JPH04281211A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体及びその製造方法Info
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- JPH04281211A JPH04281211A JP4476191A JP4476191A JPH04281211A JP H04281211 A JPH04281211 A JP H04281211A JP 4476191 A JP4476191 A JP 4476191A JP 4476191 A JP4476191 A JP 4476191A JP H04281211 A JPH04281211 A JP H04281211A
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Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気特性及び膜の微細構
造を適当に制御することにより形成され、優れた記録再
生特性を有し、生産性に優れた磁気記録媒体およびその
製造方法に関する。
造を適当に制御することにより形成され、優れた記録再
生特性を有し、生産性に優れた磁気記録媒体およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録再生装置は年々高密度化してお
り、短波長記録再生特性の優れた磁気記録媒体が要望さ
れている。現在では基板上に磁性粉を塗布した塗布型磁
気記録媒体が主として使用されており、上記要望を満た
すべく特性改善がなされているが、ほぼ限界に近づきつ
つある。
り、短波長記録再生特性の優れた磁気記録媒体が要望さ
れている。現在では基板上に磁性粉を塗布した塗布型磁
気記録媒体が主として使用されており、上記要望を満た
すべく特性改善がなされているが、ほぼ限界に近づきつ
つある。
【0003】この限界を越えるものとして合金薄膜型磁
気記録媒体が開発されつつあり、一部すでに実用化され
ている。合金薄膜型磁気記録媒体は真空蒸着法、スパッ
タリング法、メッキ法などにより作成され、優れた短波
長記録再生特性を有する。合金薄膜型磁気記録媒体にお
ける磁性層としては、Co,Co−Ni,Co−Ni−
O,Co−Ni−P,Fe−O等の面内記録用薄膜及び
、Co−Cr,Co−Cr−Ni,Co−Cr−Mo,
Co−Cr−W,Co−O,Co−Cr−Nb,Co−
Cr−Ta,Co−V,Co−Cr−Al等のCo基合
金からなる垂直記録用薄膜が有望である。
気記録媒体が開発されつつあり、一部すでに実用化され
ている。合金薄膜型磁気記録媒体は真空蒸着法、スパッ
タリング法、メッキ法などにより作成され、優れた短波
長記録再生特性を有する。合金薄膜型磁気記録媒体にお
ける磁性層としては、Co,Co−Ni,Co−Ni−
O,Co−Ni−P,Fe−O等の面内記録用薄膜及び
、Co−Cr,Co−Cr−Ni,Co−Cr−Mo,
Co−Cr−W,Co−O,Co−Cr−Nb,Co−
Cr−Ta,Co−V,Co−Cr−Al等のCo基合
金からなる垂直記録用薄膜が有望である。
【0004】上記の中でもCo−Cr垂直磁気記録媒体
は、短波長記録再生特性に優れ、次世代の記録媒体とし
て注目されている。Co−Cr膜の作製方法としては、
スパッタリング法や真空蒸着法があるが、量産性という
点では真空蒸着法が優れている。
は、短波長記録再生特性に優れ、次世代の記録媒体とし
て注目されている。Co−Cr膜の作製方法としては、
スパッタリング法や真空蒸着法があるが、量産性という
点では真空蒸着法が優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来Co−Cr垂直磁
気記録媒体を真空蒸着法で作製する際、基板温度を20
0℃以上とする必要があった。基板温度が高いと、ポリ
イミド、ポリアミド等の高価な耐熱性高分子基板を使用
する必要があった。また真空蒸着法で薄膜型磁気記録媒
体を形成する際、円筒状キャンの温度が200℃以上に
なると、キャン表面にクラックが入ったり、ガイドロー
ラにゴムローラを使えない等の製造プロセス上問題があ
った。
気記録媒体を真空蒸着法で作製する際、基板温度を20
0℃以上とする必要があった。基板温度が高いと、ポリ
イミド、ポリアミド等の高価な耐熱性高分子基板を使用
する必要があった。また真空蒸着法で薄膜型磁気記録媒
体を形成する際、円筒状キャンの温度が200℃以上に
なると、キャン表面にクラックが入ったり、ガイドロー
ラにゴムローラを使えない等の製造プロセス上問題があ
った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、ガラス転移温度が120℃以下の高分子基
板上に、CoとCrまたはCoとCrとNiを主成分と
する薄膜磁性層が形成され、前記薄膜磁性層の飽和磁化
が550emu/cc以上800emu/cc以下であ
り、柱状結晶粒の膜法線からの傾きが30゜以上であり
、また前記磁性層を形成する際、基板温度を−30℃以
上150℃以下とし、かつ前記基板の法線に対する蒸着
原子の入射角を40゜以上とするものであり、さらには
前記薄膜磁性層上にCoと酸素またはCoとNiと酸素
を主成分とする第2の磁性層を形成するものである。な
お、柱状結晶粒の膜法線からの傾きは、膜表面から膜厚
の半分の深さの位置で求めたものとする。
するために、ガラス転移温度が120℃以下の高分子基
板上に、CoとCrまたはCoとCrとNiを主成分と
する薄膜磁性層が形成され、前記薄膜磁性層の飽和磁化
が550emu/cc以上800emu/cc以下であ
り、柱状結晶粒の膜法線からの傾きが30゜以上であり
、また前記磁性層を形成する際、基板温度を−30℃以
上150℃以下とし、かつ前記基板の法線に対する蒸着
原子の入射角を40゜以上とするものであり、さらには
前記薄膜磁性層上にCoと酸素またはCoとNiと酸素
を主成分とする第2の磁性層を形成するものである。な
お、柱状結晶粒の膜法線からの傾きは、膜表面から膜厚
の半分の深さの位置で求めたものとする。
【0007】
【作用】上記手段のように、飽和磁化が大きく、柱状結
晶粒が膜法線から大きく傾斜したCo−Cr膜は、基板
温度を低下させても保磁力が低下しない。飽和磁化60
0emu/ccで柱状結晶粒の傾きが約50゜の媒体A
と、飽和磁化500emu/ccで柱状結晶粒の傾きが
約0゜の媒体Bの保磁力の温度依存性を(図3)に示す
。(図3)で、Aperp,Ahor,Bperp,B
horは各々媒体Aの膜面垂直方向の保磁力、膜面内長
手方向の保磁力、媒体Bの膜面垂直方向の保磁力、膜面
内長手方向の保磁力である。膜面垂直方向および膜面内
長手方向のいずれに関しても、媒体Bの場合には温度の
低下にともない顕著に保磁力は低下するが、媒体Aの場
合には−30℃から300℃の範囲でほぼ一定の保磁力
を示していることがわかる。つまり本発明の磁気記録媒
体は、磁気記録媒体で高いC/N比が得られる高保磁力
という条件を満たしている。
晶粒が膜法線から大きく傾斜したCo−Cr膜は、基板
温度を低下させても保磁力が低下しない。飽和磁化60
0emu/ccで柱状結晶粒の傾きが約50゜の媒体A
と、飽和磁化500emu/ccで柱状結晶粒の傾きが
約0゜の媒体Bの保磁力の温度依存性を(図3)に示す
。(図3)で、Aperp,Ahor,Bperp,B
horは各々媒体Aの膜面垂直方向の保磁力、膜面内長
手方向の保磁力、媒体Bの膜面垂直方向の保磁力、膜面
内長手方向の保磁力である。膜面垂直方向および膜面内
長手方向のいずれに関しても、媒体Bの場合には温度の
低下にともない顕著に保磁力は低下するが、媒体Aの場
合には−30℃から300℃の範囲でほぼ一定の保磁力
を示していることがわかる。つまり本発明の磁気記録媒
体は、磁気記録媒体で高いC/N比が得られる高保磁力
という条件を満たしている。
【0008】また、飽和磁化が大きく、柱状結晶粒が膜
法線から傾いたCo−Crは、垂直磁気異方性が低く、
磁化容易方向が膜面から大きく傾斜している。このこと
は、リングヘッドを用いて記録再生する場合には強い垂
直磁気異方性を持った媒体よりもかえって有利であるこ
とが考えられる。
法線から傾いたCo−Crは、垂直磁気異方性が低く、
磁化容易方向が膜面から大きく傾斜している。このこと
は、リングヘッドを用いて記録再生する場合には強い垂
直磁気異方性を持った媒体よりもかえって有利であるこ
とが考えられる。
【0009】以上のように本発明によれば、ガラス転移
温度が低く、磁気記録媒体の基板として安価で信頼性の
高いポリエチレンテレフタレート基板(以下PET基板
と略す)あるいはポリエチレンナフタレート基板(以下
PEN基板と略す)などを用いて、優れた記録再生特性
を示す磁気記録媒体の作製が可能である。また比較的低
温で薄膜磁性層の作製が可能であるために、製造工程が
比較的簡単になり量産が容易となる。
温度が低く、磁気記録媒体の基板として安価で信頼性の
高いポリエチレンテレフタレート基板(以下PET基板
と略す)あるいはポリエチレンナフタレート基板(以下
PEN基板と略す)などを用いて、優れた記録再生特性
を示す磁気記録媒体の作製が可能である。また比較的低
温で薄膜磁性層の作製が可能であるために、製造工程が
比較的簡単になり量産が容易となる。
【0010】
【実施例】以下本発明の磁気記録媒体及びその製造方法
について、図面を参照しながら説明する。
について、図面を参照しながら説明する。
【0011】(図1a)は本発明の一実施例の磁気記録
媒体の断面図である。(図1a)で1はPET基板であ
る。基板としてはPET基板の他には、ガラス転移温度
が120℃以下の高分子基板が適当であり、PEN基板
などがある。PET基板やPEN基板は、塗布型テープ
に用いられており、安価で信頼性の高い基板として実績
がある。特にPET基板は、Co−Ni−O金属蒸着テ
ープに用いられており、表面性制御などの点で高度の制
御が可能であることがわかっている。(図1a)で2は
Co−Cr磁性層を示している。Co−Cr磁性層2の
飽和磁化は550emu/cc以上800emu/cc
以下が適当であり、柱状結晶粒の膜法線からの傾きφが
、30゜以上が適当である。(図2)に従来の磁気記録
媒体の断面図を示す。(図2)のCo−Cr層2の飽和
磁化は、300〜500emu/cc程度であり、柱状
結晶粒はほぼ膜法線方向に成長している。また(図2)
で2のCo−Cr磁性層を形成する際、磁気記録媒体と
して必要な保磁力を得るために基板を200℃以上にす
る必要があるため、高価なポリイミド基板を用いること
が必要となる。
媒体の断面図である。(図1a)で1はPET基板であ
る。基板としてはPET基板の他には、ガラス転移温度
が120℃以下の高分子基板が適当であり、PEN基板
などがある。PET基板やPEN基板は、塗布型テープ
に用いられており、安価で信頼性の高い基板として実績
がある。特にPET基板は、Co−Ni−O金属蒸着テ
ープに用いられており、表面性制御などの点で高度の制
御が可能であることがわかっている。(図1a)で2は
Co−Cr磁性層を示している。Co−Cr磁性層2の
飽和磁化は550emu/cc以上800emu/cc
以下が適当であり、柱状結晶粒の膜法線からの傾きφが
、30゜以上が適当である。(図2)に従来の磁気記録
媒体の断面図を示す。(図2)のCo−Cr層2の飽和
磁化は、300〜500emu/cc程度であり、柱状
結晶粒はほぼ膜法線方向に成長している。また(図2)
で2のCo−Cr磁性層を形成する際、磁気記録媒体と
して必要な保磁力を得るために基板を200℃以上にす
る必要があるため、高価なポリイミド基板を用いること
が必要となる。
【0012】(図1b)はPET基板1上にCo−Cr
磁性層2を形成後、更に第2の磁性層としてCo−Cr
磁性層2上にCo−O磁性層3を形成したものである。 Co−O磁性層3は高記録密度領域における記録再生特
性を更に向上させるものある。そこで(図1b)のCo
−Cr磁性層は、低記録密度領域の記録再生特性を重視
して、(図1a)よりもCo−Cr磁性層の柱状結晶粒
の傾きを大きくして、飽和磁化も比較的大きくするのが
望ましい。(図1b)の場合、(図1a)と同様に、1
のPET基板はPEN基板でもよい。
磁性層2を形成後、更に第2の磁性層としてCo−Cr
磁性層2上にCo−O磁性層3を形成したものである。 Co−O磁性層3は高記録密度領域における記録再生特
性を更に向上させるものある。そこで(図1b)のCo
−Cr磁性層は、低記録密度領域の記録再生特性を重視
して、(図1a)よりもCo−Cr磁性層の柱状結晶粒
の傾きを大きくして、飽和磁化も比較的大きくするのが
望ましい。(図1b)の場合、(図1a)と同様に、1
のPET基板はPEN基板でもよい。
【0013】次に本発明の製造方法及び本発明の磁気記
録媒体の記録再生特性について説明する。図4は本発明
の製造方法の概略を示す図である。巻出しロール6から
巻出された高分子フィルム5は、矢印Aの方向に円筒上
キャン8の表面に沿って走行した後、巻取りロール7に
巻き取られる。この間高分子フィルム5は、円筒上キャ
ン8の表面で、蒸発源11より飛来した蒸発原子10が
蒸着されて薄膜磁性層が形成される。蒸発源11として
は、高い蒸発レートが得られる電子ビーム蒸発源が適し
ている。また12は、蒸発源を入れるための坩堝である
。蒸発原子10が高分子基板5上に蒸着される際、仕切
り板9で規制されるために、蒸発原子の基板への入射角
は(図4)に示すようにθ1からθ2まで変化する。
録媒体の記録再生特性について説明する。図4は本発明
の製造方法の概略を示す図である。巻出しロール6から
巻出された高分子フィルム5は、矢印Aの方向に円筒上
キャン8の表面に沿って走行した後、巻取りロール7に
巻き取られる。この間高分子フィルム5は、円筒上キャ
ン8の表面で、蒸発源11より飛来した蒸発原子10が
蒸着されて薄膜磁性層が形成される。蒸発源11として
は、高い蒸発レートが得られる電子ビーム蒸発源が適し
ている。また12は、蒸発源を入れるための坩堝である
。蒸発原子10が高分子基板5上に蒸着される際、仕切
り板9で規制されるために、蒸発原子の基板への入射角
は(図4)に示すようにθ1からθ2まで変化する。
【0014】本発明の(実施例1)として、蒸発源11
にCo−Cr合金を用い、厚さ10μmのPET基板上
に膜厚0.2μmの薄膜磁性層を形成した。この時、柱
状結晶粒の膜法線からの傾きを60゜から40゜とし、
飽和磁化を600emu/ccとした。また円筒状キャ
ンの温度は30℃とした。この上に耐久性を向上させる
ためにプラズマインジェクションCVD法により、ダイ
ヤモンド状炭素膜を約10nm形成した後、更に弗素系
の液体潤滑剤を塗布した。なお(実施例1)と全く同じ
製造方法で、飽和磁化を400emu/ccとして(比
較例1)を作製した。また同様に、基板としてポリイミ
ド基板を用い、円筒状キャンの温度を250℃として、
蒸発原子の基板への入射角を20゜から−20゜として
、(比較例2)の媒体を作製した。またこの場合、飽和
磁化を400emu/ccとした。(比較例2)の媒体
はほぼ従来のCo−Cr垂直磁気記録媒体に近い。
次に(実施例2)を説明する。まず、Co−Cr磁性層
を飽和磁化を650emu/ccとし、柱状結晶粒の傾
きを70゜から40゜とし、膜厚を0.1μmとした他
は、(実施例1)と同様の方法で作製した。次に、巻取
ったロール7から巻出してAとは逆方向に走行して、ロ
ール8に巻きなおした。それから蒸発源11としてCo
を用い、気体導入管13より酸素ガスを導入してCo−
O磁性層を約60nmの厚みで形成した。この時、酸素
導入量は500cc/min、真空度は1x10−4T
orr、膜形成速度は1.0μm/secとした。また
入射角は50゜から10゜とし、円筒状キャンの温度は
30℃とした。以上のように第2の磁性層を形成した後
、(実施例1)と全く同様にダイヤモンド状炭素膜及び
液体潤滑層を形成した。
にCo−Cr合金を用い、厚さ10μmのPET基板上
に膜厚0.2μmの薄膜磁性層を形成した。この時、柱
状結晶粒の膜法線からの傾きを60゜から40゜とし、
飽和磁化を600emu/ccとした。また円筒状キャ
ンの温度は30℃とした。この上に耐久性を向上させる
ためにプラズマインジェクションCVD法により、ダイ
ヤモンド状炭素膜を約10nm形成した後、更に弗素系
の液体潤滑剤を塗布した。なお(実施例1)と全く同じ
製造方法で、飽和磁化を400emu/ccとして(比
較例1)を作製した。また同様に、基板としてポリイミ
ド基板を用い、円筒状キャンの温度を250℃として、
蒸発原子の基板への入射角を20゜から−20゜として
、(比較例2)の媒体を作製した。またこの場合、飽和
磁化を400emu/ccとした。(比較例2)の媒体
はほぼ従来のCo−Cr垂直磁気記録媒体に近い。
次に(実施例2)を説明する。まず、Co−Cr磁性層
を飽和磁化を650emu/ccとし、柱状結晶粒の傾
きを70゜から40゜とし、膜厚を0.1μmとした他
は、(実施例1)と同様の方法で作製した。次に、巻取
ったロール7から巻出してAとは逆方向に走行して、ロ
ール8に巻きなおした。それから蒸発源11としてCo
を用い、気体導入管13より酸素ガスを導入してCo−
O磁性層を約60nmの厚みで形成した。この時、酸素
導入量は500cc/min、真空度は1x10−4T
orr、膜形成速度は1.0μm/secとした。また
入射角は50゜から10゜とし、円筒状キャンの温度は
30℃とした。以上のように第2の磁性層を形成した後
、(実施例1)と全く同様にダイヤモンド状炭素膜及び
液体潤滑層を形成した。
【0015】以上のようにして作製した(実施例1)、
(実施例2)、(比較例1)および(比較例2)の媒体
を8mm幅にスリットして市販の8ミリデッキを一部改
造したデッキで評価した。このときヘッドと媒体の相対
速度を3.8m/secとした。ヘッドとしてはギャッ
プ長0.1μmのリング型アモルファスヘッドを用いた
。(図5)はこのようにして評価した記録密度特性を示
している。なお(図5)では、C/N比をdB単位で評
価し、(比較例2)の媒体を基準として示した。
(実施例2)、(比較例1)および(比較例2)の媒体
を8mm幅にスリットして市販の8ミリデッキを一部改
造したデッキで評価した。このときヘッドと媒体の相対
速度を3.8m/secとした。ヘッドとしてはギャッ
プ長0.1μmのリング型アモルファスヘッドを用いた
。(図5)はこのようにして評価した記録密度特性を示
している。なお(図5)では、C/N比をdB単位で評
価し、(比較例2)の媒体を基準として示した。
【0016】(図5)によると、(実施例1)と(比較
例1)では飽和磁化が異なるだけであるが、飽和磁化の
高い(実施例1)の方が高記録密度領域でC/N比が高
い。従来垂直入射で作製した場合には、(比較例2)の
飽和磁化400emu/cc程度で作製した膜が最高の
C/N比を示すのと異なる。この原因ははっきりしない
が、柱状結晶粒が傾いたために磁化機構に変化が起きた
ことなどが考えられる。(実施例1)が(比較例2)に
対して垂直磁気異方性が大きく低下しているにも関わら
ず、C/N比は余り変化していないことがわかる。また
(実施例2)は高いC/N比を示す。
例1)では飽和磁化が異なるだけであるが、飽和磁化の
高い(実施例1)の方が高記録密度領域でC/N比が高
い。従来垂直入射で作製した場合には、(比較例2)の
飽和磁化400emu/cc程度で作製した膜が最高の
C/N比を示すのと異なる。この原因ははっきりしない
が、柱状結晶粒が傾いたために磁化機構に変化が起きた
ことなどが考えられる。(実施例1)が(比較例2)に
対して垂直磁気異方性が大きく低下しているにも関わら
ず、C/N比は余り変化していないことがわかる。また
(実施例2)は高いC/N比を示す。
【0017】以上は磁性層として、Co−Cr層及びC
o−O層を用いた場合について説明したが、それぞれ変
わりに、Co−Cr−Ni層及びCo−Ni−O層を用
いた場合にもほぼ同様の結果が得られる。またPET基
板の代わりにPEN基板を用いれば、150℃以下の温
度で媒体の作製が可能となり、更にC/N比が改善され
る可能性がある。
o−O層を用いた場合について説明したが、それぞれ変
わりに、Co−Cr−Ni層及びCo−Ni−O層を用
いた場合にもほぼ同様の結果が得られる。またPET基
板の代わりにPEN基板を用いれば、150℃以下の温
度で媒体の作製が可能となり、更にC/N比が改善され
る可能性がある。
【0018】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、優れた記録再
生特性を示しかつ、安価で信頼性の高い基板が利用可能
である。また比較的低温で薄膜磁性層の作製が可能であ
るために、量産が容易である。
生特性を示しかつ、安価で信頼性の高い基板が利用可能
である。また比較的低温で薄膜磁性層の作製が可能であ
るために、量産が容易である。
【図1】本発明の磁気記録媒体の一実施例の断面図
【図
2】従来の磁気記録媒体の断面図
2】従来の磁気記録媒体の断面図
【図3】垂直方向の保磁力の基板温度依存性を示す図
【
図4】本発明の磁気記録媒体の製造方法の概略を示す図
図4】本発明の磁気記録媒体の製造方法の概略を示す図
【図5】本発明の実施例及び比較例の記録再生特性を示
す図
す図
1 PET基板
2 Co−Cr磁性層
3 Co−O磁性層
Claims (4)
- 【請求項1】 ガラス転移温度が120℃以下の高分
子基板上に、CoとCrまたはCoとCrとNiを主成
分とする薄膜磁性層が形成され、前記薄膜磁性層の飽和
磁化が550emu/cc以上800emu/cc以下
であり、柱状結晶粒の膜法線からの傾きが30゜以上で
あることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 高分子基板上に、少なくともCoとC
rまたはCoとCrとNiを主成分とし、かつ飽和磁化
が550emu/cc以上800emu/cc以下であ
る薄膜磁性層を真空蒸着法において形成する際、前記基
板の温度を−30℃以上150℃以下とし、かつ前記基
板の法線に対する蒸着原子の入射角を40゜以上とする
ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項3】 薄膜磁性層上にCoと酸素またはCo
とNiと酸素を主成分とする第2の磁性層を形成してな
る請求項1記載の磁気記録媒体。 - 【請求項4】 薄膜磁性層上にCoと酸素またはCo
とNiと酸素を主成分とする第2の磁性層を形成するこ
とを特徴とする請求項2記載の磁気記録媒体の製造方法
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4476191A JPH04281211A (ja) | 1991-03-11 | 1991-03-11 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4476191A JPH04281211A (ja) | 1991-03-11 | 1991-03-11 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04281211A true JPH04281211A (ja) | 1992-10-06 |
Family
ID=12700410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4476191A Pending JPH04281211A (ja) | 1991-03-11 | 1991-03-11 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04281211A (ja) |
-
1991
- 1991-03-11 JP JP4476191A patent/JPH04281211A/ja active Pending
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