JPH04285604A - 金属担持微粒子およびその製造方法 - Google Patents

金属担持微粒子およびその製造方法

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JPH04285604A
JPH04285604A JP7471691A JP7471691A JPH04285604A JP H04285604 A JPH04285604 A JP H04285604A JP 7471691 A JP7471691 A JP 7471691A JP 7471691 A JP7471691 A JP 7471691A JP H04285604 A JPH04285604 A JP H04285604A
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particles
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Hisashi Tamai
久司 玉井
Hajime Yasuda
源 安田
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属を担持している
有機微粒子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】微粒子に金属を担持させてなる金属担持
微粒子は、触媒、殺菌剤、電導性ペーストなどの用途に
利用されている。従来の金属担持微粒子は、有機または
無機の微粒子表面に無電解メッキにより金属膜を形成し
てなるものである。このような金属担持微粒子は、金属
単体の塊に比べると、体積あたりまたは重量あたりの比
表面積が大きい。
【0003】従来の有機微粒子は、ポリマーの塊を粉砕
して作られている。一方、微粒子、特に有機微粒子を得
る方法としては、界面活性剤存在下で重合性単量体を乳
化重合する方法が、粒径を厳密にコントロールできる上
、形状をほぼ球状(または真球状)にコントロールでき
る点で、粉砕法など他の方法に見られない利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】触媒活性や抗菌活性な
ど金属に由来する機能は、金属の表面積が大きいほど大
きくなる。従来の金属担持微粒子は、金属が膜となって
微粒子表面を覆っているため、金属あたりの比表面積が
まだまだ小さい。このため、触媒活性、抗菌活性などは
あまり高くなく、実用化のためには活性向上のための新
規技術の開発が望まれている。
【0005】他方、乳化重合で得られたポリマー微粒子
には、前記したようなメリットがあるものの、その表面
には、界面活性剤、単量体等の有機物が吸着しているた
め、金属の固定化に際し、金属化合物は界面活性剤等と
優先的に反応するため、ポリマー微粒子表面での金属の
析出が妨げられ、金属の担持効率が悪いだけでなく、ポ
リマー微粒子表面に固定化された金属も粒径が大きなも
のとなる。
【0006】そこで、この発明は、触媒活性や抗菌活性
などの機能を高めた金属担持微粒子を提供することを第
1の課題とし、ポリマー微粒子表面に金属微粒子を均一
に担持させて前記のような金属担持微粒子を作ることが
できる製造方法を提供することを第2の課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るために、この発明は、α,β−不飽和単量体を界面活
性剤不存在下で乳化重合することにより得られたポリマ
ー微粒子に金属微粒子が固定化されてなる金属担持微粒
子を提供する。上記第2の課題を解決するために、この
発明は、α,β−不飽和単量体を界面活性剤不存在下で
乳化重合することにより下式化3で表される官能基群の
うちの少なくとも1つの官能基を有するポリマー微粒子
を得て、このポリマー微粒子に前記官能基を利用して金
属を固定化する金属担持微粒子の製造方法を提供する。
【0008】
【化3】 従来の金属担持微粒子は、メッキされた微粒子を得るこ
とを目的としているため、ポリマー微粒子表面に大量の
金属化合物を使用して金属膜を析出させている。これに
対し、この発明では、ポリマー微粒子表面に金属を微粒
子の状態で固定化しているのである。ポリマー微粒子表
面に固定化された金属微粒子は、ポリマー微粒子よりも
小さければ、その大きさに特に限定はなく、形状も特に
限定はない。金属微粒子は、ポリマー微粒子表面にでき
るだけ均一に固定化されていることが好ましい。
【0009】界面活性剤不存在下での乳化重合は、通常
、ソープフリー重合またはソープフリー乳化重合と称さ
れており、乳化剤である界面活性剤を用いず、その代わ
りに水相中の重合開始剤あるいは水に溶解している単量
体の重合に由来するオリゴマーの界面活性機能を利用し
て行われる。この発明で用いるα,β−不飽和単量体は
、上式化3で表される官能基群のうちの少なくとも1つ
の官能基を有するα,β−不飽和単量体(以下、「単量
体A」と言う)を必須単量体として含んでいるものであ
る。
【0010】単量体Aとしては、たとえば、アクリル酸
、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸お
よびそれらの塩;スチレンスルホン酸、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホエチルメ
タクリレート、ビニルスルホン酸およびそれらの塩;ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド
、メタクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ジメチ
ルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、それらの
塩、および、それらの4級化物;アミノエチルメタクリ
レートおよびその塩、ビニルピロリドン、ビニルピリジ
ン、ビニルイミダゾール、イソプロペニルオキサゾリン
などが挙げられ、それぞれ単独で使用されたり、2以上
併用されたりする。
【0011】この発明では、α,β−不飽和単量体とし
ては、上式化3で表される官能基群のうちの1つの官能
基も有しないα,β−不飽和単量体(以下、「単量体B
」と言う)と単量体Aが併用される。単量体Bとしては
、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデ
シル、ヒドロキシエチルアクリレートなどのアクリル酸
エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリ
ル酸ドデシル、ヒドロキシエチルメタクリレートなどの
メタクリル酸エステル;スチレン;酢酸ビニル;プロピ
オン酸ビニル;エチレングリコールジメタクリレート、
メチレンビスアクリルアミド、ジビニルベンゼンなどの
多官能性単量体などが挙げられる。さらに、単量体Bと
しては、20℃における水への溶解度が2重量%以下の
ものがより好ましい。その理由は、ポリマーの溶解性を
コントロールし、所望の微粒子を形成させやすいためで
ある。
【0012】上記α,β−不飽和単量体混合物を用い、
界面活性剤不存在下で乳化重合を行う。重合方法は、特
に制限はないが、媒体として水または水溶液、これらと
有機溶媒との混合溶媒を用い、単量体濃度2〜70重量
%であることが好ましい。2重量%未満であると効率が
悪く、70重量%を越えると重合系の粘度が高くなり、
均一な微粒子を得ることが困難になる。重合温度は、使
用する開始剤の種類により異なるが、たとえば10〜1
30℃が好ましい。重合時間は、単量体の種類、重合温
度などにより変わるが、おおよそ30分間〜10時間程
度とすればよい。
【0013】単量体Aと単量体Bとの比率は、水への溶
解性、得られるポリマー微粒子のガラス転移温度(Tg
)などを考慮して適宜設定されるが、たとえば全単量体
重量に対し、単量体Aが0.5〜60重量%とされる。 比率がこの範囲よりも低いと、安定なポリマー微粒子が
得られないおそれがあるだけでなく、金属が均一に担持
されないおそれがある。一方、比率がこの範囲よりも多
いと、水に可溶なポリマー量が多くなり、粒子上に金属
が均一に担持されなくなるおそれがある。
【0014】重合開始剤としては、過硫酸カリウム(K
PS)、過硫酸アンモニウムなどの過酸化物、あるいは
、これらの過酸化物と亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナ
トリウム、L−アスコルビン酸などの還元剤とからなる
レドックス開始剤;2,2’−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)2塩酸塩、4,4’−アゾビス(シアノペン
タノイックアシッド)などのアゾ化合物などが使用され
る。
【0015】上記のようにして得られたポリマー微粒子
は、非常に小さい微粒子で、かつ、界面活性剤存在下で
の乳化重合により得られたものに比べて粒径分布が狭く
粒径が揃っている。ポリマー微粒子の平均粒子径は、た
とえば0.01〜5μmが好ましく、より好ましくは1
μm以下である。ポリマー微粒子の平均粒子径および粒
径分布は、重合条件、単量体組成などを適宜変更するこ
とにより適宜設定することができる。
【0016】ポリマー微粒子に金属を固定化するために
は、まず、ポリマー微粒子表面の官能基に金属化合物を
錯体として固定化させることが必須である。このとき、
ポリマー微粒子表面に存在する前記官能基を配位子とし
てこれを介して金属錯体の形で結合させた後、たとえば
、遠心分離または濾過により分散媒からポリマー微粒子
を分離して、さらに必要に応じて水洗するなどして、分
散媒中に含まれる過剰の金属化合物を完全に除去する。 このようにして系中に存在する金属化合物を除去するこ
とにより、ポリマー微粒子表面に均一に金属化合物が配
位した高分子錯体が合成でき、得られたこの高分子錯体
を種々の還元剤で金属に還元することにより、粒径の揃
った超微粒子金属が均一にポリマー微粒子表面に担持さ
れた目的とする金属担持微粒子が収率良く得られる。従
来の界面活性剤存在下における乳化重合により得られる
ポリマー微粒子は、表面に界面活性剤や単量体などの有
機物が吸着しており、遠心分離や濾過を行っても取り除
くことができない。従って、このような従来法で得られ
た重合体に金属化合物を作用させても、金属化合物は乳
化剤等と優先的に反応するため、必要とされる量の金属
化合物をポリマー微粒子表面に配位または結合させるこ
とができない。この問題を解決するために、この発明で
は、界面活性剤が存在しないソープフリー乳化重合を採
用したのである。
【0017】ポリマー微粒子表面に金属化合物を錯体と
して固定化させる条件は、金属の種類や固定化量に応じ
て適宜設定すればよいが、1例を挙げれば、金属化合物
を溶解した水溶液や有機溶媒中にソープフリー乳化重合
で得られたポリマー微粒子を分散させ、室温〜100℃
で1分間〜10時間程度攪拌して反応させればよい。固
定化される金属の種類は特に限定はないが、用途により
適宜選択して用いることができる。原子番号21〜30
、39〜48、57〜80、89以上である遷移金属で
あればいずれも担持可能である。具体例としては、たと
えば、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コ
バルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、モリブデン
、ロジウム、パラジウム、銀、白金、金、水銀等が挙げ
られる。使用する際の金属化合物としては、たとえば、
それら金属のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩などが好ま
しい。
【0018】ポリマー微粒子表面に結合させた金属錯体
の還元は水中、または、エーテル;ヘキサンなどの飽和
炭化水素系溶媒;ベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒
;アルコール等の有機溶媒中で行う。還元剤は、金属イ
オンの還元能を有するものであれば特に限定はない。 水溶液中で還元を行う場合には、たとえば、ホルムアル
デヒド、ヒドラジン、ジ亜リン酸ナトリウム、水素化ホ
ウ素ナトリウム、ジアルキルアミン・ボラン等が挙げら
れる。また、有機溶媒中での還元のためには、たとえば
、トリエチル水素化ホウ素リチウム、ビス(メトキシエ
トキシ)水素化アルミニウムナトリウム、トリエトキシ
シラン、ジエトキシシラン、水素化リチウム、水素化カ
リウム等が挙げられる。
【0019】金属の固定化量は、特に限定はないが、た
とえば、ポリマー微粒子の重量に対して0.1〜50重
量%が好ましい。金属の固定化量が50重量%を越える
とポリマー微粒子に担持されない金属が多くなるだけで
なく、金属が微粒子として均一に分散したものが得られ
ないおそれがある。ポリマー微粒子への金属の担持処理
は1回だけでもよく、2回以上繰り返し行ってもよい。 特に固定化量が多いものを得る場合には、金属化合物の
添加と還元処理を繰り返し行うことが好ましい。なお、
この際、2回目以降の担持処理では、金属化合物添加後
に微粒子を分離しなくても金属を効率良くポリマー微粒
子に担持することができる。固定化される金属は1種類
だけでなく、2種以上を同時共存または別々に還元処理
を行うことで組み合わせることが可能である。なお、固
定化される金属は単体である必要はなく、合金でもよい
【0020】前記金属の担持処理により得られた金属担
持微粒子は、これを含む液のままで、あるいは、遠心分
離等により液と分離して粉体として取り出されて各種用
途に用いられる。この発明により得られる金属担持微粒
子は、たとえば、触媒、殺菌剤などの用途に利用されう
る。
【0021】この発明により得られる金属担持微粒子は
、さらに酸化処理して金属酸化物担持微粒子として利用
することもできる。
【0022】
【作用】ポリマー微粒子が、いわゆるソープフリー重合
により作られたものであるので、微粒子表面に界面活性
剤が存在しておらず、反応液中にも界面活性剤が含まれ
ていない。このため、ポリマー微粒子の表面状態が良い
。しかも、このようなポリマー微粒子に金属微粒子が固
定化されていることにより、金属微粒子とポリマー微粒
子との結合が強固なものとなり、金属の比表面積が大き
くなる。
【0023】金属の固定化を、ポリマー微粒子に金属化
合物を作用させた後、過剰の金属化合物を除去した後に
還元処理を施すことにより行うと、ポリマー微粒子の上
記特定の官能基により金属がポリマー微粒子に効率良く
、かつ、ポリマー微粒子表面に金属微粒子などの形態で
まんべんなく固定化される。しかも、液中に金属のみの
析出が起こらない。
【0024】得られた金属担持微粒子は、ポリマー微粒
子表面に金属微粒子が均一に固定化されるなどして金属
が均一に担持されている。このため、金属の表面積が大
きくなり、金属による機能(たとえば、触媒機能、抗菌
機能など)が不均一に担持されているものに比べて活発
になる。
【0025】
【実施例】以下に、この発明の具体的な実施例および比
較例を示すが、この発明は下記実施例に限定されない。 −実施例1− 還流冷却器、温度計、窒素導入管および攪拌機を備えた
500mlのフラスコにスチレン30g、アクリロニト
リル15g、水300gを仕込み、窒素気流下で70℃
に昇温した。ついで、過硫酸カリウム0.2gを添加し
、重合を開始させた。6時間反応させ、ポリマー微粒子
分散液を得た。得られたポリマー微粒子の平均粒径は0
.35μmであった。次に得られた微粒子分散液15g
をフラスコにとり、塩化ロジウム0.25gを含む水溶
液100gを室温で添加した。1時間攪拌した後、分散
液を遠心分離して上澄液を除去することにより、ロジウ
ム担持微粒子を得た。ロジウム担持微粒子0.2gを水
40mlにふたたび分散させた後、ジメチルアミンボラ
ン0.1gを添加し室温で1時間処理し、ロジウム超微
粒子担持ポリマー微粒子を得た。電子顕微鏡でロジウム
超微粒子の担持状態を写真にとり、図1に示した。図1
にみるように、大きな粒子がポリマー微粒子で、その回
りにロジウムの超微粒子(大きな粒子の回りの小さな黒
い点々)が均一に分散している。この電子顕微鏡観察か
らわかるように、金属は微細で均一にポリマー微粒子表
面に分散していた。なお、図1の写真の長辺は103m
m、短辺は74mmであり、50mmが1μmに相当す
る。
【0026】−実施例2− 実施例1と同様の装置を用い、スチレン20g、アクリ
ロイルモルホリン12g、水200gを仕込み、窒素気
流下で70℃に昇温した。ついで、2,2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)2塩酸塩0.16gを添加し
重合を開始させた。4時間反応させ、ポリマー微粒子分
散液を得た。得られたポリマー微粒子の平均粒径は0.
25μmであった。次に、得られたポリマー微粒子分散
液15gをフラスコにとり、塩化パラジウム0.25g
を含む水溶液20gを室温で添加した。2時間攪拌した
後、分散液を遠心分離して上澄液を除去することにより
、パラジウム担持ポリマー微粒子粉末を得た。パラジウ
ム担持ポリマー微粒子粉末0.2gを水20gに再び分
散させた後、ヒドラジン0.2mlを添加し、室温で2
時間処理し、パラジウム超微粒子担持ポリマー微粒子を
得た。実施例1と同様にパラジウム超微粒子の担持状態
は良好であった。
【0027】−実施例3〜10− 単量体組成、開始剤、金属化合物、還元剤を表1〜4記
載のものに変えたこと以外は実施例1と同様の方法で金
属担持ポリマー微粒子を得た。いずれも金属超微粒子の
担持状態は良好であった。 −実施例11− 実施例2で得られたパラジウム超微粒子担持ポリマー微
粒子0.2gをフラスコにとり、塩化パラジウム0.2
5gを含む水溶液33gを室温で添加した。30分間攪
拌した後、分散液にヒドラジン2mlを添加し、室温で
2時間処理し、パラジウム担持ポリマー微粒子を得た。 パラジウムは微粒子状で均一に分散していた。電子顕微
鏡でパラジウム超微粒子の担持状態を写真にとり、図2
に示した。図2にみるように、白く(または白っぽい灰
色の)大きな粒子がポリマー微粒子で、その回りにパラ
ジウムの超微粒子(大きな粒子の手前および回りの小さ
な黒い点々)が均一に分散している。この電子顕微鏡観
察からわかるように、金属は微細で均一にポリマー微粒
子表面に分散していた。なお、図2の写真の長辺は10
3mm、短辺は74mmであり、50mmが1μmに相
当する。 図2の写真は、ポリマー微粒子粉末を任意のところで切
り取った状態で撮影されたので、大きな粒子の断面また
は側面が写っている。大きな粒子の断面には小さな黒い
点々はない。
【0028】−比較例1− 実施例1において、ラウリル硫酸ナトリウム5gを重合
時に共存させたこと以外は、実施例1と同様の方法で金
属ロジウム担持微粒子を得た。電子顕微鏡でロジウムの
担持状態を写真にとり、図3に示した。図3にみるよう
に、灰色の大きな粒子がポリマー微粒子で、小さな黒い
点々がロジウムである。この電子顕微鏡観察からわかる
ように、金属のサイズが実施例1よりも大きく、しかも
、金属の分散状態は不均一で実施例1に比べて悪く、ま
た、ポリマー微粒子に担持されていない金属も多く認め
られた。なお、図3の写真の長辺は103mm、短辺は
74mmであり、50mmが1μmに相当する。
【0029】以下の比較例は、請求項5記載の発明につ
いての比較例である。 −比較例2− 実施例1で得られたポリマー微粒子分散液15gをフラ
スコにとり、塩化ロジウム1.5gを含む水溶液60g
を室温で添加した。2時間攪拌した後、ジメチルアミン
ボラン0.9gを添加し、室温で1時間処理し、金属ロ
ジウム担持微粒子を得た。電子顕微鏡で担持状態を観察
したところ、金属の分散状態は実施例1に比べて悪く、
担持金属の脱離も多く認められた。
【0030】−比較例3− 比較例2において、塩化ロジウムを塩化パラジウムに変
えたこと以外は、比較例2と同様にして金属担持ポリマ
ー微粒子を得た。パラジウムの担持状態は比較例2と同
様であった。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【発明の効果】この発明の金属担持微粒子は、界面活性
剤不存在下での乳化重合により得られた、上記特定の官
能基を有するポリマー微粒子に金属微粒子が固定化され
てなっている。このため、この発明の金属担持微粒子は
、金属膜が表面に形成されたものに比べて、金属あたり
の比表面積が非常に大きく、金属の活性を有効に利用で
きる点で優れている。
【0036】この発明の金属担持微粒子の製造方法によ
れば、金属の担持処理を行う際に、過剰の金属化合物を
分離除去することで金属のみの微粒子を生成しにくく、
かつ、金属を超微粒子として有機微粒子表面に均一に担
持することができる。
【図面の詳細な説明】
【図1】実施例1の金属担持微粒子の粒子構造を示す電
子顕微鏡写真である。
【図2】実施例11の金属担持微粒子の粒子構造を示す
電子顕微鏡写真である。
【図3】比較例1の金属担持微粒子の粒子構造を示す電
子顕微鏡写真である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  α,β−不飽和単量体を界面活性剤不
    存在下で乳化重合することにより得られたポリマー微粒
    子に金属微粒子が固定化されてなる金属担持微粒子。
  2. 【請求項2】  ポリマー微粒子が下式化1で表される
    官能基群のうちの少なくとも1つの官能基を有し、前記
    官能基を利用して金属微粒子がポリマー微粒子に固定化
    されている請求項1記載の金属担持微粒子。 【化1】
  3. 【請求項3】  α,β−不飽和単量体を界面活性剤不
    存在下で乳化重合することにより下式化2で表される官
    能基群のうちの少なくとも1つの官能基を有するポリマ
    ー微粒子を得て、このポリマー微粒子に前記官能基を利
    用して金属を固定化する金属担持微粒子の製造方法。 【化2】
  4. 【請求項4】  α,β−不飽和単量体が、化2で表さ
    れる官能基を有するα,β−不飽和単量体を全単量体中
    0.5〜60重量%の比率で含む混合物である請求項3
    記載の金属担持微粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】  金属微粒子をポリマー微粒子に固定化
    することが、ポリマー微粒子を含む乳化重合反応液に金
    属化合物を添加混合した後、ポリマー微粒子を液から分
    離し、これを還元することにより行われる請求項3また
    は4記載の金属担持微粒子の製造方法。
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