JPH04283132A - 自動変速機のシフトロック解除装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両に備え
られる自動変速機のシフトロック解除装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年のオートマチック車においては、駐
車時等に自動車を停止させて自動変速機のシフトレバー
をパーキングレンジに入れた際に、自動的に該シフトレ
バーに対しロックを掛けて不測の動きを阻止し、かつ自
動車が動き出すのを防止するシフトロック機構が安全面
から装備されつつある。

【０００３】ところで、このようなシフトロック機構を
備えた自動車では、発進のための操作に連動してシフト
ロックが同じく自動的に解除されるように構成されてお
り、たとえばイグニッションスイッチのＯＮ操作による
エンジンの始動と、該始動状態からのブレーキペダルの
踏み込み操作とを検出することで上記解除が行われる構
造とされる。

【０００４】しかし、上記シフトロック機構においては
、配線切れや、該機構に使用するアクチュエータの作動
不良が発生することも考えられ、その場合はイグニッシ
ョンスイッチおよびブレーキペダルを操作するも、シフ
トロックが働いたままの状態となるから、人為的にシフ
トロック状態を緊急解除するためのシフトロック解除装
置が併せて必要となる。

【０００５】そのため、たとえば実開平１−１７１７１
９号公報には、シフトロック解除装置としてのキーシリ
ンダにイグニッションキーを差し込み、該キーによって
キーシリンダを回転させると、この回転に連動してシフ
トレバーをロックしているロック部材がロック解除位置
に引かれてシフトロックが解除される技術が開示されて
いる。

【０００６】これによれば、シフトロック状態でシフト
ロック機構が作動不良を起こしても、該シフトロック状
態をイグニッションキーを使用して人為的に緊急解除で
きるから自動車の発進が可能となる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のキー
シリンダを用いたシフトロック解除装置は解除操作にイ
グニッションキーを使用するので防犯上有利であるが、
次のような事態が起きることが考えられる。すなわち、
通常時の自動車の発進は、エンジンを始動させ、かつブ
レーキペダルを踏んでシフトロックを解除すると共に、
パーキングブレーキを解除したのち、シフトレバーを走
行レンジにシフトさせて行われるが、シフトロック機構
の異常はシフトレバーをシフト操作できない時点で分か
るので、パーキングブレーキが解除されている状態でシ
フトロックを解除操作する可能性があり、そのときは自
動車を坂道などに駐車させていると、上記緊急解除に伴
って車体が動き出すことになる。

【０００８】そこで本発明は、パーキングブレーキを働
かせていない状態ではシフトロックを解除操作できない
自動変速機のシフトロック解除装置の提供を課題とする
。

【０００９】

【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の請求
項１にかかる発明（以下、第１発明と称す）は、シフト
レバーを所定のシフト位置にロックするシフトロック機
構と、該機構におけるシフトロック状態を強制解除する
ロック解除手段とが備えられた自動変速機のシフトロッ
ク解除装置において、上記ロック解除手段の操作部を、
パーキングブレーキ解除時にパーキングレバーによって
隠蔽され、かつ該パーキングブレーキ作動時に露呈する
箇所に上記操作部を設けたことを特徴とする。

【００１０】また、請求項２にかかる発明（以下、第２
発明と称す）は、上記の操作部をキーシリンダから構成
したことを特徴とする。

【００１１】また、請求項３にかかる発明（以下、第３
発明と称す）は、上記キーシリンダからなる操作部をセ
ンタコンソールの運転席側の側面に設けたことを特徴と
する。

【００１２】さらに、請求項４にかかる発明（以下、第
４発明と称す）は、上記操作部をセンタコンソールの助
手席側の側面に設けたことを特徴とする。

【００１３】

【作用】本発明の第１発明によれば、シフトロック強制
解除用の操作部が、パーキングブレーキの解除状態では
パーキングレバーによって隠蔽されて操作不能となるか
ら、シフトロック状態を強制解除するためには必ずパー
キングブレーキを掛けて操作部を露呈させなければなら
ず、シフトロック解除動作に伴って自動車が不測に動き
出す事態が避けられる。

【００１４】また、第２発明によれば上記の操作部がキ
ーシリンダから構成されていると共に、該キーシリンダ
がパーキングレバーの陰に隠れるように設けられている
ので、防犯効果が大きくなる。

【００１５】また、第３発明によれば、上記キーシリン
ダがセンタコンソールの運転席側の側面に設けられてい
るから、運転者によるシフトロック解除操作が無理なく
行えると共に、キーシリンダ部分にゴミが溜ることが避
けられる。

【００１６】さらに、第４発明によれば、上記キーシリ
ンダがセンタコンソールの助手席側に設けられており、
通常助手席側には運転操作上の操作部が設けられるもの
でないから、該助手席側が盲点となってキーシリンダを
より一層見つけにくくすることができる。

【００１７】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。

【００１８】図１は自動車の車室内のセンタコンソール
Ａ部分を示し、自動変速機のシフトレバー１、およびパ
ーキングレバー２が備えられると共に、これらの車体後
方側にコンソールボックス３が設けられている。

【００１９】上記のシフトレバー１にはノブにシフトボ
タン４が備えられ、図３に示すように下端部が支軸５に
よって車体側のフロアパネル６に回動可能に取りつけら
れると共に、該シフトレバー１の側面にディテントピン
７が設けられる。そして、該ディテントピン７が上記の
シフトボタン４の操作によって上下に移動可能とされた
状態で、フロアパネル６に取りつけられたディテントプ
レート８のゲート９内に突入されている。

【００２０】一方、ディテントプレート８のゲート９に
は、シフトレバー１の各セレクトレンジに対応して上記
ディテントピン７が係合するパーキングレンジ係合部Ｐ
、リバースレンジ係合部Ｒ、ニュートラルレンジ係合部
Ｎ、および変速レンジ係合部Ｄ，Ｓ，Ｌが形成され、シ
フトボタン４を押してディテントピン７を下げた状態で
シフトレバー１をシフトすると共に、選択したレンジ位
置でシフトボタン４を解放することによって該ディテン
トピン７を上記係合部Ｐ，Ｒ，Ｎ，Ｄ，Ｓ，Ｌのいずれ
かに係合させるようにしている。その場合、上記ディテ
ントプレート８、および次に述べるシフトロック機構を
覆って図１に示すインジケータパネル１０が設けられる
と共に、該パネル１０にシフトレバー１のシフト方向に
ガイド溝１１が形成され、シフトレバー１が該ガイド溝
１１を通して上方に突き出されている。

【００２１】上記したシフトロック機構１２は、シフト
レバー１における支軸５を中心として回動されるロック
レバー１３と、該ロックレバー１３を押し引きして回動
させるアクチュエータ１４とからなり、図３に示すよう
にシフトレバー１をパーキングレンジにシフトし、かつ
ディテントピン７をパーキングレンジ係合部Ｐに係合さ
せたときに、アクチュエータ１４によって図示実線位置
にロックレバー１３が引かれ、かつ該ロックレバー１３
の上端がディテントピン７の直下に位置して下降を阻止
し、これによってシフトレバー１がパーキングレンジに
ロックされるようになされている。

【００２２】また、上記シフトロック機構１２において
は、イグニッションスイッチをイグニッションキーによ
って操作してエンジンを始動させ、かつブレーキペダル
を踏み込んだときにアクチュエータ１４がロックレバー
１３を押してシフトレバー１のロックを解除するように
なされている。したがって、エンジンを停止させていな
い状態ではシフトロック機構１２は働かず、シフトレバ
ー１を自由にシフトさせることができる。

【００２３】一方、前述のセンタコンソールＡにおいて
は、下方に陥入すると共に、運転席側に開口するポケッ
ト部１５が設けられ、この部分に前述のパーキングレバ
ー２が取りつけられる。その場合、パーキングレバー２
は該レバーを押し下げてパーキングブレーキを解除した
際に、握り手１６が図２における鎖線に示すようにポケ
ット部１５内に収納され、逆にパーキングレバー２を引
き上げてパーキングブレーキを作動させたときに実線の
ようにポケット部１５から抜き出される構造とされる。

【００２４】さらに、シフトレバー１がパーキングレン
ジにロックされている状態から、エンジンを始動させ、
かつブレーキペタルを踏んだにもかかわらず該シフトロ
ック状態が解除されない作動不良が発生することに備え
て、緊急解除用のキーシリンダ１７が上記のポケット部
１５の運転席側に面する側面１８に装備される。したが
って、パーキングブレーキが解除されてパーキングレバ
ー２の握り手１６がポケット部１５内に入っている状態
では、キーシリンダ１７は該握り手１６によって隠蔽さ
れ、キー操作が施せないと共に、握り手１６がポケット
部１５から抜け出ているパーキングブレーキ作動状態で
露呈し、キー操作可能となる。

【００２５】その場合、図３に示すようにキーシリンダ
１７においてはキー操作により回転される回転ロッド１
９がセンタコンソールＡ内に突入して設けられ、かつ回
転ロッド１９に解除レバー２０が取りつけられ、これに
対応してロックレバー１３にレバー受け部材２１が設け
られて、該レバー受け部材２１に解除レバー２０が係合
されることにより、キーシリンダ１７をキー操作するに
伴い解除レバー２０が矢印方向に回転して、ディテント
ピンロック位置にあるロックレバー１３をロック解除方
向に回動させるように構成されている。

【００２６】このようにパーキングブレーキを作動させ
ている状態でのみキーシリンダ１７のキー操作可能とさ
れているから、エンジンを始動させ、かつブレーキペタ
ルを踏んだにもかかわらずシフトレバー１のロックが解
除されない作動不良が生じたときには、一旦パーキング
ブレーキを解除させていても、再度パーキングレバー２
によってパーキングブレーキを掛け直す操作が必要とな
る。したがって、誤ってパーキングブレーキを解除した
状態でシフトロックの緊急解除を行う危険性がなくなる
。しかも、該シフトロックの操作部がイグニッションキ
ーによって操作するキーシリンダ１７から構成されてい
ると共に、該キーシリンダ１７が上から見た場合、パー
キングレバー２の下の陰となる部分に設けられていて見
つけにくいから、防犯上有利となる。

【００２７】また、図２に示すようにセンタコンソール
Ａに形成されたポケット部１５の運転席側の側面１８に
キーシリンダ１７が取りつけられているから、運転席側
からのキー操作が容易になって操作性が向上すると共に
、ゴミがキーシリンダ１７に溜りにくく、長期間使用し
ていなくともイグニッションキーを確実に差し込んでキ
ー操作できることになる。

【００２８】図４は本発明の第２実施例を示し、センタ
コンソールの助手席側にポケット部１１５を設け、該ポ
ケット部１１５の側面１１８にキーシリンダ１７を装備
させている。この構造によれば、通常助手席側には運転
操作上の操作部が設けられるものではないから、該助手
席側が盲点となってキーシリンダ１７を見つけにくくな
り、パーキングレバー１６の陰に隠れていることと相ま
ってより防犯効果を高めることができる。また、キーシ
リンダ１７にゴミが溜りにくくなって確実なキー操作が
できる。

【００２９】なお、キーシリンダ１７を運転席側に設け
る場合も、助手席側に設ける場合も、図１に鎖線で示し
たようにポケット部１５の底面に取りつけることも可能
で、このときもパーキングレバー１６を下げた状態での
キー操作を防止できる。

【００３０】

【発明の効果】以上の記載によって明らかなように、本
発明の第１発明によれば、シフトロック強制解除用の操
作部が、パーキングブレーキの解除状態ではパーキング
レバーによって隠蔽されて操作不能となるから、シフト
ロック状態を強制解除するためには必ずパーキングブレ
ーキを掛けて操作部を露呈させなければならず、シフト
ロック解除動作に伴って自動車が不測に動き出す事態が
避けられ、安全性が向上する。

【００３１】また、第２発明によれば上記の操作部がキ
ーシリンダから構成されていると共に、該キーシリンダ
がパーキングレバーの陰に隠れるように設けられている
ので、防犯効果が大きくなる。

【００３２】また、第３発明によれば、上記キーシリン
ダがセンタコンソールの運転席側の側面に設けられてい
るから、運転者によるシフトロック解除操作が無理なく
行えると共に、キーシリンダ部分にゴミが溜ることが避
けられ、長期間使用していなくとも必要時にはキーを確
実に挿し込んでキー操作できる。

【００３３】さらに、第４発明によれば、上記キーシリ
ンダがセンタコンソールの助手席側に設けられており、
通常助手席側には運転操作上の操作部が設けられるもの
でないから、該助手席側が盲点となってキーシリンダを
より一層見つけにくくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　　　本発明の第１実施例にかかるセンタコ
ンソール部分の斜視図。

【図２】　　　　図１の要部拡大図。

【図３】　　　　自動変速機のシフトレバー部分の概略
構成図。

【図４】　　　　第２実施例にかかる斜視図。

【符号の説明】

１　　　　　　　　　　シフトレバー ２　　　　　　　　　　パーキングレバー１２　　　　
　　　　シフトロック機構１７　　　　　　　　キーシ
リンダ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　シフトレバーを所定のシフト位置にロ
   ックするシフトロック機構と、該機構におけるシフトロ
   ック状態を強制解除するロック解除手段とが備えられた
   自動変速機のシフトロック解除装置であって、上記ロッ
   ク解除手段の操作部を、パーキングブレーキ解除時にパ
   ーキングレバーによって隠蔽され、かつ該パーキングブ
   レーキ作動時に露呈する箇所に設けたことを特徴とする
   自動変速機のシフトロック解除装置。
2. 【請求項２】　　シフトレバーを所定のシフト位置にロ
   ックするシフトロック機構と、該機構におけるシフトロ
   ック状態を強制解除するロック解除手段とが備えられた
   自動変速機のシフトロック解除装置であって、上記ロッ
   ク解除手段の操作部を、パーキングブレーキ解除時にパ
   ーキングレバーによって隠蔽され、かつ該パーキングブ
   レーキ作動時に露呈する箇所に設けると共に、該操作部
   をキーシリンダから構成したことを特徴とする自動変速
   機のシフトロック解除装置。
3. 【請求項３】　　シフトレバーを所定のシフト位置にロ
   ックするシフトロック機構と、該機構におけるシフトロ
   ック状態を強制解除するロック解除とが備えられた自動
   変速機のシフトロック解除装置であって、上記ロック解
   除手段の操作部を、センタコンソールにおける運転席側
   の側面の、パーキングブレーキ解除時にパーキングレバ
   ーによって隠蔽され、かつパーキングブレーキ作動時に
   露呈する箇所に設けると共に、該操作部をキーシリンダ
   から構成したことを特徴とする自動変速機のシフトロッ
   ク解除装置。
4. 【請求項４】　　シフトレバーを所定のシフト位置にロ
   ックするシフトロック機構と、該機構におけるシフトロ
   ック状態を強制解除するロック解除手段とが備えられた
   自動変速機のシフトロック解除装置であって、上記ロッ
   ク解除手段の操作部を、センタコンソールにおける助手
   席側の側面の、パーキングブレーキ解除時にパーキング
   レバーによって隠蔽され、かつパーキングブレーキ作動
   時に露呈する箇所に設けると共に、該操作部をキーシリ
   ンダから構成したことを特徴とする自動変速機のシフト
   ロック解除装置。