JPH0428436Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ベビーキヤリアに関する。詳説すれ
ば、幼児を収納する袋状体、背負布、背当部等の
複雑構成を具備せずにして極めて簡単な構成のベ
ビーキヤリアに関する。

（従来の技術並びに考案の解決すべき課題） 従来例より使用されている簡単なベビーキヤリ
アについて添付図面第３図、第４図を参照として
説明する。

ほぼ水平に設けた下帯紐ａと、この下帯紐ａの
ほぼ中央部に、その端部がクロスするように縫着
した一対の肩紐c₁，c₂と、一端は肩紐c₁，c₂に縫
着され、他端はのびて前記下帯紐ａの端部とリン
グb₁，b₂によりそれぞれ連結する一対の支え紐
e₁，e₂と、前記肩紐c₁，c₂のＶ字状部に架設、縫
着した第１まくら押え紐ｆ及び第２まくら押え紐
と、その一端部が肩紐c₁，c₂に縫着され、他端に
それぞれ緊締用金具ｋ，ｊを取りつけた一対の締
め紐i₁，i₂とを具えたベビーキヤリアである。

ところが前述の従来例においては、幼児を背負
う際には、第３図に図示のように、肩紐c₁，c₂に
取りつけた一対の締め紐i₁，i₂をリングb₁，b₂の
それぞれに通過させて、緊締用金具ｋ，ｊで止め
ねばならない。リングb₁，b₂に締め紐i₁，i₂を挿
通して緊締用金具ｋ，ｊで止めねばならないの
で、予め肩紐c₁，c₂、締め紐i₁，i₂の長さを所定
寸法に設定しておいて、幼児を背負うときには、
運搬人の肩に肩紐の一つ例えばc₁を先ずかけて、
背負い具合を調べて、次に肩紐c₂を運搬人の他の
肩でうけとめ、肩紐c₁，c₂をクロスさせて最後に
締め紐i₁，i₂の長さを加減して緊締用金具ｋ，ｊ
をとめる等の手数のかかる作業を必要とする。

本考案は従来例の欠陥を克服して極めて簡単に
幼児を背負つたり、下したりすることを可能とす
る構成のベビーキヤリアを得ることを目的とする
ものである。

（課題を解決するための手段） 本考案においては、従来例に採用しているリン
グを除去し極めて簡単にして幼児の背負い作業を
迅速にする構成を提供する。

両端にワンタツチバツクルを具えほぼ水平に設
けた下帯紐ａと、この下帯紐ａのほぼ中央部へ、
その端部をクロスした状態で縫着した一対のＶ字
状肩紐c₁，c₂と、一端は前記肩紐のクロス部上方
位置で下帯紐ａと平行に肩紐c₁，c₂へ縫着Ｓさ
れ、他端は前記下帯紐ａとそれぞれ連結する一対
の支え紐c₁，c₂と、前記一対のＶ字状肩紐のＶ字
状部にかけ渡した一対のまくら押え紐ｆ，ｈと、
これらのまくら押え紐の間に着脱自在に設けたま
くら板ｇと、一端部がそれぞれ肩紐c₁，c₂に縫着
され、他端部にそれぞれ下帯紐ａのワンタツチバ
ツクルj₁，j₂と係脱可能なワンタツチバツクルk₁，
k₂を取りつけた一対の締め紐とを具えたベビーキ
ヤリアである。

（作用） 下帯紐と支え紐と肩紐等で形成する空〓に肩紐
のクロス部をまたぐように幼児の足を差しこみ、
肩紐で幼児をつり上げ肩紐をほぼ二つ折して後、
クロス状に世話人の肩にかければ、容易に幼児を
世話人と向かい合うように又は幼児が世話人の背
に背負われるような位置に幼児を保持できる。

次に肩紐に取りつけた、一対の締め紐の端部に
設けた一対の緊締用金具の一部（おす）を下帯紐
の両端に設けた一対の緊締用金具の一部（めす）
に連結することにより世話人は容易に幼児を背負
うことができる。

（実施例） 以下添付図面を参照して本考案に係るベビーキ
ヤリアの一実施例を説明する。

第１図、第２図において、従来例のものと同一
の部材は同一の符号を使用する。

添付図面第１図、第２図において、水平に配設
した下帯紐ａのほぼ中央部に一対の肩紐c₁，c₂を
縫着する。前記肩紐c₁，c₂の端部は互いにクロス
ｄする。一対の支え紐e₁，e₂の一端部をそれぞれ
肩紐c₁，c₂に縫着Ｓし、他端部は下帯紐ａと接続
する。下帯紐ａの両端部に後述するワンタツチバ
ツクルj₁，j₂（めす）を設ける。肩紐c₁，c₂のＶ字
状部に第１まくら押え紐ｆを架設縫着し、その上
面に第２まくら押え紐ｈを縫着する。第１まくら
押え紐ｆと第２まくら押え紐ｈとの隙間にまくら
板ｇを挿入し、このまくら板ｇを第１まくら押え
紐ｆにホツク（図示せず）等により着脱自在に取
りつける。

次に肩紐c₁，c₂の端部にはそれぞれ、締め紐i₁，
i₂を縫着し、締め紐i₁，i₂の先端部に一対のワン
タツチバツクル（おす）k₁，k₂を装着する。前記
ワンタツチバツクルk₁，k₂に設けた支持片（図示
せず）には締め紐i₁，i₂の折曲部を挿通し、二つ
折りした締め紐i₁，i₂の端部に設けた移動金具l₁，
l₂をそれぞれ締め紐i₁，i₂に移動自在に挿通する。
従つて金具l₁，l₂を移動することにより締め紐i₁，
i₂の長さは伸縮自在に調整される。

次に本実施例の作用について説明する。先ず肩
紐c₁，c₂のクロス部ｄと下帯紐ａと支え紐e₁，e₂
で形成する空〓孔部に幼児の足を差し入れると幼
児の尻部はクロス部ｄで支持されあたかも幼児が
腰かけた状態で保持される。この場合第１図のま
くら板ｇの方向に幼児の顔をむける場合と、これ
と反対に幼児の背がまくら板ｇの方向に位置する
ようにする場合と二つ位置がある。以下第２の場
合について説明する。幼児の背がまくら板ｇ方向
に位置するように幼児の尻部をクロス部ｄで保持
した状態で、幼児の世話人は次に肩紐c₁，c₂を折
曲しつつ持上げ、これを互いにクロスしつつ幼児
を肩紐c₁，c₂で背負いつつ、締め紐i₁，i₂の折曲
部に取りつけた一対のワンタツチバツクル（お
す）k₁，k₂と下帯紐ａの両端に取りつけた前記ワ
ンタツチバツクル（めす）j₂，j₁とをそれぞれ連
結すれば、幼児は完全に世話人の背に背負われ
る。

前述の第１の場合も同様にして幼児は世話人と
対面した状態で保持される。

（効果） 本考案におけるベビーキヤリアは従来例の複雑
な操作を要する構成たとえばリング等を欠き、極
めて軽量にして携行に便利であると共に製作が容
易であり、製造コストの低減をもたらす。

従来例のように下帯紐ａのリングb₁，b₂に互い
にクロスした肩紐c₁，c₂に連設した締め紐i₁，i₂
の端部に設けた一対のワンタツチバツクルのそれ
ぞれを挿通して後、このバツクルを係着する必要
はなく、そのまま所定の長さに締め紐i₁，i₂で調
整した肩紐c₁，c₂をクロスして締め紐i₁，i₂のワ
ンタツチバツクル（おす）k₁，k₂を下帯紐ａの両
端に設けたワンタツチバツクル（めす）j₂，j₁に
係着することができるから、従来例のものに比較
して、迅速容易な係着が可能である。又まくら板
は必要に応じ取り外し可能であり、締め紐は長さ
が伸縮自在であるから、幼児や世話人の体形にあ
わせたサイズの調整が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案に係るベビーキヤリア
の一実施例を図示する。第１図は正面図。第２図
は第１図の斜視図。第３図は従来例のベビーキヤ
リアの斜視図。第４図は第３図の平面図。 ａ……下帯紐、c₁，c₂……肩紐、ｄ……クロス
部（肩紐）、e₁，e₂……支え紐、ｆ……第１まく
ら押え紐、ｇ……まくら板、ｈ……第２まくら押
え紐、i₁，i₂……締め紐、j₁，j₂……ワンタツチバ
ツクル（めす）、k₁，k₂……ワンタツチバツクル
（おす）、l₁，l₂……移動金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端にワンタツチバツクルを具えほぼ水平に設
   けた下帯紐と、この下帯紐のほぼ中央部へ、その
   端部をクロスした状態で縫着した一対のＶ字状肩
   紐と、一端は前記肩紐のクロス部上方位置で下帯
   紐と平行に肩紐へ縫着され、他端は前記下帯紐と
   それぞれ連結する一対の支え紐と、前記一対のＶ
   字状肩紐のＶ字状部にかけ渡した一対のまくら押
   え紐と、これらのまくら押え紐の間に着脱自在に
   設けたまくら板と、一端部がそれぞれ肩紐に縫着
   され、他端部にそれぞれ下帯紐のワンタツチバツ
   クルと係脱可能なワンタツチバツクルを取りつけ
   た一対の締め紐とを具えたベビーキヤリア。