難揮発性成分と分離した
。易揮発性成分を表面凝縮器中で冷却し、かつ取出した
。芳香凝縮物の大量の半分は、戻り液として塔中に戻る
。こうして、汁約150  lからリンゴ蒸気凝縮物1
  lが生じる。
【0020】このエタノール含量4.0重量%および芳
香物質約0.14重量%を有するリンゴ蒸気凝縮物10
kgを連続的に高圧抽出塔中でCO2との向流で抽出し
た。抽出をp=80バールおよびT=35℃で実施した
。比CO2需要量は、出発物質1kg当たりCO2  
1kgであった。抽出液として、エタノール36重量%
、H2O  14重量%および芳香物質50重量%を有
するリンゴ芳香体27gが得られた。次に、油相と、水
相への分離(水の後添加なしに)によって、最終製品と
してエタノール22.4重量%、芳香物質68重量%お
よび水9.3重量%を有するリンゴ芳香濃縮物19gを
取得することができた。
【0021】例2 高濃縮されたイチゴ芳香体の取得 乾燥物質73重量%へのイチゴの最終的濃縮の前に、降
下流蒸発器中で60℃で芳香が乳蒸気約10%を蒸発さ
せた。この蒸気を精溜塔中で真空(約80ミリバール)
中で40℃で濃縮した。こうして、イチゴ100kgか
ら芳香含有イチゴ蒸気凝縮物1  lが生成した。
【0022】このエタノール含量3.8重量%および芳
香物質約0.2重量%を有するイチゴ蒸気凝縮物10k
gを連続的に高圧抽出塔中でCO2との向流で抽出した
。抽出をp=120バールおよびT=30℃で実施した
。比CO2需要量は、出発物質1kg当たりCO2  
1kgであった。抽出液として、エタノール33重量%
、芳香物質53重量%およびH2O  14重量%を有
するイチゴ芳香体39gが得られた。
【0023】水35gの添加後、油相と、水相との分離
を行なった。こうして、最終製品として、芳香物質70
重量%、エタノール19.6重量%および水10.4重
量%を有するイチゴ芳香濃縮物25gが得られた。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  凝縮された果実蒸気からの高濃縮され
    た果実芳香体を製造する方法において、 a)果実蒸気中の果実芳香体を0.05〜1重量%の含
    量にまで自体公知の方法で濃縮し、 b)工程a)からの濃縮物を圧縮された二酸化炭素を用
    いて60〜180バールおよび10〜50℃で抽出し、
    c)二酸化炭素の放圧後および場合によっては水の添加
    後に芳香に富んだ油状相を芳香に乏しい水相と分離する
    ことを特徴とする、凝縮された果実蒸気からの高濃縮さ
    れた果実芳香体の製造法。
  2. 【請求項2】  凝縮された果実蒸気の濃縮を真空蒸留
    によって行なう、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】  真空蒸留を20〜80ミリバールの圧
    力および15〜40℃も温度で実施する、請求項2記載
    の方法。
  4. 【請求項4】  CO2の抽出を80〜120バールお
    よび25〜40℃の温度で実施する、請求項1から3ま
    でのいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】  CO2−ガス量と、工程a)からの芳
    香濃縮物との比が1:5〜5:1である、請求項1から
    4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】  CO2の抽出を連続的に充填塔中で対
    向流の原理で運転する、請求項1から5までのいずれか
    1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】  二酸化炭素の放圧を分離容器中で20
    〜60バールの圧力および10〜40℃の温度で行なう
    、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】  芳香に乏しい水相をCO2抽出工程に
    戻す、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法
JP27590991A 1990-10-25 1991-10-24 凝縮された果実蒸気からの高濃縮された果実芳香体の製造法 Expired - Lifetime JP3264331B2 (ja)

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