JPH04270778A - 潜熱型蓄熱材及びその製造法 - Google Patents

潜熱型蓄熱材及びその製造法

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JPH04270778A
JPH04270778A JP3031126A JP3112691A JPH04270778A JP H04270778 A JPH04270778 A JP H04270778A JP 3031126 A JP3031126 A JP 3031126A JP 3112691 A JP3112691 A JP 3112691A JP H04270778 A JPH04270778 A JP H04270778A
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crystalline resin
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particles
resin particles
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JP3031126A
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Inventor
Shinpei Nakayama
中山 新平
Yasuhiro Ueda
靖博 上田
Toshiki Ikeda
池田 敏喜
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、潜熱型蓄熱材に関す
る。さらに詳しくは、熱エネルギーを潜熱として貯蔵で
きかつ可逆的に放出できる結晶性樹脂を用いた蓄熱材に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、結晶性を有する樹脂における
結晶化の融解潜熱を利用した蓄熱材が知られており、こ
とに、高い蓄熱効果を発する結晶性樹脂として、ポリエ
チレンが知られている。
【0003】このような結晶性樹脂からなる蓄熱材は、
通常粒子状の形態で所定の熱交換用容器やパイプに充填
して使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
蓄熱材は、蓄熱時にその融点以上に加熱されると、個々
の粒状物間が相互に融着して合着し、その結果、蓄熱材
全体としての表面積が減少し熱交換効率が低下するとい
う不都合があった。
【0005】この点に関し、かかる結晶性樹脂粒子の表
面を電子線やγ線等の照射によって架橋して表面融点を
向上させる提案もなされているが、粒子表面全体にかか
る照射処理を均一に行なうのは困難であり実用性に欠け
る方法であった。
【0006】また、結晶性樹脂ストランドを押出法によ
ってシラン変性ポリエチレンで被覆した後、これをカッ
トして被覆結晶性樹脂粒子とし、これを水の存在下で架
橋させる提案(特開昭58−27773号公報)や、上
記結晶性樹脂を、ゴム弾性を有するマイクロカプセル内
に包蔵して表面耐熱性を向上させる提案(特開平2−4
8195号公報)もなされている。
【0007】しかしながら、上記いずれの方法において
も、その作製処理が煩雑であると共に、耐熱性の表面層
を均一に形成することが困難であるという問題があった
【0008】この発明は、かかる状況下なされたもので
あり、表面が耐熱性の蓄熱性結晶性樹脂粒子及びかかる
樹脂粒子を簡便かつ均一に作製できる方法を提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かくしてこの発明によれ
ば蓄熱性を有する結晶性樹脂粒子の表層に、この結晶性
樹脂よりも高融点の非結晶性ビニル系架橋高分子層が被
覆されてなる潜熱型蓄熱材が提供される。さらに蓄熱性
を有する結晶性樹脂粒子の表層に、ビニル系モノマーと
その架橋剤を吸収させつつ該ビニル系モノマーの重合条
件に付すことにより、上記結晶性樹脂粒子の表層に該結
晶性樹脂よりも高融点の非結晶性高分子層を一体形成す
ることからなる潜熱型蓄熱材の製造法が提供される。
【0010】この発明における結晶性樹脂粒子としては
、蓄熱性が高いものを用いるのが好ましく、例えば、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ
エステル等が挙げられ、とくにその結晶化度が30〜9
0%のものを用いるのが好ましい。また、その分子量は
通常の成形用材料として適用される程度のものが適して
おり、融点が意図する熱交換温度付近となるように、例
えば80〜200℃となるように選択される。
【0011】また、かかる結晶性樹脂粒子の粒径は、通
常、1〜20mm程度が適している。
【0012】一方、この発明におけるビニル系モノマー
としては、ビニル重合しうる種々のモノマーを用いるこ
とができ、例えば、スチレン、メチルスチレン、エチル
スチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン等のビニル
芳香族系モノマーや、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト等のアクリル系モノマーが適している。また、架橋剤
としては、上記ビニル系モノマーの重合時にこれらのモ
ノマー間や成長ポリマー間を架橋して三次元化しうる多
官能性化合物が挙げられ、例えば、ジビニルベンゼン、
トリメチルプロパノールジアクリレート、トリメチルプ
ロパノールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート等が挙げられる。
【0013】この発明において、前記結晶性樹脂粒子の
表層への耐熱性の非結晶性高分子層の形成は、この樹脂
粒子に上記ビニル系モノマーと架橋剤を吸収させつつ該
ビニル系モノマーの重合条件に付すことにより行なわれ
る。そして、より具体的には、例えば、結晶性樹脂粒子
を水性媒体中に分散・攪拌させた状態下で、この媒体中
に所要量の上記ビニル系モノマーと架橋剤との混合液を
徐々に滴加することによりこれらを結晶性樹脂粒子に吸
収させつつ、このビニル系モノマーの重合条件に付すこ
とにより行なうことができる。また、上記ビニル系モノ
マーの重合は、滴下するビニル系モノマー又は架橋剤中
に、ラジカル重合開始剤(例えば、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、アゾビスイソブチロ
ニトリル、t−ブチルパーベンゾエート等)を添加する
と共に、媒体系の温度を70〜90℃に保つことにより
進行させることができる。もちろん、この際、分散剤や
溶剤等の多種添加剤が用いられてもよい。
【0014】ここで、上記ビニル系モノマーの使用量は
、結晶性樹脂粒子の表層に吸収されうるが、粒子内部迄
は吸収され得ない程度の少量とされる。内部まで吸収さ
れると結晶性樹脂粒子全体の融点を向上させその蓄熱材
としての特性を大きく阻害するので適さない。より具体
的には、ビニル系モノマーの使用量は、結晶性樹脂の種
類及び粒径にもよるが、通常、結晶性樹脂100重量部
に対し、ビニルモノマー5〜50重量部(但し、最終的
な吸収量換算)となるように設定するのが好ましい。
【0015】なお、前記架橋剤の使用量は、ビニル系モ
ノマー100重量部に対し、1〜50重量部が好ましく
、また重合開始剤の使用量は同じく0.1〜0.5重量
部とするのが好ましい。また、重合時間もとくに限定さ
れないが、通常、3〜15時間程度で充分である。
【0016】かかる重合により、結晶性樹脂粒子の表層
に吸収されたモノマーと架橋剤により、三次元架橋され
、該結晶性樹脂よりも高融点で非結晶性の高分子薄層(
通常、厚み100〜1000μm程度)が形成される。 かかる高分子薄層は、部分的に結晶性樹脂粒子の表層内
部に混在しかつ表面上を覆うように成長したものであり
、該結晶性樹脂粒子と一体化されたものである。
【0017】このようにして得られた、この発明の蓄熱
材は、蓄熱性を有する結晶性樹脂粒子をコア層とし、こ
の表面が、高融点の非結晶性高分子層で被覆されたもの
であり、上記コア層の融点においても表面層が軟化や溶
融せず、作用温度においても粒子間の合着が防止された
ものであって、熱交換用の充填材として有用なものであ
る。
【0018】
【実施例】実施例1 5Lオートクレーブに水2000g及び懸濁剤としてピ
ロリン酸マグネシウム6g、ドデシルベンゼンスルフォ
ン酸ソーダ0.4gを加えて水性媒体とし、次に密度0
.952、融点131℃の高密度ポリエチレン樹脂粒子
(商品名  ハイゼックス6300M  三井石油化学
社製、粒径5mm)500gを懸濁せしめ、攪拌速度を
400rpmにあわせた。
【0019】別に架橋剤としてジビニルベンゼン15g
と、重合用触媒としてベンゾイルパーオキサイド1.5
g及びt−ブチルパーベンゾエート0.15gを、50
0gのスチレン単量体に溶解させて単量体溶液とし、該
溶液を前記水性媒質中に51g/時間の速度で滴下して
高密度ポリエチレン樹脂粒子に吸収させながら90℃の
温度に10時間維持して重合を行い、その後130℃の
温度に昇温し2時間攪拌した後、冷却し取り出した。
【0020】得られた粒子(本発明の蓄熱材)は、外0
.5m/mの厚みの架橋された、ポリスチレンで被覆さ
れた、高密度ポリエチレン粒子であった。
【0021】かかる蓄熱材を、熱風乾燥機で180℃×
30分加熱しても粒子の変形や粒子間の合着は全く認め
られなかった。
【0022】実施例2 5Lオートクレーブに水2000g及び懸濁剤としてピ
ロリン酸マグネシウム6g、ドデシルベンゼンスルフォ
ン酸ソーダ0.4gを加えて水性媒体とし、次に密度0
.952、融点131℃の高密度ポリエチレン樹脂粒子
(商品名  ハイゼックス6300M  三井石油化学
社製)500gを懸濁せしめ攪拌速度400rpmにあ
わせた。
【0023】別に架橋剤として、トリメチルプロパノー
ルジメタアクリレート25gと重合用触媒としてベンゾ
イルパーオキサイド1.5gを500gのMMA(メチ
ルメタクリレート)単量体に溶解させて単量体溶液とし
、該溶液を前記水性媒質中に51g/時間の速度で滴下
して高密度ポリエチレン樹脂粒子に吸収させながら78
℃の温度に10時間維持して重合を行い、その後100
℃の温度に昇温し、2時間攪拌した後冷却し、取り出し
た。
【0024】得られた粒子(本発明の蓄熱材)は、外0
.5m/mの厚みの架橋されたポリメチルメタアクリレ
ートで被覆された、高密度ポリエチレン粒子であった。
【0025】かかる蓄熱材を、熱風乾燥機で180℃×
30分加熱しても粒子の変形や粒子間の合着は全く認め
られなかった。
【0026】実施例3 実施例2における高密度ポリエチレン樹脂粒子の代わり
に、ポリプロピレン樹脂粒子(商品名ノーブレンS−1
31(住友化学社)、粒径5nm)を用いる以外、同様
にして、本発明のPMMA被覆ポリプロピレン樹脂粒子
(被覆粒子A)を得た。
【0027】この被覆粒子Aと、実施例1で得られたポ
リスチレン被覆ポリエチレン樹脂粒子(被覆粒子B)に
ついて、熱分析を行ない、被覆層による蓄熱作用への影
響を調べた。
【0028】この結果を、未被覆物と比較して以下に示
す。 測定:SEIKO  示差走査熱量計 30℃から220℃まで昇降温測定を10℃/minで
行った。 結果:〔表1〕に示す。
【0029】
【表1】
【0030】この結果に示されるように、被覆粒子A及
びBは、共に原料粒子(ポリプロピレン又はポリエチレ
ン)に比して発熱量がやや低下する傾向があるが、実質
的にほとんど被覆層による悪影響を受けず、安定な粒状
蓄熱材として使用できることが判明した。
【0031】
【発明の効果】この発明によれば、結晶性樹脂粒子の融
解温度下においても粒子の変形や粒子間の合着が生じな
い、耐熱性に優れた潜熱型粒状蓄熱材が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)蓄熱性を有する結晶性樹脂粒子の表
    層に、この結晶性樹脂よりも高融点の非結晶性ビニル系
    架橋高分子層が被覆されてなる潜熱型蓄熱材。
  2. 【請求項2】(2)蓄熱性を有する結晶性樹脂粒子の表
    層に、ビニル系モノマーとその架橋剤を吸収させつつ該
    ビニル系モノマーの重合条件に付すことにより、上記結
    晶性樹脂粒子の表層に該結晶性樹脂よりも高融点の非結
    晶性高分子層を一体形成することからなる潜熱型蓄熱材
    の製造法。
JP3031126A 1991-02-26 1991-02-26 潜熱型蓄熱材及びその製造法 Expired - Lifetime JPH0781135B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008233479A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Toppan Printing Co Ltd 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59142276A (ja) * 1983-02-03 1984-08-15 Mitsui Petrochem Ind Ltd 潜熱型多層蓄熱材
JPS6086191A (ja) * 1983-10-17 1985-05-15 Agency Of Ind Science & Technol 耐熱性樹脂膜を持つポリオレフイン蓄熱体
JPS62135588A (ja) * 1985-12-10 1987-06-18 Agency Of Ind Science & Technol 蓄熱体
JPS62253682A (ja) * 1986-04-26 1987-11-05 Agency Of Ind Science & Technol ポリエチレンオキサイド蓄熱体

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